JP2002117741A - レーザー刻印付きキートップ部材 - Google Patents

レーザー刻印付きキートップ部材

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JP2002117741A
JP2002117741A JP2000309323A JP2000309323A JP2002117741A JP 2002117741 A JP2002117741 A JP 2002117741A JP 2000309323 A JP2000309323 A JP 2000309323A JP 2000309323 A JP2000309323 A JP 2000309323A JP 2002117741 A JP2002117741 A JP 2002117741A
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Toshiyuki Kawaguchi
利行 川口
Satoshi Odajima
智 小田嶋
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H9/00Details of switching devices, not covered by groups H01H1/00 - H01H7/00
    • H01H9/18Distinguishing marks on switches, e.g. for indicating switch location in the dark; Adaptation of switches to receive distinguishing marks
    • H01H2009/187Distinguishing marks on switches, e.g. for indicating switch location in the dark; Adaptation of switches to receive distinguishing marks having symbols engraved or printed by laser

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  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Manufacture Of Switches (AREA)
  • Push-Button Switches (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザー食刻において、パターン着色層には
ダメージを与えずにオーバーコート層だけを除去するこ
とができ、且つオーバーコート層に明度及び彩度の高い
色を利用することができるので、デザインの自由度が大
幅に向上するレーザー刻印付きキートップ部材を提供す
ること。 【解決手段】 基体上にオーバーコート層が積層され、
あるいは基体11上にパターン着色層12とオーバーコ
ート層13が順次積層され、レーザー食刻により表面に
意匠パターン14の表示部が形成されたキートップ部材
10であって、前記レーザー食刻されるオーバーコート
層13及び/又は前記パターン着色層12が、0.1〜
20wt%の有機化されたスメクタイトを含有するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機、オー
ディオ機器、計測器あるいはパーソナルコンピュータ等
における押釦スイッチに用いられるスイッチの表示部付
きキートップ部材に関し、特に、レーザー食刻により意
匠パターンの表示部が形成されたキートップ部材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯電話機等における押釦スイッ
チに用いられるスイッチのキートップ部材は、ABS、
ポリエステル、ポリカーボネートあるいはアクリル等の
熱可塑性樹脂を用いて形成されており、この天面等に印
刷あるいは前記天面上に塗布された塗料にレーザー食刻
して意匠パターンの表示部が形成されている。
【0003】レーザー食刻は、レーザー光によって、キ
ートップ部材の表面に意匠パターンの表示部を形成する
手法の一つであり、基体の上にパターン着色層とオーバ
ーコート層が順次積層されたあるいは基体の上にオーバ
ーコート層のみが積層されたキートップ部材において、
レーザー光によりオーバーコート層を部分的に除去し、
下層のパターン着色層あるいは基体を露出させてキート
ップ部材の表面に前記表示部を設ける方法であり、広く
利用されている。
【0004】前記レーザー食刻においては、レーザー加
工の効率化及び要求される外観特性から、前記パターン
着色層にはダメージを与えず、オーバーコート層だけを
除去することが必要である。そこで、パターン着色層の
レーザー照射耐性の向上及びオーバーコート層とパター
