JP2002110080A - イオン注入装置、その導波管、質量分析装置及びこの装置にマイクロ波出力を配給する方法 - Google Patents

イオン注入装置、その導波管、質量分析装置及びこの装置にマイクロ波出力を配給する方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】イオン注入装置、その導波管、質量分析装置及
びこの装置のビームガイドにマイクロ波出力を配給する
方法を提供すること。 【解決手段】本発明のイオン注入装置は、質量分析磁石
のビームガイド200、電界を与えるパワー源、及びマル
チ−カスプド磁界を与え、複数の磁石220を有する磁気
装置170を備える。パワー源と磁石220とは相互作用し、
通路に沿って電子サイクロトロンの共振状態を与える。
マルチ−カスプド磁界は、RF又はマイクロ波の電界と
相互作用する質量分析器の通路内で特定の磁界強さで双
極子磁界に重合される。本発明の導波管250は、質量分
析器の通路に沿って電界をビームプラズマに結合して、
それによってECR状態を改善する。また、本発明は、
外部で発生されたプラズマを導入せずに低エネルギーの
イオンビームのために質量分析器の双極子磁界内でビー
ムプラズマの高揚を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般にイオン注入装置
に関し、より具体的にはイオンビームガイドにおいてプ
ラズマのマイクロ波励振を行う導波管に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造において、イオン注入
は、半導体に不純物を添加するのに使用される。イオン
ビーム注入機は、不純物を添加してn型又はp型の半導
体材料を製造したり又は集積回路の製造中に不活性層を
形成するためにイオンビームでシリコンウエハを処理す
るのに使用される。イオンビーム注入機は、半導体に不
純物を添加するのに使用するときは、所望の半導体材料
を製造するのに選択されたイオンの核種を注入する。ア
ンチモンや砒素や燐等のイオン源材料から発生される注
入イオンは、結果的に「n型」の半導体材料のウエハを
生むことになるが、それに対して、もし「p型」の半導
体材料のウエハが必要とされるならば、ボロンやガリウ
ムやインジウム等のイオン源材料で発生されたイオンが
注入される。
【0003】一般的なイオンビーム注入機は、イオン化
可能材料から正電荷イオンを発生させるためのイオン源
を有している。発生されたイオンは、ビームに形成さ
れ、所定のビーム経路に沿って注入ステーションに導か
れる。イオンビーム注入機は、イオン源と注入ステーシ
ョンとの間に延びたビーム形成/整形構造体を含んでい
る。この構造体は、イオンビームを維持し、ビームが注
入ステーションへの途上で通る細長い内部キャビティま
たは通路の境界を定めている。イオン注入機を動作させ
るときには、この通路は、イオンが空気分子と衝突した
結果として所定のビーム経路から偏向する確率を低減す
るために排気にされなければならない。
【0004】イオンの電荷に対する質量(例えば、電荷
対質量比)は、静電界や磁界によって軸方向と横断方向
の両方にイオンが加速される度合に影響する。従って、
望ましくない分子重量のイオンはビームから離れた位置
に偏向され、所望の材料以外の注入が回避されるので、
半導体ウエハの所望の領域や他のターゲットに到達する
ビームは非常に純度の高いものになる。望ましいまた望
ましくない電荷対質量比のイオンを選択的に分離するプ
ロセスは、質量分析として知られている。質量分析器
は、一般的に、異なった電荷対質量比のイオンを効果的
に分離するアーチ状通路において磁気偏向作用を介して
イオンビームの種々のイオンを偏向させるために、双極
子磁界をつくり出す質量分析磁石を採用している。
【0005】深さの浅いイオン注入のためには、高電流
で低エネルギーのイオンビームが望ましい。この場合、
イオンの低減されたエネルギーは、同じ電荷を帯びたイ
オンの相互反発によってイオンビームの収束を維持する
上で幾つかの困難を生じることになる。高電流イオンビ
ームは、同様に荷電された高い濃度のイオンを有してお
り、この荷電イオンは一般的に相互反発により発散する
傾向がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】低エネルギーの高電流
イオンビームを低圧で維持するためには、プラズマはイ
オンビームを取り囲むようにつくり出される。高エネル
ギーのイオン注入ビームは、一般的に残留ガス又は背景
ガスとのビーム相互作用の副産物となっている弱いプラ
ズマを通って伝播して行く。このプラズマは、イオンビ
ームによって生じた空間電荷を中和しようとし、それに
よって、ビームを拡散しようとする横断電界を大幅に削
除する。しかし、低いイオンビームエネルギーでは、背
景ガスとのイオン化衝突の可能性は非常に低い。更に、
質量分析器の双極子磁界では、磁力線を横切るプラズマ
拡散は大幅に低減されるが、他方磁界の方向に沿った拡
散は、制約されない。結果的に、導入されたプラズマは
素早く双極子磁界の磁力線に沿って通路室の壁に反れる
ので、質量分析器における低エネルギービームの封じ込
めを改良する付加プラズマの導入は大きな無駄となって
いる。
【0007】イオン注入装置には、低圧で作動されかつ
質量分析器のビームガイドの全長に沿って一様なビーム
封じ込めを行う高電流で低エネルギーのイオンビームで
使用するビーム封じ込め装置とその方法論に対するニー
ズがある。
【0008】このような事情に鑑みて本発明の目的は、
イオン注入装置、その導波管、質量分析装置及びこの装
置のビームガイドにマイクロ波出力を配給する方法を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は各請求項に記載の構成を有する。具体的に
は、本発明は、イオン注入の応用のために低エネルギー
で高電流のイオンビームを供給するための装置と方法と
に関わる。本発明は、補助プラズマを導入しないでイオ
ンビームの封じ込めを行い、代わりにビームガイドに背
景ガスを利用することでイオンビームと関連したビーム
プラズマを高めて適切なビーム封じ込めに必要とされる
付加電子をつくり出す。このことは、以下により詳細に
図示されかつ説明されているように、制御された状態で
ECR状態をつくり出すために、ビームガイド通路にマ
ルチ−カスプド磁界とRF又はマイクロ波のエネルギー
とを与えることで達成される。
【0010】残留又は背景のガスとのビーム相互作用に
よってつくり出されるビームプラズマ等のプラズマを通
って伝播するイオンビームは、イオン化と電荷交換とに
よって発生された電荷がビームガイドにおいて失われて
定常平衡に達する。残っているプラズマ密度は、イオン
化衝突の確率による電荷形成と、残留空間電荷による正
電荷の反発と運動エネルギーの結果としての電子逃避と
によるビーム量からの損失との間の釣り合いから結果的
に生じる。
【0011】外部で発生されたプラズマの導入によるプ
ラズマの高揚やビームプラズマの高揚が無ければ、非常
に低いイオンビームエネルギーでの背景ガスとのイオン
化衝突に対する確率は低い。そのようにして発生された
電子は、ビームの中心の周りとそれを通る軌道運動を行
い、クーロン衝突によって互いに相互作用を行い、結果
的に電子エネルギーの配分の熱中性子化を生みながらビ
ームの大きなポテンシャルウエルに捕獲される。残留ガ
ス分子のイオン化ポテンシャルよりも大きなエネルギー
を有する電子配分は、そのような分子をイオン化する確
率を有している。イオン化の確率は、電子エネルギーが
