JP2002116552A - 感光性平版印刷版及びその製版方法 - Google Patents

感光性平版印刷版及びその製版方法

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JP2002116552A JP2000304658A JP2000304658A JP2002116552A JP 2002116552 A JP2002116552 A JP 2002116552A JP 2000304658 A JP2000304658 A JP 2000304658A JP 2000304658 A JP2000304658 A JP 2000304658A JP 2002116552 A JP2002116552 A JP 2002116552A
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Kenichi Nakamura
健一 中村
Toshiaki Katayama
利昭 片山
Katsuhiko Hidaka
克彦 日高
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製版フィルムにドライフィルムを使用し露光
処理をしてもフィルムに傷が付きにくい感光性平版印刷
版及びその製版方法を提供する。 【解決手段】 バインダー樹脂、赤外吸収剤を含有する
染料層を有する製版用フィルムを用いて製版する感光性
平版印刷版であって、感光性平版印刷版の感光層表面の
平滑度測定値が400mmHg〜760mmHgである
ことを特徴とする感光性平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製版用フィルムと密
着させて露光を行う感光性平版印刷版に関する。特に新
聞印刷分野で現在主に用いられる自動製版装置におい
て、染料層がバインダー樹脂及び赤外吸収色素を含有す
るドライフィルムを製版フィルムとして使用する製版工
程に用いられるネガ型感光性平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】新聞印刷分野では製作工程の迅速化や現
像廃液等の環境問題への対応から、銀塩を感光層に用い
た従来の湿式現像にて作製されるウエットタイプの製版
フィルムに代わり、赤外吸収色素を用いてアブレーショ
ン(焼き飛ばし)等の乾式現像にて作製される製版フィ
ルムが使用される割合が急速に増えつつある。このよう
な製版フィルムとしては例えば、コダック社製ダイレク
トイメージセッティングフィルム等が市販されている。
【0003】ドライフィルム(以下、単にドライフィル
ムと称する)の染料層は、銀塩のフィルムに較べて軟ら
かく、また、露光によるアブレーションの結果、露光部
と未露光部とで段差が形成されるという性質があるた
め、新聞印刷の製版工程で多く用いられている自動製版
装置でドライフィルムを使用した場合、下記の様な問題
点があることが明らかとなってきた。それは、製版フィ
ルムと感光性平版印刷版が真空密着し露光された後、真
空が解除されてフィルムと感光性平版印刷版が離される
工程において、製版フィルムの染料層に引っ掻き傷が付
くという問題である。製版工程では通常、同一の製版フ
ィルムを使用して複数枚の印刷版を製版するため、傷の
付いたフィルムを使用すると、印刷版の画像に製版フィ
ルムの傷が画像として入ってしまい、印刷物の品質を著
しく損なう事となる。従来の技術ではフィルムへの傷付
きを防ぐために、真空密着解除時にフィルムと感光性平
版印刷版の間へ空気を吹き込んでフィルムを剥がした
り、版の移動速度を遅くして真空密着解除の時間を稼ぐ
等、専ら自動製版装置側の対応に依存してきた。しかし
傷付きの発生頻度をある程度減少させることは出来て
も、傷付きを完全に解決する事は困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のドライフィルムを製版フィルムとして使用した際に、
製版フィルムに傷の付きにくい感光性平版印刷版を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、製版フィルムへの傷
