JP2002127401A - インクジェットプリンタ - Google Patents
インクジェットプリンタInfo
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- JP2002127401A JP2002127401A JP2001260871A JP2001260871A JP2002127401A JP 2002127401 A JP2002127401 A JP 2002127401A JP 2001260871 A JP2001260871 A JP 2001260871A JP 2001260871 A JP2001260871 A JP 2001260871A JP 2002127401 A JP2002127401 A JP 2002127401A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- sheet
- ink
- roller
- head
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Ink Jet (AREA)
- Handling Of Cut Paper (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 用紙先端を確実に案内し、かつ空打ちが生じ
ても紙送りローラ等がインクで汚れないようにしする。
また、インクドットによる高密度印字がなされ、その水
分で用紙が波打った場合でも、用紙がヘッドに当接しな
いようにする。 【解決手段】 インクジェットヘッド60と対向する位
置に設けられた傾斜面51bで、紙送りローラ30によ
り送られる用紙の先端をすくうようにして案内する。傾
斜面51bには、空打ちされた場合に備えてインク溜溝
51cを設ける。用紙の裏面は用紙の搬送方向と直交す
る方向に複数本形成した側面視台形状のリブ51で案内
する。排紙ローラ対71,72による用紙の搬送速度
は、紙送りローラ30による送り速度に比べて僅かに増
速させる。リブ51は、用紙をヘッド側に付勢するよう
にして用紙の裏面と当接する。
ても紙送りローラ等がインクで汚れないようにしする。
また、インクドットによる高密度印字がなされ、その水
分で用紙が波打った場合でも、用紙がヘッドに当接しな
いようにする。 【解決手段】 インクジェットヘッド60と対向する位
置に設けられた傾斜面51bで、紙送りローラ30によ
り送られる用紙の先端をすくうようにして案内する。傾
斜面51bには、空打ちされた場合に備えてインク溜溝
51cを設ける。用紙の裏面は用紙の搬送方向と直交す
る方向に複数本形成した側面視台形状のリブ51で案内
する。排紙ローラ対71,72による用紙の搬送速度
は、紙送りローラ30による送り速度に比べて僅かに増
速させる。リブ51は、用紙をヘッド側に付勢するよう
にして用紙の裏面と当接する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェットプリンタ
に関する。より詳しくは、用紙を紙送りローラによって
送り、その用紙の表面にインクジェットヘッドからイン
クを吐出して印字するインクジェットプリンタに関する
ものである。
に関する。より詳しくは、用紙を紙送りローラによって
送り、その用紙の表面にインクジェットヘッドからイン
クを吐出して印字するインクジェットプリンタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェットプリンタとしては
図15に示すようなものが知られている。
図15に示すようなものが知られている。
【0003】同図において、1は紙送りローラであり、
この紙送りローラ1に用紙が巻回されて送り出される。
この紙送りローラ1に用紙が巻回されて送り出される。
【0004】2はインクジェットヘッド(以下単にヘッ
ドともいう)であり、図15の紙面と直交する方向に往
復動しながらインクを吐出し、紙送りローラ1から送り
出された用紙Pの表面に印字する。なお、Aはヘッド2
による印字領域である。
ドともいう)であり、図15の紙面と直交する方向に往
復動しながらインクを吐出し、紙送りローラ1から送り
出された用紙Pの表面に印字する。なお、Aはヘッド2
による印字領域である。
【0005】3は紙ガイドであり、図15の紙面と直交
する方向に伸びるガイド面3aを有している。ガイド面
3aは水平な面であり、用紙Pの裏面と当接し、インク
ジェットヘッド2と用紙Pとの間隔を規定する。
する方向に伸びるガイド面3aを有している。ガイド面
3aは水平な面であり、用紙Pの裏面と当接し、インク
ジェットヘッド2と用紙Pとの間隔を規定する。
【0006】印字された用紙は、排紙ローラ4によって
排出される。
排出される。
【0007】このようなプリンタにおいては、印字領域
Aに用紙Pがない状態でインクが吐出されるいわゆる空
打ちが発生しても、インクは紙ガイド3で遮断されるの
で、紙送りローラ1に達する前の用紙がインクによって
汚されてしまうということがない。また、ガイド面3a
は水平であるから、このガイド面3aに吐出されたイン
クが垂れて紙送りローラ1等を汚してしまうということ
もない。ガイド面3aに付着したインクは、その後乾燥
して固化してしまう。
Aに用紙Pがない状態でインクが吐出されるいわゆる空
打ちが発生しても、インクは紙ガイド3で遮断されるの
で、紙送りローラ1に達する前の用紙がインクによって
汚されてしまうということがない。また、ガイド面3a
は水平であるから、このガイド面3aに吐出されたイン
クが垂れて紙送りローラ1等を汚してしまうということ
もない。ガイド面3aに付着したインクは、その後乾燥
して固化してしまう。
【0008】なお、空打ちは、例えば、ヘッド2より用
紙搬送方向上流に配置されている用紙検出センサ(図示
せず)が用紙を検出した後、用紙送り不良等によって用
紙が印字領域に達しない場合に生じる。用紙検出センサ
が用紙を検出すると、印字領域に用紙があるものとして
ヘッド2が作動してしまうからである。
紙搬送方向上流に配置されている用紙検出センサ(図示
せず)が用紙を検出した後、用紙送り不良等によって用
紙が印字領域に達しない場合に生じる。用紙検出センサ
が用紙を検出すると、印字領域に用紙があるものとして
ヘッド2が作動してしまうからである。
【0009】また、従来のインクジェットプリンタとし
ては図16に示すようなものも知られている(特開平3
−128268号公報)。
ては図16に示すようなものも知られている(特開平3
−128268号公報)。
【0010】同図において、1’は紙送りローラであ
り、この紙送りローラ1’に用紙が巻回されて送り出さ
れる。
り、この紙送りローラ1’に用紙が巻回されて送り出さ
れる。
【0011】2’はインクジェットヘッドであり、図1
6の紙面と直交する方向に往復動しながら、ノズル2
a’からインクを吐出し、紙送りローラ1’から送り出
された用紙Pの表面Paに印字する。
6の紙面と直交する方向に往復動しながら、ノズル2
a’からインクを吐出し、紙送りローラ1’から送り出
された用紙Pの表面Paに印字する。
【0012】3’は規定部材であり、図16の紙面と直
交する方向に伸びる規定面3cを有している。規定面3
cはフラットな面であり、用紙Pの裏面Pbと当接し、
インクジェットヘッド2と用紙Pとの間隔を規定する。
交する方向に伸びる規定面3cを有している。規定面3
cはフラットな面であり、用紙Pの裏面Pbと当接し、
インクジェットヘッド2と用紙Pとの間隔を規定する。
【0013】さらに、従来のインクジェットプリンタと
しては図17に示すようなものも知られている(特開平
4−341848号公報)。
しては図17に示すようなものも知られている(特開平
4−341848号公報)。
【0014】このインクジェットプリンタは、搬送した
用紙Pにインクジェットヘッド5から噴射させたインク
を付着させて印字する印字領域Parをほぼ平面状の給
紙経路内に形成することによって、用紙Pを薄紙、厚紙
に関係なく確実に給紙して所定の位置に印字できるよう
にし、また、給紙ローラ8と排紙ローラ9に共に挟持さ
れて印字領域Parを搬送される用紙Pから案内面6a
が離間した位置になり、その間の間隔Sが搬送下流側に
向かって狭くなる用紙先端誘導案内部材6を設けて、た
とえ案内面6aにインクが付着していたとしても搬送さ
れる用紙の紙面が汚れないようにしたものである。案内
部材6は図18に示すようにリブ状に構成されており、
その下方にはインク吸収部材7が配置されている。
用紙Pにインクジェットヘッド5から噴射させたインク
を付着させて印字する印字領域Parをほぼ平面状の給
紙経路内に形成することによって、用紙Pを薄紙、厚紙
に関係なく確実に給紙して所定の位置に印字できるよう
にし、また、給紙ローラ8と排紙ローラ9に共に挟持さ
れて印字領域Parを搬送される用紙Pから案内面6a
が離間した位置になり、その間の間隔Sが搬送下流側に
向かって狭くなる用紙先端誘導案内部材6を設けて、た
とえ案内面6aにインクが付着していたとしても搬送さ
れる用紙の紙面が汚れないようにしたものである。案内
部材6は図18に示すようにリブ状に構成されており、
その下方にはインク吸収部材7が配置されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のインク
ジェットプリンタには次のような課題がある。
ジェットプリンタには次のような課題がある。
【0016】<課題1>図15に示したようなインクジ
ェットプリンタにおいては、紙送りローラ1とピンチロ
ーラ1aとで送り出し角度が規定される用紙Pの先端
が、必ずしも確実には紙ガイド3によって案内されなく
なるというおそれがある。
ェットプリンタにおいては、紙送りローラ1とピンチロ
ーラ1aとで送り出し角度が規定される用紙Pの先端
が、必ずしも確実には紙ガイド3によって案内されなく
なるというおそれがある。
【0017】例えば、図15に矢印P’で示したよう
に、用紙Pの先端が本来送り出されるべき方向よりも下
方に向かって送り出されると、紙ガイド3の先端3bに
突き当たって、紙送り不良が生じてしまう。このような
事態は、用紙Pが湿気等の影響によってもともと湾曲し
ている場合にも生じるし、もともとは平坦であったもの
が紙送りローラ1に巻き回されることによって湾曲して
しまうことによっても生じる。
に、用紙Pの先端が本来送り出されるべき方向よりも下
方に向かって送り出されると、紙ガイド3の先端3bに
突き当たって、紙送り不良が生じてしまう。このような
事態は、用紙Pが湿気等の影響によってもともと湾曲し
ている場合にも生じるし、もともとは平坦であったもの
が紙送りローラ1に巻き回されることによって湾曲して
しまうことによっても生じる。
【0018】このような事態の発生を防止するには、次
の手段(a)(b)のいずれかを採用することが考えら
れる。
の手段(a)(b)のいずれかを採用することが考えら
れる。
【0019】(a)紙送りローラ1を1本の長い棒状ロ
ーラによってではなく、複数個の短ローラに分割して構
成し、これら短ローラ同士の間に紙ガイド3の先端3b
を進入させて配置し、用紙先端を確実に案内するように
する。
ーラによってではなく、複数個の短ローラに分割して構
成し、これら短ローラ同士の間に紙ガイド3の先端3b
を進入させて配置し、用紙先端を確実に案内するように
する。
【0020】(b)図15の一点鎖線3a’で示すよう
にガイド面を傾斜させ、用紙先端をすくうようにして確
実に案内するようにする。
にガイド面を傾斜させ、用紙先端をすくうようにして確
実に案内するようにする。
