JP2002118305A - 多電極圧電デバイス配線方法及び多電極圧電装置 - Google Patents

多電極圧電デバイス配線方法及び多電極圧電装置

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恵一 矢口
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信一 吉村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多電極圧電デバイスの配線において、外部接
続用電極の微細化や狭ピッチ化を容易にする。また、配
線の省スペース化、高密度化、及び低コスト化を可能に
する。 【解決手段】 個別に制御される多数の電極を持つ圧電
・電歪体を有する多電極圧電デバイスの配線方法であっ
て、前記圧電・電歪体の表面に外部接続用電極が形成さ
れた電気回路基板もしくは電子回路基板の一部もしくは
全部を絶縁性材料で被覆し、前記外部接続用電極上に被
覆された絶縁性材料を除去してその表面上に配線パター
ンを形成し、所望の電極と配線の導通を確保するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多電極圧電デバイ
ス配線方法及びそれを用いて作製された装置に関し、特
に、所望の電極のみに電力を供給することにより、圧電
材料あるいは電歪材料を用いて作られるセンサまたはア
クチュエータを機能的に動作させるための、立体的電気
配線の技術に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半田付けやバネ電極の押当て、ワイヤボ
ンディングなど、配線部分が3次元的な空中架線を持つ
ことで他の配線との絶縁を保つ配線技術が実現されてい
る。センサまたはアクチュエータとして用いられる圧電
素子あるいは電歪素子には、正極と負極の最低2つの電
極もしくはそれに相当するものが施されている。モノリ
シック型やユニモルフ、モノモルフ、バイモルフなどの
板状の圧電体では、電極が露出しており、半田付けやワ
イヤボンディングなどで配線との導通が確保しやすい。
【0003】前記の他にも、導電性のあるバネ電極を押
しつけて導通を確保しているものがある。比較的1層の
厚みが大きな積層型では、前記と同様にワイヤボンディ
ングやバネ押圧式で導通を確保することもできる。
【0004】積層型の圧電素子あるいは電歪素子は、圧
電体あるいは電歪体と電極が交互に構成されており、セ
ンサまたはアクチュエータとして効率的に使用できるよ
う、1層おきの内部電極が1つの極に接続される構造に
なっている。隔層毎に導通を取るために、別の隔層毎に
絶縁を取る必要があり、導通を取らない層の表面に結晶
化ガラスを電気泳動により固着し、他の導通状態にある
内部電極の外部に露出している部位を、外部電極を印刷
することにより接続している方法が知られている。
【0005】また、特開平5−175564号公報で
は、絶縁部の材料として結晶化ガラスではなく、電解重
合により析出された有機膜を用いる方法が記載されてい
る。これらは、導通を取る電極部を加工するのではな
く、絶縁される必要のある電極上に選択的に絶縁物を形
成する方法である。
【0006】これらの一層おきの絶縁物形成方法を用い
て作られたデバイスの構造概念図を図14に示す。図1
4において、1は圧電体(材料)あるいは電歪体(材料)、
2は内部電極、3は絶縁体、4Aは外部電極(一方の電
極)である。
【0007】従来の積層型の圧電デバイスは、図14に
示すように、内部電極2を有する圧電体(材料)あるいは
電歪体(材料)1を積層して多層構造としている。その
後、絶縁体3を形成する。そして、前記内部電極2は外
部電極4Aにより導通が確保されている。
【0008】その積層型の圧電デバイスの配線方法は、
図15に示すように、前記内部電極2の上に、液中にて
電気泳動等により絶縁体3を一層おきに作製し(図15
(a))、その上に一方の外部電極4Aを作製する(図15
(b))。同様にして前記内部電極2を用いて反対側に電
気泳動等により絶縁体3を前記内部電極2の他の一層お
きに作製し(図15(c))、その上に一方の外部電極4B
を作製して完了する(図15(d))。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、板状の
圧電素子あるいは電歪素子の電極数が多くなった場合、
半田付け、ワイヤボンディング、バネ押圧等の接合方法
では配線数が増えた分だけ配線空間を余分に占有し、か
つ配線コストも増加するという問題があった。
【0010】電極を微細化した場合、その電極の大きさ
やピッチは、半田付け、ワイヤボンディング、バネ押圧
等による接合面積に依存するため、ある程度の大きさよ
