JP2002123200A - 表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 前面パネルの裏面側に組み込まれる表示素子
の表示状態を種々の角度から容易に視認することのでき
る簡易な構成の表示装置を提供する。 【解決手段】 前面パネル３３の裏面側に設けられた回
路基板に実装されて選択的に表示駆動される表示素子５
１と、前面パネルに組み込まれて前記表示素子が発する
光をその表面側に導く透明部材からなるライトガイド
（パネル体３４）とを備え、ライトガイドの表示素子に
対峙する光導入部に凸部３７または凹部３６を設け、表
示素子が発する光を拡散して該ライトガイドに導入し、
伝播する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器が組み込
まれた筐体のドライブベイに装着可能なケースの前面パ
ネルに組み込まれる表示装置であって、種々の角度から
の視認性を高めた簡易な構造の表示装置に関する。

【０００２】

【関連する背景技術】コンピュータやサーバ等の電子機
器は、例えば図５に示すようにミニタワー型の筐体１の
内部にその本体部（電子機器本体）２や電源部３等を収
納して構成される。そして筐体１の前面部に設けられた
ドライブベイ４にＣＤドライブやＦＤドライブ等の周辺
機器５を装着して構成される。またこれらの周辺機器５
の前面パネルには、通常、その動作状態を示す表示装置
が設けられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで上記表示装置
は、発光ダイオード等の表示素子を選択的に表示駆動す
るように構成されるが、前面パネルのデザイン上の都合
により、或いは製造コストの観点から、表示素子を前面
パネルに直接装着することなく、該前面パネルの離裏面
側に設けられる回路基板上に、その駆動回路と共に実装
されることが多々ある。この場合、一般的には表示素子
に対峙させて前面パネルに穿たれた透孔を通して前記表
示素子の表示状態を視認し得るように構成される。或い
は前面パネルに組み込まれた透明部材や、前面パネル自
体を構成する透明部材を介して前記表示素子の表示状態
を視認し得るように構成される。

【０００４】しかしながら表示素子が前面パネルの裏面
側や、奥まった位置に設けられた場合、該表示素子やそ
の表示状態を前面パネルの正面以外の方向から、つまり
その正面からずれた方向から視認することが困難になる
と言う問題がある。特に前述した筐体１を机の下に設置
したような場合、椅子に腰掛けて作業しているオペレー
タにとって足下に位置付けられた前記表示素子の表示状
態が確認し難いと言う問題がある。

【０００５】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、例えば電子機器が組み込まれた
筐体のドライブベイに装着可能なケースの前面パネルに
組み込まれる表示装置であって、その表示素子の表示状
態を種々の角度から容易に視認することのできる簡易な
構成の表示装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る表示装置は、電子機器が組み込まれた
筐体のドライブベイに装着可能なケースの前面パネルに
組み込まれるものであって、前記前面パネルの裏面側に
設けられた回路基板に実装されて選択的に表示駆動され
る表示素子と、前記前面パネルに組み込まれて前記表示
素子が発する光を前記前面パネルの表面に導く透明部材
からなるライトガイドとを備え、特にこのライトガイド
の前記表示素子に対峙する光導入部に設けられて前記表
示素子が発する光を拡散して該ライトガイドに導入する
凸部または凹部を設けたことを特徴としている。

【０００７】例えば前記ライトガイドは請求項２に記載
するように、前記前面パネルの幅方向に延びるスリット
に嵌め込まれた長尺の凸部を備えたパネル体からなり、
前記表示素子に対峙して光導入部をなす領域を除いて前
記パネル体の裏面側を遮光部材によりコーティングした
ものからなる。そして表示素子に対峙する上記光導入部
からのみ該表示素子から発せられた光を導入して、前面
パネルの表面側に導くように構成される。

