JP2002125404A - 耕耘機の耕耘爪構造 - Google Patents

耕耘機の耕耘爪構造

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JP2002125404A
JP2002125404A JP2000331563A JP2000331563A JP2002125404A JP 2002125404 A JP2002125404 A JP 2002125404A JP 2000331563 A JP2000331563 A JP 2000331563A JP 2000331563 A JP2000331563 A JP 2000331563A JP 2002125404 A JP2002125404 A JP 2002125404A
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tilling
claw
shaft
tillage
bent
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JP2000331563A
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Kazuyoshi Miyahara
一嘉 宮原
Masayuki Yoneyama
正行 米山
Tomoki Itou
智樹 伊藤
Takayuki Sato
貴之 佐藤
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耕耘性能を確保しつつ、耕耘反力を抑制する
ことで耕耘作業安定性を高めて作業者の労力を軽減する
こと。 【解決手段】 耕耘機は、動力源の駆動力で動力伝達機
構を介して耕耘軸13を回転させ、この耕耘軸13に概
ね放射状に備えた耕耘爪20Aの回転により耕耘し、更
に耕耘爪20Aにて走行するものである。耕耘爪20A
の先端部22を、耕耘軸13の回転方向に対して逆方向
に湾曲させるとともに耕耘軸13の軸方向に折曲げるよ
うにした。耕耘爪20Aの先端部22は、耕耘軸13に
直交する線L2に対して70゜〜80゜に折り曲げると
ともに、折曲げコーナ25に半径30〜40mmのアー
ル26を形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型耕耘機の耕耘爪
構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】小型耕耘機は、耕耘軸に備えた耕耘爪の
回転により耕耘し、更に耕耘爪にて走行する耕耘機であ
り、フロントタイン式耕耘機と言われている。このよう
なフロントタイン式耕耘機は、手軽で小回りが利くこと
から広く普及しており、例えば、実公昭62−2964
号公報「耕耘刃取付装置」(以下、「従来の技術」と言
う)が知られている。
【0003】上記従来の技術は、同公報の第1図に示さ
れる通り、動力源の駆動力で動力伝達機構を介して水平
な回転軸1(番号は公報に記載されたものを引用した。
以下同じ。)を回転させ、この回転軸1に概ね放射状に
備えた複数個の耕耘刃5・・・の回転により耕耘し、更に
耕耘刃5・・・にて走行する耕耘機Aである。さらに上記
従来の技術は、同公報の第2図及び第3図に示される通
り、耕耘刃5の先端部を、回転軸1の回転方向に対して
逆方向に湾曲させるとともに回転軸1の軸方向に折曲げ
るようにしたというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術のよう
なフロントタイン式耕耘機は、耕耘反力が操作ハンドル
を介して作業者に直接伝わり易い構造である。耕耘反力
が大きいと作業者の負担が増す。特に、耕耘軸に作用す
るスラストが大きいと操作ハンドルが左右に取られ易
く、耕耘作業安定性は劣る。作業者の負担を低減させる
ために単に耕耘反力を低減させたのでは、耕耘性能を確
