JP2002121335A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2002121335A
JP2002121335A JP2000313901A JP2000313901A JP2002121335A JP 2002121335 A JP2002121335 A JP 2002121335A JP 2000313901 A JP2000313901 A JP 2000313901A JP 2000313901 A JP2000313901 A JP 2000313901A JP 2002121335 A JP2002121335 A JP 2002121335A
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ethylene
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Satoru Moriya
屋 悟 守
Tomohiko Kimura
村 友 彦 木
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性に優れるとともに、柔軟性、耐熱性に
優れた成形品を形成可能な樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 [i](1)(a)少なくとも1種の芳香族ビニ
ルもしくはビニリデンモノマー、または(b)少なくとも
1種のヒンダード脂肪族もしくは環状脂肪族ビニルもし
くはビニリデンモノマー、または(c)少なくとも1種の
芳香族ビニルもしくはビニリデンモノマーと、少なくと
も1種のヒンダード脂肪族もしくは環状脂肪族ビニルも
しくはビニリデンモノマーとの組み合わせから誘導され
るポリマー単位:1〜99モル%、および(2)エチレ
ン、または少なくとも1種の炭素原子数3〜20のα-
オレフィンまたは、それらの組み合わせから誘導される
ポリマー単位:99〜1モル%からなる、実質的にラン
ダムなインターポリマーと、[ii]シンジオタクティック
ポリプロピレンからなり、[i]と[ii]の重量割合が1/99
から99/1である樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、樹脂組成物に関し、さら
に詳しくは特定のインターポリマーとシンジオタクティ
ックポリプロピレンとからなり、成形性、柔軟性に優れ
た樹脂組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリプロピレンには、アイソタク
ティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプ
ロピレン等があり、このうちでアイソタクティックポリ
プロピレンからなるフィルムは、安価で透明性、剛性、
耐湿性、および耐熱性に優れているため各種の包装材料
に広く使用されている。このアイソタクティックポリプ
ロピレンフィルムのうち、特にプロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体フィルムは透明性に優れているが、フィ
ルムの厚さが増すとともに透明性および柔軟性が低下す
るので、たとえば、包装材料として内容物の外観を損な
わないような充分な透明性を得ようとする場合、フィル
ムの厚さは60μm程度が限界であった。そのため、透
明性および柔軟性の高いポリプロピレンの厚物フィルム
は製造困難であった。
【0003】このようなシンジオタクティックポリプロ
ピレンは、バナジウム化合物とエーテルおよび有機アル
ミニウムからなる触媒の存在下に低温重合により得られ
ることが知られている。しかしながらこの方法で得られ
るポリマーは、そのシンジオタクティシティが低く、本
来のシンジオタックティックな性質を表しているとは言
い難かった。
【0004】これに対して、J. A. Ewenらにより非対称
な配位子を有する遷移金属触媒とアルミノキサンからな
る触媒の存在下にシンジオタックティックペンタッド分
率が0.7を超えるようなタクティシティの高いポリプ
ロピレンが得られることが初めて発見された(J.Am.Che
m.Soc.,1988,110,6255-6256)。このようなJ.A.Ew
enらの方法により得られたポリマーは、シンジオタク
ティシティが高く、アイソタクティックポリプロピレン
よりもエラスティックな性質を有していたが、これを軟
質な成形材料として、たとえば、軟質塩化ビニルや加硫
ゴム等が使用されている分野に利用しようとする場合、
その柔軟性やゴム弾性、機械的強度は充分なものではな
かった。
【0005】一般に、ポリプロピレンにエチレン-プロ
ピレン共重合体ゴム等を配合することによりその柔軟性
や耐衝撃性を改良する試みがなされているが、この方法
により得られる樹脂組成物からなる成形物は、柔軟性や
耐衝撃性がある程度良好であるものの、ゴム弾性や機械
的強度は充分ではなかった。またこれらのシンジオタク
ティックポリプロピレンとは別に、α−オレフィンと芳
香族ビニリデンモノマーとのインターポリマー、または
α−オレフィンと脂肪族ヒンダードビニリデンモノマー
とのインターポリマーは、弾性に優れるとともに、エネ
ルギー分散特性、粘着性に優れ、低温特性、機械強度、
耐擦傷性、溶融加工性などに優れているため、各種成形
用樹脂材料として使用されている(WO98/10015号公報参
照)。
【0006】しかしながら、このようなインターポリマ
ー単独では、耐熱性が不充分であるとい問題点があっ
た。このため、機械的強度に優れるとともに、柔軟性、
耐熱性、耐擦傷性などのバランスに優れた成形品を成形
可能な樹脂組成物の出現が望まれていた。
【0007】
【発明の目的】本発明は、成形性に優れるとともに、柔
軟性、耐熱性などにも優れた成形品を成形可能な樹脂組
成物を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係る樹脂組成物は、[i](1)(a)
少なくとも1種の芳香族ビニルもしくはビニリデンモノ
マー、または(b)少なくとも1種のヒンダード脂肪族も
しくは環状脂肪族ビニルもしくはビニリデンモノマー、
または(c)少なくとも1種の芳香族ビニルもしくはビニ
リデンモノマーと、少なくとも1種のヒンダード脂肪族
もしくは環状脂肪族ビニルもしくはビニリデンモノマー
との組み合わせから誘導されるポリマー単位:1〜99
モル%、および(2)エチレン、または少なくとも1種の
炭素原子数3〜20のα-オレフィンまたは、それらの
組み合わせから誘導されるポリマー単位:99〜1モル
%からなる、実質的にランダムなインターポリマーと、
[ii]シンジオタクティックポリプロピレンレンからな
り、[i]と[ii]の重量割合が1/99から99/1であることを
特徴としている。
【0009】前記インターポリマー[i]としては、少な
くとも1種の芳香族ビニルもしくはビニリデンモノマー
から誘導されるポリマー単位:1〜99モル%、および
エチレンまたはエチレンと少なくとも1種の炭素原子数
3〜20のα-オレフィンから誘導されるポリマー単
位:99〜1モル%からなる、実質的にランダムなイン
ターポリマーが好ましく使用される。
【0010】具体的にはインターポリマー[i]として、 (1)スチレンから誘導されるポリマー単位1〜99モル
%、およびエチレンまたはエチレンと少なくとも1種の
炭素原子数3〜10のα-オレフィンとの組み合わせか
ら誘導されるポリマー単位99〜1モル%からなる、実
質的にランダムなインターポリマー (2)スチレンから誘導されるポリマー単位1〜65モル
%、およびエチレンから誘導されるポリマー単位99〜
35モル%からなる、擬似ランダムなインターポリマー (3)スチレンから誘導されるポリマー単位1〜65モル
%、およびエチレンと少なくとも1種の炭素原子数3〜
20のα-オレフィンから誘導されるポリマー単位99
〜35モル%からなる、擬似ランダムなインターポリマ
ーが好ましく使用される。
【0011】さらに、前記インターポリマー[i]は、イ
ンターポリマー100重量%に対して、0.01〜30
重量%の割合の不飽和カルボン酸またはその誘導体でグ
ラフト変性されてなることが好ましい。また上記[ii]シ
ンジオタクティックポリプロピレンレンの13C-NMR
で測定されるペンタッドシンジオタクティック分率(r
rrr)が0.5以上であり、メルトフローレート(M
FR)が0.1〜50g/10分であることが好まし
い。
【0012】ここに、擬似ランダムなインターポリマー
の「擬似」とは、特開平7−070223号公報に開示
されているように、インターポリマー分子構造中にビニ
リデンモノマーからなるホモポリマーセグメントが無い
ことを意味する。すなわち、擬似ランダムなインターポ
リマーでは、ビニリデンモノマーの頭部から頭部、頭部
から尾部への挿入は起こらない。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る樹脂組成物に
ついて具体的に説明する。まず、本発明に係る樹脂組成
物で使用されるインターポリマーについて説明する。 [インターポリマー[i]]本発明で用いられるインター
ポリマー[i]としては、(1)(a)少なくとも1種の芳香族