【０００８】また好ましくは請求項３に記載するように
前記ドライブベイに装着可能なケースは、二次電池を内
蔵して電子機器の作動を保証するバックアップ電源装置
を構成し、前記表示器は前記二次電池の充電／放電状態
を示す複数の表示素子を備えたものとして実現される。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る表示装置について、電子機器が組み込ま
れた筐体のドライブベイに装着されて該電子機器の動作
を保証するバックアップ電源装置の前面パネルに組み込
まれる表示装置を例に説明する。図１は上記バックアッ
プ電源装置の概略構成を示す分解斜視図であり、図２は
その断面構造を示す図である。図において、１０は二次
電池１１とその充電を制御する充電制御回路や二次電池
１１の充電量等を検出する検出回路を搭載した電子回路
基板１２を電池ケース１３に収納して構成される電池パ
ックである。尚、図中１４は前記二次電池１１の周面に
接触させて設けられ、且つその表面を電池ケース１１か
ら露出させて設けられたアルミ・ダイキャスト製の放熱
板である。しかしてこの電池パック１０からは、二次電
池１１の充放電を担う電源線１５が導出されると共に、
前記二次電池１１の充電量等の情報を出力する信号線１
６、および二次電池１１の電池温度の情報を出力する信
号線１７がそれぞれ導出されている。

【００１０】しかして上記電池パック１０は、前述した
図５に示す筐体１に予め準備された３.５インチ用のド
ライブベイ３に装着可能な箱形のケース３０に収納され
てバックアップ電源装置を構成する。ちなみに上記ケー
ス３０は、底板部３１ａ、側板部３１ｂ、および背面部
３１ｃを備えたアルミニウム製のシャーシ３１と、この
シャーシ３１を覆って設けられてケース３０の上面板を
なす蓋体３２と、上記シャーシ３１の前端部に装着され
るプラスチック製の前面パネル体３３とからなる。

【００１１】そして前記シャーシ３１の背面部３１ｃに
は、ケース３０の内部に空気を通流させる為の冷却ファ
ン４０が組み込まれており、更に背面板３１ａの後部側
には上記冷却ファン４０の作動を制御するファン制御回
路を搭載した回路基板４１が設けられる。この回路基板
４１には、前記電池パック１０から導出された信号線１
７が接続されて二次電池１１の電池温度の情報が与えら
れる。前記ファン制御回路は、このようにして二次電池
１１から与えられる電池温度の情報に従い、該二次電池
１１の電池温度が上昇したときに前記冷却ファン４０を
駆動することで前記電池パック１０を、ひいては二次電
池１１を冷却する役割を担う。またこの回路基板４１に
は、各種制御信号を入出力する為のコネクタ４２が設け
られており、このコネクタ４２は前記背面部３１ｃに穿
たれた開口部を通して外部接続可能に露出されている。

【００１２】また前記前面パネル体３３には、バックア
ップ電源装置の動作状態を表示する為の表示装置が組み
込まれている。この表示装置は、後述するように発光ダ
イオード等からなる複数の表示素子５１と、これらの表
示素子（発光ダイオード）５１を選択的に表示駆動する
表示制御回路とを実装した回路基板５２とを備える。こ
の回路基板５２には前記電池パック１０から導出された
信号線１６が接続されて二次電池１１の充電量を示す情
報等が与えられる。そして前記表示制御回路は、電池パ
ック１０から与えられる情報に従って表示素子５１を表
示駆動することにより、例えば二次電池１１の充電量
や、二次電池１１の充電／放電の状態、更にはその異常
状態等を表示するものとなっている。

【００１３】より具体的には前記前面パネル体３３は、
例えば図３に示すようにそのパネル面を上下に２分する
長溝状の凹部３３ａを備え、この凹部３３ａに幅方向に
延びるスリット３３ｂを形成した形状をなす。しかして
この前面パネル体３３には、その裏面側から透明なパネ
ル体３４が装着され、該パネル体３４の前面に突出形成
された長尺の突起３４ａが前記スリット３３ｂに嵌め込
まれるようになっている。そしてこの透明なパネル体３
４の裏面側に位置して、複数の表示素子（発光ダイオー
ド）５１と表示制御回路とを実装した前記回路基板５２
が設けられるようになっている。

