JP2002126417A - 固液分離装置および固液分離方法 - Google Patents

固液分離装置および固液分離方法

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JP2002126417A
JP2002126417A JP2000332542A JP2000332542A JP2002126417A JP 2002126417 A JP2002126417 A JP 2002126417A JP 2000332542 A JP2000332542 A JP 2000332542A JP 2000332542 A JP2000332542 A JP 2000332542A JP 2002126417 A JP2002126417 A JP 2002126417A
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Japan
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liquid
container
solid
filtration
valve
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JP2000332542A
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English (en)
Inventor
Tomoki Honma
友基 本間
Yoshihiko Nakazawa
義彦 中沢
Kazuo Okamoto
和夫 岡本
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Tsukishima Kikai Co Ltd
Original Assignee
Tsukishima Kikai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密閉加圧型容器内において原液スラリー中の
固液をろ過、分離するに際し、一時的に容器内圧力を一
定にしてケーキの洗浄を行なう。 【解決手段】 密閉加圧型とした円筒状の容器内に回転
可能に設けた中空状回転軸に複数の円板状ろ過部材を設
置し、ろ過部材は容器の軸心方向とは直行する方向に高
速回転させることにより、容器内に送り込んだ原液スラ
リーをろ過部材で液状物質と固形物質とに分離する装置
において、エレメント7でろ過したろ液の排出パイプ1
5に液流量計16と開閉弁17とを設け、ろ液の排出流
量が所定値以下となった時、または、ろ過時間が設定時
間を経過した時に開閉弁17を閉じ、所要時間経過後に
自動的に開閉弁17を開放する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混合物(スラリ
ー)から液状物質と固形物質とを分離する装置および方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品、医薬品、化学品等の広い産業分野
においては、種々の成分液体を混合したり、液体と粉粒
状物質とを混合して製品の製造や生成等を行なっている
が、製造、生成等の過程において固液が混合したスラリ
ーが発生する。このようなスラリーは、そのまま廃棄す
ることができず、ろ過して液状物質と固形物質とに分離
し、得られた清澄液と混濁液とを別々に取り出して処理
するようにしていた。
【0003】このため従来は、密閉加圧型とした円筒状
の容器内に回転可能に設けた中空状回転軸に複数の円板
状ろ過部材を設置し、ろ過部材は容器の軸心方向とは直
行する方向に高速回転させることにより、容器内に送り
込んだ原液スラリーをろ過部材で液状物質と固形物質と
に分離し、ろ液は回転軸内を通して排出し、固形分を含
む濃縮スラリーは容器外の経路を通して流出させ、それ
ぞれ処分するようにしていた。
【0004】液状物質と固形物質とを分離する具体的な
装置としては、例えば、特開平11−128620号の
