JP2002118283A - 窒化ガリウム半導体の製造方法 - Google Patents
窒化ガリウム半導体の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】電子濃度を制御したN型のGaN 系の化合物半導
体を得ることで、発光素子の発光効率を改善する。 【構成】サファイア基板1上に500 ÅのAlN のバッファ
層2が形成され、その上に順に、膜厚約2.2 μm, シリ
コンドープされた電子濃度1.5 ×1018/cm3のGaNの高キ
ャリア濃度N+ 層3、膜厚約1.5 μm, 電子濃度 1×10
15/cm3以下のGaNの低キャリア濃度N層4、膜厚約0.2
μmのGaN から成るI層5が形成されている。I層5と
高キャリア濃度N+ 層3には、それぞれに接続する、ア
ルミニウムで形成された電極7と電極8とが形成されて
いる。高キャリア濃度N+ 層3の抵抗率(=1/導電
率)は、3 ×10-1Ωcmから 8×10-3Ωcmまで変化させる
ことができる。
体を得ることで、発光素子の発光効率を改善する。 【構成】サファイア基板1上に500 ÅのAlN のバッファ
層2が形成され、その上に順に、膜厚約2.2 μm, シリ
コンドープされた電子濃度1.5 ×1018/cm3のGaNの高キ
ャリア濃度N+ 層3、膜厚約1.5 μm, 電子濃度 1×10
15/cm3以下のGaNの低キャリア濃度N層4、膜厚約0.2
μmのGaN から成るI層5が形成されている。I層5と
高キャリア濃度N+ 層3には、それぞれに接続する、ア
ルミニウムで形成された電極7と電極8とが形成されて
いる。高キャリア濃度N+ 層3の抵抗率(=1/導電
率)は、3 ×10-1Ωcmから 8×10-3Ωcmまで変化させる
ことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電率の制御されたN
型の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法に関し、特
に、青色発光の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の
発光効率の改善に有効である。
型の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法に関し、特
に、青色発光の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の
発光効率の改善に有効である。
【0002】
【従来技術】従来、青色の発光ダイオードに、GaN 系の
化合物半導体が用いられている。そのGaN 系の化合物半
導体は直接遷移であることから発光効率が高いこと、光
の3原色の1つである青色を発光色とすること等から注
目されている。
化合物半導体が用いられている。そのGaN 系の化合物半
導体は直接遷移であることから発光効率が高いこと、光
の3原色の1つである青色を発光色とすること等から注
目されている。
【0003】このようなGaN 系の化合物半導体を用いた
発光ダイオードは、サファイア基板上に直接又は窒化ア
ルミニウムから成るバッファ層を介在させて、N型のGa
N 系の化合物半導体から成るN層を成長させ、そのN層
の上にP型不純物を添加してI型のGaN 系の化合物半導
体から成るI層を成長させた構造をとっている(特開昭
62-119196 号公報、特開昭63-188977 号公報) 。
発光ダイオードは、サファイア基板上に直接又は窒化ア
ルミニウムから成るバッファ層を介在させて、N型のGa
N 系の化合物半導体から成るN層を成長させ、そのN層
の上にP型不純物を添加してI型のGaN 系の化合物半導
体から成るI層を成長させた構造をとっている(特開昭
62-119196 号公報、特開昭63-188977 号公報) 。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構造の発光ダイオ
ードを製造する場合に、I層とN層との接合が用いられ
る。そして、GaN 系の化合物半導体を製造する場合に
は、通常、意図的に不純物をドーピングしなくても、そ
のGaN 系の化合物半導体はN導電型となり、逆に、シリ
コン等の半導体と異なり、I(Insulator)型の半導体を
得るには、亜鉛をドープしていた。又、N型のGaN を得
る場合には、その導電率の制御が困難であった。
ードを製造する場合に、I層とN層との接合が用いられ
る。そして、GaN 系の化合物半導体を製造する場合に
は、通常、意図的に不純物をドーピングしなくても、そ
のGaN 系の化合物半導体はN導電型となり、逆に、シリ
