JP2002126460A - 膜濾過装置 - Google Patents
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Abstract
濾過膜への負荷を分散し、安定した運転を確保できる浸
漬型膜濾過装置を提供する。 【解決手段】 濾過膜ユニットを処理槽内の水中へ浸漬
し、濾過膜を透過した濾過処理水を得る浸漬型膜濾過装
置において、処理槽として、順次連通した二つ以上の分
割槽に構成し、各分割槽にそれぞれ濾過膜ユニットを浸
漬するとともに、各分割槽に浸漬した濾過膜ユニットの
濾過流束または回収率をそれぞれ異なる値にしたことを
ことを特徴とする膜濾過装置。
Description
濾過膜、ナノ濾過膜などの膜エレメントを備えた濾過膜
ユニットを処理槽内の水中に浸漬し、濾過膜ユニットを
透過した濾過水を採水する浸漬型の膜濾過装置に関す
る。
どの膜エレメントを備えた濾過膜ユニットを処理槽内の
水中に浸漬し、被処理水を膜エレメントの濾過膜を透過
させ、清浄な濾過水を採水するようにした浸漬型の膜濾
過装置についての提案は多数なされている。例えば特開
平5−177185号公報においては、中空糸膜からな
るモジュールを複数、原水貯水手段へ浸漬し、貯水手段
より貯留水を吸引する吸引手段を設け、また、中空糸膜
から洗浄流体を噴出する洗浄手段を設けた装置が開示さ
れている。
されているような従来装置は、本発明と関連させて膜濾
過装置としてみた場合、例えば図7に示すような構成を
有している。すなわち、複数の濾過膜ユニット101
a、101b(図示例では二つ)が処理槽102中に浸
漬され、処理槽102に導入されてきた被処理水103
が、濾過膜ユニット101a、101bの濾過膜を透過
することにより濾過処理され、濾過処理された処理水1
04が吸引管105を介して吸引ポンプ106によって
汲み上げられ、例えば処理水貯槽(図示略)へと送られ
るようになっている。処理槽102内底部に沈殿した汚
泥等は、排泥管107を介して適宜引き抜かれる。
185号公報に開示された装置、つまり、図7に示した
ような膜濾過装置の場合には、一般に処理水の吸引手段
は処理槽102に対し一式だけ設置されるので、濾過膜
での濾過流束や回収率は各濾過膜ユニットや膜エレメン
トにかかわらず装置全体で実質的に一定となっている。
は、例えば、濾過に高負荷がかかるような被処理水が流
入した場合には、濾過膜での負荷が装置全体で一定とな
っているため、すべての濾過膜に同じ高負荷がかかって
しまい、すべての濾過膜が同時期に閉塞などを起こして
しまったり、逆に、ある濾過膜が早期に寿命に達して装
置全体としての運転を継続できなくなったりする不具合
が発生する可能性がある。つまり、複数の各濾過膜の負
荷を、適切に分散させて、全体としての濾過膜の寿命延
長をはかるような、意図的な制御ができない構成となっ
ている。上記のような不具合が発生すると、結果とし
て、装置の稼働率の低下、回収率の低下、薬品洗浄頻度
の増大や膜寿命の短縮を招き、ランニングコストも増大
するなどの問題が発生する。
率は実質的に変更せずに、濾過膜への負荷を分散し、安
定した運転を確保できる浸漬型膜濾過装置を提供するこ
とにある。
に、本発明に係る膜濾過装置は、濾過膜ユニットを処理
槽内の水中へ浸漬し、濾過膜を透過した濾過処理水を得
る浸漬型膜濾過装置において、処理槽として、順次連通
した二つ以上の分割槽に構成し、各分割槽にそれぞれ濾
過膜ユニットを浸漬するとともに、各分割槽に浸漬した
濾過膜ユニットの濾過流束または回収率をそれぞれ異な
る値にしたことをことを特徴とするものからなる。な
お、「濾過流束」とは、単位膜面積および単位時間当り
の濾過水量のことであり、また、「回収率」とは、被処
理水供給量に対する濾過水採水量の割合である。
槽構成としてもよく、全体として一つの処理槽の内部を
隔壁等により各分割槽に区画する構成としてもよい。こ
の膜濾過装置においては、分割槽の一つに被処理水が流
