JP2002113349A - 高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置 - Google Patents

高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置

Info

Publication number
JP2002113349A
JP2002113349A JP2000311197A JP2000311197A JP2002113349A JP 2002113349 A JP2002113349 A JP 2002113349A JP 2000311197 A JP2000311197 A JP 2000311197A JP 2000311197 A JP2000311197 A JP 2000311197A JP 2002113349 A JP2002113349 A JP 2002113349A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
heated
pressure
container
window
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000311197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4636663B2 (ja
Inventor
Shunsaku Kato
俊作 加藤
Shinko Ri
眞昊 李
Sakae Horikawa
栄 堀川
Hirobumi Soga
博文 曽我
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KAGAWA INDUSTRY SUPPORT FOUND
Shikoku Instrumentation Co Ltd
Kagawa Industry Support Foundation
Original Assignee
KAGAWA INDUSTRY SUPPORT FOUND
Shikoku Instrumentation Co Ltd
Kagawa Industry Support Foundation
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KAGAWA INDUSTRY SUPPORT FOUND, Shikoku Instrumentation Co Ltd, Kagawa Industry Support Foundation filed Critical KAGAWA INDUSTRY SUPPORT FOUND
Priority to JP2000311197A priority Critical patent/JP4636663B2/ja
Publication of JP2002113349A publication Critical patent/JP2002113349A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4636663B2 publication Critical patent/JP4636663B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 窓の制限を緩和した高温高圧容器へのマイク
ロ波供給装置の提供。 【解決手段】 第1の窓は開口部に、第2の窓は容器の
外側にそれぞれ設置した2つの仕切窓により密閉し、第
1の窓と第2の窓の間の内圧を制御できるようにした、
好ましくは高温高圧条件での反応時に第1の窓と第2の
窓の間の内圧を容器の内圧と等しくなるように制御した
中空の導波管または同軸線路を特徴とする高温高圧容器
への化学反応促進用マイクロ波供給装置。上記の導波管
等が、容器中に導入しその開口部が容器中の被加熱物に
直接接触し、被加熱物の任意の位置を効率的に、必要に
応じ、複数本を容器中の被加熱物に導入し、大容量の被
加熱物を均一に、かつ、広い範囲に加熱できるようにす
る。容器としての管路中に上記の導波管等の複数本を流
れに沿って配置し、流通する被加熱物を連続的に加熱で
きるようにする。必要に応じ、容器に観測用窓を取付
け、目視、ファイバースコープによる観測およびリアル
タイムでの分光計測を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学反応の促進または
収率の向上を可能にする高温高圧容器への化学反応促進
用マイクロ波供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波を利用した化学反応は試みら
れ始めて15年程度と年月が浅く、系統的な化学の基礎
が整っておらず、工業技術への展開のための基礎的設計
概念を与えるような体系は存在しない。しかしながら、
マイクロ波による著しい反応速度(または収率)の向上
や従来の加熱法とは異なる反応が促進するなどマイクロ