コン等の半導体と異なり、I(Insulator)型の半導体を
得るには、亜鉛をドープしていた。又、N型のGaN を得
る場合には、その導電率の制御が困難であった。
【0005】しかしながら、本発明者は、上記のGaN 発
光ダイオードを製造する過程において、有機金属化合物
気相成長法によるGaN 半導体の気相成長技術を確立する
に至り、高純度のGaN 気相成長膜を得ることができた。
この結果、従来、不純物のドーピングをしない場合に
は、低抵抗率のN型GaN が得られたが、本発明者等の気
相成長技術の確立により、不純物のドーピングなしに高
抵抗率のGaN が得られた。
光ダイオードを製造する過程において、有機金属化合物
気相成長法によるGaN 半導体の気相成長技術を確立する
に至り、高純度のGaN 気相成長膜を得ることができた。
この結果、従来、不純物のドーピングをしない場合に
は、低抵抗率のN型GaN が得られたが、本発明者等の気
相成長技術の確立により、不純物のドーピングなしに高
抵抗率のGaN が得られた。
【0006】一方、今後、上記のGaN 発光ダイオードの
特性を向上させるためには、意図的に導電率の制御でき
るN型のGaN 系化合物半導体の気相成長膜を得ることが
必要となってきた。したがって、本発明の目的は、抵抗
率(1/導電率)や電子濃度の制御可能なN型のGaN 系
の化合物半導体の製造技術を確立することである。
特性を向上させるためには、意図的に導電率の制御でき
るN型のGaN 系化合物半導体の気相成長膜を得ることが
必要となってきた。したがって、本発明の目的は、抵抗
率(1/導電率)や電子濃度の制御可能なN型のGaN 系
の化合物半導体の製造技術を確立することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、有機金属化合物気相成長法による窒化ガリウム半導
体の製造方法において、基板上に窒化ガリウム半導体の
成長温度よりも低温でバッファ層を形成し、このバッフ
ァ層の形成された基板を用いて、シリコンを添加しない
で成長させた場合に窒化ガリウムの電子濃度が1×10
15/cm3 以下となる製造条件において、シリコンを含
むガスを他の原料ガスと同時に流し、シリコンを含むガ
スの他の原料ガスに対する混合比率を増加させる時に電
子濃度が直線的に増加する特性を実現し、この特性に基
づいて混合比率を制御して電子濃度を直線的に制御する
ことにより、電子濃度が1×1015/cm3 以上におい
て制御されたN型の窒化ガリウムから成る層を形成する
ことを特徴とする窒化ガリウム半導体の製造方法。
は、有機金属化合物気相成長法による窒化ガリウム半導
体の製造方法において、基板上に窒化ガリウム半導体の
成長温度よりも低温でバッファ層を形成し、このバッフ
ァ層の形成された基板を用いて、シリコンを添加しない
で成長させた場合に窒化ガリウムの電子濃度が1×10
15/cm3 以下となる製造条件において、シリコンを含
むガスを他の原料ガスと同時に流し、シリコンを含むガ
スの他の原料ガスに対する混合比率を増加させる時に電
子濃度が直線的に増加する特性を実現し、この特性に基
づいて混合比率を制御して電子濃度を直線的に制御する
ことにより、電子濃度が1×1015/cm3 以上におい
て制御されたN型の窒化ガリウムから成る層を形成する
ことを特徴とする窒化ガリウム半導体の製造方法。
【0008】又、請求項2の発明は、基板をサファイア
基板としたことを特徴とする。
基板としたことを特徴とする。
【0009】さらに、請求項3の発明は、バッファ層を
窒化アルミニウムとしたことを特徴とする。
窒化アルミニウムとしたことを特徴とする。
【0010】
【発明の作用及び効果】本発明は、有機金属化合物気相
成長法による窒化ガリウム半導体の製造方法において、
基板上に窒化ガリウム半導体の成長温度よりも低温でバ
ッファ層を形成し、このバッファ層の形成された基板を
用いて、シリコンを添加しないで成長させた場合に窒化
ガリウムの電子濃度が1×1015/cm3 以下となる製
造条件において、シリコンを含むガスを他の原料ガスと
同時に流し、シリコンを含むガスの他の原料ガスに対す
る混合比率を増加させる時に電子濃度が直線的に増加す
る特性を実現し、この特性に基づいて混合比率を制御し
て電子濃度を直線的に制御することにより、電子濃度が
1×1015/cm3 以上において制御されたN型の窒化
ガリウムから成る層を形成するようにしている。
成長法による窒化ガリウム半導体の製造方法において、
基板上に窒化ガリウム半導体の成長温度よりも低温でバ
ッファ層を形成し、このバッファ層の形成された基板を
用いて、シリコンを添加しないで成長させた場合に窒化