【００１４】尚、複数の発光ダイオード５１は、回路基
板５２上に直接実装される半導体チップタイプのものか
らなり、前述した前面パネル体３３のスリット３３ｂに
沿って１列に配列されている。そして前記透明なパネル
体３４は、その裏面側に設けられる表示素子（発光ダイ
オード）５１が発した光を前記前面パネル体３３の前面
部に導くライトガイドとして機能するものとなってい
る。特にこのパネル体３４は、表示素子５１に対峙する
領域を除いて、その裏面側を遮光性の塗料（遮光部材３
５）等によりコーティングされており、非コーティング
部である上記表示素子５１に対峙する領域から入射した
光だけを前面パネル体３３の前面部に導くように構成さ
れている。従って透明なパネル体３４は実質的には、前
記発光ダイオード５１が発した光だけを、該発光ダイオ
ード５１に対峙する非コーティング部（光導入部）から
導入し、これを前面パネル体３３の前面部に導くものと
なっている。

【００１５】このように構成される表示装置において本
発明が特徴とするところは、例えば図４(ａ)〜(ｃ)にそ
れぞれ示すように、ライトガイドとして機能する前記透
明なパネル体３４の前記発光ダイオード５１に対峙する
光導入部に凹部３６または凸部３７を設け、この凹部３
６または凸部３７を介して発光ダイオード５１が発した
光をライトガイド内に拡散して導入するように構成した
点にある。

【００１６】上記凹部３６は、具体的には図４(ａ)(ｂ)
にそれぞれ示すように円弧状、または放物線状の凹面を
形成するように設けられる。そして前記発光ダイオード
５１は、上記凹面の中心位置または焦点位置にその発光
面が位置付けられる。また図４(ｃ)に示すように凸部３
７を設ける場合に、その凸部３７の先端が発光ダイオー
ド５１の発光面に近接するようにその位置関係が定めら
れる。

【００１７】かくしてこのようにしてパネル体３４の光
導入部に凹部３６を設けた構造の表示装置によれば、発
光ダイオード５１が発する或る拡がり角度を持つ光が、
凹部３６がなす曲面を介してパネル体３４内に拡散して
導入され、該パネル体（ライトガイド）３４内を伝播し
てその前端面から幅広い拡がり角度を持って射出され
る。またパネル体３４の光導入部に凸部３７を設けた構
造の表示装置によれば、発光ダイオード５１が発する或
る拡がり角度を持つ光が、殆どその拡がり角度を維持し
たままパネル体３４内に導入されて該パネル体（ライト
ガイド）３４内を伝播する。そして上記拡がり角度を有
して前記パネル体３４内を伝播した光は、その先端部お
よびその側面部からそれぞれ射出する。

【００１８】ちなみに従来一般的な構造にあっては、発
光ダイオード５１が発した光のパネル体３４側に向かう
直進成分だけが該パネル体３４内に導入されるので、そ
の光は、専ら、その先端部から正面方向に向けてだけ射
出される。従って上述したようにその光導入部に凹部３
６または凸部３７を形成し、これによって発光ダイオー
ド５１が発した光を拡散して、つまりその進行方向を種
々の向きに分散させて伝播するように構成された表示装
置によれば、該表示装置の正面だけでなく、正面からず
れた方向においても上記光を視認することが可能とな
る。この結果、表示装置が前述した如くバックアップ電
源装置に組み込まれ、更に筐体１のドライブベイに装着
された場合であって、該表示装置がオペレータの目線の
高さから外れるような場合であっても、その表示を容易
に、且つ確実に視認することが可能となる。しかも発光
ダイオード５１からの光を導くパネル体３４の光導入部
に凹部３６または凸部３７を形成と言う簡単な構成によ
り、その視認性を十分に高めることができ、実用的利点
が多大である。

