JPH03227366A - 熱線吸収グレージング材 - Google Patents

熱線吸収グレージング材

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JPH03227366A
JPH03227366A JP2105690A JP2105690A JPH03227366A JP H03227366 A JPH03227366 A JP H03227366A JP 2105690 A JP2105690 A JP 2105690A JP 2105690 A JP2105690 A JP 2105690A JP H03227366 A JPH03227366 A JP H03227366A
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meth
acid ester
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resin
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中尾 公三
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達也 中村
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は近赤外域に吸収を有する熱線吸収グレージング
材に関し、より詳しくは可視光線を比較的よく透過し近
赤外線吸収能に優れた透明樹脂組成物を素材とする熱線
吸収グレージング材に関するものである。
〔従来の技術〕
アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの透明樹脂は
、すぐれた透明性及び耐候性を有しており、建物あるい
は乗物の窓・天井窓・扉、温室、ドーム等の建築用グレ
ージング材として用いられ、一方アクリル樹脂特に(メ
タ)アクリル酸エステル樹脂、アリルジグリコールカー
ボネート樹脂は、すぐれた透明性・成形性等を有してお
り、サングラス、保護眼鏡等の建築用以外のグレージン
グ材として用いられてきているが、太陽輻射エネルギー
の透過率が高いため、内部の温度上昇、特定波長の光透
過による植物の生育や視力に対する悪影響などの問題が
あった。このためこれらを解決する目的で従来は染顔料
や熱線吸収性物質を添加するなどの方法が提案されてい
る(特公昭62−5190号公報、特開昭62−132
963号公報、特開平1)61036号公報等)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記染顔料を添加する方法の場合には可
視光線透過率の低下が大きい割に太陽輻射エネルギーの
透過率低下は小さく、熱線吸収性や実用性の点において
十分な添加効果が得られないという欠点があった。一方
、熱線吸収性物質を添加する方法の場合には熱線吸収性
能は得られるものの熱線吸収性物質が高価であったり、
実質的にキャスト重合においてしか使用できないなどの
取扱い上の制約があったりなどして、グレージング材と
して汎用的に実用化できないなどの問題があり、市場の
要請に十分窓えられない状況にあった。
したがって、本発明は、上記問題点を解決し市場の要請
に応えるべく、近赤外域の光を選択的に吸収し、可視域
の透過率を比較的高くしたまま太陽光からの熱の遮断を
行うことのできる安価な熱線吸収グレージング材を提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上記の目的を達成するために鋭意研究を
重ねた結果、大塩化タングステンとリン酸エステルおよ
び/または亜リン酸エステルとの反応混合物を含有した
透明樹脂が近赤外線吸収能に優れていることを見出し、
本発明を完成した。
すなわち本発明の要旨とするところは、透明樹脂100
重量部に対して、六塩化タングステン0.01〜10重
量部と、大塩化タングステンの少なくとも0.1倍モル
以上のリン酸エステルおよび/または亜リン酸エステル
との反応混合物を含有せしめてなる熱線吸収グレージン
グ材である。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明における透明樹脂とは、実質的に透明であって吸
収・散乱が大きくない樹脂であればよく特に制限はない
が、その具体的なものとしては、アクリル樹脂、アリル
ジグリコールカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、塩化
ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、オレフィン系樹脂
、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂等をあげることができ