保できない。
【0005】そこで本発明の目的は、耕耘性能を確保し
つつ、耕耘反力を抑制することで耕耘作業安定性を高め
て作業者の労力を軽減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、動力源の駆動力で動力伝達機構を介して
耕耘軸を回転させ、この耕耘軸に概ね放射状に備えた耕
耘爪の回転により耕耘し、更に耕耘爪にて走行する耕耘
機であって、耕耘爪の先端部を、耕耘軸の回転方向に対
して逆方向に湾曲させるとともに耕耘軸の軸方向に折曲
げるようにした耕耘機の耕耘爪構造において、耕耘爪の
先端部を、耕耘軸に直交する線に対して70゜〜80゜
に折り曲げるとともに、折曲げコーナに半径30〜40
mmのアールを形成したことを特徴とする。
【0007】耕耘爪のスラスト発生量が低減するので、
耕耘軸の軸方向への耕耘反力は抑制される。また、耕耘
機全体としての前後方向並びに上下方向の振動も抑制さ
れる。このように耕耘反力を抑制することで耕耘作業安
定性は高まる。この結果、作業者の労力を軽減すること
ができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。図1は本発明に係る耕耘機の斜視図であ
る。耕耘機10は、動力源としてのエンジン11の駆動
力で、動力伝達機構12を介して耕耘軸13を回転さ
せ、この耕耘軸13に概ね放射状に備えた複数個の耕耘
爪、すなわち第1・第2耕耘爪20A・・・,20B・・・
(・・・は複数個を示す。以下同じ。)の回転により耕耘
し、更に第1・第2耕耘爪20A・・・,20B・・・にて走
行する、小型の歩行型自走式耕耘機であり、フロントタ
イン式耕耘機と称する。
【0009】具体的に説明すると耕耘機10は、機体中
央でエンジン11の下部に動力伝達機構12を取付け、
動力伝達機構12の下部に左右に延びる水平な耕耘軸1
3を取付け、耕耘軸13の長手方向に所定ピッチで複数
の取付板14・・・を取付け、これらの取付板14・・・に第
1・第2耕耘爪20A・・・,20B・・・をボルト止めにて
取付けたものである。第1・第2耕耘爪20A・・・,2
0B・・・の詳細構造については後述する。
【0010】さらに耕耘機10は、動力伝達機構12の
ケース後部から後上方へ操作ハンドル41を延ばし、こ
の操作ハンドル41の下部から下方へ抵抗棒42を延し
たものである。動力伝達機構12は、エンジン11の駆
動力を耕耘軸13に伝達するギヤ機構である。抵抗棒4
2は、土中に差込んで第1・第2耕耘爪20A・・・,2
0B・・・の牽引力に対する抵抗力を付加するとともに、
第1・第2耕耘爪20A・・・,20B・・・による耕深量を
設定する棒である。図中、43,43はグリップ、44
はクラッチレバー、45は土砂飛散防止カバー、46は
機体ガード、47,47はサイドディスクである。
【0011】図2は本発明に係る耕耘爪の取付構造の斜
視図であり、耕耘軸13に複数の耕耘爪を取付けた状態
を示す。なお、理解を容易にするために、上記図1に示
す耕耘軸13及び取付板14・・・については省略する。
耕耘爪の取付構造は、耕耘軸13を軸方向から見たとき
に、その中心P1を基準にして計4個の耕耘爪(第1・
第2耕耘爪20A・・・,20B・・・)の各基部を概ね井桁
状に重ね合わせて1組とし、合計4組準備して、それぞ
れ図1の取付板14・・・に取付けるようにしたものであ
る。第1・第2耕耘爪20A・・・,20B・・・の先端部2
2は、耕耘軸13の回転方向Roに対して逆方向に湾曲
させるとともに、耕耘軸13の軸方向に折曲げるように
したものである。その具体的な構成については後述す
る。
【0012】ここで、1組毎の第1・第2耕耘爪20A
・・・,20B・・・を爪群としたときに、4組の爪群31,
32,33,34ができる。例えば耕耘軸13の長手方
向に(左右に延びる耕耘軸13の中心P1に対して)、