ビニルもしくはビニリデンモノマー、または(b)少なく
とも1種のヒンダード脂肪族もしくは環状脂肪族ビニル
もしくはビニリデンモノマー、または(c)少なくとも1
種の芳香族ビニルもしくはビニリデンモノマーと、少な
くとも1種のヒンダード脂肪族もしくは環状脂肪族ビニ
ルもしくはビニリデンモノマーとの組み合わせから誘導
されるポリマー単位:1〜99モル%、および(2)エチ
レン、または少なくとも1種の炭素原子数3〜20のα
-オレフィンまたは、それらの組み合わせから誘導され
るポリマー単位:99〜1モル%からなる、実質的にラ
ンダムなインターポリマーである。
【0014】ここでいう「インターポリマー」なる用語
は、少なくとも2種類のモノマーを共重合したポリマー
をいう。本発明で使用されるインターポリマーにおける
「実質的にランダムな」とは、ニューヨークのAcademic
Press 1977年発行の「POLYMER SEQUENCE DEDERMINATIO
N,Carbon-13NMR Method」の71〜78頁にJ.C.Randallが記
載しているように、該インターポリマーのモノマー分布
が「ベルヌーリの統計的モデル」により、または「第1
もしくは第2オーダーマルコビアンの統計的モデル」に
よって記載できることを意味する。
【0015】たとえば、エチレンまたは炭素原子数3〜
20のα-オレフィンと芳香族ビニルもしくはビニリデ
ンモノマーとからなる、実質的にランダムなインターポ
リマーでは、芳香族ビニルもしくはビニリデンモノマー
のうちの15%以上が3単位より多い芳香族ビニルもし
くはビニリデンモノマー(たとえばスチレンから誘導さ
れる繰り返し単位が4単位以上のスチレンモノマー)の
ブロック中に含有されることはない。(すなわち、芳香
族ビニルもしくはビニリデンモノマーのうちの15%以
上は、芳香族ビニルもしくはビニリデンモノマーブロッ
ク中に含まれておらず、ランダムに存在している)より
好ましくは、このインターポリマーは、高度のアイソタ
クティシティまたはシンジオタクティシティによっては
特徴づけられない。これは、実質的にランダムなインタ
ーポリマーの13C−NMRスペクトルにおいてメソダイ
アッドシーケンスまたはラセミダイアッドシーケンスの
いずれかを示す主鎖メチレンおよびメチン炭素に相当す
るピーク領域が主鎖メチレンおよびメチン炭素の合計ピ
ーク領域の75%を超えないことを意味する。(すなわ
ち、メソダイアッドシーケンスまたはラセミジアドシー
ケンスは全シーケンスの75%を超えない) 本発明に係る樹脂組成物では、(1)(a)少なくとも1種の
芳香族ビニルもしくはビニリデンモノマー、または(b)
少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは環状脂肪族
ビニルもしくはビニリデンモノマー、または(c)少なく
とも1種の芳香族ビニルもしくはビニリデンモノマー
と、少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは環状脂
肪族ビニルもしくはビニリデンモノマーとの組合わせた
モノマーと、(2)エチレン、または少なくとも1種の炭
素原子数3〜20のα-オレフィンモノマーとを共重合
したインターポリマーが含まれる。
【0016】すなわち、本発明に係る樹脂組成物では、
(1)(a)芳香族ビニルもしくはビニリデンモノマーおよび
/または、(b)ヒンダード脂肪族もしくは環状脂肪族ビ
ニルもしくはビニリデンモノマーと、(2)エチレンおよ
び/または炭素原子数3〜20のα-オレフィンとを共
重合させて得られたインターポリマーが包含される。し
かしながら本発明は、これらに限定されるものではな
い。
【0017】本発明で使用されるα-オレフィン(エチ
レンを除く)の好ましい例としては、炭素原子数3〜2
0、好ましくは3〜12、より好ましくは3〜8のα-
オレフィンが挙げられる。これらのなかでも、プロピレ
ン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、お
よび1-オクテンが特に好ましい。本発明で用いられるイ
ンターポリマー[i]を製造する際に好適に使用される芳
香族ビニルもしくはビニリデンモノマーとしては、次式
(1)で示されるモノマーが挙げられる。
【0018】
【化1】
【0019】この(1)式において、R1 は、水素原子お
よび炭素原子数1〜4のアルキル基からなる群から選ば
れる原子または基であり、好ましくは水素原子またはメ
チル基である。各R2 は、独立に水素原子および炭素原
子数1〜4のアルキル基からなる群から選ばれる原子ま
たは基であり、好ましくは水素原子またはメチル基であ
る。
【0020】Arは、フェニル基、またはハロゲン原
子、炭素原子数1〜4のアルキル基および炭素原子数1
〜4のハロアルキル基からなる群から選ばれる1〜5個
の置換基で置換したフェニル基である。nは、0〜4の
整数であり、好ましくは0〜2、最も好ましくは0であ
る。このような芳香族モノビニルもしくはモノビニリデ
ンモノマーとしては、スチレン、およびその低級アルキ
ル−またはハロゲン−置換誘導体などが挙げられる。具
体的には、スチレン、ビニルトルエン、α- メチルスチ
レン、t-ブチルスチレン、クロロスチレンなどが挙げら
れる。これらの全ての異性体も含まれる。これらのなか
でも特に好ましいモノマーとしては、スチレン、α-メ
チルスチレン、スチレンの低級アルキル(炭素原子数1
〜4のアルキル)−またはフェニル−環置換誘導体、た
とえばオルソ−、メタ−、パラ−メチルスチレン、環置
換スチレン、パラ−ビニルトルエンまたはその混合物で
ある。より好ましい芳香族モノビニルモノマーはスチレ
ンである。
【0021】上記「ヒンダード脂肪族もしくは環状脂肪
族ビニルもしくはビニリデン化合物」なる語は、次式
(2)で示される化合物に相当する付加重合性のビニルも
しくはビニリデンモノマーを意味する。
【0022】
【化2】
【0023】この(2)式において、A1は、炭素原子数2
0以下の立体的に嵩高い脂肪族または環状脂肪族置換基
である。R1は、前記式(1)と同様に、水素原子および炭
素原子数1〜4のアルキル基からなる群から選ばれる原
子または基であり、好ましくは水素原子またはメチル基
である。
【0024】各R2は、前記式(1)と同様に独立に水素原
子および炭素原子数1〜4のアルキル基からなる群から
選ばれる原子または基であり、好ましくは水素原子また
はメチル基である。R1とA1とは、一緒になって環を形
成していてもよい。上記の「立体的に嵩高い」とは、こ
の脂肪族または環状脂肪族置換基を持つモノマーが標準
のチーグラーナッタ触媒によって、エチレン重合に匹敵
する速度では、通常付加重合できないことを意味する。
【0025】すなわち、嵩高いモノマーとは、エチレン
に比較して重合速度が遅いため均一なポリマーにはなり
にくいものである。好ましいヒンダード脂肪族または環
状脂肪族ビニルもしくはビニリデン化合物は、エチレン
性不飽和結合を持つ炭素原子の1つが3級または4級置
換されているモノマーである。これらの置換基の例とし
ては、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロオク
テニル等の環状脂肪族基、またはそれらの環アルキルま
たはアリール置換誘導体がある。より好ましいヒンダー
ド脂肪族または環状脂肪族ビニルもしくはビニリデン化
合物は、シクロヘキサンおよび置換シクロヘキサンの種
々の異性体状ビニル−環置換誘導体、および5-エチリデ
ン-2- ノルボルネンである。特に好ましいのは1-、3-お
よび4-ビニルシクロヘキセンである。
【0026】インターポリマー中の(1)(a)芳香族ビニル
もしくはビニリデンモノマーおよび/または(b)ヒンダ
ード脂肪族もしくは環状脂肪族ビニルもしくはビニリデ
ンモノマーから誘導されるポリマー単位は、1〜99モ
ル%、好ましくは1〜65モル%、より好ましくは5〜
50モル%であり、(2)エチレンおよび/または炭素原
子数3〜20のα-オレフィンから誘導されるポリマー
単位は、99〜1モル%、好ましくは35〜99モル
%、より好ましくは50〜95モル%の割合(合計10
0モル%)で含有されていることが望ましい。
【0027】このようなインターポリマー[i]として、
具体的には (1)スチレンから誘導されるポリマー単位1〜99モル
%、およびエチレンまたはエチレンと少なくとも1種の
炭素原子数3〜10のα-オレフィンとの組み合わせか
ら誘導されるポリマー単位99〜1モル%からなる、実
質的にランダムなインターポリマー (2)スチレンから誘導されるポリマー単位1〜65モル
%、およびエチレンから誘導されるポリマー単位99〜
35モル%からなる、擬似ランダムなインターポリマー (3)スチレンから誘導されるポリマー単位1〜65モル
%、およびエチレンと少なくとも1種の炭素原子数3〜
20のα-オレフィンから誘導されるポリマー単位99
〜35モル%からなる、擬似ランダムなインターポリマ
ーが好ましく使用される。
【0028】なお、前記したように擬似ランダムなイン
ターポリマーの「擬似ランダム」とは、インターポリマ
ー分子構造中にビニリデンモノマーからなるホモポリマ
ーセグメントが存在しないことを意味する。インターポ
リマーの数平均分子量(Mn)は、通常10,000以