、実質的に透明であれば、上記1種類の樹脂に限らず、
2種以上の樹脂をブレンドしたものも用いることができ
る。これらの透明樹脂のうちアクリル樹脂である熱可塑
性、あるいは架橋された(メタ)アクリル酸エステル樹
脂:アリルジグリコールカーボネート樹脂が好ましく、
近赤外線吸収能を有する反応混合物の分散性や耐候性を
加味すればメタクリル酸メチル単独又はメタクリル酸メ
チル車位を50%以上含有するメタクリル樹脂が望まし
い。
(メタ)アクリル酸エステル樹脂を構成する単量体の具
体的な例としては、(メタ)アクリル酸メチル(アクリ
ル酸メチルあるいはメタクリル酸メチルの意。以下同じ
)、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)ア
クリル酸2〜エチルへキシル、(メタ)アクリル酸メト
キシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メ
タ)アクリル酸N、N−ジエチルアミノエチル、(メタ
)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸トリブロ
モフェニル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロキシフル
フリール、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アク
リル酸ヒドロキシエチル、エチレングリコールジ(メタ
)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレー
ト、ネオベンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ (メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポ
リエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)ア
クリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート等を挙
げることができ、これらの1種または2種以上を用いる
ことができる。ポリエステル(メタ)アクリレートの具
体的な例は多価アルコールとしてエチレングリコール、
■、4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリ
メチロールプロパンポリエチレングリコール、ペンタエ
リスリトール等と、多塩基酸としてフタル酸、アジピン
酸、マレイン酸、イタコン酸、テレフタル酸等を反応さ
せて合成したポリエステルの(メタ)アクリレートであ
り、エポキシ(メタ)アクリレートの具体的な例として
ビスフェノールA−エピクロルヒドリン型、フェノール
ノボラック−エピクロルヒドリン型、脂環型エポキシ樹
脂等のエポキシ樹脂の(メタ)アクリレートであり、ポ
リウレタン(メタ)アクリレートの具体的な例としては
トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネートなどのイソシアネート類の(メタ)アクリレー
トを挙げることができる。
アリルジグリコールカーボネート樹脂を構成する単量体
の具体的な例としては、エチレングリコールビスアリル
カーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネート等を挙げることができる。
本発明において用いられるリン酸エステルは次式(1)
で示されるフォスフェート (但し式中nは1,2あるいは3であり、Rは炭素数1
〜18のアルキル基、アリル基、アリール基、アラルキ
ル基、(メタ)アクリロキシアルキル基あるいはそれの
誘導体を示す。)であり、具体的な例としては、モノエ
チルフォスフェート、ジエチルフォスフェート、トリエ
チルフォスフェート、モノブチルフォスフェート、ジブ
チルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、モノ
ブトキシエチルフォスフェート、モノ (2−エチルヘ
キシル)フォスフェート、ビス(2−エチルヘキシル)
フォスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)フォス
フェート、モノフェニルフォスフェート、ジフェニルフ
ォスフェート、トリフェニルフォスフェート、モノ (
2−クロロエチル)フォスフェート、ビス(2−クロロ
エチル)フォスフェート、トリス(2−クロロエチル)
フォスフェート、モノ(2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート)フォスフェート、ビス(2−ヒドロキシエチル
メタクリレート)フォスフェート、トリス(2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート)フォスフェート等であり、
