JP2002108126A - 加圧部材及び定着装置 - Google Patents

加圧部材及び定着装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、簡単な構造にて良好な定着性能を
得ることができる定着装置及びその定着装置に備えられ
た加圧部材を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の加圧ローラ2は、その表面に形
成された弾性材料層2bの内部に相転移材料2cを含
み、相転移材料2cの弾性材料層2bへの分散濃度が、
A4サイズの記録紙P4の幅に対応する部分よりも、A
3サイズの記録紙P3の幅に対応する部分の方が、高濃
度とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の画
像形成装置内の定着装置及びその定着装置に備えられた
加圧部材に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電
子写真方式の画像形成装置内の定着装置には、記録紙上
のトナーを溶融する加熱ローラ(加熱部材)と、その加
熱ローラと協働して回転しつつ溶融トナーを加圧して記
録紙上に定着するための加圧ローラ(加圧部材)とが備
えられている。
【0003】記録紙上にトナーを良好に定着させるため
には、トナーに接する加熱ローラの表面温度が回転軸方
向に渡ってトナー溶融に適した所定の温度(以下、定着
温度という)であり、かつ温度分布が均一であることが
必要とされる。
【0004】ところが、加熱ローラは記録紙やトナーと
接触することにより熱を奪われるので、記録紙のサイズ
変更等により加熱ローラが記録紙と接触する部分が通紙
毎に異なると、記録紙に接触した部分とそれ以外の部分
とで加熱ローラの表面から奪われる熱量が異なってしま
い、加熱ローラの表面温度分布が均一でなくなる。加熱
ローラの温度低下した部分の温度を上げようとして温度
制御手段が働くと、温度低下していなかった部分の温度
がさらに上昇して過熱状態となって、定着不良を生じる
という問題がある。
【0005】そのため従来から、加熱ローラを例えば銅
やアルミニウム等の熱伝導性の高い材質で形成したり、
加熱ローラを複数の部分に分割して各部分に対して温度
制御を行ったりして、加熱ローラの回転軸方向に渡って
の表面温度分布を極力均一とする工夫がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銅やア
ルミニウム等の熱伝導性の高い材質で加熱ローラを形成
しても充分に均一な表面温度分布とならず、良好な定着
性能を得るには至っていない。
【0007】また、加熱ローラを複数の部分に分割して
各部分に対して温度制御を行う手段では、構造が複雑と
なり温度センサも多数必要となるので、部品点数も増え
コストも高くなってしまうという問題がある。
【0008】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたも
ので、簡単な構造にて良好な定着性能を得ることができ
る定着装置及びその定着装置に備えられた加圧部材を提
供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の請求項1に記載の加圧部材は、電子写真
方式の画像形成装置内の定着装置に備えられ、回転しつ
つ加熱部材と協働して記録紙上のトナーを溶融して加圧
し、トナーを記録紙上に定着させる加圧部材であって、
加圧部材の表面に形成された弾性材料層の内部に相転移
材料を含むことを特徴とする。
【0010】請求項1に記載の発明によれば、加圧部材
の表面に形成された弾性材料層内部に含まれた相転移材
料が相転移して、融解熱を吸熱したり凝固熱を放熱した
りすることにより、加熱部材の表面温度分布を均一にす
ることができて、良好な定着性能を得ることができる。
【0011】請求項2に記載の加圧部材は、請求項1に
記載の加圧部材において、相転移材料が、トナーの定着
温度以上で固相から液相へ相転移することを特徴とす
る。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、加熱部材
が高温となったときに、高温部分に対応する加圧部材の
弾性材料層内部の相転移材料が固相から液相に相転移し
て融解熱を吸熱するので、加熱部材が過熱するのを抑え
ることができて表面温度を均一にすることができる。
【0013】請求項3に記載の加圧部材は、請求項1又
は請求項2に記載の加圧部材において、相転移材料が、
トナーの定着温度以下で液相から固相へ相転移すること
を特徴とする。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、加熱部材
