JP2002115257A - 水中基礎 - Google Patents

水中基礎

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JP2002115257A
JP2002115257A JP2000308893A JP2000308893A JP2002115257A JP 2002115257 A JP2002115257 A JP 2002115257A JP 2000308893 A JP2000308893 A JP 2000308893A JP 2000308893 A JP2000308893 A JP 2000308893A JP 2002115257 A JP2002115257 A JP 2002115257A
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ground
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underwater foundation
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JP2000308893A
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English (en)
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Yoshinori Okawa
賢紀 大川
Hiroyuki Kamei
宏之 亀井
Shinsuke Kondo
伸介 近藤
Shigeru Sakano
茂 坂野
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中基礎において、水中基礎の水平変位を確
実に抑制する一方で、構造の簡素化及び製造コストの低
減を図ると共に作業性の向上を図る。 【解決手段】 連結部材12によって複数の杭ガイド部
材14を連結すると共に、下部の水平支持板22の下面
に格子状をなす多数の貫入プレート23を固定してジャ
ケット構造体11を形成し、このジャケット構造体11
を海上42から沈降して水底地盤Gに載置し、貫入プレ
ート23を軟弱地盤に貫入すると共に、杭20を杭ガイ
ド部材14を通して水底地盤Gに打ち込むことで、ジャ
ケット構造体11を水底地盤Gに設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋脚などの水上に
立設する構造物を建設する場合に、水底地盤に設置して
用いられる水中基礎に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、橋梁基礎には、直接基礎、場所
打ち杭基礎、鋼管杭基礎、ケーソン基礎などが従来から
知られている。例えば、杭基礎によって建設された橋脚
では、複数本の杭が海底地盤の軟弱地盤を貫通して支持
地盤まで打ち込まれ、この各杭上に鉄筋コンクリートに
よってフーチングが構築され、このフーチングの上に橋
脚を立設し、この橋脚がフーチング内に予め埋め込まれ
たアンカーフレームにアンカーボルトにより接合されて
いる。また、ケーソン基礎によって建設された橋脚で
は、海底の支持地盤を所定広さ整地し、この地盤整地面
に内部にコンクリートが打設されたケーソンを設置し、
このケーソンの上に橋脚を立設し、この橋脚がケーソン
内に予め埋め込まれたアンカーフレームにアンカーボル
トにより接合されている。
【0003】ところが、このような杭基礎の場合、比較
的水深の大きい海底に橋脚を構築するときに、技術的に
困難性が伴い、高コストとなってしまうという問題があ
る。また、ケーソン基礎の場合、水深数十m程度までの
海底ならば問題ないが、それよりも深い海底にあって
は、地盤整地面を形成するのに大規模な海上工事を必要
とし、高コストで工事期間も長くなり、その間に航路を
制限しなければならず、更に、支持地盤の上層に軟弱地
盤があると、地盤改良工事も必要となってしまうという
問題がある。
【0004】そこで、海底地盤に鉄筋コンクリートによ
るフーチングを構築したり、内部にコンクリートが打設
されたケーソンを設置するのを不要とすることで、建設
工事の容易化や低コスト化を図ったものとしてジャケッ
ト式基礎を用いた技術がある。図12に従来のジャケッ
ト式基礎によって建設された橋脚の概略を示す。
