JP2002121501A - 湿気硬化型組成物の硬化促進方法 - Google Patents

湿気硬化型組成物の硬化促進方法

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JP2002121501A
JP2002121501A JP2000314023A JP2000314023A JP2002121501A JP 2002121501 A JP2002121501 A JP 2002121501A JP 2000314023 A JP2000314023 A JP 2000314023A JP 2000314023 A JP2000314023 A JP 2000314023A JP 2002121501 A JP2002121501 A JP 2002121501A
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moisture
curing
curable composition
curing accelerator
adherend
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Masaya Kobayashi
正也 小林
Takahiro Futamura
高博 二村
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化促進剤を塗布してから湿気硬化型組成物
と接触させるまでの間のオープンタイムを長くとること
ができ、湿気硬化型組成物を均一且つ速やかに湿気硬化
させ得ることが可能な湿気硬化型組成物の硬化促進方法
を提供することである。 【解決手段】 表面に粗面が形成された被着体に分子内
に活性水素基を有する物質からなる硬化促進剤を塗布
し、ついで湿気硬化型組成物が塗布された被着体と貼り
合わせることを特徴とする湿気硬化型組成物の硬化促進
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化促進剤を用い
た湿気硬化型組成物の硬化促進方法に関する。
【0002】
【従来の技術】湿気硬化型組成物は、1液型なので塗布
作業時や充填作業時に取扱い易く、湿気硬化後はバラン
スの良い性能を発現するので、接着剤、シーリング材、
プライマー(下塗り剤)、塗料、コーティング剤、ライ
ニング剤等として幅広く使用されている。
【0003】特に、1液型のウレタン系湿気硬化型組成
物は、上記作業性が簡便であり、且つ、硬化後は優れた
接着力や弾力性等のバランスの良い性能を発現するの
で、従来から一般的に使用されてきたゴム系溶剤型組成
物や2液混合型のエポキシ系組成物等に代わり、接着剤
やシーリング材等として幅広く使用されており、例え
ば、建築や土木等に現場においては、床材、壁パネル
材、天井材等の現場施工用接着剤やシーリング材等とし
て、その需要を拡大しつつある。
【0004】ところが、1液型のウレタン系湿気硬化型
組成物に代表される湿気硬化型組成物は、被着体中の水
分や雰囲気中の湿気と反応して硬化するものであるた
め、湿気の少ない雰囲気中で使用される場合や、水分を
殆ど含有せず接合面の湿気硬化型組成物層に湿気を殆ど
供給しない金属やプラスチック等の難透湿性材料が被着
体である場合には、湿気硬化反応が十分に進行せず、特
に接合体の中央部近傍に位置する湿気硬化型組成物は容
易に硬化しないという問題点がある。
【0005】このような問題点に対応するため、例え
ば、特開平11−92729号公報では、硬化促進剤と
して結晶水を有する無機化合物を用い、この硬化促進剤
を1液型の湿気硬化型組成物に添加してなる1液型の湿
気硬化型組成物が開示されている。
【0006】しかし、上記開示にある1液型の湿気硬化
型組成物の場合、硬化促進剤として添加される無機化合
物中の結晶水のみが湿気硬化反応に利用されるため、多
量の無機化合物を添加しないと十分に湿気硬化反応を進
行させることが出来ず、硬化促進剤そのものやそれが添
加された湿気硬化型組成物が、嵩張ったり、比重が重く
なるという問題点がある。
【0007】また、結晶水を有する無機化合物(無機化
合物の水和物)は一般的に顆粒状や粉末状の固形物であ
