JP2002110310A - 端子挿入装置及び端子挿入方法 - Google Patents

端子挿入装置及び端子挿入方法

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JP2002110310A
JP2002110310A JP2000304740A JP2000304740A JP2002110310A JP 2002110310 A JP2002110310 A JP 2002110310A JP 2000304740 A JP2000304740 A JP 2000304740A JP 2000304740 A JP2000304740 A JP 2000304740A JP 2002110310 A JP2002110310 A JP 2002110310A
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guide rod
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terminal insertion
chuck
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JP2000304740A
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Yuji Hatagishi
祐二 畑岸
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子を位置ずれなくスムーズにコネクタハウ
ジング内に挿入する。 【解決手段】 コネクタハウジング1を固定する支持台
5と、端子付きの電線4を把持してコネクタハウジング
の端子収容室7に向けて移動させる電線チャック3とを
備え、端子2が磁性体を含み、支持台側に、端子に対す
る磁力を有する誘導ロッド6が進退自在に設けられ、誘
導ロッドが支持台上のコネクタハウジング1の端子収容
室に端子挿入反対方向から進入して進退自在に位置す
る。誘導ロッド6の先端6aが端子収容室の開口7aか
ら端子に向けて外部に突出する。誘導ロッド6が進退駆
動手段に連結された。誘導ロッド6が各端子収容室の位
置に応じて複数設けられた。誘導ロッド6が支持台の壁
部25の挿通孔28にスライド自在に案内された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁石の吸引作用を
利用して磁性体の端子をコネクタハウジングの端子収容
室に正確に誘導させる端子挿入装置及び端子挿入方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の端子挿入方法の一形態を
示すものである。この端子挿入方法は、端子付きの電線
4を端子挿入装置(図示せず)のチャック(電線チャッ
ク)3で把持し、チャック3と一体に端子2をコネクタ
ハウジング1の端子収容室7の開口7aに向けて前進さ
せ、端子収容室7に挿入させるものである。
【0003】本形態の端子2は、前側に箱状の電気接触
部13、後側に電線接続部19としての前後一対の圧着
片17,18をそれぞれ有した雌型のものであり、銅や
銅合金を材料として一枚の金属板を打ち抜き及び折り曲
げすることで形成される。
【0004】電気接触部13は矩形筒状の周壁と、周壁
内の弾性接触片とで構成されている。前側の圧着片17
に電線4の導体部が圧着接続され、後側の圧着片18に
電線4の絶縁被覆部が圧着固定されている。
【0005】電線4を把持するチャック3は一対の開閉
可能な脚部22を有し、脚部22はエア圧等で開閉され
る。脚部22の開閉機構を収容した本体部23は端子挿
入装置のヘッド部(図示せず)に固定され、ヘッド部と
一体に水平方向に進退及び垂直方向に昇降自在である。
【0006】端子付きの電線4は電線ランプ竿(図示せ