図右から左へ第1爪群31、第2爪群32、第3爪群3
3、第4爪群34の順に配列する。
【0013】第2爪群32は図2において、耕耘機1
0の進行方向Ru(すなわち前方へ)へ延びる第1耕耘
爪20A、下方へ延びる第2耕耘爪20B、後方へ
延びる第1耕耘爪20A、上方へ延びる第2耕耘爪2
0Bの組合せからなる。前後に延びる2個の第1耕耘爪
20A,20Aは、先端部を第3爪群33側へ向けて折
曲げたものである。上下に延びる2個の第2耕耘爪20
B,20Bは、先端部を第1爪群31へ向けて折曲げた
ものである。
【0014】第1爪群31は、第2爪群32に対して回
転方向Roへ位相を45゜ずらして配置したものであ
る。第3爪群33は、第2爪群32に対して回転方向R
oへ位相を90゜ずらして配置したものである。第4爪
群34は、第2爪群32に対して回転方向Roへ位相を
135゜ずらして配置したものである。このようにする
ことで、耕耘機10を正面から見たとき、すなわち耕耘
軸13に対して直交する方向から見たときに、第1爪群
31に対して第4爪群34を左右対称形になるように配
置し、第2爪群32に対して第3爪群33を左右対称形
になるように配置した。なお、当然のことながら、各爪
群31〜34の位相は耕耘軸13の回転を応じて変化す
る。
【0015】図3(a)〜(c)は本発明に係る第1耕
耘爪の構成図であり、耕耘軸13の軸方向から見た第1
耕耘爪20Aを(a)に示し、(a)のb矢視方向から
見た第1耕耘爪20Aを(b)に示し、(a)のc−c
線断面の第1耕耘爪20Aを(c)に示す。
【0016】(a)は、図表裏方向に延びる耕耘軸13
に対して直交するように第1耕耘爪20Aを配置すると
ともに、耕耘軸13の中心P1から寸法A1だけ離れた
位置に第1耕耘爪20Aの基部21を配置し、この基部
21から延びた先端部22を耕耘軸13の回転方向Ro
に対して逆方向に、すなわち耕耘軸13側に半径R1
(湾曲半径R1)で湾曲させたことを示す。湾曲半径R
1の中心P2位置は、耕耘軸13の中心P1から基部2
1に沿って先端部22側へ寸法A2だけオフセットした
位置にある。耕耘軸13の中心P1を旋回中心として第
1耕耘爪20Aを旋回させたときに、先端部22の旋回
軌跡Loまでの旋回半径はR2である。第1耕耘爪20
Aは、幅A3がほぼ一様な細長い鋼板である。先端部2
2は、回転方向Ro側の端に刃23を有する。24,2
4は取付ボルト孔である。
【0017】(b)は、(a)の第1耕耘爪20Aを板
厚方向から見たものである。詳しくは、(a)における
b矢視方向は、中心P1を通るとともに基部21の長手
に直交する線L1に対して後方へ角度θ1だけ傾けた方
向である。(b)によれば、第1耕耘爪20Aの先端部
22を耕耘軸13の軸方向に、すなわち第1耕耘爪20
Aの厚み方向に折曲げるようにしたことが判る。より具
体的には、第1耕耘爪20Aの先端部22を、耕耘軸1
3に直交する線L2に対して角度θ2(曲げ角θ2)に
折り曲げるとともに、折曲げコーナ25に半径R3(曲
げ半径R3)のアール(曲面)26を形成した。曲げ長
さはA4である。このように、(a)に想像線にて示す
第1耕耘爪用ブランク材27の端を図の手前に折曲げた
ものである。
【0018】(c)は、第1耕耘爪20Aの厚みがt1
であること、及び、刃23は片刃であることを示す。な
お、上記図2に示す第2耕耘爪20Bは、図(a)の第
1耕耘爪20Aに対して対称形の部材であって、同一の
寸法・角度であり、説明を省略する。
【0019】ここで、各寸法や角度について例示すると
次の通りである。寸法A1;16mm、寸法A2;28
mm、寸法A3;28mm、寸法A4;58mm、厚み
t1;4mm、湾曲半径R1;160mm、旋回半径R
2;140mm、曲げ半径R3;35mm、角度θ1;
25゜、角度θ2;75゜。旋回半径R2に対する上記