【００１９】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えば凹部３６の曲率や凸部３７の突
出高さは、発光ダイオード５１の発光面の大きさ等に応
じて設定すれば良いものである。またパネル体３４に設
ける長尺の突起３４ａの先端部の形状についても、平坦
面や適度な曲率面とすることが可能であり、例えば前面
パネル体３３のデザイン仕様に応じて定めれば良い。ま
た表示装置に組み込む表示素子５１としては、発光ダイ
オード以外のものを用いることも可能であり、その個数
も特に限定されない。その他、本発明はその要旨を逸脱
しない範囲で種々変形することができる。

【００２０】

【発明の効果】異常説明したように本発明によれば、前
面パネル体の裏面側に設けられた表示素子が発する光を
該前面パネルの表面に導く透明部材からなるライトガイ
ドの、表示素子に対峙する光導入部に凸部または凹部を
設け、ライトガイドに導入する光を拡散して伝播するの
で、前面パネル体の正面のみならず、斜めの方向に対し
てもその表示状態を視認性を高めることができる。しか
も簡易な構成なので、前面パネルのデザインに依存する
ことなく種々の表示装置に幅広く適用することができる
等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る表示装置が組み込ま
れるバックアップ電源装置の概略構成を示す分解斜視
図。

【図２】図１に示すバックアップ電源装置の断面構造を
示す図。

【図３】前面パネル体に組み込まれる表示装置の概略構
成を示す斜視図。

【図４】本発明の係る表示装置の特徴部分を示す要部断
面構成図。

【図５】バックアップ電源装置が装着される電子機器の
例を示す図。

【符号の説明】

３３ 前面パネル体 ３３ａ 長溝状の凹部 ３３ｂ スリット ３４ 透明なパネル体 ３４ａ 長尺の突起 ３５ 遮光部材 ３６ 凹部 ３７ 凸部 ５１ 表示素子（発光ダイオード） ５２ 回路基板

フロントページの続き (72)発明者 中村 雅一 東京都品川区南品川３丁目４番10号 東芝 電池株式会社内 (72)発明者 田中 晴彦 東京都品川区南品川３丁目４番10号 東芝 電池株式会社内 Ｆターム(参考） 2F041 SA01 5C096 AA06 AA24 BA04 BB16 BC02 CA06 CA13 CA17 CA22 CB02 CC06 CD05 CD09 CD17 CD22 CD28 CD52 CD53 CD56 CD59 CF04 CF05 DA01 DC02 DC06 DC10 DC19 DD04 FA16 FA17 5H030 AS03 AS06 AS11 DD01 DD06 FF41 FF68

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子機器が組み込まれた筐体のドライブ
   ベイに装着可能なケースの前面パネルに組み込まれる表
   示装置であって、 前記前面パネルの裏面側に設けられた回路基板に実装さ
   れて選択的に表示駆動される表示素子と、前記前面パネ
   ルに組み込まれて前記表示素子が発する光を前記前面パ
   ネルの表面に導く透明部材からなるライトガイドと、こ
   のライトガイドの前記表示素子に対峙する光導入部に設
   けられて前記表示素子が発する光を拡散して該ライトガ
   イドに導入する凸部または凹部とを具備したことを特徴
   とする表示装置。
2. 【請求項２】 前記ライトガイドは、前記前面パネルの
   幅方向に延びるスリットに嵌め込まれた長尺の凸部を備
   えたパネル体からなり、前記表示素子に対峙して光導入
   部をなす領域を除いて前記パネル体の裏面側を遮光部材
   によりコーティングしたものからなる請求項１に記載の
   表示装置。
3. 【請求項３】 前記ドライブベイに装着可能なケース
   は、二次電池を内蔵して電子機器の作動を保証するバッ
   クアップ電源装置を構成するものであって、 前記表示器は、前記二次電池の充電／放電状態を示す複
   数の表示素子を備えたものからなる請求項１に記載の表
   示装置。