波による化学反応促進効果が認められている(特開平1
1−21127)。これらの効果はしばしばマイクロ波
による加熱効果以外の効果または加熱効果以上の効果と
いう観点からマイクロ波効果またはマイクロ波電界効果
或いは非熱的効果と呼ばれている。また、非熱的効果に
加え局所加熱反応促進効果および局所反応場の形成によ
る反応促進効果なども示唆されている。
【0003】一般に高温高圧下での非処理物を処理する
ことにより化学反応は促進される。そのための加熱源と
しては電気ヒーター、バーナー、蒸気などが使用される
が、それらは何れも被加熱物を外部からまたは表面から
加熱する手法である(外部加熱法)。現在稼働している
化学プラントもその多くは外部加熱法を用いている。本
装置は現在稼働しているプラントを改造しマイクロ波を
導入し、マイクロ波加熱を利用することにより、又外部
加熱とマイクロ波加熱の併用により反応プロセス、収
率、反応時間を改善し化学反応を促進させ省エネルギー
型プロセスを可能とする。
【0004】高温高圧条件下でのマイクロ波による加熱
装置としては、特開平4−272688、特開平5−2
51175、特開平5−251176、実開平5−72
092が有るが、何れもマイクロ波は単なる加熱源とし
て使用しているにすぎず、また、マイクロ波の供給方法
も高温高圧容器の壁部分に窓またはブロックを取付けマ
イクロ波を供給するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の方
法または装置では、窓またはブロックは、耐熱、耐圧、
耐腐食の特性を一度に有する材料および構造が必要であ
り、また、従来の装置では高温高圧容器内の任意の位置
にマイクロ波を供給することができないという問題があ
った。そこで、本発明は、上記従来の装置の有する問題
点を解決することを課題とする。より具体的には本発明
は、高温高圧容器における窓の制限を緩和した高温高圧
容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置を提供する
ことを目的とする。また本発明は、局所的に高温高圧状
態を形成させることができ、そのような局所反応場形成
により反応を促進させることができる高温高圧容器への
化学反応促進用マイクロ波供給装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の窓は開
口部に、第2の窓は容器の外側にそれぞれ設置した2つ
の仕切窓により密閉し、第1の窓と第2の窓の間の内圧
を制御できるようにした中空の導波管または同軸線路を
特徴とする高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波
供給装置を要旨としている。
【0007】高温高圧条件での反応時に第1の窓と第2
の窓の間の内圧を容器の内圧と等しくなるように制御し
ており、その場合、本発明は、第1の窓は開口部に、第
2の窓は容器の外側にそれぞれ設置した2つの仕切窓に
より密閉し、高温高圧条件での反応時に第1の窓と第2
の窓の間の内圧を容器の内圧と等しくなるように制御で
きるようにした中空の導波管または同軸線路を特徴とす
る高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置
を要旨としている。
【0008】上記の中空の導波管または同軸線路が、容
器中に導入し、その開口部が容器中の被加熱物に直接接
触し、被加熱物の任意の位置を効率的にマイクロ波によ
り加熱できるようにしており、その場合、本発明は、第
1の窓は開口部に、第2の窓は容器の外側にそれぞれ設
置した2つの仕切窓により密閉し、第1の窓と第2の窓
の間の内圧を制御できるように、好ましくは高温高圧条
件での反応時に容器の内圧と等しくなるように制御でき
るようにし、かつ、容器中に導入し、その開口部が容器
中の被加熱物に直接接触し、被加熱物の任意の位置を効
率的にマイクロ波により加熱できるようにした中空の導
波管または同軸線路を特徴とする高温高圧容器への化学
反応促進用マイクロ波供給装置を要旨としている。
【0009】上記の中空の導波管または同軸線路が、複
数本を容器中の被加熱物に導入し、大容量の被加熱物を
均一に、かつ、広い範囲に加熱できるようにしており、
その場合、本発明は、第1の窓は開口部に、第2の窓は
容器の外側にそれぞれ設置した2つの仕切窓により密閉
し、第1の窓と第2の窓の間の内圧を制御できるよう
に、好ましくは高温高圧条件での反応時に容器の内圧と
等しくなるように制御できるようにし、必要に応じ、容
器中に導入し、その開口部が容器中の被加熱物に直接接
触し、被加熱物の任意の位置を効率的にマイクロ波によ
り加熱できるようにした複数本の中空の導波管または同
軸線路であって、その複数本を、容器中の被加熱物に導
入し、大容量の被加熱物を均一に、かつ、広い範囲に加
熱できるようにしたことを特徴とする高温高圧容器への
化学反応促進用マイクロ波供給装置を要旨としている。