【0021】しかしながら、手段(a)によると、紙送
りローラ1が複数個の短ローラに分割されるから、確実
で安定した紙送り動作が得られなくなるおそれがある。
りローラ1が複数個の短ローラに分割されるから、確実
で安定した紙送り動作が得られなくなるおそれがある。
【0022】手段(b)によると、空打ちによってガイ
ド面3aに吐出されたインクが傾斜面3a’を伝わって
垂れ、紙送りローラ1等を汚してしまうおそれがある。
ド面3aに吐出されたインクが傾斜面3a’を伝わって
垂れ、紙送りローラ1等を汚してしまうおそれがある。
【0023】以上のような事情は、図16に示したイン
クジェットプリンタについても同様である。
クジェットプリンタについても同様である。
【0024】すなわち、紙送りローラ1’に巻き回され
て送り出された用紙の先端が規定部材3’の下端3b’
に突き当たるおそれがある。また、空打ちによって規定
面3cに吐出されたインクが下端3b’から垂れ、紙送
りローラ1’等を汚してしまうおそれがある。
て送り出された用紙の先端が規定部材3’の下端3b’
に突き当たるおそれがある。また、空打ちによって規定
面3cに吐出されたインクが下端3b’から垂れ、紙送
りローラ1’等を汚してしまうおそれがある。
【0025】本発明の第1の目的は、以上のような問題
点を解決し、用紙先端を確実に案内することができ、か
つ、空打ちが生じても、紙送りローラ等がインクで汚れ
ないインクジェットプリンタを提供することにある。
点を解決し、用紙先端を確実に案内することができ、か
つ、空打ちが生じても、紙送りローラ等がインクで汚れ
ないインクジェットプリンタを提供することにある。
【0026】<課題2>前述した従来のいずれのインク
ジェットプリンタにおいても、高密度印字、すなわち用
紙Pにインクドットが高密度に形成されると、インクの
水分で用紙が波打ち、用紙がヘッド2に当接して擦れ、
印字面が汚れてしまうことがあるという問題があった。
特に、ヘッドから複数色のインクを吐出させてカラー印
字を行なう場合には、インクドットの上にさらにインク
ドットが形成されるため、その水分による用紙の波打ち
状態が大きくなり、用紙がヘッドに当接し易くなるとい
う問題があった。
ジェットプリンタにおいても、高密度印字、すなわち用
紙Pにインクドットが高密度に形成されると、インクの
水分で用紙が波打ち、用紙がヘッド2に当接して擦れ、
印字面が汚れてしまうことがあるという問題があった。
特に、ヘッドから複数色のインクを吐出させてカラー印
字を行なう場合には、インクドットの上にさらにインク
ドットが形成されるため、その水分による用紙の波打ち
状態が大きくなり、用紙がヘッドに当接し易くなるとい
う問題があった。
【0027】本発明の第2の目的は上記第1の目的を達
成すると同時に、このような問題点も解決し、インクド
ットによる高密度印字がなされ、その水分で用紙が波打
った場合でも、用紙がヘッドに当接しないようにするこ
とのできるインクジェットプリンタを提供することにあ
る。
成すると同時に、このような問題点も解決し、インクド
ットによる高密度印字がなされ、その水分で用紙が波打
った場合でも、用紙がヘッドに当接しないようにするこ
とのできるインクジェットプリンタを提供することにあ
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために請求項1記載のインクジェットプリンタは、用
紙を送る紙送りローラと、この紙送りローラにより送ら
れた用紙の表面にインクを吐出して印字するインクジェ
ットヘッドと、このインクジェットヘッドと対向する位
置に設けられ、前記紙送りローラにより送られる用紙の
先端をすくうようにして案内する傾斜面と、この傾斜面
に設けられたインク溜溝とを備えたことを特徴とする。
るために請求項1記載のインクジェットプリンタは、用
紙を送る紙送りローラと、この紙送りローラにより送ら
れた用紙の表面にインクを吐出して印字するインクジェ
ットヘッドと、このインクジェットヘッドと対向する位
置に設けられ、前記紙送りローラにより送られる用紙の
先端をすくうようにして案内する傾斜面と、この傾斜面
に設けられたインク溜溝とを備えたことを特徴とする。
【0029】請求項2記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記紙送りローラが1本の丸棒状のローラで構成されて
いることを特徴とする。
は、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記紙送りローラが1本の丸棒状のローラで構成されて
いることを特徴とする。
【0030】請求項3記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1または2記載のインクジェットプリンタに
おいて、前記紙送りローラが、用紙を巻き付けて送る紙
送りローラであることを特徴とする。
は、請求項1または2記載のインクジェットプリンタに
おいて、前記紙送りローラが、用紙を巻き付けて送る紙
送りローラであることを特徴とする。
【0031】上記第1,第2の目的を同時に達成するた
めに請求項4記載のインクジェットプリンタは、請求項
1,2,または3記載のインクジェットプリンタにおい
て、前記用紙の裏面側に配置された平面部を有し、さら
に、用紙の搬送方向に伸びかつ用紙の裏面と当接して前
記インクジェットヘッドと用紙との間隔を規定するリブ
が用紙の搬送方向と直交する方向に複数本前記平面部か
ら突設された規定部材を備え、そのリブで前記インク溜
溝を有する傾斜面を形成したたことを特徴とする。
めに請求項4記載のインクジェットプリンタは、請求項
1,2,または3記載のインクジェットプリンタにおい
て、前記用紙の裏面側に配置された平面部を有し、さら
に、用紙の搬送方向に伸びかつ用紙の裏面と当接して前
記インクジェットヘッドと用紙との間隔を規定するリブ
が用紙の搬送方向と直交する方向に複数本前記平面部か
ら突設された規定部材を備え、そのリブで前記インク溜
溝を有する傾斜面を形成したたことを特徴とする。
【0032】請求項5記載のインクジェットプリンタ
は、請求項4記載のインクジェットプリンタにおいて前
記リブは側面視ほぼ台形状であることを特徴とする。
は、請求項4記載のインクジェットプリンタにおいて前
記リブは側面視ほぼ台形状であることを特徴とする。
【0033】なおここで、「側面視ほぼ台形状」とは、
用紙の搬送方向と直交する方向からみてほぼ台形状」の
意である。
用紙の搬送方向と直交する方向からみてほぼ台形状」の
意である。
【0034】請求項6記載のインクジェットプリンタ
は、請求項5記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記搬送ローラの用紙搬送方向上流側には、用紙搬送方
向において前記リブより下流側に位置し、用紙の先端を
前記搬送ローラに向けて案内するガイド部が設けられて
いることを特徴とする。
は、請求項5記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記搬送ローラの用紙搬送方向上流側には、用紙搬送方
向において前記リブより下流側に位置し、用紙の先端を
前記搬送ローラに向けて案内するガイド部が設けられて
いることを特徴とする。
【0035】請求項7記載のインクジェットプリンタ
は、請求項4から6のうちいずれか1項に記載のインク
ジェットプリンタにおいて、前記インクジェットヘッド
は、複数色のインクを吐出することによりカラー印字を
行なうことのできるインクジェットヘッドであることを
特徴とする。
は、請求項4から6のうちいずれか1項に記載のインク
ジェットプリンタにおいて、前記インクジェットヘッド
は、複数色のインクを吐出することによりカラー印字を
行なうことのできるインクジェットヘッドであることを
特徴とする。
【0036】
【作用】請求項1記載のインクジェットプリンタによれ
ば、紙送りローラにより送られる用紙の先端が傾斜面に
よってすくわれるようにして案内され、用紙の表面に、
インクジェットヘッドによって印字がなされる。
ば、紙送りローラにより送られる用紙の先端が傾斜面に
よってすくわれるようにして案内され、用紙の表面に、
インクジェットヘッドによって印字がなされる。
【0037】紙送りローラにより送られる用紙の先端
は、傾斜面によってすくわれるようにして案内されるか
ら、確実に案内される。したがって、このような構造
は、請求項3に記載したように、紙送りローラが用紙を
巻き付けて送る紙送りローラである場合に特に有効であ
る。
は、傾斜面によってすくわれるようにして案内されるか
ら、確実に案内される。したがって、このような構造
は、請求項3に記載したように、紙送りローラが用紙を
巻き付けて送る紙送りローラである場合に特に有効であ
る。
【0038】そして、傾斜面には、インク溜溝が設けら
れているから、空打ちが生じて傾斜面にインクが吐出さ
れても、このインクは傾斜面に沿って流れ落ちることな
く、インク溜溝によって止められる。したがって、紙送
りローラ等がインクで汚れてしまうということがなくな
る。
れているから、空打ちが生じて傾斜面にインクが吐出さ
れても、このインクは傾斜面に沿って流れ落ちることな
く、インク溜溝によって止められる。したがって、紙送
りローラ等がインクで汚れてしまうということがなくな
る。
【0039】しかも、インク溜溝を設けたことによっ
て、傾斜面をインクジェットヘッドと対向する位置に設
けた構成とすることが可能となり、これによってさらに
次のような作用が得られる。
て、傾斜面をインクジェットヘッドと対向する位置に設
けた構成とすることが可能となり、これによってさらに
次のような作用が得られる。
【0040】すなわち、傾斜面はできるだけなだらかな
方が用紙先端を円滑に案内することができる。しかしな
がら例えば図15からも明らかなように、傾斜面3a’
をなだらかにすると傾斜面はヘッドの印字領域Aにさし
かかることとなるから、仮にインク溜溝がないとしたな
らば、空打ちされたインクが垂れ易い状態となり望まし
くない。したがって、このような事態を回避しつつ傾斜
面をなだらかにしようとすれば、ヘッド2を図15にお
いて、もっと左側に配置し、ガイド面の水平部分におい
て印字領域が形成されるようにしなければならない。し
かしながら、ヘッド2を左側に配置すると、印字領域A
が紙送りローラ1およびピンチローラ1aから遠ざかる
こととなるから、用紙の後端部分における印字不能領域
が増大してしまうという問題が生じる。紙送りローラ1
とピンチローラ1aとによる用紙の挟持が解除される
と、用紙表面とヘッドとの間隔が極めて不安定となり、
所望の印字状態が得られなくなるからである。
方が用紙先端を円滑に案内することができる。しかしな
がら例えば図15からも明らかなように、傾斜面3a’
をなだらかにすると傾斜面はヘッドの印字領域Aにさし
かかることとなるから、仮にインク溜溝がないとしたな
らば、空打ちされたインクが垂れ易い状態となり望まし
くない。したがって、このような事態を回避しつつ傾斜
面をなだらかにしようとすれば、ヘッド2を図15にお
いて、もっと左側に配置し、ガイド面の水平部分におい
て印字領域が形成されるようにしなければならない。し
かしながら、ヘッド2を左側に配置すると、印字領域A
が紙送りローラ1およびピンチローラ1aから遠ざかる
こととなるから、用紙の後端部分における印字不能領域
が増大してしまうという問題が生じる。紙送りローラ1
とピンチローラ1aとによる用紙の挟持が解除される
と、用紙表面とヘッドとの間隔が極めて不安定となり、
所望の印字状態が得られなくなるからである。
【0041】これに対し、請求項1記載のインクジェッ
