JP2002114546A - 人工軽量骨材の製造方法および製造設備 - Google Patents

人工軽量骨材の製造方法および製造設備

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JP2002114546A
JP2002114546A JP2000303155A JP2000303155A JP2002114546A JP 2002114546 A JP2002114546 A JP 2002114546A JP 2000303155 A JP2000303155 A JP 2000303155A JP 2000303155 A JP2000303155 A JP 2000303155A JP 2002114546 A JP2002114546 A JP 2002114546A
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Kazunobu Deguchi
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Takaya Tamura
恭弥 田村
Tokuji Akiba
徳二 秋葉
Masami Kato
正已 加藤
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KOMURISU KK
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒径10μm以下の微粒子の重量割合をでき
るだけ小さくしながら充填剤を用いなくても人工軽量骨
材の絶乾比重を確実に1.25以下にする。 【解決手段】 石炭灰を分級して、粒径10μm以下の
微粒子を含む粗粉を得る分級機11と、粗粉に含まれる
微粒子の平均粒径が30μm以上であり、10μm以下
の微粒子の重量割合が10%以下であり、真比重が2.
15以下であり、比表面積が1100cm2 /g以下で
ある全ての条件を満足するか否かを判定し、全ての条件
を満足した粗粉のみを後段に送給する石炭灰性状測定器
42および分岐弁41と、祖粉を混練して解砕すること
により生ペレット65を形成する生ペレット形成系43
と、生ペレット65を焼成して絶乾比重が1.25以下
の人工軽量骨材を形成する直線型移動焼成機12と有し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭灰から軽量コ
ンクリートの骨材に適用される人工軽量骨材の製造方法
および製造設備に関し、特には頁岩を原料とする人工軽
量骨材よりも軽量な絶乾比重が1.25以下の人工軽量
骨材の製造方法および製造設備に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭焚ボイラから排出される石炭灰の有
効利用技術の一つとして軽量コンクリートの骨材に適用
される人工軽量骨材がある。この石炭灰を利用した人工
軽量骨材は、JIS−A5002に規定されており、軽
量化の指標となる絶乾比重がM種で1.0〜1.5に設
定されている。しかし、現在、市販されている人工軽量
骨材の主体は、頁岩を原料とするものであり、その絶乾
比重は1.27〜1.35である。従って、石炭灰から
製造する人工軽量骨材は、頁岩を原料とするもの以上の
品質となるように、絶乾比重が1.25以下であること
が要望されている。
【0003】そこで、特開平11−92191号公報に
は、石炭灰を分級することによって、粒径10μm以下
の微粒子の占める重量割合が15%以下となる粗粉を形
成した後、この粗粉の造粒物を焼成して人工軽量骨材と
することにより1.25以下の絶乾比重を達成する製造
方法が開示されている。さらに、このような粒径の調整
だけでは1.25以下の絶乾比重にならない石炭灰に対
しては、粒径の調整後に低比重剤や発泡剤からなる添加
剤を加えてから人工軽量骨材とする製造方法も開示され
ている。これにより、性状の異なる各種の石炭灰を用い
た場合でも、絶乾比重が1.25以下の人工軽量骨材を
確実に製造することが可能になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の製造方法では、充填剤が石炭灰に比較して高価であ
るため、充填剤を加えて製造された人工軽量骨材の製造
原価が高騰し易いという問題がある。そこで、充填剤を
使用しなければ、製造原価を容易に抑えることができる
が、上述のように粒径の調整のみでは人工軽量骨材の絶
乾比重を1.25以下にできない場合がある。また、石
炭灰を粒径10μm以下の微粒子に分級する処理におい
ては、この微粒子の重量割合をできるだけ小さくした方
が分級機の小型化やランニングコストの低コスト化を実
現する上で望ましい。
【0005】従って、本発明は、粒径10μm以下の微
粒子の重量割合をできるだけ小さくしながら充填剤を用
いなくても人工軽量骨材の絶乾比重を確実に1.25以
下にすることができる人工軽量骨材の製造方法および製
造設備を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、石炭灰を分級して、粒径10μ
m以下の微粒子を含む粗粉とし、該粗粉を造粒して焼成
することによって、絶乾比重が1.25以下の人工軽量
骨材を製造する人工軽量骨材の製造方法であって、前記
微粒子の平均粒径が30μm以上であり、10μm以下
の微粒子の重量割合が10%以下であり、真比重が2.