ガリウムの電子濃度が1×1015/cm3 以下となる製
造条件において、シリコンを含むガスを他の原料ガスと
同時に流し、シリコンを含むガスの他の原料ガスに対す
る混合比率を増加させる時に電子濃度が直線的に増加す
る特性を実現し、この特性に基づいて混合比率を制御し
て電子濃度を直線的に制御することにより、電子濃度が
1×1015/cm3 以上において制御されたN型の窒化
ガリウムから成る層を形成するようにしている。
【0011】窒化ガリウム半導体の気相成長過程におい
て、窒化ガリウム半導体の気相成長膜にシリコンが取り
込まれ、シリコンはドナーとして作用する。この時、シ
リコンを添加しないで成長させた窒化ガリウム半導体の
電子濃度は1×1015/cm 3 以下であることから、ド
ナーとしてのシリコンの添加により、電子濃度を1×1
015/cm3 以上において、シリコン濃度に対して電子
濃度を直線的にかつ敏感に制御することが可能となる。
よって、電子濃度が1×1015/cm3 以上において意
図的に制御されたN型の窒化ガリウムから成る層を電子
濃度に関して精度良く製造することができる。
て、窒化ガリウム半導体の気相成長膜にシリコンが取り
込まれ、シリコンはドナーとして作用する。この時、シ
リコンを添加しないで成長させた窒化ガリウム半導体の
電子濃度は1×1015/cm 3 以下であることから、ド
ナーとしてのシリコンの添加により、電子濃度を1×1
015/cm3 以上において、シリコン濃度に対して電子
濃度を直線的にかつ敏感に制御することが可能となる。
よって、電子濃度が1×1015/cm3 以上において意
図的に制御されたN型の窒化ガリウムから成る層を電子
濃度に関して精度良く製造することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。本発明の製造方法を用いて、図1に示す構造の
発光ダイオード10を製造した。
明する。本発明の製造方法を用いて、図1に示す構造の
発光ダイオード10を製造した。
【0013】図1において、発光ダイオード10はサフ
ァイア基板1を有しており、そのサファイア基板1に50
0 ÅのAlN のバッファ層2が形成されている。そのバッ
ファ層2の上には、順に、膜厚約 2.2μmのGaN から成
る高キャリア濃度N+ 層3と膜厚約 1.5μmのGaN から
成る低キャリア濃度N層4が形成されている。更に、低
キャリア濃度N層4の上に膜厚約 0.2μmのGaN から成
るI層5が形成されている。そして、I層5に接続する
アルミニウムで形成された電極7と高キャリア濃度N+
層3に接続するアルミニウムで形成された電極8とが形
成されている。
ァイア基板1を有しており、そのサファイア基板1に50
0 ÅのAlN のバッファ層2が形成されている。そのバッ
ファ層2の上には、順に、膜厚約 2.2μmのGaN から成
る高キャリア濃度N+ 層3と膜厚約 1.5μmのGaN から
成る低キャリア濃度N層4が形成されている。更に、低
キャリア濃度N層4の上に膜厚約 0.2μmのGaN から成
るI層5が形成されている。そして、I層5に接続する
アルミニウムで形成された電極7と高キャリア濃度N+
層3に接続するアルミニウムで形成された電極8とが形
成されている。
【0014】次に、この構造の発光ダイオード10の製
造方法について説明する。上記発光ダイオード10は、
有機金属化合物気相成長法( 以下「M0VPE 」と記す) に
よる気相成長により製造された。用いられたガスは、NH
3 とキャリアガスH2とトリメチルガリウム(Ga(CH3)3)
(以下「TMG 」と記す) とトリメチルアルミニウム(Al
(CH3)3)(以下「TMA 」と記す) とシラン(SiH4)とジエ
チル亜鉛(以下「DEZ 」と記す) である。
造方法について説明する。上記発光ダイオード10は、
有機金属化合物気相成長法( 以下「M0VPE 」と記す) に
よる気相成長により製造された。用いられたガスは、NH
3 とキャリアガスH2とトリメチルガリウム(Ga(CH3)3)
(以下「TMG 」と記す) とトリメチルアルミニウム(Al
(CH3)3)(以下「TMA 」と記す) とシラン(SiH4)とジエ
チル亜鉛(以下「DEZ 」と記す) である。
【0015】まず、有機洗浄及び熱処理により洗浄した
a面を主面とする単結晶のサファイア基板1をM0VPE 装
置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次に、H2
を流速 2 l/分で反応室に流しながら温度1200℃でサフ
ァイア基板1を10分間気相エッチングした。次に、温度