るため、湿気硬化型組成物中に均一に分散させることが
難しく、結晶水は本質的には湿気硬化型組成物中で拡散
しないので、上記無機化合物の分散が不均一でムラがあ
ると、硬化後の湿気硬化型組成物中に部分的な硬化不十
分の箇所が生じるという問題点もある。
【0008】そこで、本発明者らは、水やアルコールな
どの分子内に活性水素基を有する物質からなる硬化促進
剤をすくなくとも一方の被着体に塗布し、ついで湿気硬
化型接着剤組成物が塗布された被着体と接触させること
により湿気硬化型組成物を硬化促進させる方法を開発し
た。この方法によれば湿気硬化型組成物を均一且つ速や
かに湿気硬化させ湿気硬化型組成物の内部まで完全に硬
化させることができ、硬化促進剤の取扱い性や作業性も
良好となるとの知見を得た。
【0009】しかしながら更なる検討の結果、被着体に
硬化促進剤を塗布するのに時間がかかる場合や作業手順
上の問題で硬化促進剤を塗布してから湿気硬化型組成物
と接触させまでの間に長いオープンタイムが必要である
場合は分子内に活性水素基を有する物質として比較的利
用しやすい水などの揮発性の高い成分を含む硬化促進剤
は利用しにくくなるといった問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、揮発性の高い成分を含む硬化促進剤を利
用した場合であっても湿気硬化型組成物と接触させまで
の間に長いオープンタイムをとることができる湿気硬化
型組成物の硬化促進方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
の湿気硬化型組成物の硬化促進方法は、表面に粗面が形
成された被着体に分子内に活性水素基を有する物質から
なる硬化促進剤を塗布し、ついで湿気硬化型組成物が塗
布された被着体と貼り合わせることを特徴とする。
【0012】請求項2に記載の本発明の湿気硬化型組成
物の硬化促進方法は、一方の被着体の表面に粗面が形成
されており、粗面が形成された被着体に分子内に活性水
素基を有する物質からなる硬化促進剤を塗布し、ついで
硬化促進剤が塗布された面に湿気硬化型組成物を塗布し
たのち、他方の被着体と貼り合わせることを特徴とす
る。
【0013】請求項3に記載の本発明の湿気硬化型組成
物の硬化促進方法は、貼り合わされる両方の被着体の表
面に粗面が形成されており、粗面が形成された被着体に
分子内に活性水素基を有する物質からなる硬化促進剤を
塗布し、ついですくなくとも一方の硬化促進剤が塗布さ
れた面に湿気硬化型組成物を塗布したのち、被着体同士
を貼り合わせることを特徴とする。
【0014】請求項4に記載の本発明の湿気硬化型組成
物の硬化促進方法は、貼り合わされる被着体のすくなく
とも一方の表面に粗面が形成されており、粗面が形成さ
れた被着体に分子内に活性水素基を有する物質からなる
硬化促進剤を塗布し、ついで貼り合わされる被着体の間
に湿気硬化型組成物を充填することを特徴とする。
【0015】請求項5に記載の本発明の湿気硬化型組成
物の硬化促進方法は、請求項1〜4に記載の湿気硬化型
組成物の硬化促進方法であって硬化促進剤がポリビニル
アルコールと分子内に活性水素基を有する揮発性物質と
の混合物からなる硬化促進剤であることを特徴とする。
【0016】本発明の湿気硬化型組成物の硬化促進方法
は、特に限定されるものではないが、例えば、ウレタン
系湿気硬化型組成物、シリコーン系湿気硬化型組成物、
変成シリコーン系湿気硬化型組成物、シアノアクリレー
ト系湿気硬化型組成物等の従来公知の1液型の湿気硬化
型組成物に対して好適に適用することができ、なかでも
1液型のウレタン系湿気硬化型組成物に対して特に好適
に適用することができる。
【0017】本発明の硬化促進方法に用いられる被着体
は接合すべき2つの被着体の内の一方もしくは両方の被
着体の接合面に粗面が形成されている。形成される粗面
の形状は特に限定されないが例えば、微小な細溝が連続
して形成されたものや不規則な凹凸が形成されたものな
どがあげられる。本発明の硬化促進方法に用いられる硬
化促進剤は分子内に活性水素基を有する物質であれば特
に限定されるものではないが、例えば、水や、分子内に
ヒドロキシル基やアミノ基などの活性水素基を含有する
