JP2002124468A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体装置

Info

Publication number
JP2002124468A
JP2002124468A JP2001112793A JP2001112793A JP2002124468A JP 2002124468 A JP2002124468 A JP 2002124468A JP 2001112793 A JP2001112793 A JP 2001112793A JP 2001112793 A JP2001112793 A JP 2001112793A JP 2002124468 A JP2002124468 A JP 2002124468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
semiconductor device
manufacturing
amorphous silicon
silicon film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001112793A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumori Fukushima
康守 福島
Masahito Goto
政仁 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2001112793A priority Critical patent/JP2002124468A/ja
Publication of JP2002124468A publication Critical patent/JP2002124468A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒金属元素の濃度を上げたり、a−Si膜
厚を変えたりすることなく、ドメインを必要なサイズに
制御できる半導体装置の製造方法および所望のサイズの
ドメインを有する半導体装置を提供すること。 【解決手段】 a−Si膜12に加熱処理を行って、結
晶核が発生したa−Si膜12aを形成する。加熱はN
2雰囲気中で、その温度は500℃から700℃の範囲
内で行う。結晶核の密度によって、CGS膜のドメイン
サイズが決定される。次に、a−Si膜12aの上全面
にSiの結晶化を助長する触媒金属元素としてのNiを
添加する。そして、窒素雰囲気中にて600℃、12時
間の加熱処理を行って、a−Si膜12aを結晶化し
て、CGS膜13を形成する。このCGS膜13のドメ
インサイズは、上記加熱処理を行うことによって、所定
の大きさに制御されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、アクティ
ブマトリックス型液晶表示装置の液晶駆動を行なう薄膜
トランジスタ(以下、TFTと略す)等の半導体装置の
製造方法および半導体装置に関する。より詳しくは、多
結晶シリコン膜、単結晶シリコン膜等の結晶性を有する
シリコン半導体薄膜を有する半導体装置の製造方法およ
び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軽量薄型で低消費電力である液晶表示装
置のうち、駆動素子にTFTを用いたものは、コントラ
ストが高くて応答速度が速いなど高性能であるために、
主にパソコンなどの表示部や携帯用のTV(テレビジョ
ン受像機)などに使用されて、近年その市場規模が大き
く伸びている。
【0003】上記液晶表示装置に用いられるTFTは非
晶質シリコンが一般的であるが、その電気特性はいわゆ
るシリコンLSI等で使用されている単結晶半導体のも
のに比べると、はるかに劣るという欠点がある。そのた
め、従来、非晶質シリコンのTFTは液晶表示装置内の
スイッチング素子として利用され、高性能が要求される
周辺回路には利用することができなかった。
【0004】そこで、周辺回路にも利用できるように、
上記非晶質シリコンを用いたTFTのなかで、そのチャ
ネル部分の半導体にCGS(連続結晶粒シリコン、Cont
inuous Grain Silicon)膜を用いたものがある。このC
GS膜とは、特開平6‐244103号公報に記載され
ているように、非晶質Si膜(アモルファスシリコン
膜:以下a−Si膜と略す)の表面にNi(ニッケル)
等のある種の金属元素を微量に堆積させ、その後に加熱
することにより得られる結晶性に優れたSi膜のことで
ある。
【0005】さらに、結晶成長後にCGS膜中に残った
触媒金属は、特開平10−223533号公報に記載の
ように、CGS膜の一部に5族元素―例えば燐元素
(P)をドーピングした後、熱処理を加えることによ
り、CGS膜中の触媒金属は燐元素(P)をドーピング
した領域へと吸い寄せられる。すなわちゲッタリングさ
れる。その後、燐元素(P)を注入した領域のCGS膜
をエッチング等により取り除くことで、CGシリコン中
の触媒金属を取り除くことができる。
【0006】TFTの特性を向上させるため、従来から
多結晶シリコンを用いたTFTの研究が続けられてきて
いる。ところが、上述の方法により作成されたCGS膜
は、従来の多結晶シリコンを用いたものに比べて、移動
度、サブスレッシュホールド等の特性の優れたTFTを
形成することができるのである。
【0007】CGS膜は従来のa−Si膜および多結晶
シリコン(以下p−Siと略す)膜に比べて低消費電力
かつ高速応答であり、また、その高移動度を利用して将
来のシートコンピューターの作製も可能であるという利
点を持つため、次世代の液晶表示装置として有望視され
ている。
【0008】CGS膜の形成方法としては、縦成長と呼
ばれる方法と、横成長と呼ばれる方法とがある。
【0009】縦成長とは、a−Siの表面全面に直接金
属元素を添加して加熱して結晶成長をさせる方法であ
る。
【0010】横成長とは、a−Siに例えばSiO
を形成して、フォトパターンニングを行って一部にa−
Siが露出するようにする。その露出部分に金属元素を
添加して加熱することによって結晶を成長させる方法で
ある。
【0011】また、上記CGシリコン成長方法は、上述
したように非晶質シリコン膜上にNi等の触媒金属を導
入した後、熱処理することにより、非常に結晶性の優れ
たシリコン薄膜を形成するものであるが、そのときの縦
成長の様子を図11に模式的に示す。図11(a),
(b),(c),(d)はいずれも膜の表面より見た平
面図(基板の表面側から見た状態)であり、図中の51
はa−Si膜、52は核となるSi結晶、53はCGシ
リコン結晶(“ドメイン”とも呼ばれる)、54はドメ
イン境界である。
【0012】上記縦成長によるCGS膜の形成において
は、はじめに、図11(a)に示すように、石英基板上
にCVD(化学気相成長)法等により非晶質シリコン5
1を堆積し、この堆積された非晶質シリコン51の上に
Ni等の触媒金属を添加する。