上、好ましくは20,000〜1,000,000、よ
り好ましくは50,000〜500,000である。
【0029】ところで、実質的にランダムなインターポ
リマーの製造中に加温下での芳香族ビニルもしくはビニ
リデンモノマーの単独重合によって幾分量のアタクチッ
ク芳香族ビニルもしくはビニリデンホモポリマーが生成
しうる。芳香族ビニルもしくはビニリデンホモポリマー
の存在は、一般的に本発明の目的にとって好ましくなく
無視はできない。所望により、インターポリマーまたは
芳香族ビニルもしくはビニリデンホモポリマーのいずれ
か用の非溶媒を用いて溶液から選択沈澱させる等の抽出
技術により、芳香族ビニルもしくはビニリデンホモポリ
マーをインターポリマーから分離することができる。本
発明の目的からすると、芳香族ビニルもしくはビニリデ
ンホモポリマーの存在量は、インターポリマーの合計量
の20重量%以下、好ましくは15重量%以下であるこ
とが望ましい。
【0030】実質的にランダムなインターポリマーは、J
ames C.Stevens等が1990年7月3日に出願した米国出願07
/545,403(EP-A-0,416,815に対応)および1995年6月6日に
出願され許可された米国出願08/469,828(米国特許5,70
3,187)に記載に基づき製造することができる。これらの
米国出願における、これらの全ての開示を本明細書では
引用する。これらの重合反応の好ましい操作条件は、圧
力が大気圧〜3,000気圧、温度が−30〜200℃
である。それぞれのモノマーの自動重合温度より高い温
度で重合および未反応モノマー除去を行なうと、フリー
ラジカル重合により幾分量のホモポリマー重合生成物が
生成しうる。
【0031】本発明で用いられる実質的にランダムなイ
ンターポリマーを製造するための好ましい触媒および方
法の例は、EP-A-416,815に対応する1990年7月3日出願の
米国出願07/545,403、EP-A-514,828に対応する1991年5
月20日出願の米国出願07/702,475、EP-A-520,732に対応
する1992年5月1日出願の米国出願07/876,268、1994年5
月12日出願の米国出願08/241,523(米国特許5,470,99
3)、米国特許5,055,438、5,057,475、5,096,867、5,06
4,802、5,132,380、5,189,192、5,321,106、5,347,02
4、5,350,723、5,374,696、5,399,635および5,556,928
に開示されている。これらの全ての開示を本明細書では
引用している。
【0032】本発明で用いられる実質的にランダムなα
-オレフィン/芳香族ビニルもしくはビニリデンインタ
ーポリマーはまた、WO95/32095 John C.にBradfute等
(W.R.Grace & Co)が記載した方法、WO94/00500にR.B.Pan
nell(Exxon Chemical Patents,Inc.)が記載した方法、お
よび「Plastics Technology」、25頁(1992年9月)に記載さ
れている方法によっても製造することができ、これらの
全ての開示も本明細書で引用することができる。
【0033】また、Francis J.Timmers等によって1996
年9月4日に出願された米国出願08/708,809(米国特許5,8
79,149)に開示されている、少なくとも一つのα-オレフ
ィン/芳香族ビニル/芳香族ビニル/α-オレフィンテ
トラドからなる実質的にランダムなインターポリマーも
本発明で使用されるインターポリマーとして好適であ
る。これらのインターポリマーは、ピーク対ピークノイ
ズの3倍以上の強度を持つ追加の信号をもつ。これらの
信号は43.75-44.25ppmと38.0-38.5ppmの化学シフト範囲
に現れる。特にピークが44.1、43.9および38.2ppmに観察
される。プロトンテストNMR実験では、43.75-44.25p
pmの化学シフト領域の信号がメチン炭素で、38.0-38.5p
pm領域の信号がメチレン炭素であることを示している。
【0034】本発明で使用されるインターポリマーとし
て、1990年7月3日に出願された米国特許出願第5
45403号(ヨーロッパ特許公開第0416815号
に対応)に開示された脂肪族α-オレフィンおよび芳香
族モノビニルもしくはモノビニリデン化合物からなる擬
似ランダムインターポリマーを用いることもできる。こ
れらのインターポリマー[i]は、−30〜250℃の温
度で、次式(3)で示すような触媒、および所望により好
ましくは共触媒の存在下に重合を行なって製造すること
ができる。
【0035】
【化3】
【0036】式(3)中、各Cpは、それぞれの場合独立
に、Mにπ−結合した置換シクロペンタジエニル基であ
り、Eは、炭素またはケイ素原子であり、Mは、元素周
期律表の第IV族金属、好ましくはZrまたはHf、最も
好ましくはZrであり、各Rは、それぞれの場合独立
に、水素原子、またはヒドロカルビル、シラヒドロカル
ビルもしくはヒドロカルビルシリルであって、30以
下、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10の炭
素またはケイ素原子を持つ基であり、各R'は、それぞ
れの場合独立に、水素原子、ハロゲン原子、またはヒド
ロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、シラヒドロカルビ
ル、ヒドロカルビルシリルであって、30以下、好まし
くは1〜20、より好ましくは1〜10の炭素またはケ
イ素原子を持つ基であるか、または2個のR'基が一緒
になってC1-10 ヒドロカルビル置換1,3-ブタジエンを
形成したものであり、mは1または2である。
【0037】特に好ましい置換シクロペンタジエニル基
としては、次式(4)で示される基が挙げられる。
【0038】
【化4】
【0039】式(4)中、各R3はそれぞれの場合独立に、
水素原子、またはヒドロカルビル、シラヒドロカルビル
もしくはヒドロカルビルシリルであって、30以下、好
ましくは1〜20、より好ましくは1〜10の炭素また
はケイ素原子を持つ基であるか、または2個のR基が一
緒になってこれらの基の2価の誘導体を形成している。
好ましくはR3はそれぞれの場合独立に、(異性体があ
る場合は全異性体を含め)、水素、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ベンジル、フェ
ニルまたはシリルであるか、または(可能な場合は)2
個のこれらR3基は一緒になってインデニル、フルオレ
ニル、テトラヒドロインデニル、テトラヒドロフルオレ
ニルまたはオクタヒドロフルオレニル等の縮合環系を形
成している。
【0040】特に好ましい触媒の具体例としては、ラセ
ミ−(ジメチルシランジイル)-ビス-(2-メチル-4- フェ
ニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ラセミ−(ジ
メチルシランジイル)-ビス-(2-メチル-4- フェニルイン
デニル)ジルコニウム1,4-ジフェニル-1,3- ブタジエ
ン、ラセミ−(ジメチルシランジイル)-ビス-(2-メチル-
4-フェニルインデニル)ジルコニウムジ−C1-4アルキ
ル、ラセミ−(ジメチルシランジイル)-ビス-(2-メチル-
4-フェニルインデニル)ジルコニウムジ−C1-4アルキ
ル、ラセミ−(ジメチルシランジイル)-ビス-(2-メチル-
4-フェニルインデニル)ジルコニウムジ−C1-4アルコキ
シド、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0041】また、触媒として、以下のチタン系拘束幾
何触媒(Titanium-based constrained geometry cataly
sts)を用いることができる。具体的には、[N-(1,1-ジ
メチルエチル)-1,1-ジメチル-1-[(1,2,3,4,5-η)-1,5,
6,7-テトラヒドロ-s-インダセン-1-イル]シランアミナ
ト(2-)-N]チタンジメチル;(1-インデニル)(t-ブチルア
ミド)ジメチル−シラン チタン ジメチル;((3-t-ブ
チル)(1,2,3,4,5-η)-1-インデニル)(t-ブチルアミド)
ジメチルシラン チタン ジメチル;および(3-イソ-
プロピル)(1,2,3,4,5-η)-1- インデニル)(t-ブチ
ルアミド)ジメチルシラン チタン ジメチル、または
それらの組み合わせ等が挙げられる。
【0042】本発明で用いられるインターポリマーは、
LongoおよびGrassi. (Makromol. Chem., Vol.191、 2387
-2396頁(1990))、およびD’Anniello等(Journal of Appl
iedPolymer Science,Vol.58、 1701-1706頁(1995))に記
載の方法でも製造することが可能であり、この方法では
メチルアルミノオキサン(MAO)およびシクロペンタ
ジエニルチタントリクロリド(CpTiCl3)系の触
媒を用いてエチレンスチレンコポリマーを調製してい
る。また、XuおよびLin(Polymer Preprints, Am.Chem.
