JP2002106394A - 発電機の発電制御方法 - Google Patents

発電機の発電制御方法

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JP2002106394A
JP2002106394A JP2000297996A JP2000297996A JP2002106394A JP 2002106394 A JP2002106394 A JP 2002106394A JP 2000297996 A JP2000297996 A JP 2000297996A JP 2000297996 A JP2000297996 A JP 2000297996A JP 2002106394 A JP2002106394 A JP 2002106394A
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signal
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Kazunori Matsui
千典 松井
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃費を向上させるために、オルタネータの発電
電圧を低くする制御のための信号ラインが断線した場
合、発電電圧を低くすることなく同時にアイドル回転制
御のための吸入空気量を減量すると、アイドル回転が不
安定になった。 【解決手段】エンジンの負荷を検出し、検出されたエン
ジンの負荷が所定値より低い場合に目標電圧を下げるた
めの信号を電子制御装置6から制御回路に送信し、かつ
吸入空気量を減量するものにおいて、目標電圧を下げる
ための信号を電子制御装置6から制御回路に送信した際
にバッテリ電圧が所定電圧以下になったかどうかを検出
し、バッテリ電圧が所定電圧以下とならなかったことを
検出した場合には吸入空気量の減量を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両に搭載
されて内燃機関すなわちエンジンにより駆動されて発電
する発電機の発電制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンを搭載した車両では、車
両において使用する電気を供給するためのバッテリ及び
発電機であるオルタネータを装備しているものが知られ
ている。例えば、特開平10−327599号公報のも
ののように、燃費を改善するために、オルタネータの発
電電圧を、エンジンの運転状態に応じて変更するととも
に、オルタネータがエンジンの負荷として軽くなったこ
とに応じて、アイドル回転数制御(以下、ISCと称す
る)により吸入空気量を制御するものである。
【0003】通常、発電電圧を制御できるオルタネータ
は、フィールドコイルとステータコイルとを有し、制御
回路すなわちICレギュレータを介してフィールドコイ
ルへの通電を制御することにより発電電圧が制御される
構成である。このICレギュレータは、エンジンの運転
状態を制御する電子制御装置から制御信号を受信し、そ
の制御信号に基づいてフィールドコイルへの通電を制御
し、ステータコイルに誘起される電圧つまりは発電電圧
を制御するものである。具体的には、このような発電電
圧の制御は、その制御実施条件が成立した場合に実施す
るもので、エンジンの電気負荷等が小さくオルタネータ
が最大能力で発電する必要がないような場合には、上記
したICレギュレータによりフィールドコイルへの通電
を制御して、オルタネータの発電電圧を例えば14.5
Vから12.5Vに下げて、エンジンに対する負荷が低
減されるようにするものである。
【0004】またオルタネータの発電制御と並行して実
施されるISCでは、ISCによる吸入空気量を低減す
ることにより、全体の吸入空気量を低減して燃料量を低
減するようにしている。このように、オルタネータの発
電制御による負荷の低減とともに、負荷の低減に合わせ
てISCにおいて吸入空気量を減量することにより、燃
費を向上させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、オルタネー
タの発電制御のための制御信号をICレギュレータに送
る配線つまり信号ラインが断線した場合、オルタネータ
の発電制御は不能となる。つまり、発電制御を実施する
運転状態となっても、発電電圧は変更されず、したがっ
てオルタネータによるエンジンの負荷は軽減されない。
このような状態で、信号ラインの断線が検知されなけれ
ば、電子制御装置は並行してISCを実施するので、エ
ンジンの負荷が軽減されていないにもかかわらず、断線
していない場合と同様に吸入空気量を低減するように制
御する。この結果、実際には発電制御の異常によりエン
ジンの負荷が減少していないにもかかわらず、ISCに
おいて吸入空気量を減量するので、アイドル回転が不安