【0013】次に、550〜600度の温度で1時間程
度熱処理を加えると図11(b)に示すように結晶成長
の核52となる部分がランダムに形成される。形成され
る核の発生密度は触媒金属の濃度や非晶質シリコン膜の
膜質などに依存すると考えられる。
【0014】その後、熱処理を続けることにより結晶成
長の核を起点として結晶成長が進み図11(c)に示す
ようなCGシリコン結晶53が形成される。このような
1つの結晶核を起点として成長したCGシリコン結晶の
領域をドメインと呼んでいる。ドメイン53内は多結晶
状態であるが、ドメイン内の隣接する結晶同士は結晶方
位が連続していて、結晶粒界の連続した準結晶状態(Co
ntinuous Grain状態)である。
【0015】さらに熱処理を続けると、図11(d)に
示すように成長したドメイン同士が互いにぶつかり合
い、基板全面がCGS膜となって成長が終了する。ドメ
イン53同士がぶつかった場所はドメイン境界54と呼
ばれる。これらのドメインサイズは作成条件によって異
なるが大きいもので直径200umを超す場合もある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の縦成長
によるCGS膜の場合には、ドメイン同士の境界がどう
しても発生してしまうという欠点がある。そのため、縦
成長のCGS膜でTFTを作成した場合、TFTのチャ
ネル領域がドメイン内部の結晶が連続した領域のみで作
られるTFTと、チャネル領域にドメイン境界が含まれ
てしまうTFTとが生じてしまう。
【0017】つまり、CGS膜を用いてTFTを形成し
た場合、ドメインサイズやドメイン境界とTFTの位置
関係を制御していないため、チャネル領域にドメイン境
界を含むTFTと、そうでないTFTが、ある確率で形
成される。例えば、図11(e)に示すように、破線5
5のように各画素が区切られてTFT56が配置されて
た場合、中央の画素およびその下の画素のTFTの中に
ドメイン境界が含まれる。
【0018】ドメイン境界では、別のドメインより成長
した結晶同士の方位が連続しておらず、その部分がいわ
ば多結晶の状態と同じと考えられる。
【0019】このため、チャネル領域がドメイン内部の
結晶が連続した領域のみで作られるTFTよりも、チャ
ネル領域にドメイン境界を含んだTFTの電気特性が劣
ってくるのである。
【0020】この特性の差は、液晶パネルにおいてはド
ライバー部よりもむしろ表示部において問題となってく
る。
【0021】表示部の画素TFTは、それぞれが別々の
画素の表示を担当しているため、特性の違いがそれぞれ
の画素電極にかかる電位の違いとなり、液晶の透過率の
違いに直接反映してくる。つまり、縦成長のCGS膜を
用いたTFTパネルの表示には、透過率の差が表示ムラ
となって表れて、液晶表示品位に影響を及ぼす可能性が
高いのである。
【0022】これを回避するためには、CGS膜のドメ
インのサイズを画素のピッチと同じか、もしくはそれ以
下の大きさにすることが効果的と考えられる。
【0023】画素TFTの特性は、ドライバーなどに比
べて多少劣っていても特に問題はなく、ドメイン境界が
画素TFTのチャネル部分に存在しても動作上は問題な
く液晶に書き込みできるのである。
【0024】そこで、ドメインサイズを画素ピッチと同
じか、あるいはそれ以下の大きさに制御することによっ
て、画素TFTのチャネル層の位置にドメイン境界がほ
ぼ必ず存在する状態にして特性の均一性を向上させるこ
とが出来るのである。
【0025】通常、縦成長のドメインサイズを変えるた
めにはいろいろな要素があるが、主なものとして、 1)CGS膜成長の為に添加する触媒金属元素の濃度 2)a−Si膜厚 の2つの条件によって大きく変わることがわかってい
る。
【0026】しかし、画素ピッチは通常数10μm以下
であり、そのため、ドメインサイズをそれ以下に押さえ
る場合には、全面ドメイン化させるために必要な触媒金
属元素の濃度より高くならざるを得ない。
【0027】触媒金属元素の濃度が高いと、ゲッタリン
グ工程を行うとはいえ、最終的にSi中に残存する金属
元素元素の量が必然的に増加し、最終的なTFTの特
性、特に信頼性に悪影響を与えるおそれがあるため、導
入は難しい。
【0028】a−Si膜厚を変える方法では、そもそも
a−Si膜厚はプロセスにより決まってくる要素が大き
くて、膜厚を変更出来ない場合が多い。また、ソース、
ドレインとのコンタクトを考えた場合に必要な膜厚があ
るために、a−Si膜を薄くするのはほぼ困難である。
【0029】そこで、この発明の課題は、触媒金属元素
の濃度を上げたり、a−Si膜厚を変えたりすることな
く、ドメインを必要なサイズに制御できる半導体装置の
製造方法および所望のサイズのドメインを有する半導体
装置を提供することにある。また、TFTの電気特性に
影響を及ぼさないようにCGシリコンドメイン境界位置
を制御できる半導体装置の製造方法を提供することであ
る。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明の半導体装置の製造方法は、基板表面に非
晶質シリコン膜を形成する工程と、上記非晶質シリコン
膜に加熱処理を施す工程と、上記加熱処理を施した非晶
質シリコン膜を、Siの結晶化を助長する触媒金属元素
を用いて結晶化して、シリコン結晶性膜を形成する工程
とを有することを特徴としている。
【0031】すなわち、この発明は、触媒金属元素を用
いてa−Si膜を固相成長させる前に、a−Si膜に加
熱処理を行うことを特徴としている。
【0032】図10は加熱処理を行ったa−Si膜を表
面より見た図である。図10中、55はa−Si膜、5
6は微小なSi結晶である。
【0033】a−Si膜に加熱処理を行った場合、図1
0に示すように、a−Si膜55中に微小なSi結晶5
6が発生する。このa−Si膜55の表面に触媒金属元
素を添加して、CGシリコン化のための加熱処理を行う
と、上記の微小なSi結晶56がドメイン成長の核とな
るため、微小なSi結晶を中心として多くのドメインが
成長し、CGS膜が形成されるのである。この微小なS
i結晶56(以降、結晶核と呼ぶ)の発生数が多いと、
そこから成長するドメイン数も多くなるため、必然的に
ドメインサイズは小さくなるのである。
【0034】一実施の形態では、上記a−Si膜の加熱
処理は、500℃〜700℃の範囲内で行う。
【0035】図12に加熱処理時間,温度と結晶核発生
密度のグラフを示す。
【0036】結晶核を発生させるための処理温度はa−
Si膜の固相成長としてよく用いられる600℃付近が
よい。しかし、この処理温度が700℃を超えると、結
晶核の発生密度が高くなり過ぎて、制御が難しくなる。
また、温度が500℃よりも低くなると、必要な結晶核
密度になるまでの時間がかかり過ぎるため、工程上問題
がある。したがって、加熱は500℃から700℃の間
で行うのである。
【0037】この発明の半導体装置は、加熱処理した非
晶質シリコン膜を、Siの結晶化を助長する触媒金属元