付きは、露光後に製版フィルムと感光性平版印刷版との
間の真空密着状態が充分解除されないまま両者が擦れあ
った時に、版上の異物やマット材及び版のエッジ部のバ
リ等の突起物が製版フィルムの染料層に強く押しつけら
れることが原因である事を見出した。そして版の感光層
表面の平滑度を請求項に示す範囲に調節することで、製
版フィルムと感光性平版印刷版との間の空気流通性が改
善され、フィルムとの真空密着状態が素早く解除される
ようになるため、製版時のドライフィルムへの傷付きが
発生しなくなることを見出し、本発明をなすに至ったも
のである。
【0006】即ち本発明の要旨は、バインダー樹脂及び
赤外吸収剤を含有する染料層を有する製版用フィルムを
用いて製版する感光性平版印刷版であって、感光性平版
印刷版の感光層表面の平滑度測定値が400mmHg〜
760mmHgであることを特徴とする感光性平版印刷
版に存する。また、本発明の別の要旨は、感光性平版印
刷版に、バインダー樹脂及び赤外吸収剤を含有する染料
層を有する製版用フィルムを密着し、感光性平版印刷版
を該製版用フィルムを通して露光し、ついで、製版用フ
ィルムを感光性平版印刷版から分離して感光性平版印刷
版を現像することを特徴とする感光性平版印刷版の製版
方法に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明に用いられる製版フィルム(ドライフィル
ム)は、透明な支持体上に、バインダー樹脂及び赤外吸
収色素を含有する染色層を有しているものであり、典型
的には、特開平8ー230319号公報、同8−529
48号公報に記載されているレーザーアブレイティブな
要素を用い、これを染料層として製版フィルムに利用し
たものであり、湿式現像工程を経ずに画像形成される製
版フィルムである。製版フィルムの支持体としては、透
明で可撓性であり、寸法安定性がよく、且つレーザーの
熱に耐えられるものであれば、公知のものをいずれも使
用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポ
リカーボネート、セルロースエステル、フッ素系ポリマ
ー、ポリエーテル、ポリアセタール、ポリオレフィン、
ポリイミド等、あるいはこれらを配合した組成物からな
るフィルムを用いることができる。支持体の厚さは、好
ましくは5〜200μmである。
【0008】赤外吸収色素は、赤外光の照射によって熱
を発生し、その熱によりバインダー樹脂を含む染色層を
アブレーションによって支持体より除く効果を有するも
のであり、公知の赤外吸収色素がいずれも使用できる。
赤外吸収物質の例として、米国特許第4,973,57
2号明細書に記載されているシアニン系赤外吸収色素の
他、米国特許第4,948,777号、同第4,95
0,640号、同第4,950,639号、同第4,9
48,776号、同第4,948,778号、同第4,
942,141号、同第4,952,552号、同第
5,036,040号及び同第4,912,083号明
細書に記載されている物質が挙げられる。更に具体的に
は例えば、カーボンブラック、キノリン系色素、インド
ール系色素、ベンゾチアゾール系色素、ピリリウム系色
素、チアピリリウム系色素、シアニン系色素、ポリメチ
ン系色素等が挙げられる。これらの内、シアニン系色素
が好ましい。
【0009】バインダー樹脂は、赤外吸収色素が赤外光
を受けることによって発生した熱により、アブレーショ
ンを起こすことができるものであればいずれの高分子量
物質でも使用することができる。例えば、硝酸セルロー
ス、酢酸水素フタル酸セルロース、酢酸セルロース、酢
酸プロピオン酸セルロース、酢酪酸セルロース、三酢酸
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースエーテル、
エチルセルロースエーテル、等のセルロース誘導体;ポ
リカーボネート;ポリウレタン;ポリエステル;ポリ酢
酸ビニル;ポリスチレン;ポリ(スチレン−コ−アクリ
ロニトリル);ポリスルホン;ポリ(フェニレンオキシ
ド);ポリ(エチレンオキシド);ポリ(ビニルアルコ
ール−コ−アセタール、例えばポリ(ビニルアセター
ル)、ポリ(ビニルアルコール−コ−ブチラール)もし