図1に示す装置が使用されている。この装置は、(密閉
加圧型)耐圧容器3内に回転可能に設置した中空の回転
軸部1に複数の濾葉部2(ろ過部材)を取り付けたもの
である。回転軸部1と各濾葉部2とは液体が流通可能と
なっており、回転軸部1によって濾葉部2を水平方向へ
回転させつつ原液を原液入口部4から耐圧容器3内に圧
入すれば、原液は耐圧容器3と各濾葉部2との間に形成
される環状流路および各濾葉部2間を通って上昇する。
【0005】上昇途中において原液は、耐圧容器3内の
加圧下のもと複数の濾葉部2でろ過され、ろ過液(清澄
液)は回転軸部1内を通って濾液の出口部6から排出さ
れる。濾葉部2の表面には固形分がケーキ状となって付
着する。加圧ろ過をしばらく続けた後、原液の供給を停
止し、バルブV9を通して耐圧容器3内のスラリーを排
出してから上部溢流口部40より圧縮空気を圧入し、耐
圧容器3内の残液を完全に排出する。次いで、湿ケーキ
を耐圧容器3底部の排滓口5から排出して一連のろ過作
業が終了する。湿ケーキを排出するには、回転軸部1に
より各濾葉部2は回転可能になっているので、濾葉部2
を高速回転することによりその遠心力で剥離させ、排出
する。
【0006】また、他の固液分離装置としては、特開昭
48−65179号に示す装置が開示されている。この
装置は、液体導入開口2と濃縮物排出開口3とを有する
(密閉加圧型)円筒形容器1内に中空軸4を回転可能に
設け、この中空軸4には多数の孔をあけた環状で中空の
膜支持体8を中空軸4にそって複数設け、各膜支持体8
の表面は半透膜9で覆ったもの(ろ過部材)であること
は前記した装置と同じであり、各膜支持体8間において
容器1内に分割壁6を設け、分割壁6には回転軸部1の
回りに環状通路7を形成することにより上下の隔室を連
絡可能したものである。
【0007】回転軸部1によって各膜支持体8を回転さ
せつつ被処理液(原液スラリー)を導入開口2から容器
1内に圧入する。被処理液は、分割壁6の環状通路7を
通り、膜支持体8の回転遠心力で周方向へ拡散しつつ容
器1と膜支持体8間の環状流路を通って上昇し、被処理
液は膜支持体8で支持したろ過膜と接触し、容器1内の
加圧下のもと液体はろ過膜を通して回転軸部1内に入
り、外部のろ液収拾手段に送られる。その他の不純物を
含む液体は濃縮物排出開口3から排出される。尚、特開
昭48−65179号は、容器1を縦型としたものであ
るが、これに関連する技術として処理槽1(容器)を横
型とした技術(実公平7−25215号)が提供されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記する従来の固液分
離装置において、容器内に供給された原液スラリーは、
容器内の圧力によりろ過部材(濾葉部2あるいは半透膜
9を有する膜支持体8)でろ過され、回転軸部1や中空
軸4等を通して外部に排出される。そして、固形分を含
んだ液体はろ過部材(濾葉部3あるいは半透膜9を有す
る膜支持体8)の回転遠心力および液体流による剪断力
によりろ過部材に付着した固形分が剥がされ、液体流に
同伴して流れ、濃縮された液体は外部に流出されるの
で、固形分はろ過部材には付着しないようになってい
る。しかし、回転遠心力および液体流による剪断力によ
る剥離作用には限度があり、時間の経過とともにろ過部
材にはケーキ層が形成されることになる。
【0009】ケーキ層が厚くなるとろ過抵抗力が生じ、
ろ過効率が悪くなるので、ろ過部材の表面を定期的にあ
るいは必要に応じて洗浄し、ケーキ層を剥離して取り去
る必要がある。従来は、ろ過作業を停止し、ろ液排出管
を通してエレメントろ材裏面より洗浄水を送ってろ過部
材の洗浄を行なっていたが、このためにはろ液排出管を
通してエレメントろ材裏面より洗浄水を送り込む装置が
別に必要となるとともにろ過作業を中断しなければなら
ず、経済的にも時間的にも損失が大きいものであった。
その外にはろ過作業中に回転軸部1や中空軸4等を通し
てろ過部材に内側から空気を送ったり、ろ過後の清澄液
を送ってろ過部材の表面に付着したケーキ層を剥離し、
洗浄するようにしていた。
【0010】ろ過部材は、ろ過方向の流圧には強度を有
しているが、空気や清澄液を送って洗浄(逆洗)をする
ためには、ろ過部材を補強材で補強しておく必要がある
ので複雑な構造となり、また、ろ材も強度を有する材料
に限定され、処理物質に対して最適なろ材を選択するこ
とができなかった。特に、清澄液により洗浄を行なう場
合、ろ過した液体を容器内へ戻すことになり、洗浄分が
ロスとなっていた。
【0011】本発明は、上記する従来の固液分離装置に
おけるろ過部材に付着したケーキ層の剥離、洗浄技術に
鑑み、ろ過作業中にろ液出口を閉としてろ過用エレメン
トの内外面の圧力を等しくし、ろ過用エレメントの回転
によるろ材表面に形成されたケーキ層のケーキ剥離作用
をうながし、ろ過操作時に受けるケーキ抵抗を減じて高
ろ過速度でスラリーを連続的に濃縮するろ過操作(ダイ
ナミックろ過)を可能にした固液分離装置および固液分
離方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記する目的を達成する
ために本発明固液分離装置は、密閉加圧型とした円筒状
の容器内に回転可能に設けた中空状回転軸に複数の円板
状ろ過部材を設置し、ろ過部材は容器の軸心方向とは直
行する方向に高速回転させることにより、容器内に送り
込んだ原液スラリーをろ過部材で液状物質と固形物質と
に分離する装置において、エレメント7でろ過したろ液
の排出パイプ15には液流量計16と開閉弁17とを設
けたものである。
【0013】また、本発明固液分離装置は、密閉加圧型
とした円筒状の容器内に回転可能に設けた中空状回転軸
に複数の円板状ろ過部材を設置し、ろ過部材は容器の軸
心方向とは直行する方向に高速回転させることにより、
容器内に送り込んだ原液スラリーをろ過部材で液状物質
と固形物質とに分離する装置において、エレメント7で
ろ過したろ液の排出パイプ15には液流量計16と開閉
弁17とを設けるとともにエレメント7を囲むようにバ
ッフル板28を設置し、回転軸5とバッフル板28との
間にスラリーの円形流路29を形成したものである。
【0014】上記の装置において、排出パイプ15に設
けた液流量計16は、ろ液の排出流量が所定値以下とな
ったことを検出した時、または、ろ過時間が設定時間を
経過した時に開閉弁17を閉じ、所要の時間経過後に開
閉弁17を自動的に開放するようになっている。
【0015】また、本発明固液分離方法は、密閉加圧型
とした円筒状の容器内に回転可能に設けた中空状回転軸
に複数の円板状ろ過部材を設置し、ろ過部材は容器の軸
心方向とは直行する方向に高速回転させることにより、
容器内に送り込んだ原液スラリーをろ過部材で液状物質
と固形物質とに分離する方法において、エレメント7で
ろ過したろ液の排出パイプ15に設けた液流量計16が
ろ液の排出流量を検出し、排出流量が所定値以下となっ
た時、または、ろ過時間が設定時間を経過した時に排出
パイプ15の開閉弁17を閉じ、ろ過用エレメント7の
内外面の圧力を等しくしてエレメント7を洗浄し、所要
の時間経過後に開閉弁17を開きろ過可能としてあり、
上記装置または方法における排出パイプ15に設けた開
閉弁17の閉じ時間は、約30〜120秒の範囲内であ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1、図2は、本発明固液
分離装置および方法の第一の実施形態を示すものであ
り、原液スラリーのろ過処理を行なう固液分離容器1
と、原液スラリー供給部2と、ろ液排出部3と濃縮スラ
リー流出部4とから成っている。
【0017】原液スラリーに含まれる液状物質と固形物
質とをろ過して分離する容器1は、図1および図2に示
すように、縦型に設置した密閉加圧型円筒体からなり、
分離容器1内には上部から垂直状に中空の回転軸5を貫
挿し、容器1と回転軸5との接合部は公知のシール部材
によって密封しておく。
【0018】回転軸5は、モータ6によりベルトあるい
はチェーン等の駆動体を介して回転可能となっており、