入されるが、各分割槽に浸漬された濾過膜ユニットの濾
過流束または回収率が被処理水の流入側分割槽から下流
側分割槽に向かって順次低くなっていることが好まし
い。
る場合、該被処理水が流入される分割槽が一定時間ごと
に他の分割槽に変更され、その変更に伴って、濾過膜ユ
ニットの濾過流束または回収率が各分割槽ごとに変更さ
れる構成を採用することもできる。
割槽の連通部に弁を配置しておくことができる。また、
各分割槽に浸漬された各濾過膜ユニットからの処理水吸
引管には、それぞれ流量調整弁が設けられていることが
好ましい。
においては、各分割槽のいずれかに被処理水が導入さ
れ、その分割槽で濾過膜ユニットを介して濾過処理が行
われるとともに、連通する他の分割槽に順次被処理水が
送られ、各分割槽に浸漬されている濾過膜ユニットによ
りそれぞれ濾過処理が行われる。各濾過膜ユニットから
の処理水は、最終的に合流され、本浸漬型膜濾過装置か
らの濾過処理水として取り出される。連通する各分割槽
に被処理水が送られる際には、前段で濾過処理が行われ
た濃縮水側の水が被処理水として順次送られることにな
り、そのままでは下流側の分割槽に浸漬された濾過膜ユ
ニットほど負荷が高くなる傾向となるが、各分割槽に浸
漬されている濾過膜ユニットの濾過流束または回収率が
それぞれ異なる値とされているので、それらの値を適切
に設定することにより、各濾過膜ユニットに対する負荷
を適切に調整することが可能になる。すなわち、装置全
体への負荷を適切に分散することが可能となり、結果的
に装置全体に対する負荷を軽減することが可能となる。
膜ユニットに向かって被処理水が濃縮されていくのに対
応させて、各濾過膜ユニットでの回収率を順次下げてい
くことにより、局部的に、あるいは、下流側の濾過膜ユ
ニットほど負荷が大きくなる事態を回避でき、全体とし
て、各濾過膜ユニットへの負荷を低減することが可能と
なる。
り替え、それに伴い、装置の上流側の分割槽、下流側の
分割槽を切り替え、各濾過膜ユニットの濾過流束や回収
率も切り替えていくようにすれば、特定の濾過膜ユニッ
トでの負荷が高まるようなリスクをより確実に避けるこ
とができる。
形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発
明の第1実施態様に係る浸漬型の膜濾過装置を示してい
る。本発明に係る膜濾過装置においては、二つ以上の分
割槽をそれぞれ別々の槽構成とし、それらを配管等で連
通させる構成とすることもできるが、図1に示す膜濾過
装置1では、一つの処理槽2内を、隔壁3により、二つ
の分割槽4a、4bに区画する構成とされている。各分
割槽4a、4b内の被処理水中には、それぞれ膜面積が
同一の濾過膜ユニット5a、5bが浸漬されている。浸
漬された各濾過膜ユニット5a、5bの濾過流束または
回収率は、それぞれ異なる値に設定されている。
管8を介して、分割槽4aに導入されるようになってい
る。隔壁3には、連通弁9が設けられており、分割槽4
aと分割槽4bは連通弁9を介して互いに連通される。
この連通にあっては、本実施態様では、被処理水6が導
入される側の分割槽4aが上流側、分割槽4bが下流側
の槽となる。下流側の分割槽4bの底部には、排泥弁1
0を備えた排泥管11が接続されており、分割槽4bの
底部に堆積あるいは沈殿した汚泥等を適宜断続的に排出
できるようになっている。
引管12a、12bを介して濾過処理水が汲み上げられ
る。各吸引管12a、12bには、それぞれ、流量調整
弁13a、13bが設けられており、各濾過膜ユニット
5a、5bからの処理水の流量を個別に調整できるよう
になっている。本実施態様では、上流側の分割槽4a中
に浸漬された濾過膜ユニット5aからの処理水の流量
が、下流側の分割槽4b中に浸漬された濾過膜ユニット
5bからの処理水の流量よりも多くなるように、各流量
調整弁13a、13bが調整されている。上述の如く、
各濾過膜ユニット5a、5bの膜面積は同一であるか