を 400℃まで低下させて、H2を流速20 l/分、NH3 を流
速10 l/分、15℃に保持したTMA をバブリングさせたH2
を50cc/ 分で供給してAlN のバッファ層2が約 500Åの
厚さに形成された。
a面を主面とする単結晶のサファイア基板1をM0VPE 装
置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次に、H2
を流速 2 l/分で反応室に流しながら温度1200℃でサフ
ァイア基板1を10分間気相エッチングした。次に、温度
を 400℃まで低下させて、H2を流速20 l/分、NH3 を流
速10 l/分、15℃に保持したTMA をバブリングさせたH2
を50cc/ 分で供給してAlN のバッファ層2が約 500Åの
厚さに形成された。
【0016】次に、TMA の供給を停止して、サファイア
基板1の温度を1150℃に保持し、H2を 20 l/分、他の
原料ガスとしてのNH3 を 10 l/分及び、-15 ℃に保持
したTMG をバブリングさせたH2を100 cc/ 分で流し、シ
リコンを含むガスとしてH2で0.86ppm まで希釈したシラ
ン(SiH4)を 200ml/ 分で30分流して、膜厚約 2.2μm、
キャリア濃度 1.5×1018/cm3のGaN から成る高キャリア
濃度N+ 層3を形成した。
基板1の温度を1150℃に保持し、H2を 20 l/分、他の
原料ガスとしてのNH3 を 10 l/分及び、-15 ℃に保持
したTMG をバブリングさせたH2を100 cc/ 分で流し、シ
リコンを含むガスとしてH2で0.86ppm まで希釈したシラ
ン(SiH4)を 200ml/ 分で30分流して、膜厚約 2.2μm、
キャリア濃度 1.5×1018/cm3のGaN から成る高キャリア
濃度N+ 層3を形成した。
【0017】続いて、サファイア基板1の温度を1150℃
に保持し、H2を 20 l/分、NH3 を10 l/分、-15 ℃
に保持したTMG をバブリングさせたH2を100 cc/ 分で20
分間流して、膜厚約 1.5μm、キャリア濃度 1×1015/c
m3以下のGaN から成る低キャリア濃度N層4を形成し
た。
に保持し、H2を 20 l/分、NH3 を10 l/分、-15 ℃
に保持したTMG をバブリングさせたH2を100 cc/ 分で20
分間流して、膜厚約 1.5μm、キャリア濃度 1×1015/c
m3以下のGaN から成る低キャリア濃度N層4を形成し
た。
【0018】次に、サファイア基板1を 900℃にして、
H2 を20 l/分、NH3 を10 l/分、TMG を 1.7×10-4モ
ル/分、DEZ を 1.5×10-4モル/分の割合で供給して、
膜厚0.2μmのGaN から成るI層5を形成した。このよ
うにして、図2に示すような多層構造が得られた。次
に、図3に示すように、I層5の上に、スパッタリング
によりSiO2層11を2000Åの厚さに形成した。次に、そ
のSiO2層11上にフォトレジスト12を塗布して、フォ
トリソグラフにより、そのフォトレジスト12を高キャ
リア濃度N+層3に対する電極形成部位のフォトレジス
トを除去したパターンに形成した。
H2 を20 l/分、NH3 を10 l/分、TMG を 1.7×10-4モ
ル/分、DEZ を 1.5×10-4モル/分の割合で供給して、
膜厚0.2μmのGaN から成るI層5を形成した。このよ
うにして、図2に示すような多層構造が得られた。次
に、図3に示すように、I層5の上に、スパッタリング
によりSiO2層11を2000Åの厚さに形成した。次に、そ
のSiO2層11上にフォトレジスト12を塗布して、フォ
トリソグラフにより、そのフォトレジスト12を高キャ
リア濃度N+層3に対する電極形成部位のフォトレジス
トを除去したパターンに形成した。
【0019】次に、図4に示すように、フォトレジスト
12によって覆われていないSiO2層11をフッ酸系エッ
チング液で除去した。次に、図5に示すように、フォト
レジスト12及びSiO2層11によって覆われていない部
位のI層5とその下の低キャリア濃度N層4と高キャリ
ア濃度N+ 層3の上面一部を、真空度0.04Torr、高周波
電力0.44W/cm2 、CCl2F2ガスを10ml/分で供給しドライ
エッチングした後、Arでドライエッチングした。次に、
図6に示すように、I層5上に残っているSiO2層11を
フッ酸で除去した。
12によって覆われていないSiO2層11をフッ酸系エッ
チング液で除去した。次に、図5に示すように、フォト
レジスト12及びSiO2層11によって覆われていない部
位のI層5とその下の低キャリア濃度N層4と高キャリ