り小さくすることが難しい。
【0011】大きな変位量を持たせるための積層型の圧
電素子あるいは電歪素子は、電極を一層おきに接続する
必要があるが、現在、一層おきに絶縁体を付加し残った
全導通部分を一括して銀ペースト印刷などで一層おきの
接続を確保している。一層おきの絶縁物の付加は、ガラ
ス質や有機物が溶解している溶液中で電気泳動法を用い
て行うため、生産装置が複雑になるとともに工程数も増
え、総じてコストが大きくなる。
【0012】従来の積層型の圧電・電歪体の一層一層に
独立して電圧を加えることにより、変位特性を向上させ
る方法が特開平5−56667号公報に記述されている
が、このように、一層一層を独立にスイッチングするた
めには、その層を駆動するための電極を独立して制御す
る必要がある。特に、層の数が多くなるか、あるいは一
層当たりの厚みが小さくなった場合、一層毎に動作させ
る配線が実現できれば、高精度な動作が期待できる。し
かし、層の数が多くなった場合、一層毎に独立した配線
を行うためには半田付けやワイヤボンディングの工数が
増加する。また、層の厚みが小さくなると、半田付けや
ワイヤボンディングを行う電極の面積が小さくなり技術
的に困難になってくる。
【0013】本発明の目的は、多電極圧電デバイスの配
線において、外部接続用電極の微細化や狭ピッチ化を容
易にすることが可能な技術を提供することにある。本発
明の他の目的は、配線の省スペース化、高密度化、及び
低コスト化が可能な技術を提供することにある。本発明
の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書
の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明の概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。 (1)個別に制御される多数の電極を持つ圧電・電歪体を
有する多電極圧電デバイスの配線方法であって、前記圧
電・電歪体の表面に外部接続用電極が形成された電気回
路基板もしくは電子回路基板の一部もしくは全部を絶縁
性材料で被覆し、前記外部接続用電極上に被覆された絶
縁性材料を除去してその表面上に配線パターンを形成
し、所望の電極と配線の導通を確保するものである。
【0015】(2)前記手段(1)の多電極圧電デバイスの
配線方法において、前記絶縁性材料の被覆工程は、蒸
着、スパッタ、CVD、ディップコート、スピンコー
ト、噴霧、貼合わせ、印刷のいずれかもしくは前記の複
数手段を用いて被覆する。
【0016】(3)前記手段(1)又は(2)の多電極圧電デ
バイスの配線方法において、前記絶縁性材料の除去工程
は、フォトリソグラフィ、ダイシング、ミーリング、ボ
ーリング、レーザー加工、研削、研磨、アブレーショ
ン、アッシング、加熱、エッチングのいずれかもしくは
前記の複数手段を用いて除去する。
【0017】(4)前記手段(1)乃至(3)の多電極圧電デ
バイスの配線方法において、前記多電極圧電デバイス
は、モノリシック型、モノモルフ型、ユニモルフ型、バ
イモルフ型、積層型のうちいずれか1つである。
【0018】(5)前記手段(1)乃至(4)の多電極圧電デ
バイスの配線方法により作製された多電極圧電デバイス
を積層して構成される積層型圧電素子もしくは積層型電
歪素子もしくはそれらを含む装置からなる積層型多電極
圧電装置である。
【0019】ここで、従来、積層型圧電デバイスに用い
られている配線工程(図15)と、本発明によって作られ
た積層型圧電デバイスの配線工程(図1)の違いを概念的
に説明する。本発明は、図1に示すように、具体的には
全体を一度、有機材料で出来た絶縁膜4で覆ってから導
通目的箇所のみ有機薄膜を除去して導電性の材料を付加
するというものである。
【0020】このようにすることにより、多電極圧電デ
バイスの内部電極の絶縁する電極と導通する電極とを容
易に選択することができる。また、除去する範囲は除去
技術に依存するがエッチングなどの技術を用いれば、数
平方μm以下のオーダーの除去面積で済み、接合面積が
小さくできる。これにより、半田付けやワイヤボンディ
ングによる接合部面積より小さくできるため、電極の微
細化や狭ピッチ化が容易になる。
【0021】また、配線もバッチ処理で2次元的に実現
できるので配線の省スペース化や高密度化、低コストが
期待できる。積層型においては、絶縁膜の形成が蒸着重
合法でも数分(蒸着時間)のオーダーで、穴空け加工や印
刷工程も簡単であるため、短時間で低コストの配線プロ
セスが可能である。
【0022】積層型において独立に電極のスイッチング
を行う前述の特開平5−56667号公報にある様な場
合の、独立配線も前記手段で簡易に実現できる。
【0023】また、微小ながらも変位を発生するセンサ