低減するに従って低くなる。
【0012】低いエネルギーのビームプラズマでは、イ
オン化の大部分は、捕獲された電子によって発生され
る。これらの電子は、ビームを「ブローアップ」させる
のと同じパラメータである、中心−端縁間のビームのポ
テンシャル差からそれらのエネルギーを引き出す。かく
して、低エネルギーのイオンビームの移送は、外部で発
生されたプラズマやビームプラズマの高揚が無ければ困
難である。質量分析器は本来的に磁界を含んでいるの
で、外部で発生されたプラズマは、質量分析器のビーム
ガイドのアーチ状長さに沿って適切に拡散せず、代わり
に、磁力線の方向に沿って素早く拡散する。本発明に係
るマルチ−カスプド磁界と共に質量分析器のビームガイ
ド通路において、RF又はマイクロ波のエネルギーを使
用することで、通路におけるECR状態の制御された創
出を通して、低圧で低エネルギーで高電流のイオンビー
ムシステムにおけるビームプラズマの高揚をもたらす。
更に、マルチ−カスプド磁界は、磁気ミラー効果を通し
てプラズマ密度を高める。
【0013】付加プラズマは、かくしてRF又はマイク
ロ波の周波数で電界によってイオンビーム空間内に発生
することができる。このようなRF又はマイクロ波のエ
ネルギーは、適当な磁界がECR状態を生む大きさで存
在しているときには、効率的にプラズマ電子に転送され
る。RF又はマイクロ波のエネルギーは、いずれかの数
の結合方法(例えば、ウィンドー、アンテナ等)を介し
てビームガイドの適当なポートにおいて通路内に導入さ
れ得よう。双極子磁界のみがECR状態をつくり出すた
めに採用されうるが、質量分析磁石に対する双極子磁界
強度の選択は、イオン注入用に選択された粒子の運動量
によって決められる。結果的に、RF又はマイクロ波の
出力源の周波数は、双極子磁界強度に従ってECR状態
を与えるものに調整される必要があろう。
【0014】例えば、非常に低いエネルギーのボロンビ
ームに対しては、一般的な2.45GHzのマイクロ波
の周波数では、双極子磁界は、十分にECR状態より下
になっている。より低い周波数のエネルギー源(又は可
変周波数源)も利用可能ではあるが、しかし高くつく。
更に、プラズマ密度の限度は採用された周波数の平方に
比例するので、最高の利用可能な周波数を使用するのに
有利性がある。かくして、制御されたマルチ−カスプド
磁界の選択的採用を経て低エネルギーのイオンビーム応
用に高周波数のパワー源を使用できることで、より高い
プラズマ密度が得られ、またコスト削減ができる。
【0015】本発明の一形態によると、本装置は、イオ
ンビームの経路に沿った通路の周りに取付けられた質量
分析磁石と、通路に電界を与えるようになっているRF
パワー源と、通路にマルチ−カスプド磁界を与えるよう
になっている磁気装置とから構成されている。こうし
て、通路は、導波管としてまたビームガイドとしての働
きをする。本発明のもう一つ別の形態によれば、磁気装
置は、通路の少なくとも一部分に沿って取付けられた複
数の磁石から構成されており、それによって、パワー源
と磁石とは、通路の少なくとも一部分に沿って電子サイ
クロトロンの共振(ECR)状態を与えるように協働的
に相互作用する。
【0016】マルチ−カスプド磁界は、質量分析器の通
路の或る領域において特定された磁界強度で双極子磁界
に重ねられ、所定の低いエネルギーのイオンビームに対
して公知のRF又はマイクロ波の周波数における電界と
相互に作用する。このように、質量分析器の双極子磁界
内のビームプラズマは、外部で発生されたプラズマを導
入せずに低いエネルギーのイオンビーム用に高められ
る。RF又はマイクロ波のエネルギーは、ECR状態を
生み出す磁界の存在でプラズマ電子に効率的に転送され
る。本発明の別の形態によれば、特定のイオンビームタ
イプに対するECR状態は、電界周波数と磁界強度の両
方に依存している。しかし、質量分析磁石の双極子磁界
は、イオンの電荷対質量比とターゲットのウエハに導か
れるビームエネルギーの大きさとの所望の選択に従って
一般に固定される。
【0017】他のECR状態の変数は、かくして固定さ
れ、電界のエネルギー源の周波数が決定される。本発明
に係る質量分析器の通路においてマルチ−カスプド磁界
をつくり出すことで、有利なことには、通路内の磁界強
さに渡って一部限定的な制御を行うことになり、それで
一般的な又は商業的に利用可能な周波数(例えば、2.
45GHz)でRF又はマイクロ波のエネルギー源を使
用できるようにしている。或る適切な周波数に対してE
CR状態を満足するような磁界強度領域を設けることに
加えて、マルチ−カスプド磁界も、磁気ミラー効果を通
してプラズマ封じ込めを高め、それで損失を削減するこ
とでプラズマ密度を大幅に高めることになる。
【0018】本発明のもう一つ別の形態によれば、磁気
装置は、質量分析器のビームガイドにおける通路の頂部
側と底部側に配置された横方向に伸長されかつ長手方向
に隔設され複数の磁石を含んでいる。この磁石は、隣接
した磁石上の同じ極性の磁極と反対の磁極を互いに向か
い合わせた長手方向に対向する磁極とすることができ、
それによってマルチ−カスプド磁界が通路に発生され
る。このようにして、ECR状態は、少なくとも2つの
隣接した磁石の少なくとも2つの長手方向で向かい合っ
た磁極近くで形成されかつ特定の距離だけ頂部側と底部
側の内の一方から隔設されることになる。その結果、マ
ルチ−カスプド磁界をつくり出している磁石は、通路壁
の一つ以上から隔設されたECR領域をつくり出すよう
に設計され、通過するイオンビームの制御された閉じ込
めや封じ込めを行う。
【0019】本発明の更に別の形態によれば、経路に沿
ってイオンビームを発生するようになっているイオン源
と、内部通路を有した質量分析器とを含むイオン注入装
置が提供されている。質量分析器は、高周波数のパワー
源と、内部通路に取付けられた質量分析磁石と、内部通
路に取付けられた磁気装置とを有しており、そこで質量
分析器は、イオン源からイオンビームを受け取り、適切
な電荷対質量比のイオンを経路に沿ってウエハに向けて
導くようになっている。高周波数のパワー源は、内部通
路にRF又はマイクロ波の電界を与えるようになってお
り、また磁気装置は、内部通路にマルチ−カスプド磁界
を与えるようになっている。磁気装置は、通路の少なく
とも一部分に沿って設けた複数の磁石からなり、それら
はマルチ−カスプド磁界を発生させる。磁界と電界とは
相互作用を行って質量分析器内に、ビームプラズマを有
利に高めるECR状態を作り出し、それによって、イオ
ンビームの空間電荷を中和する。
【0020】本発明の更に別の形態によれば、低エネル
ギーのイオン注入装置においてイオンビームの封じ込め
を行う方法が提供されている。本方法は、イオン源を使
用して長手方向経路に沿ってイオンビームを発生するス
テップと、内部通路を有しかつ該内部通路内に取付けら
れた質量分析磁石を有する質量分析器を用意するステッ
プと、イオン源から質量分析器内にイオンビームを受け
入れるステップとから構成されている。本方法は、更
に、適切な電荷対質量比とエネルギーを有するイオンを
質量分析器から経路に沿ってウエハに向かって導くステ
ップと、高周波数のパワー源を使用して通路に電界を発
生するステップと、通路に沿って取り付けられた磁気装
置を使用して通路の少なくとも一部分にマルチ−カスプ
ド磁界を発生するステップを含んでいる。更に、本方法
は、電界と磁界とを使用して通路の少なくとも一部分に
電子サイクロトロンの共振状態をつくり出すステップを
含んでいる。
【0021】プラズマの高揚とその結果生じるビームの
封じ込めとは、質量分析器の通路内に電界エネルギーを