定になることがあった。
【0006】また、同等の車両において、オルタネータ
の発電制御を行わない車種では、発電制御を行う車種に
搭載する電子制御装置とは別の電子制御装置を搭載する
必要がある。つまり、発電制御を行わない車種に発電制
御を行う車種の電子制御装置を搭載すると、発電制御を
実施する運転状態になった場合に発電制御を実施する制
御信号を出力するとともに、ISCにおいて吸入空気量
を減量する制御を実施するので、エンジンの負荷が軽減
されていないにもかかわらず吸入空気量が減量されるこ
とになる。この結果、上記した信号ラインの断線時と同
様の状態となり、アイドル回転が不安定になる。このよ
うな事態を回避するためには、発電制御を実施しないオ
ルタネータ用の電子制御装置を準備すればいいが、電子
制御装置の標準化が困難になり、構成の異なる複数種を
必要とした。
【0007】本発明は、このような不具合を解消するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係る発電機の発電制御方法は、
アイドル回転数を目標回転数に維持するように電子制御
装置により吸入空気量を制御されるエンジンにより回転
駆動されて発電するとともに発電電圧を目標電圧に維持
するための制御回路を備えて少なくともバッテリを充電
する発電機の発電電圧を制御するに際して、エンジンの
負荷を検出し、検出されたエンジンの負荷が所定値より
低い場合に目標電圧を下げるための信号を電子制御装置
から制御回路に送信し、かつ吸入空気量を減量する発電
機の発電制御方法において、目標電圧を下げるための信
号を電子制御装置から制御回路に送信した際にバッテリ
電圧が所定電圧以下になったかどうかを検出し、バッテ
リ電圧が所定電圧以下とならなかったことを検出した場
合には吸入空気量の減量を禁止することを特徴とする。
【0009】このような構成のものであれば、発電機の
目標電圧を下げるための信号を電子制御装置から制御回
路に送信して、実際に発電電圧つまりバッテリ電圧が所
定電圧以下とならない場合には、吸入空気量を減量せず
に、それまでの吸入空気量を維持するものとなる。した
がって、エンジンに対して発電機が負荷として作用する
状態で吸入空気量が減量されないので、アイドル回転数
が低下してエンジンの運転状態が不安定になると言った
不具合を防止することが可能になる。なお、バッテリ電
圧が所定電圧以下とならない場合とは、断線や接続不良
等により電子制御装置から制御回路に信号が到達しな
い、発電機が故障している、あるいは発電機が目標電圧
の可変機能を持たないものが組み付けられている、と言
った場合である。また、発電機としては、直流発電機や
交流発電機であるオルタネータが挙げられる。
【0010】また、このような発電方法は、発電機が目
標電圧の可変機能の有無にかかわらず適用することがで
きるので、発電機の仕様に応じて該方法を実行し得る制
御装置を準備する必要がなくなる。したがって、車両の
一部品としての制御装置の汎用性を高くすることが可能
になり、ひいては製造コストを低減することが可能にな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図面を参照して説明する。
【0012】図1に概略的に示したエンジンは自動車用
のもので、多気筒例えば3気筒エンジンの1気筒の構成
を示しており、発電電圧を制御することができる交流発
電機であるオルタネータALTを装備しているものであ
る。その吸気系1には図示しないアクセルペダルに応動
して開閉するスロットルバルブ2を配設するとともに、
このスロットルバルブ2を迂回するバイス通路3を設
け、このバイパス通路3にISC用の流量制御弁4を介
設している。この流量制御弁4は、大流量VSVと略称
される電子開閉式のものであって、その入力端子4aに
印加する駆動電圧の制御値である演算デューティ比DI
SCを制御することによって単位時間当たりの開度を変
化させることができる。演算デューティ比DISCを制
御することによって流量制御弁4の開度が制御され、前
記バイパス通路3の空気流量を調整し得るようになって
おり、バイパス通路3と流量制御弁4とはアイドル回転
数制御手段を構成するものである。そして、バイパス通
路3とこの流量制御弁4との一組により、一般的な構成
においてはアイドリング時のフィードバック制御におけ
る各補正項目に対して設けられるバイパス系路の複数を
一本化している。
【0013】そして、前記演算デューティ比DISC
は、それらのことを含んで、例えば、始動時補正量DS
TA、水温補正量DAAV、回転フィードバック補正量
DFB、負荷補正量DSET等の各補正項目が合算され
て極端に大きくあるいは小さくならないように、その可
変範囲は制限されている。
【0014】吸気系1にはさらに、燃料噴射弁5が設け
てあり、この燃料噴射弁5や前記流量制御弁4を、電子
制御装置6により制御するようにしている。