ア濃度N+ 層3の上面一部を、真空度0.04Torr、高周波
電力0.44W/cm2 、CCl2F2ガスを10ml/分で供給しドライ
エッチングした後、Arでドライエッチングした。次に、
図6に示すように、I層5上に残っているSiO2層11を
フッ酸で除去した。
【0020】次に、図7に示すように、試料の上全面に
Al層13を蒸着により形成した。そして、そのAl層13
の上にフォトレジスト14を塗布して、フォトリソグラ
フにより、そのフォトレジスト14が高キャリア濃度N
+ 層3及びI層5に対する電極部が残るように、所定形
状にパターン形成した。次に、図7に示すようにそのフ
ォトレジスト14をマスクとして下層のAl層13の露出
部を硝酸系エッチング液でエッチングし、フォトレジス
ト14をアセトンで除去し、高キャリア濃度N + 層3の
電極8、I層5の電極7を形成した。
Al層13を蒸着により形成した。そして、そのAl層13
の上にフォトレジスト14を塗布して、フォトリソグラ
フにより、そのフォトレジスト14が高キャリア濃度N
+ 層3及びI層5に対する電極部が残るように、所定形
状にパターン形成した。次に、図7に示すようにそのフ
ォトレジスト14をマスクとして下層のAl層13の露出
部を硝酸系エッチング液でエッチングし、フォトレジス
ト14をアセトンで除去し、高キャリア濃度N + 層3の
電極8、I層5の電極7を形成した。
【0021】このようにして、図1に示す構造のMIS(Me
tal-Insulator-Semiconductor)構造の窒化ガリウム系発
光素子を製造することができる。上記の製造過程におい
て、高キャリア濃度N+ 層3を気相成長させるとき、H2
を20 l/分、他の原料ガスとしてのNH3 を10 l/分及
び、-15 ℃に保持した TMGをバブリングさせたH2を100c
c/分で流し、シリコンを含むガスとしてH2で0.86ppm ま
で希釈したシラン(SiH4)を10cc/ 分〜300 cc/ 分の範囲
で制御することにより、高キャリア濃度N+ 層3の抵抗
率(=1/導電率)は、図8に示すように、3 ×10-1Ω
cmから 8×10-3Ωcmまで変化させることができる。同様
に、上記のシラン(SiH4)を10cc/ 分〜300 cc/ 分の範囲
で制御すれば、高キャリア濃度N+ 層3のキャリア濃度
(電子濃度)は、図8に示すように、6 ×1016/cm3から
3 ×10 18/cm3まで変化させることができる。
tal-Insulator-Semiconductor)構造の窒化ガリウム系発
光素子を製造することができる。上記の製造過程におい
て、高キャリア濃度N+ 層3を気相成長させるとき、H2
を20 l/分、他の原料ガスとしてのNH3 を10 l/分及
び、-15 ℃に保持した TMGをバブリングさせたH2を100c
c/分で流し、シリコンを含むガスとしてH2で0.86ppm ま
で希釈したシラン(SiH4)を10cc/ 分〜300 cc/ 分の範囲
で制御することにより、高キャリア濃度N+ 層3の抵抗
率(=1/導電率)は、図8に示すように、3 ×10-1Ω
cmから 8×10-3Ωcmまで変化させることができる。同様
に、上記のシラン(SiH4)を10cc/ 分〜300 cc/ 分の範囲
で制御すれば、高キャリア濃度N+ 層3のキャリア濃度
(電子濃度)は、図8に示すように、6 ×1016/cm3から
3 ×10 18/cm3まで変化させることができる。
【0022】なお、上記方法では、シラン(SiH4)を制御
したが他の原料ガスの流量を制御しても良く、また、両
者の混合比率を制御して抵抗率を変化させても良い。ま
た、本実施例ではSiドーパント材料としてシランを使用
したが、Siを含む有機化合物例えばテトラエチルシラン
(Si(C2H5)4) などをH2でバブリングしたガスを用いても
良い。このようにして、高キャリア濃度N+ 層3と低キ
ャリア濃度N層4とを抵抗率の制御可能状態で形成する
ことができた。
したが他の原料ガスの流量を制御しても良く、また、両
者の混合比率を制御して抵抗率を変化させても良い。ま
た、本実施例ではSiドーパント材料としてシランを使用
したが、Siを含む有機化合物例えばテトラエチルシラン
(Si(C2H5)4) などをH2でバブリングしたガスを用いても
良い。このようにして、高キャリア濃度N+ 層3と低キ
ャリア濃度N層4とを抵抗率の制御可能状態で形成する
ことができた。
【0023】この結果、上記の方法で製造された発光ダ
イオード10の発光強度は、0.2mcdであり、従来のI層
とN層とから成る発光ダイオードの発光強度の4倍に向
上した。又、発光面を観察した所、発光点の数が増加し