各部の寸法比は、次の通りである。 A1/R2=16/140=0.11 A2/R2=28/140=0.2 A3/R2=28/140=0.2 A4/R2=58/140=0.41 R1/R2=160/140=1.14 R3/R2=35/140=0.25
【0020】次に、第1・第2耕耘爪20A,20Bの
角度θ2及び曲げ半径R3の設定理由を、図2及び図3
に基づき説明する。上記図2にて説明したように、第1
・第4爪群31,34は互いに左右対称形であり、第2
・第3爪群32,33は互いに左右対称形である。耕耘
軸13を回転して耕耘するときに、例えば、第2爪群3
2のうち前方へ延びる第1耕耘爪20Aと第3爪群33
のうち前方へ延びる第2耕耘爪20Bとは、同時に土壌
に食い込む。第1・第2耕耘爪20A,20Bの先端部
は対向し合うように折り曲げたものであり、しかも角度
θ2及び曲げ半径R3が同一である。この結果、第1・
第2耕耘爪20A,20Bが旋回したときに生じるスラ
スト(耕耘軸13の軸方向への力)は、互いに打ち消し
合う。耕耘軸13に作用する理論上のスラストは零であ
る。他の第1・第2耕耘爪20A・・・,20B・・・につい
ても同様である。
【0021】しかし、耕耘する畑地など土壌の状態(硬
度など)は不均一であることの方が多い。実際には、第
1・第2耕耘爪20A,20Bで完全に打ち消し合うこ
となく、耕耘軸13にスラストが作用し得る。このよう
な耕耘機10全体のスラストを低減させるには、第1・
第2耕耘爪20A,20Bの1個当りのスラスト発生量
を低減させる必要がある。
【0022】図3(b)において先端部22の曲げ長さ
A4を一定とし、耕耘軸13を回転させたときに、第1
耕耘爪20Aのスラストは角度θ2=45゜で最大であ
り、θ2=0゜又はθ2=90゜で最小である。しかし
θ2=0゜では、第1耕耘爪20Aの推進力(前進する
力)や耕耘力(掘り下げる力)を確保することができ
ず、この結果、耕耘性能は低下する。θ2=90゜で
は、推進力や耕耘力を確保することはできるものの、こ
のときに生ずる耕耘反力も増大する。耕耘反力が大き過
ぎると作業者の負担は大きい。しかも多数の第1・第2
耕耘爪20A・・・,20B・・・を上記図2のように配列し
たものであるから、耕耘反力は周期的に変動する力であ
る。作業者の負担を軽減するには、耕耘反力をできるだ
け小さくすることが好ましい。第2耕耘爪20Bについ
ても同様である。
【0023】そこで本発明者等は、第1・第2耕耘爪2
0A,20Bの1個当りのスラスト発生量を減少させ、
耕耘機全体としての耕耘反力をできるだけ抑制しつつ、
耕耘性能を確保するように種々検討した結果、先端部2
2の角度θ2及び曲げ半径R3に着目した。そして種々
の試行を繰返した結果、角度θ2を大きく設定するとと
もに、その分、曲げ半径R3を小さく設定すればよいこ
とを知見した。そして、旋回半径R2を140mmとし
曲げ長さA4を55〜60mmとしたときに、先端部2
2の角度θ2を70゜〜80゜に設定するとともに、曲
げ半径R3を30〜40mmに設定することを発明し
た。より好ましくは角度θ2が75゜であり、曲げ半径
R3が35mmである。
【0024】角度θ2が70゜未満の場合には、耕耘軸
13に作用するスラストが比較的大きい。角度θ2が8
0゜を越えた場合には、耕耘力に伴う耕耘反力が比較的
大きい。曲げ半径R3が30mm未満の場合には、折曲
げコーナ25にかかる集中応力が比較的大きいので、剛
性アップのための配慮が必要である。曲げ半径R3が4
0mmを越えた場合には、スラストが比較的大きい。
【0025】本発明によれば、第1・第2耕耘爪20
A,20Bの1個当りのスラスト発生量を減少させるこ
とで、耕耘軸13の軸方向への耕耘反力を抑制すること
ができる。さらには、耕耘機全体としての推進力や耕耘
力に応じて変動する推進反力並びに耕耘反力を抑制する
こともできる。すなわち、耕耘機全体としての前後方向
並びに上下方向の振動が抑制される。しかも、角度θ2