トプリンタによれば、インク溜溝を設けたことによっ
て、傾斜面をヘッドと対向する位置に設けた構成とする
ことが可能となったから、ヘッドを可及的に紙送りロー
ラに近づけて配置することが可能となり、これによっ
て、用紙の後端部分における印字不能領域を小さくする
ことができる。
トプリンタによれば、インク溜溝を設けたことによっ
て、傾斜面をヘッドと対向する位置に設けた構成とする
ことが可能となったから、ヘッドを可及的に紙送りロー
ラに近づけて配置することが可能となり、これによっ
て、用紙の後端部分における印字不能領域を小さくする
ことができる。
【0042】請求項2記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項1記載のインクジェットプリンタにおい
て、前記紙送りローラが、1本の丸棒状のローラで構成
されているので、確実で安定した紙送り動作が得られ
る。
よれば、請求項1記載のインクジェットプリンタにおい
て、前記紙送りローラが、1本の丸棒状のローラで構成
されているので、確実で安定した紙送り動作が得られ
る。
【0043】請求項4記載のインクジェットプリンタに
よれば、搬送される用紙は、その裏面が規定部材のリブ
と当接することによりインクジェットヘッドとの間隔が
規定され、インクジェットヘッドによりその表面にイン
クが吐出されて印字される。
よれば、搬送される用紙は、その裏面が規定部材のリブ
と当接することによりインクジェットヘッドとの間隔が
規定され、インクジェットヘッドによりその表面にイン
クが吐出されて印字される。
【0044】規定部材のリブは、用紙の搬送方向に伸び
ているので、このリブが用紙の搬送を妨げるということ
がない。
ているので、このリブが用紙の搬送を妨げるということ
がない。
【0045】そして、リブは、用紙の搬送方向と直交す
る方向に複数本形成されているので、用紙にインクドッ
トが高密度に形成され、インクの水分で用紙が波打った
場合でも、用紙の膨らみはリブ同士の間の空間に入り込
むように作用する。
る方向に複数本形成されているので、用紙にインクドッ
トが高密度に形成され、インクの水分で用紙が波打った
場合でも、用紙の膨らみはリブ同士の間の空間に入り込
むように作用する。
【0046】このため、用紙が波打ったとしても、用紙
がヘッドに当接して擦れてしまうということがなくな
る。
がヘッドに当接して擦れてしまうということがなくな
る。
【0047】先に従来技術として説明した特開平4−3
41848号のインクジェットプリンタは、図18に示
したように、リブ6を有している。しかしながら、この
リブ6は平面部から突設されているのではなく、枠体6
cに架設されて形成されている。このため、高密度印字
によって用紙が波打ってリブ6同士の間の空間に入り込
んだ場合には、用紙の先端が枠体6cの縁部6dに突き
当たって紙送り不良となるおそれがある。
41848号のインクジェットプリンタは、図18に示
したように、リブ6を有している。しかしながら、この
リブ6は平面部から突設されているのではなく、枠体6
cに架設されて形成されている。このため、高密度印字
によって用紙が波打ってリブ6同士の間の空間に入り込
んだ場合には、用紙の先端が枠体6cの縁部6dに突き
当たって紙送り不良となるおそれがある。
【0048】これに対し、請求項4記載のインクジェッ
トプリンタによれば、リブが規定部材の平面部から突設
されているので、用紙に高密度印字がなされ、用紙が波
打って、その膨らみがリブ同士の間の空間に入り込んだ
としても、その先端の進行が阻害されることはない。
トプリンタによれば、リブが規定部材の平面部から突設
されているので、用紙に高密度印字がなされ、用紙が波
打って、その膨らみがリブ同士の間の空間に入り込んだ
としても、その先端の進行が阻害されることはない。
【0049】しかも、上記リブで前記インク溜溝を有す
る傾斜面を形成してあるので、上記請求項1記載の構成
による作用も得られる。
る傾斜面を形成してあるので、上記請求項1記載の構成
による作用も得られる。
【0050】請求項5記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項4記載のインクジェットプリンタにおい
て、前記リブが側面視ほぼ台形状となっているので、さ
らに次のような作用が得られる。
よれば、請求項4記載のインクジェットプリンタにおい
て、前記リブが側面視ほぼ台形状となっているので、さ
らに次のような作用が得られる。
【0051】すなわち、プリンタの種類、例えば1行単
位の印字データをホストコンピュータから順次受け取っ
て1行分毎に印字を行なうシリアルプリンタにおいて
は、用紙を逆方向に搬送する(すなわち逆送する)必要
が生じることがある。
位の印字データをホストコンピュータから順次受け取っ
て1行分毎に印字を行なうシリアルプリンタにおいて
は、用紙を逆方向に搬送する(すなわち逆送する)必要
が生じることがある。
【0052】仮に、リブが側面視台形状ではなく、例え
ば側面視矩形状であったとすると、用紙の裏面に逆送を
阻害する部分(例えば封筒のフラップ等)がある場合に
は、その部分が逆送時にリブに引っかかってしまい、ピ
ッチ不良すなわち逆送すべき行間距離およびその直後の
正方向への送り量に狂いが生じるというおそれがある。
ば側面視矩形状であったとすると、用紙の裏面に逆送を
阻害する部分(例えば封筒のフラップ等)がある場合に
は、その部分が逆送時にリブに引っかかってしまい、ピ
ッチ不良すなわち逆送すべき行間距離およびその直後の
正方向への送り量に狂いが生じるというおそれがある。
【0053】これに対し、請求項5記載のインクジェッ
トプリンタによれば、リブが側面視ほぼ台形状をしてい
るので、封筒等を逆送したとしてもそのフラップ等が引
っかかるということがなく、したがってピッチ不良を生
じるということもなくなる。
トプリンタによれば、リブが側面視ほぼ台形状をしてい
るので、封筒等を逆送したとしてもそのフラップ等が引
っかかるということがなく、したがってピッチ不良を生
じるということもなくなる。
【0054】請求項6記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項5記載のインクジェットプリンタにおい
て、搬送ローラの用紙搬送方向上流側には、用紙搬送方
向において前記リブより下流側に位置し、用紙の先端を
搬送ローラに向けて案内するガイド部が設けられている
ので、リブが側面視ほぼ台形状に形成されているにも拘
らず、用紙の先端が確実に搬送ローラに向けて案内され
ることとなる。
よれば、請求項5記載のインクジェットプリンタにおい
て、搬送ローラの用紙搬送方向上流側には、用紙搬送方
向において前記リブより下流側に位置し、用紙の先端を
搬送ローラに向けて案内するガイド部が設けられている
ので、リブが側面視ほぼ台形状に形成されているにも拘
らず、用紙の先端が確実に搬送ローラに向けて案内され
ることとなる。
【0055】ヘッドから複数色のインクを吐出させてカ
ラー印字を行なう場合には、インクドットの上にさらに
インクドットが形成されるため、前述した用紙の波打ち
状態が特に大きくなる。
ラー印字を行なう場合には、インクドットの上にさらに
インクドットが形成されるため、前述した用紙の波打ち
状態が特に大きくなる。
【0056】したがって、上述した請求項4から6のう
ちいずれか1項に記載のインクジェットプリンタは、前
記インクジェットヘッドが複数色のインクを吐出するこ
とによりカラー印字を行なうことのできるインクジェッ
トヘッドである場合に特に有効である。
ちいずれか1項に記載のインクジェットプリンタは、前
記インクジェットヘッドが複数色のインクを吐出するこ
とによりカラー印字を行なうことのできるインクジェッ
トヘッドである場合に特に有効である。
【0057】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
して説明する。
【0058】図1は本発明に係るインクジェットプリン
タの一実施例の内部構造を示す側面図、図2は同じく部
分省略拡大正面図、図3は同じく部分省略拡大平面図、
図4は図1の部分拡大図であって図2におけるIV−I
V視図、図5は図2におけるV−V視図、図6は規定部
材を示す図で、(a)は平面図、(b)は左側面図、
(c)は右側面図である。
タの一実施例の内部構造を示す側面図、図2は同じく部
分省略拡大正面図、図3は同じく部分省略拡大平面図、
図4は図1の部分拡大図であって図2におけるIV−I
V視図、図5は図2におけるV−V視図、図6は規定部
材を示す図で、(a)は平面図、(b)は左側面図、
(c)は右側面図である。
【0059】図1において、10は印字すべき用紙が積
層保持される給紙トレイ、20は給紙トレイ10から1
枚ずつ用紙を給送する給紙ローラである。
層保持される給紙トレイ、20は給紙トレイ10から1
枚ずつ用紙を給送する給紙ローラである。
【0060】給紙ローラ20により給送された用紙は、
紙送りローラ30に巻き回されて反転し、ピンチローラ
40によってその送り角が規定されて紙送りローラ30
から送り出される。送り出された用紙Pは、先ずその先
端が、ガイド部材としての役割も果たす規定部材50に
よって案内され、次いで図4に示すように、裏面Pb
が、規定部材50の上面に形成されているリブ51の最
上面51aと当接しつつ案内されることにより、インク
ジェットヘッド60との間隔が規定され、その表面Pa
にヘッド60からインクが吐出されて印字される。印字
された用紙Pは、搬送ローラを構成するローラ対単体で
ある排紙ローラ対71,72を経て排紙トレイ80上に
排出される。排出トレイ80の用紙先端と当接する部位
(本実施例では排紙トレイの上面81)は、用紙搬送方
向に進むにしたがって、用紙搬送方向と交差する方向
(水平方向より上方)に傾斜している規定部材50は、
紙送りローラ30と排紙ローラ対71,72とによって
搬送される用紙Pの裏面側に配置されており、図3から
図6に示すように、ヘッド60との対向部分において、
平面部を形成している水平部51fと、この水平部51
fから上方に向かって一体的に突設されたリブ51とを
有している。
紙送りローラ30に巻き回されて反転し、ピンチローラ
40によってその送り角が規定されて紙送りローラ30
から送り出される。送り出された用紙Pは、先ずその先
端が、ガイド部材としての役割も果たす規定部材50に
よって案内され、次いで図4に示すように、裏面Pb
が、規定部材50の上面に形成されているリブ51の最
上面51aと当接しつつ案内されることにより、インク
ジェットヘッド60との間隔が規定され、その表面Pa
にヘッド60からインクが吐出されて印字される。印字
された用紙Pは、搬送ローラを構成するローラ対単体で
ある排紙ローラ対71,72を経て排紙トレイ80上に
排出される。排出トレイ80の用紙先端と当接する部位
(本実施例では排紙トレイの上面81)は、用紙搬送方
向に進むにしたがって、用紙搬送方向と交差する方向
(水平方向より上方)に傾斜している規定部材50は、
紙送りローラ30と排紙ローラ対71,72とによって
搬送される用紙Pの裏面側に配置されており、図3から
図6に示すように、ヘッド60との対向部分において、
平面部を形成している水平部51fと、この水平部51
fから上方に向かって一体的に突設されたリブ51とを
有している。
【0061】リブ51は用紙Pの搬送方向と直交する方
向に複数本形成されている。図示のものは比較的幅の大
きなもの3本(符号に「’」を付してある)と、比較的
幅の小さなもの12本の計15本形成されている。な
お、本明細書において「リブ51」といった場合には、