官能基を有する物質等が挙げられ、好適に用いられる。
これらの分子内に活性水素基を有する物質は、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0018】分子内にヒドロキシル基を有する物質とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、テトラメチレングリコール、グリセリン、フェ
ノール、クレゾール等や、メチルアルコール、エチルア
ルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、ベンジルアルコールなどのアルコール類等が挙げら
れ、好適に用いられる。これらの分子内にヒドロキシル
基を有する物質は、単独で用いられても良いし、2種類
以上が併用されても良い。
【0019】また、分子内にアミノ基を有する物質とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、エチル
アミン、プロピルアミン、エチレンジアミン、プロピレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、アニリン等が挙げ
られ、好適に用いられる。これらの分子内にアミノ基を
有する物質は、単独で用いられても良いし、2種類以上
が併用されても良い。
【0020】本発明においては、上記分子内に活性水素
基を有する物質のなかでも、安全性や取扱い性に優れ、
安価でもあることから、水が特に好適に用いられる。上
記水は、単独で用いられても勿論良いし、水以外の分子
内に活性水素基を有する物質の1種もしくは2種以上と
併用されても良い。
【0021】上記分子内に活性水素基を有する物質の形
態は、特に限定されるものではなく、常温で液体状、半
固形状、固形状等のいずれの形態であっても良い。
【0022】分子内に活性水素基を有する物質が常温で
液体状である場合、そのままの状態で硬化促進剤として
用いても良いが、塗布作業や塗布量調節を容易にするた
めに、上記液体状の物質を有機溶剤中に溶解もしくは分
散させた溶液もしくは分散液の状態で硬化促進剤として
用いることが好ましい。また、分子内に活性水素基を有
する物質が常温で半固形状や固形状である場合、加熱溶
融した状態で硬化促進剤として用いても良いが、塗布作
業や塗布量調節を容易にするために、上記半固形状や固
形状の物質を有機溶剤中に溶解もしくは分散させた溶液
もしくは分散液の状態で硬化促進剤として用いることが
好ましい。
【0023】上記有機溶剤としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソプロピルケトン、ジエチルケトン、シク
ロヘキサノンなどのケトン類;ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素類、シクロヘキサンなどの
脂環族炭化水素類;ノルマルヘキサンなどの脂肪族炭化
水素類;蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、プロピオン酸メチルなどのエステル類;ジエチル
エーテル、プロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチ
レングリコールジメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテルなどのエーテル類;ジクロロメタン、テトラヒド
ロフラン等が挙げられ、好適に用いられる。これらの有
機溶剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併
用されても良い。
【0024】本発明においては、上記有機溶剤のなかで
も、ケトン類、エチレングリコールジメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、テトラヒドロフランなどの
ような親水性有機溶剤が特に好適に用いられる。硬化促
進剤として、前記分子内に活性水素基を有する物質を親
水性有機溶剤中に溶解もしくは分散させた溶液もしくは
分散液を用いることにより、分子内に活性水素基を有す
る物質と親水性有機溶剤との相乗効果により、湿気硬化