ン着色層におけるレーザー光による加工性の差を大きく
することが行われており、オーバーコート層のレーザー
光の吸収性及び反射性を変えるために、オーバーコート
層として用いる塗料にカーボンブラックなどの加工性を
補助する充填材を0.1〜5wt%添加している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記カ
ーボンブラック等を含有したキートップ部材表面のオー
バーコート層は、このために明度あるいは彩度の低い色
であるので、キートップ部材のデザインの自由性に制限
があるという問題がある。
【0006】また、オーバーコート層にアエロジルなど
のシリカ粉を含有することが試みられているが、色の自
由度は向上するけれども、レーザーによる十分な食刻性
を有しておらず、且つオーバーコート層として用いられ
る塗料の粘度が増大するので塗り難いという問題があ
る。その他、オーバーコート層に酸化亜鉛、酸化すず又
は酸化インジウムなどの透明性セラミックス微粉を含有
することが試みられているが、高価である。
【0007】本発明は前記問題点を解決するためになさ
れたもので、レーザー食刻において、パターン着色層に
はダメージを与えずにオーバーコート層だけを除去する
ことができ、且つオーバーコート層に明度及び彩度の高
い色を利用することができるので、デザインの自由度が
大幅に向上するレーザー刻印付きキートップ部材を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体上にオー
バーコート層が積層され、あるいは基体上にパターン着
色層とオーバーコート層が順次積層され、レーザー食刻
により表面に意匠パターンの表示部が形成されたキート
ップ部材であって、前記レーザー食刻されるオーバーコ
ート層及び/又は前記パターン着色層が、0.1〜20
wt%の有機化されたスメクタイトを含有するものであ
る。
【0009】
【本発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。図1は、本発明によるキートッ
プ部材の第1実施形態を示す断面図である。図2は、本
発明によるキートップ部材の第2実施形態を示す断面図
である。
【0010】図1に示すように、本発明の第1実施形態
のキートップ部材10は、従来のABS、ポリエステ
ル、ポリカーボネートあるいはアクリル等の熱可塑性樹
脂を用いて形成された基体11上に、パターン着色層1
2として用いられる塗料が塗布されており、その上に
0.1〜20wt%の有機化されたスメクタイトを含有
するオーバーコート層13である塗料が塗布されてい
る。オーバーコート層13には、レーザー光で意匠パタ
−ン14が食刻されている。レーザー食刻は、特に、パ
ターン着色層が光透過性を有し、意匠パターンの線幅が
極端に細い表示部が必要なキートップ部材に効果的であ
る。
【0011】図2に示す本発明の第2実施形態のキート
ップ部材20は、前記と同様の熱可塑性樹脂を用いて形
成された基体21上に、オーバーコート層23である塗
料が塗布されており、オーバーコート層に、レーザー光
で意匠パターン14が食刻されている。パターン着色層
はないので、基体11の地肌の色がパターン色になるも
のである。
【0012】尚、キートップ部材10、20の天面の形
状は、三次元R状の凹あるいは山型状であるが、平面状
などその他の形状であってもよい。
【0013】次に、キートップ部材10、20の上層に
設けられている各層について説明する。オーバーコート
層13、23として用いる塗料の母材は、アクリル系塗
料、エポキシ系塗料、ウレタン塗料、ポリイミドワニス
やポリエーテルサルフォン等のエンジニアプラスティッ
ク系塗料、シリコーン系塗料等、一般的なものでよい。
有機溶剤を含むものであっても、無溶剤で液状樹脂であ
っても特に限定されるものでないが、色の自由度を大き
くするためには無色透明の樹脂が良いのは言うまでも無
い。これに着色顔料、染料、必要であれば分散剤や分散
補助剤を加えるだけで所望の色を発現させることができ
る。
【0014】また、前記パターン着色層12として用い
る塗料の母材に、オーバーコート層13、23として用
いる塗料の母材と同様の塗料の母材を使用することがで
きるが、パターン着色層12を光によって照らし出した
いときは、透明性にして隠蔽性を低く設定する必要があ
る。尚、パターン着色層がなく、基体そのものがパター
ン着色層の役割を担ったキートップ部材20でも良い。
【0015】オーバーコート層13、23あるいはパタ
ーン着色層12に含有される有機化されたスメクタイト
におけるスメクタイトとは、層状フィロ珪酸塩の総称
で、雲母と基本構造は同じであるが、モンモリロナイ
ト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライトなどの多
様な同形置換体があり、四面体シートの珪素原子はその
一部がアルミニウムで、八面体シートのアルミニウムは