が低温となったときに、低温部分に対応する加圧部材の
弾性材料層内部の相転移材料が液相から固相に相転移し
て凝固熱を放熱するので、加熱部材が過冷却となるのを
抑えることができて表面温度を均一にすることができ
る。また、再通電の際の温度上昇の立ち上がりを速くす
ることもできる。
【0015】請求項4に記載の加圧部材は、請求項1乃
至請求項3に記載の加圧部材において、相転移材料が粒
子状とされ、弾性材料層中に分散されていることを特徴
とする。
【0016】請求項4に記載の発明によれば、相転移材
料が粒子状とされて弾性材料層中に分散されているの
で、相転移材料の融点以上の温度となって相転移材料が
相転移して液状となっても、流れ出したりすることはな
い。
【0017】請求項5に記載の加圧部材は、請求項4に
記載の加圧部材において、相転移材料が、マイクロカプ
セルに封入され弾性材料層中に分散されていることを特
徴とする。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、相転移材
料が粒子状とされかつマイクロカプセルに封入されて弾
性材料層中に分散されているので、相転移材料の融点以
上の温度となって相転移材料が相転移して液状となって
も、流れ出したりすることはない。
【0019】請求項6に記載の加圧部材は、請求項4又
は請求項5に記載の加圧部材において、相転移材料の弾
性材料層への分散濃度が、幅狭の種類の記録紙幅に対応
する加圧部材の回転軸方向中央付近部分よりも、幅広の
種類の記録紙幅に対応する加圧部材の回転軸方向両端付
近部分の方が、高濃度とされていることを特徴とする。
【0020】請求項7に記載の加圧部材は、請求項4又
は請求項5に記載の加圧部材において、相転移材料の弾
性材料層への分散濃度が、幅狭の種類の記録紙幅に対応
する加圧部材の回転軸方向一端付近部分よりも、幅広の
種類の記録紙幅に対応する加圧部材の回転軸方向他端付
近部分の方が、高濃度とされていることを特徴とする。
【0021】請求項6又は請求項7に記載の発明によれ
ば、幅狭の種類の記録紙を頻繁に通紙して定着した後
に、幅広の記録紙を通紙して定着しても、加熱部材の表
面温度分布が均一となっているので、良好に定着を行う
ことができる。
【0022】請求項8に記載の定着装置は、請求項1乃
至請求項6に記載の加圧部材を備えたことを特徴とす
る。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態に係
る加圧部材を備えた定着装置1の構成を概略的に示す模
式図である。この定着装置は、図示しない画像形成装置
の内部に備えられていて、加圧部材としての加圧ローラ
2、加熱部材としての加熱ローラ3、温度センサ6、制
御回路7、付勢部材8で大略構成される。
【0024】加熱ローラ3の内部にはヒータ3aが備え
られ、そのヒータ3aには温度センサ6及び制御回路7
が接続されていて、加熱ローラ3の表面温度がトナー5
を溶融し定着するのに適した所定の温度(定着温度)を
維持するように制御されている。
【0025】加圧ローラ2は略円筒形状のローラ部材で
あり、付勢部材7によって、内部にヒータ3aを備えた
加熱ローラ3に付勢され、回転しつつ加熱ローラ3と協
働して記録紙4上のトナー5を溶融して加圧し、トナー
5を記録紙4上に定着させる。
【0026】図2(a)、(b)は、この定着装置1の
加圧及び加熱ローラ部分にA3及びA4サイズの記録紙
が通過する様子を示すもので、図2(a)は記録紙の進
行方向正面から見た図であり、図2(b)は加圧ローラ
2のある側を、記録紙面に垂直な方向から見た図、すな
わち図2(a)を下から見た図である。
【0027】この定着装置1は、幅の狭いA4サイズと
幅の広いA3サイズという複数の種類の記録紙を通過さ
せてトナーを定着することができる。図2(a)、
(b)において、範囲R4は幅狭の種類の記録紙として
のA4サイズの記録紙P4が通過する幅範囲を示し、範
囲R3は幅広の種類の記録紙としてのA3サイズの記録
紙P3が通過する幅範囲を示している。また、範囲R3
のうち、範囲R4以外の範囲をR5で示している。
【0028】図3にその回転軸方向の部分拡大断面図を
示すように、加圧ローラ2にはアルミニウム等で形成さ
れた円筒形状の芯金2aの外周表面に弾性材料層2bが
形成されている。この弾性材料層2bは、記録紙4を加
圧したときに弾性変形すなわちつぶれを生じて記録紙4
を良好にニップするためのもので、例えばシリコン樹脂
等の材料で形成される。
【0029】弾性材料層2b中には、トナー5の定着温
度以上で固相から液相へ相転移する相転移材料2cが、
粒子状とされて分散されている。この相転移材料2c
