JP2002177982A - ろ過体の洗浄方法及び装置 - Google Patents

ろ過体の洗浄方法及び装置

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    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通水性ろ過体を用いるろ過において、空洗に
よる洗浄の際に、初期値とほぼ同様なろ過Fluxを長
期間にわたって、安定して得られる、生物処理汚水の固
液分離装置のろ過体の洗浄方法及び装置を提供する。 【解決手段】 原水を好気的に活性汚泥により処理する
生物反応槽からの活性汚泥混合液を、通水性ろ過体を設
置したろ過分離槽で該ろ過体表面に汚泥のダイナミック
ろ過層を形成させてろ過を行ってろ過水を得、ろ過後の
活性汚泥混合液を生物反応槽に返送する活性汚泥混合液
の固液分離法において、該ろ過体の洗浄時に、ろ過分離
槽内の活性汚泥混合液を生物反応槽に完全に返送した
後、あるいはろ過分離槽にろ過水を満たした時点で該ろ
過体の内部に対し水逆洗し、逆洗排水を生物反応槽に返
送することを特徴とするろ過体の洗浄方法。その装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水処理に関する
もので、特に活性汚泥の固液分離や余剰汚泥の濃縮等に
使用する通水性ろ過体の洗浄に関するものであり、有機
性工業廃水や生活排水等の処理に用いることができる通
水性ろ過体の洗浄方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、活性汚泥による水処理では、処理
水を得るためには活性汚泥の固液分離を行わなければな
らない。通常では、活性汚泥を沈澱池に導入させ、重力
沈降によって、汚泥を沈降させ、上澄液を処理水として
沈澱池から流出させる方法が用いられる。この場合、活
性汚泥を沈降させるため十分に広い沈降面積を有し、か
つ十分な長さの滞留時間を確保できる沈澱池が必要であ
り、処理装置の大型化と設置容積の増大要因となってい
る。また、活性汚泥がバルキング等、沈降性の悪化した
場合、沈澱池より汚泥が流出し、処理水の悪化を招く。
【0003】近年、沈澱池に代わって膜分離による活性
汚泥の固液分離を行う手法も用いられている。この場
合、固液分離用膜として、一般的に精密ろ過膜や限外ろ
過膜が用いられる。その際、ろ過分離手段としてポンプ
による吸引や加圧が必要であり、通常数十kPa〜数百
kPaの圧力で行うため、ポンプによる動力が大きく、
ランニングコストの増大となっている。また、膜分離で
SSの全くない清澄な処理水が得られる一方、透過Fl
uxが低く、膜汚染を防止するため、定期的に薬洗する
必要がある。
【0004】最近、膜分離による活性汚泥の固液分離法
の一方法として、曝気槽に不織布等の通気性シートから
なるろ過体を浸漬させ、低い水頭圧でろ過水を得る方法
が提案されている。この方法では、ろ過体表面に汚泥の
ダイナミックろ過層が形成するように活性汚泥混合液の
流れ設定したろ過分離手段で清澄なろ過水を得るもので
ある。この方法では、ろ過Flux低下時にろ過体を洗
浄する手段としては、ろ過体下部に設置した散気管より
曝気するようにしており、それによりろ過体表面に形成
された汚泥のダイナミックろ過層が容易に剥離するの
で、安定したろ過Fluxが得られるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記ろ過体を
曝気槽に浸漬しておき、ろ過Flux低下時にだけ空洗
による洗浄を行う方式では、ろ過Fluxが徐々に低下
することが認められた。すなわち、処理日数の増加にと
もない、空洗直後のろ過Fluxが初期値に比べ徐々に
低下した。また、初期値に対する割合を示す回復率も同
様に低下し、空洗回数の増加にともない、その低下の程
度が大きくなる。ろ過体を曝気槽に浸漬した場合、ろ過