【0005】従来のジャケット式基礎によって建設され
た橋脚において、図12に示すように、海底の支持地盤
001に対して、多数のガイドパイプ002が連結部材003に
よって連結されて構成されたジャケット構造体004を設
置し、図示しない杭打ち機によって各ガイドパイプ002
を用いて複数本の杭005が支持地盤001に打ち込まれてい
る。そして、このジャケット構造体004上に鉄筋コンク
リートによってフーチング006が構築されている。この
フーチング006内には予めアンカーボルト007とアンカー
フレーム008が埋め込まれており、このフーチング006の
上に橋脚009が立設して接合されている。
【0006】なお、このような技術は、例えば、特開昭
61−57721号公報に「マルチパイルジャケット構
造の水中基礎施工法」として開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のジャケ
ット式基礎の場合、ジャケット構造体004は多数のガイ
ドパイプ002が連結部材003により連結されて構成され、
各ガイドパイプ002を用いて多数の杭005を支持地盤001
に打設して固定している。この場合、橋脚009は、フー
チング006からジャケット構造体004(各ガイドパイプ00
2)を介して杭005に伝達されて支持地盤001により支持
されることから、このジャケット構造体004を多数の杭0
05により強固に支持地盤001に固定する必要がある。こ
の支持地盤001に対して垂直に打設される杭005はジャケ
ット構造体004の水平変位に対して有効的であり、斜め
に打設される杭005は垂直変位に対して有効的であると
されている。
【0008】ところが、一般に、支持地盤001は上部の
軟弱地盤と下部の支持地盤とから構成されており、この
軟弱地盤に対して直杭005によりジャケット構造体004の
水平変位を抑制するためには、この直杭005を多数打設
しなければならず、必要以上に直杭005の本数が増加し
てしまって製造コストが増加すると共に、打設に要する
作業時間も長くなって作業能率が低下してしまうという
問題がある。
【0009】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、水中基礎の水平変位を確実に抑制する一方で、
構造の簡素化及び製造コストの低減を図ると共に作業性
の向上を図った水中基礎を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明の水中基礎は、水底地盤に設置して
構造物を建設する水中基礎において、前記水底地盤の設
置時に該水底地盤に貫入して水平変位を抑制する水平変
位抑制手段を設けたことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項2の発明の水中基礎では、前
記水平変位抑制手段は、水平支持板の下面に格子状に取
付けられた貫入プレートであることを特徴としている。
【0012】また、請求項3の発明の水中基礎では、前
記水平変位抑制手段は、水平支持板の下面に多数取付け
られた貫入パイプであることを特徴としている。
【0013】また、請求項4の発明の水中基礎では、前
記水平変位抑制手段は、水平支持板の下面に多数取付け
られた貫入針であることを特徴としている。
【0014】また、請求項5の発明の水中基礎では、連
結部材によって複数の杭ガイド部材を一体に連結し、該
各杭ガイド部材の上端集合部に中空形状をなすフーチン
グを装着してジャケット構造体を構成し、該ジャケット
構造体の下部に前記水平変位抑制手段を設けたことを特
徴としている。
【0015】また、請求項6の発明の水中基礎では、前
記杭ガイド部材の下端部を前記水底地盤に貫入可能とす
ることで、前記水平変位抑制手段を構成することを特徴
としている。
【0016】また、請求項7の発明の水中基礎では、前
記杭ガイド部材を通して前記水底地盤に打設する杭の上
部外周面に軸方向に沿った補強リブを固定したことを特
徴としている。
【0017】また、請求項8の発明の水中基礎では、前
記杭ガイド部材を通して前記水底地盤に打設する杭の上
部内周面に軸方向に沿った補強リブを固定したことを特
徴としている。
【0018】また、請求項9の発明の水中基礎では、前
記杭の頭内部にコンクリートを中詰めしたことを特徴と
している。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0020】図1に本発明の第1実施形態に係る水中基
