JP2002113835A - 積層ポリエステルフィルム、その製造方法及び意匠性フィルム - Google Patents

積層ポリエステルフィルム、その製造方法及び意匠性フィルム

Info

Publication number
JP2002113835A
JP2002113835A JP2000310697A JP2000310697A JP2002113835A JP 2002113835 A JP2002113835 A JP 2002113835A JP 2000310697 A JP2000310697 A JP 2000310697A JP 2000310697 A JP2000310697 A JP 2000310697A JP 2002113835 A JP2002113835 A JP 2002113835A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
layer
film
laminated
plasticizer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000310697A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Kimura
将弘 木村
Nobuhisa Yamane
延久 山根
Minoru Yoshida
実 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2000310697A priority Critical patent/JP2002113835A/ja
Publication of JP2002113835A publication Critical patent/JP2002113835A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/36Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
    • B29C48/50Details of extruders
    • B29C48/505Screws
    • B29C48/625Screws characterised by the ratio of the threaded length of the screw to its outside diameter [L/D ratio]
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/36Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
    • B29C48/395Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders
    • B29C48/40Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders using two or more parallel screws or at least two parallel non-intermeshing screws, e.g. twin screw extruders

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性、成形加工性、及び美麗性に優れるポ
リエステルフィルムを提供する。また、金属や非金属素
材(紙、不織布、ポリマー素材等)の層と積層して成形
加工する用途に好適に使用できるポリエステルフィルム
を提供する。 【解決手段】 下式(1)及び(2)を満足するポリエ
ステルA層とポリエステルB層を積層してなる積層ポリ
エステルフィルムである。 XA>XB≧0 ・・(1) 3≦XA≦50 ・・(2) XA:ポリエステルA層中に含まれる可塑剤の含有量
(重量%) XB:ポリエステルB層中に含まれる可塑剤の含有量
(重量%)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層ポリエステル
フィルムの改良に関するものである。詳しくは可塑剤を
含有する柔軟な積層ポリエステルフィルムであって、か
つ、透明性、成形性に優れる積層ポリエステルフィルム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリ塩化ビニルは、その分子骨格のた
め、可塑剤を含有させることにより、流動性、粘弾性、
機械特性などを大きく変更させることが可能であり、硬
質から軟質材料まで多くの成形材料を製造しうるのに好