【0010】容器としての管路中に上記の導波管または
同軸線路の複数本を流れに沿って配置し、流通する被加
熱物を連続的に加熱できるようにしており、その場合、
本発明は、第1の窓は開口部に、第2の窓は容器の外側
にそれぞれ設置した2つの仕切窓により密閉し、第1の
窓と第2の窓の間の内圧を制御できるように、好ましく
は高温高圧条件での反応時に容器の内圧と等しくなるよ
うに制御できるようにし、必要に応じ、容器中に導入
し、その開口部が容器中の被加熱物に直接接触し、被加
熱物の任意の位置を効率的にマイクロ波により加熱でき
るようにした複数本の中空の導波管または同軸線路であ
って、その複数本を、容器としての管路中に流れに沿っ
て配置し、流通する被加熱物を連続的に加熱できるよう
にしたことを特徴とする高温高圧容器への化学反応促進
用マイクロ波供給装置を要旨としている。
【0011】加熱手段にマイクロ波加熱と外部加熱とを
併用したことを特徴としており、その場合、本発明は、
第1の窓は開口部に、第2の窓は容器の外側にそれぞれ
設置した2つの仕切窓により密閉し、第1の窓と第2の
窓の間の内圧を制御できるように、かつ、加熱手段にマ
イクロ波加熱と外部加熱とを併用し、好ましくは高温高
圧条件での反応時に容器の内圧と等しくなるように制御
できるようにし、必要に応じ、容器中に導入し、その開
口部が容器中の被加熱物に直接接触し、被加熱物の任意
の位置を効率的にマイクロ波により加熱できるようにし
た中空の導波管または同軸線路、必要に応じ、容器中の
被加熱物に導入し、大容量の被加熱物を均一に、かつ、
広い範囲に加熱できるようにしたか、または容器として
の管路中に流れに沿って配置し、流通する被加熱物を連
続的に加熱できるようにした複数本の中空の導波管また
は同軸線路を容器に備えたこと特徴とする高温高圧容器
への化学反応促進用マイクロ波供給装置を要旨としてい
る。
【0012】容器中の被加熱物は、マイクロ波吸収体お
よび/またはマイクロ波吸収性触媒を存在させた高温高
圧反応系、亜・超臨界状態にある高温高圧流体系、およ
び/または、電解反応系・光化学反応系・超音波を用い
た反応系・外部加熱法を用いた反応系であり、その場
合、本発明は、第1の窓は開口部に、第2の窓は容器の
外側にそれぞれ設置した2つの仕切窓により密閉し、第
1の窓と第2の窓の間の内圧を制御できるように、必要
に応じ、加熱手段にマイクロ波加熱と外部加熱とを併用
し、好ましくは高温高圧条件での反応時に容器の内圧と
等しくなるように制御できるようにし、必要に応じ、容
器中に導入し、その開口部が容器中の被加熱物に直接接
触し、被加熱物の任意の位置を効率的にマイクロ波によ
り加熱できるようにした中空の導波管または同軸線路、
必要に応じ、容器中の被加熱物に導入し、大容量の被加
熱物を均一に、かつ、広い範囲に加熱できるようにした
か、または容器としての管路中に流れに沿って配置し、
流通する被加熱物を連続的に加熱できるようにした複数
本の中空の導波管または同軸線路を容器に備えたこと特
徴とし、かつ、容器中の被加熱物は、マイクロ波吸収体
および/またはマイクロ波吸収性触媒を存在させた高温
高圧反応系、亜・超臨界状態にある高温高圧流体系、お
よび/または、電解反応系・光化学反応系・超音波を用
いた反応系・外部加熱法を用いた反応系であることを特
徴とする高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供
給装置を要旨としている。
【0013】温度センサーおよび圧力センサーを容器内
に取付け、それらセンサーの検出値にもとづきマイクロ
波出力を制御して容器内の圧力および温度を設定値に保
持できるようにしたことを特徴としている。
【0014】容器に観測用窓を取付け、目視、ファイバ
ースコープによる観測およびリアルタイムでの分光計測
を可能にしたことを特徴としている。
【0015】
【実施の形態】本発明の高温高圧容器への化学反応促進
用マイクロ波供給装置は、次の構成を備えることを特徴
とする。中空の導波管または同軸線路を高温高圧容器中
に導入し、その開口部が高温高圧容器中の被加熱物に直
接接触させ、被加熱物の任意の位置を効率的にマイクロ
波により加熱できるようにすること。複数の導波管また
は同軸線路を高温高圧容器中の被加熱物に導入し、大容
量の被加熱物を均一に又広い範囲に加熱できるようにす
ること。管路中に複数の導波管または同軸線路を流れに
沿って配置し、流通する被加熱物を連続的に加熱できる
ようにすること。超臨界状態へマイクロ波を導入し化学
反応を促進できるようにすること。加熱手段にマイクロ
波加熱と外部加熱とを併用すること。温度センサーおよ
び圧力センサーを容器内に取付け、それらセンサーの検
出値にもとづきマイクロ波出力を制御して高温高圧容器
内の圧力および温度を設定値に保持できるようにするこ
と。高温高圧容器に観測用窓を取付け、目視およびリア
ルタイムでの分光計測が可能にすること。
【0016】(1)導波管または同軸線路は2つの仕切
窓により密閉されている。第1の窓は導波管または同軸