制御して与えることで、さらに補助され得る。通路にこ
の電界を発生させるために、別の導波管を使用して促す
ことができ、一貫して電界エネルギーを通路内に制御さ
れた状態で配分することになろう。このようにして、エ
ネルギーの配分は、ビームガイドの長手方向通路に沿っ
てより一様に行われ、その全長に渡って電子サイクロト
ロンの共振領域をつくり出すことができる。
【0022】本発明のもう一つ別の形態によれば、パワ
ー源からのマイクロ波エネルギーをイオンビーム質量分
析器のビームガイドの通路においてビームプラズマに結
合する導波管が提供されている。導波管は、パワー源か
らのマイクロ波エネルギーをビームガイド通路の長さに
渡って伝播させるようになっている金属コーティングに
よって取り囲まれた第1誘電層を有している。金属コー
ティングは、第1層の頂部側と底部側に第2層と第3層
とを形成することができる。第1層は、入口端から出口
端まで第1面においてアーチ状経路に沿って長手方向に
かつ半径方向内側と半径方向外側との間で横方向に延び
ている。導波管は、更に、ビームガイド通路に対面する
側に、金属コーティングを貫通して横方向に伸長しかつ
長手方向に隔設された複数のポート又はスロットを有し
ている。長手方向に隔設されたポート又はスロットは、
定常波のノードに対応するように導波管に沿って有利な
ように配置することができ、それによってパワーのビー
ムガイドへの効率的な転送を行う。
【0023】この事に関しては、導波管に沿って、ビー
ムガイド通路にマルチ−カスプド磁界を与えるのに適し
た横方向に伸長しかつ長手方向に隔設された複数の磁石
を設けることができる。このように、マルチ−カスプド
磁界と、パワー源からのマイクロ波エネルギーとは、協
働的に相互作用して、ビーム封じ込めのために通路の少
なくとも一部分に沿って電子サイクロトロンの共振状態
をつくり出すことができ、またプラズマは、更に、磁気
ミラー効果を通して高められ得るであろう。
【0024】本発明の更にもう一つ別の形態によれば、
イオン注入装置における経路に沿ってイオンビームを調
整するために質量分析器のビームガイド装置が提供され
ている。この装置は、経路に沿う通路に設けた質量分析
磁石と、通路に電界を与えるパワー源と、イオンビーム
に関連したビームプラズマに電界を結合するための導波
管と、マルチ−カスプド磁界を通路に与える磁気装置と
を含んでいる。従って、パワー源と、導波管と、磁気装
置とは、通路の少なくとも一部分にイオンビームの封じ
込めを行うように協働するように構成され得る。ビーム
の封じ込めは、有利なことには、パワー源によってパワ
ーが与えられるRF又はマイクロ波の電界と磁気装置と
の通路における協働相互作用を通して確立される電子サ
イクロトロン状態を介して達成することができ、それで
マルチ−カスプド磁界を通路の内部につくり出すことが
できるであろう。
【0025】本発明の更にもう一つ別の形態によれば、
電界をイオンビームの質量分析器における通路のプラズ
マに結合するために導波管が提供される。導波管は、パ
ワー源からのマイクロ波のエネルギーを伝播する第1面
に配置されかつ頂部と底部とを有したベース層と、入口
端から出口端までのアーチ状経路に沿って長手方向にか
つ半径方向内側と半径方向外側との間で横方向に伸びた
横方向の金属層とを含んでいる。底部層は、通路の内部
とベース層との間で貫通して横方向に伸長しかつ長手方
向に隔設された複数のポート又は複数のスロットを有す
る。ベース層に沿って伝播するパワー源からのマイクロ
波エネルギーは、横方向に伸長しかつ長手方向に隔設さ
れた複数のポート又はスロットの近くで通路内部におい
てプラズマに結合されている。
【0026】上述した及び関連する目的を達成するため
に、本発明は、以下に完全に説明されかつ特許請求の範
囲において特別に指摘された特徴を含んでいる。以下の
説明と添付図面とは、本発明の或る詳細な例示的構成を
示している。しかし、これらの形態は、本発明の原理が
採用され得るような種々の方式における幾つかを示して
いるだけである。本発明の他の目的、長所及び新規な特
徴は、図面との関連で考えると本発明の次の詳細な説明
から明らかになる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明では、同一の参照番号は、
全体にわたり同一の要素を言及するのに用いた図面を参
照して説明する。本発明は、外部で発生されるプラズマ
の導入を必要とせずに、低いエネルギーの高電流のイオ
ン注入装置に、低圧でビーム封じ込めを行うものであ
り、そのために、RF又はマイクロ波のエネルギーと組
合わせて、マルチ−カスプド磁界(multi-cusped 「多
数の尖端を有する」magnetic field)を使用してビーム
プラズマを高めることによって質量分析器においてEC
R状態をつくり出す。しかし、本発明は、有利なことに
は、ここで図解されかつ説明されたものとは別の用途に
使用し得るものと考えられる。
【0028】さて図面を参照すると、図1では、低エネ
ルギーイオン注入機10が図示されており、この装置
は、ターミナル12と、ビームラインアセンブリ14
と、端部ステーション16とを有している。ターミナル
12は、高電圧電源22によって電力供給されるイオン
源20を有している。イオン源20は、ビームラインア
センブリ14に与えられるイオンビーム24を発生す
る。イオンビーム24は、質量分析磁石26によって調
整される。質量分析磁石26は、適切な電荷対質量比の
イオンのみをウエハ30に通す。調整されたイオンビー
ム24は、次に、端部ステーション16のターゲットウ
エハ30に向けて導かれる。
【0029】図2を参照すると、イオン注入機100
は、本発明の例示的形態に従ってより詳細に図解されて
おり、またイオン源112と、質量分析磁石114と、
ビームラインアセンブリ115と、ターゲット又は端部
のステーション116とを有している。拡張可能なステ
ンレス綱製のベローズアセンブリ118は、ビームライ
ンアセンブリ115に対する端部ステーション116の
動きを許容し、端部ステーション116とビームライン
アセンブリ115を接続している。図2は、超低エネル
ギー(ULE)のイオン注入機を図示しているが、本発
明は、他の型の注入機にも使用することができる。
【0030】イオン源112は、プラズマ室120とイ
オン引出しアセンブリ122とから構成されている。エ
ネルギーは、イオン化可能なドーパントガスに与えられ
てプラズマ室120内でイオンを発生する。本発明は、
負イオンがイオン源112によって発生するシステムに
適用可能であるが、一般に、正イオンが発生するもので
ある。正イオンは、複数の電極127から構成されたイ
オン引出しアセンブリ122によってプラズマ室120
のスリットを通して引き出される。従って、イオン引出
しアセンブリ122は、プラズマ室120から正イオン
のビーム128を引出し、この引き出されたイオンを質
量分析磁石114内へと加速する働きをする。
【0031】質量分析磁石114は、分析ハウジング1
23とビーム中和器124とを含むビームラインアセン
ブリ115に適切な電荷対質量比のイオンのみを通す働
きをする。質量分析磁石114は、側壁130を有する
アルミニウム製ビームガイドによって形成された通路1
39内に湾曲したビーム経路129を有しており、その
内部の排気は真空ポンプ131によって行われる。この
経路129に沿って伝播するイオンビーム128は、質
量分析磁石114によって発生する磁界によって影響さ
れ、不適切な電荷対質量比のイオンを取り除く。この双
極子磁界の強度と向きは、磁石コネクター133を通っ