適なポリマーとして使用されてきた。一方、分子骨格に
塩素を含有しているため、焼却時に発生する燃焼ガス中
にダイオキシンや塩素含有ガスが含まれるという問題が
大きく取り上げられてきている。
【0003】ポリ塩化ビニルの代替素材としては、ポリ
エステル、ポリオレフィン、ナイロンなどが挙げられる
が、いずれの素材もポリ塩化ビニルのような優れた加工
性を発現させるには至っていない。
【0004】ポリマーの流動性を向上させる方法として
は、ポリ塩化ビニルの場合のように可塑剤を添加する方
法が知られており、ポリエステル用の可塑剤も提案され
ているが特性は十分とはいえず、また従来ポリ塩化ビニ
ル用に用いられてきた可塑剤やそれらを部分変成させた
可塑剤をポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテ
レフタレートのようなポリエステルに添加しても相分離
を起こし均一に含有させることはできなかった。ある程
度相溶性のよい可塑剤においても、経時とともにブリー
ドアウトが生じ、特性の変化が著しいものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の問題点を解消し、優れた柔軟性、成形性
及び美麗性を兼備するポリエステルフィルムを提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、下式(1)及び(2)を満足するポリエステルA層
とポリエステルB層を積層してなる積層ポリエステルフ
ィルムによって達成することができる。 XA>XB≧0 ・・(1) 3≦XA≦50 ・・(2) XA:ポリエステルA層中に含まれる可塑剤の含有量
(重量%) XB:ポリエステルB層中に含まれる可塑剤の含有量
(重量%)
【0007】即ち、本発明は、可塑剤を3〜50重量%
含有させたポリエステルフィルム層に、さらに特定のポ
リエステル層を積層させることにより、柔軟性と成形性
を長期にわたり良好に維持できることを見出すことによ
りなされたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明にいうポリエステルとは、
主鎖中の主要な結合をエステル結合とする高分子の総称
であって、通常ジカルボン酸成分とグリコール成分を重
縮合反応させることによって得ることができる。ここで
ジカルボン酸成分としては、たとえばテレフタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルジカ
ンルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェ
ノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジ
カルボン酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸、シュ
ウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー
酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン
酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などを
挙げることができる。また、グリコール成分としては、
たとえばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタ
ンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコールなどの脂肪族グリコール、ジエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコールなどのポリオキシアルキレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコー
ル、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族
グリコール、イソソルビドなどが挙げられる。
【0009】本発明では、透明性、耐熱性、成形性を両
立させる点から、ポリエステルA、Bの融点または軟化
点が100〜260℃であることが好ましく、特に融点
または軟化点が140〜260℃であることが好まし
い。
【0010】特にポリエステルを構成する酸成分の主成
分がテレフタル酸成分および/またはイソフタル酸成分
であることが、成形加工性、耐熱性の点で好ましい。さ
らに70モル%以上がテレフタル酸成分および/または
イソフタル酸成分であることが好ましい。耐熱性、成形