型組成物の硬化促進効果は著しく向上する。
【0025】前記分子内に活性水素基を有する物質と有
機溶剤との混合割合は、分子内に活性水素基を有する物
質の種類や組成、有機溶剤の種類や組成、硬化促進剤に
付与したい硬化促進効果のレベルや粘度、固形分、乾燥
速度等に応じて適宜設定されれば良く、特に限定される
ものではない。
【0026】また、硬化促進剤に含まれる活性水素基を
有する物質が揮発性物質である場合はポリビニルアルコ
ールと混合されていることが好ましい。ポリビニルアル
コールは揮発性物質の蒸発を抑える働きがあり揮発性物
質であっても長い間硬化促進効果を持続させることがで
きる。なお、鹸化度が40モル%以上のポリビニルアル
コールであると比較的高い親水性を示し、水への溶解性
や保湿性にも優れているので特に好ましい。
【0027】特に、水とポリビニルアルコールとが混合
されている場合が好ましく、ポリビニルアルコールが水
100重量部に対して0.1〜10重量部含有されてい
ることが好ましい。ポリビニルアルコールが0.1重量
部未満であると十分な保湿性が得られにくく、10重量
部を超えると接着面の密着性が悪くなる可能性がある。
【0028】また、本発明の硬化促進剤には硬化促進効
果をさらに高めるためにイミダゾール系触媒もしくはモ
ルフォリン系触媒が含有されてあってもよい。イミダゾ
ール系触媒としては例えば、1−シアノエチル−2−メ
チルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチルイミ
ダゾール、1−シアノエチル−2−ヘキシルイミダゾー
ル、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダ
ゾールなどがあげられ、モルフォリン系触媒としては例
えば、2,2’−ジモルフォリノジエチルエーテル、ジ
(2,6−ジメチルモルフォリノエチル)エーテル、ビ
ス{2−(2,6−ジメチル−4−モルフォリノ)エチ
ル}−{2−(4−モルフォリノ)エチル}アミン、ビ
ス{2−(2,6−ジメチル−4−モルフォリノ)エチ
ル}−{2−(2,6−エチル−4−モルフォリノ)エ
チル}アミン、トリス{2−(4−モルフォリノ)エチ
ル}アミン、トリス{2−(4−モルフォリノ)プロピ
ル}アミン、トリス{2−(4−モルフォリノ)ブチ
ル}アミン、トリス{2−(2,6−ジメチル−4−モ
ルフォリノ)エチル}アミン、トリス{2−(2,6−
ジエチル−4−モルフォリノ)エチル}アミン、トリス
{2−(2−エチル−4−モルフォリノ)エチル}アミ
ン等があげられる。
【0029】イミダゾール系触媒の含有量は分子内に活
性水素基を有する物質100重量部に対して0.01〜
10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.
1〜5重量部である。なお、含有量が0.01重量部未
満であると硬化促進効果を十分に向上させることが難し
く、また10重量部を超えると含有量が増えても更なる
硬化促進効果が得られにくくなる。モルフォリン系触媒
の含有量は分子内に活性水素基を有する物質100重量
部に対して0.001〜1重量部であることが好まし
く、より好ましくは0.01〜0.5重量部である。な
お、含有量が0.001重量部未満であると硬化促進効
果を十分に向上させることが難しく、また1重量部を超
えると含有量が増えても更なる硬化促進効果が得られに
くくなる。
【0030】また、必要に応じて硬化促進剤が塗布され
た被着体を乾燥や冷却してもよい。
【0031】被着体の接合面に硬化促進剤を塗布する方
法は、特に限定されるものではなく、例えば、ロールコ
ーター、フローコーター、スプレー塗布機、ホットメル
トアプリケーター、ハンドガン等の通常の各種塗布装置
を用いて、常温下もしくは加熱下で、塗布を行えば良
い。
【0032】また、被着体の接合面に湿気硬化型組成物
を塗布もしくは充填する方法は、特に限定されるもので
はなく、例えば、ロールコーター、フローコーター、ス
プレー塗布機、ホットメルトアプリケーター、ハンドガ
ン等の通常の各種塗布装置を用いて、常温下もしくは加
熱下で、塗布もしくは充填を行えば良い。