これらのうちでジエステル、トリエステル、またはこれ
らの混合物を好ましい例として挙げることができる。
本発明において用いられる亜リン酸エステルは次式(2
)で示されるフォスファイト (但し式中nは1.2あるいは3であり、Rは炭素数1
〜18のアルキル基、アリル基、アリール基、アラルキ
ル基、(メタ)アクリロキシアルキル基あるいはそれの
誘導体を示す。)であり、具体的な例としては、モノエ
チルフォスファイト、ジエチルフォスファイト、トリエ
チルフォスファイト、モノブチルフォスファイト、ジプ
チルフォスファイト、トリブチルフォスファイト、モノ
(2−エチルヘキシル)フォスファイト、ビス(2−エ
チルへキシル)フォスファイト、トリス(2−エチルヘ
キシル)フォスファイト、モノデシルフォスファイト、
ジデシルフォスファイト、トリデシルフォスファイト、
モノステアリルフォスファイト、ジステアリルフォスフ
ァイト、トリステアリルフォスファイト、モノフェニル
フォスファイト、ジフェニルフォスファイト、トリフェ
ニルフォスファイト、モノ (ノニルフェニル)フォス
ファイト、ビス(ノニルフェニル)フォスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)フォスファイト、モノ (2,
3−ジクロロプロピル)フォスファイト、ビス(2,3
−ジクロロプロピル)フォスファイト、トリス(2,3
−ジクロロプロピル)フォスファイト等であり、これら
のうちでジエステル、トリエステルを好ましい例として
あげることができる。
本発明において用いられる六塩化タングステン、リン酸
エステルおよび亜リン酸エステルは、目的とする熱線吸
収グレージング材の可視および近赤外域の透過率の設定
および該グレージング材の板厚によってその量を変える
ことができるが、六塩化タングステンの量は透明樹脂1
00重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましく
は0.05〜5重量部である。六塩化タングステンが0
.01重量部未満の場合には近赤外線吸収能の向上が十
分でなく、10重量部を超える場合には近赤外線吸収能
の向上が見られず重合原料中に不溶解部分が残る虞があ
る。
リン酸エステルおよび/または亜リン酸エステルの量は
、六塩化タングステン量に対して少なくとも0.1倍モ
ル、好ましくは1〜300倍モル、さらに好ましくは2
〜100倍モルである。リン酸エステルおよび/または
亜リン酸エステルの量が六塩化タングステンの0.1倍
モル未満の場合には近赤外線吸収能の向上が充分でなく
、熱線吸収グレージング材の表面に発生するブリードや
近赤外線吸収能の経時的な安定性を考慮すると等モル以
上が望ましい。一方、リン酸エステルおよび/または亜
リン酸エステルの量が多すぎると、すなわち六塩化タン
グステンの500倍モルを超える場合には、樹脂の機械
的強度等の物性低下が太き(なり好ましくない。
本発明において透明樹脂に対して配合される反応混合物
は、大塩化タングステンとリン酸エステル、六塩化タン
グステンと亜リン酸エステル、あるいは大塩化タングス
テンとリン酸エステルおよび亜リン酸エステルをそれぞ
れ出発原料として得られ、これらの原料を充分に混合さ
れるように撹拌しながら反応することが、六塩化タング
ステン(WCl 6)の溶解性・反応性の点から好まし
い。このときリン酸エステルおよび/または亜リン酸エ
ステルが液体の場合には、この液体中にhcI!、を添
加して反応を行ってもよく、あるいは溶媒中に’dc1
bとリン酸エステルおよび/または亜リン酸エステルを
添加し反応を行ってもよい。また室温でリン酸エステル
および/または亜リン酸エステルが固体の場合には、こ
れらを融点以上に加熱し溶融状態でW(J6を添加して
もよく、あるいは溶媒に溶解させてから反応を行っても
よい。溶媒としては、反応混合物を溶解し、溶媒沸点が
反応温度より著しく低くないものであれば特に限定はな
く、また溶媒の量としては少なくとも出発原料を溶解す
る程度の量があればよい。該反応混合物を得るための反
応条件としては、室温あるいは室温より若干高い温度か
ら出発原料の1つであるリン酸エステルあるいは亜リン
酸エステルが激しく分解を起こさない程度の温度以下で
反応を行うことが望ましく、具体的には20〜200℃
、好ましくは30〜180℃、さらに好ましくは50〜
150℃の温度で、30時間以下、好ましくは0.5〜
20時間、さらに好ましくは1〜10時間反応を行なう
このようにして本発明における反応混合物は、六塩化タ
ングステン0.01〜10重量部と六塩化タングステン
の少なくとも0.1倍モル以上の前記リン酸エステルお
よび/または亜リン酸エステルとを反応せしめることに
よって得られるが、更に近赤外線吸収性能を向上し、経
時的な安定性を向上する目的で、上記反応系中に水を添
加することができる。水の添加時期は、六塩化タングス
