JP2002120233A - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents

プラスチックレンズの製造方法

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JP2002120233A
JP2002120233A JP2000314268A JP2000314268A JP2002120233A JP 2002120233 A JP2002120233 A JP 2002120233A JP 2000314268 A JP2000314268 A JP 2000314268A JP 2000314268 A JP2000314268 A JP 2000314268A JP 2002120233 A JP2002120233 A JP 2002120233A
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plastic lens
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molding die
bis
active energy
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JP2000314268A
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English (en)
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Hitoshi Mizuno
人志 水野
Takeaki Iryo
毅明 井領
Toshihito Kanai
利仁 金井
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】活性エネルギー線を照射してプラスチックレン
ズを製造する方法において、プラスチックレンズ用組成
物を構成する各重合性単量体の光硬化性が異なる場合、
照射エネルギーや温度の管理では、成形用型内での不均
一反応を助長させ、延いては、成形用型と樹脂組成物に
剥がれが発生し、成形物の面精度を低下させる問題があ
った。 【解決手段】活性エネルギー線を照射してプラスチック
レンズを製造する方法において、プラスチックレンズ用
組成物を構成する各重合性単量体の光硬化性が異なる場
合でも、前記活性エネルギー線照射時の条件として、雰
囲気温度40〜100℃、照度30〜100mW/cm
2に制御することにより、面精度が高く、光学特性に優
れたプラスチックレンズを高歩留まりで製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性エネルギー線
を用いた注型成形法によるプラスチックレンズの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは注型成形法、射出
成形法、反応射出成形法などの方法により、所望の光学
性能を有する形状に成形し、製造されている。このう
ち、高性能のプラスチックレンズの製造には、注型成形
法が広く用いられている。
【0003】注型成形法は、通常、成形用型内に、プラ
スチックレンズ用組成物を注入し、加熱、あるいは紫外
線等の活性エネルギー線の照射及び加熱と紫外線等活性
エネルギー線の照射の併用により重合硬化させた後、成
形用型をはずしてプラスチックレンズを得る。この内、
活性エネルギー線を照射して重合硬化させる方法は、熱
重合方法が20時間程度の長時間の重合を必要とするの
に対し、数分の重合時間で硬化するため、納期の短縮や
在庫削減などのメリットがあり、受注生産や少量多品種
生産されるプラスチックレンズの製造には特に適してい
る。今までにも、活性エネルギー線と加熱処理を併用し
た短時間硬化が可能なレンズについての特許(特開平3
−193313、特開平10−249953)が開示さ
れている。しかし、照射エネルギーや温度については規
定されているが、照度については規定されていなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、活性エネルギ
ー線を用いた注型成形法によるプラスチックレンズの製
造方法としては、プラスチックレンズ用組成物の入った
成形用型を活性化エネルギー線照射灯の配置された重合
炉内に所定時間放置させることによる。しかし、プラス
チックレンズ用組成物を構成する各重合性単量体の光硬
化性が異なる場合、照射エネルギーや温度の管理では、
成形用型内での不均一反応を助長させ、延いては、成形
用型と樹脂組成物に剥がれが発生し、成形物の面精度を
低下させる問題がある。
【0005】本発明は、光硬化性の異なる2種以上の重
合性単量体からなるプラスチックレンズ用組成物を用い
ても、活性エネルギー線の照度と加熱処理の温度の管理
により、剥がれ等外観上の欠点の無い、面精度に優れた
成形物を高歩留まりで得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のプラスチックレ
ンズの製造方法は、成形用型内のプラスチックレンズ用
組成物を構成する各重合性単量体の光硬化性の違いに起
因する不均一反応と重合反応の暴走を制御することを特
徴とする。
【0007】検討を重ねた結果、成形型内のプラスチッ
クレンズ用組成物を構成する各重合性単量体の光硬化性
の違いに起因する不均一反応を制御する最も有効な方法
は、活性エネルギー線の強度自体を小さくすることであ
る。光開始剤と紫外線吸収剤の種類、添加量の組み合わ
せにより、光重合で利用する波長域も異なるが、成形用
型径範囲内で30〜100mW/cm2((株)オーク
製作所製受光器UV−35又はUV−36、UV−40
を用いて活性エネルギー線光源直下で測定)の範囲が好
ましい。これより高いと不均一反応を助長して剥がれの