線路開口部(マイクロ波照射部、高圧容器内)に、第2
の窓は容器の外側に夫々設置されている。高温高圧条件
の反応では、容器の圧力と第1の窓と第2の窓の間の圧
力が等しくなるように第1の窓と第2の窓の間の圧力を
制御する。これにより第1の窓の前後の圧力は等しいた
め、第1の窓の構造としては主に耐熱・耐腐食という観
点からのみその構造を考慮すれば良く薄いシート構造を
適用することが可能となる。また、第2の窓は高温高圧
容器の外側に設置されるため第2の窓の構造としては主
に耐圧という観点からのみその構造を選択すれば良い。
この様に第1の窓と第2の窓の構造を使い分けることに
より、高温高圧容器に対する窓の制限を緩和することが
できる。
【0017】(2)中空の導波管または同軸線路が高温
高圧容器中に導入され、その開口部が高温高圧容器中の
被加熱物(液体またはスラリー)に直接接触し、被加熱
物の任意の位置を効率的にマイクロ波により加熱する。
例えば液−液界面の反応において界面のみを選択的に加
熱すること、また触媒反応において触媒部のみを選択的
に加熱することができる。 (3)開口部が高温高圧容器中に存在するので、容器自
体の材質は金属を使用することができ高温高圧被加熱物
を加熱することができる。 (4)上記手法によりマイクロ波の浸透深さを考慮し、
適当な周波数を選択することにより開口部近傍のみを局
所的に加熱することが可能となる。 (5)また加熱したい部分が2箇所以上有る場合は、上
記導波管または同軸線路を複数本高温高圧容器中の被加
熱物に導入することにより、大容量の被加熱物に対して
も均一に又広い範囲を加熱することができる。 (6)連続式(流通式)反応の場合には上記導波管また
は同軸線路を複数本間隔を空けて容器に取り付けること
により、流通する被加熱物を連続的に加熱することがで
きる。 (7)付加的に冷却、溶液導入などの工程を取り入れる
ことができる。 (8)温度をモニターしマイクロ波出力を制御すること
により被加熱物の温度むらを小さくすることができる。
【0018】
【作用】上記のように構成した本発明の高温高圧容器へ
の化学反応促進用マイクロ波供給装置は、第1の窓は耐
熱性と耐腐食性を考慮すれば良く、強度は考慮しなくて
も良いので薄いシート状の構造が採用でき、高温高圧の
高温高圧容器に対する窓の制限を緩和することができ
る。
【0019】さらに本発明の高温高圧容器への化学反応
促進用マイクロ波供給装置は、次の作用・効果を奏する
ものである。被加熱物の任意の位置を効率的にマイクロ
波により加熱することができる。大容量の被加熱物を均
一に又広い範囲の加熱することができる。管路中を流通
する被加熱物を連続的に加熱することができる。亜・超
臨界状態にある高温・高圧流体系にマイクロ波を導入し
化学反応を促進させることができる。反応プロセス、収
率、反応時間の改善を図ることができる。反応温度を一
定に保つことができ、また、反応状況を目視またはリア
ルタイムで監視することができる。高温高圧反応系にマ
イクロ波吸収体および/またはマイクロ波吸収性触媒を
存在させることにより、局所的に高温高圧状態を形成さ
せることができる。そのような局所反応場の形成により
反応を促進させることができる。
【0020】
【実施例】本発明の詳細を実施例で説明する。本発明は
これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0021】実施例1 図1は、本発明の第1実施例を示し、高温高圧容器1の
天板を貫通して該容器1内に先端部が位置するように設
けた導波管または同軸線路5の挿入端に第1の窓2を設
け、導波管または同軸線路5の他方の途中に第2の窓3
を設け、容器1内と導波管内を等圧にし、マイクロ波発
信器4により発振したマイクロ波を導波管または同軸線
路5を介して高温高圧容器内1の被加熱物の照射するよ
うに構成してある。したがって、高温高圧条件の反応で
は、容器1の圧力と第1の窓2と第2の窓3の間の圧力
が等しくなるように第1の窓2と第2の窓3の間の圧力
を制御すると、第1の窓2の前後の圧力は等しくなるの
で、第1の窓2の構造としては主に耐熱・耐腐食という
観点からのみその構造を考慮すれば良く薄いシート構造
を適用することが可能となり、また、第2の窓3は高温
高圧の高温高圧容器1の外側に設置されるため第2の窓
3の構造としては主に耐圧という観点からのみその構造
を選択することができる。
【0022】実施例2 図2(a)、(b)は、本発明の第2実施例を示し、高温高圧
容器1の天板に摺動可能に装着した導波管または同軸線
路5の挿入端に第1の窓2を設け、導波管または同軸線
路5の途中に第2の窓3を設け、容器1内と窓2と窓3
内を等圧にし、マイクロ波発信器(図示省略)により発
振したマイクロ波を導波管または同軸線路5を介して高
温高圧容器1内の被加熱物の照射するように構成してあ
る。したがって、図2(a)に示すように、中空の導波管
または同軸線路5が高温高圧容器1中に導入され、その