くはポリ(ビニルベンザール);またはこれらの混合物
もしくはコポリマーを使用することができる。バインダ
ー樹脂は好ましくは0.1〜5g/m2の被覆量で使用
することができる。これらの内、アブレーションのし易
さを考慮すると、熱可塑性樹脂が好ましい。
【0010】染色層には、上記のバインダー樹脂及び赤
外吸収色素に加えて、ドライフィルム上の染色層の存在
する部分(露光部分)と存在しない部分(未露光部分)
とのコントラストを増す目的で、他の色素を含有するこ
とが好ましい。他の色素(赤外吸収色素以外の色素)と
しては、染色層としてなるべく濃い色となるように配合
すれば良く、公知のシアン、マゼンタ、イエロー、その
他の色素から適宜選択して単独であるいは混合して用い
られる。
【0011】ドライフィルムは、好ましくは、近赤外レ
ーザーにより画像露光され、露光部分がアブレーション
することにより染色層が取り除かれ透明となる。こうし
て得られた画像付きのドライフィルムは、典型的には、
染色層と印刷版の感光層が合わさるようにして真空密着
され、ドライフィルムを通して、感光性平版印刷版に対
して露光が行われる。露光が終了すると、次の現像処理
を行うために、真空密着されたドライフィルムが離され
る。
【0012】本発明の感光性平版印刷版は、支持体上
に、少なくとも感光層を有し、更に感光層上にマットを
有するものである。印刷版の支持体としては、公知のも
のをいずれも使用でき、例えばアルミニウム、亜鉛、
銅、鋼等の金属板、アルミニウム、亜鉛、銅、鉄、クロ
ム、ニッケル等をメッキ又は蒸着した金属板、紙、樹脂
を塗布した紙、アルミニウム等の金属箔を貼着した紙、
プラスチックフィルム、親水化処理したプラスチックフ
ィルム、及びガラス板等が挙げられる。中で、好ましい
のはアルミニウム板であり、塩酸又は硝酸溶液中での電
解エッチング又はブラシ研磨による砂目立て処理、硫酸
溶液中での陽極酸化処理、及び必要に応じて封孔処理等
の表面処理が施されたアルミニウム板がより好ましい。
又、支持体表面の粗さとしては、JIS B0601に
規定される平均粗さRaで、通常0.3〜1.0μm、
好ましくは0.4〜0.8μm程度である。
【0013】感光層を構成する感光性組成物としては、
従来より用いられているネガ型あるいはポジ型の感光性
組成物がいずれも使用できる。典型的には、ポジ型感光
性組成物としては、ノボラック樹脂、キノンジアジド化
合物を含むものであり、露光部分が現像液により取り除
かれる。また、ネガ型感光性組成物としては、エチレン
性化合物、増感剤とラジカル発生剤からなる光重合開始
系及びバインダー樹脂を含むものであり、未露光部分が
現像液により取り除かれる。このうち、自動製版機によ
って露光・現像をおこなうのは、ネガ型が主流であるの
で、本発明はネガ型への適用が好ましい。
【0014】本発明の感光性平版印刷版は、感光層上に
マットを有し、これによって、感光層表面の平滑度測定
値が400mmHg〜760mmHgとなることが特徴
である。本明細書においてマットとは、感光層上に設け
られた突起状部分であり、感光層状にマットを設けるこ
と自体は、例えば特開昭50−125805号公報等に
記載されているように従来から知られている。マット
は、印刷版と製版フィルムを真空密着する場合に、空気
の流路が確保され、印刷版と製版フィルムの間に空気を
残すことなく密着する効果を有している。そこで、従来
のマットは、空気の流路が確保されることと、真空密着
が強固に行われることを両立するために、マットの大き
さ、形状、分布密度が設計されていた、実際に従来の感
光層表面の平滑度を測定すると100mmHg〜400
mmHgとなっていた。
【0015】露光が終了し、現像前に製版フィルムと印
刷版を引き離す場合、製版装置の種類にもよるが、典型
的には、製版フィルムを固定した状態で、印刷版が横方
向に移動することによって引き離す。引き離しの際、印
刷版と製版フィルム間の真空密着状態の解除が不充分な
部分が存在すると、印刷版の感光層面と製版フィルムの
染色層面が擦れる場合があり、そのとき、製版フィルム
がバインダー樹脂を用いたドライフィルムであると、印
刷版上に付着した微細なゴミ等の異物やマット材、及び
印刷版のエッジ部のバリ等の突起物がドライフィルムの