発生が顕著になる。また、これより低いと重合の完結に
時間がかかり、納期の短縮や在庫削減というメリットが
無くなってしまう。さらに、重合反応の暴走を防ぐため
にも雰囲気温度も制御する必要があり、具体的には40
〜100℃(活性エネルギー線光源直下の雰囲気温度)の
範囲が好ましい。これより高いと重合反応が暴走して剥
がれの発生が顕著になる。また、これより低いと耐熱性
等に問題を生じる場合がある。
【0008】本発明での照射エネルギーは、6〜80J
/cm2の範囲が好ましい。これより高いと着色を帯び
る可能性があり、これより低いと耐熱性等に問題を生じ
る場合がある。
【0009】請求項2の予備重合工程を設けることは、
成形用型に注入されたプラスチックレンズ用組成物の液
漏れや気泡の巻き込みを防止する上で有効である。予備
重合工程での照度は60〜200mW/cm2、照射エ
ネルギーは0.1〜4J/cm2の範囲が好ましい。請
求項1の工程よりも、高照度、低照射エネルギーに規定
されている理由は、60mW/cm2未満であるとゲル
化するまで時間を要し、生産性が低下する。200mW
/cm2より高照度であれば短時間でゲル化するが、同
時に照射エネルギーも高くすると不一反応を助長し、剥
がれの発生につながるためである。
【0010】請求項1、2で用いられる活性エネルギー
線としては、紫外線の他、公知のX線、電子線、可視光
線等が挙げられ、光源としては公知のケミカルランプ、
キセノンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハラ
イドランプ、フュージョンランプ等が適用できる。ま
た、請求項1、2のどちらの場合においても、活性エネ
ルギー線の照射は成形用型の片面のみでもよいし、両面
行ってもよい。
【0011】本発明のプラスチックレンズの製造方法に
よれば、2種以上の重合性単量体から構成されるプラス
チックレンズ用組成物において重合性単量体の光硬化性
に差がある程、大きな効果を示す。具体的には、硬化性
の高いアクリル系単量体と、硬化性の低いアリル系、ビ
ニル系またはチオール系の重合性単量体の配合物などが
考えられる。前記の単量体を例示すると、アクリル系単
量体としては、p−ビス(β−(メタ)アクリロイルオ
キシエチルチオ)キシリレン、m−ビス(β−(メタ)
アクリロイルオキシエチルチオ)キシリレン、2,2−
ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイ
ルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロ
イルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−(メタ)アクリロイルオキシジプロポキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロ
イルオキシペンタプロポキシフェニル)プロパン、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
(n=4〜15)ジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ル(n=4〜15)ジ(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリ
レート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート等である。アリル系単量体として
は、エチレングリコールビスアリルカーボネート、ジエ
チレングリコールビスアリルカーボネート、トリエチレ
ングリコールビスアリルカーボネート、テトラエチレン
グリコールビスアリルカーボネート、ペンタエチレング
リコールビスアリルカーボネート、ポリプロピレングリ
コールビスアリルカーボネート、トリメチレングリコー
ルビスアリルカーボネート、3ーヒドロキシプロポキシ
プロパノールビスアリルカーボネート、グリセロールビ
スアリルカーボネート、トリグリセロールビスアリルカ
ーボネート、ビスフェノールAジアリルエーテル、ビス
フェノールSジアリルエーテル、エチレングリコールジ
アリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテ
ル、トリエチレングリコールジアリルエーテル、1,
1,1−トリメチロールプロパントリアリルエーテル、
ネオペンチルグリコールジアリルエーテル、ジアリルフ
タレート等である。ビニル系単量体としては、スチレ
ン、核ハロゲン置換スチレン、ビニルナフタレン、核ハ
ロゲン置換ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、核ハ
ロゲン置換ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、N−ビニル
ピロリドン等とこれらの誘導体である。チオール系単量
体としては、メタンジチオール、1,2−エタンジチオ
ール、1,1−プロパンジチオール、1,2−プロパン
ジチオール、1,3−プロパンジチオール、2,2−プ
ロパンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,
2,3−プロパントリチオール、1,1−シクロヘキサ
ンジチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、
2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、2−
メチルシクロヘキサン−2,3−ジチオール、ビシクロ
〔2,2,1〕ペプタ−exo−cis−2,3−ジチ
オール、1,1−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキ
サン、チオリンゴ酸ビス(2−メルカプトエチルエステ
ル)、2,3−ジメルカプトコハク酸(2−メルカプト
エチルエステル)、2,3−ジメルカプト−1−プロパ
ノール(2−メルカプトアセテート)、2,3−ジメル
カプト−1−プロパノール(3−メルカプトアセテー
ト)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセ
テート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプト
プロピオネート)、1,2−ジメルカプトプロピルメチ
ルエーテル、2,3−ジメルカプトプロピルメチルエー
テル、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−プ
ロパンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エー
テル、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテ
ート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロ
ピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メ
ルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス
(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリト
ールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタ
エリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネ
ート)、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−
3−メルカプトプロパン、4,8−ビス(メルカプトメ
チル)−3,6,9−トリチア−1,11−ウンデカン
ジチオール等である。
【0012】また、重合開始剤としては、光重合開始剤
のみでも硬化物を得ることはできるが、プラスチックレ
ンズとしての十分な物性及び生産性等の点から熱重合開
始剤との併用が好ましい。光重合開始剤の具体例として
は、ベンゾイン、ベンゾインモノメチルエーテル、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、ベンジル、ベンゾフェノ
ン、p−メトキシベンゾフェノン、ベンジルジメチルケ
タール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、メチ
ルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキ
シレート等のカルボニル化合物、2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシ
ルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシ
ベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォス
フィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベン
ゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等のビスアシ
ルフォスフィンオキサイドを挙げることができる。これ
らは一種または二種以上の混合系で用いることができ
る。熱重合開始剤の具体例としては、過酸化ベンゾイ
ル、オクタノイルパーオキサイド、ジイソプロピルパー
オキシパーカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロ
ヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート等の有機過酸化物、2,2’−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4
−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ
系化合物を挙げることができる。これらは一種または二
種以上の混合系で用いることができる。
【0013】また、これら重合開始剤以外に、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、ブルーイング剤、顔料等の各種の添
加剤を必要に応じて添加してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプラスチックレン
ズの製造方法の実施の形態について説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0015】(実施例1)2−(4−ビニルベンジルチ
オ)エタノール及び2−(3−ビニルベンジルチオ)エ
タノールの混合体2.05モルと、m−キシリレンジイ
ソシアネート1モルとを反応させて得られた含硫黄ウレ
タン−ビニル化合物30g、p−ビス(β−メタクリロ
イルオキシエチルチオ)キシリレン40g、ベンジルメ
タクリレート20g、2,2−ビス(4−メタクリロイ
ルオキシジエトキシフェニル)プロパン10g、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルフォスフィンオキサイドと1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン(前記、2種の光重合
開始剤の重量比1:1の混合物の商品名:IRGACU
RE1850)各0.05g、t−ブチルパ−オキシイ
ソブチレート0.1g、トリデシルフォスファイト0.