開口部が高温高圧容器1中の被加熱物(液体またはスラ
リー)に直接接触し、被加熱物の任意の位置を効率的に
マイクロ波により加熱するので、例えば液−液界面の反
応において界面のみを選択的に加熱することができ、ま
た、図2(b)に示すように、触媒反応において触媒部の
みを選択的に加熱することができる。本実施例は開口部
が被加熱物と接触する場合に該当し(実施例3、4も該
当する。)、マイクロ波の浸透深さを考慮し、適当な周
波数を選択することにより開口部近傍のみを局所的に加
熱することが可能となる。開口部が高温高圧容器中に存
在するので、容器自体の材質は金属を使用することがで
き高温高圧被加熱物を加熱することができる。上記手法
によりマイクロ波の浸透深さを考慮し、適当な周波数を
選択することにより開口部近傍のみを局所的に加熱する
ことが可能となる。なお、開口部が高温高圧容器1中に
存在するので、容器1自体の材質は金属を使用すること
ができ高温高圧被加熱物を加熱することができる(これ
はすべての実施例に該当する。)。
【0023】実施例3 図3は、本発明の第3実施例を示し、高温高圧容器1の
天板に、挿入量を変えた複数本の導波管または同軸線路
5を設け、それらの導波管または同軸線路5の挿入端に
第1の窓2を設け、導波管または同軸線路5、5の途中
に第2の窓3を設け、容器1内と窓2、窓3内を等圧に
し、マイクロ波発信器(図示省略)により発振したマイ
クロ波を導波管または同軸線路5を介して高温高圧容器
1内の被加熱物の照射するように構成してある。したが
って、加熱したい部分が2箇所以上有る場合は、上記導
波管管または同軸線路5を複数本高温高圧容器1中の被
加熱物に導入することにより、大容量の被加熱物に対し
ても均一に又広い範囲を加熱することができる。
【0024】実施例4 図4は、本発明の第4実施例を示し、高温高圧容器に相
当する管路1’中に侵入するように複数の導波管または
同軸線路5を流れに沿って配置し、管路1’内と導波管
内を等圧にし、マイクロ波発信器4により発振したマイ
クロ波を導波管または同軸線路5を介して管路1’内の
被加熱物に照射するように構成してある。したがって、
管路中を流通する液体を連続的に加熱することができ、
さらに、付加的に冷却装置7や溶液導入などの工程を取
り入れることができ、流路中に温度計Tを配置して温度
をモニターしマイクロ波出力を制御することにより被加
熱物の温度を設定値に保持することができる。
【0025】実施例5 図5は、本発明の第5実施例を示し、外周に外部ヒータ
6を取付けた高温高圧容器1に装着した導波管または同
軸線路5の挿入端に第1の窓2を設けた、導波管または
同軸線路5の途中に第2の窓3を設け、容器1内と窓
2、窓3を等圧にし、マイクロ波発信器4により発振し
たマイクロ波を導波管または同軸線路5を介して高温高
圧容器1内の被加熱物に照射するように構成してある。
したがって、反応プロセス、収率、および、反応時間の
改善ができる。なお、この実施例では、第1実施例の装
置に外部ヒータを適用した例を説明したが、第2〜4実
施例の装置に適用することも可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明により、高温高圧容器における窓
の制限を緩和した高温高圧容器への化学反応促進用マイ
クロ波供給装置を提供することができる。また、局所的
に高温高圧状態を形成させることができ、そのような局
所反応場形成により反応を促進させることができる高温
高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高温高圧容器1への化学反応促進用マ
イクロ波供給装置第1実施例の概念図である。
【図2】本発明の高温高圧容器1への化学反応促進用マ
イクロ波供給装置第2実施例の概念図である。
【図3】本発明の高温高圧容器1への化学反応促進用マ
イクロ波供給装置第3実施例の概念図である。
【図4】本発明の高温高圧容器1への化学反応促進用マ
イクロ波供給装置第4実施例の概念図である。
【図5】本発明の高温高圧容器1への化学反応促進用マ
イクロ波供給装置第5実施例の概念図である。
【符号の説明】 1 高温高圧容器(反応容器) 2 第1の窓 3 第2の窓 4 マイクロ波発振器 5 導波管または同軸線路 6 外部ヒータ 7 冷却装置 G 圧力計 P 加圧ポンプ T 温度計 V 圧力調整バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 李 眞昊 香川県高松市林町2217−43 財団法人香川 県産業技術振興財団附属研究所 高温高圧 流体技術研究所内 (72)発明者 堀川 栄 香川県仲多度郡多度津町若葉町12−56 四 国計測工業株式会社内 (72)発明者 曽我 博文 香川県仲多度郡多度津町若葉町12−56 四 国計測工業株式会社内 Fターム(参考) 3K090 AA01 AB20 BB13 BB19 CA01 CA13 EB40 PA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の窓は開口部に、第2の窓は容器の