その少なくとも一部が、マグネシウム、リチウム、鉄な
どで置換されている。そのため、正電荷が不足し、前記
シート層間にナトリウム、カリウム、カルシウム、マグ
ネシウムなどの陽イオンが配置し、電荷的バランスを保
っている。
【0016】スメクタイトには天然品と合成品とがある
が、天然のスメクタイトは、結晶が大きく、その大きさ
は数ミクロンメートルであり、ベントナイトなどの粘土
岩を水に分散させて粘土成分を抽出した後、乾燥、粉砕
を経て得ることができる。しかし、不純物によりやや色
見をおびているため、微妙な色合いのオーバーコート層
13、23あるいはパターン着色層12とする場合は天
然のスメクタイトを使用することは避けるべきである。
【0017】一方、合成スメクタイトは、水ガラス、硫
酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、水酸化ナトリウム
などにより、スメクタイト組成の共沈ゲルをつくり、オ
ートクレーブを用いた水熱反応により合成される。合成
条件が天然品よりも緩いことから結晶の大きさは小さ
く、その直径は10〜100ナノメートル程度で、アス
ペクト比(直径/厚さ)はおよそ5〜50程度である。
このため、後述する理由から、レーザー加工性に際立っ
た効果があり、最適である。
【0018】スメクタイトを有機化する方法としては、
特公昭58−35542号に示されるように、スメクタ
イトにおける層間の陽イオンを次に示す有機塩基に交換
する方法がある。有機塩基は、高級脂肪族、芳香族のア
ミン、アンモニウム塩、ジアミン誘導体や窒素原子を有
する複素環式芳香族の塩基、例えば、ラウリルアミン、
ステアリルアミン、オレイルアミン、ジステアリルアミ
ン、ジメチルステアリルアミン、トリメチルオクタデシ
ルアンモニウム塩、アニリン、ベンジルアミン、ジベン
ジルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリメチルベン
ジルアンモニウム塩、ベンチジン、α−ナフチルアミ
ン、p−フェニレンジアミン、ピペリジン、N−メチル
ピペリジン、メチルピリジニウム塩、N−メチルモルフ
ォリン、アミノカプロン酸などが挙げられる。
【0019】有機化されたスメクタイトは、先ず、スメ
クタイトを水中で十分分散して膨潤状態としたところに
前記有機塩基を加え、必要ならば加熱して、陽イオン交
換を行わせ、次に、得られたスラリーをろ過、洗浄、乾
燥することにより生成される。生成された有機化された
スメクタイトは、容易に層剥離することができる。層剥
離した小片は、直径がおおよそ10ナノメートルから5
00ナノメートル、厚さが1ナノメートル前後の板状状
態である。
【0020】オーバーコート層13、23あるいはパタ
ーン着色層12に含有される有機化されたスメクタイト
の含有量は、0.1〜20wt%である。前記含有量
が、0.1wt%より少ないとレーザー加工性が悪く、
また20wt%を越えると塗料の増粘が生じて塗布工程
が難しくなり、また塗膜のモジュラスが増大するために
硬く脆くなる。尚、前記含有量は、望ましくは0.5〜
10wt%である。
【0021】有機化されたスメクタイトが塗料中にそれ
自体で容易に層剥離し分散するためには、前記有機塩基
として、樹脂との親和性を考慮した有機塩基を選択する
ことが望まれる。このような有機塩基として、アルキル
基、フェニル基、カルボキシル基、アミノ基あるいは水
酸基等を塩基以外の他端部に有した有機塩基を選択すれ
ば良い。また、機械的に剪断応力を掛けて層剥離するこ
とが可能であるので、そのために超音波振盪器、ロール
ミル、グラインドミル、ボールミル、ビーズミル、ホモ
ジナイザーなどの一般的な装置を使用することができ
る。
【0022】次に、本発明の実施形態のキートップ部材
10、20の形成について説明する。熱可塑性樹脂など
によってキートップ部材10の形状に附形された基体1
1の上に、先ずパターン着色層12の塗料を吹き付け、
印刷、ポッティング等の通常の方法で約10〜500μ
mの厚さにパターン着色層12を設け、次いでパターン
着色層12の上にオーバーコート層13を同様の方法に
より設ける。キートップ部材20については、前記と同
様の基体21の上に、前記と同様のオーバーコート層2
3を設ける。
【0023】オーバーコート層13、23あるいはパタ
ーン着色層12における有機化されたスメクタイトの存
在や分散状態は、透過型電子顕微鏡や原子間力顕微鏡等
により観察するか、あるいはX線回析で得られるX線の
回折角と回折線強度の関係から層剥離の状態を確認す
る。尚、オーバーコート層13、23に、レーザーで容
易に加工される樹脂原子の結合エネルギーが小さいも
の、あるいはパターン着色層12に、レーザー照射耐性
のある結合エネルギーの大きいものを選択するなど、レ
ーザー加工性を助ける手法を加えても構わない。
【0024】オーバーコート層13、23のレーザー加
工で用いるレーザーとして、He−Ne(発振波長3.