15以下であり、比表面積が1100cm2 /g以下で
ある全ての条件を満足する粗粉を用いて前記人工軽量骨
材を製造することを特徴としている。
【0007】上記の構成によれば、石炭灰のみを用いて
絶乾比重が1.25以下の人工軽量骨材を確実に製造す
ることができるため、充填剤を加えて製造する場合より
も、製造原価を低減することができる。さらに、粒径1
0μm以下の微粒子の重量割合を10%以下に抑制する
ことができるため、石炭灰を粒径10μm以下の微粒子
に分級するための分級機を小型化したり、ランニングコ
ストを低下させることができる。
【0008】請求項2の発明は、石炭灰を分級して、粒
径10μm以下の微粒子を含む粗粉を得る分級機と、前
記粗粉に含まれる微粒子の平均粒径が30μm以上であ
り、10μm以下の微粒子の重量割合が10%以下であ
り、真比重が2.15以下であり、比表面積が1100
cm2 /g以下である全ての条件を満足するか否かを判
定し、全ての条件を満足した粗粉のみを後段に送給する
選別装置と、前記選別装置の後段に配設され、該選別装
置から送給された祖粉を混練して解砕することにより生
ペレットを形成する生ペレット形成系と、前記生ペレッ
トを焼成して絶乾比重が1.25以下の人工軽量骨材を
形成する焼成機とを有することを特徴としている。
【0009】上記の構成によれば、石炭灰を選別する選
別装置を分級機と生ペレット形成系との間に配設するこ
とによって、全ての条件を満足する石炭灰からなる粗粉
を用いた人工軽量骨材の製造を高い信頼性で行うことが
可能になる。そして、石炭灰のみを用いて絶乾比重が
1.25以下の人工軽量骨材を確実に製造することがで
きるため、充填剤を加えて製造する場合よりも、製造原
価を低減することができる。さらに、粒径10μm以下
の微粒子の重量割合を10%以下に抑制することができ
るため、石炭灰を粒径10μm以下の微粒子に分級する
ための分級機を小型化したり、ランニングコストを低下
させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1に基づ
いて以下に説明する。本実施の形態に係る人工軽量骨材
の製造設備は、図1に示すように、発電所から排出され
た石炭灰を風選により分級する分級機11を有してい
る。分級機11は、石炭灰の各粒子を回転させて各粒子
に回転流による遠心力と空気流による抗力を与える回転
体を備えており、粗粒子を遠心力により回転体の外周方
向へ飛ばし、微粒子を空気とともに回転体の内周方向に
送り込むことによって、両粒子を選別するように構成さ
れている。そして、分級機11は、石炭灰を粒径10μ
m以下の微粒子の占める重量割合が10%以下である粗
粉と、その他の細粉とに分級するように、回転体の回転
速度やサイズ等が設定されている。
【0011】ここで、石炭灰の分級に際して、粒径10
μm以下の微粒子に着目したのは、粗粉中の細粉が多い
と、細粉が粗粉の間に入り込んで、空隙を埋めるからで
ある。また、粒径10μm以下の細粉の量が絶乾比重に
大きな影響を及ぼし、粒径10μmを越える細粉の量を
規定しても絶乾比重はそれほど変化しないからである。
さらに、石炭灰を分級する際の分級効率は粒径10μm
を越えると粗粉回収効率が低下し、細粉と粗粉とを分け
られなくなるからである。特に石炭灰の場合、細粉はJ
IS灰として販売できるので、粗粉と細粉との選別比率
は、5割±2割以内とするためには、粒径10μm以下
の微粒子で分ける必要がある。
【0012】上記のように石炭灰を分級する分級機11
は、石炭灰の微粒子の送出口11aが分岐弁41(選別
装置)の流入口41aに接続されている。分岐弁41
は、流入口41aに連通された2つの第1流出口41b
および第2流出口41cと、流入口41aと両流出口4
1b・41cとの連通状態を切替信号により切替え可能
な図示しないバルブ部とを有している。そして、第1流
出口41bは、ペレット形成系43の第1ホッパー1に
接続されている一方、第2流出口41cは、製造設備の
外部に設けられた図示しないホッパーに接続されてい
る。
【0013】また、分岐弁41と分級機11との間にお
ける流路配管には、分級した微粒子を含む粗粉である石
炭灰の性状を検査する石炭灰性状測定器42(選別装
置)が設けられている。石炭灰性状測定器42は、石炭
灰の性状を測定する測定部と、この測定部で得られた測
定値が規定値を満足するか否かを判定する判定部と、判
定結果に基づいて分岐弁41に対して切替信号を送信す
る送信部とを備えている。
【0014】即ち、石炭灰性状測定器42の測定部は、
石炭灰の微粒子の平均粒径と粒径10μm以下の微粒子
の重量割合と真比重と比表面積とを測定する。判定部
は、30μmの平均粒径規定値と10%の重量割合規定
値と2.15の真比重規定値と1100cm2 /gの比
表面積規定値とを記憶している。そして、判定部は、こ
れらの測定値と測定値とをそれぞれ比較し、平均粒径の
測定値が規定値以上であって他の全ての測定値が規定値
以下であれば、送信部に対して流入口41aと第1流出
口41bとを連通させる旨の切替信号を送信するように
指令する一方、これ以外の比較結果であれば、、送信部
に対して流入口41aと第2流出口41cとを連通させ
る旨の切替信号を送信するように指令する。これによ
り、分岐弁41および石炭灰性状測定器42は、石炭灰
の微粒子の平均粒径が30μm以上、10μm以下の微
粒子の重量割合が10%以下、真比重が2.15以下、
比表面積が1100cm2 /g以下の条件を満たす石炭
灰のみをペレット形成系43の第1ホッパー1に流通さ
せる一方、規定値を満足しない石炭灰を外部に排出す
る。
【0015】上記のペレット形成系43は、第1〜第4
ホッパー1〜4と混練機5と解砕機6とベルトフィーダ
ー7とパン型造粒機8とを上流側からこの順に備えてい
る。第1ホッパー1は、分級機11から分岐弁41を介
して送給された石炭灰を一時的に収容する。また、第2
〜第4ホッパー2〜4は、第1ホッパー1に並設されて
いる。これらのホッパー2〜4は、低比重剤、発泡化剤
および微粉炭をそれぞれ充填剤として収容している。
尚、充填剤とは、絶乾比重を低下させる材料を意味す
る。そして、これらの第1〜第4ホッパー1〜4は、下
端部の供給口が相互に連絡されており、石炭灰、低比重
剤、発泡化剤および微粉炭を任意の割合で混合し、この
混合物を後段の混練機5に供給可能にされている。尚、
第2〜第4ホッパー2〜4の充填剤は、規定値を満足し
ない石炭灰を人工軽量骨材とするときに使用される。
【0016】ここで、低比重剤には、真比重または見掛
比重が主原料である石炭灰よりも軽い物質あるいは燃焼
して焼失する成分が含有されている全ての物質を用いる
ことができる。普通の低比重剤には、もみがら、おがく
ず、シュートくず、バカス、石炭粒、コークス粒、木炭
粒、木屑、破砕紙が知られている。尚、低比重剤は、こ
れらの低比重剤が入手の安定性に欠けること、および入
手にコストが掛かることから、廃棄物として埋め立て処
分される流動床ボイラー灰や下水汚泥焼却灰、建設泥
土、重油灰のいずれか一つ以上であって残留炭素を含む
ものを有効利用することが好ましい。
【0017】また、下水汚泥焼却灰は、下水処理場で発
生する汚泥物を燃焼した際に発生する残留物であり、建
設泥土は、建設および土木工事で発生する土砂を主体と
する廃棄物である。流動床ボイラー灰は、流動床ボイラ
ー灰で燃焼された石炭の残留物であり、重油灰は重油を
燃焼した際に発生する残留物である。特に流動床ボイラ
ー灰はそれ単独では軽量骨材にならず、石炭灰より残留
炭素が多いことから、石炭灰を混ぜて絶乾比重を下げる
のに適している。ただし、石炭灰100重量部に混ぜる
流動床ボイラー灰等の廃棄物系低比重剤は、40重量部
を限度として混合する。40重量部を越えると、圧潰強
度の低下によって焼成時の歩止まり率が悪化するととも
に、絶乾比重の低下が少なくなるからである。
【0018】また、発泡化剤には、パーライトやシラ
ス、ゼオライト等の発泡性を有する鉱物および石膏の少
なくとも何れか1つ以上を用いることができる。シラ
ス、パーライト、ゼオライトは天然に産する鉱物であ
り、石膏は工業製品または脱硫工程で発生する何れを用
いてもよい。尚、発泡化剤は、上記材料に限定されるも
のではなく、800℃以上の高温域において発泡性を発
現するものであればよい。但し、石炭灰に混ぜる発泡化
剤は、石炭灰または石炭灰と低比重剤の100重量部に
対して20重量部を限度とする。20重量部を越えて
も、絶乾比重の低下が認められなくなるからである。
【0019】上記のような各種の添加剤や石炭灰を収容
した第1〜第4ホッパー1〜4の後段には、混練機5が
配設されている。混練機5は、石炭灰もしくは石炭灰と
微粉炭、または、石炭灰と微粉炭および低比重剤と発泡
化剤の少なくとも何れか一方との混合物に水5’を加え
て混練するように構成されている。そして、混練機5
は、混合物を解砕する解砕機6に連絡されており、解砕
機6は、ベルトフィーダー7を介してパン型造粒機8に
連絡されている。パン型造粒機8は、解砕機6からの混
合物を所定粒径の生ペレット65として形成するように
設定されている。
【0020】上記のパン型造粒機8は、火格子を用いる
自燃焼成式の直線型移動焼成機12に連絡されている。
直線型移動焼成機12は、乾燥−着火−焼成−冷却処理
を連続運転により行うことによって、パン型造粒機8か
ら供給された生ペレット65を焼結するように構成され
ている。
【0021】即ち、焼成機12は、水平方向(図中矢印
A)に移動する無端状の火格子21と、この火格子21
の上方に設けられた乾燥・予熱炉22、着火炉23およ
び焼結・保熱炉24と、各炉22・23・24に高熱空
気を送り込む熱風管28と、焼結・保熱炉24の下流側
に設けられた冷却ゾーン29とを備えている。また、火
格子21の下方には、上端が火格子21に向かって開口
されたウインドボックス25が設けられており、このウ
インドボックス25の下端は、排気ダクト26を通して
ブロアー27の吸い込み側に連結されている。そして、
このように構成された直線型移動焼成機12の後段に
は、焼成機12で生成された生ペレット65の焼結体を
導出するシュート30と、焼結体を分離するクラッシャ
31と、分離された焼結体を所定形状の製品ペレットに
ふるい分ける篩機32とがこの順に配設されている。
【0022】尚、本実施形態においては、分岐弁41と
石炭灰性状測定器42とで判別装置を構成し、この判別
装置において自動的に分級された石炭灰(粗粉)の性状
の適否を判定しているが、オペレータが判定して手動で
分岐弁41の切替えを行うようになっていても良い。
【0023】上記の構成において、製造設備の動作を通
じて人工軽量骨材の製造方法を説明する。先ず、分級機
11において、発電所から排出された石炭灰が回転され
ることによって、石炭灰の各粒子に回転流による遠心力
と空気流による抗力とが付与される。これにより、石炭
灰の粗粒子が遠心力によって外周方向へ飛ばされる一
方、石炭灰の微粒子が空気とともに内周方向に送り込ま
れることによって、石炭灰が選別される(分級工程)。
そして、粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が
10%以下となる粗粉である石炭灰が分級により得られ
ると、送出口11aから後段の分岐弁41に送り出され
る。
【0024】この際、送給された石炭灰の一部は、石炭
灰性状測定器42に取り込まれ、石炭灰性状測定器42
において石炭灰の性状が規定値を満足するものであるか
否かが判定される。即ち、石炭灰の微粒子の平均粒径と
粒径10μm以下の微粒子の重量割合と真比重と比表面
積とが測定される。そして、平均粒径の測定値と30μ
mの平均粒径規定値との比較と、重量割合の測定値と1
0%の重量割合規定値との比較と、真比重の測定値と
2.15の真比重規定値との比較と、比表面積の測定値
と1100cm2 /gの比表面積規定値との比較とがそ
れぞれ行われる。
【0025】この結果、平均粒径の測定値が30μm以
上であってその他の測定項目の測定値が規定値以下であ
る場合には、流入口41aと第1流出口41bとを連通
させる旨の切替信号が分岐弁41に送信され、規定値を
満足した石炭灰が第1ホッパー1に送り込まれる。一
方、石炭灰が規定値を満足しない場合には、流入口41
aと第2流出口41cとを連通させる旨の切替信号が分
岐弁41に送信され、“その他”の石炭灰として外部に
排出される。これにより、第1ホッパー1は、石炭灰の
微粒子の平均粒径が30μm以上、10μm以下の微粒
子の重量割合が10%以下、真比重が2.15以下、比
表面積が1100cm2 /g以下の条件を満たす石炭灰
のみを収容することになる(判別工程)。
【0026】次に、第1ホッパー1から石炭灰が混練機
5に供給される。尚、規定値を満足した石炭灰を混練機
5に送給するため、第2〜第3ホッパー2〜4から充填
剤を混練機5に送給する必要はない。そして、混練機5