特に断りがない限りリブ51’も含んでいる。
向に複数本形成されている。図示のものは比較的幅の大
きなもの3本(符号に「’」を付してある)と、比較的
幅の小さなもの12本の計15本形成されている。な
お、本明細書において「リブ51」といった場合には、
特に断りがない限りリブ51’も含んでいる。
【0062】リブ51は、傾斜面51bと、この傾斜面
51bに連なる最上面51aと、この最上面51aに連
なる下り傾斜面51dとを有する側面視ほぼ台形状(図
4,図5参照)をなして用紙の搬送方向に伸びている。
51bに連なる最上面51aと、この最上面51aに連
なる下り傾斜面51dとを有する側面視ほぼ台形状(図
4,図5参照)をなして用紙の搬送方向に伸びている。
【0063】傾斜面51bには、インク溜溝51cが2
つ形成されている。
つ形成されている。
【0064】そして、傾斜面51bは、紙送りローラ3
0により送られる用紙Pの先端をすくうようにして案内
し、最上面51aは用紙の裏面Pbと当接してインクジ
ェットヘッド60と用紙Pとの間隔を規定するようにな
っている。
0により送られる用紙Pの先端をすくうようにして案内
し、最上面51aは用紙の裏面Pbと当接してインクジ
ェットヘッド60と用紙Pとの間隔を規定するようにな
っている。
【0065】また、排紙ローラ対71,72の用紙搬送
方向上流側には、用紙搬送方向においてリブ51より下
流側に位置し、用紙Pの先端を排紙ローラ対71,72
に向けて案内するガイド部51’eが設けられている。
このガイド部51’eは、搬送ローラを構成するローラ
対単体71,72の上流側近傍にのみ設けられており、
他の部位には設けられていない。
方向上流側には、用紙搬送方向においてリブ51より下
流側に位置し、用紙Pの先端を排紙ローラ対71,72
に向けて案内するガイド部51’eが設けられている。
このガイド部51’eは、搬送ローラを構成するローラ
対単体71,72の上流側近傍にのみ設けられており、
他の部位には設けられていない。
【0066】図6に示すように、規定部材50の左端に
は、固定部52、および位置決め部54,55が形成さ
れている。固定部52は、可撓部53を介してこの可撓
部53と一体的に形成されている。位置決め部54は断
面U字形をなす棒状であり、位置決め部55は丸棒状で
ある。フレーム90の上縁91には、これら位置決め部
54,55の下部と適合するようなほぼ半円状の凹部9
4,95が形成されており、これら凹部94、95と位
置決め部54,55とがそれぞれ密に嵌まり合うことに
より、規定部材50が、矢印Y方向およびZ方向(図6
(b)参照)においてフレーム90に対して位置決めさ
れるようになっている。固定部52は、ほぼ円板状に形
成されており、中心にネジ穴52aを有している。可撓
部53は固定部52と同一高さを有する板バネ状に計4
本形成されている。フレーム90の、固定部52と対向
する位置には、取付部92が折曲げ形成されている。
は、固定部52、および位置決め部54,55が形成さ
れている。固定部52は、可撓部53を介してこの可撓
部53と一体的に形成されている。位置決め部54は断
面U字形をなす棒状であり、位置決め部55は丸棒状で
ある。フレーム90の上縁91には、これら位置決め部
54,55の下部と適合するようなほぼ半円状の凹部9
4,95が形成されており、これら凹部94、95と位
置決め部54,55とがそれぞれ密に嵌まり合うことに
より、規定部材50が、矢印Y方向およびZ方向(図6
(b)参照)においてフレーム90に対して位置決めさ
れるようになっている。固定部52は、ほぼ円板状に形
成されており、中心にネジ穴52aを有している。可撓
部53は固定部52と同一高さを有する板バネ状に計4
本形成されている。フレーム90の、固定部52と対向
する位置には、取付部92が折曲げ形成されている。
【0067】規定部材50は図示のように長い部品であ
るから、温度変化が生じるとその長手方向(図(a)矢
印X方向)に伸縮する。そこで本実施例では、この伸縮
を可撓部53で吸収し得るように、その伸縮方向(矢印
X方向)対して直交する方向(矢印Z方向)に可撓部5
3を形成してある。
るから、温度変化が生じるとその長手方向(図(a)矢
印X方向)に伸縮する。そこで本実施例では、この伸縮
を可撓部53で吸収し得るように、その伸縮方向(矢印
X方向)対して直交する方向(矢印Z方向)に可撓部5
3を形成してある。
【0068】図6(a)(c)に示すように、規定部材
50の他端には、フランジ付き位置決め部56と、ピン
状位置決め部57と、フレーム90に対してネジで固定
される固定片58とが形成されている。フレーム90の
他方の上縁96には、フランジ付き位置決め部56と嵌
まり合ってその周縁がフランジ56aで挟まれる半円状
の凹部96aと、ピン状位置決め部57と嵌まり合う半
円状の凹部97、固定片58とネジ止めされる取付部9
8とが形成されている。そして、凹部96a、97と位
置決め部56,57とがそれぞれ密に嵌まり合うことに
より、規定部材50は、矢印X、Y、Z方向(図6
(a)(c)参照)においてフレーム90に対して位置
決めされるようになっている。
50の他端には、フランジ付き位置決め部56と、ピン
状位置決め部57と、フレーム90に対してネジで固定
される固定片58とが形成されている。フレーム90の
他方の上縁96には、フランジ付き位置決め部56と嵌
まり合ってその周縁がフランジ56aで挟まれる半円状
の凹部96aと、ピン状位置決め部57と嵌まり合う半
円状の凹部97、固定片58とネジ止めされる取付部9
8とが形成されている。そして、凹部96a、97と位
置決め部56,57とがそれぞれ密に嵌まり合うことに
より、規定部材50は、矢印X、Y、Z方向(図6
(a)(c)参照)においてフレーム90に対して位置
決めされるようになっている。
【0069】以上のような規定部材50は、フレーム9
0に対して矢印Y方向から載置するようにしてセットす
る。この際、位置決め部54,55をフレームの凹部9
4,95に嵌め合わせ、位置決め部56,57をフレー
ム90の凹部96a,97と嵌め合わせるようにしてセ
ットする。その後、固定部52および固定片58をフレ
ームの取付部92,98にそれぞれネジで固定すること
により、規定部材50がフレーム90に固定される。
0に対して矢印Y方向から載置するようにしてセットす
る。この際、位置決め部54,55をフレームの凹部9
4,95に嵌め合わせ、位置決め部56,57をフレー
ム90の凹部96a,97と嵌め合わせるようにしてセ
ットする。その後、固定部52および固定片58をフレ
ームの取付部92,98にそれぞれネジで固定すること
により、規定部材50がフレーム90に固定される。
【0070】このような規定部材50の固定構造によれ
ば、固定部52は、可撓部53を介してこの可撓部53
と一体的に形成されているので、固定部52をフレーム
90に対してネジで強固に固定した場合において、温度
変化が生じて規定部材50が矢印X方向に比較的大きく
伸縮しても、この伸縮は固定部52との間に介在してい
る可撓部53の弾性変形(撓み)によって吸収されるこ
ととなる。
ば、固定部52は、可撓部53を介してこの可撓部53
と一体的に形成されているので、固定部52をフレーム
90に対してネジで強固に固定した場合において、温度
変化が生じて規定部材50が矢印X方向に比較的大きく
伸縮しても、この伸縮は固定部52との間に介在してい
る可撓部53の弾性変形(撓み)によって吸収されるこ
ととなる。
【0071】したがって、固定部52を強固に固定して
も、規定部材50に矢印Y方向へのそり等の変形が生じ
るということがなくなり、用紙の先端をリブ51の傾斜
面51bで確実に案内することができるとともに、用紙
Pとヘッド60との間隔を精度よく規定することができ
る。
も、規定部材50に矢印Y方向へのそり等の変形が生じ
るということがなくなり、用紙の先端をリブ51の傾斜
面51bで確実に案内することができるとともに、用紙
Pとヘッド60との間隔を精度よく規定することができ
る。
【0072】排紙ローラ対71,72は、図2に示すよ
うに、用紙幅方向に複数(図示のものは4対)配置され
ている。排紙ローラ対71,72の一方のローラ71は
図示しない駆動機構によって回転駆動されるゴムローラ
で構成され、他方のローラ72はローラ71に圧接して
従動回転するギザローラで構成されている。図2,図3
において、73は、ギザローラ72のホルダーであり、
ガイドレール63に固定されている。排紙ローラ対7
1,72の周速すなわち用紙の搬送速度は、紙送りロー
ラ30による送り速度に比べて僅かに増速されている。
このため、用紙Pは紙送りローラ30と搬送ローラ対7
1,72との間で張られるような状態で搬送される。
うに、用紙幅方向に複数(図示のものは4対)配置され
ている。排紙ローラ対71,72の一方のローラ71は
図示しない駆動機構によって回転駆動されるゴムローラ
で構成され、他方のローラ72はローラ71に圧接して
従動回転するギザローラで構成されている。図2,図3
において、73は、ギザローラ72のホルダーであり、
ガイドレール63に固定されている。排紙ローラ対7
1,72の周速すなわち用紙の搬送速度は、紙送りロー
ラ30による送り速度に比べて僅かに増速されている。
このため、用紙Pは紙送りローラ30と搬送ローラ対7
1,72との間で張られるような状態で搬送される。
【0073】また、規定部材50のリブ51の最上面5
1aは、仮にリブ51がないとした場合に用紙が通過す
る位置よりもインクジェットヘッド60側に僅かに変位
しており、結果として、用紙Pをヘッド60側に付勢す
るようにして用紙の裏面と当接する。別言すれば、用紙
Pは、規定部材50を介してその前後が、紙送りローラ
30およびピンチローラ40と、排紙ローラ対71,7
2にとにより、規定部材51に対して押し下げられるよ
うにして搬送され、これによってその裏面Pbが確実に
リブ51の最上面51aに対して当接されるようになっ
ている。
1aは、仮にリブ51がないとした場合に用紙が通過す
る位置よりもインクジェットヘッド60側に僅かに変位
しており、結果として、用紙Pをヘッド60側に付勢す
るようにして用紙の裏面と当接する。別言すれば、用紙
Pは、規定部材50を介してその前後が、紙送りローラ
30およびピンチローラ40と、排紙ローラ対71,7
2にとにより、規定部材51に対して押し下げられるよ
うにして搬送され、これによってその裏面Pbが確実に
リブ51の最上面51aに対して当接されるようになっ
ている。
【0074】図2,図3に示すように、用紙幅方向の左
端および排紙ローラ対同士の間には、中間ギザローラ7
4が設けられている。
端および排紙ローラ対同士の間には、中間ギザローラ7
4が設けられている。
【0075】中間ギザローラ74は、図4,図5にも示
すように、ギザローラ72よりもヘッド60側でかつ下
方に配置されており、インクで伸びて波打った用紙Pを
排紙ローラ対71,72の圧接位置よりも下方(ヘッド
60から遠ざかる方向)へ撓ませることにより、用紙P
がヘッド60に接触することを一層確実に防止するよう
になっている。図4,図5に示すように、中間ギザロー
ラ74の外周部は、用紙の搬送方向において、排紙ロー
ラ対71,72の圧接部よりもヘッド60側に位置する
部位74aを有しているので、用紙の先端は、排紙ロー
ラ対71,72によって搬送が開始されるのに先立って
この中間ギザローラ74によって案内されることとな
り、用紙がヘッド60に当接して擦れてしまうというこ
とがより一層確実に防止される。中間ギザローラ74は
図2および図7に示すように、棒バネ75によってホル
ダー73に対し弾性的に懸架されている。したがって、