素を用いて結晶化したシリコン結晶性膜を有することを
特徴としている。
【0038】この発明の半導体装置は、a−Si膜を触
媒金属元素を用いて固相成長させる前に、a−Si膜に
加熱処理を行っているので、シリコン結晶性膜のドメイ
ン数が多くてドメインサイズが小さくなる。したがっ
て、半導体装置の特性が均一化される。
【0039】この発明の半導体装置の製造方法は、基板
表面に非晶質シリコン膜を形成する工程と、上記非晶質
シリコン膜にプラズマ処理を施す工程と、上記プラズマ
処理を施した非晶質シリコン膜を、Siの結晶化を助長
する触媒金属元素を用いて結晶化して、シリコン結晶性
膜を形成する工程とを有することを特徴としている。
【0040】すなわち、この発明は、非晶質シリコン膜
を触媒金属を用いて固相成長させる前に、非晶質シリコ
ン膜にプラズマ処理を行うことを特徴としている。
【0041】1実施の形態では、上記a−Si膜のプラ
ズマ処理は、希ガス,酸素または窒素のうちの少なくと
も一つを含んだガスをプラズマ化させて処理を行う。
【0042】プラズマ処理を行った場合、a−Si膜
は、加熱処理を行った場合に比べて結晶核が現れる等の
変化は見られない。
【0043】しかし、プラズマ処理をしたa−Si膜
を、CGS膜に成長させる工程を行うと、通常のCGS
膜に成長させる工程を行った場合に比べてドメインサイ
ズが小さくなる現象が見られる。
【0044】図13は、非晶質シリコン形成後にプラズ
マ処理を行った場合のプラズマ処理の時間とドメインサ
イズとの関係を示す。この実験結果から、プラズマ処理
を行わない場合に比べて、プラズマ処理を行った場合は
ドメインサイズが小さくなることがわかる。この現象の
原因として、プラズマ処理によってプラズマガスである
O,N,あるいはAr,Kr元素などが非晶質シリコン
中に入り込んでいると推測される。これらSi以外の元
素が、金属元素によるCGシリコン成長の際に、応力の
ひずみなどとなって、ドメインの核発生が起こりやすく
なるのではないかと考えられる。
【0045】この発明の半導体装置は、プラズマ処理し
たa−Si膜を、Siの結晶化を助長する触媒金属元素
を用いて結晶化したシリコン結晶性膜を有することを特
徴としている。
【0046】この発明の半導体装置は、a−Si膜を触
媒金属元素を用いて固相成長させる前に、a−Si膜に
プラズマ処理を行っているので、シリコン結晶性膜のド
メイン数が多くてドメインサイズが小さくなる。したが
って、半導体装置の特性が均一化される。
【0047】一実施形態では、上記半導体装置は、アク
ティブマトリックス型液晶表示装置の液晶駆動を行なう
画素用のTFTであり、上記シリコン結晶性膜のドメイ
ンのサイズは、画素ピッチ以下の大きさを有する。
【0048】この実施の形態では、上記TFTのチャネ
ル層の位置にドメイン境界がほぼ存在することになっ
て、TFTの特性が均一化して、表示ムラがなくなる。
【0049】本発明によれば、a−Si膜を触媒金属元
素を用いて固相成長させる前に、加熱処理あるいはプラ
ズマ処理を行うので、CGシリコンにおけるドメイン発
生の最初の段階である結晶核発生の密度を変えることが
出来、ひいては、最終的に得られるCSG膜のドメイン
サイズを制御することができるのである。したがって、
必要とするドメインサイズを金属元素の濃度などを変え
ることなく制御することが出来るのである。
【0050】この発明の半導体装置の製造方法は、基板
表面に非晶質シリコン膜を形成する工程と、上記非晶質
シリコン膜の上に上記非晶質シリコン膜の一部を露出さ
せるような複数の開口部を有する上記レジストを形成す
る工程と、上記露出している非晶質シリコン膜に対して
プラズマ処理を行う工程と、上記レジストを除去する工
程と、上記非晶質シリコン膜の上に上記非晶質シリコン
膜の結晶化を促進させる触媒金属を導入する工程と、第
1の熱処理によって上記非晶質シリコン膜を結晶化する
工程と、上記結晶化されたシリコン膜の上に、シリコン
と異なる材質で開口部を有するゲッタリングマスクを形
成する工程と、上記ゲッタリングマスクの上記開口部か
ら露出している上記結晶化されたシリコン膜の中に、上
記触媒金属をゲッタリングするための元素を添加する工
程と、第2の熱処理によって、上記結晶化されたシリコ
ン膜における上記元素添加領域に、上記触媒金属をゲッ
タリングする工程とを有することを特徴としている。
【0051】上述したように、非晶質シリコンにおける
プラズマ処理を行った箇所がドメイン発生の核となる。
この発明は、この現象を利用して、非晶質シリコンの一
部分のみプラズマ処理を行うことにより、CGシリコン
ドメイン境界の位置を制御することで、CGシリコンド
メイン境界が活性領域に掛らないようにすることが可能
になる。
【0052】一実施形態では、上記レジストにおける互
いに隣接する開口部の位置は、両開口部間の中央部分が
活性領域に掛らないように設定されていることを特徴を
する。
【0053】上記製造方法によれば、CGシリコンドメ
イン境界が活性領域に含まれないような半導体装置が形
成され、これにより、電気持性ばらつきが小さく抑えら
れる。
【0054】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>図1(a)から
図4(n)は、この発明の実施の形態1のTFT(薄膜
トランジスタ)の製造工程を示す図であり、図1(a)
から図4(n)へと製造工程が順次進行する。このTF
Tは、アクティブマトリックス型液晶表示装置の液晶駆
動を行なう画素用のTFTである。以下、この製造工程
を詳述する。
【0055】(1) 図1(a)に示すように、石英基
板11上にLPCVD(低圧化学気相成長:Low Pressu
re Chemical Vapor Deposition)法でa−Si膜12を
65nm堆積する。条件は、原料ガスとしてジシランガ
ス(Si)をもちいて温度450℃、圧力50P
aとした。
【0056】(2) 次に、上記a−Si膜12を、図
1(b)のように加熱処理を行って、結晶核を発生させ
たa−Si膜12aを形成する。加熱はN雰囲気中
で、その温度は500℃から700℃の範囲内で行う。
これにより結晶核が発生し、その密度によってCGS膜
のドメインサイズが決定される。
【0057】上記加熱処理の温度を500℃から700
℃の範囲内で行うのは、温度が700℃を超えると、結
晶核の発生密度が高くなり過ぎて、制御が難しくなり、
一方、温度が500℃よりも低くなると、必要な結晶核
密度になるまでの時間がかかり過ぎるため、工程上問題
があるからである。
【0058】(3) 次に、a−Si膜12aの上全面
にNi(CHCOOH)(酢酸ニッケル)を10p
pm溶かした水溶液をスピン塗布して、図1(c)に示
すように、Siの結晶化を助長する触媒金属元素として
のNiをa−Si膜12aの表面に添加する。上記a−
Si膜12aの表面のNi濃度は1E13atoms/
cm2程度となるように設定する。また、上記Niをa
−Si膜12aに添加する方法として、スパッタ法、C