で水5’が注水されて石炭灰が混練される。この混練物
は、解砕機6において解砕され、ベルトフィーダー7に
より一定の供給量でパン型造粒機8に供給される。そし
て、パン型造粒機8において所定粒径の生ペレット65
とされた後、直線型移動焼成機12に送給される(生ペ
レット形成工程)。
【0027】直線型移動焼成機12に送給された生ペレ
ット65は、乾燥−着火−焼成−冷却処理を経て焼結が
行われる。即ち、火格子21の上に生ペレット65が定
量供給され、この生ペレット65が火格子21に伴って
移動し、各炉22,23,24を通過するときに、熱風
管28から高熱空気が供給され、これがブロアー27に
より生ペレットの下方に向かって吸引される(図中矢印
B)。尚、生ペレット65の床用として焼結ペレットが
敷かれる。そして、この高熱空気により焼成が行われ
る。詳しくは、乾燥・予熱炉22により生ペレット65
の乾燥が行われ、次いで、着火炉23で乾燥ペレット6
5’中の未燃炭が着火する。更に、焼結・保熱炉24に
より乾燥ペレット65’中の未燃炭の燃焼が下方へ移行
し、全体の焼結が完了し、焼結ペレット65''が形成さ
れる(焼成工程)。
【0028】この後、焼結ペレット65''が冷却ゾーン
29に搬送され、ブロアー27の吸い込み空気の一部が
焼結ペレット65''の層中を下方(図中矢印C)に向か
って通過されることによって、焼結ペレット65''の冷
却が行われる。冷却された焼結ペレット65''のペレッ
ト塊は、シュート30を経てクラッシャ31に送り込ま
れて分離される。そして、分離された焼結ペレット6
5''が篩機32で所定形状の製品ペレットにふるい分け
られ、絶乾比重が1.25以下の人工軽量骨材とされ
る。
【0029】尚、本実施形態における石炭灰を石炭灰性
状測定器42および分岐弁41において選別する際の判
定条件は、表1の試験結果に基づいて求めた。具体的に
は、表1に示すように、平均粒径が16.8〜74.6
μmの範囲、10μm以下の微粒子の重量割合が2.1
〜33.3%の範囲、比表面積が891〜1100cm
2 /gの範囲、真比重が2.07〜2.44の範囲にお
いて各種の値に設定された石炭灰(試験No.1〜試験No.2
1 )を用意した。そして、これらの各石炭灰に対して混
練、解砕、造粒および焼結等の処理を同一条件下で行う
ことにより人工軽量骨材を作成し、各人工軽量骨材の絶
乾比重を求めた。
【0030】
【表1】
【0031】この結果、試験No.5(平均粒径が74.5
μm、10μm以下の微粒子の重量割合が2.2%、比
表面積が840cm2 /g、真比重が2.12)の場合
と、試験No.11 (平均粒径が74.6μm、10μm以
下の微粒子の重量割合が6%、比表面積が1092cm
2 /g、真比重が2.1)の場合とにおいて、絶乾比重
が1.25以下になることが確認された。これにより、
石炭灰の微粒子の平均粒径が30μm以上、10μm以
下の微粒子の重量割合が10%以下、真比重が2.15
以下、比表面積が1100cm2 /g以下である内容を
判定条件とすれば、人工軽量骨材の絶乾比重を1.25
以下にできることが判明した。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明は、石炭灰を分級して、
粒径10μm以下の微粒子を含む粗粉とし、該粗粉を造
粒して焼成することによって、絶乾比重が1.25以下
の人工軽量骨材を製造する人工軽量骨材の製造方法であ
って、前記微粒子の平均粒径が30μm以上であり、1
0μm以下の微粒子の重量割合が10%以下であり、真
比重が2.15以下であり、比表面積が1100cm2
/g以下である全ての条件を満足する粗粉を用いて前記
人工軽量骨材を製造する構成である。
【0033】上記の構成によれば、石炭灰のみを用いて
絶乾比重が1.25以下の人工軽量骨材を確実に製造す
ることができるため、充填剤を加えて製造する場合より
も、製造原価を低減することができる。さらに、粒径1
0μm以下の微粒子の重量割合を10%以下に抑制する
ことができるため、石炭灰を粒径10μm以下の微粒子
に分級するための分級機を小型化したり、ランニングコ
ストを低下させることができる。
【0034】請求項2の発明は、石炭灰を分級して、粒
径10μm以下の微粒子を含む粗粉を得る分級機と、前
記粗粉に含まれる微粒子の平均粒径が30μm以上であ
り、10μm以下の微粒子の重量割合が10%以下であ
り、真比重が2.15以下であり、比表面積が1100
cm2 /g以下である全ての条件を満足するか否かを判
定し、全ての条件を満足した粗粉のみを後段に送給する
選別装置と、前記選別装置の後段に配設され、該選別装
置から送給された祖粉を混練して解砕することにより生
ペレットを形成する生ペレット形成系と、前記生ペレッ
トを焼成して絶乾比重が1.25以下の人工軽量骨材を
形成する焼成機とを有する構成である。
【0035】上記の構成によれば、石炭灰を選別する選
別装置を分級機と生ペレット形成系との間に配設するこ
とによって、全ての条件を満足する石炭灰からなる粗粉
を用いた人工軽量骨材の製造を高い信頼性で行うことが
可能になる。そして、石炭灰のみを用いて絶乾比重が
1.25以下の人工軽量骨材を確実に製造することがで
きるため、充填剤を加えて製造する場合よりも、製造原
価を低減することができる。さらに、粒径10μm以下
の微粒子の重量割合を10%以下に抑制することができ
るため、石炭灰を粒径10μm以下の微粒子に分級する
ための分級機を小型化したり、ランニングコストを低下
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】人工軽量骨材の製造設備の工程図である。
【符号の説明】
1〜4 第1〜第4ホッパー 5 混練機 6 解砕機 7 ベルトフィーダー 8 パン型造粒機 11 分級機 12 直線型移動焼成機 41 分岐弁 42 石炭灰性状測定器 43 ペレット形成系 65 生ペレット
フロントページの続き (72)発明者 照喜名 二郎 大阪府大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 出口 和信 大阪府大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 阿部 匡司 香川県高松市屋島西町2109番地8 テク ノ・リソース株式会社本社内 (72)発明者 田村 恭弥 香川県高松市屋島西町2109番地8 テク ノ・リソース株式会社本社内 (72)発明者 秋葉 徳二 東京都台東区谷中2−2−5 (72)発明者 加藤 正已 愛知県海部郡美和町大字篠田字森後78

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭灰を分級して、粒径10μm以下の
    微粒子を含む粗粉とし、該粗粉を造粒して焼成すること
    によって、絶乾比重が1.25以下の人工軽量骨材を製
    造する人工軽量骨材の製造方法であって、 前記微粒子の平均粒径が30μm以上であり、10μm
    以下の微粒子の重量割合が10%以下であり、真比重が
    2.15以下であり、比表面積が1100cm 2 /g以
    下である全ての条件を満足する粗粉を用いて前記人工軽
    量骨材を製造することを特徴とする人工軽量骨材の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 石炭灰を分級して、粒径10μm以下の
    微粒子を含む粗粉を得る分級機と、 前記粗粉に含まれる微粒子の平均粒径が30μm以上で
    あり、10μm以下の微粒子の重量割合が10%以下で
    あり、真比重が2.15以下であり、比表面積が110
    0cm2 /g以下である全ての条件を満足するか否かを
    判定し、全ての条件を満足した粗粉のみを後段に送給す
    る選別装置と、 前記選別装置の後段に配設され、該選別装置から送給さ
    れた祖粉を混練して解砕することにより生ペレットを形
    成する生ペレット形成系と、 前記生ペレットを焼成して絶乾比重が1.25以下の人
    工軽量骨材を形成する焼成機とを有することを特徴とす
    る人工軽量骨材の製造設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016221472A (ja) * 2015-06-01 2016-12-28 一般財団法人電力中央研究所 石炭灰の選別方法

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