JP2002116018A - 球面形状測定装置 - Google Patents

球面形状測定装置

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JP2002116018A
JP2002116018A JP2000310020A JP2000310020A JP2002116018A JP 2002116018 A JP2002116018 A JP 2002116018A JP 2000310020 A JP2000310020 A JP 2000310020A JP 2000310020 A JP2000310020 A JP 2000310020A JP 2002116018 A JP2002116018 A JP 2002116018A
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ring
spherical
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spherical shape
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Norio Kimura
紀夫 木村
Yoshinori Murasugi
芳徳 村杉
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定物を複数の位置で測定した複数の測定
データを演算処理することによって測定値の信頼性を向
上させ、高精度な球面形状の測定を可能にする。 【解決手段】 被測定物Wの球面に当接するように配設
されたリング5と、リング5の下面側から突出する軸方
向へ移動自在な測定子6を備える電気マイクロ9と、リ
ング5の上方部位に上下方向へ移動自在に配設され被測
定物Wを一定の測定圧で加圧する加圧手段Pと、電気マ
イクロ9から送信される被測定物Wに関する複数の測定
データを蓄積するとともに該複数の測定データを演算処
理して平均化しその結果を代表値として出力する演算処
理装置30とを具備し、被測定物Wを回転させて測定位
置を変えて3箇所以上での測定を行い、複数の測定デー
タを演算処理して平均化することによって、測定値のば
らつきを0.5μm程度以下とすることができ、高精度
な球面形状の測定を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹球面または凸球
面を有する光学レンズ等の被測定物の球面形状を測定す
る球面形状測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、凹球面や凸球面を有する光学レン
ズ等の被測定物の球面形状の測定には、図4に示すよう
な簡易球面計が一般に用いられている。図4において、
簡易球面計100は、一端側に開放部101aを有する
円筒状のリング101と、リング101の底壁部101
bに固定部材104を介して取り付けられたダイヤルゲ
ージ102と、軸方向に移動自在な測定子103を備え
ている。
【0003】この種の簡易球面計100の測定原理を、
凸球面を有する被測定物の球面形状を測定する場合を例
に挙げて説明する。
【0004】(1)図4の(a)に示すように、マスタ
ーゲージとなる球面原器Woに簡易球面計100のリン
グ101の開放部101aの内周縁部および測定子10
3を押し当てて、ダイヤルゲージ102の目盛りの0点
調整を行う。
【0005】(2)次いで、図4の(b)に示すよう
に、球面原器Woに代えて被測定物Wに0点調整を行っ
た簡易球面計100のリング101の開放部101aの
内周縁部および測定子103を押し当てて、ダイヤルゲ
ージ102の目盛りを読み取る。すなわち、ダイヤルゲ
ージ102の目盛りには、被測定物Wとリング101と
の接触点107で形成される円断面に対する被測定物W
の頂点と測定子103との接触点108の高さYと、球
面原器Woとリング101との接触点105で形成され
る円断面に対する球面原器Woの頂点と測定子103と
の接触点106の高さXとの差Z(=Δh)が表れる。
【0006】ここで、Y−X=+Zの場合は、凸球面形
状が小さいことを示し、Y−X=−Zの場合は、凸球面
形状が大きいことを示す。
【0007】なお、凹球面の場合は、リング101の開
放部101aの外周縁部が、凹球面に当接される点が、
前述した凸球面の場合と異なるだけであるので、その説
明は省略する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の技術では、簡易球面計を片方の手で把持すると
ともに、被測定物を他方の手に把持して、両者を互いに
押し付けて測定を行うため、測定を繰り返すたびに、リ
ングと被測定物とを互いに押し付ける力すなわち測定圧
が変動することは避けられず、この測定圧の変動に起因
して、リングまたは被測定物の変形量が変動して測定値