ず)の各把持クリップに把持された状態で複数本が並列
に配置され、その状態から所要の端子付き電線4を前記
チャック22で把持クリップからピックアップしてコネ
クタハウジング1の所要の端子収容室7に向けて移動さ
せる。
【0007】他の形態として電線4の他に端子2を把持
する第二のチャック(図示せず)を用い、第二のチャッ
クで端子2の先端を端子収容室7の開口7aに初期挿入
し、第二のチャックを上昇させて逃がし、後側の第一の
チャック3で電線4を前方に押して端子2を端子収容室
7に完全挿入させることも可能である。
【0008】コネクタハウジング1は絶縁性の合成樹脂
で形成され、複数の端子収容室7を並列に且つ複数段に
有した雄型のものである。端子収容室7の後部開口7は
端子収容室7の断面積と同じ広さで開口し、前部開口
(図示せず)は相手側の雄型の端子(図示せず)のタブ
状ないしピン状の電気接触部に対する幅狭な挿入孔とな
っている。コネクタハウジング1は治具としてのハウジ
ング支持台31上に位置決め固定されている。
【0009】この状態で電線付きの端子2が挿入され、
コネクタハウジング1と端子2とでコネクタが構成され
る。種々の大きさ・形状のコネクタと複数本の電線とが
組み合わされて例えば自動車用のワイヤハーネスが構成
される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の端子挿入方法及びそれに用いる端子挿入装置にあっ
ては、チャック3による電線4の掴み方や端子2の傾き
方やチャック3の移動精度等によって、端子2の先端が
コネクタハウジング1の後端に突き当たり、端子収容室
7内にうまく挿入されない場合があった。この場合には
例えば挿入装置が自動停止し、作業が中断され、端子挿
入をやり直さなければならないという問題を生じた。
【0011】また、端子2の挿入精度を上げるために、
上記の如く端子2と電線4とを別々のチャック3…で把
持した場合には、端子2側の第二のチャック(図示せ
ず)の逃がし機構等によって挿入装置の構造が複雑化す
るという問題があった。
【0012】本発明は、上記した点に鑑み、端子挿入装
置のチャック3のあるヘッド部側の構造を複雑化させる
ことなく、電線付きの端子2を突き当たり等なくコネク
タハウジング1の所要の端子収容室7に正確に且つスム
ーズに挿入することのできる端子挿入装置及び端子挿入
方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、コネクタハウジングを固定する支持台
と、端子付きの電線を把持して該コネクタハウジングの
端子収容室に向けて移動させる電線チャックとを備える
端子挿入装置において、前記端子が磁性体を含み、前記
支持台側に、該端子に対する磁力を有する誘導ロッドが
進退自在に設けられ、該誘導ロッドが該支持台上の前記
コネクタハウジングの端子収容室に端子挿入反対方向か
ら進入して進退自在に位置することを特徴とする(請求
項1)。前記誘導ロッドの先端が前記端子収容室の開口
から前記端子に向けて外部に突出することも有効である
(請求項2)。また、前記誘導ロッドが進退駆動手段に
連結されたことも有効である(請求項3)。また、前記
誘導ロッドが各端子収容室の位置に応じて複数設けられ
たことも有効である(請求項4)。また、前記誘導ロッ
ドが前記支持台の壁部の挿通孔にスライド自在に案内さ
れたことも有効である(請求項5)。また、本発明に係
る端子挿入方法は、コネクタハウジングを固定し、進退
自在なチャックで端子付きの電線を把持し、該チャック
を移動させて該端子を該コネクタハウジングの端子収容
室に挿入する端子挿入方法において、前記端子を磁性体
を含む材料で形成し、前記コネクタハウジングの端子挿
入室に、磁力を有する誘導ロッドを端子挿入反対方向か
ら進入させ、該端子挿入室の直前に位置する該端子を該
誘導ロッドで該端子挿入室内に引き寄せることを特徴と
する(請求項6)。前記誘導ロッドの先端を前記端子収