中間ギザローラ74は、用紙Pが薄紙である場合や、高
密度印字により水分を多く含んだ用紙である場合には、
その用紙を円滑かつ確実に押し下げることができるとと
もに、用紙が厚紙である場合や、乾いた紙である場合に
は、用紙を極端に押さえることなく図7(b)に示すよ
うに上方に逃げて紙送り精度を低下させないようになっ
ている。なお、中間ギザローラ74の棒バネ75の弾性
力による用紙の押さえ力は、最大で、すなわち、中間ギ
ザローラ74の下端74bが用紙と当接することによっ
て排紙ローラ対71,72の圧接部とほぼ同じ高さまで
押し上げられた状態で、11g程度に設定してある。
すように、ギザローラ72よりもヘッド60側でかつ下
方に配置されており、インクで伸びて波打った用紙Pを
排紙ローラ対71,72の圧接位置よりも下方(ヘッド
60から遠ざかる方向)へ撓ませることにより、用紙P
がヘッド60に接触することを一層確実に防止するよう
になっている。図4,図5に示すように、中間ギザロー
ラ74の外周部は、用紙の搬送方向において、排紙ロー
ラ対71,72の圧接部よりもヘッド60側に位置する
部位74aを有しているので、用紙の先端は、排紙ロー
ラ対71,72によって搬送が開始されるのに先立って
この中間ギザローラ74によって案内されることとな
り、用紙がヘッド60に当接して擦れてしまうというこ
とがより一層確実に防止される。中間ギザローラ74は
図2および図7に示すように、棒バネ75によってホル
ダー73に対し弾性的に懸架されている。したがって、
中間ギザローラ74は、用紙Pが薄紙である場合や、高
密度印字により水分を多く含んだ用紙である場合には、
その用紙を円滑かつ確実に押し下げることができるとと
もに、用紙が厚紙である場合や、乾いた紙である場合に
は、用紙を極端に押さえることなく図7(b)に示すよ
うに上方に逃げて紙送り精度を低下させないようになっ
ている。なお、中間ギザローラ74の棒バネ75の弾性
力による用紙の押さえ力は、最大で、すなわち、中間ギ
ザローラ74の下端74bが用紙と当接することによっ
て排紙ローラ対71,72の圧接部とほぼ同じ高さまで
押し上げられた状態で、11g程度に設定してある。
【0076】図3に示すように、紙送りローラ30は、
1本の丸棒状のゴムローラにより構成されており、図示
しない駆動機構により回転駆動され、ヘッドによる印字
時には、ヘッド60により1行分の印字がなされる毎
に、用紙を行間分搬送する。
1本の丸棒状のゴムローラにより構成されており、図示
しない駆動機構により回転駆動され、ヘッドによる印字
時には、ヘッド60により1行分の印字がなされる毎
に、用紙を行間分搬送する。
【0077】ピンチローラ40は金属製の丸棒状ローラ
で構成されており、紙送りローラ30に対して4本設け
られている。ピンチローラ40の両端部は、ホルダー4
1のアーム部42によって回転可能に支持されている。
ホルダー41は、図4に示すように、紙ガイドを兼ねて
おり、紙送りローラ30に対向する湾曲面43にて用紙
を案内するようになっている。ホルダー41の背部には
フック44が設けられており、このフック44とフレー
ム90との間に引っ張りバネ45が設けられている。ホ
ルダー41は、その両側に設けられた軸46が、フレー
ム90に形成された支持片99の凹溝99aに回転可能
に支持され、かつその上面の幅方向において中央に設け
られた1つの円弧状突片47がフレーム90の下面に当
接している。
で構成されており、紙送りローラ30に対して4本設け
られている。ピンチローラ40の両端部は、ホルダー4
1のアーム部42によって回転可能に支持されている。
ホルダー41は、図4に示すように、紙ガイドを兼ねて
おり、紙送りローラ30に対向する湾曲面43にて用紙
を案内するようになっている。ホルダー41の背部には
フック44が設けられており、このフック44とフレー
ム90との間に引っ張りバネ45が設けられている。ホ
ルダー41は、その両側に設けられた軸46が、フレー
ム90に形成された支持片99の凹溝99aに回転可能
に支持され、かつその上面の幅方向において中央に設け
られた1つの円弧状突片47がフレーム90の下面に当
接している。
【0078】したがって、ピンチローラ40は、引っ張
りバネ45による、ホルダー41に対する反時計方向へ
の付勢力によって、自動調心機能をもって紙送りローラ
30に当接し、これに従動して回転する。図3におい
て、48はフレーム90に取り付けられた板バネ状の接
地板であり、その先端48aが、ピンチローラ40の中
央部に設けられた環状溝部40aと当接していることに
より、ピンチローラ40は接地されている。
りバネ45による、ホルダー41に対する反時計方向へ
の付勢力によって、自動調心機能をもって紙送りローラ
30に当接し、これに従動して回転する。図3におい
て、48はフレーム90に取り付けられた板バネ状の接
地板であり、その先端48aが、ピンチローラ40の中
央部に設けられた環状溝部40aと当接していることに
より、ピンチローラ40は接地されている。
【0079】インクジェットヘッド60は、複数色のイ
ンクを吐出することによりカラー印字を行なうことので
きるヘッドであり、図1に示すようにキャリッジ61に
取り付けられている。キャリッジ61は、ガイド軸62
およびガイドレール63に案内され、図示しないキャリ
ッジモータの駆動によって図1の紙面と直交する方向に
往復動する。キャリッジ61上には、図示しないモノク
ロ用のインクタンクと、カラー用のインクタンクとが同
時に搭載される。
ンクを吐出することによりカラー印字を行なうことので
きるヘッドであり、図1に示すようにキャリッジ61に
取り付けられている。キャリッジ61は、ガイド軸62
およびガイドレール63に案内され、図示しないキャリ
ッジモータの駆動によって図1の紙面と直交する方向に
往復動する。キャリッジ61上には、図示しないモノク
ロ用のインクタンクと、カラー用のインクタンクとが同
時に搭載される。
【0080】以上のようなインクジェットプリンタによ
れば、次のような作用効果が得られる。
れば、次のような作用効果が得られる。
【0081】(i)紙送りローラ30により送られる用
紙Pは、その先端が規定部材50の傾斜面51bによっ
てすくわれるようにして案内され、その裏面Pbがリブ
51の最上面51aと当接することによりインクジェッ
トヘッド60との間隔が規定されて、ヘッド60により
その表面Paにインクが吐出されて印字される。
紙Pは、その先端が規定部材50の傾斜面51bによっ
てすくわれるようにして案内され、その裏面Pbがリブ
51の最上面51aと当接することによりインクジェッ
トヘッド60との間隔が規定されて、ヘッド60により
その表面Paにインクが吐出されて印字される。
【0082】紙送りローラ30により送られる用紙の先
端は、傾斜面51bによってすくわれるようにして案内
されるから、確実に案内される。すなわち、用紙Pが湿
気等の影響によって湾曲していたり、あるいは紙送りロ
ーラ30に巻き回されることによって湾曲してしまうこ
とによって、用紙Pの先端が本来送り出されるべき方向
(紙送りローラ30とピンチローラ40との共通接線方
向)よりも下方に向かって送り出されたとしても、傾斜
面51bによってすくわれるようにして案内されるか
ら、確実に案内される。
端は、傾斜面51bによってすくわれるようにして案内
されるから、確実に案内される。すなわち、用紙Pが湿
気等の影響によって湾曲していたり、あるいは紙送りロ
ーラ30に巻き回されることによって湾曲してしまうこ
とによって、用紙Pの先端が本来送り出されるべき方向
(紙送りローラ30とピンチローラ40との共通接線方
向)よりも下方に向かって送り出されたとしても、傾斜
面51bによってすくわれるようにして案内されるか
ら、確実に案内される。
【0083】したがって、このような構造は、本実施例
のように、紙送りローラ30が用紙を巻き付けて送る紙
送りローラである場合に特に有効である。さらに、紙送
りローラを複数個の短ローラに分割する必要がなく、1
本の長い棒状ローラによって構成することができたか
ら、確実で安定した紙送り動作が得られる。
のように、紙送りローラ30が用紙を巻き付けて送る紙
送りローラである場合に特に有効である。さらに、紙送
りローラを複数個の短ローラに分割する必要がなく、1
本の長い棒状ローラによって構成することができたか
ら、確実で安定した紙送り動作が得られる。
【0084】そして、傾斜面51bには、インク溜溝5
1cが設けられているから、空打ちが生じて傾斜面51
bにインクが吐出されても、このインクは傾斜面に沿っ
て流れ落ちることなく、インク溜溝51cによって止め
られる。したがって、紙送りローラ30等がインクで汚
れてしまうということがなくなる。
1cが設けられているから、空打ちが生じて傾斜面51
bにインクが吐出されても、このインクは傾斜面に沿っ
て流れ落ちることなく、インク溜溝51cによって止め
られる。したがって、紙送りローラ30等がインクで汚
れてしまうということがなくなる。
【0085】(ii)インク溜溝51cを設けたことに
よって、傾斜面51bをインクジェットヘッド60と対
向する位置に設けた構成とすることが可能となり、これ
によって、ヘッド60を可及的に紙送りローラ30に近
づけて配置することが可能となった。したがって、用紙
Pの後端部分における印字不能領域を小さくすることが
できる。
よって、傾斜面51bをインクジェットヘッド60と対
向する位置に設けた構成とすることが可能となり、これ
によって、ヘッド60を可及的に紙送りローラ30に近
づけて配置することが可能となった。したがって、用紙
Pの後端部分における印字不能領域を小さくすることが
できる。
【0086】すなわち、傾斜面はできるだけなだらかな
方が用紙先端を円滑に案内することができる。しかしな
がら例えば図15からも明らかなように、傾斜面3a’
をなだらかにすると傾斜面はヘッドの印字領域Aにさし
かかることとなるから、仮にインク溜溝がないとしたな
らば、空打ちされたインクが垂れ易い状態となり望まし
くない。したがって、このような事態を回避しつつ傾斜
面をなだらかにしようとすれば、ヘッド2を図15にお
いて、もっと左側に配置し、ガイド面の水平部分におい
て印字領域が形成されるようにしなければならない。し
かしながら、ヘッド2を左側に配置すると、印字領域A
が紙送りローラ1およびピンチローラ1aから遠ざかる
こととなるから、用紙の後端部分における印字不能領域
が増大してしまうという問題が生じる。紙送りローラ1
とピンチローラ1aとによる用紙の挟持が解除される
と、用紙表面とヘッドとの間隔が極めて不安定となり、
所望の印字状態が得られなくなるからである。
方が用紙先端を円滑に案内することができる。しかしな
がら例えば図15からも明らかなように、傾斜面3a’
をなだらかにすると傾斜面はヘッドの印字領域Aにさし
かかることとなるから、仮にインク溜溝がないとしたな
らば、空打ちされたインクが垂れ易い状態となり望まし
くない。したがって、このような事態を回避しつつ傾斜
面をなだらかにしようとすれば、ヘッド2を図15にお
いて、もっと左側に配置し、ガイド面の水平部分におい
て印字領域が形成されるようにしなければならない。し
かしながら、ヘッド2を左側に配置すると、印字領域A
が紙送りローラ1およびピンチローラ1aから遠ざかる
こととなるから、用紙の後端部分における印字不能領域
が増大してしまうという問題が生じる。紙送りローラ1
とピンチローラ1aとによる用紙の挟持が解除される
と、用紙表面とヘッドとの間隔が極めて不安定となり、
所望の印字状態が得られなくなるからである。
【0087】これに対し、本実施例のインクジェットプ