4μm)、Ar(発振波長0.49μm)、CO
(発振波長10.6μm)等の気体レーザー、ルビー
(発振波長0.69μm)、ガラス(発振波長1.1μ
m)、YAG(発振波長1.1μm)などの固体レーザ
ーあるいはKrFエキシマレーザー(発振波長0.25
μm)などが用いられる。
【0025】尚、レーザー光が照射される有機化された
スメクタイトを含有する対象物において、有機化された
スメクタイトによるレーザー光のレイリー散乱を利用し
て、前記対象物におけるレーザー光の吸収エネルギー密
度を変化させることによってレーザー加工性を変化させ
るのに適した発振波長の長いCOレーザーを用いるこ
とにより、高効率な加工を行うことができる。レーザー
光の走査はスキャンタイプ、マスクタイプ、マスクスキ
ャンタイプなど任意である。
【0026】レーザーによる加工は、照射耐性あるいは
容易に加工されるというレーザー加工性の差を最も大き
くして利用することが得策で、基本的には、レイリー散
乱に基づくものあるいは有機化されたスメクタイト粒子
径に依存するものを利用することである。発振波長の長
いCOレーザーのレーザー光は、一般的に、物質内を
透過し易く、従って、照射された物質内でレーザー光が
吸収され難いために前記物質が加工され難い。一方、発
振波長の短いYAGレーザーなどでは、一般的に、物質
内でレーザー光が吸収され易いので、レーザー光が照射
される物質は容易に加工される。
【0027】従って、発振波長が長いレーザーを備えた
レーザー加工機を用いる場合は、パターン着色層に有機
化されたスメクタイトを含有して、レイリー散乱に基づ
くレーザー光に対する照射耐性を高くし、発振波長が短
いレーザーを備えたレーザー加工機を用いる場合には、
オーバーコート層に有機化されたスメクタイトを含有し
て、レーザー光の吸収率をさらに高めて加工性を向上さ
せるなど、適宜選択すればよい。
【0028】尚、キートップ部材10、20の天面に設
けられたオーバーコート層13、23に形成された、意
匠パターン14、24が設けられた表示部の耐磨耗性を
向上させるために、オーバーコート層14、24の上
に、透明な保護層あるいはマット調仕上げ層などを設け
ることは任意である。
【0029】
【実施例】(実施例1)天面が12mm角で、曲率が6
0mmRの三次元R状の凹部を有する形状に成形された
ABSからなるキートップ部材の上に、タンポ印刷で、
エポキシ樹脂塗料にシリカコートのモリブデン赤顔料を
加えたパターン着色層を10μmの厚さに設ける。次
に、前記と同じエポキシ樹脂塗料にチタンイエロー顔料
を加え、更に、スメクタイトである合成サポナイトを水
中でトリメチルオクタデシルアンモニウムクロライドと
交換した後、乾燥して得た有機化されたスメクタイトの
粉末を5wt%加えたものをホモジナイザーにて十分撹
拌する。得られた淡いレモンイエローの塗料を吹き付け
塗装により、前記パターン着色層の上に、80μmの厚
さのオーバーコート層を設けた。
【0030】オーバーコート層の小片を透過型電子顕微
鏡にて観察し、有機化されたスメクタイトの直径と層数
(一層は約1nm)を確認した。次に、マスクタイプの
YAGレーザーを用いて、線幅が0.1〜0.5mmま
で連続して変化するテストパターンを食刻して外観状態
を観察した。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】(実施例2)実施例1において、スメクタ
イトである合成サポナイトの代わりに、スメクタイトで
ある天然モンモリロナイトを同様に有機化したのち、石
白式微粒磨砕機(スーパーマスコロイダー)にて粉砕後
乾燥した以外は、実施例1と同様である。結果を前記表
1に示す。
【0033】(比較例1)実施例1において有機化され
たスメクタイトである有機化された合成サポナイトを除
いたほかは、実施例1と同様である。結果を前記表1に
示す。
【0034】(比較例2)実施例1において有機化され
ていないスメクタイトである有機化されていない合成サ
ポナイトを加えたほかは、実施例1と同様である。結果
を前記表1に示す。
【0035】(実施例3)実施例1と同じ形状をしたア
クリルのキートップ部材の成形品上に、有機化されたス
メクタイトであるジメチルジオクタデシルアンモニウム
クロライドで有機化された天然モンモリロナイトの精製
品を6.5wt%と酸化クロム緑を加えた硬化型アクリ
ル塗料を、光透過性になるように吹き付け塗装により、
厚さ40μmのパターン着色層を設けた。更に、実施例
1で使用した有機化されたスメクタイトである有機化さ
れた合成サポナイト1.8wt%とフェロシアン化第二
鉄を含む青色の硬化型アクリル塗料、及び酸化チタンを
含む硬化型アクリル塗料を、タンポ印刷にてストライプ
模様に印刷して、厚さ30μmの隠蔽性のあるオーバー
コート層を設けた。
【0036】実施例1と同様に各層の有機化されたスメ
クタイトの状態を確認した。次いで、スキャンタイプC
レーザーにより、線幅0.3mmの渦巻きパターン
を食刻し、外観状態を観察した。結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】(比較例3)実施例3の全ての有機化され
たスメクタイトを除いたほかは、実施例3と同様であ