またはアクチュエータとして利用される圧電素子・電歪
素子は現在でもその伸縮動作によって機能を失うことの
ない柔らかな電極材料が用いられている。本発明で用い
ている有機薄膜(絶縁膜)は微小な変位では破壊すること
が無く、配線に用いる材料も従来の物を応用すること
で、従来の機能を損なうことなく、より簡単に配線を施
すことができる。
【0024】さらに、積層数を増やすことで総変位量が
大きくなっても、一層毎の制御により、高い変位精度を
保つことができる。
【0025】以下に、本発明について、本発明による実
施形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明す
る。なお、実施形態(実施例)を説明するための全図にお
いて、同一機能を有するものは同一符号を付け、繰り返
しの説明は省略する。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態では、ポリイミ
ドの重合蒸着法を用いた。このポリイミドの重合蒸着法
を実施するためのポリイミドの重合蒸着装置を図2
(a),(b)に示す。図2(a),(b)において、21は圧
電材料サンプル、22は壁面加熱型蒸着室、23は壁面
加熱型配管、24はPMDA加熱るつぼ、25はODA
加熱るつぼ、26は蒸気吹き出し口、27は重合体、2
8はターボ分子ボンプ、29はロータリーポンプ、30
は加熱炉(〜300度)、31は窒素ガス導入路、32は
排気配管、33はキュア室へのサンプル搬送路、34は
蒸着室からのサンプル搬送路である。
【0027】図2(a)に示すように、本実施形態の重合
蒸着法は、複数の物質をそれぞれ蒸発させ、それらの気
体分子を混合/反応させることで重合させ、新たに生成
された特定の物質を対象物に蒸着する方法である。
【0028】本実施形態では、最初に無水ピロメリット
酸(PMDA)とオキシジアニリン(ODA)という2つの
異なるペレット状の物質を真空炉で蒸発させて重合しポ
リイミドの前駆体を生成させる。その重合体(前駆体)を
蒸着対象物の一部の面及び全ての面に蒸着させる。これ
らの工程は1つの真空チャンバーで同時に行うことがで
きる。その前駆体である膜をさらに強固なポリイミドの
膜にするために窒素ガスを流した加熱炉30でキュア
(ここでは脱水処理)し最終的な膜とした。
【0029】その後、導通を取りたい電極の表面のポリ
イミド膜をYAGレーザーによって熱を加えて破壊し、
その穴にスクリーン印刷により導電性のある銀ペースト
で電極パターンを付加した。この時導通用の穴にまんべ
んなく電極材料が入るように銀ぺーストを押し込む(ス
クイージング)作業も行った。
【0030】(実施例1)図3及び図4は、本発明による
実施例1の多電極圧電デバイス配線方法を説明するため
の図であり、図3(a)は電極付き圧電板の斜視図、図3
(c)は図3(a)の上から見た平面図(上面図)、図3(b)
は図3(a)のA−A’線に沿った断面図である。図4
(a)は図3の電極付き圧電板の上に配線を施した断面
図、図4(b)は図4(a)の上から見た平面図(上面図)で
ある。
【0031】図3及び図4において、1は板状の素子に
おける圧電・電歪板、2は表面電極、2(a)〜2(e)は
板状の素子における上面銀電極、3(a)〜3(e)は下面
銀電極、4は絶縁膜(例えばポリイミドによる有機薄
膜)、5は板状の素子の配線を施す電極の上面側に電極
が露出するようにあけた穴、6は板状の素子,積層型の
素子を問わず、上面側の穴を通じ導通を取る上面配線で
ある。
【0032】図3に示すように、本実施例1の多電極圧
電デバイスに係る多電極圧電デバイスは、板状の圧電体
1上に電極2と3により構成される5つの電極対を設
け、これらを独立に分極駆動するために個別に配線した
ものである。
【0033】多電極圧電デバイスの寸法は、図3(c)に
示すように、長さ5mm、幅2mm、厚さ500μmの
板状の圧電体1の表面及び裏面に、フォトリソグラフィ
により長さ500μm、幅2mm、厚さ約0.4μmの
銀電極2を700μmピッチで対称に作製した電極2
(a)〜2(e)及び電極3(a)〜3(e)である。
【0034】前記電極2(e)だけに導通を取り、他の電
極は絶縁された状態の多電極圧電デバイスを作製したも
のを図4(a)及び図4(b)に示す。図5では、電極2
(a)は穴5(a)を通じて配線6(a)に、電極2(b)は
穴5(b)を通じて配線6(b)のみに接続されていると
言った具合に、5つの電極2(a)〜2(e)それぞれが5
本の独立した配線に接続されたものである。
【0035】(実施形態2)センサに用いられる積層型の
素子を高感度にするため、アクチュエータに用いられる
積層型の素子の変位量が大きくなるように、一層置きに
同じ極に接続される。