礎を用いて構築された橋脚の概略、図2に本実施形態の
ジャケット構造体の概略、図3にジャケット構造体の正
面視、図4及び図5に水中基礎の設置方法を用いた橋脚
の構築作業を表す概略を示す。
【0021】図1に示すように、本実施形態の水中基礎
を構成するジャケット構造体11は、上部の軟弱地盤と
下部の支持地盤とから構成される図示しない水底地盤上
に設置して構造物としての橋桁31の橋脚32を建設す
るためのものである。即ち、このジャケット構造体11
は、連結部材12によって連結された複数の杭ガイド部
材(レグ)14と、この各杭ガイド部材14の上端集合
部に装着された中空形状をなすフーチング15と、各杭
ガイド部材14と同様に連結部材12によって連結され
た複数の支持部材21及び各杭ガイド部材14の下端部
に取付けられた水平支持板22と、この水平支持板22
の下面に取付けられた水平変位抑制手段としての格子状
をなす貫入プレート23とから構成されている。
【0022】このジャケット構造体11について詳細に
説明すると、図1乃至図3に示すように、フーチング1
5は上鋼板16と下鋼板(図示略)と4枚の外周鋼板1
8により矩形箱型形状に形成されており、外側に斜杭用
の4つの杭ガイド部材14の上端部が貫入している。こ
の杭ガイド部材14は所定長さの円筒形状をなし、下部
が外方に広がっており、各杭ガイド部材14同志が複数
の連結部材12によって一体に連結されている。このガ
イド部材14は、ジャケット構造体11が水底地盤上に
設置されたときに、ガイドとして斜杭20をこの水底地
盤に打ち込むためのものである。
【0023】各杭ガイド部材14の上端部はフーチング
15の上鋼板16及び下鋼板に貫入して上方に開口して
いるが、このフーチング15の内部には図示しない複数
の縦梁部材が格子状に配設され、杭ガイド部材14がフ
ーチング15の内面に連結支持されている。また、フー
チング15内には橋脚32の下部が貫入して縦梁部材に
連結支持されることで、フーチング15から上方に向け
て橋脚32が立設されることとなる。
【0024】また、ジャケット構造体11にて、フーチ
ング15の中央部には4つの支持部材21の上端部が連
結され、各杭支持部材21同志が複数の連結部材12に
よって一体に連結されている。この各支持部材21の下
端部には水平支持板22が取付けられ、外周部が各杭ガ
イド部材14に取付けられている。そして、この水平支
持板22の下面には多数の貫入プレート23が格子状を
なして互いに組み合わされて固定されており、多数の貫
入プレート23により区画された部屋の天井部(水平支
持板22)にはエア抜き孔24がそれぞれ形成されてい
る。
【0025】なお、このジャケット構造体11が水底地
盤に設置されたとき、フーチング15が飛沫帯に位置す
るように構成されており、このフーチング15の外周部
に防食処理が施されており、この防食処理としては、例
えば、表面にチタン合金などの高耐食性金属を固定した
り、被覆コンクリートを介して犠牲鋼板を固定するよう
にしている。
【0026】ここで、上述したジャケット構造体11を
用いた橋桁31及び橋脚32の建設工法について、図4
及び図5を用いて説明する。
【0027】図4(a)に示すように、ジャケット構造体
11は所定の工場のドック41にて製作されており、製
作が完了するとドック41内に海水を入れてこのジャケ
ット構造体11を浮上させる。この場合、図4(b)に示
すように、ジャケット構造体11は中空形状をなすフー
チング15により浮力を得ると共に、各杭ガイド部材1
3や支持部材21内に上端部から圧力空気を供給(圧
気)することで浮力を得て、ジャケット構造体11を海
上42に浮かべて全体のバランスをとっている。そし
て、前後一対の曵船43によって海上42に浮かんだジ
ャケット構造体11を牽引し、設置場所まで運搬する。
【0028】そして、ジャケット構造体11が設置場所
まで曳航されると、図5(a)に示すように、杭ガイド部
材13や支持部材21内へ注水を行うことで、ジャケッ
ト構造体11のバランスをとりながら沈めていき、水底
地盤Gに位置決め載置する。この場合、ジャケット構造
体11を設置する水底地盤Gは軟弱地盤であり、ジャケ
ット構造体11の自重により、あるいはこのジャケット
構造体11を加振させることにより各貫入プレート23
を水底地盤(軟弱地盤)Gに貫入させる。このとき、水