ら、このときの濾過流束または回収率は濾過膜ユニット
5a>濾過膜ユニット5bとなる。吸引管12a、12
bは、途中で1本の処理水導出管14に合流されてい
る。処理水導出管14には吸引ポンプ15が設けられて
おり、この吸引ポンプ15の吸引力により、各濾過膜ユ
ニット5a、5b内から濾過処理水が汲み上げられる。
おり、区画される分割槽の数を三つにした場合を示して
いる。このように、分割槽の数は、二つ以上であれば、
必要に応じて任意に設定できる。分割槽の数以外の基本
構成は図1に示したものと同じであり、図2に示す膜濾
過装置21においては、処理槽22が、隔壁23a、2
3bにより、三つの分割槽24a、24b、24cに区
画されている。各分割槽24a、24b、24c内の被
処理水中には、それぞれ膜面積が同一の濾過膜ユニット
25a、25b、25cが浸漬されている。浸漬された
各濾過膜ユニット25a、25b、25cの濾過流束ま
たは回収率は、それぞれ異なる値に設定されており、下
流側ほど小さくなるように設定されている。
入され、最下流の分割槽24cに排泥管10が接続され
ている。隔壁23a、23bには、それぞれ連通弁26
a、26bが設けられており、分割槽24aと分割槽2
4b、分割槽24bと分割槽24cが連通弁26a、2
6bを介して順次連通される。各濾過膜ユニット25
a、25b、25c内からは、吸引管27a、27b、
27cを介して濾過処理水が汲み上げられ、各吸引管2
7a、27b、27cには、それぞれ、流量調整弁28
a、28b、28cが設けられている。これら流量調整
弁28a、28b、28cは、被処理水流入側の分割槽
24aから下流側の分割槽に向かって各濾過膜ユニット
からの処理水の流量が順次低くなるように調整されてい
る。各吸引管27a、27b、27cが1本の処理水導
出管14に合流され、そこに吸引ポンプ15が設けられ
ている構成、および排泥管11部の構成は、図1に示し
た構成と実質的に同じである。
1の作用は、分割槽の数を除いて実質的に同じであるの
で、図1に示した膜濾過装置1について説明する。図1
に示した膜濾過装置1においては、各分割槽4a、4b
内で被処理水中に含まれている固形物などが、浸漬され
た各濾過膜ユニット5a、5bにより順次濾過されてい
き、各分割槽4a、4b中の被処理水は、上流側の分割
槽4aから順次濃縮されていく。下流槽の分割槽4bほ
ど濃縮が進むことになり、濾過膜ユニット5aと濾過膜
ユニット5bは、この順に濾過に対する負荷が高くな
る。
ニットでは効率的に濾過を行い、被処理水の負荷が高い
濾過膜ユニットでは濾過への負荷を軽減するために、各
膜濾過ユニットから得る濾過水(吸引)流量を濾過膜ユ
ニット5a>濾過膜ユニット5bのように、すなわち、
濾過流束または回収率が濾過膜ユニット5a>濾過膜ユ
ニット5bとなるように設定するので、濾過膜への負荷
が各部の負荷の大きさに応じて適切に分散されることに
なり、装置全体としての濾過時の濾過膜への負荷が軽減
され、安定運転に寄与することができる。
縮の進んだ分割槽4bのみから排泥管11を介して濃縮
水および汚泥が系外へ排出されるので、効率的な排水が
可能となる。すなわち、上述の如く被処理水の濃縮の進
行に応じて各濾過膜ユニット5a、5bへの負荷が適切
に調整されるとともに、最も濃縮の進んだ最下流の分割
槽、つまり、排泥に最も適した部位のみから排水される
ようになり、全体として、濾過、排水ともに最も合理的
なシステムが実現されることになる。
行うようにした装置においても効果を発揮する。例えば
図3に示す膜濾過装置31のように、逆洗ポンプ32に
より逆洗水供給管33a、33bを介して各濾過膜ユニ
ット5a、5bへ逆洗水を供給するようにでき、逆洗水
としては、例えば、処理水貯槽34に貯留された濾過処
理水の清澄水を使用できる。清澄水を各濾過膜ユニット
5a、5bへ逆流させることにより、濾過膜に捕捉され
ていた固形物等を剥離させ、各濾過膜ユニット5a、5
bの洗浄回復を行うことが可能となる。
する場合には、各濾過膜ユニット5a、5bに対する逆
洗を、例えば逆洗流量を濾過膜ユニット5b>濾過膜ユ
ニット5aとなるように順に大きくしたり、逆洗頻度を
濾過膜ユニット5b>濾過膜ユニット5aとなるように
順に多くしたりする方法で、被処理水の濾過に対する負
荷に応じて各膜濾過ユニットの逆洗条件を変更し、より
効率のよい逆洗を実施することが可能になる。すなわ
ち、逆洗においてもその負荷を適切に分散することがで
き、装置全体として逆洗時間を短縮することが可能にな
り、また、同じ逆洗時間でも、各濾過膜の回復度を向上
することが可能になる。
型の膜濾過装置を示している。図4に示す膜濾過装置4
1は、処理槽42を有しており、処理槽42内は、本実
施態様では、隔壁43により、二つの分割槽44a、4
4bに区画されている。各分割槽44a、44b内の被
処理水中には、それぞれ膜面積が同一の濾過膜ユニット
45a、45bが浸漬されている。浸漬された各濾過膜
ユニット45a、45bの濾過流束または回収率は、そ
れぞれ異なる値に設定されている。
して導入されるが、被処理水導入管48は途中で被処理
水導入管48a、48bに分岐され、弁47a、47b
の開閉作動により、分割槽44a、44bのいずれか一
方に導入されるようになっている。隔壁43には、連通
弁49が設けられており、分割槽44aと分割槽44b
は連通弁49を介して互いに連通される。この連通にあ
っては、弁47aが開かれ弁47bが閉じられる場合に
は、被処理水46が導入される側の分割槽44aが上流
側、分割槽44bが下流側の槽となり、弁47bが開か
れ弁47aが閉じられる場合には、被処理水46が導入
される側の分割槽44bが上流側、分割槽44aが下流
側の槽となる。分割槽44a、44bの底部には、それ
ぞれ排泥弁50a、50bを備えた排泥管51a、51
bが接続されており、排泥弁50a、50bの開閉作動
により、分割槽44a、44bのいずれか一方から、つ
まり、そのとき下流側の槽とされている分割槽から、該
分割槽の底部に堆積あるいは沈殿した汚泥等を適宜断続
的に排出できるようになっている。排泥管51a、51
bは合流されて、一つの排泥管51にまとめられてい
る。
は、吸引管52a、52bを介して濾過処理水が汲み上
げられる。各吸引管52a、52bには、それぞれ、流
量調整弁53a、53bが設けられており、各濾過膜ユ
ニット45a、45bからの処理水の流量を個別に調整
できるようになっている。この流量調整においては、そ
のときの上流側の分割槽中に浸漬された濾過膜ユニット
からの処理水の流量が、下流側の分割槽中に浸漬された
濾過膜ユニットからの処理水の流量よりも多くなるよう
に、各流量調整弁53a、53bが調整される。吸引管
52a、52bは、途中で1本の処理水導出管54に合
流されている。処理水導出管54には吸引ポンプ55が
設けられており、この吸引ポンプ55の吸引力により、
各濾過膜ユニット45a、45b内から濾過処理水が汲
み上げられる。
置の変形例を示しており、区画される分割槽の数を三つ
にした場合を示している。このように、分割槽の数は、
二つ以上であれば、必要に応じて任意に設定できる。分
割槽の数以外の基本構成は図4に示したものと同じであ
り、図5に示す膜濾過装置61においては、処理槽62
が、隔壁63a、63bにより、三つの分割槽64a、
64b、64cに区画されている。各分割槽64a、6
4b、64c内の被処理水中には、それぞれ膜面積が同
一の濾過膜ユニット65a、65b、65cが浸漬され
ている。浸漬された各濾過膜ユニット65a、65b、
65cの濾過流束または回収率は、それぞれ異なる値に
設定されており、下流側ほど小さくなるように設定され
ている。
して導入されるが、本実施態様では、被処理水導入管4
8は途中で被処理水導入管66a、66b、66cに分
岐され、弁67a、67b、67cの開閉作動により、
分割槽64a、64b、64cのいずれか一つに導入さ
れるようになっている。隔壁63a、63bには、連通
弁68a、68bが設けられており、隣接する各分割槽
間が各連通弁を介して互いに連通される。なお、図5に
は、各分割槽64a、64b、64cが水平方向に一列
に配列された状態で図示してあるが、これに限らず、各
分割槽が平面的に自由に連通可能に配置されるか、ある
いは、連通管等を介して自由に連通可能に接続されてい
ることが好ましい。このようにすれば、いずれの分割槽
が最上流側の分割槽となった場合にも、その下流側の分
割槽を望ましい順序で連通させることが可能になる。分
割槽64a、64b、64cの底部には、それぞれ排泥
弁69a、69b、69cを備えた排泥管70a、70
b、70cが接続されており、排泥弁69a、69b、
69cの開閉作動により、そのときの最下流側の分割槽
から、該分割槽の底部に堆積あるいは沈殿した汚泥等を
適宜断続的に排出できるようになっている。排泥管70
a、70b、70cは合流されて、一つの排泥管51に
まとめられている。
内からは、吸引管71a、71b、71cを介して濾過
処理水が汲み上げられ、各吸引管71a、71b、71
cには、それぞれ、流量調整弁72a、72b、72c
が設けられている。これら流量調整弁72a、72b、
72cは、そのときの最上流側の分割槽から下流側の分
割槽に向かって各濾過膜ユニットからの処理水の流量が
順次低くなるように調整される。各吸引管71a、71
b、71cが1本の処理水導出管54に合流され、そこ
に吸引ポンプ55が設けられている構成は、図4に示し
た構成と実質的に同じである。
61の作用は、分割槽の数を除いて実質的に同じである
ので、図4に示した膜濾過装置41について説明する。
図4に示した膜濾過装置41においては、分割槽44
a、44bのうち、最上流側となる、被処理水が導入さ
れる分割槽が、任意に定められた一定時間ごとに、切り
替えられ、その切替に伴って、濾過膜ユニットの濾過流
束または回収率が各分割槽ごとに変更される。
れる分割槽とされる場合には、弁47aが開かれ、弁4
7bが閉じられて、被処理水が被処理水導入管48aを
介して分割槽44aに導入される。導入された被処理水
は、分割槽44a、44bにおいて、浸漬された各濾過
膜ユニット45a、45bにより順次濾過されていき、
各分割槽44a、44b中の被処理水は、上流側の分割
槽44aから順次濃縮されていく。下流槽の分割槽44
bほど濃縮が進むことになり、濾過膜ユニット45aと
濾過膜ユニット45bは、この順に濾過に対する負荷が
高くなる。このとき、前述の第1実施態様と同様に、被
処理水の負荷が低い濾過膜ユニットでは効率的に濾過を
行い、被処理水の負荷が高い濾過膜ユニットでは濾過へ
の負荷を軽減するために、各膜濾過ユニットから得る濾
過水(吸引)流量を濾過膜ユニット45a>濾過膜ユニ
ット45bのように設定することにより、濾過膜への負
荷が各部の負荷の大きさに応じて適切に分散されるよう
になり、装置全体としての濾過時の濾過膜への負荷が軽
減される。
閉じられたままとされ、排泥弁50bが適宜断続的に開
かれる。すなわち、この状態時に最も濃縮の進んだ分割
槽44bのみから濃縮水および汚泥が系外へ排出される
ので、効率的な排水が可能となる。
荷を分散しているが、このまま運転を継続すると、最終
的には、常に負荷の高い被処理水を濾過している、下流
側の分割槽44bの濾過膜ユニット45bへの汚染が顕
著になる可能性がある。そこで、一定時間経過後に被処
理水の導入槽を分割槽44aから分割槽44bに切り換
え、上流側の槽を分割槽44b、下流側の槽を分割槽4
4aとし、それに伴い、流量調整弁53a、53bを調
整して濾過膜ユニット45a、濾過膜ユニット45bの
負荷も切り替える。また、排泥弁、排泥管も適宜切り替
える。
入槽を切り替え、それに伴って濾過膜ユニットの濾過流
束または回収率を変更することによって、交互に濾過膜
への負荷を最適に振り分けることができ、それによっ
て、特定の濾過膜への負荷を高めることなく、装置全体
での安定運転がはかれることとなる。また、被処理水は
その時の下流となる槽で最も濃縮されていることになる
ので、適宜、下流となっている槽から系外排出する。
するが、本実施態様においても、第1実施態様に対して
図3に示したと同様に、逆洗ポンプによって清澄水を各
濾過膜ユニットへ逆流させ、濾過膜ユニットの洗浄回復
を行うことが可能である。逆洗工程を組み入れた運転を
行う場合には、各濾過膜ユニットで例えば被処理水の導
入槽が分割槽44aの場合は、逆洗流量を分割槽44b
>分割槽44aの順に大きくしたり、逆洗頻度を分割槽
44b>分割槽44aの順番で多くしたりし、また、被
処理水導入槽が分割槽44bへ切り替わった場合には逆
洗条件を逆転する方法で、濾過に対する負荷に応じて濾
過膜ユニットの逆洗条件を最適に設定することができ
る。
は、本発明の実施の形態の例を示すものであって、本発
明はその要旨を越えない限り、何ら図示のものに限定さ
れるものではない。
レメントに使用する濾過膜の形状として、中空糸膜、管
状膜、平膜など、いずれの形状のものでも使用すること
ができる。
ル、ポリスルフォン、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、酢酸セルロース、セラミックな
ど濾過膜に用いられているあらゆる素材が使用可能であ
る。
て、様々なものが使用可能であり、精密濾過膜や限外濾
過膜、ナノ濾過膜などの分離膜を適用できる。
ではなく、河川水、湖沼水、地下水、工業用水、各種排
水に適用可能である。
および定圧濾過があり、いずれの運転も採用可能である
が、定流量濾過運転が一般的である。
では連通管と弁を例としたが、堰を利用して連通させる
などの方法も適用可能であり、発明の主旨に合えばいか
なる方法も採用可能である。
に散気設備を配備する方法が多く見られが、本発明にお
いても空気発生源と散気装置を利用した散気設備を配備
することが可能である。
とも可能であり、凝集薬品としてはポリ塩化アルミニウ
ム、硫酸ばんど、塩化鉄などの無機凝集剤のほかに、ア
クリルアミド系などの有機高分子凝集剤も適用可能であ
り、さらには各種凝集補助剤や酸、アルカリなどのpH
調整薬品も添加薬品として使用可能である。
より具体的に説明する。 実施例1、2、比較例1 本発明の実施の形態で述べた、図1の装置(実施例
1)、図4の装置(実施例2)と従来装置の代表例であ
る図7の装置(比較例1)を用いて、河川表流水より浄
水を得る目的で、3種の装置の同時並列運転を実施し
た。各装置の濾過膜ユニットには、ポリエチレン製、M
F膜(精密濾過膜)の平膜、分画孔径0.4μm、有効
膜面積0.8m2 のものを2系列用いた。
装置では処理槽0.8m3 ×2槽、図7の従来装置例で
は全体で1.6m3 とした。
0.6m3 /日、濾過膜ユニット5bから0.2m3 /
日の定流量で濾過を行った。図4の装置では河川表流水
を導入する上流側の分割槽を0.6m3 /日、下流側の
分割槽を0.2m3 /日の濾過流量として、河川表流水
の導入槽が切り替わるごとに、濾過流量を上流側の分割
槽と下流側の分割槽との間で切り替えた。図7の装置で
は、両濾過膜ユニットとも0.4m3 /日の定流量運転
で濾過を行った。各装置とも「8分間濾過/2分間休
止」の間欠運転を行った。また、図4の装置においての
河川表流水導入槽の切替は、1回/日の頻度で行った。
さらに、各装置とも排水は24回/日の頻度で、排水量
は一日の総量で0.04m3 とした。各装置における運
転時の濾過吸引圧力(膜差圧)の経時変化を図6に示
す。
来装置(比較例1)では膜差圧上昇は運転初期から始ま
り、約1週間で濾過が困難な状態になったのに対し、図
1の本発明に係る装置(実施例1)では約20日間の濾
過が可能で、図4の本発明に係る装置(実施例2)では
20日を過ぎても安定運転が継続可能であった。上記結
果より、本発明によって濾過膜への負荷が低減され、安
定運転期間を延長できることが確認された。
濾過装置によれば、区画された分割槽ごとに濾過膜ユニ
ットを浸漬し、各濾過膜ユニットで回収率や濾過流束な
どを変更できるようにしたので、装置全体への負荷を適
切に分散することが可能となり、また、被処理水流入槽
から下流の濾過膜ユニットに向かって被処理水濃度が高
まっていくのに対応して、濾過膜ユニットでの濾過流束
や回収率を下げていき、各濾過膜ユニットへの負荷を低
減することが可能となる。
切り替えるようにし、それに伴い、装置の上流側の分割
槽、下流側の分割槽を切り替えるようにすれば、特定の
濾過膜ユニットでの負荷が高まるようなリスクを避ける
ことができる。
れば、装置の安定運転期間を延長し、薬品洗浄頻度の低
減や膜寿命の延長が可能となり、ランニングコストも削
減できるなどの効果が得られる。
機器系統図である。
図である。
系統図である。
機器系統図である。
図である。
時変化特性図である。
b、64a、64b、64c 分割槽 5a、5b、25a、25b、25c、45a、45
b、65a、65b、65c 濾過膜ユニット 6、46 被処理水 7、47a、47b、67a、67b、67c 弁 8、48、48a、48b、66a、66b、66c
被処理水導入管 9、26a、26b、49、68a、68b 連通弁 10、50a、50b、69a、69b、69c 排泥
弁 11、51、51a、51b、70a、70b、70c
排泥管 12a、12b、27a、27b、27c、52a、5
2b、71a、71b、71c 吸引管 13a、13b、28a、28b、28c、53a、5
3b、72a、72b、72c 流量調整弁 14、54 処理水導出管 15、55 吸引ポンプ 32 逆洗ポンプ 33a、33b 逆洗水供給管 34 処理水貯槽
Claims (5)
- 【請求項1】 濾過膜ユニットを処理槽内の水中へ浸漬
し、濾過膜を透過した濾過処理水を得る浸漬型膜濾過装
置において、処理槽として、順次連通した二つ以上の分
割槽に構成し、各分割槽にそれぞれ濾過膜ユニットを浸
漬するとともに、各分割槽に浸漬した濾過膜ユニットの
濾過流束または回収率をそれぞれ異なる値にしたことを
ことを特徴とする膜濾過装置。 - 【請求項2】 分割槽の一つに被処理水が流入され、各
分割槽に浸漬された濾過膜ユニットの濾過流束または回
収率が被処理水の流入側分割槽から下流側分割槽に向か
って順次低くなっている、請求項1の膜濾過装置。 - 【請求項3】 分割槽の一つに被処理水が流入され、該
被処理水が流入される分割槽が一定時間ごとに他の分割
槽に変更され、その変更に伴って、濾過膜ユニットの濾
過流束または回収率が各分割槽ごとに変更される、請求
項1または2の膜濾過装置。 - 【請求項4】 順次連通した各分割槽の連通部に弁が配
置されている、請求項1ないし3のいずれかに記載の膜
濾過装置。 - 【請求項5】 各分割槽に浸漬された各濾過膜ユニット
からの処理水吸引管に、それぞれ流量調整弁が設けられ
ている、請求項1ないし4のいずれかに記載の膜濾過装
置。
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---|---|---|---|
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JP2000319835A JP2002126460A (ja) | 2000-10-19 | 2000-10-19 | 膜濾過装置 |
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- 2000-10-19 JP JP2000319835A patent/JP2002126460A/ja active Pending
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