及び曲げ半径R3を変えるだけであるから、耕耘機全体
としての耕耘性能を確保することができる。このように
して、耕耘性能を確保しつつ耕耘反力を抑制することが
できる。耕耘反力を抑制することで耕耘作業安定性が高
まる。この結果、作業者の労力を軽減することができ
る。
【0026】次に、本発明者等が使用していた第1耕耘
爪を比較例として挙げ、図4にて説明する。図4(a)
〜(c)は比較例の第1耕耘爪の構成図であり、耕耘軸
13の軸方向から見た比較例の第1耕耘爪120を
(a)に示し、(a)のb矢視方向から見た第1耕耘爪
120を(b)に示し、(a)のc−c線断面の第1耕
耘爪120を(c)に示す。
【0027】比較例の第1耕耘爪120Aは、上記図3
に示す本発明の第1耕耘爪20Aと概ね同じ構成・寸法
の部材なので、上記第1耕耘爪20Aと同等部分に12
0番台の符号を付し、その説明を省略する。例えば、本
発明の第1耕耘爪20Aの基部21に対して、比較例の
第1耕耘爪120Aの基部には符号121を付した。
【0028】比較例の第1耕耘爪120Aのうち、本発
明の第1耕耘爪20Aに対して異なる点は、(b)に示
すように次の,の内容である。 耕耘軸13に直交する線L2に対して折り曲げる角度
がθ12であること。 アール126の曲げ半径がR13であること。 角度θ12は60゜であり、曲げ半径R13は70mm
である。なお、他の符号や寸法A1〜A4、湾曲半径R
1、旋回半径R2、角度θ1については本発明の第1耕
耘爪20Aと同一なので同一符号を付した。また、比較
例にも第1耕耘爪120Aに対して対称形の第2耕耘爪
120B(図示せず)が存在する。
【0029】図5は第1耕耘爪のスラスト測定模式図で
あり、実施例の第1耕耘爪20A又は比較例の第1耕耘
爪120を1個だけ耕耘軸13に取付け、土壌Grに食
い込ませて旋回させたときに、これらの第1耕耘爪20
A,120に生ずるスラストFx(耕耘軸13の軸方向
に生ずる力)を検出するようにしたことを示す。この測
定結果を図6に示す。
【0030】図6は第1耕耘爪のスラスト特性図であ
り、横軸を時間Tとし縦軸を第1耕耘爪に生じるスラス
トFxとして、第1耕耘爪のスラスト特性を表したもの
である。実線にて表した曲線は、実施例の第1耕耘爪2
0Aに生ずるスラストFxの変化を表したものである。
破線にて表した曲線は、比較例の第1耕耘爪120に生
ずるスラストFxの変化を表したものである。
【0031】図6においてT1は、第1耕耘爪20A,
120が土壌Grに食い込み始めた時点であり、T2
は、第1耕耘爪20A,120が土壌Grから抜出た時
点である。結果はこの図に示すように、比較例の第1耕
耘爪120の最大スラストが−49Nであるのに対し、
実施例の第1耕耘爪20Aの最大スラストが−34Nで
あり、30%低減することができた。
【0032】次に、上記図3に示す本発明の第1耕耘爪
20Aを実施例とし、上記図4に示す第1耕耘爪120
を比較例としたときの、フィーリングテストの結果を評
価表にて示す。この表は5段階評価で表したものであ
り、その評価内容は「◎が良、○がやや良、●が普通、
△がやや劣る、×が劣る」である。ここで、フィーリン
グテストとは、耕耘機に第1・第2耕耘爪20A・・・,
20B・・・又は第1・第2耕耘爪120A・・・,120B
・・・を取付けて、実際に土壌を耕耘し、耕耘機を操作す
る作業者が受けた感覚による。
【0033】「推進性」とは耕耘機が前進する性能であ
る。「耕耘性」とは耕耘機で土壌を掘り下げる性能であ
る。「前後方向の安定性」とは、耕耘機から操作ハンド
ルに伝わる前後方向の反力(前後振動)に対して、作業
者が操作ハンドルを安定して操縦できる度合いである。
「左右方向の安定性」とは、耕耘機から操作ハンドルに
伝わる左右方向の反力(スラスト)に対して、作業者が
操作ハンドルを安定して操縦できる度合いである。「上
下方向の安定性」とは、耕耘機から操作ハンドルに伝わ
る上下方向の反力(上下振動)に対して、作業者が操作
ハンドルを安定して操縦できる度合いである。
【0034】
【表1】
【0035】上記評価表によれば、比較例においては全
ての項目が●であった。これに対し、実施例においては
推進性及び耕耘性が●であり、前後方向の安定性、左右
方向の安定性、上下方向の安定性が◎であった。この結
果、実施例によれば耕耘性能を確保しつつ、耕耘反力を
低減させることにより、耕耘作業安定性を高めて作業者
の労力を軽減することができることが判る。
【0036】なお、上記本発明の実施の形態において、
動力源11はエンジンに限定するものではなく、例えば
電動モータであってもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、耕耘爪の先端部を、耕耘軸に直交す
る線に対して70゜〜80゜に折り曲げるとともに、折
曲げコーナに半径30〜40mmのアールを形成したの
で、耕耘爪のスラスト発生量を低減させて、耕耘軸の軸
方向への耕耘反力を抑制することができる。また、耕耘
機全体としての前後方向並びに上下方向の振動を抑制す
ることができる。このようにして、耕耘性能を確保しつ
つ耕耘反力を抑制することができる。耕耘反力を抑制す
ることで耕耘作業安定性が高まる。この結果、作業者の
労力を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耕耘機の斜視図
【図2】本発明に係る耕耘爪の取付構造の斜視図
【図3】本発明に係る第1耕耘爪の構成図
【図4】比較例の第1耕耘爪の構成図
【図5】第1耕耘爪のスラスト測定模式図
【図6】第1耕耘爪のスラスト特性図
【符号の説明】
10…耕耘機、11…動力源(エンジン)、12…動力
伝達機構、13…耕耘軸、20A,20B…耕耘爪(第
1・第2耕耘爪)、21…耕耘爪の基部、22…耕耘爪
の先端部、25…折曲げコーナ、26…アール、41…
操作ハンドル、L2…耕耘軸に直交する線、Ro…耕耘
軸の回転方向、Ru…耕耘機の進行方向、R1…湾曲半
径、R2…旋回半径、R3…曲げ半径、θ1,θ2…角
度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 智樹 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 佐藤 貴之 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 2B033 AA07 AB01 AB11 AB18 AC04 BB05 BB11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力源の駆動力で動力伝達機構を介して
    耕耘軸を回転させ、この耕耘軸に概ね放射状に備えた耕
    耘爪の回転により耕耘し、更に耕耘爪にて走行する耕耘
    機であって、前記耕耘爪の先端部を、前記耕耘軸の回転
    方向に対して逆方向に湾曲させるとともに耕耘軸の軸方
    向に折曲げるようにした耕耘機の耕耘爪構造において、
    前記耕耘爪の先端部は、前記耕耘軸に直交する線に対し
    て70゜〜80゜に折り曲げるとともに、折曲げコーナ
    に半径30〜40mmのアールを形成したことを特徴と
    する耕耘機の耕耘爪構造。
JP2000331563A 2000-10-30 2000-10-30 耕耘機の耕耘爪構造 Pending JP2002125404A (ja)

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JP2000331563A JP2002125404A (ja) 2000-10-30 2000-10-30 耕耘機の耕耘爪構造

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