リンタによれば、インク溜溝51cを設けたことによっ
て、傾斜面51bをヘッド60(より正確にはヘッドに
よる印字領域A)と対向する位置に設けた構成とするこ
とが可能となったから、ヘッド60を可及的に紙送りロ
ーラ30に近づけて配置することが可能となり、これに
よって、用紙Pの後端部分における印字不能領域を小さ
くすることができる。
リンタによれば、インク溜溝51cを設けたことによっ
て、傾斜面51bをヘッド60(より正確にはヘッドに
よる印字領域A)と対向する位置に設けた構成とするこ
とが可能となったから、ヘッド60を可及的に紙送りロ
ーラ30に近づけて配置することが可能となり、これに
よって、用紙Pの後端部分における印字不能領域を小さ
くすることができる。
【0088】(iii)搬送される用紙Pは、その裏面
が規定部材50のリブ51と当接することによりヘッド
60との間隔が規定されて印字される。
が規定部材50のリブ51と当接することによりヘッド
60との間隔が規定されて印字される。
【0089】リブ51は、用紙の搬送方向に伸びている
ので、このリブ51が用紙の搬送を妨げるということが
ない。
ので、このリブ51が用紙の搬送を妨げるということが
ない。
【0090】そして、リブ51は、用紙の搬送方向と直
交する方向に複数本形成されているので、用紙Pにイン
クドットが高密度に形成され、インクの水分で用紙Pが
波打った場合でも、用紙の膨らみはリブ51同士の間の
空間51s(図3参照)に入り込むように作用する。
交する方向に複数本形成されているので、用紙Pにイン
クドットが高密度に形成され、インクの水分で用紙Pが
波打った場合でも、用紙の膨らみはリブ51同士の間の
空間51s(図3参照)に入り込むように作用する。
【0091】このため、用紙Pが波打ったとしても、用
紙Pがヘッド60に当接して擦れてしまうということが
なくなる。
紙Pがヘッド60に当接して擦れてしまうということが
なくなる。
【0092】この点について図8(a)(b)(c)を
参照して詳しく説明する。図8(a)(b)(c)はい
ずれも作用を分かりやすく説明するための概略正面図で
ある。
参照して詳しく説明する。図8(a)(b)(c)はい
ずれも作用を分かりやすく説明するための概略正面図で
ある。
【0093】図(a)において、Lは、用紙Pが波打た
ないとした場合のヘッド60と用紙との理想的な間隔で
ある。図8(a)に示すように、仮に規定部材にリブが
形成されておらず、平面部51fによって用紙Pとヘッ
ド60との間隔を理想的な間隔Lに規定した場合、イン
クの水分で用紙Pが波打つと、波打った用紙Pの山部P
cとヘッド60のインク吐出面60aとが擦れてしまう
ことがある。
ないとした場合のヘッド60と用紙との理想的な間隔で
ある。図8(a)に示すように、仮に規定部材にリブが
形成されておらず、平面部51fによって用紙Pとヘッ
ド60との間隔を理想的な間隔Lに規定した場合、イン
クの水分で用紙Pが波打つと、波打った用紙Pの山部P
cとヘッド60のインク吐出面60aとが擦れてしまう
ことがある。
【0094】このような問題を解決するためには、図8
(b)に示すように、ヘッド60と平面部51fとの間
隔を大きな間隔L1とすることが考えられる。
(b)に示すように、ヘッド60と平面部51fとの間
隔を大きな間隔L1とすることが考えられる。
【0095】しかしながら、間隔を大きくすると、用紙
が波打たず平面状である場合には、平面部51fによっ
て案内される用紙とヘッドとの距離(すなわちL1と略
同距離)が大きくなりすぎ、理想的な印字状態が得られ
なくなるという別の問題が生じる。ヘッド60から吐出
されたインク滴が用紙上に着弾するまでの距離が大きく
なるために、理想的な着弾地点と実際の着弾地点との間
の誤差が大きくなるからである。
が波打たず平面状である場合には、平面部51fによっ
て案内される用紙とヘッドとの距離(すなわちL1と略
同距離)が大きくなりすぎ、理想的な印字状態が得られ
なくなるという別の問題が生じる。ヘッド60から吐出
されたインク滴が用紙上に着弾するまでの距離が大きく
なるために、理想的な着弾地点と実際の着弾地点との間
の誤差が大きくなるからである。
【0096】これに対し、本実施例によれば、図8
(c)に示すように、用紙をリブ51で案内するように
したので、印字密度が比較的小さい通常の場合、すなわ
ち用紙が波打たない場合には、平面状の用紙P’をリブ
51の上面で案内して、用紙とヘッド60との距離を理
想的な距離Lに設定することができ、用紙Pにインクド
ットが高密度に形成され、インクの水分で用紙Pが波打
った場合には、用紙の膨らみ(谷部Pd)は自重でリブ
51同士の間の空間51sに入り込むように作用するか
ら、用紙Pが波打ったとしても、その山部Pcがヘッド
60に当接して擦れてしまうということがなくなる。
(c)に示すように、用紙をリブ51で案内するように
したので、印字密度が比較的小さい通常の場合、すなわ
ち用紙が波打たない場合には、平面状の用紙P’をリブ
51の上面で案内して、用紙とヘッド60との距離を理
想的な距離Lに設定することができ、用紙Pにインクド
ットが高密度に形成され、インクの水分で用紙Pが波打
った場合には、用紙の膨らみ(谷部Pd)は自重でリブ
51同士の間の空間51sに入り込むように作用するか
ら、用紙Pが波打ったとしても、その山部Pcがヘッド
60に当接して擦れてしまうということがなくなる。
【0097】さらに、搬送ローラを構成するローラ対単
体71,72のうち用紙の下方に配置されているゴムロ
ーラ71は、一本の長い丸棒状のローラによってではな
く、用紙幅方向に複数配置された短いローラによって構
成されているので、インクの水分を含んで波打った用紙
の膨らみ(谷部Pd)がより効果的に垂れ下がることと
なる。ゴムローラ71の幅は、用紙搬送力が著しく低下
しない範囲でできるだけ小さく設定することが望まし
い。図9(a)に示すように、仮にゴムローラが長いロ
ーラ71’であるとすると、波打った用紙Pの谷部Pd
がローラ71’上に乗ってしまい、ギザローラ72で用
紙を押さえたとしても、山部Pcが浮いた状態となって
しまうからである。
体71,72のうち用紙の下方に配置されているゴムロ
ーラ71は、一本の長い丸棒状のローラによってではな
く、用紙幅方向に複数配置された短いローラによって構
成されているので、インクの水分を含んで波打った用紙
の膨らみ(谷部Pd)がより効果的に垂れ下がることと
なる。ゴムローラ71の幅は、用紙搬送力が著しく低下
しない範囲でできるだけ小さく設定することが望まし
い。図9(a)に示すように、仮にゴムローラが長いロ
ーラ71’であるとすると、波打った用紙Pの谷部Pd
がローラ71’上に乗ってしまい、ギザローラ72で用
紙を押さえたとしても、山部Pcが浮いた状態となって
しまうからである。
【0098】そこで、図9(b)に示すように、本実施
例におけるゴムローラ71は、その幅Wを、波打った用
紙の波型のピッチP1よりも小さく設定してある。これ
によって、波打った用紙の谷部Pdが一層効果的に垂れ
下がることとなる。
例におけるゴムローラ71は、その幅Wを、波打った用
紙の波型のピッチP1よりも小さく設定してある。これ
によって、波打った用紙の谷部Pdが一層効果的に垂れ
下がることとなる。
【0099】先に従来技術として説明した特開平4−3
41848号のインクジェットプリンタは、図18に示
したように、リブ6を有している。しかしながら、この
リブ6は平面部から突設されているのではなく、枠体6
cに架設されて形成されている。このため、高密度印字
によって用紙が波打ってリブ6同士の間の空間に入り込
んだ場合には、用紙の先端が枠体6cの縁部6dに突き
当たって紙送り不良となるおそれがある。
41848号のインクジェットプリンタは、図18に示
したように、リブ6を有している。しかしながら、この
リブ6は平面部から突設されているのではなく、枠体6
cに架設されて形成されている。このため、高密度印字
によって用紙が波打ってリブ6同士の間の空間に入り込
んだ場合には、用紙の先端が枠体6cの縁部6dに突き
当たって紙送り不良となるおそれがある。
【0100】これに対し、本実施例のインクジェットプ
リンタによれば、リブ51が規定部材の平面部51fか
ら突設されているので、用紙に高密度印字がなされ、用
紙が波打って、その膨らみがリブ同士の間の空間51s
に入り込んだとしても、その先端の進行が阻害されるこ
とはない。
リンタによれば、リブ51が規定部材の平面部51fか
ら突設されているので、用紙に高密度印字がなされ、用
紙が波打って、その膨らみがリブ同士の間の空間51s
に入り込んだとしても、その先端の進行が阻害されるこ
とはない。
【0101】(iv) 用紙Pは紙送りローラ30と排
紙ローラ対71,72との間で張られたような状態とな
っているので、用紙Pにインクドットが高密度に形成さ
れ、インクの水分で用紙Pが波打った場合でも、用紙P
の膨らみは、用紙Pに作用している張力により低減され
る。さらにまた、規定部材50は、用紙Pをインクジェ
ットヘッド側に付勢するようにして用紙Pの裏面Pbと
当接しているので、用紙Pの膨らみは、相対的にヘッド
60から遠ざかる方向に位置せしめられることとなる。
紙ローラ対71,72との間で張られたような状態とな
っているので、用紙Pにインクドットが高密度に形成さ
れ、インクの水分で用紙Pが波打った場合でも、用紙P
の膨らみは、用紙Pに作用している張力により低減され
る。さらにまた、規定部材50は、用紙Pをインクジェ
ットヘッド側に付勢するようにして用紙Pの裏面Pbと
当接しているので、用紙Pの膨らみは、相対的にヘッド
60から遠ざかる方向に位置せしめられることとなる。
【0102】このため、用紙が波打ったとしても、用紙
がヘッドに当接して擦れてしまうということがなくな
る。
がヘッドに当接して擦れてしまうということがなくな
る。
【0103】しかも、上述したように、用紙の膨らみは
リブ51同士の間の空間51sに入り込むように作用す
るので、波打った用紙Pがヘッド60に当接して擦れて
しまうことが一層確実に防止される。
リブ51同士の間の空間51sに入り込むように作用す
るので、波打った用紙Pがヘッド60に当接して擦れて
しまうことが一層確実に防止される。
【0104】さらに、搬送ローラは、ローラ対単体7
1,72が用紙幅方向に複数配置されて構成されてお
り、そのローラ対単体同士の間には、搬送される用紙の
表面側に配置され、用紙をローラ対単体71,72の圧
接位置よりもヘッド60から遠ざかる方向に付勢する中
間ギザローラ74が設けられているので、この中間ギザ
ローラによって、図10(a)に示すように、用紙Pが
一層確実にヘッド60から遠ざけられることとなる。し
たがって、用紙Pが波打ったとしても、用紙がヘッド6
0に当接して擦れてしまうということが一層確実に防止
される。
1,72が用紙幅方向に複数配置されて構成されてお
り、そのローラ対単体同士の間には、搬送される用紙の
表面側に配置され、用紙をローラ対単体71,72の圧
接位置よりもヘッド60から遠ざかる方向に付勢する中
間ギザローラ74が設けられているので、この中間ギザ
ローラによって、図10(a)に示すように、用紙Pが
一層確実にヘッド60から遠ざけられることとなる。し
たがって、用紙Pが波打ったとしても、用紙がヘッド6
0に当接して擦れてしまうということが一層確実に防止
される。
【0105】中間ギザローラ74に対しては、排紙ロー
ラ対のゴムローラ71に相当するローラが設けられては
いない。仮に図10(b)に示すように、中間ギザロー
ラ74に対してゴムローラ76を設けたとすると、用紙
Pはゴムローラ76の上端の高さまで持ち上げられしま
うこととなり、用紙Pをリブ51で支持することとした
効果が低減してしまうからである。
ラ対のゴムローラ71に相当するローラが設けられては
いない。仮に図10(b)に示すように、中間ギザロー
ラ74に対してゴムローラ76を設けたとすると、用紙
Pはゴムローラ76の上端の高さまで持ち上げられしま
うこととなり、用紙Pをリブ51で支持することとした
効果が低減してしまうからである。
【0106】なお、図10(c)に示すように、図10
(b)に示した構成にさらに中間ギザローラ74’を設
けたとしても、ゴムローラ71と76との間隔が小さい
ために、用紙の自重による落ち込みが十分に得られず、
ゴムローラの近傍で用紙の浮き上がりが発生してしま
う。逆に、図10(d)に示すように、中間ギザローラ
を全く設けないとしたならば、印字密度が比較的小さく
て用紙が波打たない場合や、用紙が封筒である場合に
は、同図に示すように用紙Pが浮き上がってしまうこと
がある。そこで、本実施例においては、高密度に印字さ
れてインクの水分を多く含んだ用紙Pがその自重で落ち
込むことができるように、排紙ローラ対71,72の配
置間隔を設定し、かつ、ローラ対単体71,72の圧接
位置よりもヘッド60から遠ざかる方向に用紙を付勢す
る中間ギザローラ74を設けてある。
(b)に示した構成にさらに中間ギザローラ74’を設
けたとしても、ゴムローラ71と76との間隔が小さい
ために、用紙の自重による落ち込みが十分に得られず、
ゴムローラの近傍で用紙の浮き上がりが発生してしま
う。逆に、図10(d)に示すように、中間ギザローラ
を全く設けないとしたならば、印字密度が比較的小さく
て用紙が波打たない場合や、用紙が封筒である場合に
は、同図に示すように用紙Pが浮き上がってしまうこと
がある。そこで、本実施例においては、高密度に印字さ
れてインクの水分を多く含んだ用紙Pがその自重で落ち
込むことができるように、排紙ローラ対71,72の配
置間隔を設定し、かつ、ローラ対単体71,72の圧接
位置よりもヘッド60から遠ざかる方向に用紙を付勢す
る中間ギザローラ74を設けてある。
【0107】中間ギザローラ74の外周部は、用紙の搬
送方向において、排紙ローラ対71,72の圧接部より
もヘッド60側に位置する部位74aを有しているの
で、用紙の先端は、排紙ローラ対71,72によって搬
送が開始されるのに先立ってこの中間ギザローラ74に
よって案内されることとなり、用紙がヘッド60に当接
して擦れてしまうということがより一層確実に防止され
る。
送方向において、排紙ローラ対71,72の圧接部より
もヘッド60側に位置する部位74aを有しているの
で、用紙の先端は、排紙ローラ対71,72によって搬
送が開始されるのに先立ってこの中間ギザローラ74に
よって案内されることとなり、用紙がヘッド60に当接
して擦れてしまうということがより一層確実に防止され
る。
【0108】さらに、中間ギザローラ74は弾性部材に
より支持されているので、より円滑でかつ確実に用紙が
付勢される。
より支持されているので、より円滑でかつ確実に用紙が
付勢される。
【0109】(v)リブ51が側面視ほぼ台形状となっ
ているので、さらに次のような作用効果(a)〜(d)
が得られる。
ているので、さらに次のような作用効果(a)〜(d)
が得られる。
【0110】(a) プリンタの種類、例えば1行単位
の印字データをホストコンピュータから順次受け取って
1行分毎に印字を行なうシリアルプリンタにおいては、
用紙を逆方向に搬送する(すなわち逆送する)必要が生
じることがある。
の印字データをホストコンピュータから順次受け取って
1行分毎に印字を行なうシリアルプリンタにおいては、
用紙を逆方向に搬送する(すなわち逆送する)必要が生
じることがある。
【0111】例えば、ある標準文字を印字した後、次の
行に拡大文字を印字する場合で、この拡大文字の頂部が
前行で印字した標準文字の頂部より上に位置するような
場合、用紙を逆方向に搬送してから、ヘッドの走査によ
る印字と図4に示す印字領域Aの高さ分の紙送りとを複
数回にわたって繰り返す分割印字を行なって拡大文字と
する。このような場合には、用紙を逆送する必要があ
る。
行に拡大文字を印字する場合で、この拡大文字の頂部が
前行で印字した標準文字の頂部より上に位置するような
場合、用紙を逆方向に搬送してから、ヘッドの走査によ
る印字と図4に示す印字領域Aの高さ分の紙送りとを複
数回にわたって繰り返す分割印字を行なって拡大文字と
する。このような場合には、用紙を逆送する必要があ
る。
【0112】仮に、リブが側面視台形状ではなく、例え
ば側面視矩形状(図13(a)の51’’参照)であっ
たとすると、用紙の裏面に逆送を阻害する部分(例えば
封筒のフラップ等)がある場合には、その部分が逆送時
にリブに引っかかってしまい、ピッチ不良すなわち逆送
すべき行間距離およびその直後の正方向への送り量に狂
いが生じるというおそれがある。
ば側面視矩形状(図13(a)の51’’参照)であっ
たとすると、用紙の裏面に逆送を阻害する部分(例えば
封筒のフラップ等)がある場合には、その部分が逆送時
にリブに引っかかってしまい、ピッチ不良すなわち逆送
すべき行間距離およびその直後の正方向への送り量に狂
いが生じるというおそれがある。
【0113】これに対し、本実施例のインクジェットプ
リンタによれば、リブ51が側面視ほぼ台形状をしてい
るので、封筒等を逆送したとしてもそのフラップ等が引
っかかるということがなく、したがってピッチ不良を生
じるということもなくなる。
リンタによれば、リブ51が側面視ほぼ台形状をしてい
るので、封筒等を逆送したとしてもそのフラップ等が引
っかかるということがなく、したがってピッチ不良を生
じるということもなくなる。
【0114】(b) 仮にリブ51’’が、図11
(a)に示すような形状のものであるとすると、用紙P
がカールした厚紙(例えばハガキ等)である場合、これ
を排紙する際に、同図に示すように用紙Pの後端Peが
リブ51’’の上面で支持される状態となるため、用紙
Pによって排紙ローラ対のギザローラ72が持ち上げら
れてしまい、十分な排紙力が確保されなくなるおそれが
ある。
(a)に示すような形状のものであるとすると、用紙P
がカールした厚紙(例えばハガキ等)である場合、これ
を排紙する際に、同図に示すように用紙Pの後端Peが
リブ51’’の上面で支持される状態となるため、用紙
Pによって排紙ローラ対のギザローラ72が持ち上げら
れてしまい、十分な排紙力が確保されなくなるおそれが
ある。
【0115】これに対し、本実施例のリブ51は、側面
視ほぼ台形状となっているので、図11(b)に示すよ
うに、用紙の後端Peがリブの最上面51aからすぐに
外れることとなり、したがって用紙Pによって排紙ロー
ラ対のギザローラ72が持ち上げられることもなくなる
から、十分な排紙力が確保される。
視ほぼ台形状となっているので、図11(b)に示すよ
うに、用紙の後端Peがリブの最上面51aからすぐに
外れることとなり、したがって用紙Pによって排紙ロー
ラ対のギザローラ72が持ち上げられることもなくなる
から、十分な排紙力が確保される。
【0116】(c) 図12(a)に示すように、用紙
Pの先端近傍に印字を行なった場合、用紙によっては、
その先端近傍が同図に示すように湾曲することがある。
Pの先端近傍に印字を行なった場合、用紙によっては、
その先端近傍が同図に示すように湾曲することがある。
【0117】このような場合、仮にリブ51’’が、図
12(a)に示すような形状のものであるとすると、用
紙の先端Pfが排紙ローラ対71,72に達するまで
は、用紙Pの先端Pfがリブ51’’の上面で支持され
る状態となるため、用紙が浮いてヘッド擦れを生じ易
い。
12(a)に示すような形状のものであるとすると、用
紙の先端Pfが排紙ローラ対71,72に達するまで
は、用紙Pの先端Pfがリブ51’’の上面で支持され
る状態となるため、用紙が浮いてヘッド擦れを生じ易
い。
【0118】これに対し、本実施例のリブ51は、側面
視ほぼ台形状となっているので、図12(b)に示すよ
うに、用紙の先端Pfがリブの最上面51aからすぐに
外れることとなり、したがって用紙Pの浮きが低減され
てヘッド擦れが生じ難くなる。
視ほぼ台形状となっているので、図12(b)に示すよ
うに、用紙の先端Pfがリブの最上面51aからすぐに
外れることとなり、したがって用紙Pの浮きが低減され
てヘッド擦れが生じ難くなる。
【0119】(d) 前述したように、本実施例におい
ては、用紙をローラ対単体71,72の圧接位置よりも
下方に付勢する中間ギザローラ74が設けられている。
ては、用紙をローラ対単体71,72の圧接位置よりも
下方に付勢する中間ギザローラ74が設けられている。
【0120】したがって、仮にリブ51’’が、図13
(a)に示すような形状のものであるとすると、用紙の
先端Pfが中間ギザローラ74に強く突き当たってしま
い、円滑な紙送り動作が得られなくなってしまうおそれ
がある。
(a)に示すような形状のものであるとすると、用紙の
先端Pfが中間ギザローラ74に強く突き当たってしま
い、円滑な紙送り動作が得られなくなってしまうおそれ
がある。
【0121】これに対し、本実施例のリブ51は、図1
3(b)に示すように、側面視ほぼ台形状となっている
ので、用紙の先端Pfが中間ギザローラ74の下方に入
り込み易くなり、したがって円滑な紙送り動作が得られ
る。
3(b)に示すように、側面視ほぼ台形状となっている
ので、用紙の先端Pfが中間ギザローラ74の下方に入
り込み易くなり、したがって円滑な紙送り動作が得られ
る。
【0122】(vi)搬送ローラ71,72の用紙搬送
方向上流側には、用紙搬送方向においてリブ51より下
流側に位置し、用紙Pの先端を排紙ローラ対71,72
に向けて案内するガイド部51’eが設けられているの
で、リブ51が側面視ほぼ台形状に形成されているにも
拘らず、用紙Pの先端が確実に排紙ローラ対71,72
に向けて案内されることとなる。
方向上流側には、用紙搬送方向においてリブ51より下
流側に位置し、用紙Pの先端を排紙ローラ対71,72
に向けて案内するガイド部51’eが設けられているの
で、リブ51が側面視ほぼ台形状に形成されているにも
拘らず、用紙Pの先端が確実に排紙ローラ対71,72
に向けて案内されることとなる。
【0123】そして、ガイド部51eは、搬送ローラを
構成するローラ対単体71,72の上流側近傍にのみ設
けられており他の部位には設けられていないので、用紙
Pの先端が確実に排紙ローラ対71,72に向けて案内
されると同時に、用紙Pがヘッド60に当接して擦れて
しまうということが確実に防止される。
構成するローラ対単体71,72の上流側近傍にのみ設
けられており他の部位には設けられていないので、用紙
Pの先端が確実に排紙ローラ対71,72に向けて案内
されると同時に、用紙Pがヘッド60に当接して擦れて
しまうということが確実に防止される。
【0124】(vii)排出される用紙を受ける排出ト
レイ80の用紙先端と当接する部位(本実施例では排紙
トレイの上面81)が、用紙搬送方向に進むにしたがっ
て、用紙搬送方向と交差する方向に傾斜しているので、
用紙Pがヘッド60に当接して擦れてしまうということ
がより一層確実に防止される。
レイ80の用紙先端と当接する部位(本実施例では排紙
トレイの上面81)が、用紙搬送方向に進むにしたがっ
て、用紙搬送方向と交差する方向に傾斜しているので、
用紙Pがヘッド60に当接して擦れてしまうということ
がより一層確実に防止される。
【0125】上述したような中間ギザローラ74が設け
られている場合において、図14に示すように排紙ロー