は、相転移の際に融解熱を吸熱しつつ固相から液相へ可
逆的に相転移する材料であって、例えば融点170℃の
ポリプロピレン(PP)樹脂等が用いられる。
【0030】この相転移材料2cの弾性材料層2bへの
分散濃度は、A4サイズの記録紙P4の幅に対応する加
圧ローラ2の回転軸方向一端部としての図2中の範囲R
4に対応する部分よりも、A3サイズの記録紙P3の幅
に対応する加圧ローラ2の回転軸方向他端部としての図
2中の範囲R5に対応する部分の方が高濃度とされてい
る。
【0031】次にこの定着装置の動作について説明す
る。
【0032】画像形成装置の電源が入れられると加熱ロ
ーラ3内部に備えられたヒータ3aが発熱を開始する。
加熱ローラ3の表面温度が定着温度にまで上昇したら、
画像形成装置は画像形成可能状態となる。
【0033】使用者が記録紙のサイズを選択して画像形
成操作を行うと、その表面に形成画像に沿ってトナー5
が塗布された記録紙4が定着装置1内に搬送されて、加
圧ローラ2が回転しつつ加熱ローラ3と協働してトナー
5を溶融加圧し、その記録紙4上に定着する。
【0034】この定着動作において、加熱ローラ3は記
録紙4及びトナー5に熱を与えるため、加熱ローラ3の
表面は記録紙4及びトナー5に熱を奪われて温度が低下
する。この温度低下は温度センサ6で検出され、制御回
路7は定着温度を維持するためにヒータ3aの電流制御
を行い発熱を増加させる。
【0035】使用者がA4サイズの記録紙を頻繁に選択
すると、この定着装置1にはA4サイズの記録紙P4が
頻繁に通過する。A4サイズの記録紙P4が頻繁に通過
し、加熱ローラ3の範囲R4に対応する部分の熱が奪わ
れて表面温度が低下すると、温度センサ6が加熱ローラ
3の温度低下を検出し、制御回路7がヒータ3aの電流
制御を行って発熱を増加させて、加熱ローラ3の範囲R
4に対応する部分の表面温度を再び定着温度にまで昇温
する。
【0036】このとき、加熱ローラ3の範囲R5に対応
する部分は、記録紙4やトナー5と接触しないため熱を
ほとんど奪われず、範囲R4に対応する部分ほど表面温
度が低下していないが、ヒータ3aの発熱増加により範
囲R4に対応する部分と同様に加熱される。
【0037】しかし、加熱ローラ3の範囲R5に対応す
る部分の表面温度が定着温度を超えて高温となり、加圧
ローラ2の範囲R5に対応する部分の温度が伝熱により
その弾性材料層2bに分散された相転移材料2cの相転
移点となったとき、相転移材料2cが固相から液相へ相
転移して融解熱を吸熱する。その吸熱により、加熱ロー
ラ3の範囲R5に対応する部分の表面から熱が奪われ
て、その部分の表面温度は低下する。その結果、加熱ロ
ーラ3の範囲R5に対応する部分が過熱するのを抑える
ことができて表面温度を均一にすることができる。
【0038】さらに本実施の形態においては、この相転
移材料2cの弾性材料層2bへの分散濃度は、加圧ロー
ラ2の範囲R4に対応する部分よりも、加圧ローラ2の
範囲R5に対応する部分の方が高濃度とされているの
で、加熱ローラ3の範囲R5に対応する部分の熱を効率
的に吸熱できて、加熱ローラ3の表面温度分布を効率的
に均一にすることができる。それにより、良好な定着性
能を得ることができる。
【0039】なお、本実施の形態では、相転移材料2c
として融点170℃のポリプロピレン(PP)樹脂を用
いた例について説明したが、使用するトナーの材料、そ
の溶融点及び設定定着温度に対応して、適切な相転移点
を有する相転移材料を選択して使用すればよい。
【0040】また、加圧部材として円筒形状の加圧ロー
ラを使用する場合について説明したが、加圧ローラの代
わりに加圧ベルトを使用してもよい。この場合には、芯
金ではなく、ベルト基材の表面に相転移材料を分散した
弾性材料層を形成して使用する。
【0041】図4に示すように、弾性材料層2bの表面
に、保護層としての被膜外層2dを設けたり、図5に示
すように、相転移材料2cをマイクロカプセル2eに封
入して分散したりすることにより、弾性材料層2bの表
面に分散された相転移材料2cが液相となった場合でも
流れ出すのを防止することができる。
【0042】これらの場合、もちろん被膜外層2dやマ
イクロカプセル2eの材料としては、相転移材料2cの
相転移点でも液相とならない材料を選択する必要がある
ことは言うまでもない。
【0043】なお、本実施の形態においては、加圧ロー
ラ2の弾性材料層2bに相転移材料2cを分散させるこ
とにより、液相となった相転移材料2cが弾性材料層2
bの弾性をさらに高めて弾性変形すなわちつぶれを生じ
やすくするので、より良好に記録紙4をニップできると
いう効果も得られる。
【0044】[変形例]加圧ローラの表面に形成された
弾性材料層の内部に、トナーの定着温度以下で液相から