VD法、プラズマ処理法および蒸着法などを用いてもよ
い。
【0059】(4) そして、窒素雰囲気中にて600
℃、12時間の加熱処理を行って、a−Si膜12aを
固相成長して結晶化して、図1(d)に示すCGS膜1
3を形成する。このCGS膜13のドメインサイズは、
図1(b)の加熱処理を行うことによって、所定の大き
さに制御されている。
【0060】(5) 次に、図2(e)に示すように、
Niを含むCGS膜13上に、常圧CVD法などにより
第1のSiO膜14を200nm積層し、さらに一般
的なフォトリソグラフィとドライエッチングを用いて第
1のSiO膜14をパターニングして、CGS膜13
を一部露出するようにする。
【0061】(6) 次に、図2(f)に示すように、
基板全面に2E15atoms/cm2程度の燐(P)
イオンを注入する。このとき、第1のSiO膜14は
注入マスクとして働き、第1のSiO膜14がない部
分にのみCGS膜13中に燐イオンが注入され、燐を高
濃度に含んだCGS膜15を形成する。
【0062】(7) 次に、図2(g)に示すように、
石英基板11を600℃、24時間の条件で加熱して、
CGS膜13中のNi元素を、燐を高濃度に含んだCG
S膜15中にゲッタリングさせる。
【0063】(8) 次に、図2(h)に示すように、
ドライエッチング法を用いて燐を高濃度に含んだCGS
膜15を全面除去し、さらに、バツファード沸酸を用い
て第1の酸化膜14も全面除去する。残ったCGS膜1
3は燐を高濃度に含んだCGS膜15によりゲッタリン
グされたためNi元素をほとんど含んでいない。
【0064】(9) 次に、図3(i)に示すように、
CGS膜13を950℃で、O雰囲気中で30nm酸
化して表面に第2の酸化膜16を形成する。この工程は
第2のゲッタリングと呼ばれ、前述のゲッタリングによ
り減少した金属元素(Ni)をさらに除去する効果があ
る。この第2のゲッタリングは、HC1、HF、HB
r、C1、F、Br等の少なくとも一種類のハロ
ゲン元素を含んだ酸化性雰囲気中で加熱処理したほうが
ゲッタリング効果が高い。温度範囲は700〜1150
℃の範囲が望ましく、温度が高い程、第2の酸化膜16
中での金属元素の拡散が促進され、ゲッタリング効果が
高い。
【0065】(10) 第2の酸化膜16をバッファー
ド沸酸を用いて除去したのち、図3(j)に示すよう
に、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチングを
用いて、TFTの活性領域となる部分を残すようパター
ニングする。その結果、上記石英基板11上にパターニ
ングされたCGS膜17が形成される。
【0066】(11) 上記パターニングされたCGS
膜17上に、図3(k)に示すように、CVD法でゲー
ト絶縁膜としての第3の酸化膜18を80nmの膜厚で
形成したのち、さらにCVD法でp−Si膜を300n
m堆積し、そのp−Si膜を一般的なフォトリソグラフ
ィとドライエッチングを用いてパターニングして、ゲー
ト電極19を形成する。
【0067】(12) 図3(1)に示すように、ゲー
ト電極19をマスクとして用いて、CGS膜17中に2
E15atoms/cm2程度の燐イオンを注入してソ
ース領域20a、ドレイン領域20bを形成する。
【0068】(13) 上記第3の酸化膜18およびゲ
ート電極19の全面に、図4(m)に示すように、CV
D法を用いて層間絶縁膜としての第4の酸化膜21を6
00nmの膜厚で形成して、上記ソース領域20a、ド
レイン領域20b中に注入した燐イオンの活性化のため
に、窒素雰囲気中で950℃、30分間の熱処理を施し
たのち、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチン
グを用いて、第3,第4の酸化膜18,21にソースコ
ンタクトホール26、ドレインコンタクトホール27を
形成する。
【0069】(14) 最後に、AlSi400nm、
窒化膜400nm、透明導電膜(ITO)80nmを順
次、堆積、フォトリソグラフィ、ドライエッチングを繰
り返し行って、図4(n)に示すTFT1を作製する。
このTFT1は、AlSiで形成されたソース配線22
およびドレイン電極23と、窒化膜で形成された保護膜
24と、保護膜24に形成された画素コンタクトホール
28と、透明導電膜で形成された画素電極25とを有し
ている。このとき、上記TFT1は、上方より見ると図
9に示すような状態になっている。図9のI−I線断面
図が図4(n)である。なお、図9では、理解容易のた
めに一部の膜を省略している。
【0070】上記TFT1は、ドメインサイズが小さく
制御されて、チャネル層20cの位置にドメイン境界が
存在することになって、TFT1の特性が均一化して、
表示ムラがなくなる。
【0071】また、上記TFT1は、配向性に優れ、か
つ、欠陥や不純物の極めて少なく、かつ、凹凸やピンホ
ールがないシリコン結晶性膜17をチャネル層つまりチ
ャネル領域20cに用いているので、高性能化(高速動
作、低リーク電流、低電圧動作)を実現できる。
【0072】<実施の形態2>図5(a)から図8
(n)はこの発明の実施の形態2の半導体装置の一例と
してのアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素用T
FTの製造工程を示す図であり、図5(a)から図8
(n)へと製造工程が順次進行する。上記TFTは次の
ような工程にて製造する。
【0073】(1) 図5(a)に示すように、石英基
板31上にLPCVD法でa−Si膜32を65nm堆
積する、条件は、原料ガスとしてジシランガス(Si
)をもちいて温度450℃、圧力50Paとした。
【0074】(2) 次に、上記a−Si膜32を、図
5(b)に示すように、プラズマにて表面処理を行い、
プラズマ処理を行ったa−Si膜32aを形成する。プ
ラズマは、Ar(アルゴン)またはKr(クリプトン)
などの希ガス類、もしくは、O(酸素)、N(窒素)を
含んだ気体からなる。これにより触媒金属元素の添加
時、固相成長時に発生するドメインの核の密度が決まっ
て、CGS膜のドメインサイズが適切に決定される。つ
まり、画素用TFTのチャネル領域にドメイン境界が存
在するように、ドメインの核の密度が高く設定されて、
ドメインサイズが小さく設定される。
【0075】(3) 次に、a−Si膜32aの全面に
Ni(CHCOOH)(酢酸ニッケル)を10pp
m溶かした水溶液をスピン塗布して、図5(c)に示す
ように、Siの結晶化を助長する触媒金属元素としての
Niをa−Si膜32aの表面に添加する。上記a−S
i膜32a表面のNi濃度は1E13atoms/cm
2程度となるように設定する。また、上記Niをa−S
i膜32aに添加する方法として、スパッタ法、CVD
法、プラズマ処理法および蒸着法などを用いてもよい。
【0076】(4) そして、窒素雰囲気中にて600
℃、12時間の加熱処理を行って、a−Si膜32aを