にばらつきが発生する。また、被測定物の表面には微少
な凹凸があるが、前述した測定圧の変動に起因して、リ
ングと被測定物との接触点における被測定物表面の損傷
程度が変動し、測定値にばらつきが発生する。加えて、
測定作業者が異なる場合には、前記測定圧には個人差が
生じるために測定値に個人差が生じる。このような測定
圧の変動や個人差による測定値のばらつきは1.0μm
〜5.0μmとなる。
【0009】このような問題点を解決するために、本出
願人は、特開平9−89508号公報(特願平7−27
1926号)において、球面形状定圧測定装置を提案し
ている。この球面形状定圧測定装置によれば、前述した
測定圧の変動や個人差による測定値のばらつきに関する
問題点を解決することができる。しかしながら、前記の
球面形状定圧測定装置は、被測定物の測定表面の形状に
生じるうねりや段等が0.5μmより小さいものであっ
て精研削や研磨加工レンズ等の被測定物においては前記
のような問題点を解決することができるが、粗摺りレン
ズ等においては、被測定物の測定表面の形状に生じるう
ねりや段が1μmを超えるものがあり、このような被測
定物においてはその測定位置により測定値にばらつきが
生じる。この測定値のばらつきは0.5μm〜5.0μ
mとなり、どの測定値を正しい値として取るか判別でき
ず、0.5μm程度の高い精度が要求される光学レンズ
粗摺り加工時等における球面形状の測定には用いること
ができないという問題点があった。
【0010】そこで、本発明は、前述した従来技術の有
する未解決の課題に鑑みてなされたものであって、被測
定物の球面を複数の位置で測定し、測定された複数の測
定データを演算処理することによって測定値の信頼性を
向上させ、高精度な球面形状の測定を可能にする球面形
状測定装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の球面形状測定装置は、被測定物の球面に当
接される開放部を上向きにして配設されたリングと、該
リングの下面側から前記開放部へ向かって突出する軸方
向へ移動自在な測定子を備え、前記リングの下方部位に
配設された微小変位計と、前記リングの上方部位に上下
方向へ移動自在に配設された加圧手段と、前記微小変位
計により被測定物の複数の位置で測定された複数の測定
データを蓄積するとともに該複数の測定データを演算処
理してその結果を代表値として出力する演算処理装置と
を具備することを特徴とする。
【0012】本発明の球面形状測定装置において、前記
演算処理装置は、被測定物に関する複数の測定データを
平均化しその結果を代表値として出力することが好まし
い。
【0013】本発明の球面形状測定装置において、被測
定物に関する複数の測定データは、該被測定物の測定位
置を3箇所以上変えて測定された測定データであること
が好ましい。
【0014】本発明の球面形状測定装置において、前記
加圧手段は、前記リング上に載置される被測定物に一定
の測定圧を加えるための重りが交換自在に取り付けられ
ることが好ましい。
【0015】
【作用】本発明によれば、開放部を上向きにして配設さ
れたリング上に球面を下向きにして載置した被測定物に
対し加圧手段による重力で被測定物を押圧し、加圧手段
の重量によって定まる一定の測定圧を加えた状態で被測
定物の球面形状を測定することができ、測定作業者が変
わっても個人差をなくすことができ、さらに、被測定物
を回転させて測定位置を変えて3箇所以上での測定を行
い、各測定データを演算処理して平均化し、その結果を
代表値とすることによって、測定値のばらつきを0.5
μm程度以下とすることができ、高精度な球面形状の測
定を可能にする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0017】図1は、本発明に係る球面形状測定装置の
概略的な正面図であり、図2および図3は、本発明に係
る球面形状測定装置により球面原器および被測定物を測
定する手順を示す説明図である。
【0018】図1に図示する球面形状測定装置におい
て、ベース1上には下部支柱2が立設されており、下部
支柱2の上端には前方へ突出する支持台3が一体的に設
けられ、支持台3の自由端近傍に形成された取付孔3a
には、リング取付台4の小径部(不図示)が着脱自在に
嵌挿されており、支持台3の先端面に螺合されるセット
ねじ4aの先端をリング取付台4の小径部(不図示)に
当接させることにより、リング取付台4は支持台3に固
定されている。
【0019】リング取付台4の上端面には、被測定物W
の球面に当接される開放部を上向きにしたリング5がね
じ等の手段により着脱自在に取り付けられ、リング取付
台4を貫通する中心孔には、後述する電気マイクロ9の
測定子6が遊嵌される。
【0020】支持台3の下方部位の下部支柱2の前面に
は、スライドテーブル7が図示しないガイドを介して上
下動自在に配設されており、スライドテーブル7に突設
されたホルダ8には、リング5の下面側から開放部へ向