ていることも観察された。
イオード10の発光強度は、0.2mcdであり、従来のI層
とN層とから成る発光ダイオードの発光強度の4倍に向
上した。又、発光面を観察した所、発光点の数が増加し
ていることも観察された。
【図1】本発明の具体的な一実施例に係る発光ダイオー
ドの構成を示した構成図。
ドの構成を示した構成図。
【図2】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図
断面図
【図3】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図
断面図
【図4】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図
断面図
【図5】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図
断面図
【図6】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図
断面図
【図7】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図
断面図
【図8】シランガスの流量と気相成長されたN層の電気
的特性との関係を示した測定図。
的特性との関係を示した測定図。
10…発光ダイオード 1…サファイア基板 2…バッファ層 3…高キャリア濃度N+ 層 4…低キャリア濃度N層 5…I層 7,8…電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 396020800 科学技術振興事業団 埼玉県川口市本町4丁目1番8号 (72)発明者 佐々 道成 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 真部 勝英 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 馬淵 彰 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 加藤 久喜 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 橋本 雅文 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 (72)発明者 赤崎 勇 愛知県名古屋市千種区不老町(番地なし) 名古屋大学内 Fターム(参考) 5F041 AA03 CA06 CA34 CA40 CA46 CA65 CA83 5F045 AA04 AB09 AB14 AC08 AC12 AC19 AD08 AD13 AD15 AF09 BB04 CA11 CB10 DA53 DA58 DA60 DA62 DA66 EB13 EB15 HA13 HA14
Claims (3)
- 【請求項1】有機金属化合物気相成長法による窒化ガリ
ウム半導体の製造方法において、 基板上に窒化ガリウム半導体の成長温度よりも低温でバ
ッファ層を形成し、 このバッファ層の形成された基板を用いて、シリコンを
添加しないで成長させた場合に窒化ガリウムの電子濃度
が1×1015/cm3 以下となる製造条件において、シ
リコンを含むガスを他の原料ガスと同時に流し、前記シ
リコンを含むガスの前記他の原料ガスに対する混合比率
を増加させる時に電子濃度が直線的に増加する特性を実
現し、この特性に基づいて前記混合比率を制御して前記
電子濃度を直線的に制御することにより、電子濃度が1
×1015/cm3 以上において制御されたN型の窒化ガ
リウムから成る層を形成することを特徴とする窒化ガリ
ウム半導体の製造方法。 - 【請求項2】前記基板はサファイア基板であることを特
徴とする請求項1に記載の窒化ガリウム半導体の製造方
法。 - 【請求項3】前記バッファ層は窒化アルミニウムである
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の窒化ガ
リウム半導体の製造方法。
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---|---|---|---|---|
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-
2001
- 2001-08-06 JP JP2001237826A patent/JP2002118283A/ja active Pending
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