体表面に形成された汚泥のダイナミックろ過層が空洗に
よって完全に剥離されなかった時、微細な汚泥フロック
がろ過体表面に付着し、長期ろ過にともない、付着汚泥
の微細化でろ過体表面の閉塞を引き起こす。また、空洗
直後からダイナミックろ過層が形成されるまでの初期ろ
過において、ろ過体表面を通過した汚泥が内部に堆積
し、時間経過とともに徐々に濃縮されるため、ろ過抵抗
が増大し、ろ過Fluxを著しく低下させる原因とな
る。この結果、空洗では良好な洗浄効果が得られず、経
過時間とともにろ過Fluxの低下が大きくなり、安定
した処理を得ることが困難となる。
【0006】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、通水性ろ過体の内部に対し水逆洗
を行い、初期値とほぼ同様なろ過Fluxを、長期間に
わたって安定して得られ、しかも、安定した水質も得る
ことができる生物処理汚水の固液分離装置のろ過体の洗
浄方法及び装置を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の課
題により、処理時間の経過と関係なく、常にろ過体の表
面に均一なダイナミックろ過層を形成する方法について
種々研究した。そして、ろ過体の内部に対して処理水槽
からのろ過水又は薬品洗浄液で逆洗すれば、通常の空洗
では完全に剥離できなかったろ過体表面及び内部の微細
なフロック、あるいは生物スラムも容易に洗い落とすこ
とが可能になることが確認された。本発明は、このよう
な知見に基づいてなされたものであり、次の構成からな
るものである。
【0008】(1)原水を流入させて好気的に活性汚泥
による処理を行う生物反応槽からの活性汚泥混合液を、
通水性ろ過体を設置したろ過分離槽に供給し、該ろ過分
離槽で該ろ過体表面に汚泥のダイナミックろ過層を形成
させてろ過を行ってろ過水を得、ろ過後の活性汚泥混合
液を生物反応槽に返送する活性汚泥混合液の固液分離法
において、該ろ過体洗浄時、ろ過分離槽内の活性汚泥混
合液を生物反応槽に完全に返送した後、あるいはろ過分
離槽にろ過水を満たした時点で該ろ過体の内部に対し水
逆洗し、逆洗排水を生物反応槽に返送することを特徴と
するろ過体の洗浄方法。 (2)ろ過体内部への水逆洗は、ろ過体上部の逆洗ライ
ンにろ過水あるいは薬品洗浄液を流入させ、ろ過体下部
の取水ラインより逆洗排水を排出することを特徴とする
前記(1)記載のろ過体の洗浄方法。
【0009】(3)原水を流入させて好気的に活性汚泥
による処理を行う生物反応槽からの活性汚泥混合液を供
給され、通水性ろ過体を有し、該ろ過体によるろ過に際
して該ろ過体表面に汚泥のダイナミックろ過層を形成し
てろ過水を得るろ過分離槽を用いる活性汚泥混合液の固
液分離装置において、該ろ過分離槽内に浸漬されたダイ
ナミックろ過層を形成した通水性ろ過体の下方に配置さ
れた空洗用の空洗散気管と、ろ過分離槽内の活性汚泥混
合液の生物反応槽への返送用の配管、あるいはろ過分離
槽にろ過水を満たすための処理水槽からの配管と、ろ過
分離槽内の活性汚泥混合液を生物反応槽に完全に返送し
た後、あるいはろ過分離槽にろ過水を満たした時点で作
動する、処理水槽からの該ろ過体の内部に処理水を送る
よう接続された逆洗水ラインと、該ろ過体の内部からの
逆洗排水を排出するための逆洗排水ラインとからなる逆
洗ユニットを有することを特徴とするろ過体の洗浄装
置。 (4)逆洗ユニットは、ろ過体支持部の上部の逆洗水ラ
インからろ過水あるいは薬品洗浄液を流入させ、下部の
逆洗排水ラインより逆洗排水あるいは排液を排出すると
ともに、ろ過体と接触するように設けた通水性スペーサ
からろ過体内部に対し逆洗を行うように構成されている
ことを特徴とする前記(3)記載のろ過体の洗浄装置。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明によれば、通水性ろ過体
(以下単に「ろ過体」とも言う)を用い、ろ過体表面に
