JP2002113792A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤの製造方法

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JP2002113792A
JP2002113792A JP2000312421A JP2000312421A JP2002113792A JP 2002113792 A JP2002113792 A JP 2002113792A JP 2000312421 A JP2000312421 A JP 2000312421A JP 2000312421 A JP2000312421 A JP 2000312421A JP 2002113792 A JP2002113792 A JP 2002113792A
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rubber
sheet
tire
carcass ply
pneumatic tire
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Norikatsu Nakada
典克 中田
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤの生産性を向上する。 【解決手段】 円筒状の成形ドラムFに、ゴムシート1
1、カーカスプライ6Aを巻き付ける。前記ゴムシート
11の両側縁から軸方向内側にそれぞれ距離を隔てる位
置に環状のビードコア5を外挿することにより、該ビー
ドコア5よりも軸方向外側に少なくとも前記ゴムシート
11がはみ出すゴムシートはみ出し部12aを形成す
る。前記ゴムシートはみ出し部12aを、該ビードコア
5の回りで折り返すことによりサイドウォールゴムSG
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生産性を向上しう
る空気入りタイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の空気入りラジアルタイヤの製造方
法は概ね次のようにして行われる。先ず図10に示すよ
うに、円筒状の成形ドラムbに、空気非透過性に優れた
ゴムを有することによりインナーライナを形成するゴム
シートcを巻き付けるとともに、このゴムシートcの外
側にカーカスプライdを巻き付け、円筒状のカーカスプ
ライを形成する。前記ゴムシートcは、例えば空気非透
過性に優れたブチル系のゴムシート部c1と、その両端
に配され例えばキャンバスチェーファからなるビード補
強部c2とが一体に接合されたものを例示している。ま
た前記ゴムシートcは、通常、カーカスプライdよりも
小巾で形成される。また前記円筒状のカーカスプライd
の両側縁eから軸方向内側にそれぞれ距離を隔てる位置
に、環状のビードコアfを外挿する。なおビードコアf
の外面には断面略三角形状をなすビードエーペックスゴ
ムgなどが予め配されている。
【0003】次に、図11に示す如く、前記ビードコア
fから軸方向外側にはみ出す前記カーカスプライdを、
該ビードコアfの回りで折り返し円筒カバー基体Aを形
成する。これによりカーカスプライdは、ビードコア
f、f間の本体部d1と、前記ビードコアfの回りで折
り返されて係止される折返し部d2とが形成される。
【0004】次に、図12に示す如く、前記円筒カバー
基体Aのカーカスプライdの外側に、サイドウォールゴ
ムkを貼り付けする。サイドウォールゴムkは、そのタ
イヤ軸方向の外端k1が例えばビードコアf近傍に位置
するとともに、タイヤ軸方向の内端部k2はトレッド部
の近傍までのびるものが例示される。
【0005】次に、図13に示す如く、サイドウォール
ゴムkを貼り着けた円筒カバー帯体Aをビードコアf、
f間の距離を減じながらトロイド状に変形させるととも
に、トレッド部に、ベルト層m、生トレッドゴムnなど
を一体化させ、生カバーBを形成する。しかる後、この
生カバーBを金型により加硫し、空気入りラジアルタイ
ヤを製造しうる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のような製造方法
を用いることににより、空気入りラジアルタイヤをある
程度効率良くまた精度良く製造しうる。しかしながら、
本発明者らの種々の実験の結果、さらに生産性を向上し
うる余地が残されていることが分かった。
【0007】また例えばタイヤ重量の軽量化を図るため
に、サイドウォールゴムkの厚さを例えば1mm前後の小
厚さで形成する場合、通常、押出機では困難となるため
カレンダーによりサイドウォールゴムkが形成される。
ところが、このような小厚さのサイドウォールゴムk
は、その取扱が困難でかつサイドウォールゴムkを円筒
カバー基体Aに貼り付けする際にしわになり易く、正確
に貼り付けするのが困難であるなど作業性が悪いという
不具合もある。
【0008】本発明は、以上のような問題点に鑑み案出
なされたもので、サイドウォールゴムの貼り付け工程を
改善することにより、生産性を向上しうる空気入りタイ
ヤの製造方法を提供することを主たる目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、円筒状の成形ドラムに、ゴムシートを巻き
付ける工程と、このゴムシートの外側にカーカスプライ
を巻き付ける工程と、前記ゴムシートの両側縁から軸方
向内側にそれぞれ距離を隔てる位置に環状のビードコア
を外挿することにより、該ビードコアよりも軸方向外側
に前記ゴムシートがはみ出すゴムシートはみ出し部を形
成する工程と、このゴムシートはみ出し部を、前記ビー
ドコアの回りで折り返すことによりサイドウォールゴム
を形成する工程とを含むことを特徴とする空気入りタイ
ヤの製造方法である。
【0010】また請求項2記載の発明は、前記カーカス
プライは、前記ビードコアよりもタイヤ軸方向外側には
み出すカーカスプライはみ出し部を具えるとともに、該
カーカスプライはみ出し部を前記ゴムシートはみ出し部
とともに折り返すことを特徴とする請求項1記載の空気
入りタイヤの製造方法である。
【0011】また請求項3記載の発明は、前記ゴムシー
トは、前記カーカスプライのタイヤ内腔側に配されかつ
インナーライナを形成する第1のシート片と、少なくと
も前記サイドウォールゴムを形成する第2のシート片と
を重ねて形成されたことを特徴とする請求項1又は2記
載の空気入りタイヤの製造方法である。
【0012】また請求項4記載の発明は、前記第1のシ
ート片は、ゴム基材100重量部中に、ブチルゴム又は
その誘導体を60重量部以上含むブチル系ゴム材からな
り、かつ厚さが0.8mm以上であることを特徴とする請
求項3記載の空気入りタイヤの製造方法である。
【0013】また請求項5記載の発明は、前記第2のシ
ート片は、厚さが1.0mm以下であることを特徴とする
請求項3又は4に記載の空気入りタイヤの製造方法であ
る。
【0014】また請求項6記載の発明は、前記第2のシ
ート片は、タイヤ軸方向内側の側縁が互いに離間した一
対の分離シート片からなることを特徴とする請求項3乃
至5のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法であ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図面
に基づき説明する。図1には、本発明の空気入りタイヤ
の製造方法により製造された空気入りタイヤ1を例示し
ている。本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部
2と、その両側からタイヤ半径方向内方にのびる一対の
サイドウォール部3、3と、該サイドウォール部3の内
方にのびるビード部4とを具え、例えば軽自動車などに
装着されるる乗用車用タイヤを例示している。
【0016】また空気入りタイヤ1は、トレッド部2か
らサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5
に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向
外側かつトレッド部2の内方に配されるベルト層7とを
具えたラジアル構造を例示している。前記カーカス6
は、トレッド部2からサイドウォール部を経てビード部
4のビードコア5に至るトロイド状の本体部6aと、該
本体部6aに連なり前記ビードコア5の周りをタイヤ軸
方向内側から外側に向かって折り返された折返し部6b
とを具えた本例では1枚のカーカスプライ6Aから構成
される。また本実施形態では前記ビードコア5の半径方
向外向き面からカーカスプライ6Aの本体部6aと折返
し部6bとの間をタイヤ半径方向外側に先細状でのびる
ビードエーペックス8が設けられる。
【0017】前記カーカスプライ6Aは、ナイロン、ポ
リエステル、レーヨン、芳香族ポリアミドなどの有機繊
維からなるカーカスコードをタイヤ赤道Cに対して75
〜90°の角度で傾けて配列したラジアル構造をなす。
また前記ベルト層7は本例ではタイヤ半径方向内、外で
重なる2枚のベルトプライ7A、7Bからなり、各ベル
トプライ7A、7Bは、例えばレーヨン、芳香族ポリア
ミドなどの有機繊維又はスチールからなるベルトコード
をタイヤ赤道Cに対して15〜40°の角度で傾けかつ
各ベルトプライ7A、7B間では互いに交差する向きに
配列される。
【0018】また前記カーカス6の外側には、トレッド
部2においてトレッドゴムTGが、またサイドウォール
部3にはサイドウォールゴムSGがそれぞれ配されてい
る。前記サイドウォールゴムSGは、本例ではそのタイ
ヤ半径方向の外端部SGiが前記ベルト層7のタイヤ半
径方向内側までのびて終端するものを例示している。ま
たビード部4には、リムとの接触部を補強しうるキャン
バス布等からなるチェーファ9が配されたものを例示す
る。
【0019】また空気入りタイヤ1は、チューブレスタ
イプであって、前記カーカス6のタイヤ内腔側には、イ
ンナーライナ10が配されている。該インナーライナ1
0は、空気非透過性に優れたゴム材料からなり、タイヤ
内腔内に充填された空気の漏洩を防止するのに役立つ。
【0020】次に、このような空気入りタイヤ1の製造
方法の実施形態について説明する。先ず図2に示すよう
に、円筒状の成形ドラムFに、ゴムシート11を巻き付
ける工程を行う。前記成形ドラムFは、本例では基準の
外径を有する基部Faと、この基部Faの両側に段差を
有して連設されかつ前記基準の外径よりも小の外径を有
する小径部Fbとを含むものが例示されている。
【0021】また前記ゴムシート11は、例えば図3に
示すように、前記インナーライナ10を形成しうる第1
のシート片11aと、本例ではこの第1のシート片11
aの内側に重ねられ前記サイドウォールゴムSGを形成
しうる第2のシート片11bとを含むものを例示する。
【0022】前記第1のシート片11aは、例えばゴム
基材100重量部中に、ブチルゴム又はその誘導体を6
0重量部以上含むブチル系ゴム材から形成されている。
ブチルゴム(IIR)は、イソブチレンと少量のイソプ
レンとの共重合体であり、その誘導体としては、前記ブ
チルゴムに塩素、臭素等を反応させて成形性などを高め
た例えば塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム等のハロ
ゲン化ブチルゴムが挙げられる。このようなブチル系ゴ
ム材は、空気非透過性に優れるため、インナーライナ1
0として用いることにより内圧保持機能を確実に発揮し
うる。
【0023】またブチル系ゴム材には、ゴム基材の残部
として、天然ゴム(NR)又は/及びブタジエンゴム
(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のジエ
ン系ゴムを配合することができる。さらにゴム基材に
は、一般的なタイヤ用ゴム材と同様に、カーボンブラッ
ク等の補強剤、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤などの充填
剤ないし必要な薬品が添加される。
【0024】また前記第1のシート片11aは、その厚
さt1が0.8mm以上であることが望ましい。該第1の
シート片11aの厚さt1が0.8mm未満であると、ブ
チル系ゴムであってもタイヤの内圧保持性能が低下する
傾向がある。逆に、第1のシート片11aの厚さt1が
著しく大になると、タイヤ重量の大幅な増加を招きやす
い。このような観点より、前記第1のシート片11aの
厚さt1は、略一定かつ好ましくは0.8〜2.0mm、
より好ましくは0.8〜1.0mmとするのが望ましい。
なお第1のシート片11aには、このようなブチル系ゴ
ムに代えて、天然ゴムなどを用いることもできる。天然
ゴムは、ブチル系ゴムに比べると空気非透過性に劣るた
め、この場合、第1のシート片11aの厚さt1を1.
5mm以上確保して内圧保持性能を与えることが望まし
い。
【0025】また第1のシート片11aの成形ドラムの
軸方向の巾Waは、空気入りタイヤ1を成形した際に、
該第1のシート片11aのブチル系ゴムがタイヤ内腔を
ビードコア5、5間を跨ってほぼ囲みうるよう、ゴムの
伸び等を考慮しつつ決定される。一例として、前記第1
のシート片11aの巾Waは、タイヤ内腔面に沿ったタ
イヤ内腔長さLの1.1〜1.2倍程度に設定するのが
望ましい。但し、第1のシート片11aが例えば天然ゴ
ムを主体とする場合などでは、前記巾Waは、第2のシ
ート片11bの巾Wbと略同じに設定されることもあ
る。
【0026】前記第2のシート片11bは、本例では前
記第1のシート片11aの内側に貼着されており、本例
では非ブチル系ゴムから構成される。この非ブチル系ゴ
ムとしては、従来、一般的に用いられているサイドウォ
ールゴムと同様、ゴム基材100重量部中に、前記ジエ
ン系ゴムなどが90重量部以上好ましくは100重量部
含有されかつブチルゴム又はその誘導体を含まないゴム
材料を好適に用いうる。
【0027】またこの第2のシート片11bの厚さt2
は、本例では略一定をなすとともに、その値は必要に応
じて設定することができる。例えば軽自動車用の空気入
りタイヤにあっては、軽量化等の要請により、該第2の
シート片11bの厚さt2を1.0mm以下とすることが
望ましい。逆に比較的大型の乗用車に装着される空気入
りタイヤにあっては、2mm程度まで厚さを増すこともで
きる。また第2のシート片11bの巾Wbは、前記第1
のシート片11aの巾Waよりも大で形成されている。
なおこの巾Wbについては後述する。
【0028】また本例のゴムシート11は、前記チェー
ファ9を構成するキャンバスシート11cを第2のシー
ト片10bの内側かつ後述するビードコア5の外挿近傍
位置に貼り付けしたものが例示される。このようなゴム
シート11は、例えば複数の口金を有する押出機によ
り、前記第1のシート片11a、第2のシート片11b
を同時に押し出し成形するとともに、本例ではキャンバ
スシート11cを含んでこれらを互いに一体に貼り合わ
せて連続したシート状にて製造しうる。
【0029】次に、前記ゴムシート11の外側にカーカ
スプライ6Aを巻き付ける工程を行う。本例では該カー
カスプライ6Aを、そのカーカスコードを成形ドラムの
略軸方向に沿って巻き付けするとともに、その巾中心線
を前記ゴムシート11の巾中心線に揃えて配される。な
お予めサービサ等にて前記ゴムシート11とカーカス6
Aとを重ねたものも成形ドラムFに巻き着けることもで
きる。
【0030】次に、図2に示した如く、前記ゴムシート
11の両側縁11eから軸方向内側にそれぞれ距離を隔
てる位置に環状のビードコア5を外挿することにより、
該ビードコア5よりも軸方向外側に少なくとも前記ゴム
シート11がはみ出すゴムシートはみ出し部12aを形
成する工程を行う。また本例では前記ビードコア5は、
前記カーカスプライ6Aの両側縁6eからも軸方向内側
にそれぞれ距離を隔てる位置に外挿されることにより、
該ビードコア5よりもタイヤ軸方向外側にカーカスプラ
イ6Aがはみ出したカーカスプライはみ出し部12bを
形成している。
【0031】図4には、各はみ出し部12a、12b付
近の拡大図を示している。ビードコア5は、例えばその
外面にビードエーペックスゴム8を予め接着しており、
本例では前記成形ドラムの円筒基部Faと小径部Fbと
の段差部に位置決めされて外挿される。また図4の如
く、本例のゴムシートはみ出し部12aを形成するゴム
シート11には、第1のシート片11a、第2のシート
片11b、キャンバスシート11cがいずれも含まれて
いるが、第2のシート片11b以外は、ビードコア5を
軸方向外側に超えかつ小長さで終端している。なお第1
のシート片11aのビードコア5がらのはみ出し長さは
必要により任意に定めうる。またカーカスプライはみ出
し部12bは、そのはみ出し長さを違えることにより、
前記折返し部6bの折り返し高さを調節できる。
【0032】次に図5、及びその部分拡大図である図6
に示す如く、本例では前記ゴムシートはみ出し部12
a、カーカスプライはみ出し部12bをともに、前記ビ
ードコア5の回りで折り返ししている。そして折り返さ
れることによって前記カーカスプライ6Aの外側に配さ
れる前記ゴムシートはみ出し部12aが、サイドウォー
ルゴムSGを形成する。このように、本例では前記各は
み出し部12a、12bを前記ビードコア5の回りでタ
イヤ軸方向内側へと折り返すことにより、前記カーカス
プライはみ出し部12bが折返し部6bを形成する一
方、それと同時に前記ゴムシートはみ出し部12aが前
記サイドウォールゴムSGを形成しうる。なお、成形ド
ラムFの小径部Faには、ブラダー等の膨張、収縮自在
な膨張体(図示省略)が装備されており、該膨張体の膨
張により前記各はみ出し部12a、12bの折返しが自
動的にかつ精度良く行われ得る。
【0033】そして、図7に示す如く、ビードコア5、
5間の距離を減じながらトロイド状に変形させるととも
に、トレッド部2に、ベルト層7、トレッドゴムTGな
どを一体化させ、生カバー1Aを形成する。しかる後、
この生カバー1Aを金型により加硫し、空気入りラジア
ルタイヤを製造できる。なおサイドウォールゴムSGの
外端SGiの位置は、前記第2のシート片11bの軸方
向の巾Wbを種々設定することにより調節できる。本例
では、図1に示したように、前記ベルト層7の外端のタ
イヤ半径方向内側で終端しているものを示す。
【0034】このように、本実施形態の空気入りタイヤ
の製造方法では、従来のようにカーカスプライ6Aを折
り返した後、別途、その外側にサイドウォールゴムSG
を貼り付けるのではなく、ゴムシートはみ出し部12a
をカーカスプライはみ出し部12bとともに折返すこと
により、サイドウォールゴムSGを形成しうる。このた
め、従来のサイドウォールゴム貼り付け工程を省略で
き、タイヤの生産性を大幅に向上しうる。また前記各は
み出し部12a、12bの折返しが、膨張体の膨張によ
って自動的に行うことが可能であるため、例えばゴムシ
ート11の厚さt2が非常に薄い場合、例えば1mm以下
のような場合であっても、その取扱を容易とししかも精
度良く折り返すことが可能となり、極薄のサイドウォー
ルゴムSGを具えた空気入りタイヤを能率良く生産する
のに役立つ。
【0035】このような方法により製造された空気入り
タイヤは、図1及び図8にビード部4を拡大して示すよ
うに、サイドウォールゴムSGが、前記外端SGiから
ビード部4側にのびるとともに途切れることなくタイヤ
内腔側に至る。従って、ビード部4で異種ゴムが同士が
接続される接続部を減じうるため、ゴムの接着破壊など
を防止でき、耐久性を向上するのに役立つ。
【0036】図9には本発明の他の実施形態を示してい
る。本例では前記第2のシート片11bは、タイヤ軸方
向内側の側縁11i、11iが互いに離間した一対の分
離シート片11b1、11b2からなる。この場合、前
記側縁11i間に形成される途切れ部15によって、タ
イヤ内腔側に配される第2のシート片の分量を減じるこ
とができ、タイヤ重量の軽量化を促進できる点で好まし
い。この途切れ部の巾は、例えば前記タイヤ内腔長さL
の0.8〜0.9倍とすることが望ましい。また各分離
シート片11b1、11b2の内側の側縁11iは、前
記ビードコア5の外挿位置よりも軸方向内側とするのが
良い。これにより、折り返し時の位置決めが確実とな
り、精度よくサイドウォール部を形成しうる。なお例え
ば前記第2のシート片11bの内側かつビード部相当位
置に、硬質のゴム材からなるクリンチエーペックスゴム
16をシート状にして貼り付けすることもできる。この
場合には、ゴムシートはみ出し部12aの折返しによっ
て、サイドウォールゴムのみならず、クリンチエーペッ
クスなどをも成形しうる点で好ましい。
【0037】
【実施例】タイヤサイズが155/65R13の軽自動
車用空気入りタイヤを表1の仕様により製造するととも
に、タイヤの生産性、生産されたタイヤの重量、実車性
能などを評価した。なお従来例1、2は、カーカスプラ
イを折り返した後、押出機により押し出したサイドウォ
ールゴムを貼り付ける工程を含んで製造しており、また
従来例3は、カーカスプライを折り返した後、カレンダ
ーにより成形した薄いサイドウォールゴムを貼着する工
程を含んで製造している。他方、実施例1、2は、カー
カスプライとともにゴムシートを折り返してサイドウォ
ールゴムを形成する工程を含んで製造したものである。
なお実施例1,2ではt1=0.8mm、t2=1.0mm
とした。また実施例2では、途切れ部の巾を240mmと
した。
【0038】またタイヤの生産性は、タイヤ生カバーを
成型しうるまでの時間を測定し、その逆数を従来例1を
100とする指数で表示している。数値が大きいほど生
産性に優れており良好であることを示す。またタイヤの
重量は、タイヤ1本当たりの重量を測定し、従来例1を
100とする指数にて表示した。須知が小さいほどタイ
ヤ重量が小さく良好であることを示す。さらに実車性能
については、各供試タイヤを排気量660ccのワゴン
型の軽自動車にリム4.00B−13、内圧200kP
aで装着してテストコースを走行し、ドライバーの官能
により従来例1を100とする指数で表示した。数値が
大きいほど良好であるが、95以上が許容範囲である。
テストの結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】テストの結果、実施例の製造方法では、従
来例に比べてタイヤの生産性が向上していることが確認
できた。また厚さが小のサイドウォールゴムを容易に形
成しうる結果、重量を軽量化した空気入りタイヤを容易
に製造することができる。また実車評価においても、満
足のゆく結果が得られた。
【0041】
【発明の効果】上述したように、本発明の空気入りタイ
ヤの製造方法では、ビードコアよりもタイヤ軸方向外側
にはみ出したゴムシートはみ出し部を前記ビードコアの
回りで折り返すことでサイドウォールゴムを形成しうる
ため、タイヤの生産性を大幅に向上しうる。
【0042】また請求項2記載の発明の如く、ビードコ
アよりもタイヤ軸方向外側にカーカスプライがはみ出し
たカーカスプライはみ出し部を前記ゴムシートはみ出し
部とともに折り返すことにより、カーカスプライの折返
しと同時にサイドウォールゴムを形成でき、よりタイヤ
の生産性を向上できる。
【0043】また請求項3記載の発明の如く、前記ゴム
シートは、前記カーカスプライのタイヤ内腔側に配され
かつインナーライナを形成する第1のシート片と、少な
くとも前記サイドウォールゴムを形成する第2のシート
片とを重ねて形成されたときには、インナライナーとサ
イドウォールゴムを同時に成形ドラムに巻き付けでき、
さらにタイヤの生産性を向上しうる。
【0044】また請求項4記載の発明の如く、前記第1
のシート片は、ゴム基材100重量部中に、ブチルゴム
又はその誘導体を60重量部以上含むブチル系ゴム材か
らなり、かつ厚さが0.8mm以上としたときには、イン
ナーライナとしてのタイヤ内圧保持機能を確実に発揮す
ることができる。
【0045】また請求項5記載の発明の如く、前記第2
のシート片は、厚さが1.0mm以下としたときには、サ
イドウォールゴムを薄肉で形成でき、タイヤの軽量化を
確実に図りうる。またこのような第2のシート片は、第
1のシート片と重なることにより、ハンドリング性を向
上でき、しかも折返しによってサイドウォールゴムを形
成するため、従来の手貼りなどに比してサイドウォール
ゴムの位置決め等が確実となり、精度良く軽量化された
タイヤを製造するのに役立つ。
【0046】また請求項6記載の発明の如く、前記第2
のシート片は、タイヤ軸方向内側の側縁が互いに離間し
た一対の分離シート片からなるときには、該離間部分の
重量を低減でき、さらにタイヤ重量を軽量化するのに役
立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態により製造された空気入りタイヤの
断面図である。
【図2】成形ドラムにゴムシート、カーカスプライ、ビ
ードコアを装着した状態を示す断面図である。
【図3】ゴムシートの拡大断面図である。
【図4】ゴムシートはみ出し部の部分拡大図である。
【図5】はみ出し部の折り返し説明する断面図である。
【図6】その要部拡大図である。
【図7】生カバーの製造を説明する断面図である。
【図8】製造されたタイヤのビード部の拡大図である。
【図9】ゴムシートの他の形態を示す拡大断面図であ
る。
【図10】従来のタイヤの製造方法を説明する断面図で
ある。
【図11】従来のタイヤの製造方法を説明する断面図で
ある。
【図12】従来のタイヤの製造方法を説明する断面図で
ある。
【図13】従来のタイヤの製造方法を説明する断面図で
ある。
【符号の説明】
2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 6A カーカスプライ 6a カーカスプライの本体部 6b カーカスプライの折返し部 7 ベルト層 11 ゴムシート 12a ゴムシートはみ出し部 12b カーカスプライはみ出し部 F 成形ドラム SG サイドウォ−ルゴム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状の成形ドラムに、ゴムシートを巻き
    付ける工程と、 このゴムシートの外側にカーカスプライを巻き付ける工
    程と、 前記ゴムシートの両側縁から軸方向内側にそれぞれ距離
    を隔てる位置に環状のビードコアを外挿することによ
    り、該ビードコアよりも軸方向外側に前記ゴムシートが
    はみ出すゴムシートはみ出し部を形成する工程と、 このゴムシートはみ出し部を、前記ビードコアの回りで
    タイヤ軸方向内側に折り返すことによりサイドウォール
    ゴムを形成する工程とを含むことを特徴とする空気入り
    タイヤの製造方法。
  2. 【請求項2】前記カーカスプライは、前記ビードコアよ
    りもタイヤ軸方向外側にはみ出すカーカスプライはみ出
    し部を具えるとともに、該カーカスプライはみ出し部を
    前記ゴムシートはみ出し部とともに折り返すことを特徴
    とする請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 【請求項3】前記ゴムシートは、前記カーカスプライの
    タイヤ内腔側に配されかつインナーライナを形成する第
    1のシート片と、少なくとも前記サイドウォールゴムを
    形成する第2のシート片とを重ねて形成されたことを特
    徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤの製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記第1のシート片は、ゴム基材100重
    量部中に、ブチルゴム又はその誘導体を60重量部以上
    含むブチル系ゴム材からなり、かつ厚さが0.8mm以上
    であることを特徴とする請求項3記載の空気入りタイヤ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】前記第2のシート片は、厚さが1.0mm以
    下であることを特徴とする請求項3又は4に記載の空気
    入りタイヤの製造方法。
  6. 【請求項6】前記第2のシート片は、タイヤ軸方向内側
    の側縁が互いに離間した一対の分離シート片からなるこ
    とを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の空気
    入りタイヤの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015077971A (ja) * 2008-02-04 2015-04-23 株式会社ブリヂストン スタッドレスタイヤ

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