【0033】また、本発明の硬化促進方法において湿気
硬化型組成物が湿気硬化型接着剤組成物である場合は、
湿気硬化型組成物を被着体に塗布する方法が好ましく、
湿気硬化型組成物が湿気硬化型シーリング材である場合
は被着体の間に充填する方法が好ましい。
【0034】本発明の硬化促進方法においては、硬化促
進剤や湿気硬化型組成物が塗布された両被着体を貼り合
わせる際に必要に応じて圧着を行ってもよい。ここで圧
着する方法は特に限定されるものではなく、例えば、常
温プレス(冷プレス)や加熱プレス等の通常の各種圧着
装置を用いて常温下もしくは加熱下で両接合体の圧着を
行えば良い。
【0035】本発明の硬化促進方法においては、上記硬
化促進剤の塗布や湿気硬化型組成物の塗布もしくは充填
に先立って、必要に応じて、接合すべき2つの被着体の
内の一方もしくは両方の被着体の接合面に予めプライマ
ーが塗布されていても良い。
【0036】上記プライマーとしては、特に限定される
ものではないが、例えば、ポリイソシアネート化合物、
ウレタンプレポリマー、ウレタン樹脂等を有機溶剤に溶
解してなるイソシアネート系溶剤型プライマーや、シラ
ンカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウ
ムカップリング剤等を有機溶剤に溶解してなるカップリ
ング剤系溶剤型プライマー等が挙げられ、好適に用いら
れる。これらのプライマーは、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。また、一方の被着
体の接合面に塗布されるプライマーと他方の被着体の接
合面に塗布されるプライマーとは、同一のものであって
も良いし、異なるものであっても良く、被着体の種類や
硬化促進剤や湿気硬化型組成物の種類に応じて、適宜選
択されれば良い。
【0037】また、上記溶剤型プライマー中に前記分子
内に活性水素基を有する物質を溶解もしくは分散させて
なるプライマー兼硬化促進剤を用いても良く、このよう
なプライマー兼硬化促進剤を用いることにより、塗布工
程の短縮化を図ることが出来る。
【0038】上記プライマー兼硬化促進剤は、溶剤型プ
ライマーと分子内に活性水素基を有する物質とが反応性
を有しない場合には、予め両者を混合した1液型プライ
マー兼硬化促進剤として用いれば良く、また、溶剤型プ
ライマーと分子内に活性水素基を有する物質とが反応性
を有する場合には、使用直前に両者を混合する2液型プ
ライマー兼硬化促進剤として用いれば良い。
【0039】上記プライマー兼硬化促進剤の好ましい例
としては、特に限定されるものではないが、例えば、ノ
ルマルヘキサンを有機溶剤とするイソシアネート系溶剤
型プライマーと、分子内に活性水素基を有する物質とし
ての水と親水性有機溶剤としてのアセトンとからなる水
−アセトン系溶剤型硬化促進剤との混合物等が挙げら
れ、好適に用いられる。上記プライマー兼硬化促進剤
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。
【0040】被着体の接合面に上記プライマー兼硬化促
進剤を塗布する方法は、特に限定されるものではなく、
前記硬化促進剤の場合と同様の塗布方法で良い。また、
一方の被着体の接合面に塗布されるプライマー兼硬化促
進剤と他方の被着体の接合面に塗布されるプライマー兼
硬化促進剤とは、同一のものであっても良いし、異なる
ものであっても良く、被着体の種類や湿気硬化型組成物
の種類に応じて、適宜選択されれば良い。
【0041】(作用)本発明の硬化促進方法によれば、
被着体表面に塗布された硬化促進剤は粗面内部に浸入し
くぼみの奥深くにまで達した硬化促進剤は揮発しにくく
なる。したがって硬化促進剤を被着体に塗布した後しば
らくの間硬化促進剤が揮発せず長い間硬化促進効果が持
続する。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0043】(実施例1)被着体として硬化促進剤が塗
布される面にあらかじめ深さ0.2mmの細溝を0.3
mmピッチで無数に形成させたL字状の形状を有するジ
シクロペンタジエン樹脂成形品と表面が平滑なL字状の
形状を有するジシクロペンタジエン樹脂成形品を各1個
用いた。先ず、両方の成形品の接合面にイソシアネート
系溶剤型プライマー(商品名「エスダインプライマーP
−KMC」、積水化学工業社製)を塗布し、乾燥させ
て、プライマー層を形成した。
【0044】次に、細溝が形成された成形品のプライマ
ー層の上に水50重量%及びアセトン50重量%からな
る硬化促進剤を塗布し5分もしくは15分間そのまま放
置した。次いで、この放置時間を利用して他方の成形品
のプライマー層の上に1液型のウレタン系湿気硬化型接
着剤(商品名「エスダインU−770」、積水化学工業
社製)を塗布した後、放置時間に達した時点で接着剤面
と硬化促進剤が塗布された面とを貼り合わせ、圧着し
て、接合体を作製した。なお、放置時間を15分間とし
た場合はウレタン系湿気硬化型接着剤の塗り置き時間が
長くならないように貼り合わせる5分前に塗布を行っ
た。
【0045】(実施例2)被着体として深さ0.2mm
の細溝が形成された成形品に代えて硬化促進剤が塗布さ
れる面をあらかじめ目の粗いサンドペーパーで削ってお
いた成形品を用いたこと以外は実施例1と同様にして接
合体を作製した。
【0046】(比較例)被着体として加工や切削処理が
施されていない表面が平滑なジシクロペンタジエン樹脂
成形品を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合体
を作製した。実施例1、2及び比較例で得られた接合体
を5℃−45%RHの雰囲気下で16時間養生した後、
20℃−65%RHの雰囲気下で、引張り試験機を用い
て引張り速度5mm/分でT型剥離試験を行い、T形剥
離強度を測定した。また、破壊状態を目視で観察して未
硬化部分の有無を確認した。その結果は表1に示すとお
りであった。
【0047】
【表1】
【0048】表1から明らかなように、本発明の硬化促
進剤を用いて本発明の硬化促進方法により作製した比較
例の接合体はオープンタイムを長くとると硬化促進剤の
働きが弱まり一部界面破壊が現れたが、接着面が処理さ
れた実施例1、2の接合体ではオープンタイムを長くと
っても優れた接着性能を発現した。
【0049】
【発明の効果】本発明の硬化促進方法によれば硬化促進
剤を塗布してから湿気硬化型組成物と接触させまでの間
に長いオープンタイムをとることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に粗面が形成された被着体に分子内
    に活性水素基を有する物質からなる硬化促進剤を塗布
    し、ついで湿気硬化型組成物が塗布された被着体と貼り
    合わせることを特徴とする湿気硬化型組成物の硬化促進
    方法。
  2. 【請求項2】 一方の被着体の表面に粗面が形成されて
    おり、粗面が形成された被着体に分子内に活性水素基を
    有する物質からなる硬化促進剤を塗布し、ついで硬化促
    進剤が塗布された面に湿気硬化型組成物を塗布したの
    ち、他方の被着体と貼り合わせることを特徴とする湿気
    硬化型組成物の硬化促進方法。
  3. 【請求項3】 貼り合わされる両方の被着体の表面に粗
    面が形成されており、粗面が形成された被着体に分子内
    に活性水素基を有する物質からなる硬化促進剤を塗布
    し、ついですくなくとも一方の硬化促進剤が塗布された
    面に湿気硬化型組成物を塗布したのち、被着体同士を貼
    り合わせることを特徴とする湿気硬化型組成物の硬化促
    進方法。
  4. 【請求項4】 貼り合わされる被着体のすくなくとも一
    方の表面に粗面が形成されており、粗面が形成された被
    着体に分子内に活性水素基を有する物質からなる硬化促
    進剤を塗布し、ついで貼り合わされる被着体の間に湿気
    硬化型組成物を充填することを特徴とする湿気硬化型組
    成物の硬化促進方法。
  5. 【請求項5】 硬化促進剤がポリビニルアルコールと分
    子内に活性水素基を有する揮発性物質との混合物からな
    る硬化促進剤であることを特徴とする請求項1〜4に記
    載の湿気硬化型組成物の硬化促進方法。
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