汚泥のダイナミックろ過層を形成してろ過水を得る汚泥
混合液の固液分離方法において、ろ過分離槽に浸漬する
通水性ろ過体モジュールに対し、定期的にろ過分離槽内
の汚泥混合液を一旦全部生物反応槽へ返送した後、ある
いはろ過分離槽にろ過水を満たした時点で、処理水槽の
ろ過水を用い、ろ過体モジュール内部に対し水逆洗を行
えば、ろ過体表面に付着した微細な汚泥粒子を容易に落
とすことができ、かつろ過体内部に堆積した汚泥を逆洗
によって外部に排出することができる。この結果、ろ過
体表面に汚泥微粒子閉塞による表面抵抗及び、ろ過体内
部汚泥堆積による内部抵抗のいずれも低減することがで
き、ろ過Fluxがほぼ初期値に回復する。
【0011】なお、ここでいう「水逆洗」とは、通水性
ろ過体表面からろ過体内部へ通るろ過に対し、ろ過体内
部の一端へ洗浄水を供給してろ過体内部を通過させて洗
浄を行い、ろ過体内部の他端から洗浄廃水を排出する操
作をいう。本発明において、ろ過体内部に対して水逆洗
を行う目的は、次の2点にある。 (イ)洗浄水をろ過体内部からろ過体の表面を通過さ
せ、表面の内部に付着した微細な汚泥フロックを剥離さ
せること。(ロ)ろ過体内部に侵入した汚泥を内部に堆
積しないうちに洗浄水とともに外部に排出すること。こ
の後者の場合、侵入汚泥を内部からろ過体表面を通過さ
せて外部に出すことは困難であり、不合理であるため、
上記した水逆洗の手段が有効と考えて、本発明方法を完
成したのである。
【0012】本発明においては、水逆洗を行う際のろ過
分離槽の状態として、次の2種の場合を設定している。 1)ろ過分離槽内の汚泥混合液を生物反応槽へ完全に返
送した場合(時点)。 2)ろ過分離槽内にろ過水を満たした場合。 このケース1)の場合においては、ろ過体内部にろ過水
の残留がなく、ほぼ空洞であるため、ろ過体表面にろ過
分離槽内に水を満たした場合に生じる水の抵抗を受け
ず、内部に流れる逆洗水の流速が大きく、ろ過体内部に
堆積している汚泥、及びろ過体内部表面に付着している
汚泥を効率よく剥離させ、完全に外部つまり生物反応槽
に排出することができる。また、この場合、逆洗水量は
ろ過体内部のろ過水室容積の数倍程度であれば、良好な
洗浄効果が得られるので、少ない逆洗水量で対応でき
る。また、ケース2)の場合においては、ろ過分離槽内
に水を満たしたことで、ろ過体表面に付着した微細汚泥
フロックを溶解させ、ろ過体表面への付着力を弱める効
果がある。この時に逆洗水をろ過体内部に供給すれば、
ろ過体表面に付着した汚泥を容易に剥離させ、逆洗排水
と共に生物反応槽に排出することができる。また、ろ過
体内部の堆積汚泥もろ過分離槽内のろ過水がろ過体内部
への侵入により希釈され、逆洗水の供給で堆積した汚泥
を逆洗排水と共に容易に生物反応槽に排出することがで
きる。
【0013】水逆洗は、ろ過体上部の逆洗ラインにろ過
水を注入し、下部の取水ラインより逆洗排水を排出し、
生物反応槽に返送される構造により、ろ過体内部の堆積
汚泥を容易に排出でき、該汚泥を再度ろ過体内部に堆積
しないため、常時安定したろ過Fluxが得られる。さ
らに水逆洗時、薬品洗浄液を逆洗水として用いれば、ろ
過体表面に生物スラムが付着しても容易に洗い落とすこ
とができる。長期ろ過にともなう生物スラム付着による
ろ過Fluxの低下を抑制することができる。薬品洗浄
液としては、次亜塩素酸水溶液、アルカリ水溶液、酸水
溶液、あるいはオゾン水溶液、過酸化水素水溶液等のい
ずれを用いることもできる。薬品洗浄液の選定及び洗浄
頻度は処理対象汚泥、汚染状況より判断し、数日から数
ヶ月に1回程度で行うのが好ましい。
【0014】通水性ろ過体としては、通水性で耐圧性の
多孔性表面をもつシート状体であれば、不織布、織布、
金属網等のいずれを用いても同様な効果が得られる。そ
して、ろ過体形状としては、平面型、円筒型、中空型の
いずれを用いることも可能であり、複数個を束ねてモジ
ュールろ過体として用いることが可能である。また、ろ