結晶化して、図5(d)に示すCGS膜33を形成す
る。このCGS膜33のドメインサイズは、図5(b)
のプラズマ処理を行うことによって、所定の大きさに制
御されている。
【0077】(5) 次に、図6(e)に示すように、
Niを含むCGS膜33上に、常圧CVD法などにより
第1のSiO膜34を200nm積層し、さらに一般
的なフォトリソグラフィとドライエッチングを用いて第
1のSiO膜34をパターニングして、CGS膜33
を一部露出するようにする。
【0078】(6) 次に、図6(f)に示すように、
基板全面に2E15atoms/cm2程度の燐イオン
を注入する。このとき、第1のSiO膜34は注入マ
スクとして働き、第1のSiO膜34がない部分にの
みCGS膜33中に燐イオンが注入され、燐を高濃度に
含んだCGS膜35を形成する。
【0079】(7) 次に、図6(g)に示すように、
石英基板31を、600℃、24時間の条件で加熱して
CGS膜33中のNi元素を、燐を高濃度に含んだCG
S膜35中にゲッタリングさせる。
【0080】(8) 次に、図6(h)に示すように、
ドライエッチング法を用いて燐を高濃度に含んだCGS
膜35を全面除去し、さらに、バッファード沸酸を用い
て第1の酸化膜34も全面除去した。残ったCGS膜3
3は燐を高濃度に含んだCGS膜35によりゲッタリン
グされたためNi元素をほとんど含んでいない。
【0081】(9) 次に、図7(i)に示すように、
CGS膜33を950℃で、O雰囲気中で30nm酸
化して表面に第2の酸化膜36を形成する。この工程は
第2のゲッタリングと呼ばれ、前述のゲッタリングによ
り減少した金属元素(Ni)をさらに除去する効果があ
る。この第2のゲッタリングは、HCl、HF、HB
r、Cl、F、Br等の少なくとも一種類のハロ
ゲン元素を含んだ酸化性雰囲気中で加熱処理したほうが
ゲッタリング効果が高い。温度範囲は700〜1150
℃の範囲が望ましく、温度が高い程、第2の酸化膜36
中での金属元素の拡散が促進され、ゲッタリング効果が
高い。
【0082】(10) バッファード沸酸を用いて第2
の酸化膜36を除去したのち、図7(j)に示すよう
に、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチングを
用いて、TFTの活性領域となる部分を残すようにパタ
ーニングする。その結果、上記石英基板31上にパター
ニングされたCGS膜37が形成される。
【0083】(11) 上記パターニングされたCGS
膜37上に、図7(k)に示すように、CVD法でゲー
ト絶縁膜としての第3の酸化膜38を80nmの膜厚で
形成したのち、さらにCVD法でp−Si膜を300n
m堆積し、そのp−Si膜を一般的なフォトリソグラフ
ィとドライエッチングを用いてパターニングして、ゲー
ト電極39を形成する。
【0084】(12) 図7(1)のように、ゲート電
極39をマスクとして用いて、CGS膜37中に2E1
5atoms/cm2程度の燐イオンを注入してソース
領域40a、ドレイン領域40bを形成する。
【0085】(13) 上記第3の酸化膜38およびゲ
ート電極39の全面に、図8(m)に示すように、CV
D法を用いて層間絶縁膜としての第4の酸化膜41を6
00nmの膜厚で形成したのち、上記ソース領域40
a、ドレイン領域40b中に注入した燐イオンの活性化
のために、窒素雰囲気中で950℃,30分間の熱処理
を施したのち、一般的なフォトリソグラフィとドライエ
ッチングを用いて、第3,第4の酸化膜38,41にソ
ースコンタクトホール46、ドレインコンタクトホール
47を形成する。
【0086】(14) 最後にAlSi400nm、窒
化膜400nm、透明導電膜(ITO)80nmを順
次、堆積、フォトリソグラフィ、ドライエッチングを繰
り返し行って、図8(n)に示すTFT2を作製する。
このTFT2は、AlSiで形成されたソース配線42
およびドレイン電極43と、窒化膜で形成された保護膜
44と、この保護膜44に形成された画素コンタクトホ
ール48と、透明導電膜で形成された画素電極45とを
有している。このTFT2は、上方より見ると実施の形
態1で示した図9のTFT1とほぼ同様な状態になって
おり、理解容易のために特に記述しない。
【0087】上記TFT2は、ドメインサイズが小さく
制御されて、チャネル層40cの位置にドメイン境界が
存在することになって、TFT2の特性が均一化して、
表示ムラがなくなる。
【0088】また、上記TFT2は、配向性に優れ、か
つ、欠陥や不純物の極めて少なく、かつ、大きな凹凸や
ピンホールがないシリコン結晶性膜37をチャネル層4
0cに用いているので、高性能化(高速動作、低リーク
電流、低電圧動作)を実現できる。
【0089】<実施の形態3>図14〜図16は、この
発明の実施の形態3の一例としてのTFTの製造工程を
示す図である。以下順に説明する。
【0090】(1) 図14(a)に示すように、石英
基板111上にLPCVD法により第1のa−Si膜1
12を70nm堆積させる。条件は、原料ガスとしてジ
シランガス(Si)を用いて温度450℃、圧力
50paとした。
【0091】(2) 次に、図14(b)に示すよう
に、フォトリソグラフィーによりパターニングしたレジ
スト113を形成する。続いてOプラズマ処理を行
う。これにより、レジスト開口部分のみプラズマ処理に
晒されることになる。尚、この開口部分は、後工程で示
すように、トランジスタのチャネル領域内にCGシリコ
ンドメイン境界が含まれないようにパターニングする。
【0092】(3) 次に、図14(c)に示すよう
に、レジスト113を除去した後、a−Si膜112上
全面に触媒金属として例えばNiを10ppm溶かした
水溶液をスピン塗布して、結晶化を促進させる触媒金属
元素としてのNi114をa−Si膜112の表面に添
加する。上記a−Si膜112表面のNi114の濃度
は1E12〜1E13cm−2となるように設定する。
また、上記Ni114をa−Si膜112に添加する方
法として、スパッタ法、CVD法、プラズマ処理法およ
び蒸着法などを用いても良い。
【0093】(4) 次に、窒素雰囲気中にて、500
〜700℃の温度範囲、例えば600℃で、12時間の
熱処理を行って、a−Si膜112の固相結晶化を行っ
て、図14(d)に示すようなCGS膜115を形成す
る。このとき、先に図14(b)に示したようにO
ラズマを照射した部分からCGシリコン成長が起こるた
め、CGシリコンドメイン境界116がOプラズマ照
射時の開口部間の中央に形成される。
【0094】(5) 次に、図14(e)に示すよう
に、CGS膜115上にゲッタリングマスク117を形
成する。ゲッタリングマスクはCVD法等により、酸化
膜、窒化膜、あるいはSiON膜などを用いて形成す
る。膜厚は後工程のイオン注入で下部のCGS膜115
にイオン注入されないような膜厚を確保する。例えば2
00nm程度とする。なお、ゲッタリングマスク117
としてフォトレジストを使用しても良い。