容室の開口から前記端子に向けて外部に突出させること
も有効である(請求項7)。また、前記誘導ロッドで前
記端子を引き寄せた状態で、前記チャックと該誘導ロッ
ドとを同期して端子挿入方向に移動させることも有効で
ある(請求項8)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。図1〜図2は、本発明に係る
端子挿入装置及び端子挿入方法の一実施形態を示すもの
である。
【0015】図1で、1は、絶縁性で合成樹脂製の雄型
のコネクタハウジング、2は、通常の銅や銅合金に加え
て鉄等の磁性体を混入させた雌型の端子、3は、端子2
に接続(圧着)された電線4を把持するチャック、5
は、端子挿入装置の一部である絶縁性のハウジング支持
台(支持台)、6は、ハウジング支持台5に進退自在に
設けられ、磁性体である端子2を引きつける磁石で形成
された誘導ロッドをそれぞれ示す。
【0016】コネクタハウジング1は従来と同様に複数
の端子収容室7を上下二段で並列に有したものであり、
端子収容室7の内部には可撓性の端子係止アーム30が
設けられている。端子収容室7は広い後部開口7aと、
狭い前部開口である相手端子挿入孔8(図2)とを有し
ている。
【0017】上下の各端子収容室7は水平及び垂直な各
隔壁9で遮断され、隔壁9と上下及び左右の外側の壁部
10,11は前側の壁部12に直交して続き、前側の壁
部12に前記相手端子挿入孔8が設けられている。上又
は下の壁部10に前記係止アーム30が一体に形成さ
れ、係止アーム30の先端の突部が端子2の電気接触部
13の後段部14ないしは基板部15の孔部(図示せ
ず)に係合して端子2の後抜けを防止する。なお、端子
収容室7の数や段数はコネクタハウジング1の種類によ
って相違する。
【0018】端子2は、銅又は銅合金の他に鉄等の磁性
体(常磁性体)を混入させた金属板を打抜き及び折曲げ
することで構成されている。端子2の電気接触部13は
矩形筒状の周壁(符号13で代用)と周壁内の弾性接触
片16とで構成され、周壁の前端13aのほぼ中央に弾
性接触片16の前端が位置している。端子2の電線接続
部19は、電線4の導体部20に対する前側の圧着片1
7と被覆部21に対する後側の圧着片18とで構成され
ている。
【0019】電線4を把持するチャック3は従来同様の
ものであり、一対の把持脚22と、把持脚22を開閉さ
せる機構を内蔵する本体23とで構成されている。チャ
ック3は従来同様の端子挿入装置のヘッド部に固定され
て、前後及び上下左右に移動自在である。一例としてチ
ャック3の前後方向すなわち端子挿入方向の移動は水平
なエア式のシリンダ(図示せず)の駆動で行われ、上下
方向の移動は垂直なエア式のシリンダ(図示せず)やボ
ールねじ軸とサーボモータ(図示せず)の駆動で行わ
れ、左右方向の移動はボールねじ軸とサーボモータ(図
示せず)の駆動で行われる。
【0020】ハウジング支持台5は例えば絶縁性の合成
樹脂を材料として、底壁部24と、底壁部24の前端か
ら垂直に立上げられた垂壁部(壁部)25と、底壁部2
4の両側で垂壁部25よりも低く立上げられた側壁部2
6と、底壁部24上で両側壁部26と垂壁部25とで三
方を囲まれて構成されるハウジング係合凹部27とを備
えるものである。ハウジング支持台5には、この他にも
コネクタハウジング1を固定させるクランプ等の弾性保
持手段等が設けられ、コネクタハウジング1はハウジン
グ支持台5内で安定に位置決め固定される。
【0021】図2の如くハウジング支持台5の底壁部2
4はコネクタハウジング1の長さと同程度かそれ以上に
やや長く形成され、垂壁部25はコネクタハウジング1
の高さと同程度かそれ以上にやや高く形成されている。
【0022】図1で垂壁部25に複数の水平なロッド挿
通孔(挿通孔)28が貫通して設けられ、各挿通孔28
に磁石製の誘導ロッド6がスライド自在に挿通されてい