かって突出する軸方向に移動自在の測定子6を備えた電
気マイクロ9が支持されている。また、スライドテーブ
ル7の側面には当接部材7aが突設され、この当接部材
7aの下面には下部支柱2に突設されたブラケット10
に支持されたマイクロメータ11の軸部材11aの先端
面が当接されている。これにより、マイクロメータ11
の軸部材11aを伸縮させてスライドテーブル7を上下
方向へ移動させることができ、リング5上に載置される
被測定物Wの球面に対する測定子6の高さを適宜位置決
めすることができるように構成されている。つまり、微
小変位計である測定子6を有する電気マイクロ9は、上
下方向へ移動自在な位置決め手段によって支持されてお
り、測定子6の上下方向の位置を被測定物Wの球面形状
に対応して変更できるように構成されている。
【0021】電気マイクロ9は、測定子6の変位を電気
信号に変換して該電気信号をデータ処理及び表示装置2
0に伝達し、データ処理及び表示装置20は伝えられた
電気信号を処理して測定子6の微小変位をその表示部に
表示する。また、データ処理及び表示装置20は、変位
値に処理した測定データを外部からの命令により送出で
きる機能も備えており、演算処理装置30に接続されて
いる。
【0022】演算処理装置30は、外部に押しボタンで
あるスイッチ(Sw1 )31とスイッチ(Sw2 )32
を有し、スイッチ(Sw1 )31と(Sw2 )32が押
されると入出力部(I/O)33を介して中央演算部
(CPU)34にその信号が伝達される。なお、スイッ
チ(Sw1 )31は測定データを蓄積するための指令を
出すスイッチであり、スイッチ(Sw2 )32は蓄積さ
れた測定データの演算処理を開始させるための指令を出
すためのスイッチである。中央演算部(CPU)34
は、予め定められた動作命令が書き込まれている読み出
し専用メモリ(ROM)35からの命令を受け、それに
従って入出力部(I/O)37を介しデータ処理及び表
示装置20へ命令を送り測定データを読み込む。また、
演算処理装置30は、各種データに関して読み書き可能
なメモリ(RAM)36を用いて演算処理を行い、その
結果を表示ドライバ38によって液晶等からなる表示部
39に表示するように構成されている。
【0023】支持台3上に立設された上部支柱12に
は、支持台3から上方へ所定の間隔をおいた部位に加圧
手段Pを上下動自在に支持するためのスライド軸支持部
材18が支持台3とほぼ平行して突出されている。
【0024】加圧手段Pは、スライド軸支持部材18の
自由端近傍部位に摩擦抵抗が微小であるボールスプライ
ン(不図示)を介して上下動自在に支持されたスライド
軸13と、スライド軸13の下端に着脱可能に取り付け
られ、下端面側から突出する小径の当接部15を有する
加圧ヘッド14と、スライド軸13の上部に一体的に設
けられた頭部部材16と、頭部部材16の上面から上方
へ突出する小径部(不図示)に交換自在に嵌挿されるリ
ング状の重り17とから構成されている。なお、リング
状の重り17は、複数個の重量の異なる重りを準備して
おき、被測定物に対応する重量の重りを選択して加圧手
段Pに取り付けることにより、一定の押圧力(測定圧)
を得ることができる。また、加圧ヘッド14には加圧手
段Pを上下させるために把持するためのハンドル14a
が取り付けられている。さらに、加圧手段Pには、頭部
部材16に枢軸19aを介して回動自在に枢支された棒
状のストッパ19を設け、スライド軸13を上方位置に
引き上げてストッパ19を図1に示すようにスライド軸
13と平行するように直立させると、ストッパ19の自
由端(下端面)がスライド軸支持部材18の上面に当接
し、スライド軸13が自由落下しないようにロックする
ロック手段が設けられている。
【0025】次に、以上のように構成される球面形状測
定装置を用いて凸球面を有する被測定物の球面を測定す
る手順について、図2および図3をも参照して説明す
る。
【0026】(1)図2の(a)に示すように、加圧ヘ
ッド14に突設されたハンドル14aを把持して加圧手
段Pを上方へ引き上げ、ストッパ19を直立させて加圧
手段Pが落下しないようにロックし、頭部部材16の小
径部に所定の重量を有するリング状の重り17を嵌挿し
て取り付ける。
【0027】(2)その後、マイクロメータ11を作動
させて電気マイクロ9を保持するスライドテーブル7を
上下方向に移動させ、電気マイクロ9の測定子6の上下
方向の位置を調整して、測定子6を適宜の高さに位置決
めするとともに、図2の(b)に示すように、球面原器
Woをその凸球面を下向きにしてリング5上に載置す
る。
【0028】(3)ストッパ19を枢軸19aを支点と
して回動させてロックを解除し、ハンドル14aを把持
して加圧手段Pを下降させ、加圧ヘッド14の当接部1
5の下端面を球面原器Woの裏面に当接させてハンドル
14aから手を離す。これにより、図2の(c)に示す
ように、重り17の重量によって定まる一定の押圧力