て磁石114の界磁巻線を通る電流を調節する制御電子
機器132によって制御される。
【0032】双極子磁界は、イオンビーム128にイオ
ン源112近くの第1の、即ち、入口軌道134から分
析ハウジング123近くの第2の、即ち、出口軌道13
5へ湾曲したビーム経路129に沿って移動させる。不
適切な電荷対質量比を有するイオンからなるビーム12
8の部分128’、128”は、湾曲した軌道からアル
ミニウム製ビームガイド130の壁へと偏向する。この
ように、磁石114は、所望の電荷対質量比を有するビ
ーム128内のそれらイオンのみを分析ハウジング12
3へ通す。
【0033】通路139は、更に、一つ以上の磁石17
0をビーム経路129に沿って横方向に配置した磁気装
置を含んでいる。磁石170は、ビーム経路129の上
方と下方に取付けられており、通路139にマルチ−カ
スプド磁界(図2に示されていない)を作り出す。ま
た、マイクロ波噴射ポート172を介して通路139内
に高周波電界(図2に示されていない)が供給され、こ
の噴射ポート172は、パワー源174を通路139に
結合する。通路139におけるマルチ−カスプド磁界と
高周波電界とは、協働的に相互作用して以下により詳細
に説明するように、イオンビーム128のビーム封じ込
めを行うために通路の少なくとも一領域(図2には示さ
れていない)に電子サイクロトロンの共振状態をつくり
出している。
【0034】分析ハウジング123は、端子電極137
と、イオンビーム128を集束する靜電レンズ138
と、ファラデーフラグ142等のドーズ量測定インジケ
ータとを有している。ビーム中和器124は、プラズマ
シャワー145を有して、正に荷電されたイオンビーム
128によって注入された結果として、ターゲットウエ
ハ上に蓄積される正電荷を中和する。ビーム中和器と分
析ハウジングは、真空ポンプ143によって排気され
る。
【0035】ビーム中和器124の下流側には、端部ス
テーション116があり、処理されるウエハが取付けら
れる円板状のウエハ支持体144を有する。ウエハ支持
体144は、注入ビームの方向に対してほぼ直交するタ
ーゲット面上にある。端部ステーション116にある円
板状のウエハ支持体144はモータ146によって回転
する。こうして、イオンビームは、ウエハが円形経路で
移動するに従って支持体に取付けられたウエハに衝突す
る。端部ステーション116は、イオンビームの経路1
64とウエハWとの交差点となっている点162の周り
で旋回し、その結果ターゲット面はこの点の周りで調節
可能となっている。
【0036】図3は、低エネルギーのイオン注入装置
(例えは、図1Bの低エネルギーイオン注入機10)に
使用する例示的な質量分析器のビームガイド200を示
しており、このビームガイドは、イオンビーム経路20
8に沿って各々内側と外側のアーチ状壁204、206
によって形成されたアーチ状の長手方向通路202を有
する。ビームガイド200は、入口端210から出口端
212までの経路208に沿って、例えば、約135度
になるアーク角度θで長手方向に延びている。ビームガ
イド200は、更に、パワー源216からのRF又はマ
イクロ波のエネルギーを通路202にケーブル218を
介して結合を行うマイクロ波噴射ポート214を含んで
いる。ビームガイドは、更に、2つのアーチ状磁極(図
2に示されていない)から成る質量分析磁石を有してい
て、選択された電荷対質量比のイオンが経路208に沿
って出口端212に到達できるようにする通路202に
双極子磁界を与える。
【0037】図4と図5は、各々、図2に例示する質量
分析器のビームガイド200における端部立面図と断面
平面図を示しており、このビームガイドは、本発明の形
態に従うマルチ−カスプド磁界を発生するために関連し
た複数の磁石220を有している。磁石220は、通路
202内において内側半径R1と外側半径R2との間で
横方向に延びて、例えば、5.326度となる角度間隔
θ2で経路208に沿って長手方向に間隔を置いて配置
されている。本発明の一つの例示的実施形態では、内側
半径R1は約300mmとし、外側半径R2は約500
mmとすることができる。通路202は、更に頂壁22
2と底壁224によって各々限定されている。双極子磁
界は、電磁石(図示略)によってビームガイド200に
対して外部で発生させることもできる。本発明のもう一
つ別の実施形態では、磁石220は、外側から機械加工
されたスロット内のビームガイド壁222、224の一
方又は両方の内部に埋設され、これらの磁石は、真空室
の外側に位置する。更に、磁石220は、頂壁222と
底壁224の一方又は両方に各々、あるいは側壁204
と206の一方又は両方に各々、さらにはそれらのいず
れかの組合わせによって設けることができることが理解
できよう。
【0038】図6と7は、各々、図3の断面線4−4と
5−5に沿った長手方向と横方向の断面における質量分
析器のビームガイド200を図示している。図7に見ら
れるように、磁石220は、イオンビーム経路208の
伝播方向に沿って長手方向に磁化され、また隣接した磁
石が同じ磁極を互いに対面させるように互い違いに配置
される。明瞭にするために、ビームガイド200の入口
端210を向いたS極を有した磁石220は、220A
として示されており、またガイド200の出口端212
を向いたS極を有した磁石220は、220Bとして示
されている。質量分析機能を容易にするために、双極子
磁界は、例えば、図6に図示されているように垂直な磁
力線230を有した外部電磁石(図示略)を介して通路
206内に形成される。
【0039】更に図8も参照すると、例示的な二極磁石
220A、220Bは、例示的な磁力線232A、23
2Bによって簡明化のために図示された個々の磁界をつ
くり出しており、通路206において各々頂壁222と
底壁224の近くでかつそれらから隔設されたマルチ−
カスプド磁界を形成するように協働する。種々の図面で
示されている磁石220A、220Bの例示的配置で
は、垂直方向に整列された(例えば、磁石220Aは磁
石220Aの真上に、磁石220Bは磁石220Bの真
上になるように)同じ向きの磁石220が示されてい
る。しかし、具体的に図示されかつここで説明されたも
のとは異なった向きも可能で、本発明の技術的範囲に入
るものと予想されると考えられる。
【0040】例えば、図7と8に図示された磁石220
A、220Bの向きによって、有利なことには、隣接磁
石220間の領域に付加的な磁力線を与えているが、こ
れは、本発明にとって必要となるものではない。RF又
はマイクロ波のエネルギーが、(例えば、図3のパワー
源216とマイクロ波噴射ポート214とを経て)通路
206に与えられる場合、磁界と電界との間の協働的相
互作用は、結果的に磁石220から距離236Aと23
6Bだけ隔設された領域234に電子サイクロトロンの
共振(ECR)状態をつくり出すことになる。
【0041】有利なことに、領域234におけるECR
状態は、経路208に沿って通路206を通って移動す
るイオンビームに関連したビームプラズマの高揚を行
い、それによって、質量分析器のビームガイド200の
長手方向長さに沿ってビームの保全性が改善される。イ
オンビーム周りの一つ以上の領域234にECR状態を
つくり出すことにより、ビームのブロー−アップを防止
して、ビームを取り囲んでいるプラズマへのエネルギー
の転送を促進し、それによってプラズマを高揚する。電
界の周波数が静的磁力線周りでの荷電粒子の回転の固有
周波数に適合するように、交番電界が静的磁界における
荷電粒子に加えられると、電子サイクロトロンの共振状