平支持板22と各貫入プレート23により区画された部
屋に溜まったエアは各エア抜き孔24から上方に抜け
る。
【0029】このように各貫入プレート23を水底地盤
(軟弱地盤)Gに貫入してジャケット構造体11が水底
地盤Gの所定の位置に位置決めされると、図5(b)に示
すように、このジャケット構造体11の上部に搭載した
杭打ちハンマ44を用いてジャケット構造体11の杭ガ
イド部材14内に斜杭20を挿入し、この杭打ちハンマ
44により斜杭20を水底地盤G(支持地盤)へ打ち込
んでいく。
【0030】この杭打ち作業により各杭ガイド部材14
を介して斜杭20が水底地盤Gへ打ち込まれると、杭ガ
イド部材14及び各杭20内の海水及び土砂を排出して
から、杭ガイド部材14と各杭20とを溶接等により連
結固定し、内部にコンクリートを打設することで、ジャ
ケット構造体11を水底地盤Gに固定することができ
る。そして、このように杭打ち作業が完了して多数の貫
入プレート23及び杭20によってジャケット構造体1
1が水底地盤Gに設置されると、図5(c)に示すよう
に、ジャケット構造体11の上部に橋脚32を延仲して
橋桁31を建設する。
【0031】このように本実施形態のジャケット構造体
11を用いた水中基礎にあっては、連結部材12によっ
て複数の杭ガイド部材14を連結すると共に、下部の水
平支持板22の下面に格子状をなす多数の貫入プレート
23を固定してジャケット構造体11を形成し、このジ
ャケット構造体11を海上42から沈降して水底地盤G
に載置し、貫入プレート23を軟弱地盤に貫入すると共
に、杭20を杭ガイド部材14を通して水底地盤Gに打
ち込むことで、ジャケット構造体11を水底地盤Gに設
置している。
【0032】従って、水底地盤Gの上部に位置する軟弱
地盤に多数の貫入プレート23を貫入することで、この
貫入プレート23によりジャケット構造体11の水平変
位を確実に抑制することができる。また、ジャケット構
造体11を軟弱地盤上に載置するだけで容易に貫入プレ
ート23を貫入することができ、軟弱地盤に対して多数
の直杭を打設する作業に比べてジャケット構造体11の
水平変位を容易に抑制することができ、構造の簡素化し
て作業時間が短縮すると共に作業コストが低減すること
で、作業性を向上できる。
【0033】また、軟弱地盤に多数の貫入プレート23
が貫入することで、地震発生時におけるジャケット構造
体11の水平変位を確実に抑制することができると共に
水平支持板22の下面が軟弱地盤上に密着することで、
ジャケット構造体11の上下変位も確実に抑制すること
ができ、耐震性を向上できる。
【0034】なお、上述の実施形態では、ジャケット構
造体11のフーチング15を矩形箱型形状に形成した
が、中空形状であればその形状に限定されるものではな
く、円形箱型形状でもよい。また、図1に詳細に示すよ
うに、2つのジャケット構造体11を並設して設置し、
門型をなす橋脚32を支持するようにしたが、1つのジ
ャケット構造体11を設置し、I型の橋脚を支持するよ
うにしてもよい。
【0035】図6に本発明の第2実施形態に係る水中基
礎の概略、図7に本発明の第3実施形態に係る水中基礎
の概略、図8に本発明の第4実施形態に係る水中基礎の
概略、図9に本発明の第5実施形態に係る水中基礎の概
略を示す。なお、前述した実施形態で説明したものと同
様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する
説明は省略する。
【0036】第2実施形態では、図6に示すように、ジ
ャケット構造体11において、フーチング15の外側に
は斜杭20用の杭ガイド部材14の上端部が貫入し、中
央部には支持部材21の上端部が連結され、複数の連結
部材12によって一体に連結されている。そして、杭ガ
イド部材14及び各支持部材21の下端部には水平支持
板22が取付けられ、この水平支持板22の下面には多
数の貫入パイプ25が貫通して固定されている。
【0037】第3実施形態では、図7に示すように、ジ
ャケット構造体11において、フーチング15の外側に
は斜杭20用の杭ガイド部材14の上端部が貫入し、中
央部には支持部材21の上端部が連結され、複数の連結
部材12によって一体に連結されている。そして、杭ガ
イド部材14及び各支持部材21の下端部には水平支持
板22が取付けられ、この水平支持板22の下面には先
端が鋭利な多数の貫入針26の基端部が固定されてい