(測定圧)によって球面原器Woがリング5に押し付け
られ、球面原器Woは、第1の接触点T1 でリング5に
当接するとともに、第2の接触点T2 で測定子6に当接
する。このとき、測定子6の微小変位は、電気マイクロ
9により電気信号に変換されて、該電気信号は、測定デ
ータとして、電気マイクロ9に接続されたデータ処理及
び表示装置20に伝達され、データ処理及び表示装置2
0は伝えられた電気信号を処理して測定子6の微小変位
をその表示部に表示する。
【0029】そして、上述した従来の簡易球面計と同様
に、第1の接触点T1 で形成される円断面に対する第2
の接触点T2 の高さXに対するデータ処理及び表示装置
20の表示について目盛りの0点調整を行う。
【0030】(4)その後、ハンドル14aを把持して
加圧手段Pを上方へ引き上げるとともに、ストッパ19
を直立状態にして加圧手段Pが落下しないようにロック
し、次いで、図3の(a)に示すように、リング5より
球面原器Woを取り外す。
【0031】(5)そして、図3の(b)に示すよう
に、被測定物Wをその凸球面を下向きにしてリング5上
に載置する。
【0032】(6)その後、ストッパ19を枢軸19a
を支点として回動させてロックを解除し、ハンドル14
aを把持して加圧手段Pを下降させ、加圧ヘッド14の
当接部15の下端面を被測定物Wの裏面に当接させてハ
ンドル14aから手を離す。これにより、図3の(c)
に示すように、重り17の重量によって定まる一定の押
圧力(測定圧)によって被測定物Wがリング5に押し付
けられ、被測定物Wは、第1の接触点T1 でリング5に
当接するとともに、第2の接触点T2 で測定子6に当接
し、第1の接触点T1 で形成される円断面に対する第2
の接触点T2 の高さYを測定する。このとき、上記
(3)によってデータ処理及び表示装置20は目盛りの
0点調整が行われているため、該データ処理及び表示装
置20の表示部には、前述した従来の簡易球面計と同様
に、YとXとの差Z(=Δh)が表示される。
【0033】(7)上記(6)で測定データZがデータ
処理及び表示装置20の表示部に表示された時点で、ス
イッチ(Sw1 )31を押すと、Sw1 31が押された
ことを示す信号がI/O33を介しCPU34に伝達さ
れる。CPU34は、予めプログラムされた命令を保持
するROM35からの命令によってSw1 31が押され
たことを検知する。このようにSw1 31が押されたこ
とを検知したCPU34は、ROM35の命令に従っ
て、I/O37からデータ処理及び表示装置20に現在
の測定データZを出力するように命令を出し、この命令
を受け取ったデータ処理及び表示装置20は測定データ
Zを出力する。この測定データZはI/O37を介して
CPU34に取り込まれ、RAM36に一時蓄積され
る。
【0034】(8)続いて、加圧手段Pを上方に引き上
げ、被測定物Wを一定角度だけ回転させて、上記(6)
の処理を行い、同様に測定する。
【0035】(9)さらに、上記(7)の処理を行い、
新たな測定データZをRAM36に蓄積する。
【0036】(10)同様に、上記(8)および(9)
を繰り返し、少なくとも120度程度毎に回転させて3
箇所あるいはそれ以上の箇所で測定して、各測定データ
ZをRAM36に蓄積する。
【0037】(11)少なくとも3箇所での測定データ
Zを取得した後に、スイッチ(Sw 2 )32を押すと、
Sw2 32が押されたことを示す信号がI/O33を介
してCPU34に伝達され、CPU34は、ROM35
の命令に従い、RAM36に蓄積されている複数の測定
データZ(=Δh)を取り出し、これらの測定データZ
を演算処理して平均化し、この値をもって当該被測定物
の代表値とする。この演算処理して得られた代表値は表
示ドライバ38を介して表示部39に表示される。この
ように、被測定物の複数の位置で測定して得られた複数
の測定データを演算処理して平均化し、これを代表値と
することにより、被測定物の測定値のばらつきを少なく
して、高精度に球面形状の測定を行うことが可能とな
る。
【0038】なお、演算処理装置30は、複数の測定デ
ータの平均値を演算処理するとともに、これらの複数の
測定データの最大最小値、ばらつき値、標準偏差等も演
算処理することができ、これらの演算処理の結果をドラ
イバ38を介して表示部39に適宜表示することができ
ることはいうまでもない。
【0039】次に、本発明の球面形状測定装置を用いて
複数のレンズについて前述したように測定処理した際の
具体例を表1、表2および表3を用いてさらに説明す
る。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】表1は、レンズ(1)〜(4)についてそ
れぞれ任意の位置で10回測定した際の測定値を示し、
表1における「平均(a)」は各レンズにおける10回
の測定値の平均値を示し、同じく「範囲(b)」は各レ
ンズにおける10回の測定値の最大と最小の差を示し、