染色層を傷つけてしまう場合がある。新聞等の大量印刷
の場合には、同じ画像の製版フィルムを印刷版の製版に
再使用することがあるので、染色層が傷ついた場合に
は、製版フィルムを改めて作製する必要が生じる。
【0016】そこで、本発明の印刷版の如く、感光層表
面の平滑度測定値が400mmHg〜760mmHgの
版を用いると、印刷版の露光後、製版フィルムと印刷版
を引き離す際に、空気の流入が速くなって密着の解除が
十分行われ、製版フィルムと印刷版との間に空気層が形
成される。そのため、印刷版が製版フィルムの染色層を
傷つけることを防ぐものと考えられる。
【0017】密着解除を十分に行い、染色層の傷つきを
防ぐためには、感光層表面の平滑度測定値は、500m
mHg以上が好ましく、550mmHg以上が更に好ま
しい。また、平滑度測定値の上限は、抵抗がない状態、
即ち760mmHgであるが、露光時の密着性を十分確
保するためには730mmHg以下が好ましく、700
mmHg以下が更に好ましい。上述の平滑度測定値を達
成するために、マットの高さ平均は、5μm以上が好ま
しく、6μm以上が更に好ましい。また、12μm以下
が好ましく、11μm以下が更に好ましい。マットの高
さ平均が上記範囲より著しく大きい場合には、焼きぼけ
(画像ぼけ)が生じやすくなるため画像再現性が劣化
し、一方、上記範囲より著しく小さい場合には、上述の
範囲の平滑度が達成しにくくなる。
【0018】また、マットの分布個数としては、3個/
mm2以上が好ましく、5個/mm2以上が更に好まし
く、7個/mm2以上が特に好ましい。また、50個m
2以下が好ましく、40個/mm2以下が更に好まし
く、30個/mm2以下が特に好ましい。また、マット
の平均径としては、20〜200μmが好ましく、30
〜100μmが更に好ましい。
【0019】マットの材質としては、現像時に感光層表
面から取り除かれるものであれば特に制限無く用いるこ
とができる。例えば熱融着方式の場合に用いられる熱融
着性微粉末材料としては、珪酸塩等の強アルカリ性水溶
液で処理することができる感光性印刷版にはヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアク
リルエステル、ポリスチレン誘導体およびアクリル酸ま
たはフェノール性もしくはアルコール性水酸基を有する
ポリアクリルエステル、ポリアクリルアミド、ポリスチ
レンを含む共重合体ポリマー、フェノール樹脂等が好ま
しく適用される。アルコール類、グリコール類、ケトン
類等の有機溶媒を用いた現像液を使用する感光性印刷版
には、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポロ
ビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニリデンク
ロライド、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリ
アクリルエステル、ポリスチレンおよびアクリル酸、ア
クリルアミド、アクリルエステル、スチレンモノマーの
うち2つ以上からなる共重合体、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂等が好ましく適用される。また、物体の表面を
粗面化するために一般に用いられるマット剤として広く
知られているもの(例えば、シリカ、酸化亜鉛、酸化チ
タン、酸化ジルコニウム、アルミナ、ポリメチルメタク
リレート、ポリスチレン、フェノール樹脂などの微細な
個体粉末)の表面を上記の熱融着性微粉末用材料で包み
込んだものを用いてもよい。また、マットを感光層表面
に固着させる方式も特に限定されず、熱融着方式、水性
スプレー方式、感光層埋め込み方式等が利用できる。
【0020】
【実施例】以下実施例を持って本発明を詳細に説明す
る。 [実施例1〜4及び比較例1〜3]スチレン−アクリル酸
−ブチルアクリレート共重合体(比率、45:30:2
5、軟化点95℃(高化式フローテスターで粘性率が5
×105Pに達した時の温度))を粉砕し、日本ニュー
マチック工業(株)製 風力分級器IDS−2型および
DS−2型を使用して分級することにより、定方向径8