過体モジュール構造としては、通水性ろ過体を保持する
支持板は、できるだけ中空型であることが望ましい。該
ろ過体モジュール上部に逆洗水が支持板内部に注入でき
る逆洗水流入管を有し、ろ過水を得る取水管は、該ろ過
体モジュール下部に設置されており、逆洗排水の排出ラ
インが取水管に接続され、逆洗時はバブルの切り替えに
よって、逆洗排水が生物処理槽に返送できる構造である
ものが望ましい。通水性ろ過体によるろ過分離できる対
象汚泥としては、活性汚泥、凝集汚泥、初沈汚泥等の何
れも可能である。また、SSの高い排水、河川水等の固
液分離として用いることも可能である。
【0015】図面により、本発明をより具体的に説明す
る。図1は、団地下水に対する本発明による処理法の一
例をフローシートで示すものである。図1に示す如く、
流入原水1が生物反応槽2に流入し、生物反応槽2にお
いて曝気ブロワ4より散気管3へ空気を供給することに
より活性汚泥による好気処理を行う。活性汚泥混合液
が、汚泥供給ポンプ5よりろ過分離槽10に供給され
る。ろ過分離槽10に流入した活性汚泥混合液は、通水
性ろ過体11より水頭圧△Hでろ過され、ろ過水取水弁
17を開放し、ろ過水取水管14を通じて排出され、処
理水槽15に流入し、処理水21として取り出される。
なお、ろ過後の汚泥混合液は、汚泥循環液19として生
物反応槽2に返送される。
【0016】ろ過体11の洗浄法として、ろ過体浸漬中
では通常、空洗によるろ過Fluxの安定化を行う。こ
の時、空洗ブロワ9から数時間毎に1回の割合でろ過体
下方の空洗散気管8に送気して行われる。ろ過水を用い
た水逆洗は、数週間に1回の頻度で定期的に行う。水逆
洗時は、ろ過槽10内の混合液汚泥を、汚泥混合液供給
バルブ6と汚泥混合液移送バルブ7の切り替えで、汚泥
混合液ポンプ5より一旦生物反応槽2へ返送した後、逆
洗ポンプ12を起動させ、処理水槽15の処理水(ろ過
水)21をろ過体11上方の逆洗ライン13を通じてろ
過体11の内部に供給される。逆洗排水は、ろ過体11
の下部の取水管より排出し、逆洗排水返送弁16を開
き、逆洗排水返送ライン18を通じて生物反応槽2に返
送される。この場合は、ろ過水取水弁17は閉となる。
なお、この水逆洗時、ろ過体11の内部からその表面に
出てろ過分離槽10に排出される逆洗排水は、常時汚泥
混合液用ポンプ5より生物反応槽2に返送されようにす
る。逆洗操作終了後は再び生物反応槽2の汚泥混合液を
ろ過分離槽10に供給すれば、通水性ろ過体11からの
ろ過水をろ過水取水弁17を経て連続して得られる。
【0017】なお、図2において、10はろ過分離槽、
13は逆洗水ライン、22は逆洗排水ラインであり、円
筒形のろ過体(織布)11は、ろ過体支持部23のスペ
ーサ24上にゆるやかに嵌着されている。逆洗水は逆洗
水ライン13から逆洗排水ライン22へ流出するととも
に、スペーサ24を通してろ過体(織布)11の内部に
堆積した汚泥及び表面に付着した汚泥粒子を洗い落とし
ながら流れ、ろ過体の内部の汚泥は洗浄排水とともに逆
洗排水ライン22から外部に出て、ろ過体11の表面に
付着した汚泥粒子でろ過体11内部からの逆洗水で外に
流れ出したものはろ過分離槽10の底部へ流下する。
【0018】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし本発明はこの実施例のみに限定されるもので
はない。
【0019】実施例1 (処理方法)団地下水について、図1に示すフローシー
トで表わされる本発明による処理法により処理を行っ
た。この団地下水の水質は、第1表に示すとおりであ
る。団地下水を活性汚泥を用いて処理する生物反応槽
は、活性汚泥のMLSSが約3500mg/リットルで
あった。前記生物反応槽から出る活性汚泥混合液を下記
に示すろ過分離槽に導き、処理水を得た。前記ろ過分離
槽で得られる処理水の水質は、第1表に示すとおりであ
る。
【0020】(ろ過分離槽)ろ過分離槽としては、有効