態が生じる。この共振状態が(例えば領域234で)達
成される場合、単一の周波数の電磁波が荷電粒子を非常
に効率的に加速させることができる。
【0042】通路206内における磁石220の寸法や
向きや間隔によって、所望のイオンビームにおける封じ
込めの目標に従って、ECR領域234を所在位置に発
生させることができると考えられる。例えば、磁石22
0の強さを変化させて、磁石220の内面とECR領域
234との間の距離236A及び/若しくは236Bを
変えることができる。このように、距離236A、23
6Bは、通路寸法及び/若しくは所望のイオンビーム寸
法に従って調節することができる。更に、隣接した磁石
220間の間隔を変化させて、隣接したECR領域23
4間の間隔を変えることができる。更に、隣接した磁石
220間に付加的な磁力線を与えるために、隣接した磁
石の磁極面の相対的な向きを変化させることができる。
多くの異なった磁石寸法や向きや間隔が可能であり、こ
れらは、また本発明の技術的範囲内に入るものと考えら
れる。
【0043】本発明によれば、ECR状態を得るために
採用されるマルチ−カスプド磁界は、双極子磁界の縁近
くでうまく重ね合わすことができる。正しい磁界強度値
が得られる共振面で発生されるプラズマは、磁界勾配と
反対の方向において双極子磁界の磁力線に沿ってイオン
ビームの中心に向かって広がる。更に、以下に図示され
かつより詳細に説明されるように通路内での導波管を使
用することにより、ビームガイド通路202内へに電界
を導くことが促進される。
【0044】さて図9と図10を参照すると、本発明の
もう一つ別の実施形態が、質量分析器のビームガイド2
00に関して図示されており、そこでは、断面の側部立
面図が与えられている。ビームガイド200は、通路2
02を形成する各々の頂壁(頂部)222及び底壁(底
部)224と、外側壁206と、内側壁(図示略)とを
含み、この通路202を通ってイオンビームが通路20
8に沿って伝播する。複数の磁石220A、220B
(集合的に220で示されている)が、図4から図8の
磁石220と同じように設けられ、隣接した磁石220
の長手方向に対向した磁極が、互いに向かい合うように
互いに隔設された状態で内側壁と外側壁206との間で
横方向に延びている。このように磁極が指向されると、
磁石220は、頂壁222と底壁224の近くの通路2
02内にマルチ−カスプド磁界を与えるものとなり、そ
の磁界は、例示的な磁力線232A、232Bによって
図示されている。ビームガイドの外側の質量分析電磁石
(図示略)は、上述された質量分析の機能を与える双極
子磁界(図示略)を提供することができる。
【0045】前の図における質量分析器の実施形態とは
違って、図9と図10のビームガイド200は、更に、
一つ以上の導波管250を含んでいる。導波管は、石英
等の適当な伝播媒体から構成されて、全ての側面が薄い
コーティング(例えば、アルミニウム)によって金属被
覆されている。2.54GHzのスキン深さは1マイク
ロメータ未満なので、数ミクロンの金属被覆層のコーテ
ィング厚さが適切である。以下により詳細に説明されて
いるように、横方向に延びているポート又はスロット2
54は、隣接した磁石220間で導波管250の内側を
向いた金属被覆層に設けられて、導波管250からのR
F又はマイクロ波のエネルギーをビームガイド200の
通路202内に結合する。導波管250は、いずれかの
公知の方法(例えば、ウィンドーやアンテナ等)を介し
てRF又はマイクロ波の出力源(例えば、図2の源21
6)に結合することができ、それによって定常波共振
は、その長手方向長さに沿って導波管250内に形成さ
れる。2つの導波管(例えば、上部と下部の)250が
図に示されているが、単一の導波管250を含んだ他の
構成も本発明に従って採用され得るものである。
【0046】RF又はマイクロ波のエネルギーは、通路
202における電界で与えられ、この電界は、図10に
おいて例示的な電気力線256Aと256Bによって図
示され、磁石220によって発生されるマルチ−カスプ
ド磁界と協働的に相互作用して頂壁222と底壁224
から隔設されたECR領域234を与える。上述したよ
うに、ECR状態は、経路208に沿ってビームガイド
200の通路202を通って伝播するイオンビーム(図
示略)と関連するビームプラズマの高揚を促進し、これ
によって、ビームの保全性が、ビームのブローアップを
低減又は除去することによって維持される。導波管25
0におけるポート又はスロット254は、内側壁(図9
と図107において図示略)と幅260を有した外側壁
206との間で横方向に延びており、また隣接したポー
ト又はスロット254は、磁石220のピッチ間隔とな
っている角度ピッチ距離262だけ長手方向に隔設され
ている。
【0047】更に、図11と図12において、もう一つ
別に例示する導波管250が、断面で図示され、この導
波管が、壁222とマルチ−カスプド磁界の磁石220
との間に取付けられている。本発明のもう一つ別の実施
形態によると、導波管250は、各々ベース層(第1
層)284の上方と下方の上部及び下部の金属被覆され
た層(第2、第3層)280、282を含み、ビームガ
イド200の通路202内への導入のためにRF又はマ
イクロ波のエネルギーを伝播するようになっている。横
方向に延びたポート又はスロット254は、下部支持層
282に設けられて、通路202の内部にベース層28
4を露出している。更に、磁石を真空領域からシールす
るために、スロット254を取り囲むようにOリング2
86を設けることができる。本発明の更にもう一つ別の
例示形態によると、ベース層284は石英から作られ、
上部と下部の金属被覆された層280、282は、各々
アルミニウムから作られ、Oリング286は適当なエラ
ストマーから作られ、ビームガイドカバー288は、ア
ルミニウムから作ることができる。しかし、代わりに、
他の材料を採用することもでき、この材料は、本発明の
技術的範囲内に入るものとして考えられる。
【0048】さて図13と図14において、例示的なビ
ームガイド200と導波管250の側部断面図が示され
ている。本発明によれば、頂壁222は、導波管250
を支持するための窪みと、スロット254の周りのOリ
ング286を圧縮するためのシール面とを有することが
できる。ビームガイド200は、更に、頂壁222に導
波管250を取り外し可能に取り付けられる頂部カバー
290を含むことができる。更に、図14を参照する
と、頂壁222も磁石220が着座される窪み又はポケ
ットを有することができる。こうして、スロット254
の周りのOリング286は、内部通路202の真空から
磁石を隔離する。
【0049】図15を参照すると、導波管250が、ビ
ームガイド200に取り付けられた状態を示しており、
そこでは、導波管250は、イオンビーム伝播の経路2
08に沿って延びている。磁石220のピッチ間隔は、
例えば5.326度のθ2の角度値を有する導波管ポー
ト又はスロット254のものと同じであり、例えば、約
135度のθ1の角度ビームガイド長さに沿って25個
の等しく隔設された磁石220を設けている。
【0050】動作において、RF又はマイクロ波のエネ
ルギー(例えば、ケーブル218とマイクロ波噴射ポー
ト214とを介してパワー源216によって与えられ
る)は、マルチ−カスプド磁界を発生する磁石220の
背後に配置された導波管250内で伝播される。このエ
ネルギーは、ビーム封じ込めのために採用されるプラズ
マ高揚に通じるECR状態を(例えば、図10と図11
の領域234において)つくり出すために、周期的に分
布されたポート又はスロット254を介してビームプラ