る。
【0038】従って、このように構成されたジャケット
構造体11を水底地盤Gに載置し、貫入パイプ25ある
いは貫入針26を軟弱地盤G1 に貫入すると共に、杭2
0を杭ガイド部材14を通して支持地盤G2 に打ち込む
ことで、ジャケット構造体11を容易に水底地盤Gに設
置することができ、この貫入パイプ25あるいは貫入針
26によりジャケット構造体11の水平変位を確実に抑
制することができると共に、構造の簡素化して作業時間
が短縮すると共に作業コストが低減することで、作業性
を向上できる。
【0039】第4実施形態では、図8に示すように、コ
ンクリート51が打設されたケーソン52内にはアンカ
ーボルト53とアンカーフレーム54が埋め込まれてお
り、このケーソン52の上に橋脚55が接合可能となっ
ている。そして、このケーソン52の下面外周部には先
端が傾斜して格子状に組み合わされた多数の貫入プレー
ト56の基端部が固定されている。
【0040】従って、このように構成されたケーソン5
2を水底地盤Gに載置し、貫入プレート56を軟弱地盤
1 に貫入すると共に、杭57を支持地盤G2 に打ち込
むことで、ケーソン52を容易に水底地盤Gに設置する
ことができ、この貫入プレート56によりケーソン52
の水平変位を確実に抑制することができると共に、構造
の簡素化して作業時間が短縮すると共に作業コストが低
減することで、作業性を向上できる。
【0041】第5実施形態では、図9に示すように、ジ
ャケット構造体11において、フーチング15の中央部
には直杭19用の杭ガイド部材13の上端部が貫入し、
外側には斜杭20用の杭ガイド部材14の上端部が貫入
し、杭ガイド部材13,14は複数の連結部材12によ
って一体に連結されている。そして、各杭ガイド部材1
3,14の下端部には軟弱地盤G1 に貫入可能な貫入部
13a,14aが一体に形成されている。
【0042】従って、このように構成されたジャケット
構造体11を水底地盤Gに載置し、各杭ガイド部材1
3,14の貫入部13a,14aを軟弱地盤G1 に貫入
すると共に、杭19,20を杭ガイド部材13,14を
通して支持地盤G2 に打ち込むことで、ジャケット構造
体11を容易に水底地盤Gに設置することができ、この
貫入部13a,14aによりジャケット構造体11の水
平変位を確実に抑制することができると共に、構造の簡
素化して作業時間が短縮すると共に作業コストが低減す
ることで、作業性を向上できる。
【0043】また、上述した各実施形態にて、ジャケッ
ト構造体11を構成する各杭ガイド部材13,14や各
杭19,20は、地震等に発生時にジャケット構造体1
1の水平変位を抑制するものであるが、ジャケット構造
体11に水平力が作用したときに特に斜杭20は円筒形
状であるために座屈する虞があり、その防止のための補
強が必要となる。
【0044】図10に本発明の第6実施形態に係る水中
基礎の要部概略、図11に本発明の第7実施形態に係る
水中基礎の要部概略を示す。
【0045】第6実施形態では、図10に示すように、
ジャケット構造体11における各杭ガイド部材14の内
周面に斜杭20をガイドするために軸心方向に沿ったガ
イドフランジ61が周方向に均等間隔で複数取付けられ
ている。一方、この斜杭20の上部外周面に軸心方向に
沿った座屈防止用の補強リブ62が周方向に均等間隔で
複数取付けられており、杭ガイド部材14の各ガイドフ
ランジ61と干渉しないようになっている。なお、直杭
19の上部外周面にも同様に座屈防止用の補強リブが6
3が取付けられている。
【0046】従って、ジャケット構造体11を水底地盤
Gに載置し、各杭ガイド部材13,14を通して杭1
9,20を水底地盤Gに打ち込むことで、ジャケット構
造体11は水底地盤Gに設置されることとなり、この状
態で、杭ガイド部材13,14の下端部と杭19,20
の上端部との結合部周辺はガイドフランジ61と補強リ
ブが62,63が係合しているために座屈強度が向上
し、ジャケット構造体11の水平変位をより確実に抑制
することができ、その結果、杭19,20の打設本数を
減少して作業時間を短縮すると共に作業コストを低減で
きる。
【0047】第7実施形態では、図11に示すように、
ジャケット構造体11を設置するための各斜杭20の上
部内周面に座屈防止用の補強リブ71が軸心方向に沿っ
て取付けられている。従って、ジャケット構造体11を
水底地盤Gに設置した状態で、補強リブが71により斜