Soc., Div. Polym. Chem. Vol. 35、 686-687頁(1994))
に記載されているように、MgCl2/TiCl4/Nd
Cl3/Al(i-Bu)3 触媒を用いて、インターポリマー
を製造することもできる。さらに、Lu等(Journal of
Applied Polymer Science, Vol.53, 1453-1460頁(199
4))に記載されていりょうに、TiCl4/NdCl3
MgCl2/Al(Et)3 触媒を用いることによってイン
ターポリマーを調製することもできる。
【0043】さらにまた、ザーネット(Sernets)とミュ
ルハプト(Mulhaupt) (Macromol. Chem. Phys., v. 19
7, pp. 1071-1083, 1997)に記載されているように、M
2Si(Me4Cp)(N-t-ブチル)TiCl2/メチルア
ルミノキサン、チーグラー・ナッタ触媒を使用して、イ
ンターポリマーを調製することができる。アライトシア
キと鈴木(Polymer Preprints,Am. Chem. Soc., Div. Po
lym. Chem.)Vol. 38, p. 349, 350, 1997)および米国特
許5,652,315(三井東圧化学(株))に記載さ
れているように、ブリッジ型メタロセン触媒を使用し
て、インターポリマーを調製することもできる。
【0044】上記の他に、α- オレフィン/芳香族ビニ
ルモノマーからなるインターポリマー(たとえばプロピ
レン/スチレンやブテン/スチレン)の製法について
は、米国特許5,244,996(三井石油化学工業
(株))または米国特許5,652,315(三井石油
化学工業(株))に記載されており、またドイツ公報D
E19711339A1や米国特許5,883,213
(電気化学工業(株))などにも記載された方法で調製
することもできる。
【0045】上記で開示されたインターポリマー成分調
製方法は参照文献として本発明に組み込まれる。アリア
トオル等によりPolymer Preprints Vol. 39, No. 1, Ma
rch 1998において開示されているエチレン/スチレンラ
ンダム共重合体もまた本発明の成分(インターポリマ
ー)として使用できる。
【0046】本発明に好適に用いられる擬似ランダムイ
ンターポリマーを製造するに好適な触媒および方法の例
は、1990年7月3日に出願された米国特許出願第545403号
(ヨーロッパ特許公開第0416815号)、1990年7月3日に出願
された米国特許出願547718号(ヨーロッパ特許公開第468
651号)、1991年5月20日に出願された米国特許出願第7024
75号(ヨーロッパ特許公開第514828号)、1992年5月1日に
出願された米国特許出願第876268号(ヨーロッパ特許公
開第520732号)、1993年1月21日に出願された米国特許出
願第8003号(米国特許5,374,696)、1993年6月24日に出願
された米国特許出願第82197号(WO95/00526に対応)、なら
びに米国特許出願第5055436、5057475、5096867、5064802、
5132380および5189192号の各明細書に開示されており、
これらのすべては、本発明の参考として引用する。
【0047】本発明で用いられるインターポリマー[i]
は、反応性の極性基を有するラジカル重合性モノマーで
グラフト変性されていてもよい。この変性インターポリ
マーにおけるラジカル重合性モノマーのグラフト量は、
グラフト変性前のインターポリマー100重量%に対し
て、0.01〜30重量%、好ましくは0.01〜10
重量%、さらに好ましくは0.1〜2重量%の範囲であ
ることが望ましい。
【0048】本発明で用いられる反応性の極性基を有す
るラジカル重合性モノマーは、分子中にラジカル重合可
能な二重結合を少なくとも一つ含有するモノマーであ
り、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有
エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン性不
飽和化合物、芳香族ビニル化合物、不飽和カルボン酸お
よびその誘導体、ビニルエステル化合物、ニトリル基含
有不飽和化合物および塩化ビニルから選ばれる少なくと
も一種である。
【0049】水酸基含有エチレン性不飽和化合物として
は、具体的には、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ
-3- フェノキシ−プロピル(メタ)アクリレート、3-ク
ロロ-2- ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グ
リセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタン
モノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、2-(6-ヒドロキシヘキサノイルオキ
シ)エチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステ
ル;10-ウンデセン-1- オール、1-オクテン-3- オー
ル、2-メタノールノルボルネン、ヒドロキシスチレン、
ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビ
ニルエーテル、N-メチロールアクリルアミド、2-(メ
タ)アクロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、
グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコール、ア
リロキシエタノール、2-ブテン-1,4- ジオール、グリセ
リンモノアルコールなどが挙げられる。
【0050】上記アミノ基含有エチレン性不飽和化合物
は、エチレン性二重結合とアミノ基を有する化合物であ
り、このような化合物としては、次式(5)で表わされる
アミノ基および置換アミノ基を少なくとも1種類有する
ビニル系単量体を挙げることができる。
【0051】
【化5】
【0052】式(5)中、R3は、水素原子、メチル基また
はエチル基を示し、R4 は、水素原子、炭素原子数が1
〜12、好ましくは1〜8のアルキル基、または炭素原
子数が6〜12、好ましくは6〜8のシクロアルキル基
である。なお上記のアルキル基、シクロアルキル基は、
さらに置換基を有してもよい。このようなアミノ基含有
エチレン性不飽和化合物としては、具体的には、(メ
タ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸プロ
ピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、メタクリル酸
フェニルアミノエチルおよびメタクリル酸シクロヘキシ
ルアミノエチル等のアクリル酸またはメタクリル酸のア
ルキルエステル系誘導体類;N-ビニルジエチルアミンお
よびN-アセチルビニルアミン等のビニルアミン系誘導体
類;アリルアミン、メタクリルアミン、N-メチルアクリ
ルアミン、N,N-ジメチルアクリルアミド、およびN,N-ジ
メチルアミノプロピルアクリルアミド等のアリルアミン
系誘導体;アクリルアミドおよびN-メチルアクリルアミ
ド等のアクリルアミド系誘導体;p-アミノスチレン等の
アミノスチレン類;6-アミノヘキシルコハク酸イミド、
2-アミノエチルコハク酸イミドなどが用いられる。
【0053】上記エポキシ基含有エチレン性不飽和化合
物は、1分子中に重合可能な不飽和結合およびエポキシ
基を少なくとも1個以上有するモノマーであり、このよ
うなエポキシ基含有エチレン性不飽和化合物としては、
具体的には、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート;マレイン酸のモノおよびジグリシジルエス
テル、フマル酸のモノおよびジグリシジルエステル、ク
ロトン酸のモノおよびジグリシジルエステル、テトラヒ
ドロフタル酸のモノおよびジグリシジルエステル、イタ
コン酸のモノおよびグリシジルエステル、ブテントリカ
ルボン酸のモノおよびジグリシジルエステル、シトラコ
ン酸のモノおよびジグリシジルエステル、エンド-シス-
ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸
(ナジック酸TM)のモノおよびジグリシジルエステル、
エンド-シス-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-メチ
ル-2,3-ジカルボン酸(メチルナジック酸TM)のモノお
よびジグリシジルエステル、アリルコハク酸のモノおよ
びグリシジルエステルなどのジカルボン酸モノおよびア
ルキルグリシジルエステル(モノグリシジルエステルの
場合のアルキル基の炭素原子数1〜12);p-スチレン
カルボン酸のアルキルグリシジルエステル、アリルグリ
シジルエーテル、2-メチルアリルグリシジルエーテル、
スチレン-p-グリシジルエーテル、3,4-エポキシ-1-ブテ
ン、3,4-エポキシ-3-メチル-1-ブテン、3,4-エポキシ-1
-ペンテン、3,4-エポキシ-3-メチル-1-ペンテン、5,6-
エポキシ-1-ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキ
シドなどを例示することができる。
【0054】上記芳香族ビニル化合物としては、下記式
(6)で表わされる化合物が挙げられる。
【0055】
【化6】
【0056】上記式(6)において、R5は、水素原子また
は炭素原子数が1〜3のアルキル基を示し、具体的に
は、メチル基、エチル基、プロピル基およびイソプロピ
ル基を挙げることができる。R6は、炭素原子数が1〜
3のアルキリデン基(2価炭化水素基)を示し、具体的
には、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基お
よびイソプロピリデン基を挙げることができる。
【0057】また、R7は炭素原子数が1〜3の炭化水
素基またはハロゲン原子を示し、具体的には、メチル
基、エチル基、プロピル基およびイソプロピル基ならび
に塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子などを挙げるこ
とができる。また、nは通常は0〜5、好ましくは1〜
5の整数を表わす。nは2以上の場合、R7は互いに同
一であっても異なっていてもよい。
【0058】このような芳香族ビニル化合物としては、
具体的には、スチレン、α- メチルスチレン、o-メチル
スチレン、p-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-ク
ロロスチレン、m-クロロスチレン、p-クロロメチルスチ
レン、4-ビニルピリジン、2-ビニルピリジン、5-エチル
-2-ビニルピリジン、2-メチル-5-ビニルピリジン、2-イ
ソプロペニルピリジン、2-ビニルキノリン、3-ビニルイ
ソキノリン、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルピロリド
ンなどを挙げることができる。
【0059】上記不飽和カルボン酸としては、具体的に
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカル
ボン酸、ナジック酸TM(エンドシス- ビシクロ[2,2,
1]ヘプト-5-エン-2,3- ジカルボン酸)、ビシクロ[2,
2,1]ヘプト-2-エン-5,6-ジカルボン酸などが挙げられ
る。
【0060】また、不飽和カルボン酸の誘導体として
は、たとえば上記のような不飽和カルボン酸の酸ハライ
ド化合物、アミド化合物、イミド化合物、酸無水物、エ
ステル化合物などが挙げられる。具体的には、塩化マレ
ニル、マレニルイミド、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプト-2-エン-5,6-ジカルボン酸無水
物、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、マレ
イン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチ
ル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テト
ラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト-
2-エン-5,6- ジカルボン酸ジメチル、グリシジルマレエ
ート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、メタクリル酸アミノエチルおよびメ
タクリル酸アミノプロピルなどを挙げることができる。
【0061】これらの中では、(メタ)アクリル酸、無
水マレイン酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸アミノプ
ロピルが好ましい。上記ビニルエステル化合物として
は、具体的には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n-
酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプ
ロン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリル酸ビ
ニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、p-t-ブチ
ル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、シクロヘキサン
カルボン酸ビニルなどを挙げることができる。
【0062】上記ニトリル基含有不飽和化合物として
は、具体的には、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、フマロニトリル、アリルシアニド、シアノエチルア
クリレートなどを挙げることができる。これらのラジカ
ル重合性モノマーの中でも、無水マレイン酸、(メタ)
アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸プロピル
アミノエチル、グリシジル(メタ)アクリレート、スチ
レン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリルを
用いることが好ましい。
【0063】上記インターポリマーのラジカル重合性モ
ノマーによるグラフト変性は、従来公知のグラフト重合
方法を用いて行なうことができる。たとえば上記インタ
ーポリマーを溶融させて不飽和カルボン酸等を添加して
グラフト重合を行なう方法、上記インターポリマーを溶
媒に溶解させてラジカル重合性モノマーを添加してグラ
フト重合を行なう方法がある。
【0064】これらの方法において、ラジカル開始剤の
存在下にグラフト重合を行なうと、上記ラジカル重合性
モノマーを効率よくグラフト重合させることができる。
この場合、ラジカル開始剤は、上記インターポリマー1
00重量部に対して、通常は0.001〜1重量部の量
で用いられる。このようなラジカル開始剤としては、有
機ペルオキシド、アゾ化合物などが用いられる。このよ
うなラジカル開始剤としては、具体的には、ベンゾイル
ペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジク
ミルペルオキシド、ジ-t- ブチルペルオキシド、2,5-ジ
メチル-2,5- ジ(ペルオキシドベンゾエート)ヘキシン
-3、1,4-ビス(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベン
ゼン、ラウロイルペルオキシド、t-ブチルペルアセテー
ト、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(t-ブチルペルオキシド)
ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチルペルオキ
シド)ヘキサン、t-ブチルペルベンゾエート、t-ブチル
ペルフェニルアセテート、t-ブチルペルイソブチレー
ト、t-ブチルペル-sec- オクトエート、t-ブチルペルピ
バレート、クミルペルピバレート、t-ブチルペルジエチ
ルアセテート;アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル
アゾイソブチレートなどが挙げられる。
【0065】これらのうちでは、ジクミルペルオキシ
ド、ジ-t- ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ
(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5
- ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4-ビス(t-ブ
チルペルオキシイソプロピル)ベンゼンなどのジアルキ
ルペルオキシドが好ましく用いられる。上記のようなラ
ジカル開始剤を使用したグラフト重合反応、あるいはラ
ジカル開始剤を使用せずに行なうグラフト重合反応の反
応温度は、通常60〜300℃、好ましくは80〜23
0℃の範囲内に設定される。
【0066】次ぎに本発明で使用されるシンジオタクテ
ィックポリプロピレンについて説明する。 [シンジオタクティックポリプロピレン(ii)]シンジオ
タクティックポリプロピレン(ii)は、実質的にシンジオ
タックティック構造を有するポリプロピレンであって、
少量例えば、20重量%以下、好ましくは15重量%以
下の量でエチレン、炭素数4以上のα−オレフィン等が
共重合されていてもよい。
【0067】このようなシンジオタクティックポリプロ
ピレンを製造する際には、前記本明細書の背景技術の項
で述べたJ. A. Ewenらの文献 「J. Am. Chem. Soc., 198
8, 110, 6255-6256」に記載の触媒系を用いることもで
き、また該文献に記載された化合物と異なる構造のもの
であっても、プロピレンの単独重合体を製造したとき
に、得られる重合体のペンタッドシンジオタクティック
分率(A. ZambelliらMacromolecules vol 6 687 (1973)
および同vol.8, 925 (1975))が前述したような値、た
とえば、0.5以上程度の比較的タクティシティーが高
い重合体を製造しうる触媒系であれば利用でき、たとえ
ば、互いに非対称な配位子を有する架橋型遷移金属化合
物と有機アルミニウム等の助触媒とからなる触媒系が好
適に使用される。
【0068】また、本発明においては、上記した触媒系
に代えて特開平2-41303号公報、特開平4130
5号公報、特開平2-274703号公報、特開平2-2
74704号公報、特開平3-179005号公報、特
開平3-179006号公報、特開平4-69394号公
報、特開平5-17589号公報、あるいは特開平8−
120127号公報に記載の触媒系を用いることもでき
る。
【0069】以下、このようなシンジオタクティックポ
リプロピレンの製造の際に、好適に使用される架橋型遷
移金属化合物とを含む触媒について説明する。触媒とし
ては、下記成分(a)と、下記成分(b),(c)および(d)のう
ちから選択される1種以上の化合物とからなる少なくと
も1つの触媒系が好ましく用いられる。
【0070】(a):下記式(II)または式(III)で表され
る遷移金属錯体
【0071】
【化7】
【0072】[式(II)、(III)中、MはTi、Z
r、Hf、Rn、Nd、SmまたはRuであり、Cp1
およびCp2はMとπ結合しているシクロペンタジエニ
ル基、インデニル基、フルオレニル基またはそれらの誘
導体基であり、X1およびX2は、アニオン性配位子また
は中性ルイス塩基配位子であり、Yは窒素原子、酸素原
子、リン原子、または硫黄原子を含有する配位子であ
り、ZはC、O、B、S、Ge、SiまたはSn原子あ
るいはこれらの原子を含有する基である。] (b):成分(a)中の遷移金属Mと反応し、イオン性の錯体
を形成する化合物 (c):有機アルミニウム化合物 (d):アルモキサン(アルミノキサン、アルミニウムオ
キシ化合物とも言う。)。
【0073】(a)遷移金属錯体 まず、下記式(II)で表される遷移金属錯体(a)につ
いて説明する。
【0074】
【化8】
【0075】[式(II)中、MはTi、Zr、Hf、R
n、Nd、SmまたはRuであり、好ましくはTi、Z
rまたはHfであり、Cp1およびCp2はMとπ結合し
ているシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオ
レニル基またはそれらの誘導体基であり、X1およびX2
は、アニオン性配位子または中性ルイス塩基配位子であ
り、ZはC、O、B、S、Ge、SiまたはSn原子あ
るいはこれらの原子を含有する基、好ましくは1個の
O、SiまたはCである。] 式(II)中、結合基Zは、特にC、O、B、S、Ge、
Si、Snから選ばれる1個の原子であることが好まし
く、この原子はアルキル基、アルコキシ基などの置換基
を有していてもよく、Zの置換基は、互いに結合して環
を形成していてもよい。これらのうちでは、Zは、O、
SiおよびCから選択されることが好ましい。
【0076】Cp1、Cp2は遷移金属に配位する配位子
であり、シクロペンタジエニル基、インデニル基、4,5,
6,7-テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基などの
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子であり、この
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子は、アルキル
基、シクロアルキル基、トリアルキルシリル基、ハロゲ
ン原子などの置換基を有していてもよい。
【0077】X1およびX2は、アニオン性配位子または
中性ルイス塩基配位子であり、具体的には、炭素原子数
が1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ
基、スルホン酸含有基(−SO3a 、但し、Ra はア
ルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリ
ール基、ハロゲン原子で置換されたアリール基またはア
ルキル基で置換されたアリール基である。)、ハロゲン
原子、水素原子などが挙げられる。
【0078】以下に、シクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子を1個含むメタロセン化合物を例示する。ジフ
ェニルメチレン(シクロペンタジエニル)フルオレニル
ハフニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロリド、
イソプロピル(シクロペンタジエニル-1-フルオレニ
ル)ハフニウムジクロリド、あるいはイソプロピル(シ
クロペンタジエニルー1ーフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、(t−ブチルアミド)ジメチル(フルオレニ
ル)シランチタンジメチル、ジフェニルメチレン(シク
ロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロリ
ドなど。
【0079】また、上記のような化合物においてジルコ
ニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属に置き
換えたメタロセン化合物を例示することもできる。上記
のようなメタロセン化合物は、単独でまたは2種以上組
合わせて用いることができる。次に、本発明で用いられ
る下記式(III)で表される遷移金属錯体(a)につい
て説明する。
【0080】
【化9】
【0081】[式(III)中、MはTi、Zr、Hf、
Rn、Nd、SmまたはRuであり、好ましくはTi、
ZrまたはHfであり、Cp1はMとπ結合しているシ
クロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基
またはそれらの誘導体基であり、Yは、窒素原子、酸素
原子、リン原子、または硫黄原子を含有する配位子であ
り、X1およびX2は、アニオン性配位子または中性ルイ
ス塩基配位子であり、ZはC、O、B、S、Ge、Si
またはSn原子あるいはこれらの原子を含有する基、好
ましくは1個のO、SiまたはCである。]式(III)
中、結合基Zは、特にC、O、B、S、Ge、Si、S
nから選ばれる1個の原子であることが好ましく、この
原子はアルキル基、アルコキシ基などの置換基を有して
いてもよく、Zの置換基は、互いに結合して環を形成し
ていてもよい。これらのうちでは、Zは、O、Siおよ
びCから選択されることが好ましい。
【0082】X1およびX2は、アニオン性配位子または
中性ルイス塩基配位子であり、具体的には、炭素原子数
が1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ
基、スルホン酸含有基(−SO3a 、但し、Ra はア
ルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリ
ール基、ハロゲン原子で置換されたアリール基またはア
ルキル基で置換されたアリール基である。)、ハロゲン
原子、水素原子などが挙げられる。このような式(II
I)で示される化合物としては、具体的に下記のような
化合物が挙げられる。(t-ブチルアミド)ジメチル(フル
オレニル)シランチタンジメチル(t-ブチルアミド)ジメ
チル(フルオレニル)シランチタンジクロライドまた上記
のようなメタロセン化合物は、粒子状担体に担持させて
用いることもできる。
【0083】このような粒子状担体としては、SiO2
Al23、B23、MgO、ZrO2、CaO、TiO2、Zn
O、SnO2、BaO、ThOなどの無機担体、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ-1-ブテン、ポリ4-メチル-1-
ペンテン、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体などの
有機担体を用いることができる。これらの粒子状担体
は、単独でまたは2種以上組合わせて用いることができ
る。
【0084】本発明においては、オレフィン重合用触媒
としては、上記のようなメタロセン系触媒が好ましく用
いられるが、次に、メタロセン系触媒を形成する(b):
成分(a)中の遷移金属Mと反応し、イオン性の錯体を形
成する化合物、すなわちイオン化イオン性化合物、
(c):有機アルミニウム化合物、および(d):アルミノキ
サン(アルミニウムオキシ化合物)について説明する。
【0085】(b)イオン化イオン性化合物 イオン化イオン性化合物は、遷移金属錯体成分(a)中の
遷移金属Mと反応してイオン性の錯体を形成する化合物
であり、このようなイオン化イオン性化合物としては、
ルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボ
ラン化合物を例示することができる。
【0086】ルイス酸としては、BR3 (式中、Rはフ
ッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換
基を有していてもよいフェニル基またはフッ素原子であ
る。)で示される化合物が挙げられ、たとえばトリフル
オロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロ
フェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)ボ
ロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、トリ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p-トリル)
ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス(3,5-ジメチ
ルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
【0087】イオン性化合物としては、トリアルキル置
換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジ
アルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム
塩などを挙げることができる。具体的に、トリアルキル
置換アンモニウム塩としては、たとえばトリエチルアン
モニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアンモ
ニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモ
ニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。ジア
ルキルアンモニウム塩としては、たとえばジ(1-プロピ
ル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ
素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニル)ホ
ウ素などが挙げられる。さらにイオン性化合物として、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウ
ムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げ
ることもできる。
【0088】ボラン化合物としては、デカボラン(1
4)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ノナボレー
ト、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカボレー
ト、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ドデカ
ハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)などの
金属ボランアニオンの塩などが挙げられる。カルボラン
化合物としては、4-カルバノナボラン(14)、1,3-ジカ
ルバノナボラン(13)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニ
ウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボ
レート)ニッケル酸塩(IV)などの金属カルボランアニオ
ンの塩などが挙げられる。
【0089】上記のようなイオン化イオン性化合物は、
単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
前記有機アルミニウムオキシ化合物またはイオン化イオ
ン性化合物は、上述した粒子状担体に担持させて用いる
こともできる。また触媒を形成するに際しては、有機ア
ルミニウムオキシ化合物またはイオン化イオン性化合物
とともに以下のような(c)有機アルミニウム化合物を用
いてもよい。
【0090】(c)有機アルミニウム化合物 有機アルミニウム化合物としては、分子内に少なくとも
1個のAl−炭素結合を有する化合物が利用できる。こ
のような化合物としては、たとえば下記一般式で表され
る有機アルミニウム化合物が挙げられる。 (R1)mAl(O(R2))npq (式中、R1およびR2は、互いに同一でも異なっていて
もよく、炭素原子数が通常1〜15、好ましくは1〜4
の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0
<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦
q<3を満たす数であって、しかも、m+n+p+q=
3である。)(d)有機アルミニウムオキシ化合物(アルモキサン) (d)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアル
ミノキサンであってもよく、また特開平2−78687
号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機ア
ルミニウムオキシ化合物であってもよい。
【0091】従来公知のアルミノキサン(アルモキサ
ン)は、具体的には、下記一般式(d-1)および(d-2)で表
される。
【0092】
【化10】
【0093】式(d-1)および(d-2)中、Rbはメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭化水素基であ
り、好ましくはメチル基、エチル基、特に好ましくはメ
チル基である。mは2以上の整数であり、好ましくは5
〜40の整数である。ここで、アルミノキサンは式(O
Al(R1))で表されるアルキルオキシアルミニウム単
位および式(OAl(R2))で表されるアルキルオキシ
アルミニウム単位(ここで、R1およびR2はRと同様の
炭化水素基であり、R1およびR2は相異なる基を示
す。)からなる混合アルキルオキシアルミニウム単位か
ら形成されていてもよい。なお有機アルミニウムオキシ
化合物は、少量のアルミニウム以外の金属の有機化合物
成分を含有していてもよい。
【0094】このようなアルミノキサンとしては、具体
的には、アルキルアルミニウムを水で縮合した形状のも
が挙げられ、特にメチルアルミノキサンが好ましく、重
合度として、5以上、好ましくは10以上のものが用い
られる。上記遷移金属触媒成分に対するアルミノキサン
の使用割合としては、10モル倍〜1万モル倍、通常5
0モル倍〜5千モル倍である。またアルキルアルミニウ
ムと安定アニオン、あるいはそれを発生する化合物を組
合わせたものも使用できる。
【0095】また、重合条件については特に制限はなく
不活性媒体を用いる溶媒重合法、あるいは実質的に不活
性媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法も利用でき
る。通常、重合温度としては、−100〜+200℃、
重合圧力としては、常圧〜100kg/cm2が採用さ
れ、好ましくは−100〜+100℃、常圧〜50kg
/cm2が採用される。
【0096】また重合に際して20重量%以下、好まし
くは15重量%以下、特に10重量%以下の量でエチレ
ン、あるいは炭素数4以上のオレフィン類、たとえば、
ブテン-1、ペンテン-1、ヘキセン-1、ヘプテン-1,
4-メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン、ヘ
キサデセン−1、ノルボルネン等;ジエン類例えば、ヘ
キサジエン、オクタジエン、デカジエン、ジシクロペン
タジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等;が共
重合されてもよい。なお、これらエチレン、α−オレフ
ィン等が上記の量で共重合されると、物性に優れた組成
物が得られる傾向がある。
【0097】このように実質的にシンジオタクティック
構造であるとは、プロピレンの単独重合体にあっては、
ペンタッドシンジオタクティック分率(rrrr、ペン
タッドシンジオタクティシティー)が0.5以上、好ま
しくは0.6以上、より好ましくは0.7以上、特に好
ましくは0.80以上であるものであり、この範囲にあ
るものは耐熱性、成形性に優れ、結晶性のポリプロピレ
ンとしての特性が良好で好ましい。
【0098】また、プロピレンと他のα−オレフィン等
との共重合体にあっては、1,2,4-トリクロロベンゼン溶
液で測定した13C-NMRで約20.2ppmに観測さ
れるピーク強度がプロピレン単位の全メチル基に帰属さ
れるピーク強度の0.3以上、好ましくは0.5以上で
あるものであり、この範囲にあると、物性に優れるので
好ましい。また、分子量としては、135℃のデカリン
溶液で測定した極限粘度[η]として、0.1〜20d
l/g、好ましくは0.5〜10dl/g程度である。
【0099】シンジオタクティックポリプロピレンのペ
ンタッドシンジオタクティック分率(rrrr)が上記
範囲にあると、透明性、耐傷付性、耐衝撃性が良好とな
るため好ましい。なお、このペンタッドシンジオタクテ
ィック分率(rrrr)は、以下のようにして測定され
る。
【0100】rrrr分率は、13C−NMRスペクトル
におけるPrrrr(プロピレン単位が5単位連続してシン
ジオタクティック結合した部位における第3単位目のメ
チル基に由来する吸収強度)およびPW (プロピレン単
位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下
記式(A)により求められる。 rrrr分率=Prrrr/PW …(A) NMR測定は、たとえば次のようにして行われる。すな
わち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0
mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター
(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを
加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そし
て日本電子製GX−500型NMR測定装置を用い、1
20℃で、13C−NMR測定を行う。積算回数は、1
0,000回以上とする。
【0101】また、シンジオタクティックポリプロピレ
ンのメルトフローレート(MFR、230℃、2.16
kg荷重)は、0.001〜500g/10分、好まし
くは0.01〜100g/10分、さらに好ましくは
0.1〜50g/10分であることが望ましい。MFR
がこのような範囲にあると、良好な流動性を示し、この
シンジオタクティックポリプロピレンを他の成分と配合
し易く、また得られた組成物から機械的強度に優れた成
形品が得られる傾向がある。
【0102】また、シンジオタクティックポリプロピレ
ンの密度は、0.86〜0.91g/cm3、好ましく
は0.865〜0.90g/cm3のものが望ましい。
このような密度のシンジオタクティックポリプロピレン
を用いると、成形加工性が良好となり、充分な柔軟性を
有する成形品が得られる傾向がある。本発明に係る樹脂
組成物中には、上記のような[i]インターポリマーと[i
i]シンジオタクティックポリプロピレンの重量比([i]/
[ii])が、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜
90/10、さらに好ましくは20/80〜80/20で
あることが望ましい。
【0103】なお、エチレン-スチレン共重合体などの
インターポリマーのみでは、柔軟性、耐擦傷性に優れて
いるものの、耐熱性が不充分であり、またシンジオタク
ティックポリプロピレンのみを用いると、成形性、柔軟
性が不充分であるが、上記のようになインターポリマー
とシンジオタクティックポリプロピレンとを特定量比で
配合することによって、機械的強度に優れるとともに、
成形性、柔軟性、耐熱性、耐擦傷性などのバランスに優
れた樹脂組成物が得られる。さらに、このような樹脂組
成物は、弾性に優れるとともに、エネルギー分散特性に
優れ、インターポリマーとアイソタクティックポリプロ
ピレンと比較して永久歪みが小いという特徴を有し、さ
らには、低温特性、溶融加工性などにも優れている。 <その他の共重合体>本発明に係る樹脂組成物には、必
要により「その他の共重合体」(エラストマー、エラス
トマー用樹脂)が含まれていてもよい。
【0104】このような「その他の共重合体」として
は、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体
(A)、水添されていてもよい芳香族炭化水素系ブロッ
ク共重合体(B)、エチレン・α−オレフィンブロック
共重合体(C)、エチレン・ジエン共重合体(E)、お
よびエチレン・トリエン共重合体(F)等が挙げられ
る。これらの共重合体は、1種または2種以上組合わせ
て用いられる。
【0105】これらの「その他の共重合体」は、本発明
の樹脂組成物中に含まれる(i)インターポリマーと(ii)
シンジオタクティックポリプロピレンとの合計100重
量部に対して、通常0〜40重量部、好ましくは0〜3
0重量部の量で含まれていてもよい。またこれらの「そ
の他の共重合体」が2種以上本発明に係る樹脂組成物中
に含まれている場合、その合計量が上記した量で含まれ
ていればよい。その他の共重合体が上記のような量で樹
脂組成物中に含まれていると、剛性および硬度、透明
性、耐衝撃性のバランスに優れた成形体を製造可能な組
成物が得られる。
【0106】また、本発明の樹脂組成物には本発明の目
的を損なわない範囲で無機充填材が含まれていてもよ
い。 <無機充填材>無機充填材としては、シリカ、珪藻土、
アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽
石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシ
ウム、チタン酸カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カル
シウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス
繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウ
ム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、
アルミニウム粉、硫化モリブデンなどが挙げられる。
【0107】これらの無機充填材は、本発明の樹脂組成
物中に含まれる(i)インターポリマーと(ii)シンジオタ
クティックポリプロピレンとの合計100重量部に対し
て、通常10〜85重量部、好ましくは20〜80重量
部の量で含まれていてもよい。また、本発明に係る樹脂
組成物には必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
耐候安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、