固相へ相転移する相転移材料を分散して使用してもよ
い。
【0045】それにより、例えばA4サイズの記録紙P
4が連続して通紙されたときに、加熱ローラの範囲R3
に対応する部分の表面温度が低下しても、対応する加圧
ローラの部分の相転移材料が液相から固相へ相転移し、
凝固熱を放熱するので、加熱ローラの範囲R3に対応す
る部分が過冷却となるのを抑えることができて加熱ロー
ラの表面温度を均一にすることができる。
【0046】また、ヒータの通電がオフとなった後、加
熱ローラの表面温度が低下してトナーの定着温度以下と
なったときも、加圧ローラの相転移材料が液相から固相
へ相転移し、凝固熱を放熱するので、加熱ローラの冷却
を抑えることができ、その保温効果により、再通電の際
の温度上昇の立ち上がりを速くすることができる。
【0047】なお、液相から固相への凝固反応が、固相
から液相への融解反応よりも低い温度で発生するよう
な、いわゆる過冷却状態を生じる物質を相転移材料とし
て用いることにより、トナーの定着温度を超えて過熱状
態となるのを抑える効果と、トナーの定着温度よりも低
い温度となって過冷却状態となるのを抑える効果の両方
の効果を得ることができる。
【0048】[実施例1]融点170℃の相転移材料と
してのポリプロピレンPP樹脂の微粒子を、弾性材料と
してのシリコン樹脂の溶剤希釈液に分散し、その溶液を
芯金の円周表面全面にスプレー塗布して溶剤を乾燥させ
た後に加熱硬化させて加圧ローラを作成した。この加圧
ローラをサンプルNo.1とする。
【0049】[実施例2]A4サイズの記録紙P4が通
過する際に接触する部分に対応する芯金の円周表面に相
転移材料を含まないシリコン樹脂の溶剤希釈液を塗布
し、芯金の円周表面のうちそれ以外の部分に、実施例1
と同様のポリプロピレンPP樹脂微粒子を分散したシリ
コン樹脂溶剤希釈液をスプレー塗布して溶剤を乾燥させ
た後に加熱硬化させて加圧ローラを作成した。この加圧
ローラをサンプルNo.2とする。
【0050】[実施例3]融点165℃の相転移材料と
してのポリエチレンテレフタレートPET樹脂の微粒子
を、シリコン樹脂を用いてin−situ法にてマイク
ロカプセル化した後、シリコン樹脂の溶剤希釈液に分散
し、その溶液を芯金の円周表面全面にスプレー塗布して
溶剤を乾燥させた後に加熱硬化させて加圧ローラを作成
した。この加圧ローラをサンプルNo.3とする。
【0051】[比較例1]芯金の円周表面前面に、相転
移材料を含まないシリコン樹脂の溶剤希釈液を塗布して
溶剤を乾燥させた後に加熱硬化させて加圧ローラを作成
した。この従来型の加圧ローラをサンプルNo.4とす
る。
【0052】[評価]これらの加圧ローラサンプルN
o.1〜No.4を複写機(Ipsio:リコー社製)
の定着装置に搭載し、定着温度を160℃に設定してト
ナーの定着性の評価を行った。A4サイズの記録紙P4
を100枚連続通紙した後にA3サイズの記録紙P3を
通紙し、そのときの加熱ローラ表面の温度分布を測定
し、加熱ローラへのトナー付着を観察し、A3サイズの
記録紙P3の定着状態を観察することにより評価を行っ
た。
【0053】なお、通紙方法については、加熱ローラ及
び加圧ローラの回転軸方向中央近傍を基準としてA4サ
イズとA3サイズの記録紙P3のセンター位置を一致さ
せて通紙した場合(中央基準)と、回転軸方向端部近傍
を基準としてA4サイズとA3サイズの記録紙P3の端
部位置を一致させて通紙した場合(端部基準)との2種
類について評価を行ったので、サンプルNo.2につい
ては、それぞれの通紙方法に対応してサンプルNo.2
(中央基準用)とサンプルNo.2(端部基準用)とを
作成してそれぞれの評価に使用した。
【0054】中央基準の場合の加熱ローラの表面温度分
布の評価結果を図6に、端部基準の場合の加熱ローラの
表面温度分布の評価結果を図7に示した。
【0055】サンプルNo.1〜No.3の加圧ローラ
を用いた場合は、中央基準及び端部基準のいずれの場合
でも、加熱ローラの表面温度分布は回転軸方向に渡って
略均一であった。また、加熱ローラへのトナー付着は見
られず、A3サイズの記録紙P3へのトナーの定着も良
好であった。
【0056】一方、サンプルNo.4の加圧ローラを用
いた場合は、中央基準の場合も端部基準の場合も、A4
サイズ記録紙P4が通紙される部分の加熱ローラの表面
温度に対し、それ以外の部分の表面温度が約10℃高く
なり、表面の温度分布は均一とならなかった。また、加
熱ローラの表面温度が高くなっている部分においては、
トナーが記録紙から剥離したり加熱ローラへ付着したり
していることが観察され、A3サイズ記録紙P3には汚
れが発生していた。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、加圧部材の弾性材料層
内部に含まれた相転移材料が相転移して、融解熱を吸熱
したり凝固熱を放熱したりすることにより、加熱部材の
表面温度分布を均一にすることができて、良好な定着性
能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る加圧部材を備えた
定着装置の構成を概略的に示す模式図である。
【図2】 図1に示した定着装置の加圧及び加熱ローラ
部分にA3及びA4サイズの記録紙が通過する様子を示
すもので、(a)は記録紙の進行方向正面から見た図で
あり、(b)は加圧ローラのある側で記録紙の紙面に垂
直な方向から見た図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係る加圧ローラの回転
軸方向の部分拡大断面図である。
【図4】 本発明の他の形態に係る加圧ローラの回転軸
方向の部分拡大断面図であり、弾性材料層の表面に被膜
外層を設けたものを示す。
【図5】 本発明の他の形態に係る加圧ローラの回転軸
方向の部分拡大断面図であり、相転移材料をマイクロカ
プセルに封入して弾性材料層に分散したものを示す。
【図6】 実施例1〜3及び比較例の評価結果を示す図
であり、ローラ回転軸中央近傍を基準としてA4サイズ
とA3サイズの記録紙のセンター位置を一致させて通紙
した場合を示す。
【図7】 実施例1〜3及び比較例の評価結果を示す図
であり、ローラ回転軸端部近傍を基準としてA4サイズ
とA3サイズの記録紙の端部位置を一致させて通紙した
場合を示す。
【符号の説明】
1…定着装置 2…加圧ローラ(加圧部材) 2a…芯金 2b…弾性材料層 2c…相転移材料 2d…被膜外層 2e…マイクロカプセル 3…加熱ローラ(加熱部材) 3a…ヒータ 4…記録紙 5…トナー 6…温度センサ 7…制御回路 8…付勢部材 P3…A3サイズの記録紙 P4…A4サイズの記録紙 R3…A3サイズの記録紙が通過する幅範囲 R4…A4サイズの記録紙が通過する幅範囲

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真方式の画像形成装置内の定着装
    置に備えられ、回転しつつ加熱部材と協働して記録紙上
    のトナーを溶融して加圧し、該トナーを前記記録紙上に
    定着させる加圧部材であって、 前記加圧部材の表面に形成された弾性材料層の内部に相
    転移材料を含むことを特徴とする加圧部材。
  2. 【請求項2】 前記相転移材料が、前記トナーの定着温
    度以上で固相から液相へ相転移することを特徴とする請
    求項1に記載の加圧部材。
  3. 【請求項3】 前記相転移材料が、前記トナーの定着温
    度以下で液相から固相へ相転移することを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の加圧部材。
  4. 【請求項4】 前記相転移材料が粒子状とされ、前記弾
    性材料層中に分散されていることを特徴とする請求項1
    乃至請求項3に記載の加圧部材。
  5. 【請求項5】 前記相転移材料が、マイクロカプセルに
    封入され前記弾性材料層中に分散されていることを特徴
    とする請求項4に記載の加圧部材。
  6. 【請求項6】 前記相転移材料の前記弾性材料層への分
    散濃度が、幅狭の種類の記録紙幅に対応する前記加圧部
    材の回転軸方向中央付近部分よりも、幅広の種類の記録
    紙幅に対応する前記加圧部材の回転軸方向両端付近部分
    の方が、高濃度とされていることを特徴とする請求項4
    又は請求項5に記載の加圧部材。
  7. 【請求項7】 前記相転移材料の前記弾性材料層への分
    散濃度が、幅狭の種類の記録紙幅に対応する前記加圧部
    材の回転軸方向一端付近部分よりも、幅広の種類の記録
    紙幅に対応する前記加圧部材の回転軸方向他端付近部分
    の方が、高濃度とされていることを特徴とする請求項4
    又は請求項5に記載の加圧部材。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項6に記載の加圧部材
    を備えた定着装置。
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JP2009217262A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Xerox Corp 画像定着部材、画像定着部材を形成するためのプロセス

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