【0036】図3及び図4は、本発明により一層おきの
同極への配線を実現する工程を示しており、図6(a)
(断面図)及び図6(b)(上面図)は、これから配線を施す
積層型の素子を示している。図6(a)及び図6(b)にお
いて、1(a)〜1(i)は圧電・電歪体、7(a)〜7(d)
は内部電極A、8(a)〜8(d)は内部電極Bである。
【0037】この積層型素子では、内部電極A7(a)〜
7(d)群を1つの極に配線し、内部電極B8(a)〜8
(d)群を別の極に配線する。まず、絶縁膜としてポリイ
ミド膜4を形成し(図7(a),(b))、次に、YAGレー
ザーによって上面には一層おきの内部電極Aに対応する
箇所に穴5(a)〜5(d)をあけ、下面にも同様に内部電
極Bに対応する箇所に穴9(a)〜9(d)をあける(図8
(a),(b))。最後にそれぞれの面へ、スクリーン印刷
(穴に電極材料が入るようにスクイージングを併用)によ
り、配線パターン6及び配線パターン10を形成し、積
層型素子の内部電極A,内部電極Bが一層おきに配線さ
れる(図9(a),(b))。上面配線6及び下面配線10
は、金属の蒸着やスパッタによって作ることも可能であ
る。
【0038】(実施例3)前記実施例2では、2つの極に
配線する場合をを示したが、積層型素子の各層の電極を
独立して配線することもできる。この場合には有機薄膜
(絶縁膜)上の配線を複数用意し、それぞれの配線が独立
して各電極に接続されるように構成する。
【0039】この場合には、図10(a)(断面図)及び図
10(b)(上面図)には、素子の内部電極A7(a)〜7
(h)に、図11(a)(断面図)及び図11(b)(上面図)に
示すようにそれぞれ配線6(a)〜6(h)に対応させて接
続するようにする。
【0040】このような独立した配線方法は、正確な位
置決めを必要とする穴あけ工程より簡単な膜の切断加工
(図に示す)によっても可能である。まず、レーザーに
よる有機薄膜(絶縁膜)の除去工程を行うために、素子を
1軸の移動ステージに載せ、レーザー照射中にステージ
を動かして一本の線状に膜を除去する(図12(a))。こ
れに多数の配線パターンを一括して印刷することで、よ
り簡単に配線することが可能となる(図12(b))。
【0041】(実施例4)特に、側面に内部電極が露出し
ている積層型などは、上面や下面に配線を施すだけでは
なく、側面にも加工が可能である。図13(a)は、本実
施例4の元の積層素子の構造を示す斜視図であり、図1
3(b)は独立配線加工済み積層素子の構造を示す斜視図
である。
【0042】本実施例4の独立配線加工済み積層素子
は、独立して電極を接続したい積層素子の層の数が多く
なり、ある面の有機薄膜(絶縁膜)上に形成される配線パ
ターンだけでは配線数が足りなくなった場合、図13
(b)に示すように、側面にも同様の加工を施して配線数
を増やした素子とすることができる。
【0043】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、
前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論で
ある。
【0044】
【発明の効果】本願において開示される発明によって得
られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。 (1)特に、積層型においては絶縁する電極と導通する
電極の選択が容易に行える。 (2)除去する範囲は、除去技術に依存するがエッチン
グなどの技術を用いれば、数平方μm以下のオーダーの
除去面積で済み、接合面積が小さくできる。これによ
り、半田付けやワイヤボンディングによる接合部面積よ
り小さくできるため、電極の微細化や狭ピッチ化が容易
になる。 (3)配線もバッチ処理で2次元的に実現できるので配
線の省スペース化や高密度化、低コスト化が期待でき
る。
【0045】(4)積層型においては、絶縁膜の形成が
蒸着重合法でも数分(蒸着時間)のオーダーで、穴空け加
工や印刷工程も簡単であるため、短時間で低コストの配
線プロセスが可能である。前記積層型において、独立に
電極のスイッチングを行う特開平5−56667号公報
にあるような場合の独立配線も前記手段で簡易に実現で
きる。 (5)微小ながらもデバイス自体が変位を有するセンサ
またはアクチュエータとして利用される圧電素子/電歪
素子は、現在でもその伸縮動作によって機能を失うこと
のない柔らかな電極材料が用いられている。本発明で用
いている有機薄膜(絶縁膜)は微小な変位では破壊するこ
とが無く、配線に用いる材料も従来の物を応用すること
で、従来の機能を損なうことなく、より簡単に配線を施
すことができる。 (6)積層数を増やすことで総変位量が大きくなって