る。結果を前記表2に示す。
【0039】(比較例4)比較例3の加工条件をきつく
したほかは、比較例3と同様である。結果を前記表2に
示す。
【0040】(実施例4)実施例1と同じ形状をした黒
色のABSからなるキートップ部材の成形品上に、有機
化されたスメクタイトであるトリメチルオクタデシルア
ンモニウムクロライドと交換して有機化された合成サポ
ナイトを5wt%とチタンイエロー顔料を加えたエポキ
シ塗料により、厚さ100μmの中間パターン着色層を
設けた。更に、実施例1で使用した有機化されたスメク
タイトである有機化された合成サポナイト1.6wt%
とフェロシアン化第二鉄を含む青色のエポキシ塗料によ
り、タンポ印刷にて厚さ30μmのオーバーコート層を
設けた。
【0041】実施例1と同様に各層の有機化されたスメ
クタイトの状態を確認した。スキャンタイプのYAGレ
ーザーにより、線幅が0.7mmのテストパターンを食
刻し、外観状態を観察した。結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】(比較例5)実施例4の全ての有機化され
たスメクタイトを除いたほかは、実施例3と同様であ
る。結果を前記表3に示す。
【0044】(比較例6)比較例5の加工条件をきつく
したほかは、比較例5と同様である。結果を前記表3に
示す。
【0045】(実施例5)実施例1と同じ形状をした赤
色のABSからなるキートップ部材の成形品上に、有機
化されたスメクタイトであるトリメチルドデシルアンモ
ニウムクロライドと交換して有機化された合成サポナイ
トを5wt%と酸化チタン顔料加えたエポキシ塗料によ
り、厚さ20μmのオーバーコート層を設けた。
【0046】実施例1と同様にオーバーコート層の有機
化されたスメクタイトの状態を確認した。マスクタイプ
のYAGレーザーにて、線幅が0.1mmのテストパタ
ーンを食刻し、外観状態を観察した。更に、耐磨耗試験
として、綿布を200g/cm2 の圧力で摺動させ、
基体の赤色が見えるまでの摺動回数を計数した。結果を
表4に示す。
【0047】
【表4】
【0048】(比較例7)実施例5の全ての有機化され
たスメクタイトを除いたほかは、実施例5と同様であ
る。結果を前記表7に示す。
【0049】表1から表3に示すように、実施例1、実
施例2及び実施例4が合格率100%であり、オーバー
コート層の塗料に、単層の直径が20〜50nmの有機
化されたスメクタイトの微粒子を数wt%添加すること
により、レーザー加工によりオーバーコート層のみを除
去することができ、且つ色の自由度が大きいキートップ
部材を得ることができた。また、表4に示すように、オ
ーバーコート層に有機化されたスメクタイトの微粒子を
添加することにより、キートップ部材天面の耐磨耗性が
大幅に向上した。
【0050】以上で示したように、本発明の実施形態の
キートップ部材を用いれば、レーザー加工によりオーバ
ーコート層のみを除去した表示部であるので視認性が良
く、且つ前記キートップ部材の天面の耐磨耗性が大幅に
向上し、更に、明度及び彩度の高い色を利用することが
できるので、デザインの自由度が大幅に向上する。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、有機化されたスメクタ
イトの微粒子を含有するもので、キートップ部材の上層
の2層において、レーザー加工性に差を設けることがで
き、従来困難とされていた明度、彩度の高い色でも食刻
加工が可能となり、デザインの自由度が向上するばかり
か、少ないエネルギーで効率よく加工できるため、過度
のエネルギーを加えることなく、細線を加工でき、さら
には耐磨耗性が向上し、産業上の利用価値が極めて高い
キートップ部材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるキートップ部材の第1実施形態を
示す断面図である。
【図2】本発明によるキートップ部材の第2実施形態を
示す断面図である。
【符号の説明】
10、20 キートップ部材 11、21 基体 12 パターン着色層 13、23 オーバーコート層 14、24 意匠パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C362 CB67 4E068 AB00 DA09 5G006 CB05 JA01 JF01 5G023 AA12 CA30

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上にオーバーコート層が積層され、
    あるいは基体上にパターン着色層とオーバーコート層が
    順次積層され、レーザー食刻により表面に意匠パターン
    の表示部が形成されたキートップ部材であって、前記レ
    ーザー食刻されるオーバーコート層及び/又は前記パタ
    ーン着色層が、0.1〜20wt%の有機化されたスメ
    クタイトを含有することを特徴とするキートップ部材。
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Cited By (5)

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