る。各誘導ロッド6の先端6a側はハウジング係合凹部
27内やその上方の空間に突出して位置し、基端6b側
は垂壁部25から前方に突出して位置している。ここで
「前方」とはコネクタハウジング1への端子挿入方向と
同一の方向である。ロッド挿通孔28の内径は誘導ロッ
ド6の外径よりも若干大きく形成されている。
【0023】なお、ハウジング支持台5へコネクタハウ
ジング1をセットした際に、コネクタハウジング1の後
端が作業者から見て前側となるが、本明細書中では端子
2の挿入方向を「前」として全ての部材を説明する。
【0024】図2の如く誘導ロッド6は、ハウジング支
持台5上のコネクタハウジング1の前部開口である相手
端子挿入孔8から端子収容室7内へ挿入される。誘導ロ
ッド6の外径は相手端子挿入孔8の内径よりも若干小さ
く形成されている。誘導ロッド6の長さは少なくとも、
ハウジング支持台5上にセットされたコネクタハウジン
グ1の長さと、垂壁部25の前後方向の厚さとの総計よ
りも長く形成されており、誘導ロッド6の先端(後端)
6aが端子収容室7の後部開口7aから端子2側に突出
した際に、誘導ロッド6の基端(前端)6bは垂壁部2
5から前方外側へ突出して位置する。
【0025】図1の如く複数の誘導ロッド6は平行に非
接触で位置し、それぞれ独立して前後方向(端子2の挿
入離脱方向)にスライド自在である。各誘導ロッド6は
コネクタハウジング1の端子収容室7の数と同じ数(本
形態では上下二段に計八本)で且つ端子収容室7のピッ
チと同じピッチで配置されている。
【0026】本形態の誘導ロッド6は全長に渡って磁石
で形成されているが、誘導ロッド6の先端部(符号6a
で代用)のみを磁石で形成し、他の部位を通常の金属材
やアルミ等の非磁性体あるいは合成樹脂材で形成するこ
とも可能である。また、磁石製の誘導ロッド6の先端部
6aを除く部分を絶縁性の皮膜や層で覆うことも可能で
ある。あるいは少なくとも垂壁部25の挿通孔28の内
面と接触する部分を磁石ではない材料で通常の材料で形
成することで、金属製のハウジング支持台5との摺動摩
擦抵抗を低減させ、誘導ロッド6をスムーズに進退させ
ることができる。ハウジング支持台5を非磁性体の材料
で形成する場合には、磁石製の誘導ロッド6を用いても
何ら問題なくスムーズな進退動作を行わせることができ
る。
【0027】誘導ロッド6の基端部(符号6bで代用)
すなわち垂壁部25から外側に突出した部分は図示しな
い進退駆動手段に連結される。進退駆動手段としては例
えば比較的低速で伸縮可能な、あるいは少なくとも端子
挿入方向に比較的低速で移動可能なエアシリンダ(図示
せず)や、モータ駆動のボールねじ軸に沿って進退する
スライド部(図示せず)といったものが可能である。誘
導ロッド6の前進又は後退動作をシリンダ等のアクチュ
エータ(図示せず)で行わせ、後退又は前進動作をコイ
ルばね等(図示せず)の復元力で行わせることも可能で
ある。
【0028】進退駆動手段がエアシリンダ(図示せず)
の場合、エアシリンダのロッド部の先端が誘導ロッド6
の基端6bに例えばチャックやクランプや、磁石等の吸
引等で固定される。各誘導ロッド6毎に進退駆動手段を
設けたり、あるいは、所要の誘導ロッド6を選択して進
退駆動手段に連結させるように、一つの進退駆動手段を
上下左右に移動自在とすることも可能である。
【0029】図1において、全ての誘導ロッド6をハウ
ジング支持台5の垂壁部25の前方外側に長く突出さ
せ、誘導ロッド6の先端6aをハウジング係合凹部27
側に突出させずに垂壁部25内に位置させた状態で、係
合凹部27内にコネクタハウジング1を上方から挿入セ
ットする。コネクタハウジング1のセットは自動機の把
持ハンド等(図示せず)で自動で行わせることも可能で
ある。
【0030】図2の如くコネクタハウジング1の底壁1
0はハウジング支持台5の底壁24の上面に接し、コネ
クタハウジング1の前壁12はハウジング支持台5の垂