も、一層毎の制御により、高い変位精度を保つことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型圧電デバイスの配線工程を概念
的に説明するための断面図である。
【図2】本発明に係る実施形態のポリイミドの重合蒸着
装置の構造を示す模式図である。
【図3】本発明による実施例1の多電極圧電デバイス配
線方法を説明するための図である。
【図4】本実施例1の多電極圧電デバイスの所定の電極
のみ導通させた多電極圧電デバイスを示す図である。
【図5】本実施例1の多電極圧電デバイスの5つの電極
それぞれが5本の独立した配線に接続された構造を示す
図である。
【図6】本発明による実施例2の多電極圧電デバイス配
線方法を説明するための図である。
【図7】本実施例2の多電極圧電デバイス配線方法を説
明するための図である。
【図8】本実施例2の多電極圧電デバイス配線方法を説
明するための図である。
【図9】本実施例2の多電極圧電デバイス配線方法を説
明するための図である。
【図10】本発明による実施例3の多電極圧電デバイス
配線方法を説明するための図である。
【図11】本実施例3の多電極圧電デバイス配線方法を
説明するための図である。
【図12】本実施例3の多電極圧電デバイス配線方法を
説明するための図である。
【図13】本発明による実施例4多電極圧電デバイス配
線方法を説明するための図である。
【図14】従来の積層型圧電デバイス配線方法を説明す
るための図である。
【図15】従来の積層型圧電デバイス配線方法を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1,1(a)〜1(i)…圧電・電歪体 2…内部
電極 2(a)〜2(i)…板状電圧電歪素子上面電極 3(a)〜3(e)…板状電圧電歪素子における下面電極 4…絶縁膜 4A,4
B…外部電極 5,5(a)〜5(h)…上面側の穴 6,6
(a)〜6(h)…上面配線 7,7(a)〜7(h)…内部電極A 8,8
(a)〜8(d)…内部電極B 9…下面側の穴 10…下
面配線 11…レーザーにより除去された線状部分 12(d)〜12(f)…上面側、下面側以外の穴 13
(a)〜13(c)…側面配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 信一 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会 放送技術研究所内 (72)発明者 江刺 正喜 宮城県仙台市太白区八木山南1−11−9

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個別に制御される多数の電極を持つ圧電
    ・電歪体を有する多電極圧電デバイスの配線方法であっ
    て、前記圧電・電歪体の表面に外部接続用電極が形成さ
    れた電気回路基板もしくは電子回路基板の一部もしくは
    全部を絶縁性材料で被覆し、前記外部接続用電極上に被
    覆された絶縁性材料を除去してその表面上に配線パター
    ンを形成し、所望の電極と配線の導通を確保することを
    特徴とする多電極圧電デバイス配線方法。
  2. 【請求項2】 前記絶縁性材料の被覆工程は、蒸着、ス
    パッタ、CVD、ディップコート、スピンコート、噴
    霧、貼合わせ、印刷のいずれかもしくは前記の複数手段
    を用いて被覆することを特徴とする請求項1に記載の多
    電極圧電デバイス配線方法。
  3. 【請求項3】 前記絶縁性材料の除去工程は、フォトリ
    ソグラフィ、ダイシング、ミーリング、ボーリング、レ
    ーザー加工、研削、研磨、アブレーション、アッシン
    グ、加熱、エッチングのいずれかもしくは前記の複数手
    段を用いて除去することを特徴とする請求項1又は2に
    記載の多電極圧電デバイス配線方法。
  4. 【請求項4】 前記多電極圧電デバイスは、モノリシッ
    ク型、モノモルフ型、ユニモルフ型、バイモルフ型、積
    層型のうちいずれか1つであることを特徴とする請求項
    1乃至3のうちいずれか1項に記載の多電極圧電デバイ
    ス配線方法。
  5. 【請求項5】 前記請求項1乃至4に記載の多電極圧電
    デバイス配線方法により作製された積層型圧電素子もし
    くは積層型電歪素子もしくはそれらを含む装置からなる
    ことを特徴とする積層型多電極圧電装置。
JP2000310325A 2000-10-11 2000-10-11 多電極圧電デバイス配線方法及び多電極圧電装置 Expired - Fee Related JP4467755B2 (ja)

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