テンとリン酸エステルおよび/または亜リン酸エステル
との反応前、反応中、あるいは反応後に添加してもよい
。また水の添加量は、透明樹脂100重量部に対して0
.01〜1重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部で
ある。
本発明の熱線吸収グレージング材は、前記透明樹脂10
0重量部に対して、前記特定量の大塩化タングステンと
リン酸エステルおよび/または亜リン酸エステルとの反
応混合物を含有せしめるものであり、優れた近赤外線吸
収能及びその安定性を有する。
本発明の熱線吸収グレージング材の製造方法としては、
例えば前記透明樹脂中に近赤外線吸収能を有する前記反
応混合物を混合含有する方法、前記透明樹脂の構成単量
体、好ましくは前記(メタ)アクリル酸エステルなどの
重合性原料に前記反応混合物を添加し重合する方法、あ
るいは重合性原料に六塩化タングステンとリン酸エステ
ルおよび/または亜リン酸エステルとを添加混合し重合
する方法などが挙げられる。
透明樹脂中に前記反応混合物を混合含有する方法には、
たとえば押出成形、射出成形、押圧成形、キャスト製膜
、キャスト重合等があげられる。押出成形あるいは射出
成形により得る方法としては、大塩化タングステンとリ
ン酸エステルおよび/または亜リン酸エステルの反応混
合物を熱可塑性遇明樹脂のペレットと均一にまぜ、これ
を溶融成形機に搬送するか、またはこの混合ペレットを
溶融し反応物が含有された樹脂のペレットを形成した後
溶融成形機に搬送して成形を行う。押圧成形ではプレス
機において成形することにより得られる。
本発明で使用される溶融成形機あるいはプレス機は通常
の成形品、シート、異形品の製造に用いる成形機が用い
られる。またキャスト製膜は溶剤に透明樹脂と近赤外線
吸収性の反応混合物を溶解してポリマー溶液を得て、こ
れを回転ドラム、ガラス板あるいは金属板等の上に流延
して溶剤を蒸発除去して得られる。
(メタ)アクリル酸エステルなどの重合性原料中に−C
16とリン酸エステルおよび/または亜リン酸エステル
との反応混合物を添加し重合する方法の場合には、ラジ
カル重合開始剤の存在下で行ない、たとえばこのラジカ
ル重合開始剤を重合性原料100重量部に対して0.0
001〜2.0重量部、望ましくは0.01〜1.0重
量部添加し加熱重合することが望ましい。
また、アリルジグリコールカーボネートの重合性原料中
に前記反応混合物を添加しキャスト重合する方法の場合
には、ラジカル重合開始剤の存在下で行ない、たとえば
このラジカル重合開始剤を重合性原料100重量部に対
して0.1〜10重量部、望ましくは1.0〜5.0重
量部添加し加熱重合することが望ましい。
このようなラジカル重合開始剤として用いられるアゾ系
重合開始剤の具体例として2.2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル、1.1′−アゾビス−1−シクロヘキサン
カルボニトリル、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチ
ルバレロニトリル、2.2′アゾビス−4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル等をあげることができ
、また過酸化物系重合開始剤の具体例としてt−ブチル
パーオキシイソブチレート、1,1′−ビス−t−ブチ
ルパーオキシ−3,3,5−1−リメチルシクロヘキサ
ン、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサ
イド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等をあげ
ることができる。
重合は塊状重合、好ましくはキャスト重合で行なわれる
。キャスト重合する方法としては上記組成物を常法に従
い、周辺をガスケットでシールして対向させた2枚のガ
ラスの間に注入して加熱する方法が挙げられる。重合温
度は使用するラジカル重合開始剤の種類によって異なる
が、一般に40〜140℃であり通常前段階の重合を4
0〜90℃、後段階の重合を100〜140℃で重合す
ることが望ましい。
また、本発明の熱線吸収グレージング材を光重合開始剤
の存在下で重合する場合、この光重合開始剤を重合性原
料100重量部に対して0.05〜20重量部、好まし
くは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.2〜5
重量部添加することが望ましい。
光重合開始剤とし用いられる具体的な例としてはアセト
フェノン、2,2−ジェトキシアセトフェノン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、ベンゾフェノ
ン、4.4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、■