面積0.3m2 、有効容積0.6m3 の固液分離槽を用
いた。ろ過分離槽10内部に有効面積1m2 /枚の平面
形織布ろ過体5枚をろ過体モジュールとして浸漬設置し
た。織布の素材としては、ポリエステル製で、目開き2
00メッシュ、厚み0.09mmのものを用いた。な
お、ろ過時の平均水頭圧を約10cmとした。このろ過
分離槽の処理条件を表で示すと、第2表のとおりであ
る。また、第3表にろ過体の空洗及びろ過水による逆洗
の条件を示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】(処理結果)図3にこの実施例におけるろ
過Fluxの経過を示す。処理対象とする活性汚泥のM
LSSが約3500mg/リットルであり、2ヶ月の処
理期間中、ろ過Fluxが4.2〜4.8m/dに維持
でき、2週間に1回のろ過水による逆洗を加えたことに
より、安定したろ過Fluxが得られた。なお、ろ過水
の濁度が処理期間中で平均5度前後であり、清澄であっ
た。
【0025】比較例1 実施例1と同様な操作条件で、ろ過体モジュール内部に
対する定期的な水逆洗を行わないで、活性汚泥混合液の
ろ過処理を行った。その場合の平均ろ過Fluxの経過
を図4に示す。平均ろ過Fluxは、処理開始時に実施
例1とほぼ同様の約4.8m/dであった。しかし、処
理開始から約10日後に、ろ過Fluxが急激に低下し
た。これは、ろ過体表面への汚泥微粒子付着及びろ過体
内部の汚泥堆積に起因するものである。その結果、通常
の空洗を4時間に1回の頻度で実施しても、ろ過Flu
xの回復が得られず、処理開始から20日後に、ろ過F
luxが初期値の半分以下の1.8m/dに低下した。
その後も徐々に低下し、1m/d以下となった。なお、
ろ過水濁度は常時10度以下で実施例と大きな差異は認
められなかった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、通水性ろ過体を用い、
ろ過体表面に汚泥のダイナミックろ過層を形成してろ過
水を得る汚泥混合液の固液分離方法において、ろ過分離
槽に浸漬するろ過体モジュールに対し、定期的にろ過分
離槽内の汚泥混合液を一旦全部生物反応槽へ返送した
後、処理水槽のろ過水を用い、ろ過体モジュール内部に
水逆洗を行えば、ろ過体表面に付着した微細な汚泥粒子
を容易に落とすことができ、かつ、ろ過体内部に堆積し
た汚泥を、逆洗によって外部に排出することができる。
この結果、ろ過体表面の汚泥微粒子閉塞による表面抵抗
及び、ろ過体内部汚泥堆積による内部抵抗のいずれも低
減することができ、ろ過Fluxがほぼ初期値に回復す
る。
【0027】水逆洗は、ろ過体上部の逆洗ラインにろ過
水を注入し、下部の取水ラインより逆洗排水を排出し、
生物反応槽に返送される方式により、ろ過体内部の堆積
汚泥を容易に排出でき、該汚泥を再度ろ過体内部に堆積
しないため、常時安定したろ過Fluxが得られる。さ
らに水逆洗時、薬品洗浄液を逆洗水として用いれば、ろ
過体表面に生物スラムが付着しても容易に洗い落とすこ
とができる。すなわち、長期ろ過にともなう生物スラム
付着による、ろ過Fluxの低下を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通水性ろ過体の洗浄装置を含む生物処
理汚水の固液分離装置の説明図である。
【図2】本発明のろ過体の洗浄装置の逆洗処理状況の説
明図である。
【図3】本発明の一実施例の経過日数と平均ろ過Flu
xの関係を示すグラフである。