この回転軸5にはろ過用のエレメント7が上下に所定の
間隔で固定してある。各エレメント7は、図3に拡大し
て示すように、上下面に多数の小孔を形成した中空円板
状支持体8の表面をろ過材9で覆ったものであり、回転
軸5によって水平状態で高速に回転するようになってい
る。そして、回転軸5の中空部と支持体8の中空部と
は、回転軸5の周方向に複数形成したろ液の流通孔10
を通して連絡してある。尚、ろ過材9としては、半透
膜、多孔質板、ろ布、テフロン(登録商標)膜等を使用
可能である。
【0019】前記した原液スラリー供給部2は、原液ス
ラリーの貯槽11と供給ポンプ12と、供給ポンプ12
と分離容器1の下部とを接続する供給パイプ13からな
っている。また、ろ液排出部3は、ろ過後の液体(清澄
液)を貯めるろ液槽14と排出パイプ15および排出パ
イプ15の途中に設けたろ液流量計16、開閉弁17か
らなっており、排出パイプ15は、回転軸5の上端に設
けた回転継ぎ手18を介して回転軸5とろ液槽14とを
接続している。
【0020】濃縮スラリー流出部4は、分離容器1の上
部に接続した流出パイプ19の途中に圧力コントロール
弁20を設けるとともにその前方において流出パイプ1
9は二方向に分岐してある。一方のパイプ、例えば、図
示しない濃縮スラリー液槽に通じる濃縮スラリー移送パ
イプ21には液流量計22と開閉弁23とを設けてお
き、また、他方の原液スラリー貯槽11に接続する循環
パイプ24には液流量計25と開閉弁26とを設けてお
く。
【0021】本発明は上記の構成であり、次に固液の分
離作業について説明する。原液スラリー貯槽11には外
部から原液が送られる。貯槽11内の原液スラリーは、
供給ポンプ12により供給パイプ13を通して分離容器
1内に供給される。エレメント7は回転軸5によって高
速回転されており、また、分離容器1内は圧力コントロ
ール弁20によって所定圧力になるように調整されてい
る。
【0022】分離容器1内に送り込まれた原液スラリー
は、分離容器1と各エレメント7の外周面との間に形成
される環状流路27および各エレメント7の上下間を通
って上昇する。原液スラリー中の液体は、高速で回転す
るエレメント7のろ過材9と接し、分離容器1内の圧力
によりろ過材9を通して支持体8内に圧入され、流通路
10から回転軸5内に入り排出パイプ15を通してろ液
槽14に送られる。
【0023】ろ過されなかった濃縮スラリーは、流出パ
イプ19を通して分離容器1外に取り出されるが、通常
は、開閉弁23を閉じておき、開閉弁26を開くことに
より濃縮スラリーは循環パイプ24を通してスラリー貯
槽11に送られ、原液スラリーと混合して分離容器1内
に還元し、ろ過される。
【0024】上記のようにして原液スラリーからろ液の
排出を行なうとともに濃縮スラリーの流出および還元を
繰り返し行ない、濃縮スラリーが所定の濃度に達した
時、開閉弁26を閉じ、開閉弁23を開くことにより、
濃度を高めた濃縮スラリーは移送パイプ21を通して外
部の濃縮スラリー液槽へ送られる。濃縮スラリーの濃度
検出は、スラリー貯槽11内に設置したDPセル、若し
くは、原液スラリーの分離容器1内への供給流量、ろ液
の排出流量、濃縮スラリーの流出流量等を各パイプに設
置した液流量計およびコントロール弁等で管理し、制御
すればよい。
【0025】ろ過作業中、エレメント7は高速で回転し
ているので、ろ過材9の表面には乱流が発生するととも
にエレメント7の回転遠心力で固形分は放射方向に放出
され、ろ過材9の表面にはろ過により生じた固形分が付
着しにくい状態となっているが、時間の経過とともにろ
過材9の表面には固形分によるケーキ層が形成されるの
で、ろ液の排出量が低下してくる。
【0026】そこで、ろ過材9の表面に付着したケーキ
を除去するために、排出パイプ15に設置した液流量計
16がろ液の流量が所定値以下に低下したことを検出し
た時、自動的に開閉弁17を閉じる。開閉弁17を閉じ
ると、ろ過材9を境としてエレメント9の内外面の圧力
が等しくなるので、分離容器1内の圧力によりろ過材9