    外側にそれぞれ設置した2つの仕切窓により密閉し、第
    1の窓と第2の窓の間の内圧を制御できるようにした中
    空の導波管または同軸線路を特徴とする高温高圧容器へ
    の化学反応促進用マイクロ波供給装置。
  2. 【請求項2】 高温高圧条件での反応時に第1の窓と第
    2の窓の間の内圧を容器の内圧と等しくなるように制御
    した請求項1の高温高圧容器への化学反応促進用マイク
    ロ波供給装置。
  3. 【請求項3】 上記の中空の導波管または同軸線路が、
    容器中に導入しその開口部が容器中の被加熱物に直接接
    触し、被加熱物の任意の位置を効率的にマイクロ波によ
    り加熱できるようにしている請求項1または2の高温高
    圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置。
  4. 【請求項4】 上記の中空の導波管または同軸線路が、
    複数本を容器中の被加熱物に導入し、大容量の被加熱物
    を均一に、かつ、広い範囲に加熱できるようにしている
    請求項1、2または3の高温高圧容器への化学反応促進
    用マイクロ波供給装置。
  5. 【請求項5】 容器としての管路中に上記の導波管また
    は同軸線路の複数本を流れに沿って配置し、流通する被
    加熱物を連続的に加熱できるようにしたことを特徴とす
    る請求項1、2または3の高温高圧容器への化学反応促
    進用マイクロ波供給装置。
  6. 【請求項6】 加熱手段にマイクロ波加熱と外部加熱と
    を併用したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
    かの高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装
    置。
  7. 【請求項7】 容器中の被加熱物がマイクロ波吸収体お
    よび/またはマイクロ波吸収性触媒を存在させた高温高
    圧反応系である請求項1ないし6のいずれかの高温高圧
    容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置。
  8. 【請求項8】 容器中の被加熱物が亜・超臨界状態にあ
    る高温高圧流体系である請求項1ないし6のいずれかの
    高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置。
  9. 【請求項9】 容器中の被加熱物が電解反応系、光化学
    反応系、超音波を用いた反応系および/または外部加熱
    法を用いた反応系である請求項1ないし7のいずれかの
    高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置。
  10. 【請求項10】 温度センサーおよび圧力センサーを容
    器内に取付け、それらセンサーの検出値にもとづきマイ
    クロ波出力を制御して容器内の圧力および温度を設定値
    に保持できるようにしたことを特徴とする請求項1ない
    し9のいずれかの高温高圧容器への化学反応促進用マイ
    クロ波供給装置。
  11. 【請求項11】 容器に観測用窓を取付け、目視、ファ
    イバースコープによる観測およびリアルタイムでの分光
    計測を可能にしたことを特徴とする請求項1ないし10
    のいずれかの高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ
    波供給装置。
JP2000311197A 2000-10-11 2000-10-11 高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置 Expired - Fee Related JP4636663B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000311197A JP4636663B2 (ja) 2000-10-11 2000-10-11 高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000311197A JP4636663B2 (ja) 2000-10-11 2000-10-11 高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002113349A true JP2002113349A (ja) 2002-04-16
JP4636663B2 JP4636663B2 (ja) 2011-02-23

Family