加工性の点で、グリコール成分の中でも、エチレングリ
コール、プロパンジオール、ブタンジオール、イソソル
ビドが好ましく、ポリエステルを構成するグリコール成
分の80モル%以上が、エチレングリコール、プロパン
ジオール、ブタンジオールから選択されることが好まし
い。
【0011】本発明のポリエステルを製造する際の触媒
としては特に限定されないが、アルカリ土類金属化合
物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化
合物、アンチモン化合物、チタン化合物、チタン/シリ
カ複合酸化物、チタン/ジルコニア複合酸化物、ゲルマ
ニウム化合物などが使用できる。さらに熱安定剤として
リン化合物を添加してもよく、このリン化合物は特に限
定されないが、リン酸、亜リン酸などが好ましい。
【0012】また、ポリエステルフィルムの耐熱性、成
形加工性を向上させる点でポリエステルフィルム中の触
媒金属成分の金属元素のミリモル%をM、リン化合物の
リン元素のミリモル%をPとした際に、M/Pが0.5
〜5であることが好ましく、特に0.5〜3であること
が好ましい。
【0013】本発明におけるポリエステルは、好ましく
はジエチレングリコール成分量が0.01〜5モル%、
さらに好ましくは0.01〜3モル%であることが高温
成形加工時の色調の変化、機械特性の変化を小さくする
点で望ましい。
【0014】また、ポリエステルの固有粘度は0.5〜
2.0であることが好ましく、特に耐熱性、耐経時変化
性が要求される用途では固有粘度が0.6〜1.5であ
ることが好ましい。なお、固有粘度は、可塑剤の含有量
を補正して求められる。
【0015】GPCで測定されるポリエステルの数平均
分子量としては1万〜10万が好ましく、特に2万〜8
万が好ましい。
【0016】本発明では、優れた成形性及び柔軟性を兼
備させる点から、下式(1)及び(2)を満足するポリ
エステルA層とポリエステルB層を積層することが必要
である。
【0017】XA>XB≧0 ・・(1) 3≦XA≦50 ・・(2) XA:ポリエステルA層中に含まれる可塑剤の含有量
(重量%) XB:ポリエステルB層中に含まれる可塑剤の含有量
(重量%) 好ましくは(2)式のXAが4以上40以下、特に好ま
しくは5以上30以下である。また、(1)式のXBは
0〜29が好ましく、0〜15が特に好ましい。
【0018】本発明の積層ポリエステルフィルムは、成
形加工性、成形加工後の耐衝撃性を良好にする点で、2
0℃で測定した長手方向破断伸度(S1)と幅方向破断
伸度(S2)とが、下記式(3)を満足することが好ま
しい。
【0019】(S1+S2)/2≧400% (3) さらに好ましくは(S1+S2)/2が500%以上3
000%以下、特に好ましくは600%以上2000%
以下である。
【0020】本発明で用いる可塑剤は、ポリエステルに
対して可塑化効果を有するものであれば特に限定されな
いが、有機系可塑剤が好ましい。ここで、可塑化効果と
してはポリエステルのガラス転移温度を低下させること
をいう。可塑剤の数平均分子量は200〜4000であ
ることが好ましい。エステル系可塑剤、エーテル系可塑
剤、フタル酸系可塑剤、リン系可塑剤などが好ましく、
特に末端封鎖したタイプが好ましい。特に耐熱性、成形
加工性の点で、分散性、相溶性に優れるエステル系可塑
剤、エーテル系可塑剤が好ましい。具体的には、分子量
3000以下のポリアルキレングリコールを安息香酸な
どで末端封鎖した可塑剤などが好適に用いられる。ポリ
アルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどが好適に用いられる。なお、グリシジル基
などの官能基を有する可塑剤も使用することができる。
好ましくは分子中に官能基が平均2個以下、さらに好ま
しくは分子中に平均1.5個以下、特に好ましくは分子
中に平均1.2個以下であることが、耐熱性を良好にす
る上で望ましい。
【0021】柔軟性、成形性を向上させる点で、少なく
ともA層中に含有させる可塑剤は、その融点または凝固
点が50℃以下であることが好ましい。柔軟性を良好に
する上でさらに好ましくは30℃以下、特に好ましくは
20℃以下である。
【0022】透過型電子顕微鏡の観察(倍率2万〜10
0万倍)においてポリエステルA中に含有される可塑剤
の平均分散径が50nm以下であることが、成形性、柔
軟性、ブリードアウト低減の点で好ましい。さらに、3
0nm以下が好ましく、特に0.2〜20nm以下が好
ましい。
【0023】本発明のフィルムは、40℃で約1ヶ月間
放置後もブリードアウトが少なく、優れた柔軟性及び成
形性を維持することができる。