【0095】(6) 次に、図14(f)に示すように
ゲッタリングマスク117の開口部に1E15cm−2
〜8E15cm−2の濃度で燐イオン118を注入す
る。このとき、ゲッタリングマスク117は注入マスク
として働くため、燐イオン118はゲッタリングマスク
117の開口部分のCGS膜119に注入される。な
お、ゲッタリングマスク117としてフォトレジストを
使用した場合は、燐イオン注入後レジストを除去しなけ
ればならない。
【0096】(7) 次に、図15(g)に示すよう
に、600〜700℃で、24時間の熱処理を行い、C
GS膜115中の触媒金属であるNiを、燐イオンが注
入されたCGS膜119中にゲッタリングする。これに
よりCGS膜115中の触媒金属を取り除く事ができ
る。
【0097】(8) 次に、図15(h)に示すよう
に、ゲッタリングマスク117をマスクとして、CGS
膜119をエッチングにより除去する。なお、先にゲッ
タリングマスク117を除去した後、改めてCGS膜1
19をエッチングするためのフォトレジストパターンを
形成してから、CGS膜119をエッチングしても良
い。このとき、フォトレジストパターンの開口部をゲッ
タリングマスク117の開口部より大きめにしておくこ
とで、ゲッタリング注入領域に隣接するCGS膜115
も同時に除去することができ、より確実にNiを除去す
ることができる。また、先にゲッタリングマスク117
をレジストで形成した場合には、必ずCGS膜119を
エッチングするためのフォトレジストパターンを形成す
る必要がある。
【0098】(9) 次に図15(i)に示すように、
ゲッタリングマスク117を除去した後、CGS膜11
5を酸化雰囲気中で900℃〜1050℃で30nm程
度酸化し、酸化膜120を形成する。この工程により、
CGS膜115の結晶性がさらに向上する。なお、この
酸化の工程は必ずしも行う必要は無い。
【0099】(10) 次に図15(j)に示すように
酸化膜120を除去した後、TFTの活性領域121を
形成するためパターニングを行う。このとき、CGシリ
コンドメイン境界はTFTのチャネル領域に含まれない
ようにする。
【0100】(11) 次に図15(k)に示すよう
に、基板全面にCVD法等により酸化膜122を80n
m形成し、続いて、ゲート電極123を形成する。さら
に、ゲート電極123をマスクにして燐イオンを3E1
5cm−2程度注入して、ソース領域124、ドレイン
領域125を形成する。ゲート電極123の下の領域は
チャネル領域126となる。なお、トランジスタのしき
い値制御のため、チャネル領域にチャネル注入を行って
も良い。
【0101】(12) 次に、図16(l)に示すよう
に、層間絶縁膜127を形成した後、ソース領域12
4、及びドレイン領域125に注入された燐イオンを活
性化させるため、900℃、30分間の熱処理を行った
後、層間絶縁膜127におけるソース領域124および
ドレイン領域125の箇所に、ソースコンタクトホール
128、ドレインコンタクトホール129を形成した
後、ソース電極130、ドレイン電極131を形成す
る。
【0102】(13) 最後に、図16(m)に示すよ
うに、窒化膜132を形成した後、水素化処理を行う。
【0103】図17に、本実施形態における図14
(b)でのプラズマ照射位置と作成されたTFTとの位
置関係を示す。これは一つの例である。図17に示すよ
うに、画素境界55で示される各画素の配列に対して千
鳥状にプラズマを照射する窓57をあらかじめ形成して
おき、その部分にのみプラズマを照射する。これによ
り、プラズマ照射した部分ではCGシリコン結晶核が故
意に作成され、その部分からCGシリコン成長が広がっ
ていくため最終のCGシリコン境界は各窓57間の中央
付近となる。その結果、各窓57間の中央部にCGシリ
コンドメイン境界58が形成されることになる。従っ
て、TFT56部分にCGシリコンドメイン境界58が
形成されないことになり、TFTの特性ばらつきを抑え
ることができる。
【0104】すなわち、以上のようにすることにより、
CGシリコンドメイン境界58をTFTのチャネル領域
に入らないように形成できる。これにより、TFTの電
気持性ばらつきを小さく抑えることができる。
【0105】なお、上記実施の形態3では、プラズマ処
理をOを用いて行ったが、Nでもよく、あるいはA
rまたはKrなどの希ガスを用いてもよい。
【0106】また、上記実施の形態3では、触媒金属と
してNiを用いたが、Niの代わりに、Fe、Co、C
u、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Auのうち
のいづれか一つの元素を用いてもよい。或いは、これら
の内の複数の元素を触媒金属として用いてもよい。
【0107】さらに、上記実施の形態3では、ゲッタリ
ングのために添加する元素として燐を用いたが、窒素、
燐、砒素、アンチモン、ビスマスのうちの一つもしくは
複数を用いればよい。
【0108】なお、上記実施の形態1,2,3は本発明に
より製造されるTFTの一例であり、本発明は、密着型
イメージセンサ、3次元IC等の種々の半導体装置に適
用できて、請求項目に記載されている以外の部分の材
料、膜厚、形成方法などは上記の限りではないことは勿
論である。
【0109】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の半
導体装置の製造方法は、a−Si膜に加熱処理もしくは
プラズマ処理を施した後、触媒金属元素を添加して固相
成長を行って、ドメインサイズを制御したCGS膜を形
成するので、半導体装置のばらつきを低減できる。
【0110】この発明のアクティブマトリクス型液晶表
示装置の画素用のTFTによれば、ムラのない均質な表
示を得ることができる。
【0111】また、この発明の半導体装置の製造方法に
よれば、ドメインサイズが小さくて配向性に優れ、か
つ、欠陥や不純物の極めて少なく、かつ、凹凸やピンホ
ールがないシリコン結晶性膜が得られるので、高性能化
(高速動作、低リーク電流、低電圧動作)を実現できる
半導体装置を得ることができる。
【0112】また、この発明の半導体装置の製造方法に
よれば、CGシリコンドメイン境界の形成位置を制御で
きる。したがって、CGシリコン境界の位置を活性領域
に掛らないようにすることができ、形成される半導体装
置の電気的特性のばらつきを小さく抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の半導体装置の製造方
法の工程を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の半導体装置の製造方
法の工程を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態1の半導体装置の製造方
法の工程を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態1の半導体装置の製造方
法の工程を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態2の半導体装置の製造方
法の工程を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態2の半導体装置の製造方
法の工程を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態2の半導体装置の製造方
法の工程を示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態2の半導体装置の製造方
法の工程を示す図である。
【図9】 TFTを上から見た平面図である。
【図10】 本発明の原理を説明する図である。
【図11】 CGS膜の成長を説明する図である。
【図12】 加熱時間と結晶核発生密度との関係を示す
グラフである。
【図13】 プラズマ処理時間とCGシリコンドメイン
サイズとの関係を示すグラフである。
【図14】 本発明の実施の形態3の半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態3の半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態3の半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図17】 実施の形態3でのプラズマ照射部分とTF
Tの位置関係を示す。
【符号の説明】
1,2,56… TFT 11,31,111… 石英基板 12,32,112… 非晶質シリコン膜、a−Si膜 12a… 加熱処理を施した非晶質シリコン膜 32a… プラズマ処理を施した非晶質シリコン膜 13,33,115,119… CGS膜 14,34… 第1の酸化膜 15,35… 燐を高濃度に含んだCGS膜35 16,36… 第2の酸化膜 17,37… パターニングされたCGS膜 18,38… 第3の酸化膜 19,39,123… ゲート電極 20a,40a,124… ソース領域 20b,40b,125… ドレイン領域 20c,40c,126… チャネル層 21,41… 第4の酸化膜 22,42… ソース配線 23,43,131… ドレイン電極 24,44… 保護膜 25,45… 画素電極 26,46,128… ソースコンタクトホール 27,47,129… ドレインコンタクトホール 28,48… 保護膜コンタクトホール 32… 窒化膜 51… 非晶質シリコン 52… 結晶成長の核 53… ドメイン 54,58,116… ドメイン境界 55… 画素境界 57… プラズマを照射する窓 113… レジスト 114… Ni 117… ゲッタリングマスク 118… 燐イオン 120… 酸化膜 121… 活性領域 122… 酸化膜 127… 層間絶縁 130… ソース電極
フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 JA24 KA05 MA07 MA29 NA21 NA24 PA01 5F052 AA11 CA00 DA02 DB02 EA15 EA16 FA06 FA19 JA01 5F110 AA01 AA06 AA09 AA26 AA30 BB01 BB10 BB11 CC02 DD03 EE09 EE45 FF02 FF29 GG02 GG13 GG25 GG47 GG52 HJ01 HJ04 HJ13 HJ23 HL06 HL22 NN03 NN04 NN23 NN24 NN35 NN72 PP01 PP10 PP13 PP29 PP31 PP34 QQ11 QQ21 QQ28

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に非晶質シリコン膜を形成する
    工程と、 上記非晶質シリコン膜に加熱処理を施す工程と、 上記加熱処理を施した非晶質シリコン膜を、Siの結晶
    化を助長する触媒金属元素を用いて結晶化して、シリコ
    ン結晶性膜を形成する工程とを有することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置の製造方法
    において、 上記非晶質シリコン膜の加熱処理は、500℃〜700
    ℃の範囲内で行うことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 加熱処理した非晶質シリコン膜を、Si
    の結晶化を助長する触媒金属元素を用いて結晶化したシ
    リコン結晶性膜を有することを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 基板表面に非晶質シリコン膜を形成する
    工程と、 上記非晶質シリコン膜にプラズマ処理を施す工程と、 上記プラズマ処理を施した非晶質シリコン膜を、Siの
    結晶化を助長する触媒金属元素を用いて結晶化して、シ
    リコン結晶性膜を形成する工程とを有することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の半導体装置の製造方法
    において、上記非晶質シリコン膜のプラズマ処理は、希
    ガス,酸素または窒素のうちの少なくとも一つを含んだ
    ガスをプラズマ化させて処理を行うことを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 プラズマ処理した非晶質シリコン膜を、
    Siの結晶化を助長する触媒金属元素を用いて結晶化し
    たシリコン結晶性膜を有することを特徴とする半導体装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項4または6に記載の半導体装置に
    おいて、 上記半導体装置は、アクティブマトリックス型液晶表示
    装置の液晶駆動を行なう画素用の薄膜トランジスタであ
    り、上記シリコン結晶性膜のドメインのサイズは、画素
    ピッチ以下の大きさを有することを特徴とする半導体装
    置。
  8. 【請求項8】 基板表面に非晶質シリコン膜を形成する
    工程と、 上記非晶質シリコン膜の上に、上記非晶質シリコン膜の
    一部を露出させるような複数の開口部を有する上記レジ
    ストを形成する工程と、 上記露出している非晶質シリコン膜に対してプラズマ処
    理を行う工程と、 上記レジストを除去する工程と、 上記非晶質シリコン膜の上に上記非晶質シリコン膜の結
    晶化を促進させる触媒金属を導入する工程と、 第1の熱処理によって上記非晶質シリコン膜を結晶化す
    る工程と、 上記結晶化されたシリコン膜の上に、シリコンと異なる
    材質で開口部を有するゲッタリングマスクを形成する工
    程と、 上記ゲッタリングマスクの上記開口部から露出している
    上記結晶化されたシリコン膜の中に、上記触媒金属をゲ
    ッタリングするための元素を添加する工程と、 第2の熱処理によって、上記結晶化されたシリコン膜に
    おける上記元素添加領域に、上記触媒金属をゲッタリン
    グする工程とを有することを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の半導体装置の製造方法
    において、 上記レジストにおける互いに隣接する開口部の位置は、
    両開口部間の中央部分が活性領域に掛らないように設定
    されていることを特徴をする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の半導体装置の製造方
    法において、 プラズマ処理は、Ar又はKrの希ガス、もしくは、O
    又はNのうち少なくとも一つを含んだガスをプラズマ化
    させて行う事を特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記第1の熱処理は500℃〜700℃の範囲で行うこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8に記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記結晶化を促進させる触媒金属として、Fe、Co、
    Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、A
    uのうちの一つもしくは複数の元素を用いることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項8に記載の半導体装置の製造方
    法において、 ゲッタリングのために添加する元素として、窒素、燐、
    砒素、アンチモン、ビスマスのうちの一つもしくは複数
    を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項8〜13の何れか1つによって
    作成された半導体記憶装置を用いたことを特徴とする半
    導体記憶装置。
JP2001112793A 2000-08-07 2001-04-11 半導体装置の製造方法および半導体装置 Pending JP2002124468A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001112793A JP2002124468A (ja) 2000-08-07 2001-04-11 半導体装置の製造方法および半導体装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-238296 2000-08-07
JP2000238296 2000-08-07
JP2001112793A JP2002124468A (ja) 2000-08-07 2001-04-11 半導体装置の製造方法および半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002124468A true JP2002124468A (ja) 2002-04-26

Family

ID=26597469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001112793A Pending JP2002124468A (ja) 2000-08-07 2001-04-11 半導体装置の製造方法および半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002124468A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7217955B2 (en) 2003-10-21 2007-05-15 Sharp Kabushiki Kaisha Semiconductor laser device
KR101201719B1 (ko) 2006-10-16 2012-11-15 삼성디스플레이 주식회사 박막 트랜지스터의 제조 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7217955B2 (en) 2003-10-21 2007-05-15 Sharp Kabushiki Kaisha Semiconductor laser device
KR101201719B1 (ko) 2006-10-16 2012-11-15 삼성디스플레이 주식회사 박막 트랜지스터의 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100329303B1 (ko) 반도체장치제조방법
KR100306831B1 (ko) 반도체물질,이를이용한반도체장치및이의제조방법
JP3431033B2 (ja) 半導体作製方法
JP5244890B2 (ja) 半導体装置
JPH10135137A (ja) 結晶性半導体作製方法
JP4045731B2 (ja) 薄膜半導体素子の製造方法
JP2002329667A (ja) シリコン薄膜結晶化方法および薄膜トランジスタの製造方法
KR20010060231A (ko) 반도체장치의 제조방법
JP2001319878A (ja) 半導体製造方法
KR19980071529A (ko) 반도체 장치의 제작 방법
JP5128767B2 (ja) 表示装置とその製造方法
JP2873669B2 (ja) 半導体装置およびその作製方法
JP4450900B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JP4162727B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JP2003100633A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
JP2005532685A (ja) Tft電子装置とその製造
JP2002124468A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
JP2002313804A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH09139499A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JP2002124466A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置
JP2001156295A (ja) 半導体装置の作製方法
KR100493804B1 (ko) 결정성 규소막 형성 방법
JP3241667B2 (ja) 半導体装置および電気光学装置の作製方法
JP2002190606A (ja) トップゲート型薄膜トランジスタの製造方法
JP2004128345A (ja) 半導体装置の製造方法および表示装置の製造方法