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、t−ブチ
ルアントラキノン、ベンゾイン、ベンゾインエチルエー
テル等があげられ、この1種類または2種類以上が用い
られる。
重合は前記重合性原料と光重合開始剤を主成分とする混
合物を例えば基板上に塗布するかあるいはセル中に封入
した後、光により硬化して得られる。
ここで使用される基板は例えば硝子、プラスチック、金
属等がある。またセルを使用する場合にはセルの少なく
とも一方の面は光重合を開始するのに必要な光を透過し
なければならず、透明な硝子、プラスチック等が好適で
ある。露光用光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、超
高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、
紫外線蛍光灯等を使用することができる。
また、本発明において重合系中に水を添加することによ
り、グレージング材の近赤外線吸収性能を更に向上させ
、近赤外線吸収能の経時安定性を更に向上させることが
できる。添加する水の量は、前記重合性原料100重量
部に対して0.O1〜1.0重量部、好ましくは0.1
〜0.5重量部が望ましい。
本発明の実施にあたっては種々の添加剤、例えば着色に
用いられる染顔料、酸化防止剤、紫外線吸収等の安定剤
、難燃剤、可塑剤、重合調節剤、剥離剤などを添加する
ことができ、また、基板上に塗布するなどコーティング
組成物として用いる場合には、前記重合性原料に有機溶
剤を添加することができ、これらの添加剤の種類および
量は本発明の目的を達する範囲内で任意に選択すること
ができる。
本発明にいう熱線吸収グレージング材とは、建物や乗物
の窓・天窓・扉、温室、ドーム等に使われる熱線吸収板
や、サングラスレンズ、視力矯正用眼鏡レンズ、コンタ
クトレンズ、保護眼鏡用レンズ、保護面体等に使われる
熱線吸収眼鏡用レンズなどであり、前記のようにして製
造された熱線吸収グレージング材は樹脂板、樹脂成形品
、フィルム等の形態をとることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的実施例をもって説明するが、これ
らの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中において部は重量部を表わし、また得ら
れたグレージング材の透過スペクトルおよび透過率は分
光光度計(@日立製作所製:U3410型)で測定した
。またグレージング材の可視光透過率および日射透過率
の値はJISR3106の規格に準じて求めた。
比較例1 メタクリル酸メチル100部に青色染料としてDiar
esin Blue N (三菱化成■製) 0.00
67部を添加、溶解し、これに紫外線吸収剤としてTi
nuvinPCチバガイギー社製)0.03部と重合触
媒として、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.
008部を添加、溶解した。これを常法に従ってガスゲ
ットを2枚のガラスの間にセットして作られた鋳型間に
注入し、80℃の水槽に6時間、ついで120℃の空気
槽で2時間加熱を行って重合を完了させ、冷却後鋳型か
らとり出して板厚3.2鶴の樹脂板を得た。得られた樹
脂板の300〜1200nmにおける透過スペクトルを
測定し、その結果を第1図中のAで示す。この青色板は
可視域である600n−前後に吸収を示すが、700n
m以上の可視長波長域、近赤外域においては吸収を示さ
なかった。
また得られた樹脂板の可視光透過率および日射透過率を
測定し、第1表に示す。
実施例1 500a+1!三つロフラスコに大塩化タングステン(
W(J6)60.0部とモノブチルフォスフェートとジ
ブチルフォスフェートの混合物(城北化学a製:商品名
JP−504)132.0部を入れテフロン製の撹拌棒
・羽根で撹拌しながら、三つロフラスコをオイルバス中
で徐々に加熱して120’Cで5時間反応を行った。
得られた近赤外線吸収能を有する反応混合物の0.16
部をとり予め0.2部の水を溶解させておいたメタクリ
ル酸メチル100部に添加し溶解させ、剥離剤としてZ
e J ec U N (デュポン社製)0.1部、紫
外線吸収剤としてTinuvin 327 (チハガイ
ギー社製)0.2部および重合触媒として2,2′−ア
ゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルo、issを
添加混合した。これを常法に従って、ガスケットを2枚
のガラスにはさんでつくった鋳型間に注入し、60℃の
水槽に5時間浸漬し、ついで120℃の空気浴槽で2時
間加熱を行って重合を完了させ、冷却後ガラスより剥離
させて板厚3.2flの樹脂板を得た。得られた樹脂板
の300〜2000nmにおける透過スペクトルを測定
し、その結果を第1図のBで示す。比較例1から得られ
た樹脂板のスペクトルAでは見られなかった近赤外域の
吸収を示した。また、本実施例で得られた樹脂板の可視
光透過率および日射透過率を測定し、その結果を第1表
に示すが、可視光透過率が比較例1で得られた樹脂板の
2倍以上の値を示しながら日射透過率はむしろ低い値を
示し、熱線吸収効果は優れてることがわかる。
実施例2 実施例1で得られた反応混合物の0.38部をとり予め
0.4部の水を溶解させておいたメタクリル酸メチル1
00部に添加熔解させ、実施例1と同様に剥離剤、紫外
線吸収剤、重合触媒を添加し重合を行い、板厚3.3f
iの樹脂板を得た。得られた樹脂板の可視光透過率およ
び日射透過率を測定し、その結果を第1表に示す。また
450〜b透過率を測定し、その結果を第2表に示す。
実施例3 実施例1で得られた反応混合物の0.53部をとり予め
0.3部の水を溶解させておいたメタクリル酸メチル1
00部に添加溶解させ、実施例1と同様に剥離剤、紫外
線吸収剤、重合触媒を添加し重合を行い、板厚3.4f
lの樹脂板を得た。得られた樹脂板の可視光透過率およ
び日射透過率を測定し、その結果を第1表に示す。また
450〜2000nmの透過率を測定し、その結果を第
2表に示す。
実施例4 500I1)1三つロフラスコに六塩化タングステン(
WCj! 6) 60.0部とモノブチルフォスフェー
トとジブチルフォスフェートの混合物(城北化学代製:
商品名JP−504)124.2部を入れテフロン製の
撹拌棒・羽根で撹拌しながら、三つロフラスコをオイル
パス中で徐々に加熱して120℃で5時間反応を行った
得られた近赤外線吸収能を有する反応混合物の0、2部
をとりメタクリル酸メチル60.0部に添加し溶解し、
これにトリブロモフェニルメタクリレート(第−工業製
薬証製:商品名ピロガード5R804)30.0部とポ
リエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学逍
製:商品名 NKエステル 4G)10.0部を添加し
溶解させた。これに剥離剤としてZelec  UN 
(デュポン社製)0.1部、紫外線吸収剤としてTin
uvin 327  (チバガイギー社製)0.2部お
よび重合触媒として2.2′−アゾビス−2,4−ジメ
チルバレロニトリル0.1部を添加混合した。これを常
法に従って、ガスケットを2枚のガラスでつくった鋳型
間に注入し、60℃の水槽に4時間浸漬し、ついで12
0℃の空気槽で1時間加熱を行って重合を完了させ、冷
却後ガラスより剥離させて板厚3.4flのレンズを得
た。得られたレンズの300〜1200nmにおける透
過スペクトルを測定し、その結果を第2図に示す。得ら
れた熱線吸収レンズは可視光もある程度吸収し、さらに
800nm以上の近赤外域においても吸収を示した。
実施例5 実施例4で得られた反応混合物の0.5部をとりメタク
リル酸メチル20.0部に溶解し、これにジエチレング
リコールビスアリルカーボネート(旭ペンケミカル社製
:商品名CR−39)75.0部とトリアリルシアヌレ
ート(デグッサ社製)5.0部を添加し溶解した。これ
に剥離剤としてZe j2 ecUNを0.1部、紫外
線吸収剤としてTinuvin 327(チバガイギー
社製)0.2部および重合触媒としてジイソプロピルパ
ーオキシカーボネート(日本油脂謹製:商品名パーロイ
ルIPP)3.0部を添加混合した。両端を熱で融着し
て作った円形のガスケットを2枚のガラスにはさんだ鋳
型間に上記混合モノマーを注射器で注入し、空気槽で4
4℃から48℃まで4時間、48℃から63℃まで7時
間、63℃から70℃まで3.5時間、70℃から85
℃まで1.5時間、85℃から105℃まで1時間で温
度を上昇させ、105℃で2時間加熱し、90℃まで冷
却し鋳型からとり出して板厚2、2 mのレンズを得た
。得られたレンズの450〜1200nmにおける透過
率を測定し、その結果を第3表に示す。
実施例6 実施例4で得られた反応混合物の4.0部をとり、これ
をジペンタエリスリトールへキサアクリレート66.7
部、ペンタエリスリトールへキサアクリレート8.3部
、ネオペンチルグリコールジアクリレート25.0部か
らなる混合溶液に添加溶解した。
これに光重合開始剤としてIrgacure −184
(チバガイギー社製)4.0部を加え溶解した後板厚3
nのポリジエチレングリコールビスアリルカーボネート
製レンズ上に塗布し、蛍光ケミカルランプ(−東方社製
:FL40BL)に10分間照射し重合を行った。得ら
れたレンズは近赤外線吸収能を有する膜厚310μmの
フィルムが基板の樹脂レンズと一体化されていた。この
樹脂材料の450〜1200nmにおける透過率を測定
し、その結果を第3表に示す。
実施例7 試験管にトリブチルフォスファイト(城北化学区製:商
品名JP−304)4.0部と六塩化タングステン0.
4部を入れ30分撹拌し反応を行った。
メタクリル酸メチル90.0部とメタクリル酸10.0
部の混合溶液に上記反応混合物0.8部を添加溶解し、
これに紫外線吸収剤としてTinuvin327を0.
3部と重合触媒として2,2 −アゾビス−2,4−ジ
メチルバレロニトリルを0.1)B加え溶解した後、実
施例4と同様にして重合を行い板厚2.7鶴のレンズを
得た。得られたレンズの450〜1200nmの透過率
を測定し、その結果を第3表に示す。
実施例8 実施例4で得られた反応混合物の0.8部をとりこれを
メタクリル酸メチル100部に溶解し、これに剥離剤と
してZelec  UN  O,2部と重合触媒として
2.2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル
0.15部を加えて溶解した後、実施例4と同様にして
重合を行い板厚3,1nのレンズを得た。
得られたレンズの45 0〜1200nmにおける 透過率を測定し、 その結果を第3表に示す。
第 表 以下余白 第 表 〔発明の効果〕 本発明は以上述べたように、六塩化タングステンと、リ
ン酸エステルおよび/または亜リン酸エステルとを反応
させて得た反応混合物を透明樹脂に含有させてなる熱線
吸収グレージング材であるから、可視域の光を比較的よ
く透過するとともに近赤外域の光を選択的に吸収し、太
陽光からの熱をよく遮断する性質を有するので、近赤外
線吸収性能を必要とするグレージング材として有用であ
ると共に、反応混合物を透明樹脂に混合することができ
るので、容易にかつ安価に該グレージング材を捉供する
ことができる。
前記グレージング材が熱線吸収板である場合には、熱線
を吸収し室内の温度上昇を抑えた有害な光の一部を吸収
したりするなどの働らきがあるので、建物あるいは車や
航空機などの窓・天井窓・扉、囲い、パネル等や温室、
ドーム、カーポート等のグレージング材として、また熱
線吸収眼鏡用レンズである場合には、太陽光線などが肉
眼に到達する前に有害な光の一部を吸収してくれるので
サングラス、視力矯正用眼鏡、コンタクト、保護眼鏡、
保護面体等のグレージング材として好適に用いることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は青色染料を含有したメタクリル樹脂板(A)お
よび実施例1で得られた熱線吸収板(B)の透過スペク
トルを、また第2図は実施例4で得られた熱線吸収レン
ズの透過スペクトルをそれぞれ表わした図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)透明樹脂100重量部に対して、六塩化タングス
    テン0.01〜10重量部と、六塩化タングステンの少
    なくとも0.1倍モル以上のリン酸エステルおよび/ま
    たは亜リン酸エステルとの反応混合物を含有せしめてな
    る熱線吸収グレージング材。
  2. (2)透明樹脂が(メタ)アクリル酸エステル樹脂であ
    る請求項1記載のグレージング材。
  3. (3)透明樹脂がアリルジグリコールカーボネート樹脂
    である請求項1記載のグレージング材。
  4. (4)熱線吸収板であることを特徴とする請求項1又は
    2記載のグレージング材。
  5. (5)熱線吸収眼鏡用レンズであることを特徴とする請
    求項1乃至3記載のグレージング材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6069244A (en) * 1998-02-03 2000-05-30 Nippon Shokubai Co., Ltd. Phthalocyanine compound, method for production thereof, and use thereof
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