【0024】本発明においては、柔軟性、成形性に加え
て、ハンドリング性の点で、フィルム中に粒子を含有さ
せることが好ましく、ポリエステルA、ポリエステルB
のいずれに粒子を含有させてもよい。その場合、粒子径
が0.1〜30μmの粒子を添加することが好ましく、
特に0.1〜10μmの粒子径を有するものが好まし
い。添加量としては0.1〜70重量%含有させること
が好ましく、0.1〜60重量%であることがさらに好
ましい。
【0025】その粒子としては、具体的には、無機粒子
の場合、湿式および乾式シリカ、湿式シリカ、コロイダ
ルシリカ、ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、炭酸カル
シウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、
マイカ、カオリン、クレ−等が挙げられ、表面形成性の
点からケイ酸アルミニウム、コロイダルシリカ等が好ま
しい。
【0026】また、有機粒子の場合、様々な有機高分子
粒子を用いることができるが、その種類としては、少な
くとも一部がポリエステルに対し不溶の粒子であれば用
いることができる。このような粒子の素材としては、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリメチルメタクリレー
ト、ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、架橋ポリ
スチレン、シリコーン樹脂およびこれらの混合、共重合
樹脂などの種々のものを使用することができるが、耐熱
性が高く、かつ粒度分布の均一な粒子が得られやすいビ
ニル系架橋高分子粒子が特に好ましい。
【0027】美麗性を良好にする点では、熱可塑性組成
物を溶融押出する際に、30μm以下の粗大粒子、異物
をカットするフィルターを用いることが好ましく、特に
20μm以下をカットするフィルターを用いることが望
ましい。
【0028】また、可塑剤の添加方法としては、重合反
応前または後にバッチ式で添加する方法、ベント式押出
機を用いて添加する方法、スクリューまたは管壁から送
液ポンプを用いて添加する方法などが挙げられる。好ま
しくは、ベント式二軸押出機を使用して添加する方法が
好ましく、その際のスクリューの実効長さL(m)と直
径D(m)の比L/Dが30以上100以下であること
が好ましく、さらに好ましくは35以上80以下、特に
好ましくは40以上75以下である。
【0029】さらに、ポリエステルAの溶融混練及び押
出を安定化させる点で、溶融混練開始(ポリマーを押出
機に供給し、溶融を開始したところ)から溶融吐出(口
金からポリマーがスリット状に押し出されるところ)ま
でにおける溶融最大温度(℃)と溶融最低温度(℃)の
差を20℃以上140℃以下とすることが好ましい。さ
らに好ましくは30℃以上100℃以下である。このよ
うな温度差を設ける方法としては例えば可塑剤添加前の
ポリエステルAの溶融温度を260℃とした場合、可塑
剤添加後の温度を230℃とすることなどがあげられ
る。
【0030】積層ポリエステルフィルムの厚みとしては
5〜5000μmが好ましく、特に合板、壁紙用途で
は、5〜500μmが好ましい。ポリエステルB層の厚
みは特に限定されないが、成形性、柔軟性を重視した場
合は、0.001〜10μmとすることが好ましく、さ
らに0.01〜5μmであることが好ましい。積層構成
は特に限定されないが、ポリエステルA層とポリエステ
ルB層を、A/B、A/B/A、またはB/A/Bの積
層構成とすることが好ましい。また、B層の厚みが積層
ポリエステルフィルム全体の厚みの30%以下であるこ
とが柔軟性、成形性を良好にする上で好ましく、特に2
0%以下が好ましい。
【0031】本発明におけるフィルムの製造方法として
は、特に限定されないが、例えばポリエステルをベント
式二軸押出機(ベント部3ヶ所)に供給し、真空ベント
部2ヶ所を通過させて溶融させたポリエステルに、10
0℃に加温した可塑剤をプランジャーポンプで計量して
ポリエステルに逆流しないようなスクリューセグメント
で添加・混練させ、ポリエステルの溶融温度を約30℃
低下させ真空ベント通過後に短管を通過させることによ
りA層用ポリエステル組成物を作成し、一方、B層用ポ
リエステルを同様に別途溶融させ、両者をピノール部で
複合させ、スリット状のダイからシート状に押出し、静
電印加方式によりキャスティングドラムに密着させ冷却
固化し未延伸シートを得る。その後、必要に応じて、未
延伸シートをフィルムの長手方向及び/または幅方向に
延伸し、熱処理する。
【0032】本発明の積層フィルムは、この積層フィル
ム単体で、また、金属または非金属素材(紙、木、不織
布、発泡素材)の層と積層して成形や加工することが好
適である。その金属としてはスチール、アルミ、あるい
は合金が、非金属素材としては紙、不織布、ガラス、ポ
リマー素材が好ましく用いられる。さらに積層構成にお
いて金属や非金属素材の層との間に接着層、印刷層など
が形成されていてもよい。その成形加工方法としては、
ラミネート成形加工、真空成形、圧空成形、真空圧空成
形、絞り成形、折り曲げ成形などがあり、これらの成形
加工を単独でまたは複数で施してもよく、成形加工方法
としては特に限定されない。
【0033】本発明の積層フィルムを単体で使用する場
合は、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、絞り成形、
折り曲げ成形、張り出し成形などの成形加工を単独でま
たは複数で施せばよく、成形加工方法としては特に限定
されない。
【0034】なかでも、ポリエステルフィルム、印刷
層、及び、本発明の積層フィルムを、この順で積層して
なる意匠性フィルムは、上記の多くの用途で使用できる
ので好ましい。ポリエステルフィルムは本発明のフィル
ムであっても良いし、他のポリエステルフィルムであっ
ても良い。その場合、未延伸フィルムであっても延伸フ
ィルムであっても良いが、ポリエステルを50重量%以
上含有することが好ましい。ここで、印刷層とは、イン
キを含有する層を意味し、顔料とバインダーを含有する
層を示す。例えば、グラビア印刷により印刷された顔料
とバインダーを含有する層を言う。
【0035】この意匠性フィルムは、例えば、ポリエス
テルフィルム表面に、又は本発明の積層フィルムの表面
に印刷を行うことによって、印刷層が形成されたポリエ
ステルフィルム、又は印刷層が形成された本発明の積層
フィルムを作成し、次いで、他方のフィルムを、その印
刷層が中側に位置するように積層することによって製造
することができる。
【0036】さらに、白色ポリエステルフィルム、印刷
層、及び本発明の積層フィルムをこの順で積層する構成
とする場合、又は、紙、不織布、発泡素材から任意に選
択される層、印刷層、及び本発明の積層フィルムをこの
順で積層する構成とする場合は、合板、壁紙等に好適に
使用できる。
【0037】なお、それぞれの層、フィルムの間には別
の層が介在してもよく、別の層としては、接着層、フィ
ルム層、蒸着層などが挙げられる。
【0038】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
る。なお、特性は以下の方法により測定、評価した。 (1)ポリエステルの固有粘度 ポリエステルをオルソクロロフェノ−ルに溶解し、25
℃において測定した。なお、可塑剤を含有する場合に
は、可塑剤の添加量を変更し、検量線を作成し、可塑剤
ゼロに補正して求めた。 (2)ポリエステルの融点 ポリマーを溶融後急冷し、示差走査熱量計(パーキン・
エルマー社製DSC2型)により、10℃/分の昇温速
度で測定し、融解ピークから融点を求めた。なお、積層
フィルムの場合は、各層を削り取るなどして、分離して
求めた。
【0039】(3)可塑剤の平均分散径 積層フィルムの断面を切断し、超薄切片(0.3μm)
を作成し、透過型電子顕微鏡の観察(倍率2万〜100
万倍)においてポリエステルA中に含有される可塑剤の
分散径を求めた。必要に応じてエッチング処理、染色処
理を行った。可塑剤の個数が1000〜10万個観察で
きるように写真撮影を行い、各可塑剤の分散径を求め、
平均値を求めた。 (4)フィルムの弾性率、破断伸度(%) フィルムを40℃で1ヶ月間放置後に“テンシロン”
(引っ張り試験機)を用いて、20℃において測定し
た。測定は、引っ張り速度300mm/min、幅10
mm、試料長50mmとして、フィルム長手方向、幅方
向の破断伸度(%)をそれぞれ10点測定し平均値を求
め、それぞれS1、S2とした。なお、弾性率は、長手
方向、幅方向で各10点を測定し、それら平均値として
求めた。
【0040】(5)触媒金属元素量、リン元素量、M/
P フィルムを融点+20℃に加熱して溶融させ、円形ディ
スクを作成し、蛍光X線分析により、触媒金属元素量
(M)、リン元素量(P)を求めた。なお、量の決定の
際にはあらかじめ各金属元素の添加量を変更したサンプ
ルから求めた蛍光X線での検量線を使用した。フィルム
中の粒子による金属成分は、該成分を除去して求めた。
なお、粒子を除去する方法としては、例えばフィルムを
80〜100℃に熱した良溶媒に溶解させ、遠心分離操
作を行い、粒子を取り除き、溶液中のポリマーを析出し
た後に上記の蛍光X線分析を行う方法がある。なお、積
層フィルムの場合は、各層を削り取るなどして、分離し
て求めた。M/Pは、Mを触媒金属元素のミリモル%、
Pをリン元素量のミリモル%として求めた。
【0041】(6)粒子の平均粒子径 フィルムから樹脂をプラズマ低温灰化処理法で除去し粒
子を露出させる。処理条件は樹脂は灰化するが粒子はダ
メージを受けない条件を選択する。これを走査型電子顕
微鏡で粒子数5000〜10000個を観察し、粒子画
像を画像処理装置により円相当径から求めた。粒子が内
部粒子の場合、ポリマー断面を切断し厚さ0.1〜1μ
m程度の超薄切片を作成し、透過型電子顕微鏡を用いて
倍率5000〜20000程度で写真を(10枚:25
cm×25cm)撮影し、内部粒子の平均分散径を円相
当径より計算した。 (7)エンボス成形加工性 製膜したフィルムロール2本について40℃で1ヶ月保
管し、そのうちの1本のフィルムの片面に印刷(木目
調)を施す。印刷面が中になるように、印刷したフィル
ムと、印刷していないフィルムとを重ねて、ロール加熱
(60〜140℃)により、エンボスロール(30μm
の高さの凹凸、1μmの高さの凹凸)を通過させた後
に、冷却ロール(40℃)で冷却した。条件は、フィル
ムの白化、変形がない範囲内の適正な温度で実施した。
得られたフィルムのエンボス性を下記の通り判定した。
なお、美麗性は、色の変化がないこと、しわ、ぎらつき
がないことにより判定した。 ◎:エンボスロールの凹凸形状を大小ともにフィルム側
へ良好に形成。美麗性も良好。 ○:エンボスロールの凹凸形状の大きい部分をフィルム
側へ良好に形成。美麗性にほとんど変化なし。 △:エンボスロールの汚れが認められ、フィルムの美麗
性もやや劣る。あるいは、エンボスロールの凹凸形状を
フィルム側へ形成しているが凹凸が浅い。 ×:エンボスロールの汚れが大きく、フィルムの美麗性
も劣る。あるいは、エンボスロールの凹凸形状をフィル
ム側へほとんど形成していない。
【0042】実施例1 ポリエステルAとして固有粘度1.4のポリブチレンテ
レフタレート、ポリエステルBとして固有粘度0.7の
イソフタル酸10モル%共重合ポリエチレンテレフタレ
ートを使用した。ポリエステルAをベント式二軸押出機
(ベント部3ヶ所、L/D=42)に供給し、真空ベン
ト部2ヶ所を通過させて260℃で溶融されたポリエス
テルに、100℃に加温した可塑剤(ポリテトラメチレ
ングリコールの9体の両末端を安息香酸で封鎖。融点2
0℃以下。)をプランジャーポンプで計量して逆流しな
いようなスクリューセグメントでポリエステルAに添加
・混練させ、ポリエステルAの溶融温度を約30℃低下
させ真空ベント通過後に短管を通過させた。別途270
℃で同様に溶融されたポリエステルBと、230℃のボ
ックス中のピノール部で複合させ、スリット状のダイ
(230℃)からシート状に押出し、静電印加方式によ
りキャスティングドラムに密着させ冷却固化し未延伸シ
ートを得た。積層構成はB/A/Bで積層比は1:1
0:1であり、総厚みは50μmであった。得られたフ
ィルム物性は表1に示すとおりであり、良好な柔軟性と
成形性を有していた。なお、ポリエステルAの溶融温度
を260℃に保持したままで溶融混練し溶融押出したと
ころ、フィルムの厚みむらが大きく、良好な状態のフィ
ルムを得ることができなかった。
【0043】実施例2〜5 表1、表2に示すようにポリエステル、可塑剤、積層構
成を変更して積層フィルムを作成し評価した。但し、実
施例2では静電印加方式の代わりにタッチロール方式
(温度25℃)でフィルムを作成した。可塑剤の凝固点
はいずれも−10℃以下であった。実施例3ではM/P
を変更したため、伸度が低下し、やや特性が低下した。
特に実施例4、5では、可塑剤(凝固点−10℃以下)
を変更したため分散径が大きくなり特性が低下した。
【0044】実施例6 表2に示すようにポリエステル、可塑剤、積層構成を変
更して積層フィルムを作成し評価した。
【0045】また、ポリエチレンテレフタレート(固有
粘度1.0)とポリブチレンテレフタレート(固有粘度
1.3)を8:2の重量比で混合し、ルチル型酸化チタ
ン(平均径0.25μm)を30重量%添加したフィル
ムに印刷を行ない、印刷層が形成されたポリエステルフ
ィルムを作成した。この印刷層が形成されたポリエステ
ルフィルムと前記で得られた積層フィルムとを、印刷層
が中側になるように熱ラミネートして意匠性フィルムを
作成した。得られた意匠性フィルムを、加熱したエンボ
スロール(30μmの高さの凹凸、1μmの高さの凹
凸)を通過させた後に冷却ロール(40℃)で冷却する
方法によりエンボス加工したところ、特に印刷が際立っ
て良好であり、良好な意匠性フィルムであった。
【0046】以上のとおり、本発明の積層ポリエステル
フィルムは、いずれも柔軟性、成形加工性、美麗性に優
れる結果であった。
【0047】比較例1〜3 表3に示すポリエステルを用いてA層のみからなるフィ
ルムを製膜した。比較例1では可塑剤を変更し、L/D
=28の二軸押出機を用い、単層フィルムを得たため、
成形性が大幅に悪化した。比較例2では可塑剤を変更
し、単層フィルムを製膜したが、特性が低下した。ま
た、比較例3では可塑剤を添加しなかったので柔軟性が
発現できなかった
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】なお、表1〜表3中における記号は次の通
りである(数値は酸、グリコール成分の中のモル%)。 M:フィルム中に残存する触媒金属元素の濃度(ミリモ
ル%) P:フィルム中に残存するリン元素の濃度(ミリモル
%)を示す。) Ti:チタン化合物 Sb:アンチモン化合物 Ge:ゲルマニウム化合物 PTMG:ポリテトラメチレングリコール PEG:ポリエチレングリコール PBT:ポリブチレンテレフタレート PET/I:イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタ
レート
【0052】
【発明の効果】本発明の積層ポリエステルフィルムは、
柔軟性に優れるとともに成形性や美麗性にも優れるので
多くの成形加工用素材に好適に使用することができる。
また、金属や非金属素材(紙、不織布、ポリマー素材
等)の層と積層しても、優れた成形性や美麗性を発揮す
ることができるので、それら金属や非金属素材の層と積
層して成形加工する用途に特に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA47 AA52 AB22 AE02 FA03 FB06 FB08 FC06 4F100 AK41A AK41B AK42 BA03 BA07 BA10A BA10B CA04A CA04B EH17 HB31C JA04A JA04B JA20A JA20B JL01 JN01 YY00A YY00B 4F201 AA24 AB07 AG01 AG03 AR06 AR12 BA01 BC02 BC12 BC37 BD05 BK02 BK13 BK26 BK40 BK74 4J002 CF03W CF05W CF06W CF07W CF08W CH02X CH05X GT00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(1)及び(2)を満足するポリエ
    ステルA層とポリエステルB層を積層してなる積層ポリ
    エステルフィルム。 XA>XB≧0 ・・(1) 3≦XA≦50 ・・(2) XA:ポリエステルA層中に含まれる可塑剤の含有量
    (重量%) XB:ポリエステルB層中に含まれる可塑剤の含有量
    (重量%)
  2. 【請求項2】 ポリエステルA層中に含有される可塑剤
    の融点または凝固点が50℃以下であることを特徴とす
    る請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 可塑剤の分子量が200〜4000であ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積
    層ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 ポリエステルA層中に含有される可塑剤
    の平均分散径が50nm以下であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の積層ポリエステルフィル
    ム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルと可塑剤とを溶融混練して
    ポリエステルA層用のポリエステル組成物Aを作成し、
    ポリエステル組成物AとポリエステルB層用のポリエス
    テルBとを溶融複合押出することにより請求項1〜4の
    いずれかに記載の積層ポリエステルフィルムを製造する
    方法であって、ポリエステルと可塑剤との溶融混練を、
    スクリューの実効長さL(m)と直径D(m)の比L/
    Dが30以上100以下である二軸押出機を用いて行う
    ことを特徴とする積層ポリエステルフィルムの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 溶融混練開始から溶融吐出までにおける
    溶融最大温度(℃)と溶融最低温度(℃)との差が20
    ℃以上140℃以下であることを特徴とする請求項5に
    記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリエステルフィルム、印刷層、及び請
    求項1〜4のいずれかに記載の積層ポリエステルフィル
    ムが、この順に積層されてなることを特徴とする意匠性
    フィルム。
JP2000310697A 2000-10-11 2000-10-11 積層ポリエステルフィルム、その製造方法及び意匠性フィルム Pending JP2002113835A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000310697A JP2002113835A (ja) 2000-10-11 2000-10-11 積層ポリエステルフィルム、その製造方法及び意匠性フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000310697A JP2002113835A (ja) 2000-10-11 2000-10-11 積層ポリエステルフィルム、その製造方法及び意匠性フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002113835A true JP2002113835A (ja) 2002-04-16

Family

ID=18790608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000310697A Pending JP2002113835A (ja) 2000-10-11 2000-10-11 積層ポリエステルフィルム、その製造方法及び意匠性フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002113835A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011059252A3 (ko) * 2009-11-13 2011-10-20 에스케이케미칼 주식회사 공중합 폴리에스테르 열 수축 필름

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011059252A3 (ko) * 2009-11-13 2011-10-20 에스케이케미칼 주식회사 공중합 폴리에스테르 열 수축 필름
US9169365B2 (en) 2009-11-13 2015-10-27 Sk Chemicals Co., Ltd. Copolymerized polyester heat shrinkable film

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101620645B1 (ko) 성형용 수지 시트 및 성형체
JP4178742B2 (ja) 熱可塑性組成物およびそれからなるフィルム
JP5819432B2 (ja) 多層生分解性フィルム
JP5127296B2 (ja) 深絞り成型同時転写箔用ポリエステルフィルム
KR101762467B1 (ko) 폴리락트산계 수지 시트
CN112969743A (zh) 双轴取向聚酯薄膜和其制造方法
JP2008094089A (ja) 成型用ポリエステルフィルム
WO2006028221A1 (ja) 印刷用紙
JP5594135B2 (ja) ポリ乳酸系積層シート
JP4692553B2 (ja) 積層フィルム
JP2002120268A (ja) ポリエステルフィルムおよびその製造方法
JP2002113835A (ja) 積層ポリエステルフィルム、その製造方法及び意匠性フィルム
JP2002337225A (ja) 成形用二軸延伸ポリエステルフィルム
JP5034145B2 (ja) ポリエステルフィルム
JP5208821B2 (ja) ポリ乳酸系二軸延伸フィルム
JP6191360B2 (ja) ポリ乳酸系樹脂シートおよび成形品
JP4345149B2 (ja) バリアフィルム
JP2002187964A (ja) 成形用ポリエステルフィルム
JP4655409B2 (ja) 成形用積層ポリエステルフィルム
JP3648863B2 (ja) パウチ用包材
JP2008279704A (ja) 成型同時転写箔用ポリエステルフィルム
JP2002179814A (ja) ポリエステルフィルム及び意匠性フィルム
JP2004010793A (ja) ポリエステルフィルム
JP2002088143A (ja) 成形用ポリエステルフィルム
WO2006016569A1 (ja) 二軸延伸ポリエステルフィルム