ラ対71,72から排出された用紙Pがその自重で垂れ
下がると、中間ギザローラ74の上流側すなわちヘッド
60側において用紙Pの屈曲部Pgが形成されることが
あり、この屈曲部Pgの影響で用紙がヘッド60に当接
して擦れてしまうおそれがある。
られている場合において、図14に示すように排紙ロー
ラ対71,72から排出された用紙Pがその自重で垂れ
下がると、中間ギザローラ74の上流側すなわちヘッド
60側において用紙Pの屈曲部Pgが形成されることが
あり、この屈曲部Pgの影響で用紙がヘッド60に当接
して擦れてしまうおそれがある。
【0126】本実施例のインクジェットプリンタによれ
ば、用紙先端Pfが排紙トレイ80によって受けられ、
しかも用紙先端Pfと当接する当接する部位81が、用
紙搬送方向に進むにしたがって、用紙搬送方向と交差す
る方向に傾斜しているので、上述した用紙の屈曲部Pg
の屈曲角が緩和され、結果として用紙Pがヘッド60に
当接して擦れてしまうということが防止される。
ば、用紙先端Pfが排紙トレイ80によって受けられ、
しかも用紙先端Pfと当接する当接する部位81が、用
紙搬送方向に進むにしたがって、用紙搬送方向と交差す
る方向に傾斜しているので、上述した用紙の屈曲部Pg
の屈曲角が緩和され、結果として用紙Pがヘッド60に
当接して擦れてしまうということが防止される。
【0127】しかも、中間ギザローラ74は排紙ローラ
対71,72よりもヘッド60側に位置しているので、
上記屈曲部Pgの屈曲角が一層緩和されると同時に、屈
曲部のPgの頂点高さが抑えられ、用紙Pがヘッド60
に当接して擦れてしまうということが一層確実に防止さ
れる。
対71,72よりもヘッド60側に位置しているので、
上記屈曲部Pgの屈曲角が一層緩和されると同時に、屈
曲部のPgの頂点高さが抑えられ、用紙Pがヘッド60
に当接して擦れてしまうということが一層確実に防止さ
れる。
【0128】(iix)ヘッド60から複数色のインク
を吐出させてカラー印字を行なう場合には、インクドッ
トの上にさらにインクドットが形成されるため、用紙の
波打ち状態が特に大きくなるが、上述した(iii)〜
(vi)の作用により、波打った用紙Pがヘッド60に
当接して擦れてしまうことが確実に防止される。
を吐出させてカラー印字を行なう場合には、インクドッ
トの上にさらにインクドットが形成されるため、用紙の
波打ち状態が特に大きくなるが、上述した(iii)〜
(vi)の作用により、波打った用紙Pがヘッド60に
当接して擦れてしまうことが確実に防止される。
【0129】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0130】
【発明の効果】請求項1から4のうちいずれか1項に記
載の発明によれば、用紙先端を確実に案内することがで
き、かつ、空打ちが生じても、紙送りローラ等がインク
で汚れることがないという効果が得られる。
載の発明によれば、用紙先端を確実に案内することがで
き、かつ、空打ちが生じても、紙送りローラ等がインク
で汚れることがないという効果が得られる。
【0131】請求項4から7のうちいずれか1項に記載
の発明によれば、インクドットによる高密度印字がなさ
れ、その水分で用紙が波打った場合でも、用紙がヘッド
に当接することを防止することができるという効果が得
られる。
の発明によれば、インクドットによる高密度印字がなさ
れ、その水分で用紙が波打った場合でも、用紙がヘッド
に当接することを防止することができるという効果が得
られる。
【0132】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの一実施
例の内部構造を示す側面図。
例の内部構造を示す側面図。
【図2】同じく部分省略拡大正面図。
【図3】同じく部分省略拡大平面図。
【図4】図1の部分拡大図であって図2におけるIV−
IV視図。
IV視図。
【図5】図2におけるV−V視図。
【図6】規定部材を示す図で、(a)は平面図、(b)
は左側面図、(c)は右側面図。
は左側面図、(c)は右側面図。
【図7】(a)(b)は中間ギザローラを示す斜視図。
【図8】(a)(b)(c)はいずれも作用を分かりや
すく説明するための概略正面図。
すく説明するための概略正面図。
【図9】(a)(b)はいずれもローラ部分の作用を分
かりやすく説明するための概略正面図。
かりやすく説明するための概略正面図。
【図10】(a)(b)(c)(d)はいずれも中間ギ
ザローラ部分の作用を分かりやすく説明するための概略
正面図。
ザローラ部分の作用を分かりやすく説明するための概略
正面図。
【図11】(a)(b)はいずれもリブの作用を分かり
やすく説明するための概略側面図。
やすく説明するための概略側面図。
【図12】(a)(b)はいずれもリブの作用を分かり
やすく説明するための概略側面図。
やすく説明するための概略側面図。
【図13】(a)(b)はいずれもリブの作用を分かり
やすく説明するための概略側面図。
やすく説明するための概略側面図。
【図14】中間ギザローラおよび排紙トレイの作用を分
かりやすく説明するための概略側面図。
かりやすく説明するための概略側面図。
【図15】従来技術の説明図。
【図16】従来技術の説明図。
【図17】従来技術の説明図。
【図18】従来技術の説明図。
P 用紙 30 紙送りローラ 40 ピンチローラ 50 規定部材 51 リブ 51b 傾斜面 51c インク溜溝 51e ガイド部 51f 平面部 60 インクジェットヘッド 71 排紙ローラ 72 排紙ローラ 74 中間ギザローラ 80 排紙トレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 一夫 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA16 HA29 HA33 HA34 JC23 2C059 AA23 AA29 AA74 DD02 DD06 DD23
Claims (7)
- 【請求項1】 用紙を送る紙送りローラと、 この紙送りローラにより送られた用紙の表面にインクを
吐出して印字するインクジェットヘッドと、 このインクジェットヘッドと対向する位置に設けられ、
前記紙送りローラにより送られる用紙の先端をすくうよ
うにして案内する傾斜面と、 この傾斜面に設けられたインク溜溝と、を備えたことを
特徴とするインクジェットプリンタ。 - 【請求項2】 前記紙送りローラは、1本の丸棒状のロ
ーラで構成されていることを特徴とする請求項1記載の
インクジェットプリンタ。 - 【請求項3】 前記紙送りローラは、用紙を巻き付けて
送る紙送りローラであることを特徴とする請求項1また
は2記載のインクジェットプリンタ。 - 【請求項4】 前記用紙の裏面側に配置された平面部を
有し、さらに、用紙の搬送方向に伸びかつ用紙の裏面と
当接して前記インクジェットヘッドと用紙との間隔を規
定するリブが用紙の搬送方向と直交する方向に複数本前
記平面部から突設された規定部材を備え、 そのリブで前記インク溜溝を有する傾斜面を形成したた
ことを特徴とする請求項1,2,または3記載のインク
ジェットプリンタ。 - 【請求項5】 前記リブは側面視ほぼ台形状であること
を特徴とする請求項4記載のインクジェットプリンタ。 - 【請求項6】 前記搬送ローラの用紙搬送方向上流側に
は、用紙搬送方向において前記リブより下流側に位置
し、用紙の先端を前記搬送ローラに向けて案内するガイ
ド部が設けられていることを特徴とする請求項5記載の
インクジェットプリンタ。 - 【請求項7】 前記インクジェットヘッドは、複数色の
インクを吐出することによりカラー印字を行なうことの
できるインクジェットヘッドであることを特徴とする請
求項4から6のうちいずれか1項に記載のインクジェッ
トプリンタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001260871A JP2002127401A (ja) | 1994-02-10 | 2001-08-30 | インクジェットプリンタ |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3762994 | 1994-02-10 | ||
JP5498494 | 1994-02-28 | ||
JP6-37629 | 1994-02-28 | ||
JP6-54984 | 1994-02-28 | ||
JP2001260871A JP2002127401A (ja) | 1994-02-10 | 2001-08-30 | インクジェットプリンタ |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1867495A Division JP3322052B2 (ja) | 1994-02-10 | 1995-01-11 | インクジェットプリンタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002127401A true JP2002127401A (ja) | 2002-05-08 |
Family
ID=27289530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001260871A Pending JP2002127401A (ja) | 1994-02-10 | 2001-08-30 | インクジェットプリンタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002127401A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1466742A2 (en) * | 2003-04-10 | 2004-10-13 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus |
JP2018187784A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | セイコーエプソン株式会社 | 記録装置 |
-
2001
- 2001-08-30 JP JP2001260871A patent/JP2002127401A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1466742A2 (en) * | 2003-04-10 | 2004-10-13 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus |
EP1466742A3 (en) * | 2003-04-10 | 2005-09-07 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus |
EP1666266A1 (en) * | 2003-04-10 | 2006-06-07 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus |
JP2018187784A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | セイコーエプソン株式会社 | 記録装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040127 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040213 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040513 |