直壁25の後面に接する。あるいは、幅が同じで長さが
短いコネクタハウジング(図示せず)をセットする場合
は、各コネクタハウジングの端子収容室の後部開口7a
の位置を統一し、コネクタハウジングの前壁12は垂壁
部25から後方に離間して位置させてもよい。コネクタ
ハウジング1は例えば上方からクランプ等の保持手段
(図示せず)で固定される。
【0031】コネクタハウジング1のセットを完了した
ら、チャック3がヘッド部(図示せず)と一体に下降し
て電線クランプ竿(図示せず)の何れかのクリップから
所要の端子付き電線4を把持してピックアップし、ヘッ
ド部と一体にチャック3がコネクタハウジング1に向け
て前進し、水平なエアシリンダ(図示せず)の伸長動作
でチャック3がヘッド部とは独立して前進してコネクタ
ハウジング1の所要の端子収容室7の後部開口7aに端
子2を接近させる。
【0032】それと同時に図2の上段の誘導ロッド6の
如く、所要の端子収容室7に対応する誘導ロッド6が進
退駆動手段(図示せず)で端子2の先端2aに向けてス
ライド移動し、誘導ロッド6の先端6aが端子2の先端
2aに接近ないしは接触する。この際、誘導ロッド6の
先端6aは端子収容室7の後部開口7aから少し後方に
突出していてもよい。これにより、端子2の先端2aが
誘導ロッド6の先端6aに磁力で引き寄せられ、あるい
は引きつけられ、端子収容室7の開口7aに対して正確
に位置決めされる。
【0033】たとえ端子2がチャック3との間の電線部
分4aで少し屈曲して傾いていた場合でも、誘導ロッド
6ないしは誘導ロッド6の先端部6aを強い磁力の磁石
で形成することで、端子2の先端2aが誘導ロッド6の
先端6aで吸引されて、端子2の傾きが矯正される。た
とえ傾きが矯正されない場合でも、誘導ロッド6の軸方
向に端子2の先端部2aが引き寄せられる。
【0034】この状態で誘導ロッド6を進退駆動手段で
前方すなわち端子挿入方向に移動させつつ、チャック3
を誘導ロッド6と同期させて端子挿入方向に移動させる
ことで、端子2が誘導ロッド6に引きつけられた状態で
コネクタハウジング1の端子収容室7の後部開口7a内
に誘導され、端子2の先端2aが後部開口7aの周縁す
なわち隔壁9や前後左右の壁部10,11(図1)に当
接することなく、確実且つスムーズに端子収容室7内に
挿入される。誘導ロッド6の先端6aが端子2の先端2
aに当接して端子2を吸引した状態においては、誘導ロ
ッド6とチャック3の端子挿入方向への移動速度は速く
てよく、端子2は誘導ロッド6から離れることなく、一
体となって端子収容室7に挿入されていく。
【0035】端子2の先端2aが後部開口7aに初期挿
入された時点で誘導ロッド6をチャック3の前進速度よ
りも速い速度で前進(逃がし移動)させてもよい。この
場合、端子2はチャック3の前進動作のみで端子収容室
7内に挿入される。
【0036】あるいは、誘導ロッド6の先端6aを端子
2の先端2aに磁着させたままで、誘導ロッド6をチャ
ック3と同期して端子挿入方向に前進させ、誘導ロッド
6の磁力による引張力とチャック3の押し力とで端子2
を挿入させてもよい。この場合は、端子収容室7内の可
撓性の係止アーム30に端子2の先端2aが突き当たっ
ても、誘導ロッド6で端子2の先端2aを端子挿入方向
に引っ張っているから、端子2が傾いて係止アーム30
をこじったり傷付けたりする心配がない。誘導ロッド6
は係止アーム30の下方又は上方に非接触で位置するこ
とが好ましい。
【0037】一つの端子2を挿入し終えたら、チャック
3が開いて後退し、次の端子付き電線4を電線クランプ
竿(図示せず)からピックアップして上記同様に端子2
を所要の端子収容室7に挿入する。この際、各誘導ロッ
ド6は独立して一本づつスライド移動することは言うま
でもない。このようにして、各端子2が各端子収容室7
に挿入係止され、雄型のコネクタが構成される。全ての
誘導ロッド6の先端6aはコネクタハウジング1の前壁