ID=18791005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000311197A Expired - Fee Related JP4636663B2 (ja) 2000-10-11 2000-10-11 高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4636663B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005246325A (ja) * 2004-03-05 2005-09-15 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 高圧流体発生制御方法及びその装置
JP2007326013A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Shikoku Instrumentation Co Ltd マイクロ波化学反応容器および装置
WO2010013696A1 (ja) 2008-07-28 2010-02-04 国立大学法人京都大学 マイクロ波照射装置、連結型マイクロ波照射装置、及び植物材料から糖成分を製造する方法
RU2479954C1 (ru) * 2011-09-13 2013-04-20 ГНУ Всероссийский научно-исследовательский институт сельскохозяйственной радиологии и агроэкологии Установка для свч-обработки сыпучих продуктов или материалов
CN111774019A (zh) * 2020-07-06 2020-10-16 西安交通大学 一种高温高压可视化水热装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62165894A (ja) * 1986-01-16 1987-07-22 ミクロ電子株式会社 高圧力流体のマイクロ波加熱装置
JPH02147847A (ja) * 1988-09-16 1990-06-06 Philips Gloeilampenfab:Nv マイクロ波伝送装置
JPH05251175A (ja) * 1992-03-02 1993-09-28 Kobe Steel Ltd 高圧容器への電磁波供給装置
JP2000515064A (ja) * 1996-07-23 2000-11-14 ソシエテ、プロラボ 大量の製品について化学反応を実行するためにマイクロ波を用いる装置
JP2002535120A (ja) * 1999-01-21 2002-10-22 シーイーエム・コーポレーション マイクロ波アシスト化学処理におけるシステム検出器用のキャビティ内のコネクタ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62165894A (ja) * 1986-01-16 1987-07-22 ミクロ電子株式会社 高圧力流体のマイクロ波加熱装置
JPH02147847A (ja) * 1988-09-16 1990-06-06 Philips Gloeilampenfab:Nv マイクロ波伝送装置
JPH05251175A (ja) * 1992-03-02 1993-09-28 Kobe Steel Ltd 高圧容器への電磁波供給装置
JP2000515064A (ja) * 1996-07-23 2000-11-14 ソシエテ、プロラボ 大量の製品について化学反応を実行するためにマイクロ波を用いる装置
JP2002535120A (ja) * 1999-01-21 2002-10-22 シーイーエム・コーポレーション マイクロ波アシスト化学処理におけるシステム検出器用のキャビティ内のコネクタ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005246325A (ja) * 2004-03-05 2005-09-15 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 高圧流体発生制御方法及びその装置
JP2007326013A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Shikoku Instrumentation Co Ltd マイクロ波化学反応容器および装置
WO2010013696A1 (ja) 2008-07-28 2010-02-04 国立大学法人京都大学 マイクロ波照射装置、連結型マイクロ波照射装置、及び植物材料から糖成分を製造する方法
KR20110073432A (ko) 2008-07-28 2011-06-29 교또 다이가꾸 마이크로파 조사 장치, 연결형 마이크로파 조사 장치, 및 식물 재료로부터 당 성분을 제조하는 방법