3g、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−
アミルフェニル)−ベンゾトリアゾール(商品名:SE
ESORB704)0.6gを混合し、室温で良く攪拌
した後、30mmHgに減圧して10分間脱気した。
【0016】そして、鏡面仕上げした直径80mmの2
枚のガラス製成形用型の周囲を粘着テープ(ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムにシリコーン系の粘着剤を塗
布したもの)で巻いて中心肉厚が1.5mm、度数−
6.0Dとなるように固定したプラスチックレンズ成形
用型を作製し、この成形用型に前記組成物を注入した
後、前記粘着テープで注入口を封止した。
【0017】続いて、予備重合は行わずに、メタルハラ
イドランプをガラス製成形用型に対して上下に配置した
UV炉内へ、前記組成物の入った成形用型を搬送コンベ
アーにより0.5m/minで搬入しながら、凸面側6
3mW/cm2、凹面側79mW/cm2(メタルハライ
ドランプ中央部直下の搬送コンベアー上で測定、(株)
オーク製作所製受光器UV−35使用)の紫外線を凸凹
合計59J/cm2照射した。この時、UV炉内の温度
は73℃(メタルハライドランプ中央部直下の搬送コン
ベアー上で測定)に保たれていた。
【0018】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、面精度が高
く、光学的特性に優れていた。
【0019】(実施例2)組成物、成形用型等、実施例
1と同一条件で成形用型への注入まで行った。次に、前
記組成物を注入したガラス製成形用型の凸面から、12
0mW/cm2((株)オーク製作所製受光器UV−3
5を用いて、ガラス製成形用型中心部で測定)の紫外線
を1.8J/cm2照射して、前記組成物を予備重合さ
せた後、実施例1と同一条件で重合した。
【0020】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、面精度が高
く、光学的特性に優れていた。
【0021】(実施例3)2−(4−ビニルベンジルチ
オ)エタノール及び2−(3−ビニルベンジルチオ)エ
タノールの混合体2.05モルと、m−キシリレンジイ
ソシアネート1モルとを反応させて得られた含硫黄ウレ
タン−ビニル化合物30g、p−ビス(β−メタクリロ
イルオキシエチルチオ)キシリレン40g、ベンジルメ
タクリレート20g、2,2−ビス(4−メタクリロイ
ルオキシジエトキシフェニル)プロパン10g、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオ
キサイド0.05g、t−ブチルパーオキシイソブチレ
ート0.1g、トリデシルフォスファイト0.3g、2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(商品名:
VIOSORB110)0.05gを混合し、室温で良
く攪拌した後、30mmHgに減圧して10分間脱気し
た。
【0022】そして、鏡面仕上げした直径80mmの2
枚のガラス製成形用型の周囲を粘着テープ(ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムにシリコーン系の粘着剤を塗
布したもの)で巻いて中心肉厚が1.5mm、度数−
6.0Dとなるように固定したプラスチックレンズ成形
用型を作製し、この成形用型に前記組成物を注入した
後、前記粘着テープで注入口を封止した。
【0023】続いて、予備重合は行わずに、メタルハラ
イドランプを成形用型に対して上下に配置したUV炉内
へ、前記組成物の入った成形用型を搬送コンベアーによ
り0.5m/minで搬入しながら、凸面側51mW/
cm2、凹面側62mW/cm2(メタルハライドランプ
中央部直下の搬送コンベアー上で測定、(株)オーク製
作所製受光器UV−35使用)の紫外線を凸凹合計47
J/cm2照射した。この時、UV炉内の温度は65℃
(メタルハライドランプ中央部直下の搬送コンベアー上
で測定)に保たれていた。
【0024】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、面精度が高
く、光学的特性に優れていた。
【0025】(実施例4)組成物、成形用型等、実施例
3と同一条件で成形用型への注入まで行った。次に、前
記組成物を注入した成形用型の凸面から、137mW/
cm2((株)オーク製作所製受光器UV−35を用い
て、成形型中心部で測定)の紫外線を2.1J/cm2
照射して、前記組成物を予備重合させた後、実施例3と
同一条件で重合した。
【0026】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、面精度が高
く、光学的特性に優れていた。
【0027】(実施例5)ビスフェノールSジアリルエ
ーテル30g、p−ビス(β−メタクリロイルオキシエ
チルチオ)キシリレン40g、ベンジルメタクリレート
10g、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジエ
トキシフェニル)プロパン20g、2,4,6−トリメ
チルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド0.0
5g、t−ブチルパーオキシイソブチレート0.1g、
トリデシルフォスフェート0.3g、2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン(商品名:VIOSORB
110)0.05gを混合し、室温で良く攪拌した後、
30mmHgに減圧して10分間脱気した。
【0028】そして、鏡面仕上げした直径80mmの2
枚のガラスモールドの周囲を粘着テープ(ポリエチレン
テレフタレートフィルムにシリコーン系の粘着剤を塗布
したもの)で巻いて中心肉厚が1.5mm、度数−6.
0Dとなるように固定したプラスチックレンズ成形用型
を作製し、これらの成形用型に前記組成物を注入した
後、前記粘着テープで注入口を封止した。
【0029】続いて、予備重合は行わずに、メタルハラ
イドランプを成形用型に対して上下に配置したUV炉内
へ、前記組成物の入った成形用型を搬送コンベアーによ
り0.5m/minで搬入しながら、凸面側36mW/
cm2、凹面側45mW/cm2(メタルハライドランプ
中央部直下の搬送コンベアー上で測定、(株)オーク製
作所製受光器UV−35使用)の紫外線を凸凹合計32
J/cm2照射した。この時、UV炉内の温度は48℃
(メタルハライドランプ中央部直下の搬送コンベアー上
で測定)に保たれていた。
【0030】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、面精度が高
く、光学的特性に優れていた。
【0031】(実施例6)組成物、成形用型等、実施例
5と同一条件で成形用型への注入まで行った。次に、前
記組成物を注入した成形用型の凸面から、178mW/
cm2((株)オーク製作所製受光器UV−35を用い
て、ガラスモールド中心部で測定)の紫外線を2.6J
/cm2照射して、前記組成物を予備重合させた後、実
施例5と同一条件で重合した。
【0032】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、面精度が高
く、光学的特性に優れていた。
【0033】(実施例7)4、8−ビス(メルカプトメ
チル)−3,6,9−トリチア−1,11−ウンデカン
ジチオール40g、p−ビス(β−メタクリロイルオキ
シエチルチオ)キシリレン30g、ベンジルメタクリレ
ート10g、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシ
ジエトキシフェニル)プロパン20g、2,4,6−ト
リメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
0.05g、t−ブチルパ−オキシイソブチレート0.
1g、トリデシルフォスフェート0.3g、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン(商品名:VIOS
ORB110)0.05gを混合し、室温で良く攪拌し
た後、30mmHgに減圧して10分間脱気した。
【0034】そして、鏡面仕上げした直径80mmの2
枚のガラスモールドの周囲を粘着テープ(ポリエチレン
テレフタレートフィルムにシリコーン系の粘着剤を塗布
したもの)で巻いて中心肉厚が1.5mm、度数−6.
0Dとなるように固定したプラスチックレンズ成形用型
を作製し、これらの成形用型に前記組成物を注入した
後、前記粘着テープで注入口を封止した。
【0035】続いて、予備重合は行わずに、メタルハラ
イドランプを成形用型に対して上下に配置したUV炉内
へ、前記組成物の入った成形用型を搬送コンベアーによ
り0.5m/minで搬入しながら、凸面側81mW/
cm2、凹面側96mW/cm2(メタルハライドランプ
中央部直下の搬送コンベアー上で測定、(株)オーク製
作所製受光器UV−35使用)の紫外線を凸凹合計70
J/cm2照射した。この時、UV炉内の温度は91℃
(メタルハライドランプ中央部直下の搬送コンベアー上
で測定)に保たれていた。
【0036】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、面精度が高
く、光学的特性に優れていた。
【0037】(実施例8)組成物、成形用型等、実施例
7と同一条件で成形用型への注入まで行った。次に、前
記組成物を注入した成形用型の凸面から、88mW/c
2((株)オーク製作所製受光器UV−35を用い
て、ガラスモールド中心部で測定)の紫外線を1.1J
/cm2照射して、前記組成物を予備重合させた後、実
施例7と同一条件で重合した。
【0038】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、面精度が高
く、光学的特性に優れていた。
【0039】(比較例1)組成物、成形用型等、実施例
1と同一条件で注入後、前記粘着テープで封止した。続
いて、予備重合は行わずに、メタルハライドランプを成
形用型に対して上下に配置したUV炉内へ、前記組成物
の入った成形用型を搬送コンベアーにより0.5m/m
inで搬入しながら、凸面側136mW/cm2、凹面
側177mW/cm2(メタルハライドランプ中央部直
下の搬送コンベアー上で測定、(株)オーク製作所製受
光器UV−35使用)の紫外線を凸凹合計55J/cm
2照射した。この時、UV炉内の温度は80℃(メタル
ハライドランプ中央部直下の搬送コンベアー上で測定)
に保たれていた。
【0040】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、硬化中の剥
がれ跡があり、面精度が低く、十分な光学的特性を備え
ていなかった。
【0041】(比較例2)組成物、成形用型等、実施例
1と同一条件で成形用型への注入まで行った。次に、前
記組成物を注入した成形用型の凸面から、120mW/
cm2((株)オーク製作所製受光器UV−35を用い
て、ガラスモールド中心部で測定)の紫外線を1.8J
/cm2照射して、前記組成物を予備重合させた後、比
較例1と同一条件で重合した。
【0042】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、硬化中の剥
がれ跡があり、面精度が低く、十分な光学的特性を備え
ていなかった。
【0043】(比較例3)組成物、成形用型等、実施例
2と同一条件で注入後、前記粘着テープで封止した。続
いて、予備重合は行わずに、メタルハライドランプを成
形用型に対して上下に配置したUV炉内へ、前記組成物
の入った成形用型を搬送コンベアーにより0.5m/m
inで搬入しながら、凸面側60mW/cm2、凹面側
83mW/cm2(メタルハライドランプ中央部直下の
搬送コンベアー上で測定、(株)オーク製作所製受光器
UV−35使用)の紫外線を凸凹合計57J/cm2
射した。この時、UV炉内の温度は137℃(メタルハ
ライドランプ中央部直下の搬送コンベアー上で測定)に
保たれていた。
【0044】硬化後、粘着テープとガラス製成形用型を
取り外して得られたプラスチックレンズは、硬化中の剥
がれ跡があり、面精度が低く、十分な光学的特性を備え
ていなかった。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、活性エネルギー線を用
いた注型成形法によるプラスチックレンズの製造におい
て、2種以上の重合性単量体から構成されるプラスチッ
クレンズ用組成物の各重合性単量体の光硬化性に差があ
る場合でも、面精度が高く、光学特性に優れたプラスチ
ックレンズを高歩留まりで製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金井 利仁 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 4F204 AH74 AK03 EA03 EB01 EF27 EK17 EK18 EW34

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種以上の重合性単量体から構成される
    プラスチックレンズ用組成物をプラスチックレンズ成形
    用型に注入した後、活性エネルギー線を照射してプラス
    チックレンズを製造する方法において、前記活性エネル
    ギー線照射時の条件が、40〜100℃の雰囲気温度下
    で照度30〜100mW/cm2であることを特徴とす
    るプラスチックレンズの製造方法。
  2. 【請求項2】 活性エネルギー線を用いて予備重合させ
    た後、請求項1記載の条件で硬化することを特徴とする
    プラスチックレンズの製造方法。
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