同じく「偏差(c)」は各レンズの10回測定での標準
偏差を示す。また、ダン・クセ等の量は、レンズ(1)
が2μm、レンズ(2)が1.5μm、レンズ(3)が
2.5μm、レンズ(4)が1.5μmであった。表1
から、「範囲(b)」が0.7μm以上あり、測定の再
現性が悪いことが分かる。
【0044】表2は、表1に示す10回の測定値におい
て、1〜3回、4〜6回、7〜9回の各3回分の測定値
をそれぞれ平均化したものであって、ここでの「範囲
(g)」は、1〜3回の平均値と4〜6回の平均値と7
〜9回の平均値の最大と最小の差である。このように表
2と表1において、各3回の測定値を平均すれば、それ
らの間にはばらつきが少なく、0.5μm程度以下とな
ることが分かり、精度の良い測定ができることが分か
る。
【0045】また、表3は、表2の1〜3回の平均値
(d)と表1の10回の平均値(a)との差、4〜6回
の平均値(e)と表1の10回の平均値(a)との差、
7〜9回の平均値(f)と表1の10回の平均値(a)
との差を表したものであり、これらの各値は10回の平
均値(a)に対して略0.3μm以下となる。
【0046】このように、少なくとも3回の測定値Z
(=Δh)を平均化することで、10回測定の平均値と
ほぼ同一となり、また、各平均値間のばらつきは小さ
く、精度の良い測定が可能であることが分かる。
【0047】なお、凹球面を有する被測定物の場合は、
リング5の開放部の外周縁部が凹球面に当接する点のみ
が上述した凸球面の場合と異なるだけであるので、その
説明は省略する。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被測定物を回転させて測定位置を変えて3箇所以上での
測定を行い、得られた測定データを演算処理することに
よって平均化することで、測定値のばらつきを0.5μ
m程度以下とすることができ、高精度の球面形状の測定
を可能にする。さらに、開放部を上向きにして配設され
たリング上に球面を下向きに載置した被測定物に対し加
圧手段による重力で被測定物を押圧し、加圧手段の重量
によって定まる一定の測定圧を加えた状態で被測定物の
球面形状を測定することができ、測定作業者が変わって
も個人差をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る球面形状測定装置の概略的な正面
図である。
【図2】図1に図示する球面形状測定装置により球面原
器を測定する手順を示す説明図である。
【図3】図1に図示する球面形状測定装置により被測定
物を測定する手順を示す説明図である。
【図4】従来の簡易球面計の構成とその測定原理を説明
する概略図である。
【符号の説明】
W 被測定物 Wo 球面原器 1 ベース 2 下部支柱 3 支持台 4 リング取付台 5 リング 6 測定子 7 スライドテーブル 9 電気マイクロ 11 マイクロメータ 12 上部支柱 13 スライド軸 14 加圧ヘッド 14a ハンドル 15 当接部 16 頭部部材 17 重り 18 スライド軸支持部材 19 ストッパ 20 データ処理及び表示装置 30 演算処理装置 31、32 スイッチ(Sw1 、Sw2 ) 33 I/O 34 CPU 35 ROM 36 RAM 37 I/O 38 表示ドライバ 39 表示部 P 加圧手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物の球面に当接される開放部を上
    向きにして配設されたリングと、該リングの下面側から
    前記開放部へ向かって突出する軸方向へ移動自在な測定
    子を備え、前記リングの下方部位に配設された微小変位
    計と、前記リングの上方部位に上下方向へ移動自在に配
    設された加圧手段と、前記微小変位計により被測定物の
    複数の位置で測定された複数の測定データを蓄積すると
    ともに該複数の測定データを演算処理してその結果を代
    表値として出力する演算処理装置とを具備することを特
    徴とする球面形状測定装置。
  2. 【請求項2】 前記演算処理装置は、被測定物に関する
    複数の測定データを平均化しその結果を代表値として出
    力することを特徴とする請求項1記載の球面形状測定装
    置。
  3. 【請求項3】 被測定物に関する複数の測定データは、
    該被測定物の測定位置を3箇所以上変えて測定された測
    定データであることを特徴とする請求項1または2記載
    の球面形状測定装置。
  4. 【請求項4】 前記加圧手段は、前記リング上に載置さ
    れる被測定物に一定の測定圧を加えるための重りが交換
    自在に取り付けられることを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれか1項に記載の球面形状測定装置。
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