JP2002047666A - 水中基礎の補強構造及び水中基礎の設置方法 - Google Patents

水中基礎の補強構造及び水中基礎の設置方法

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JP2002047666A
JP2002047666A JP2000236786A JP2000236786A JP2002047666A JP 2002047666 A JP2002047666 A JP 2002047666A JP 2000236786 A JP2000236786 A JP 2000236786A JP 2000236786 A JP2000236786 A JP 2000236786A JP 2002047666 A JP2002047666 A JP 2002047666A
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reinforcing
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Shigeru Sakano
茂 坂野
Shinsuke Kondo
伸介 近藤
Akinobu Kishi
明信 岸
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中基礎の補強構造及び水中基礎の設置方法
において、ジャケット構造体の十分な補強を可能とする
一方で、構造の簡素化、製造の容易化、コストの低減を
図ると共に作業性の向上を図る。 【解決手段】 連結部材12によって複数の杭ガイド部
材13,14を連結してジャケット構造体11を形成
し、このジャケット構造体11を海上42から沈降して
水底地盤Gに載置し、杭19,20を各杭ガイド部材1
3,14を通して水底地盤Gに打ち込んで両者を連結し
た後、各杭ガイド部材13,14内に補強部材51を挿
通して所定位置まで下降し、この補強部材51を連結部
材12が連結された杭ガイド部材13,14の連結部に
固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋脚などの水上に
立設する構造物を建設する場合に、水底地盤に設置して
用いられる水中基礎を補強するための補強構造、並びに
この水中基礎を水底地盤に設置する設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、橋梁基礎には、直接基礎、場所
打ち杭基礎、鋼管杭基礎、ケーソン基礎などが従来から
知られている。例えば、杭基礎によって建設された橋脚
では、複数本の杭が海底地盤の軟弱地盤を貫通して支持
地盤まで打ち込まれ、この各杭上に鉄筋コンクリートに
よってフーチングが構築され、このフーチングの上に橋
脚を立設し、この橋脚がフーチング内に予め埋め込まれ
たアンカーフレームにアンカーボルトにより接合されて
いる。また、ケーソン基礎によって建設された橋脚で
は、海底の支持地盤を所定広さ整地し、この地盤整地面
に内部にコンクリートが打設されたケーソンを設置し、
このケーソンの上に橋脚を立設し、この橋脚がケーソン
内に予め埋め込まれたアンカーフレームにアンカーボル
トにより接合されている。
【0003】ところが、このような杭基礎の場合、比較
的水深の大きい海底に橋脚を構築するときに、技術的に
困難性が伴い、高コストとなってしまうという問題があ
る。また、ケーソン基礎の場合、水深数十m程度までの
海底ならば問題ないが、それよりも深い海底にあって
は、地盤整地面を形成するのに大規模な海上工事を必要
とし、高コストで工事期間も長くなり、その間に航路を
制限しなければならず、更に、支持地盤の上層に軟弱地
盤があると、地盤改良工事も必要となってしまうという
問題がある。
【0004】そこで、海底地盤に鉄筋コンクリートによ
るフーチングを構築したり、内部にコンクリートが打設
されたケーソンを設置するのを不要とすることで、建設
工事の容易化や低コスト化を図ったものとしてジャケッ
ト式基礎を用いた技術がある。図11に従来のジャケッ
ト式基礎によって建設された橋脚の概略を示す。
【0005】従来のジャケット式基礎によって建設され
た橋脚において、図11に示すように、海底の支持地盤
001に対して、多数のガイドパイプ002が連結部材003に
よって連結されて構成されたジャケット構造体004を設
置し、図示しない杭打ち機によって各ガイドパイプ002
を用いて複数本の杭005が支持地盤001に打ち込まれてい
る。そして、このジャケット構造体004上に鉄筋コンク
リートによってフーチング006が構築されている。この
フーチング006内には予めアンカーボルト007とアンカー
フレーム008が埋め込まれており、このフーチング006の
上に橋脚009が立設して接合されている。
【0006】なお、このような技術は、例えば、特開昭
61−57721号公報に「マルチパイルジャケット構
造の水中基礎施工法」として開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のジャケ
ット式基礎の場合、ジャケット構造体004は多数のガイ
ドパイプ002が連結部材003により連結されて構成され、
各ガイドパイプ002が杭005を用いて支持地盤001に固定
されている。この場合、橋脚009の振動はフーチング006
から各ガイドパイプ002を介して杭005に伝達されて支持
地盤001により支持されることから、各ガイドパイプ002
やその連結部材003を強固に形成する必要がある。とこ
ろが、このガイドパイプ002は杭005を支持地盤001に打
ち込むためのガイドとして用いることから、予め内部に
リブ等の補強部材を設けることが困難であるため、外部
に補強部材を設けている。しかし、ガイドパイプ002は
海水に浸漬されるものであるから、ガイドパイプ002と
共にこの補強部材を腐食や錆防止のための処理を施さな
ければならず、製造が困難であると共に製造コストが増
加してしまうという問題がある。
【0008】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、ジャケット構造体の十分な補強を可能とする一
方で、構造の簡素化、製造の容易化、コストの低減を図
ると共に作業性の向上を図った水中基礎の補強構造及び
水中基礎の設置方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明の水中基礎の補強構造は、複数の杭
ガイド部材が連結部材によって一体に連結されたジャケ
ット構造体が水底地盤に設置され、複数の杭部材が前記
各杭ガイド部材を通して前記水底地盤に打ち込まれて連
結され、前記連結部材が連結された前記杭ガイド部材の
連結部の内部に補強部材が固定されたことを特徴とする
ものである。
【0010】また、請求項2の発明の水中基礎の補強構
造では、前記補強部材は、円筒部の外周面に水平リング
部が形成されたことを特徴としている。
【0011】また、請求項3の発明の水中基礎の補強構
造では、前記補強部材は、前記水平リング部の上下面に
複数のリブが形成されたことを特徴としている。
【0012】また、請求項4の発明の水中基礎の補強構
造では、前記補強部材は円盤形状をなし、前記杭部材が
挿通する前記杭ガイド部材内に固定された取付ピースに
ボルト締結されたことを特徴としている。
【0013】また、請求項5の発明の水中基礎の設置方
法は、複数の杭ガイド部材が連結部材によって一体に連
結されたジャケット構造体を水上から沈降して水底地盤
に載置し、該ジャケット構造体の上部から複数の杭部材
を各杭ガイド部材を通して前記水底地盤に打ち込んで連
結し、その後、各杭ガイド部材内に補強部材を挿通して
所定位置まで下降し、該補強部材を前記連結部材が連結
された前記杭ガイド部材の連結部に固定することを特徴
とするものである。
【0014】また、請求項6の発明の水中基礎の設置方
法では、前記補強部材を前記杭部材が挿通する前記杭ガ
イド部材内に固定された取付ピースを通過させ、所定の
取付ピースの上方位置で所定角度水平回動してから該取
付ピースに載置し、ボルト締結することを特徴としてい
る。
【0015】また、請求項7の発明の水中基礎の設置方
法では、前記補強部材を前記杭部材が挿通する前記杭ガ
イド部材内に固定された取付ピースを通過させ、所定の
取付ピースとの対向位置で該取付ピースに添接板を介し
てボルト締結することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0017】図1に本発明の一実施形態に係る水中基礎
の設置方法によって構築された橋脚の概略、図2に本実
施形態のジャケット構造体の概略、図3に本実施形態の
水中基礎の補強構造を表す概略、図4及び図5に水中基
礎の設置方法を用いた橋脚の構築作業を表す概略、図6
乃至図8に本実施形態の水中基礎の設置方法における杭
ガイド部材の補強方法を表す概略を示す。
【0018】図1に示すように、本実施形態のジャケッ
ト構造体11は、上部の軟弱地盤と下部の支持地盤とか
ら構成される図示しない水底地盤上に設置して構造物と
しての橋桁31の橋脚32を建設するためのものであ
る。即ち、このジャケット構造体11は、連結部材12
によって連結された複数の杭ガイド部材(レグ)13,
14と、この各杭ガイド部材13,14の上端集合部に
装着された中空形状をなすフーチング15とから構成さ
れている。
【0019】このジャケット構造体11について詳細に
説明すると、図1及び図2に示すように、フーチング1
5は上鋼板16と下鋼板(図示略)と4枚の外周鋼板1
8により矩形箱型形状に形成されており、中央部寄りに
直杭用の4つの杭ガイド部材13の上端部が貫入し、外
側に斜杭用の4つの杭ガイド部材14の上端部が貫入し
ている。この杭ガイド部材13,14は所定長さの円筒
形状をなし、杭ガイド部材13に対して杭ガイド部材1
4は下部が外方に広がっており、各杭ガイド部材13,
14同志が複数の連結部材12によって一体に連結され
ている。このガイド部材13,14は、ジャケット構造
体11が水底地盤上に設置されたときに、ガイドとして
直杭19及び斜杭20をこの水底地盤に打ち込むための
ものである。
【0020】各杭ガイド部材13,14の上端部はフー
チング15の上鋼板16及び下鋼板に貫入して上方に開
口しているが、このフーチング15の内部には図示しな
い複数の縦梁部材が格子状に配設され、杭ガイド部材1
3,14がフーチング15の内面に連結支持されてい
る。また、フーチング15内には橋脚32の主柱33と
4つの補助柱34の下部が貫入し、この主柱33及び各
補助柱34がそれぞれ縦梁部材に連結支持されている。
そして、フーチング15から上方に向けて橋脚32が立
設されることとなる。なお、図3にて、33は橋脚32
の内側に上下方向に沿って固定された縦リブ、34は橋
脚32の内側角部に上下方向に沿って固定された角補強
部材である。
【0021】また、このジャケット構造体11が水底地
盤に設置されたとき、フーチング15が飛沫帯に位置す
るように構成されており、このフーチング15の外周部
に防食処理が施されており、この防食処理としては、例
えば、表面にチタン合金などの高耐食性金属を固定した
り、被覆コンクリートを介して犠牲鋼板を固定するよう
にしている。
【0022】ところで、このジャケット構造体11で
は、前述したように、連結部材12により各杭ガイド部
材13,14が連結されており、この連結部材12及び
杭ガイド部材13,14は円筒形状をなしていることか
ら、その剛性が特に連結部で不十分であるため、複数の
杭19,20によりジャケット構造体11を設置した
後、図3に示すように、連結部材12が連結された杭ガ
イド部材13,14の連結部の内部に補強部材51を取
付けるようにしている。
【0023】この補強部材51は杭ガイド部材13の内
径より若干小径の円盤の両側をカットした小判形状をな
し、円筒部52の外周面に水平リング部53が形成さ
れ、この水平リング部53の上下面に複数のリブ54が
固定されると共に、円弧部分に沿って複数の取付孔55
が形成されて構成されている。そして、杭ガイド部材1
3における連結部材12の連結部には、杭ガイド部材1
3の内面に三日月形状をなす一対の取付ピース56が固
定され、補強部材51の各取付孔55に対応して複数の
取付孔57が形成されている。この補強部材51は図3
に示す位置でこの取付ピース56上に載置され、ボルト
58により固定可能であるが、図3に示す位置からほぼ
90度水平方向に回動した位置では、取付ピース56を
回避して上下に移動可能となっている。
【0024】ここで、上述したジャケット構造体11を
用いた橋桁31及び橋脚32の建設工法について、図3
乃至図5を用いて説明する。
【0025】図4(a)に示すように、ジャケット構造体
11は所定の工場のドック41にて製作されており、製
作が完了するとドック41内に海水を入れてこのジャケ
ット構造体11を浮上させる。この場合、図4(b)に示
すように、ジャケット構造体11は中空形状をなすフー
チング15により浮力を得ると共に、各杭ガイド部材1
3,14内に上端部から圧力空気を供給(圧気)するこ
とで浮力を得て、ジャケット構造体11を海上42に浮
かべて全体のバランスをとっている。そして、前後一対
の曵船43によって海上42に浮かんだジャケット構造
体11を牽引し、設置場所まで運搬する。
【0026】そして、ジャケット構造体11が設置場所
まで曳航されると、図5(a)に示すように、杭ガイド部
材13,14内へ注水を行うことで、ジャケット構造体
11のバランスをとりながら沈めていき、水底地盤Gに
位置決め載置する。このようにジャケット構造体11が
水底地盤Gの所定の位置に位置決めされると、まず、こ
のジャケット構造体11の上部に搭載した杭打ちハンマ
44を用いてジャケット構造体11の杭ガイド部材13
内に直杭19を挿入し、この杭打ちハンマ44により直
杭19を水底地盤Gへ打ち込んでいく。次に、図5(b)
に示すように、杭打ちハンマ44を用いてジャケット構
造体11の杭ガイド部材14内に斜杭20を挿入し、こ
の杭打ちハンマ44により斜杭20を水底地盤G(支持
地盤)へ打ち込んでいく。
【0027】この杭打ち作業により各杭ガイド部材1
3,14を介して直杭19及び斜杭20が水底地盤Gへ
打ち込まれると、杭ガイド部材13,14及び各杭1
9,20内の海水及び土砂を排出してから、杭ガイド部
材13,14と各杭19,20とを溶接等により連結固
定し、内部にコンクリートを打設することで、ジャケッ
ト構造体11を水底地盤Gに固定することができる。そ
して、杭ガイド部材13,14を用いた各杭19,20
の打設作業及び接合作業が完了すると、杭ガイド部材1
3,14の連結部に前述した補強部材51を取付ける。
【0028】即ち、図6(a)に示すように、杭打ち作業
にて直杭19を水底地盤Gへ打ち込むとき、この直杭1
9は杭ガイド部材13の取付ピース56の内側を通って
挿通し、所定深さまで打ち込まれると、内部の海水及び
土砂を排出してから、図6(b)に示すように、直杭19
の上部を切断し、接合部材45にて杭ガイド部材13の
下端部に接合する。そして、図7(a)に示すように、図
示しないクレーンにより吊りロープ46を介して補強部
材51を杭ガイド部材13内に下降する。このとき、図
7(b)に詳細に示すように、補強部材51が杭ガイド部
材13内の上方の取付ピース56と干渉しないような回
動位置として、この補強部材51を取付ピース56より
下方に下降させ、最下端の取付ピース56の上方位置で
90度水平回動する。そして、図8に示すように、補強
部材51の取付孔55と取付ピース56の取付孔57と
が一致する位置で、補強部材51を一対の取付ピース5
6に掛け渡すように載置する。その後、作業者が締結工
具を用いてボルト58により補強部材51を取付ピース
56に締結する。
【0029】このような作業の繰り返しにより、杭ガイ
ド部材13内の各取付ピース56に下部から順に補強部
材51を締結していくことで、各連結部材12が連結さ
れた杭ガイド部材13の連結部の内部にそれぞれ補強部
材51が取付けられる。
【0030】そして、このように杭打ち作業が完了して
多数の杭19,20によってジャケット構造体11が水
底地盤Gに設置されると、図5(c)に示すように、ジャ
ケット構造体11の上部に橋脚32を延仲して橋桁31
を建設する。
【0031】このように本実施形態のジャケット構造体
11を用いた水中基礎にあっては、連結部材12によっ
て複数の杭ガイド部材13,14を連結してジャケット
構造体11を形成し、このジャケット構造体11を海上
42から沈降して水底地盤Gに載置し、杭19,20を
各杭ガイド部材13,14を通して水底地盤Gに打ち込
んで両者を連結した後、各杭ガイド部材13,14内に
補強部材51を挿通して所定位置まで下降し、この補強
部材51を連結部材12が連結された杭ガイド部材1
3,14の連結部に固定するようにしている。
【0032】従って、ジャケット構造体11における連
結部材12と杭ガイド部材13,14との連結部を十分
に補強することで、ジャケット構造体11を適用した水
中基礎の耐震性を向上することができる。また、杭1
9,20を打設した後に補強部材51を杭ガイド部材1
3,14の内部に固定したことで、杭ガイド部材の外部
に補強部材を取付けた補強構造に比べて、補強部材に対
する防食等の処理を行う必要がなくなって構造の簡素
化、製造の容易化、低コスト化を図ることができると共
に作業性を向上することができる。
【0033】また、補強部材51を杭ガイド部材13,
14の内径より若干小径の円盤の両側をカットした小判
形状としたことで、補強部材51の回動位置を規定する
と、杭ガイド部材13,14の取付ピース56に干渉せ
ずに所定位置まで下降し、所定の取付ピース56に固定
することができる。更に、この補強部材51は、円筒部
52の外周面に水平リング部53を固定し、この水平リ
ング部53の上下面に複数のリブ54を固定して構成さ
れたことで、簡単な構成で連結部材12と杭ガイド部材
13,14との連結部を補強して十分な強度アップが図
れる。
【0034】また、補強部材51を杭ガイド部材13,
14の取付ピース56にボルト58を用いて固定したこ
とで、溶接による固定のように杭ガイド部材13,14
内の作業空間を汚染することはなく、作業者は良好な作
業空間で締結作業を行うことができ、作業性を向上する
ことができる。
【0035】なお、上述の実施形態では、ジャケット構
造体11のフーチング15を矩形箱型形状に形成した
が、中空形状であればその形状に限定されるものではな
く、円形箱型形状でもよい。また、図1に詳細に示すよ
うに、2つのジャケット構造体11を並設して設置し、
門型をなす橋脚32を支持するようにしたが、1つのジ
ャケット構造体11を設置し、I型の橋脚を支持するよ
うにしてもよい。
【0036】図9に本発明の第2実施形態に係る水中基
礎の設置方法における杭ガイド部材の補強方法を表す概
略、図10に本発明の第3実施形態に係る水中基礎の設
置方法における杭ガイド部材の補強方法を表す概略を示
す。なお、前述した実施形態で説明したものと同様の機
能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は
省略する。
【0037】第2実施形態では、図9(a)に示すよう
に、補強部材61は円筒部62の外周面に水平リング部
63が形成され、この水平リング部63の外周部に沿っ
て複数の取付孔64が形成されて構成されている。そし
て、杭ガイド部材13における連結部材12の連結部に
は、杭ガイド部材13の内面にリング形状をなす取付ピ
ース65が固定され、補強部材61の各取付孔64に対
応して複数の取付孔66が形成されている。この補強部
材61は取付ピース65の内径より若干小径の円盤形状
をなし、取付ピース66を回避して上下に移動可能であ
ると共に、図9(b)(c)に示すように、上下一対の添接
板67を用いてボルト68により固定可能となってい
る。
【0038】従って、図9(a)に示すように、図示しな
いクレーンにより補強部材61を杭ガイド部材13内に
下降し、この補強部材61が杭ガイド部材13内の上方
の取付ピース65と干渉しないようなその内側を通って
下方に下降させ、最下端の取付ピース65の上方位置で
停止保持する。そして、図9(b)(c)に示すように、補
強部材61の取付孔64と取付ピース65の取付孔66
とが対応する位置で、この補強部材61を上下一対の添
接板67を用いて取付ピース65にボルト68により締
結する。
【0039】このように本実施形態のジャケット構造体
11を用いた水中基礎にあっては、補強部材61を杭ガ
イド部材13に固定されたリング形状をなす取付ピース
65の内径より若干小径の円盤形状としたことで、補強
部材61をこの取付ピース65に干渉せずに所定位置ま
で下降し、所定の取付ピース65に固定することができ
る。また、この補強部材61は、円筒部62の外周面に
水平リング部63を固定し、添接板67を用いて取付ピ
ース65に締結したことで、簡単な構成で連結部材12
と杭ガイド部材13との連結部を補強して十分な強度ア
ップが図れる。
【0040】また、第3実施形態では、図10(a)に示
すように、補強部材71は円筒部72の外周面に水平リ
ング部73が形成され、この水平リング部73の上下面
に放射状をなす複数のリブ74が固定されると共に、外
周部に等間隔で多数の突出部75が形成され、各突出部
75にそれぞれ取付孔76が形成されて構成されてい
る。そして、杭ガイド部材13における連結部材12の
連結部には、杭ガイド部材13の内周面に等間隔で多数
の取付ピース77が固定され、補強部材71の各取付孔
76に対応して複数の取付孔78が形成されている。こ
の補強部材71は各突出部75が各取付ピース77の間
に位置した回動位置では、この取付ピース77を回避し
て上下に移動可能であると共に、図10(b)(c)に示す
ように、各突出部75と各取付ピース77とが一致した
回動位置では、補強部材71はこの取付ピース77にボ
ルト79により固定可能となっている。
【0041】従って、図10(a)に示すように、図示し
ないクレーンにより補強部材71を杭ガイド部材13内
に下降し、この補強部材71の各突出部75が杭ガイド
部材13内の上方の各取付ピース77と干渉しない回動
角度で下方に通過させ、最下端の取付ピース77の上方
位置にて、補強部材71を所定角度回動して各突出部7
5が各取付ピース77と一致する位置で下降してこの取
付ピース77上に載置する。そして、図10(b)(c)に
示すように、補強部材71の取付孔76と取付ピース7
7の取付孔78とが一致する位置で、ボルト79により
この補強部材71を取付ピース77に締結する。
【0042】このように本実施形態のジャケット構造体
11を用いた水中基礎にあっては、補強部材71を杭ガ
イド部材13に固定された取付ピース77を通過可能な
円盤形状としたことで、補強部材71をこの取付ピース
77に干渉せずに所定位置まで下降し、微小角度回動し
て所定の取付ピース65に載置して容易に固定すること
ができる。また、この補強部材71は、円筒部72の外
周面に水平リング部73を固定して複数のリブ74を固
定したことで、簡単な構成で連結部材12と杭ガイド部
材13との連結部を補強して十分な強度アップが図れ
る。
【0043】なお、上述の各実施形態では、連結部材1
2によって複数の杭ガイド部材13,14が連結される
その連結部に各種の補強部材51,61,71を取付ピ
ース56,65,77に固定したが、これらの構造に限
定されるものではなく、杭ガイド部材13,14の形状
や内径、あるいは取付ピースの形状に適宜設定すればよ
いものである。
【0044】
【発明の効果】以上、上述した実施形態によって詳細に
説明したように請求項1の発明の水中基礎の補強構造に
よれば、複数の杭ガイド部材が連結部材によって一体に
連結されたジャケット構造体が水底地盤に設置され、複
数の杭部材が各杭ガイド部材を通して水底地盤に打ち込
まれて連結され、連結部材が連結された杭ガイド部材の
連結部の内部に補強部材が固定されたので、ジャケット
構造体における連結部材と杭ガイド部材との連結部を十
分に補強することで、ジャケット構造体を適用した水中
基礎の耐震性を向上することができると共に、杭部材の
打設後に補強部材を杭ガイド部材の内部に固定したこと
で、杭ガイド部材の外部に補強部材を取付けた補強構造
に比べて、補強部材に対する防食等の処理を行う必要が
なくなって構造の簡素化、製造の容易化、低コスト化を
図ることができると共に作業性を向上することができ
る。
【0045】また、請求項2の発明の水中基礎の補強構
造によれば、補強部材を円筒部の外周面に水平リング部
を形成して構成したので、簡単な構造で確実にジャケッ
ト構造体における連結部材と杭ガイド部材との連結部を
補強することができる。
【0046】また、請求項3の発明の水中基礎の補強構
造によれば、補強部材の水平リング部の上下面に複数の
リブを形成したので、簡単な構造で確実に連結部材と杭
ガイド部材との連結部を補強して折れ曲がり方向の荷重
を受け止めることができる。
【0047】また、請求項4の発明の水中基礎の補強構
造によれば、補強部材を円盤形状とし、杭部材が挿通す
る杭ガイド部材内に固定された取付ピースにボルト締結
したので、溶接による固定のように杭ガイド部材内の作
業空間を汚染することはなく、作業者は良好な作業空間
で締結作業を行うことができ、作業性を向上することが
できる。
【0048】また、請求項5の発明の水中基礎の設置方
法によれば、複数の杭ガイド部材が連結部材によって一
体に連結されたジャケット構造体を水上から沈降して水
底地盤に載置し、このジャケット構造体の上部から複数
の杭部材を各杭ガイド部材を通して水底地盤に打ち込ん
で連結し、その後、各杭ガイド部材内に補強部材を挿通
して所定位置まで下降し、補強部材を連結部材が連結さ
れた杭ガイド部材の連結部に固定するようにしたので、
ジャケット構造体における連結部材と杭ガイド部材との
連結部を十分に補強することで、ジャケット構造体を適
用した水中基礎の耐震性を向上することができると共
に、杭部材の打設後に補強部材を杭ガイド部材の内部に
固定したことで、杭ガイド部材の外部に補強部材を取付
けた補強構造に比べて、補強部材に対する防食等の処理
を行う必要がなくなって構造の簡素化、製造の容易化、
低コスト化を図ることができると共に作業性を向上する
ことができる。
【0049】また、請求項6の発明の水中基礎の設置方
法によれば、補強部材を杭部材が挿通する杭ガイド部材
内に固定された取付ピースを通過させ、所定の取付ピー
スの上方位置で所定角度水平回動してから取付ピースに
載置し、ボルト締結するようにしたので、補強部材を所
定の取付ピースまで容易に下降して締結することで、取
付作業性を向上することができる。
【0050】また、請求項7の発明の水中基礎の設置方
法によれば、補強部材を杭部材が挿通する杭ガイド部材
内に固定された取付ピースを通過させ、所定の取付ピー
スとの対向位置で取付ピースに添接板を介してボルト締
結するようにしたので、補強部材の水平方向の位置に拘
らず、補強部材を下降するだけで所定の取付ピースまで
容易に接近して締結することができ、取付作業性を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る水中基礎の設置方法
によって構築された橋脚の概略図である。
【図2】本実施形態のジャケット構造体の概略図であ
る。
【図3】本実施形態の水中基礎の補強構造を表す概略図
である。
【図4】水中基礎の設置方法を用いた橋脚の構築作業を
表す概略図である。
【図5】水中基礎の設置方法を用いた橋脚の構築作業を
表す概略図である。
【図6】本実施形態の水中基礎の設置方法における杭ガ
イド部材の補強方法を表す概略図である。
【図7】本実施形態の水中基礎の設置方法における杭ガ
イド部材の補強方法を表す概略図である。
【図8】本実施形態の水中基礎の設置方法における杭ガ
イド部材の補強方法を表す概略図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る水中基礎の設置方
法における杭ガイド部材の補強方法を表す概略図であ
る。
【図10】本発明の第3実施形態に係る水中基礎の設置
方法における杭ガイド部材の補強方法を表す概略図であ
る。
【図11】従来のジャケット式基礎によって建設された
橋脚の概略図である。
【符号の説明】
11 ジャケット構造体 12 連結部材 13,14 杭ガイド部材 15 フーチング 19 直杭 20 斜杭 31 橋桁 32 橋脚(構造物) 41 ドック 42 海上 43 曳船 51,61,71 補強部材 52,62,72 円筒部 53,63,73 水平リング部 54,74 リブ 56,65,77 取付ピース 58,68,79 ボルト G 水底地盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸 明信 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 Fターム(参考) 2D046 CA07 DA03 DA62

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の杭ガイド部材が連結部材によって
    一体に連結されたジャケット構造体が水底地盤に設置さ
    れ、複数の杭部材が前記各杭ガイド部材を通して前記水
    底地盤に打ち込まれて連結され、前記連結部材が連結さ
    れた前記杭ガイド部材の連結部の内部に補強部材が固定
    されたことを特徴とする水中基礎の補強構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水中基礎の補強構造にお
    いて、前記補強部材は、円筒部の外周面に水平リング部
    が形成されたことを特徴とする水中基礎の補強構造。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の水中基礎の補強構造にお
    いて、前記補強部材は、前記水平リング部の上下面に複
    数のリブが形成されたことを特徴とする水中基礎の補強
    構造。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の水中基礎の補強構造にお
    いて、前記補強部材は円盤形状をなし、前記杭部材が挿
    通する前記杭ガイド部材内に固定された取付ピースにボ
    ルト締結されたことを特徴とする水中基礎の補強構造。
  5. 【請求項5】 複数の杭ガイド部材が連結部材によって
    一体に連結されたジャケット構造体を水上から沈降して
    水底地盤に載置し、該ジャケット構造体の上部から複数
    の杭部材を各杭ガイド部材を通して前記水底地盤に打ち
    込んで連結し、その後、各杭ガイド部材内に補強部材を
    挿通して所定位置まで下降し、該補強部材を前記連結部
    材が連結された前記杭ガイド部材の連結部に固定するこ
    とを特徴とする水中基礎の設置方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の水中基礎の設置方法にお
    いて、前記補強部材を前記杭部材が挿通する前記杭ガイ
    ド部材内に固定された取付ピースを通過させ、所定の取
    付ピースの上方位置で所定角度水平回動してから該取付
    ピースに載置し、ボルト締結することを特徴とする水中
    基礎の設置方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の水中基礎の設置方法にお
    いて、前記補強部材を前記杭部材が挿通する前記杭ガイ
    ド部材内に固定された取付ピースを通過させ、所定の取
    付ピースとの対向位置で該取付ピースに添接板を介して
    ボルト締結することを特徴とする水中基礎の設置方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101774915B1 (ko) * 2015-09-23 2017-09-05 삼성중공업 주식회사 자켓용 레그 제작 방법
CN113309135A (zh) * 2021-04-23 2021-08-27 中交一公局集团有限公司 大承台模板加固结构及其安装工艺
WO2021182795A1 (ko) * 2020-03-10 2021-09-16 김상기 수중 콘크리트 블록 구조물 시공방법

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