12から少し離間して垂壁部25内に位置しており、コ
ネクタはハウジング支持具5からスムーズに取り出され
る。コネクタの取り出しは自動機で行うことができる。
【0038】なお、上記誘導ロッド6を進退駆動手段で
はなく後退駆動手段で端子2に向けて突出させ、誘導ロ
ッド6の先端6aを端子2の先端2aに磁着させた後
は、チャック3の前進動作のみで端子2と誘導ロッド6
とを一体的に前方に押し込むようにすることも可能であ
る。この場合、誘導ロッド6は比較的長めの挿通孔28
でガイドされているから、誘導ロッド6は真直に前方に
押し込まれ、それに伴って端子2が真直に端子収容室7
内に誘導される。
【0039】また、上記実施形態においては雌型の端子
2と雄型のコネクタハウジング1とを用いたが、前方に
板状やピン状の電気接触部、中間に箱状部、後方に電線
接続部をそれぞれ有する雄型の端子(図示せず)と、雄
型の端子の中間部と後方の電線接続部とを収容する端子
収容室と、板状やピン状の電気接触部を突出させるコネ
クタ嵌合室をそれぞれ有する雌型のコネクタハウジング
(図示せず)とを用いて、雄型の端子を雌型のコネクタ
ハウジングに挿入する場合においても、上記の誘導ロッ
ド6を用いて雄型の端子の電気接触部の先端を磁着ない
し吸引させることで、端子収容室内に雄型の端子を誘導
することが可能である。この場合、誘導ロッド6はコネ
クタ嵌合室を経て後半の端子収容室内に挿入され、端子
収容室の後部開口に位置し、あるいは後方開口から後方
外側へ突出する。
【0040】また、上記ハウジング支持台5とは別の部
位に、例えば進退駆動手段の装置側に各誘導ロッド6を
進退自在に設けることも可能である。また、誘導ロッド
として永久磁石ではなく電磁石を用いることも可能であ
る。また、誘導ロッド6を一本のみ設け、一本の誘導ロ
ッド6を端子挿入ごとに各端子挿入室7に移動させて使
用するようにすることも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上の如く、請求項1,6記載の発明に
よれば、コネクタハウジングの端子収容室に端子を挿入
するに際し、誘導ロッドが端子収容室に端子挿入反対方
向から進入して、端子収容室に挿入直前の端子の先端を
磁力で端子挿入方向に引き寄せ、誘導ロッドの後退動作
で端子収容室内に誘導する。これにより、端子収容室に
対する端子の位置決めが正確に行われ、端子がスムーズ
且つ確実に所要の端子収容室内に挿入される。従って、
従来のように端子の先端がコネクタハウジングの前端に
突き当たって、端子の挿入が中断されるといった不具合
が起こらず、端子の自動挿入が効率化する。また、端子
をチャックで把持することなく、電線をチャックで把持
するだけで、正確に端子の挿入が行われるから、端子を
チャックするための構造が不要で、端子挿入装置が簡素
化、コンパクト化、低コスト化される。
【0042】また、請求項2,7記載の発明によれば、
端子収容室の開口の直前に位置する端子に向けて誘導ロ
ッドを開口から突出させることで、誘導ロッドが端子を
迎えに行く形となり、端子をより容易に且つ確実に開口
内に誘導させることができる。また、誘導ロッドの先端
が端子の先端に磁着することで、直接的に端子を端子収
容室内に誘導することができる。この場合、端子収容室
内に可撓性の端子係止アームが位置していても、誘導ロ
ッドが端子を直接磁着しているから、端子が端子係止ア
ームに乗り上げて傾いて端子収容室の内面に干渉したり
する心配がなく、端子挿入がこじり等なくスムーズ且つ
確実に行われる。
【0043】また、請求項3記載の発明によれば、進退
駆動手段で誘導ロッドが端子挿入方向及び端子挿入反対
方向に駆動され、端子収容室の手前に位置する端子のス
ムーズな引き寄せが可能となる。
【0044】また、請求項4記載の発明によれば、端子
収容室毎に独立して誘導ロッドの進退動作を行わせるこ
とができ、例えば二つのチャックを用いた効率的な端子