の表面に付着して押し付けられていた固形分は、押し付
け圧力がなくなることにより、エレメント7の高速回転
遠心力で生じた剪断力が働き(ダイナミックろ過操
作)、ろ過材9の表面に付着していたケーキは除去され
ることになる。
【0027】即ち、ある時間内、エレメント7に対する
負荷圧力を無くし、分離容器1内を一定の圧力に保つこ
とにより、ろ過材9の表面に付着したケーキ層は剪断応
力により剥離現象を生じ、ろ過材9の表面は自動的に洗
浄されることになる。そして、ろ過材9から剥離したケ
ーキは、濃縮スラリーと混ざって外部に流出される。
【0028】開閉弁17の閉じ時間は、処理物質および
運転条件により異なるが、実験結果によると約30〜1
20秒後にエレメント7のろ過能力は回復するので、所
要の時間が経過した後に図示しないタイマーを使用して
開閉弁17を自動的に開放すればよい。
【0029】尚、上記の説明は、ろ液の流量が所定値以
下になった場合にこれを検知して開閉弁17を閉じ、ろ
過材9の洗浄工程に移る場合であるが、これに限定され
るものではなく、ろ過時間が設定時間を経過した時、即
ち、ろ過を開始して開閉弁17が開となってから図示し
ないタイマーによる設定時間経過時に自動的に開閉弁1
7を閉じるようにしてもよい。例えば、設定流量を3L
/m2 ・min以下とした場合には図4のP1からP2
の間のろ過状態のように、ろ液の流出量が低下した状態
で長時間経過しているが、設定流量まで低下していない
ので、開閉弁17は閉じることがない。従って、この間
の平均流出速度は低下して、処理量が低くなるので、時
間設定、例えば、タイマーで100minに設定してお
けば、この時間が経過すると開閉弁17が閉じられ、ろ
過材9の洗浄工程に移ることができる。
【0030】図4は、下記の条件下での運転結果のろ液
量の変化を示すものである。 分離容器の総ろ過面積 : 1.2m2 運転条件 : 常温・ろ過圧力 0.1MPa エレメント回転速度 : 約6m/sec 処理物質 : 珪藻土(スラリー濃度 5wt%) 開閉弁17の閉じ時間 : 30〜120sec 尚、上記のエレメント回転速度は、エレメントろ過面に
おける面積平均上の半径における速度である。
【0031】そして、ろ過時間における各ポイント(P
1〜P6)までの平均FLUX、経過時間、洗浄工程直
前FLUXおよび停止時間等は次の通りである。 ポイントP1〜P2 平均FLUX 4.60L/m2 ・min 経過時間 270min 洗浄工程直前FLUX 3.12L/m2 ・min 停止時間 30sec ポイントP2〜P3 平均FLUX 6.91L/m2 ・min 経過時間 70min 洗浄工程直前FLUX 3.28L/m2 ・min 停止時間 30sec ポイントP3〜P4 平均FLUX 8.54L/m2 ・min 経過時間 30min 洗浄工程直前FLUX 3.34L/m2 ・min 停止時間 30sec ポイントP4〜P5 平均FLUX 9.40L/m2 ・min 経過時間 18min 洗浄工程直前FLUX 4.93L/m2 ・min 停止時間 30sec ポイントP5〜P6 平均FLUX 10.34L/m2 ・min 経過時間 12min 洗浄工程直前FLUX 5.03L/m2 ・min 停止時間 30sec
【0032】洗浄回復後、直ちにケーキ層が形成される
ため、洗浄直後の最高ろ過速度は測定が難しく、その値
にバラツキがあるが、どの値も短時間で大幅回復してい
ることが認められた。洗浄時間については約30〜12
0秒まで確認したが、どれもいちように大幅回復が認め
られた。このことから、洗浄時間はおおむね数十秒程度
で十分であることが確認できた。以上の結果、従来の洗
浄方法と比較すると、1.5〜2.5倍の性能向上を示
している。
【0033】図5は、本発明固液分離装置における分離
容器1の第二の実施形態を示すものであり、前記の実施
形態と同じ部分は同じ符号を使用している。この実施形
態においては分離容器1内において各エレメント7を囲
むように円板状のバッフル板28を設置したことに特徴
を有している。そして、各バッフル板28の外周面は、
分離容器1の内壁に固定し、回転軸5との間にスラリー
流通のための円形流路29が形成してある。
【0034】分離容器1を上記の構成としたことによ
り、原液スラリー供給部2から供給されたスラリーは、
最も下に位置するバッフル板28の円形流路29を通
り、その上方にあるエレメント7aとの間を周方向に拡
散して環状流路27を通り、エレメント7aの上面を通
ってその上方のバッフル板28aの円形流路29から上
方へ移動する。
【0035】このようにして、原液スラリーは、バッフ
ル板28の円形流路29、環状流路27およびエレメン
ト7とバッフル板28とで形成される円形空間を上昇し
つつ通ることによりろ過材9と接触し、ろ過された液分
は排出され、濃縮スラリーは外部に流出するものであ
り、ろ過作業は前記の実施形態と同じである。この実施
形態においては、原液スラリーはバッフル板28によっ
てエレメント7の上下面間を強制的に通し、ろ過を行な
うことに特徴を有している。尚、上記各実施形態の説明
において分離容器1は、縦型に設置した場合であるが、
これに限定するものではなく、横型に設置して分離作業
を行なうことも可能である。
【0036】
【発明の効果】以上、説明した本発明によれば、分離容
器1内で回転軸5にろ過用のエレメント7を高速回転可
能に複数設置し、原液スラリー供給部2から分離容器1
内に供給した原液スラリーを各エレメント7によってろ
過処理を行う。時間の経過とともにエレメント7のろ過
材9表面に固形分からなるケーキ層が形成された時、ろ
液の排出を停止して分離容器1内のろ過用エレメント7
の内外面の圧力を所定の時間等しくすれば、ろ過材9表
面に対するケーキ層の吸引付着力が解消するので、エレ
メント7の回転遠心による剪断力が作用してケーキ層は
ろ過材9表面から剥離され、周方向外側に向けて放出さ
れるので、濃縮スラリーとして外部に流出され、ダイナ
ミック効果による高いろ過性能を維持することができ
る。
【0037】分離容器1内でエレメント7を囲むように
バッフル板28を設け、バッフル板28と回転軸5との
間に円形流路29を形成することにより、分離容器1の
下方から供給された原液スラリーは、エレメント7とバ
ッフル板28との間を周方向にそって外側方向および内
側方向に上昇移動するので、常にエレメント7の上下面
と接触することになり、ろ過効率が高いものである。
【0038】しかも、本発明においては、ろ液の流量を
検出する液流量計16によりろ液流量の低下を検出し、
開閉弁17を閉じることにより分離容器1内のろ過用エ
レメント7の内外面の圧力を所定の時間等しくし、ろ過
材9の吸引付着力をなくすことによりダイナミックろ過
作用でケーキ層の剥離が可能であるから、洗浄のための
特別の装置を必要としない。従って、機械的強度の低い
ろ過材を使用することができるとともに広範囲な処理物
質に対してろ過材の選択範囲が広がり、処理物質に最も
適したろ過材の選定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明固液分離装置の全体を示す構成図であ
る。
【図2】分離容器および周辺の拡大図である。
【図3】分離容器の要部の拡大断面図である。
【図4】ろ液流量の経時的変化を示す図である。
【図5】本発明分離容器の他の実施形態を示す拡大断面
図である。
【符号の説明】
1 分離容器 2 原液スラリー供給部 3 ろ過液排出部 4 濃縮スラリー流出部 5 中空回転軸 6 モータ 7 ろ過用エレメント 8 支持体 9 ろ過材 10 流通路 11 原液スラリー貯槽 12 供給ポンプ 13 供給パイプ 14 ろ液槽 15 排出パイプ 16 液流量計 17 開閉弁 18 回転継ぎ手 19 流出パイプ 20 圧力コントロール弁 21 濃縮スラリー移送パイプ 22 液流量計 23 開閉弁 24 循環パイプ 25 液流量計 26 開閉弁 27 環状流路 28 バッフル板 29 円形流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 和夫 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内 Fターム(参考) 4D026 BA03 BB05 BC40 BE06 BE11 BF19 BF20 BF21 BF25 BH07 BH15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉加圧型とした円筒状の容器内に回転