〜50μm(粉体平均径23μm、実施例1〜3及び比
較例1にて使用)及び定方向径8〜32μm(粉体平均
径18μm、実施例4及び比較例2〜3で使用)の熱融
着性微粉末を得た。
【0021】図1に示す如く、ネガ型感光性平版印刷版
(三菱化学(株)製NX3、板厚0.30mm、板幅840mm、
※マット塗設前のもの)を30m/minの定速度で連続走
行させ、その裏面から加熱された予熱ロール4Aを接触
させることにより該印刷版表面が135℃になるように
予熱した後、粉体を定量供給する粉体供給機で下記第1
表に示す量の粉体を一定供給し、静電粉体塗装機により
印加電圧−40kV、パターンエアー 2kg/cm2で該印
刷版表面に均一散布付着させた。つづいて、加熱ロール
4Bに接触させ、予熱ロール4Aから4B間での放熱に
よって低下した該印刷版表面温度を再加熱し、加熱ロー
ル4Bの表面温度を第1表に示す温度に均一になるよう
にした後、冷却ロール4Cに該印刷版を搬送した。冷却
ロール4Cについては、厚さ0.5mmのフッ素樹脂(商品
名テフロン)をライニングした冷却ロールを用い、該冷
却ロールと該印刷版の接触圧を0.1kg/cm2になるよう
に、該印刷版の張力を設定した。つづいて冷却ロール4
Cの表面温度を下記第1表に示す温度に保持し、該印刷
版表面側に接触させて、前記微粉末を印刷版表面に圧着
し本発明の試料(感光性平版印刷版)を得た。試料は更
に新聞用縦2ページ版(1100mm×398mm)の
大きさにに断裁された後、下記評価に用いられた。
【0022】第1表に実施例1〜5及び比較例1〜2の
マット塗設条件(粉体粒径、粉体供給量、4Bローラー
温度、4Cローラー温度)を示す。また得られた試料の
マット性状測定値(マット高さ、スムースター値)及び
評価結果(露光処理後の製版フィルム傷の有無、製版画
質)について示す。
【0023】本明細書中、平滑度測定値は以下の定義に
よる。東栄電子工業株式会社製SMOOSTER SM
−6B型(真空ポンプ:島津製作所製ロータリーポンプ
S50)を使用して行った。PS版を長手方向に約10
cmの幅で裁断し、PS版の感光層面側の幅手方向に3
ヶ所(測定の中心が幅手端部から5cm内側の部分及び
幅手中央部)測定し、平均値を平滑度測定値とした。な
お、平滑度試験器については「紙と印刷における試験器
・計測器(大蔵省印刷局研究所編、印刷局朝陽会昭和4
8年3月28日発行)」のp31〜33に記載されてい
る。この値は、製版フィルムと印刷版との間の空気の抜
けやすさを示し、この値が大きい方が、製版フィルムを
除去する際に空気の進入が速いことと相関している。
【0024】製版フィルムへの傷つき評価及び印刷評価 自動製版装置(富士写真フィルム(株)製SUPER
FNRIII)に、製版フィルムとしてコダック(株)
製ダイレクトイメージセッティングフィルム(画像とし
てUGRAを入れた以外は全面ベタ画像のもの)を使用
し、感光性平版印刷版を10枚露光するごとに新しいフ
ィルムに交換されるように自動製版装置を設定したの
ち、第1表に掲げた感光性平版印刷版を各10枚づつ用
いて露光(露光量300mJ/cm2)し、続けて現像
作業(富士写真フィルム(株)製現像液DN−6RU及
び同社製フィニッシングガムGN−RUを使用)を行っ
た。その後製版フィルムを自動製版装置から取り出し、
フィルムの傷付き状態をルーペにて観察し、評価した。
また、各試料で10枚目に露光されて作製された印刷版
については、製版画質評価としてUGRA(ネガライ
ン)細線再現性の評価を行った後、東京機械(株)製新
聞オフセット輪転機に取り付けて印刷を行い、得られた
印刷紙面からフィルム傷に対応する画像の有無について
ルーペによる観察評価を行った。 製版フィルムへの傷つき評価 ◎:製版フィルムに全く傷が無い ○:製版フィルムに薄く透けて見える程度の傷がついて
いるが、印刷紙面には傷に対応する画像が確認されない △:製版フィルムに透けて見える程度の傷が付いてお
り、印刷紙面にも傷の画像がうっすらと付いている ×:製版フィルムに明瞭な傷が付いており、印刷紙面に
も傷の画像がはっきりと付いている
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】製版フィルムにドライフィルムを使用し
露光処理をしてもフィルムに傷が付きにくいため、フィ
ルム傷の検査やPS版上の傷消去作業が不要となる。ま
た製版フィルムの再作製作業も不要となり、フィルムの
消費量も低減出来る。さらに自動製版装置での露光後の
版移動速度を上げることが可能となり、製版作業に要す
る時間を短縮出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】マットを塗設する工程の概略図
【符号の説明】
1 感光性平版印刷版 2A 感光性平版印刷版の裏面 2B 感光性平版印刷版の表面(感光層側の面) 3 粉体供給機 4A 予熱ロール 4B 加熱ロール 4C 冷却ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 522 G03F 7/004 522 2H114 7/11 501 7/11 501 7/20 511 7/20 511 7/36 7/36 (72)発明者 日高 克彦 茨城県鹿島郡波崎町砂山14 三菱化学株式 会社鹿島事業所内 Fターム(参考) 2H025 AA13 AA14 AA18 AB03 AB20 AC08 AD01 BH02 CC20 DA03 DA06 2H084 AA14 AA30 AA36 AE05 CC05 2H095 AA10 AB30 2H096 AA06 AA30 EA04 EA23 JA03 2H097 FA02 FA10 GA11 JA02 LA03 2H114 AA11 AA23 AA24 BA01 DA03 DA34 DA43 DA48 DA50 DA51 DA52 DA53 DA56 DA57 DA59 DA60 EA01 EA02 EA08 FA01 GA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダー樹脂及び赤外吸収剤を含有す
    る染料層を有する製版用フィルムを用いて製版する感光
    性平版印刷版であって、感光性平版印刷版の感光層表面
    の平滑度測定値が400mmHg〜760mmHgであ
    ることを特徴とする感光性平版印刷版。
  2. 【請求項2】 製版用フィルムが、600〜1300n
    mのいずれか波長の光で露光された部分の染料層がアブ
    レーションにより除去されるものである請求項1に記載
    の感光性平版印刷版。
  3. 【請求項3】 感光層表面に高さ平均5μm〜11μm
    のマットを有する請求項1又は2に記載の感光性平版印
    刷版。
  4. 【請求項4】 マットの高さ平均が6μm〜11μmで
    ある請求項3に記載の感光性平版印刷版。
  5. 【請求項5】 平滑度測定値が500mmHg〜700
    mmHgであることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに感光性平版印刷版。
  6. 【請求項6】 感光性平版印刷版がネガ型である請求項
    1乃至5のいずれかに記載の感光性平版印刷版
  7. 【請求項7】 感光性平版印刷版に、バインダー樹脂及
    び赤外吸収剤を含有する染料層を有する製版用フィルム
    を密着し、感光性平版印刷版を該製版用フィルムを通し
    て露光し、ついで、製版用フィルムを感光性平版印刷版
    から分離して感光性平版印刷版を現像することを特徴と
    する感光性平版印刷版の製版方法。
  8. 【請求項8】 製版用フィルムを感光性平版印刷版から
    分離する際に、製版用フィルムと感光性平版印刷版とが
    相対的に横方向へ移動することを特徴とする請求項7に
    記載の感光性平版印刷版の製版方法。
  9. 【請求項9】 製版用フィルムが、600〜1300n
    mのいずれか波長の光で露光され、露光部の染料層がア
    ブレーションにより除去されたものである請求項7又は
    8に記載の感光性平版印刷版の製版方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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