挿入を短時間で行わせることができる。
【0045】また、請求項5記載の発明によれば、誘導
ロッドが支持台の挿通孔に沿って振れなく軸方向に真直
に案内されるから、誘導ロッドの先端の位置が正確に規
定され、端子の誘導精度及び挿入精度が向上する。
【0046】また、請求項8記載の発明によれば、端子
が常に一定な強い磁力で引き寄せられた状態に保持され
つつ、端子収容室内に挿入されていくから、挿入がスム
ーズ且つ確実に行われる。この場合、たとえ端子収容室
内に可撓性の端子係止アームが位置していても、誘導ロ
ッドが端子を一定の強い磁力で確実に引きつけているか
ら、端子が端子係止アームに乗り上げて傾いて端子収容
室の内面に干渉したりする心配がなく、端子挿入がこじ
り等なくスムーズ且つ確実に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る端子挿入装置及び端子挿入方法の
一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】同じく端子を誘導ロッドで誘導する状態を示す
縦断面図である。
【図3】従来の端子挿入装置及び端子挿入方法を示す分
解斜視図である。
【符号の説明】
1 コネクタハウジング 2 端子 3 チャック(電線チャック) 4 電線 5 ハウジング支持台 6 誘導ロッド 7 端子収容室 7a 開口 25 垂壁部(壁部) 28 ロッド挿通孔(挿通孔)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクタハウジングを固定する支持台
    と、端子付きの電線を把持して該コネクタハウジングの
    端子収容室に向けて移動させる電線チャックとを備える
    端子挿入装置において、 前記端子が磁性体を含み、前記支持台側に、該端子に対
    する磁力を有する誘導ロッドが進退自在に設けられ、該
    誘導ロッドが該支持台上の前記コネクタハウジングの端
    子収容室に端子挿入反対方向から進入して進退自在に位
    置することを特徴とする端子挿入装置。
  2. 【請求項2】 前記誘導ロッドの先端が前記端子収容室
    の開口から前記端子に向けて外部に突出することを特徴
    とする請求項1記載の端子挿入装置。
  3. 【請求項3】 前記誘導ロッドが進退駆動手段に連結さ
    れたことを特徴とする請求項1又は2記載の端子挿入装
    置。
  4. 【請求項4】 前記誘導ロッドが各端子収容室の位置に
    応じて複数設けられたことを特徴とする請求項1〜3の
    何れか記載の端子挿入装置。
  5. 【請求項5】 前記誘導ロッドが前記支持台の壁部の挿
    通孔にスライド自在に案内されたことを特徴とする請求
    項1〜4の何れか記載の端子挿入装置。
  6. 【請求項6】 コネクタハウジングを固定し、進退自在
    なチャックで端子付きの電線を把持し、該チャックを移
    動させて該端子を該コネクタハウジングの端子収容室に
    挿入する端子挿入方法において、 前記端子を磁性体を含む材料で形成し、前記コネクタハ
    ウジングの端子挿入室に、磁力を有する誘導ロッドを端
    子挿入反対方向から進入させ、該端子挿入室の直前に位
    置する該端子を該誘導ロッドで該端子挿入室内に引き寄
    せることを特徴とする端子挿入方法。
  7. 【請求項7】 前記誘導ロッドの先端を前記端子収容室
    の開口から前記端子に向けて外部に突出させることを特
    徴とする請求項6記載の端子挿入方法。
  8. 【請求項8】 前記誘導ロッドで前記端子を引き寄せた
    状態で、前記チャックと該誘導ロッドとを同期して端子
    挿入方向に移動させることを特徴とする請求項6又は7
    記載の端子挿入方法。
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