    可能に設けた中空状回転軸に複数の円板状ろ過部材を設
    置し、ろ過部材は容器の軸心方向とは直行する方向に高
    速回転させることにより、容器内に送り込んだ原液スラ
    リーをろ過部材で液状物質と固形物質とに分離する装置
    において、エレメント7でろ過したろ液の排出パイプ1
    5には液流量計16と開閉弁17とを設けたことを特徴
    とする固液分離装置。
  2. 【請求項2】 密閉加圧型とした円筒状の容器内に回転
    可能に設けた中空状回転軸に複数の円板状ろ過部材を設
    置し、ろ過部材は容器の軸心方向とは直行する方向に高
    速回転させることにより、容器内に送り込んだ原液スラ
    リーをろ過部材で液状物質と固形物質とに分離する装置
    において、エレメント7でろ過したろ液の排出パイプ1
    5には液流量計16と開閉弁17とを設けるとともにエ
    レメント7を囲むようにバッフル板28を設置し、回転
    軸5とバッフル板28との間にスラリーの円形流路29
    を形成したことを特徴とする固液分離装置。
  3. 【請求項3】 排出パイプ15に設けた液流量計16
    は、ろ液の排出流量が所定値以下となったことを検出し
    た時、または、ろ過時間が設定時間を経過した時に開閉
    弁17を閉じ、所要の時間経過後に開閉弁17を自動的
    に開放するようにしたことを特徴とする請求項1および
    2に記載する固液分離装置。
  4. 【請求項4】 排出パイプ15に設けた開閉弁17の閉
    じ時間は、約30〜120秒の範囲内である請求項3に
    記載する固液分離装置。
  5. 【請求項5】 密閉加圧型とした円筒状の容器内に回転
    可能に設けた中空状回転軸に複数の円板状ろ過部材を設
    置し、ろ過部材は容器の軸心方向とは直行する方向に高
    速回転させることにより、容器内に送り込んだ原液スラ
    リーをろ過部材で液状物質と固形物質とに分離する方法
    において、エレメント7でろ過したろ液の排出パイプ1
    5に設けた液流量計16がろ液の排出流量を検出し、排
    出流量が所定値以下となった時、または、ろ過時間が設
    定時間を経過した時に排出パイプ15の開閉弁17を閉
    じ、ろ過用エレメント7の内外面の圧力を等しくしてエ
    レメント7を洗浄し、所要の時間経過後に開閉弁17を
    開きろ過可能としたことを特徴とする固液分離方法。
  6. 【請求項6】 排出パイプ15に設けた開閉弁17の閉
    じ時間は、約30〜120秒の範囲内である請求項5に
    記載する固液分離方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015066495A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 三菱化工機株式会社 ディスク回転式膜ろ過装置を使用したろ過方法
JP2016204168A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 信越化学工業株式会社 無機酸化物微粒子分散液の製造方法
CN115054986A (zh) * 2022-06-27 2022-09-16 成都思达能环保设备有限公司 一种共沉淀反应系统及其过滤浓缩装置

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