EP2323461A4 (en) * 2008-07-28 2016-01-27 Univ Kyoto MICROWAVE RADIATOR, CONNECTED MICROWAVE RADIATION APPARATUS AND METHOD FOR PRODUCING A GLYCO COMPONENT FROM PLANT MATERIAL
RU2479954C1 (ru) * 2011-09-13 2013-04-20 ГНУ Всероссийский научно-исследовательский институт сельскохозяйственной радиологии и агроэкологии Установка для свч-обработки сыпучих продуктов или материалов
CN111774019A (zh) * 2020-07-06 2020-10-16 西安交通大学 一种高温高压可视化水热装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4636663B2 (ja) 2011-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4636664B2 (ja) 化学反応促進用マイクロ波供給装置を設けた高温高圧容器
JP4638045B2 (ja) マイクロ波アシスト化学処理におけるシステム検出器用のキャビティ内のコネクタ
Sturm et al. Microwaves and microreactors: Design challenges and remedies
CN201625531U (zh) 一种多功能超声微波协同化学反应器
JP2000515064A (ja) 大量の製品について化学反応を実行するためにマイクロ波を用いる装置
EP2219415B1 (en) Microwave heating device and heating method
IS6482A (is) örbylgjuhitunartæki
JP2002113349A (ja) 高温高圧容器への化学反応促進用マイクロ波供給装置
US20110189056A1 (en) Microwave reactor
JP2017200671A (ja) マイクロ波を使用した化学反応装置
Ragaini et al. Simultaneous ultrasound and microwave new reactor: detailed description and energetic considerations
DE69823215T2 (de) Druckvermessender reaktionsbehälter für mikrowellen unterstützende chemie
EP2382039B1 (en) Microwave apparatus
CN1329112C (zh) 一种微波辅助非水相酶催化反应装置
CN205761155U (zh) 一种微波水热合成装置
CN206735816U (zh) 撞击流‑微波加热耦合反应装置
US20090178914A1 (en) Method for activation of chemical or chemical-physical processes by a simultaneous use of microwaves and ultrasonic pulses and chemical reactor that carries out this method
CN110064353A (zh) 螺旋盘管式微波反应器
CN206951171U (zh) 一种耐压微波反应釜
JP2020043051A (ja) マイクロ波処理装置、マイクロ波処理方法及び化学反応方法
Pagnotta et al. A simple modification of a domestic microwave oven for improved temperature control
CN108079900B (zh) 一种微波高压反应釜
JP2012052895A (ja) フローインジェクション分析装置及び分析方法
JP4113426B2 (ja) サンプル処理装置
CN108114664A (zh) 一种微波高压环形反应装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100817

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101018

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101102

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101122

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4636663

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees