JP4104806B2 - 有機性排水処理の固液分離方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性排水の処理に関し、特に活性汚泥の固液分離や余剰汚泥の濃縮等に関するものであり、有機性工業廃水や生活排水等の処理に用いることができる有機性排水処理の固液分離方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、活性汚泥による水処理においては、その処理工程から処理水を得るためには活性汚泥の固液分離を行わなければならない。通常では、活性汚泥スラリのような活性汚泥混合液を沈殿池に導入させ、重力沈降によって、活性汚泥を沈降させ、上澄液を処理水として沈殿池から流出させる方法が用いられる。この場合、活性汚泥を沈降させるため十分な沈降面積及び滞留時間を有する沈殿池が必要であり、処理装置の大型化と設置容積の増大要因となっている。また、活性汚泥がバルキング等、沈降性の悪化した場合、活性沈殿池から汚泥が流出し、処理水の水質悪化を招く。
【0003】
近年、沈殿池に代わって膜分離による活性汚泥の固液分離を行う方法も用いられている。この場合、固液分離用膜として、一般的に精密ろ過膜や限外ろ過膜を用いられる。
膜分離によるろ過分離手段を行うには、ポンプによる吸引や加圧が必要であり、通常数十kPa〜数百kPaの圧力で行うため、ポンプによる動力が大きく、ランニングコストの増大となっている。また、膜分離ではSSの全くない清澄な処理水が得られる一方、透過Flux(流束)が低く、また膜汚染を防止するため、定期的に薬洗する必要がある。
【0004】
最近、沈殿池に代わる活性汚泥の固液分離法として、曝気槽に間隔保持用の通水性多孔質材を間に介在させて重ね合わせた不織布等の通水性シートの周囲を密閉して形成した袋状のろ過体を浸漬させ、低い水頭圧でろ過水を得る方法が知られている。この場合、ろ過体表面に形成された汚泥のダイナミックろ過層による分離で清澄なろ過水が得られる。
また、安定したダイナミックろ過層の形成手法として、ろ過体表面の活性汚泥流速を平均0.05m/s〜0.4m/s、好ましくは0.15〜0.25m/sに制御する活性汚泥濾過方法が知られている。本方法で、ろ過体表面流速0.2m/s時、ろ過Fluxは約2m/dでろ過継続時間2.5h以上となっている。これに対し、ろ過体表面流速0.03m/s時、ろ過Fluxは初期4.lm/dであるが、45分後に3.3m/dまで低下し、短時間でろ過Fluxが低下するとされていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
発明者らは、前記ろ過体のろ過F1uxと表面流速との関係を詳細に実験した結果、ろ過体表面の流速を0.05〜0.4m/s、特に好ましいとされる0.15〜0.25m/sとした場合、ろ過体表面の汚泥流動が激しく、汚泥の均一なダイナミックろ過層の形成が困難であり、有効なろ過面積も得られない。この場合、微細な汚泥フロックによるろ過体表面の閉塞が早く、空洗や水洗を行っても効果が少ない。
ろ過体の洗浄直後においては、表面流速は汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満のほうが安定したダイナミックろ過層が5分以内と極めて短時間で形成され、ろ過Fluxは5m/d以上を4時間以上継続できるという知見が得られた。また、表面流速が汚泥沈降速度〜0.05m/s未満の条件では、ろ過体表面に形成されたダイナミックろ過層が空洗のみで容易に剥離できることが確認できた。さらにろ過停止し、活性汚泥混合液中に数分以上浸漬すれば、空洗時、少ない散気量で瞬時剥離できることも確認できた。
【0006】
一方、ろ過体を生物反応槽に直接浸漬した場合、生物反応槽に流入する原水中のBOD等有機汚濁物がわずかでも残留した場合、ろ過体に直接付着し、ろ過体表面に生物膜が成長し、生物汚染によってろ過水量を著しく低下させる原因となる。また、ろ過体の洗浄方法としては、空洗及び水洗を同時に行う必要がある。洗浄時は大量の曝気量及び水量が必要となるだけでなく、その間はろ過取水を停止しなければならない。この結果、装置が複雑化となり、長期間に洗浄を繰り返して行った場合、ろ過体表面に微細な汚泥フロックの付着が認められ、ろ過水量の低下を招く原因となる。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するもので、原水を生物反応槽に流入させ、好気的に処理された活性汚泥混合液をろ過体により固液分離する際に、ろ過体表面が生物汚染されてろ過水量を著しく低下させることがなく、しかも連続的に処理水が得られる固液分離方法、及びその装置を提供することを課題とするものである。
しかも、本発明は、その固液分離を高いろ過Fluxで行うことができる固液分離方法を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の手段により前記の課題を解決することができた。
(1)原水を生物反応槽に流入させ、好気的に処理された活性汚泥混合液を固液分離槽に導入し、固液分離槽にろ過体表面に汚泥のダイナミックろ過層を形成する通水性ろ過体を浸漬し、水頭圧より汚泥のダイナミックろ過層でろ過水を得る固液分離装置において、該固液分離槽は下部に散気装置を有するろ過体を少なくとも2つ以上浸漬設置され、ろ過体とろ過体の間に仕切り壁を設け、仕切り壁を挟んだ両側のろ過体について定期的に一方のろ過体でろ過し、反対側のろ過体によるろ過を停止し、該ろ過を停止したろ過体の下部から散気することを交互に行い、固液分離槽より濃縮汚泥を生物反応槽に返送することを特徴とする有機性排水処理の固液分離方法。
(2)通水性ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるように散気量を調整することを特徴とする請求項1記載の有機性排水処理の固液分離方法。
【0009】
(3)原水を流入させる生物反応槽、生物反応の好気的に処理された活性汚泥混合液を導入する、ろ過体表面に汚泥のダイナミックろ過層を形成する通水性ろ過体を浸漬し、水頭圧より汚泥のダイナミックろ過層でろ過水を得る固液分離槽とからなる固液分離装置において、該固液分離槽に下部に散気装置を有するろ過体が少なくとも2つ以上浸漬設置され、ろ過体とろ過体の間に仕切り壁を設け、仕切り壁を挟んだ両側のろ過体について定期的に一方のろ過体でろ過し、反対側のろ過体によるろ過を停止し、該ろ過を停止したろ過体の下部から散気することを交互に行う手段が設けられ、該固液分離槽に生物反応槽へ濃縮汚泥を返送する導管を設けたことを特徴とする有機性排水処理の固液分離装置。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、従来の生物反応槽の後段に固液分離槽を設置し、該固液分離槽内に少なくとも2つ以上の通水性ろ過体を浸漬設置し、通水性ろ過体と通水性ろ過体間に仕切り壁を設け、仕切り板を挟んだ両側の通水性ろ過体を定期的にろ過及び散気を交互に行えば、定期的な洗浄を行う必要がまったくなくなり、安定したろ過水質と水量を得ることができる。この場合、従来散気装置のみが設置された部分にも同様なろ過体を設置できることから、槽全体の有効利用が可能となる。
【0011】
また、固液分離槽において、ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるように散気装置への散気量を調整していることから、ろ過する反対側のろ過体表面に良好なダイナミックろ過層が形成できる一方、ろ過停止中のろ過体が活性汚泥混合液中に浸漬しているため、ろ過時にろ過体表面に形成された汚泥層が膨潤し、少ない微細気泡の付着で容易に剥離し、再ひろ過を開始してもFluxの低下は全くなく、常に安定したろ過水量を得ることができる。また、散気量が少ないことから、汚泥流動によるろ過体表面への摩損が少なく、ろ過体の寿命を長く維持することができる。
【0012】
通水性ろ過体としては、不織布、ろ布、金属網等のいずれを用いても同様な効果が得られる。また、ろ過体形状としては、平面型、円筒型、中空型のいずれを用いることも可能であり、複数個を束ねてモジュールろ過体として用いることが可能である。特に不織布やろ布、比較的表面強度の弱いろ過体を用いても良好な処理効果が得られる。
【0013】
以下に本発明を実施態様の一例を示す図面を用いて詳細に説明する。
図1は、団地下水に対する本発明による処理法の一例をフローシートで示したものである。図1に示す如く、流入原水1が生物反応槽2に流入し、ブロワー3によって空気を供給し、活性汚泥による好気処理を行う。活性汚泥混合液が生物反応槽出口4から固液分離槽5に流入する。固液分離槽5においては、中心に仕切り壁8が設けられ、両側にそれぞれ、Aろ過体モジュール6とBろ過体モジュール7を浸漬設置している。また、それぞれのろ過体モジュール下部にはA散気装置9とB散気装置10を設置している。活性汚泥混合液は常時Aろ過体またはBろ過体モジュールより固液分離し、処理水として得る。
【0014】
Aろ過体モジュール6によるろ過時は、Bろ過体モジュール7のろ過を停止するが、Bろ過体モジュール下部のB散気装置10は空気を供給し、Aろ過体モジュール表面の流速を確保する一方、Bろ過体モジュール7表面の付着汚泥層を剥離する。この場合、Aろ過体モジュール処理水11は処理水として得られる。反対にBろ過体モジュール7によるろ過時はAろ過体モジュール6のろ過を停止し、Aろ過体モジュール下部のA散気装置9は空気を供給し、Bろ過体モジュニル7表面の流速を確保する一方、Aろ過体モジュール6表面の付着汚泥層を剥離する。Bろ過体モジュール処理水12は処理水として得られる。なお、固液分離槽内の濃縮汚泥は濃縮汚泥返送ポンプ13より生物反応槽2に導入される。余剰汚泥は排泥ライン14より定期的に系外に排出される。
【0015】
【実施例】
以下実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこの実施例のみに限定されない。
【0016】
実施例
団地下水を図1のフローシートに示す本発明による処理法により処理した。
図1に示す如く、流入原水1が生物反応槽2に流入し、ブロワー3によって空気を供給し、活性汚泥による好気処理を行う。活性汚泥混合液が生物反応槽出口4から固液分離槽5に流入する。固液分離槽5においては、中心に仕切り壁8を設けられ、両側にそれぞれ、Aろ過体モジュール6とBろ過体モジュール7を浸漬設置している。また、それぞれのろ過体モジュール下部にはA散気装置9とB散気装置10を設置している。活性汚泥混合液は常時Aろ過体またはBろ過体モジュールより固液分離し、処理水として得ている。
【0017】
なお、本実施例では、使用されたろ過体モジュールが2個のみであった。しかし、これを数個としても同様な効果が得られる。設置されたろ過体モジュールが、n個、仕切り壁がn−1枚あるとした場合、仕切り壁両側のろ過体を交互に散気、ろ過を定期的に行えばよい。この時、常時n/2個のろ過体モジュールのろ過を行い、n/2個のろ過体モジュール下部の散気装置より空気の供給を行っている。
第1表にこの実施例での生物反応槽の処理条件を示す。第2表に固液分離槽の処理条件を示す
【0018】
【表1】
【0019】
第1表に示すように生物反応槽への原水流入量が12m3 /dであり、固液分離槽からの濃縮汚泥返送量を6m3 /dとした。生物反応槽のMLSSが約2500mg/リットルとした。この場合、槽全体のBOD負荷が約0.15kg/kg・dであった。
生物反応槽において流入原水のBODを完全に分解除去し、固液分離槽へ流入する活性汚泥混合液中に未分解BODの残留がまったくないため、固液分離槽において、ろ過分離にともなうろ過体表面の生物汚染を抑制することが可能である。この結果、ろ過体寿命が長くなり、安定したろ過水量を長期間において確保することができる。上述の処理効果を得るためには、生物反応槽のBOD負荷を0.3kg/kg・d以下とするのが好ましい。また、嫌気・好気法、硝化脱窒法等のBODだけでなく、N、Pも除去する生物学的方法にも適用できる。
【0020】
第2表に固液分離槽の処理条件を示す。本実施例では、有効容積3m3 の固液分離槽を用いた。ろ過体として有効面積0.5m2 の平面形不織布ろ過体各6枚束ねたものをろ過体モジュールA、Bとしてそれぞれ仕切り壁の両側に設置した。ろ過時の平均水頭圧を約15cmとした。ろ過水量が12m3 /dであり、ろ過体表面の活性汚泥混合液流速が約0.01m/sとなった。
Aろ過体モジュール及びBろ過体モジュールの交互ろ過停止時間は、いずれも3時間とした。すなわち、Aろ過体モジュールろ過、B散気装置が3時間運転中にBろ過体モジュールとA散気装置が停止する。その後Aろ過体モジュールろ過、B散気装置が3時間停止し、Bろ過体モジュールろ過とA散気装置を3時間作動する。
このように約2ヶ月連続処理した時の原水及び処理水の平均値を第3表に示す。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
第3表に示すように、原水ではpHが7.5、濁度230度、SS78mg/リットルであるのに対し、処理水では、pH7.6、濁度3.2度、SS1.5mg/リットルとなり、不織布ろ過体によって得られたろ過水が清澄であると認められた。また、CODとS−COD、BODとS−BODについて、原水では、それぞれ85mg/リットルと56mg/リットル、150mg/リットルと85mg/リットルであるのに対し、処理水では、それぞれ15.5mg/リットルと12.0mg/リットル、5mg/リットル以下と5mg/リットル以下であり、処理水質としても良好であると認められた。
【0024】
図2は、モジュールA及びモジュールBを用い、交互にろ過した時のろ過Flux経過を示す。
水頭圧15cmにおいて、開始直後のろ過FluxがモジュールA、Bのいずれも約6m/d以上あり、3時間経過してもろ過Fluxが5.5m/dとなっており、大きな低下が見られなかった。なお6時間経過後のろ過Fluxが約1.5m/dに低下したものの、6時間後に再びろ過開始してもそれぞれのモジュールにおいてろ過Fluxの低下はみられず、同様な経過が得られ、またA、Bの間に大きな差が認められなかった。
図3は、モジュールA及びモジュールBを交互にろ過した時のろ過水(処理水)濁度の経過を示す。
モジュールA、Bのいずれを用いても、ろ過開始直後のろ過水濁度が30度以上とやや高かったが、ろ過開始5分後にほぼ10度前後に低下し、その後常に10度以下と安定した処理が得られた。
【0025】
図4に実施例におけるろ過Fluxの経時変化を示す。約1500時間の連続処理において、いずれのろ過体モジュールによる処理においても、平均ろ過Fluxが約4m/dであり、安定した処理が得られた。
図5にろ過水の濁度経過を示す。約1500時間の連続処理において、ろ過水の濁度が常時10度以下であり、特に20日後はほぼ5度以下で大きな変動が見られず、汚泥のダイナミックろ過層が安定して形成し、安定した処理水質が得られた。
【0026】
比較例
図6に示す処理フローにおいて、実施例と同一な不織布ろ過体モジュールを用い、ろ過体表面平均流速0.15m/sとなるように、仕切り壁反対側の曝気量を調整してろ過を行った。また洗浄はろ過体モジュール下部の散気管より、3時間1回、3分間空洗を行った。
図7に、上記のフロー及び条件でろ過処理を行った場合、空洗を含めたろ過Fluxの経過を示す。
処理開始直後のろ過Fluxは約6.5m/dであった。しかし、時間経過とともにろ過Fluxの低下が早く、2時間後にろ過Fluxが1.5m/d以下、3時間後にろ過Fluxが1m/d以下となった。さらに空洗後にろ過Fluxの低下が早く、1時間後にろ過Fluxがほぼ1m/d以下となり、良好な洗浄効果が得られなかった。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の生物反応槽の後段に固液分散槽を設置し、該固液分離槽内に少なくとも2つ以上のろ過体を浸漬設置し、ろ過体とろ過体間に仕切り壁を設け、仕切り壁を挟んだ両側のろ過体を定期的にろ過及び散気を交互に行えば、定期的な洗浄を行う必要がまったくなくなり、安定したろ過水質と水量を得ることができる。この場合、従来散気装置のみが設置された部分にも同様なろ過体を設置できることから、槽全体の有効利用が可能となる。
【0028】
また、固液分離槽において、ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるように散気装置への散気量を調整していることから、ろ過する反対側のろ過体表面に良好なダイナミックろ過層が形成できる一方、ろ過停止中のろ過体が活性汚泥混合液中に浸漬しているため、ろ過時にろ過体表面に形成された汚泥層が膨潤し、少ない微細気泡の付着で容易に剥離し、再びろ過を開始してもFluxの低下は全くなく、常に安定したろ過水量を得ることができる。また、散気量が少ないことから、汚泥流動によるろ過体表面への摩損が少なく、ろ過体の寿命を長く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフローシートを示す。
【図2】実施例におけるモジュールA又はモジュールBの平均ろ過Fluxの経時変化のグラフを示す。
【図3】実施例におけるモジュールA又はモジュールBのろ過水濁度の経時変化のグラフを示す。
【図4】実施例における平均ろ過Fluxの経時変化のグラフを示す。
【図5】実施例におけるろ過水濁度の経時変化のグラフを示す。
【図6】比較例の処理フローシートを示す。
【図7】比較例におけるろ過Fluxの経時変化のグラフを示す。
【符号の説明】
1 流入原水
2 生物反応槽
3 ブロワー
4 生物反応槽出口
5 固液分離槽
6 Aろ過体モジュール
7 Bろ過体モジュール
8 仕切り壁
9 A散気装置
10 B散気装置
11 A処理水
12 B処理水
13 濃縮汚泥返送ポンプ
14 排泥ライン
Claims (3)
- 原水を生物反応槽に流入させ、好気的に処理された活性汚泥混合液を固液分離槽に導入し、固液分離槽にろ過体表面に汚泥のダイナミックろ過層を形成する通水性ろ過体を浸漬し、水頭圧より汚泥のダイナミックろ過層でろ過水を得る固液分離装置において、該固液分離槽は下部に散気装置を有するろ過体を少なくとも2つ以上浸漬設置され、ろ過体とろ過体の間に仕切り壁を設け、仕切り壁を挟んだ両側のろ過体について定期的に一方のろ過体でろ過し、反対側のろ過体によるろ過を停止し、該ろ過を停止したろ過体の下部から散気することを交互に行い、固液分離槽より濃縮汚泥を生物反応槽に返送することを特徴とする有機性排水処理の固液分離方法。
- 通水性ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるように散気量を調整することを特徴とする請求項1記載の有機性排水処理の固液分離方法。
- 原水を流入させる生物反応槽、生物反応の好気的に処理された活性汚泥混合液を導入する、ろ過体表面に汚泥のダイナミックろ過層を形成する通水性ろ過体を浸漬し、水頭圧より汚泥のダイナミックろ過層でろ過水を得る固液分離槽とからなる固液分離装置において、該固液分離槽に下部に散気装置を有するろ過体が少なくとも2つ以上浸漬設置され、ろ過体とろ過体の間に仕切り壁を設け、仕切り壁を挟んだ両側のろ過体について定期的に一方のろ過体でろ過し、反対側のろ過体によるろ過を停止し、該ろ過を停止したろ過体の下部から散気することを交互に行う手段が設けられ、該固液分離槽に生物反応槽へ濃縮汚泥を返送する導管を設けたことを特徴とする有機性排水処理の固液分離装置。
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