ズマ(図示略)に結合される。
【0051】更に図16に示されているように、導波管
250は、更に、ビーム伝播経路208に沿って多くの
場所(例えば、図10と図11の領域234)で固定磁
界に直交した十分な大きさを有するRF又はマイクロ波
の電界の発生を促す。その終端に向かって、導波管25
0の長さは、RF又はマイクロ波の出力源周波数(例え
ば2.45GHz)に対応して多くの波長(例えば、n
λ/2、nは整数)に設定され得るものであり、結合ポ
ート又はスロット254を1/2波長の箇所に配置して
いる。従って、導波管250は、そこで定常波が発生さ
れる共振構造体を構成することができ、この構造体で、
E電界が最小でH電界が最大に(例えば、『H』結合)
なるようにポート又はスロット254を配置する。導波
管250におけるポート又はスロット254の長さは、
(例えば、スロット254が導波管250の幅に横方向
でほぼ同じ長さになるように)最大化することができ、
また幅は、公称インピーダンスの整合のために最適化さ
れ得よう。例えば、例示的な導波管250では、角度の
スロット間隔(従って、磁石220の間隔)は約5.3
26度であり、内部半径R1は約370mmであり、外
部半径R2は約430mmである。この例におけるポー
ト又はスロット254の長さは、約50mmであり、幅
は約7mmである。
【0052】ビームガイド200において変化のない電
界パターンを得るためには、単一の有力な伝播モードを
励振するのが望ましい。例えば、矩形横断面の導波管用
のTE10伝播モードは、広い壁の中心に(1)ピーク
を有したガイドの広い壁に直交する電界を与える。電界
の大きさは、狭い壁に平行な方向に沿って一定(例え
ば、『0』ピーク)となっている。このTE10は、最
低のカット・オフ周波数を有している。TEx0モード
のカット・オフ周波数は、広い壁の寸法にのみ依存して
いる。オーダモードTEn0が高くなればなる程徐々に
より高いカット・オフ周波数を有する。本発明の一実施
形態によれば、TE20モード用のカット・オフ周波数
は動作周波数(例えば、2.45GHz)よりも若干よ
り大きくなるように広い壁の寸法を選択することで、単
一のTE10モードのみを伝播する最も広い可能な導波
管250が選択される。一度、導波管の寸法がそのよう
に選択されると、伝播波長が決められる。
【0053】電界は、ビームガイド通路202の内部に
おいて導波管250の外部でポート又はスロット254
を横切って展開し、ビームガイド通路は、イオンビーム
伝播方向(例えば、経路208)に沿って向けられてい
る。電界に直交した磁界(例えば、マルチ−カスプド磁
界)が、通路202の領域234においてECRの共振
状態をつくり出す固有な大きさで発生する。例えば、
1.19keVのエネルギーのBF2+イオンビーム
は、ECR状態をつくり出すために、公称上400mm
の湾曲半径の質量分析器において固有の軌道を追従する
ために873ガウスの磁界強さを必要としている。EC
R領域234は、高い電界強度から利益を受けるために
導波管250において有利なようにスロット254に十
分に接近して配置することができ、更に、プラズマ損失
を最小にするためにいずれかの面(例えば、磁石220
や導波管250等)からも十分に隔設することができ
る。例えば、図9と図10のECR領域234は、磁石
220から離れた距離236に配置することができ、こ
の距離は、約4〜6mmの範囲にあって、約5mmの公
称距離で正常な動作を行う。
【0054】さて図17を参照すると、低エネルギーの
イオン注入装置においてイオンビームの封じ込めを行う
方法300が示されている。本方法は、ステップ302
において始まり、イオン源を使用してイオンビームが長
手方向の経路に沿って発生する。ステップ304では、
内部通路、高周波パワー源、内部通路に取付けられた質
量分析磁石、及び内部通路に取付けられた磁気装置を有
している質量分析器を用意する。ステップ306では、
イオン源から質量分析器内にイオンビームが受け入れら
れる。また、ステップ208では、質量分析器からウエ
ハへ、又は他のターゲットに向う経路に沿って、適切な
電荷対質量比のイオンが導かれる。ステップ310で
は、高周波数のパワー源を使用して電界を通路に発生さ
せる。ステップ312では、通路に取付けられた磁気装
置を使用してマルチ−カスプド磁界を発生させ、有利な
ことには、そこでECR状態をつくり出すことになろ
う。
【0055】本発明を或る用途及び実施に対して図示し
て説明してきたが、この明細書と添付された図面とを読
んで理解すると他の同業者にも同等の変更や改造が行わ
れるものと認識される。特に上述の構成要素(アセンブ
リ、装置、回路、システム等)によって実行される種々
の機能に関して、そのような構成要素を説明するのに使
用される用語(「手段」に対する参照を含めて)は、他
に表示されていなければ、たとえ開示された構成に構造
的に同等でなくても本発明のここで図示された例示的実
施においてその機能を果たせば、説明された構成要素の
特定された機能を実行する(即ち、機能的に同等であ
る)いずれかの構成要素に相当するものと意図されてい
る。
【0056】更に、本発明の特定の特徴が幾つかの実施
の内のただ一つに対して開示され得てきたようである
が、そのような特徴は、いずれかの或る又は特定の用途
にとって望ましくかつ有利な他の実施形態における一つ
以上の特徴と組み合わされ得るものである。更に、「含
む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」及
びそれらの変形が詳細な説明か特許請求の範囲のいずれ
かで使用されている限り、これらの用語は、用語の『構
成されている』と同様に内包的であると理解すべきであ
る。
【0057】(産業上の適用性)本発明のシステム及び
方法は、イオンビームガイドにおいてプラズマのマイク
ロ波励振を行うために、イオン注入等の半導体処理の分
野で使用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のビーム封込め装置と方法論と
が採用される質量分析器を有した一般的な低エネルギー
のイオン注入装置を図解した概略ブロック線図である。
【図2】図2は、本発明に係るビーム封込め装置を含ん
だ加工品のイオンビーム処理を行うイオン注入機の概略
図である。
【図3】本発明の或る形態に係る例示的な質量分析器の
ビームガイドの頂部平面図である。
【図4】図4は、本発明のもう一つ別の形態に係るマル
チ−カスプド磁界を発生するために複数の磁石を有した
図2の例示的な質量分析器の端部立面図である。
【図5】図5は、図4の3B−3B線に沿って採取され
た例示的な質量分析器の断面平面図である。
【図6】図3の4−4線に沿って採取された例示的な質
量分析器の断面立面図である。
【図7】図3の5−5線に沿って採取された例示的な質
量分析器の断面側部立面図である。
【図8】図7の例示的な質量分析器における例示的なマ
ルチ−カスプド磁界を図示した側部立面図である。
【図9】図9は、本発明のもう一つ別の形態に係る導波
管を有したもう一つ別の例示的な質量分析器を図示した
断面における側部立面図である。
【図10】図10は、例示的な質量分析器と図9におけ
る導波管のもう一つ別の側部立面図である。
【図11】図11は、本発明のもう一つ別の形態に係る
マルチ−カスプド磁界を発生する質量分析器における例
示的な導波管と磁石との一部分を図示した断面における
側部立面図である。
【図12】図12は、図11の例示的な導波管と磁石と
を図示した一部分の断面頂部平面図である。