【図4】比較例1の経過日数と平均ろ過Fluxの関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 流入原水 2 生物反応槽 3 散気管 4 曝気ブロワ 5 汚泥混合液用ポンプ 6 汚泥混合液供給バルブ 7 汚泥混合液返送バルブ 8 空洗散気管 9 空洗ブロワ 10 ろ過分離槽 11 通水性ろ過体 12 逆洗ポンプ 13 逆洗ライン 14 ろ過水取水管 15 処理水槽 16 逆洗排水返送弁 17 ろ過水取水弁 18 逆洗排水返送ライン 19 汚泥循環液 20 排泥ライン 21 処理水 22 逆洗排水ライン 23 ろ過体支持部 24 スペーサ 25 織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 69/14 B01D 29/04 510F C02F 1/44 520B 530A 29/38 510A 520A Fターム(参考) 4D006 HA93 KA01 KA13 KA43 KB22 KC03 KC13 KC16 MA16 MC48 PA02 PB08 PC64 4D028 BC17 BD00 BD11 BD17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水を流入させて好気的に活性汚泥によ
    る処理を行う生物反応槽からの活性汚泥混合液を、通水
    性ろ過体を設置したろ過分離槽に供給し、該ろ過分離槽
    で該ろ過体表面に汚泥のダイナミックろ過層を形成させ
    てろ過を行ってろ過水を得、ろ過後の活性汚泥混合液を
    生物反応槽に返送する活性汚泥混合液の固液分離法にお
    いて、該ろ過体洗浄時、ろ過分離槽内の活性汚泥混合液
    を生物反応槽に完全に返送した後、あるいはろ過分離槽
    にろ過水を満たした時点で該ろ過体の内部に対し水逆洗
    し、逆洗排水を生物反応槽に返送することを特徴とする
    ろ過体の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 ろ過体内部への水逆洗は、ろ過体上部の
    逆洗ラインにろ過水あるいは薬品洗浄液を流入させ、ろ
    過体下部の取水ラインより逆洗排水を排出することを特
    徴とする請求項1記載のろ過体の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 原水を流入させて好気的に活性汚泥によ
    る処理を行う生物反応槽からの活性汚泥混合液を供給さ
    れ、通水性ろ過体を有し、該ろ過体によるろ過に際して
    該ろ過体表面に汚泥のダイナミックろ過層を形成してろ
    過水を得るろ過分離槽を用いる活性汚泥混合液の固液分
    離装置において、該ろ過分離槽内に浸漬されたダイナミ
    ックろ過層を形成した通水性ろ過体の下方に配置された
    空洗用の空洗散気管と、ろ過分離槽内の活性汚泥混合液
    の生物反応槽への返送用の配管、あるいはろ過分離槽に
    ろ過水を満たすための処理水槽からの配管と、ろ過分離
    槽内の活性汚泥混合液を生物反応槽に完全に返送した
    後、あるいはろ過分離槽にろ過水を満たした時点で作動
    する、処理水槽からの該ろ過体の内部に処理水を送るよ
    う接続された逆洗水ラインと、該ろ過体の内部からの逆
    洗排水を排出するための逆洗排水ラインとからなる逆洗
    ユニットを有することを特徴とするろ過体の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 逆洗ユニットは、ろ過体支持部の上部の
    逆洗水ラインからろ過水あるいは薬品洗浄液を流入さ
    せ、下部の逆洗排水ラインより逆洗排水あるいは排液を
    排出するとともに、ろ過体と接触するように設けた通水
    性スペーサからろ過体内部に対し逆洗を行うように構成
    されていることを特徴とする請求項3記載のろ過体の洗
    浄装置。
JP2000378981A 2000-12-13 2000-12-13 ろ過体の洗浄方法及び装置 Expired - Fee Related JP4124957B2 (ja)

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