染料、充填剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわな
い範囲で配合することができる。
【0108】本発明に係る樹脂組成物は、インターポリ
マーとシンジオタクティックポリプロピレンと、必要に
応じて配合される添加剤とを、種々の従来公知の方法で
溶融混合することにより調製される。すなわち、本発明
に係る熱可塑性樹脂組成物は、上記各成分を同時に、ま
たは逐次的に、たとえばヘンシェルミキサー、V型ブレ
ンダー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー等に装
入して混合した後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサー等で溶融混練することによって
得られる。
【0109】これらのなかでも、多軸押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサー等の混練性能に優れた装置を使
用すると、各成分がより均一に分散された高品質の樹脂
組成物が得られる。上記のようにして得られる本発明に
係る樹脂組成物は、床材、壁紙材、コート材、化粧シー
ト、パイプ、チューブ、人工皮革などの用途に好適に用
いられる。
【0110】
【発明の効果】本発明に係る樹脂組成物は、特定のイン
ターポリマー [i]と、シンジオタクティックポリプロピ
レン[ii]からなっているので、弾性に優れるとともに、
エネルギー分散特性、粘着性に優れ、低温特性、機械強
度、耐擦傷性、溶融加工性などに、柔軟性、耐熱性、耐
擦傷性などのバランスに優れている。このような樹脂組
成物は、前記したような各種用途に好適に使用すること
ができる。
【0111】
【実施例】以下、本発明について実施例に基づいてさら
に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により
何等限定されるものではない。以下、実施例で評価する
物性試験条件等を記す。 [引張試験] 1.引張弾性率および引張強度;JIS K6301に準拠し
て、スパン間:30mm、引っ張り速度:30mm/minで
23℃にて測定した。 2.引張破断点伸び;JIS K6301に準拠して、スパン
間:30mm、引っ張り速度:30mm/minで23℃にて
測定した。 3.永久歪み 永久歪みはJIS K6301の引っ張り試験に準拠して、23
℃においてスパン間:30mm、引っ張り速度:30mm/
minで100%(30mm)まで延伸した後、30mm/minの
速度でクロスヘッドを戻すというサイクルを繰り返し、
10サイクル目でクロスヘッドを戻した時に応力が0に
なった時の延びを測定し、これをスパン間距離で除して
得られた値を百分率で表した。 4.マルテンス硬度(1/mm);東京衝機製のマルテン
ス硬度引掻硬度試験機を用いて、厚さ3mmの試験片に引
っ掻き圧子20gの荷重を加え試料を引き掻いた時に生
じる溝幅を測定し、その逆数を算出した。 5.TMA針進入温度(℃);JIS K7196に準拠し、厚
さ2mmの試験片を用いて、昇温速度5℃/minで1.8m
mφの平面圧子に2Kg/cm2の圧力をかけ、TMA曲線よ
り、針進入温度(℃)を求めた。 6.ヘイズ(%);厚さ1mmの試験片を用いて、日本
電色工業(株)製のデジタル濁度計「NDH−20D」
にて測定した。 7.メルトフローレートESI(エチレンとスチレンとか
ら構成されるインターポリマー)は190℃、2.16
kg荷重で、s-PP(シンジオタクティックポリプロピレ
ン)は230℃, 2.16kg荷重で測定した。
【0112】なお、以下の実施例および比較例で使用す
るインターポリマーおよびシンジオタクティックポリプ
ロピレン、アイソタクティックランダムポリプロピレン
の特性について、表1に示す。
【0113】
【表1】
【0114】 Prrrr:ペンタッドシンジオタクティック分率 Piiii :ペンタッドアイソタクティック分率
【0115】
【実施例1】エチレン・スチレン共重合体のインターポ
リマー(ESI30)およびシンジオタクティックポリプロ
ピレン(s-PP)をヘンシェルミキサーを用い、表2に示し
た重量割合でブレンドし、このブレンド100重量部に
対し、チバガイギー社製Irgafos168およびIrganox1010
をそれぞれ0.2重量部添加し、単軸押出機を用い200℃で
溶融混練を行い、樹脂組成物ペレットを得た。
【0116】上記のようにして得られたペレットを230
℃でプレス成形し、物性測定用プレスシート(1mm厚)を
得た。このシートを用いて、上記のような物性測定を行
った。結果を表2に示す。表2から明らかなように、柔
軟で耐熱性に優れた樹脂組成物が得られた。
【0117】
【参考例1】エチレン・スチレン共重合体(ESI30)を
用い(シンジオタクティックポリプロピレン(s-PP)はブ
レンドせず)、230℃でプレス成形し、物性測定用プレ
スシート(1mm厚)を得た。このシートを用い物性測定を
行った。結果を表2に示す。
【0118】
【実施例2】実施例1において、表2に示した樹脂割合
でブレンドを行った以外は実施例1と同様にして溶融混
練を行い、樹脂組成物を調製し、実施例1と同様に評価
した。結果を表2に示す。その結果、柔軟で耐熱性に優
れる樹脂組成物が得られた。
【0119】
【実施例3】エチレン・スチレン共重合体のインターポ
リマーをESI70にした以外は、実施例1と同様の溶融混
練を行い、樹脂組成物を調製し、実施例1と同様に評価
した。結果を表2に示す。その結果、柔軟で耐熱性に優
れる樹脂組成物が得られた。
【0120】
【参考例2】エチレン・スチレン共重合体(ESI70)を用
い(シンジオタクティックポリプロピレン(s-PP)をブレ
ンドせず)、230℃でプレス成形し、物性測定用プレス
シート(1mm厚)を得た。このシートを用い物性測定を行
った。結果を表2に示す。
【0121】
【実施例4】エチレン・スチレン共重合体をESI70にし
た以外は、実施例2と同様の溶融混練を行い、樹脂組成
物を調製し、同様に評価した。結果を表2に示す。その
結果、柔軟で耐熱性に優れる樹脂組成物が得られた。
【0122】
【比較例1】ポリプロピレンをアイソタクティックラン
ダムポリプロピレンに変えた他は実施例4と同様の溶融
混練を行い、樹脂組成物を調製し、同様に評価した。結
果を表2に示す。その結果、耐熱性には優れるが永久歪
みに劣る樹脂組成物が得られた。
【0123】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BB04W BB12X BB14W BB17W BC04W BC08W BC09W BC11W BK00W BN05W FD010 GC00 GH00 GL00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[i](1)(a)少なくとも1種の芳香族ビニル
    もしくはビニリデンモノマー、または(b)少なくとも1
    種のヒンダード脂肪族もしくは環状脂肪族ビニルもしく
    はビニリデンモノマー、または(c)少なくとも1種の芳
    香族ビニルもしくはビニリデンモノマーと、少なくとも
    1種のヒンダード脂肪族もしくは環状脂肪族ビニルもし
    くはビニリデンモノマーとの組み合わせから誘導される
    ポリマー単位:1〜99モル%、および(2)エチレン、
    または少なくとも1種の炭素原子数3〜20のα-オレ
    フィンまたは、それらの組み合わせから誘導されるポリ
    マー単位:99〜1モル%からなる、実質的にランダム
    なインターポリマーと、[ii]シンジオタクティックポリ
    プロピレンからなり、[i]と[ii]の重量割合が1/99から
    99/1であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記インターポリマー[i]が、少なくとも
    1種の芳香族ビニルもしくはビニリデンモノマーから誘
    導されるポリマー単位:1〜99モル%、および少なく
    とも1種の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから誘
    導されるポリマー単位:99〜1モル%からなる、実質
    的にランダムなインターポリマーであることを特徴とす
    る請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記インターポリマー[i]が、スチレンか
    ら誘導されるポリマー単位1〜99モル%、およびエチ
    レンまたはエチレンと少なくとも1種の炭素原子数3〜
    10のα-オレフィンとの組み合わせから誘導されるポ
    リマー単位99〜1モル%からなる、実質的にランダム
    なインターポリマーであることを特徴とする請求項1に
    記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記インターポリマー[i]が、スチレンか
    ら誘導されるポリマー単位1〜65モル%、およびエチ
    レンから誘導されるポリマー単位99〜35モル%から
    なる、擬似ランダムなインターポリマーであることを特
    徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記インターポリマー[i]が、スチレンか
    ら誘導されるポリマー単位1〜65モル%、およびエチ
    レンと少なくとも1種の炭素原子数3〜20のα-オレ
    フィンから誘導されるポリマー単位99〜35モル%か
    らなる、擬似ランダムなインターポリマーであることを
    特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】前記インターポリマー[i]が、インターポ
    リマー100重量%に対して、0.01〜30重量%の
    割合の不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変
    性されてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】上記[ii]シンジオタクティックポリプロピ
    レンの13C-NMRで測定されるペンタッドシンジオタ
    クティック分率(rrrr)が0.5以上であり、メル
    トフローレート(MFR)が0.1〜50g/10分で
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    樹脂組成物。
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