【図13】図13は、図11,図12の例示的な導波管
の一部分を図示した図12の8C−8C線に沿って採取され
た断面におけるもう一つ別の正面立面図である。
【図14】図14は、図11から図13の例示的な導波
管の一部分を図示した図12の8D−8D線に沿って採取さ
れた断面におけるもう一つ別の正面立面図である。
【図15】本発明のもう一つ別の形態に係るマルチ−カ
スプド磁界を発生するために磁石を有した例示的な質量
分析器を図示した断面頂部平面図である。
【図16】本発明のもう一つ別の形態に係る例示的な導
波管を図示した断面頂部平面図である。
【図17】本発明のもう一つ別の形態に係るイオン注入
装置においてイオンビーム封じ込めを行う方法を示した
概略フロー線図である。
【符号の説明】
100 イオン注入機 112 イオン源 114 質量分析器 115 ビームラインアセンブリ 120 プラズマ室 127 電極 128 イオンビーム 129 経路 130 ビームガイド 139 通路 174 パワー源 200 ビームガイド 202 通路 208 アーチ状経路 210 入口端 212 出口端 216 パワー源 220 磁石 230 磁力線 250 導波管 254 スロット 280 第2層 282 第3層 284 第1層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン イー アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02135 ブライトン ワシントン ストリ ート 471 (72)発明者 ウイリアム フランク ディヴェルジリオ アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01915 ベバリー レイクビュー アベニ ュー 10 Fターム(参考) 5C034 CC02 CC19 CD03

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオンビーム質量分析器のビームガイド
    (200)を有したイオン注入装置であって、 前記イオンビーム質量分析器のビームガイド(200)に
    関連した導波管(250)を備え、前記導波管(250)は、
    RF又はマイクロ波の出力を前記ビームガイド(200)
    に結合することを特徴とするイオン注入装置。
  2. 【請求項2】 導波管(250)は、RF又はマイクロ波
    の出力を前記ビームガイド(200)に結合するための複
    数のポート(254)を含むことを特徴とする請求項1記
    載のイオン注入装置。
  3. 【請求項3】 導波管(250)は、定常波共振状態をそ
    の内部で促すように構成されており、前記複数のポート
    (254)は、RF又はマイクロ波の出力を前記ビームガ
    イド(200)に効率的に結合できるように導波管(250)
    に沿って位置決められていることを特徴とする請求項2
    記載のイオン注入装置。
  4. 【請求項4】 複数のポート(254)は、nλ/2(こ
    こで、nは整数)の距離となるように互いに隔設されて
    いることを特徴とする請求項3記載のイオン注入装置。
  5. 【請求項5】 イオンビーム質量分析器のビームガイド
    (200)の通路(202)においてパワー源からのマイクロ
    波エネルギーをビームプラズマに結合する導波管(25
    0)であって、 頂部側と底部側とで前記パワー源からのマイクロ波エネ
    ルギーを伝搬し、入口端(210)から出口端(212)まで
    の第1面におけるアーチ状経路(208)に沿って長手方
    向にかつ半径方向内側(204)と半径方向外側(206)と
    の間で横方向に伸びている第1層(284)と、 前記第1層(284)の頂部側と底部側に各々設けられ、
    また入口端(210)から出口端(212)までの経路に沿っ
    て各々第2面と第3面において長手方向にかつ半径方向
    内側(204)と半径方向外側(206)との間で横方向に伸
    びている第2層(280)及び第3層(282)とを含み、 前記第2面及び第3面は、第1面とほぼ平行であり、か
    つ前記第2層(280)と第3層(282)の内の少なくとも
    一方(282)が、通路(202)の内部に面するとともに、
    横方向に伸長しかつ長手方向に隔設された複数のスロッ
    ト(254)を有しており、該スロットは、通路(202)と
    第1層(284)との間を貫通ており、また前記第2層(2
    80)と第3層(282)の内の他方(280)が、通路(20
    2)の内部から離れて対面していることを特徴とする導
    波管。
  6. 【請求項6】 ビームガイドの通路(202)にマルチ−
    カスプド磁界を与えるための、横方向に伸長しかつ長手
    方向に隔設された磁石(220)をさらに含み、前記マル
    チ−カスプド磁界と、パワー源からのマイクロ波エネル
    ギーとが、協働的に作用して前記通路の少なくとも一部
    分に沿って電子サイクロンの共振状態をつくり出すこと
    を特徴とする請求項5記載の導波管。
  7. 【請求項7】 複数の磁石(220)と通路(202)の内部
    との間に配置されかつ複数の磁石(220)を被って、複
    数のスロット(254)を露出するビームガイドカバー(2
    88)をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の導波
    管。
  8. 【請求項8】 横方向に伸長しかつ長手方向に隔設され
    たスロット(254)を個別に取り囲んでいる複数のOリ
    ング(286)をさらに含むことを特徴とする請求項7記
    載の導波管。
  9. 【請求項9】 第1層(284)は、石英から作られ、第
    2層(280)及び第3層(282)は、アルミニウムから作
    られており、前記Oリング(286)は、エラストマー材
    から作られ、ビームガイドカバー(288)は、アルミニ
    ウムから作られることを特徴とする請求項8記載の導波
    管。
  10. 【請求項10】 第2層(280)と第3層(282)の内の
    少なくとも一方(282)を貫通して横方向に伸長しかつ
    長手方向に隔設された前記複数のスロット(254)は、
    約5.326度の角度ピッチで配置されていて、約50
    mmの横方向スロット長さと約5mmの長手方向スロッ
    ト幅とを有しており、前記導波管(250)は、約135
    度のアーチ状の角度に渡って延びており、また前記半径
    方向内側(204)と前記半径方向外側(206)は、各々約
    370mmと430mmの半径を有していることを特徴
    とする請求項5、6、9のいずれか1つに記載の導波
    管。
  11. 【請求項11】 第2層(280)と第3層(282)の内の
    他方は、ビームガイド通路(202)における双極子磁石
    上に設けられていることを特徴とする請求項5または請
    求項10記載の導波管。
  12. 【請求項12】 第1層(284)は、石英から作られて
    おり、また第2層(280)と第3層(282)とはアルミニ
    ウムから作られていることを特徴とする請求項5記載の
    導波管。
  13. 【請求項13】 イオン注入装置において経路(129)
    に沿ってイオンビームを調整するためのビームガイド
    (200)を有する質量分析装置であって、 経路(129)に沿う通路(139)に沿って取付けられた質