杭20の座屈強度が向上し、ジャケット構造体11の水
平変位をより確実に抑制することができ、その結果、杭
19,20の打設本数を減少して作業時間を短縮すると
共に作業コストを低減できる。
【0048】なお、第6、第7実施形態にて、杭19,
20の頭内部にコンクリートを中詰めすることで、更に
杭19,20の座屈強度を向上することができる。
【0049】
【発明の効果】以上、上述した実施形態によって詳細に
説明したように請求項1の発明の水中基礎によれば、水
底地盤の設置時に該水底地盤に貫入して水平変位を抑制
する水平変位抑制手段を設けたので、水平変位抑制手段
により水中基礎の水平変位を確実に抑制することがで
き、軟弱地盤に対して多数の杭を打設する作業に比べて
容易となり、構造の簡素化、作業時間の短縮による作業
コストの低減が可能となると共に、作業性を向上するこ
とができる。
【0050】また、請求項2の発明の水中基礎によれ
ば、水平変位抑制手段を水平支持板の下面に格子状に取
付けられた貫入プレートとしたので、水底地盤上に水中
基礎を載置して軟弱地盤に貫入プレートを貫入すること
で、この貫入プレートにより水中基礎の水平変位を抑制
することができ、構造の簡素化及び作業性を向上するこ
とができる。
【0051】また、請求項3の発明の水中基礎によれ
ば、水平変位抑制手段を水平支持板の下面に多数取付け
られた貫入パイプとしたので、水底地盤上に水中基礎を
載置して軟弱地盤に貫入パイプを貫入することで、この
貫入パイプにより水中基礎の水平変位を抑制することが
でき、構造の簡素化及び作業性を向上することができ
る。
【0052】また、請求項4の発明の水中基礎によれ
ば、水平変位抑制手段を水平支持板の下面に多数取付け
られた貫入針としたので、水底地盤上に水中基礎を載置
して軟弱地盤に貫入針を貫入することで、この貫入針に
より水中基礎の水平変位を抑制することができ、構造の
簡素化及び作業性を向上することができる。
【0053】また、請求項5の発明の水中基礎によれ
ば、連結部材によって複数の杭ガイド部材を一体に連結
し、この杭ガイド部材の上端集合部に中空形状をなすフ
ーチングを装着してジャケット構造体を構成し、このジ
ャケット構造体の下部に水平変位抑制手段を設けたの
で、水中にコンクリートを打設する必要がなくなって作
業が簡素化されて低コスト化されると共に作業期間も短
くなり、作業性を向上することができ、また、フーチン
グの重量が軽減されてジャケット構造体の小型軽量化を
図ることができる。
【0054】また、請求項6の発明の水中基礎によれ
ば、杭ガイド部材の下端部を水底地盤に貫入可能として
水平変位抑制手段を構成したので、この杭ガイド部材の
下端部を水底地盤に貫入だけで水中基礎の水平変位を抑
制することができ、別途水平変位抑制部材を付与するこ
となく、構造を簡素化することができる。
【0055】また、請求項7の発明の水中基礎によれ
ば、杭ガイド部材を通して水底地盤に打設する杭の上部
外周面に軸方向に沿った補強リブを固定したので、杭ガ
イド部材の下端部と杭の上端部との結合部に補強リブが
位置することで座屈強度が向上し、ジャケット構造体の
水平変位をより確実に抑制することができ、その結果、
杭の打設本数を減少して作業時間を短縮すると共に作業
コストを低減することができる。
【0056】また、請求項8の発明の水中基礎によれ
ば、杭ガイド部材を通して前記水底地盤に打設する杭の
上部内周面に軸方向に沿った補強リブを固定したので、
補強リブにより杭の座屈強度が向上し、ジャケット構造
体の水平変位をより確実に抑制することができ、その結
果、杭の打設本数を減少して作業時間を短縮すると共に
作業コストを低減できる。
【0057】また、請求項9の発明の水中基礎によれ
ば、杭の頭内部にコンクリートを中詰めしたので、コン
クリートにより杭の座屈強度が向上し、ジャケット構造
体の水平変位をより確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る水中基礎を用いて
構築された橋脚の概略図である。
【図2】本実施形態のジャケット構造体の概略図であ
る。
【図3】ジャケット構造体の正面図である。
【図4】水中基礎の設置方法を用いた橋脚の構築作業を
表す概略図である。
【図5】水中基礎の設置方法を用いた橋脚の構築作業を
表す概略図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る水中基礎の概略図
である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る水中基礎の概略図
である。
【図8】本発明の第4実施形態に係る水中基礎の概略図
である。
【図9】本発明の第5実施形態に係る水中基礎の概略図
である。
【図10】本発明の第6実施形態に係る水中基礎の要部
概略図である。
【図11】本発明の第7実施形態に係る水中基礎の要部
概略図である。
【図12】従来のジャケット式基礎によって建設された
橋脚の概略図である。
【符号の説明】
11 ジャケット構造体(水中基礎) 12 連結部材 13,14 杭ガイド部材 15 フーチング 19 直杭 20 斜杭 19a,20a 貫入部(水平変位抑制手段) 21 支持部材 22 水平支持板 23 貫入プレート(水平変位抑制手段) 24 エア抜き孔 25 貫入パイプ(水平変位抑制手段) 26 貫入針(水平変位抑制手段) 31 橋桁 32 橋脚(構造物) 52 ケーソン(水中基礎) 56 貫入プレート(水平変位抑制手段) 62,63,71 補強リブ G 水底地盤
フロントページの続き (72)発明者 近藤 伸介 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 坂野 茂 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 Fターム(参考) 2D046 CA07 DA03 DA61 DA62

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水底地盤に設置して構造物を建設する水
    中基礎において、前記水底地盤の設置時に該水底地盤に
    貫入して水平変位を抑制する水平変位抑制手段を設けた
    ことを特徴とする水中基礎。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水中基礎において、前記
    水平変位抑制手段は、水平支持板の下面に格子状に取付
    けられた貫入プレートであることを特徴とする水中基
    礎。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の水中基礎において、前記
    水平変位抑制手段は、水平支持板の下面に多数取付けら
    れた貫入パイプであることを特徴とする水中基礎。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の水中基礎において、前記
    水平変位抑制手段は、水平支持板の下面に多数取付けら
    れた貫入針であることを特徴とする水中基礎。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の水中基礎において、連結
    部材によって複数の杭ガイド部材を一体に連結し、該各
    杭ガイド部材の上端集合部に中空形状をなすフーチング
    を装着してジャケット構造体を構成し、該ジャケット構
    造体の下部に前記水平変位抑制手段を設けたことを特徴
    とする水中基礎。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の水中基礎において、前記
    杭ガイド部材の下端部を前記水底地盤に貫入可能とする
    ことで、前記水平変位抑制手段を構成することを特徴と
    する水中基礎。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の水中基礎において、前記
    杭ガイド部材を通して前記水底地盤に打設する杭の上部
    外周面に軸方向に沿った補強リブを固定したことを特徴
    とする水中基礎。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の水中基礎において、前記
    杭ガイド部材を通して前記水底地盤に打設する杭の上部
    内周面に軸方向に沿った補強リブを固定したことを特徴
    とする水中基礎。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載の水中基礎におい
    て、前記杭の頭内部にコンクリートを中詰めしたことを
    特徴とする水中基礎。
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