    量分析磁石(114)と、 前記通路(139)に電界を与えるパワー源(174)と、 イオンビームに関連したビームプラズマに電界を結合す
    るための導波管(250)と、 前記通路(139)にマルチ−カスプド磁界を与える磁気
    装置(170)とを含み、 前記パワー源(174)、前記導波管(250)、および前記
    磁気装置(170)が、協働して前記通路(139)の少なく
    とも一部分にイオンビームの封じ込めを行うことを特徴
    とする質量分析装置。
  14. 【請求項14】 パワー源(174)と磁気装置(170)
    は、協働して前記通路(139)の少なくとも一部分に沿
    って電子サイクロトロンの共振状態を与えるようにする
    ことを特徴とする請求項13記載の質量分析装置。
  15. 【請求項15】 ビームガイド(200)は、通路(139,2
    02)を限定している頂部と底部と横方向に対面する第
    1、第2の側部とを含み、前記頂部(222)と底部(22
    4)と第1、第2の側部(204,206)とは、入口端(21
    0)と出口端(212)との間で経路に沿って長手方向に伸
    びており、前記導波管(250)は、 頂部側と底部側とでパワー源(174)からのマイクロ波
    エネルギーを伝播し、入口端(210)から出口端(212)
    までの第1面におけるアーチ状経路に沿って長手方向に
    かつ半径方向内側(204)と半径方向外側(206)との間
    で横方向に伸びている第1層(284)と、 前記第1層(284)の頂部側と底部側に各々設けられ、
    また入口端(210)から出口端(212)までの経路に沿っ
    て各々第2面と第3面において長手方向にかつ半径方向
    内側(204)と半径方向外側(206)との間で横方向に伸
    びている第2層(280)及び第3層(282)とを含み、 前記第2面及び第3面は、第1面とほぼ平行であり、か
    つ前記第2層(280)と第3層(282)の内の少なくとも
    一方(282)が、通路(202)の内部に面するとともに、
    横方向に伸長しかつ長手方向に隔設された複数のスロッ
    ト(254)を有しており、該スロットは、通路(202)と
    第1層(284)との間を貫通ており、また前記第2層(2
    80)と第3層(282)の内の他方(280)が、通路(20
    2)の内部から離れて対面しており、 前記磁気装置(170)は、ビームガイド通路(202)にマ
    ルチ−カスプド磁界を与えるために、横方向に伸長しか
    つ長手方向に隔設された前記複数の磁石(220)を含
    み、 前記マルチ−カスプド磁界と、前記パワー源(174)か
    らの電界とは、協働的に相互作用し、通路(202)の少
    なくとも一部分に沿って電子サイクロトロンの共振状態
    をつくり出すことを特徴とする請求項13記載の質量分
    析装置。
  16. 【請求項16】 第1層(284)は、石英から作られて
    おり、また第2層(280)と第3層(282)は、アルミニ
    ウムから作られていることを特徴とする請求項15記載
    の質量分析装置。
  17. 【請求項17】 第2層(280)と第3層(282)の内の
    少なくとも一方(282)を貫通して横方向に伸長しかつ
    長手方向に隔設された前記複数のスロット(254)は、
    約5.326度の角度ピッチで配置されていて、約50
    mmの横方向スロット長さと約5mmの長手方向スロッ
    ト幅とを有しており、前記導波管(250)は、約135
    度のアーチ状の角度に渡って延びており、また前記半径
    方向内側(204)と前記半径方向外側(206)は、各々約
    370mmと430mmの半径を有していることを特徴
    とする請求項16記載の質量分析装置。
  18. 【請求項18】 イオンビーム質量分析器の通路(20
    2)においてプラズマに電界を結合する導波管(250)で
    あって、 パワー源(174)からのマイクロ波エネルギーを伝播す
    るようになっている第1面に配置され、また入口端(21
    0)から出口端(212)までのアーチ状経路に沿って長手
    方向にかつ半径方向内側(204)と半径方向外側(206)
    との間で横方向に伸びた頂部側と底部側とを有したベー
    ス層(284)と、 通路(202)の内部を向いたベース層(284)の頂部側と
    底部側の内の一方に取付けられかつ通路(202)の内部
    とベース層(284)との間で貫通して横方向に延び長手
    方向に隔設された複数のスロット(254)を有した第2
    層(282)とを含み、 前記ベース層(284)に沿って伝播するパワー源(174)
    からのマイクロ波エネルギーは、横方向に伸長しかつ長
    手方向に隔設された前記複数のスロット(254)の近く
    で通路(202)の内部においてプラズマに結合されるこ
    とを特徴とする導波管。
  19. 【請求項19】 パワー源(174)からのマイクロ波エ
    ネルギーを導波管(250)に与える手段をさらに含むこ
    とを特徴とする請求項18記載の導波管。
  20. 【請求項20】 ベース層(284)は、石英から作られ
    ており、また第2層(282)は、アルミニウムから作ら
    れていることを特徴とする請求項18記載の導波管。
  21. 【請求項21】 第2層(282)を貫通して横方向に伸
    長しかつ長手方向に隔設された複数のスロット(254)
    は、約5.326度の角度ピッチで配置されていて、約
    50mmの横方向スロット長さと約5mmの長手方向ス
    ロット幅とを有しており、前記導波管(250)は、約1
    35度のアーチ状の角度に渡って延びており、また前記
    半径方向内側(204)と前記半径方向外側(206)は、各
    々約370mmと430mmの半径を有していることを
    特徴とする請求項18記載の導波管。
  22. 【請求項22】 RF又はマイクロ波の出力をイオンビ
    ーム質量分析器のビームガイドに配給する方法(300)
    であって、 前記RF又はマイクロ波の出力源を導波管に結合するス
    テップ(310)と、 前記RF又はマイクロ波の出力をイオンビーム質量分析
    器のビームガイドにおける一つ以上の領域に導波管を介
    して配給するステップ(310)と、を含んでいることを
    特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 RF又はマイクロ波の出力をイオンビ
    ーム質量分析器のビームガイドにおける一つ以上の領域
    に導波管を介して配給するステップは、導波管に定常波
    を発生させることを含んでいる請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 RF又はマイクロ波の出力をイオンビ
    ーム質量分析器のビームガイドにおける一つ以上の領域
    に導波管を介して配給するステップは、RF又はマイク
    ロ波の出力をnλ/2(ここで、nは整数)の距離だけ
    ビームガイドにおいて互いから隔設された領域で結合す
    ることを含んでいる請求項22または請求項23記載の
    方法。
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