【0015】オルタネータALTは、図示しないプーリ
とベルトとによってエンジン回転数に応じた回転数によ
り回転駆動されるもので、発電制御のための制御回路で
あるICレギュレータREGを備えており、出力端にバ
ッテリBATが接続される。このオルタネータALT
は、例えば、ステータの溝中に巻かれている3相星形結
線される3つのステータコイルと、ステータコイルの内
側位置に回転可能に支持されたロータの中に巻かれたフ
ィールドコイルとを有し、フィールドコイルに励磁電流
が流れた状態で回転されると、ステータコイルに電流が
誘起されるもので、そのステータコイルから出力される
3相交流をダイオードにより全波整流してバッテリBA
Tを含む車両の電気系統に出力する構成である。
【0016】ICレギュレータREGは、電源入力端子
に入力されるバッテリ電圧であるバッテリBATの端子
電圧VBとその内部において設定される目標電圧とを比
較し、フィールドコイルの通電を制御するトランジスタ
を、端子電圧VBが目標電圧より低ければオン、高けれ
ばオフする。すなわち、ICレギュレータREGは、例
えば14.5Vの高目標電圧と12.5Vの低目標電圧
との、値の異なる2つの目標電圧を有している。そし
て、電子制御装置6から発電制御のための制御信号を受
信すると、目標電圧を高目標電圧から低目標電圧に切り
換えて、端子電圧VBがその切り換えた目標電圧となる
ようにフィールドコイルの通電を制御するものである。
【0017】電子制御装置6は、中央演算処理装置7
と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力イ
ンターフェース11とを具備してなるマイクロコンピュ
ータシステムを主体に構成されている。その入力インタ
ーフェース9には、サージタンク12内の圧力を検出す
る吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号a、エン
ジン回転数NEを検出するための回転数センサ14から
出力される回転数信号b、車速を検出するための車速セ
ンサ15から出力される車速信号c、スロットルバルブ
2の開閉状態を検出するためのスロットルセンサ16か
ら出力される開度信号d、エンジンの温度としてのエン
ジンの冷却水温を検知するための水温センサ17から出
力される水温信号e等が入力される。また、出力インタ
ーフェース11からは、燃料噴射弁5に対して、演算さ
れた燃料噴射時間に対応する駆動信号fが、また流量制
御弁4に対しては、演算デューティ比DISCに基づく
制御信号gが、それぞれ出力される。なお、図示しない
が、電子制御装置6には、入力されるアナログ信号をデ
ィジタルデータに変換するためのA/Dコンバータが内
蔵されており、水温信号e等のアナログ信号を一定の間
隔でディジタルデータに変換して、中央演算処理装置7
に出力するものである。
【0018】電子制御装置6には、吸気圧センサ13と
回転数センサ14からのそれぞれの信号を主な情報とし
て燃料噴射弁開成時間を決定し、その決定した燃料噴射
弁開成時間により燃料噴射弁5を制御して負荷に応じた
燃料を吸気系1に噴射するとともに、エンジン回転数を
検出し、検出したエンジン回転数が設定された目標回転
数となるように、バイパス通路3に設けた流量制御弁4
の開度を制御してバイパス通路3を通過する吸入空気量
を調整するISCのためのプログラムが内蔵してある。
また、オルタネータALTの発電電圧を制御するため
に、エンジンの負荷を検出し、検出されたエンジンの負
荷が所定値より低い場合に目標電圧を下げるための信号
を電子制御装置6からICレギュレータREGに送信
し、かつ吸入空気量を減量するもので、目標電圧を下げ
るための信号を電子制御装置6からICレギュレータR
EGに送信した際にバッテリBATの端子電圧VBが所
定電圧以下になったかどうかを検出し、バッテリBAT
の端子電圧VBが所定電圧以下とならなかった場合には
吸入空気量の減量を禁止するプログラムも内蔵されてい
る。
【0019】この発電制御プログラムの概略構成を、図
2に示す。なお、このプログラムは、エンジンが運転中
にあっては、所定のインターバルで繰り返し実行される
ものである。
【0020】まず、ステップS1では、発電制御を実施
するか否かを実施判定条件に基づいて判定し、この時点
の運転状態がこの実施判定条件を満足するものである場
合は、ステップS2に進み、満足しない場合はステップ
S7に移行する。実施判定条件は、例えば、車速が設定
された判定車速以下であること、エンジン回転数が完爆
判定のための回転数以上で、かつ設定された判定回転数
以下であること、冷却水温が暖機完了後の温度で設定さ
れた判定水温以上であること、フューエルカット実行中
でないこと、電気負荷及びエアコン負荷がないこと、等
である。実施判定条件が満たされた場合には、ステップ
S2では、ISC減量補正制御を実行する。このISC
減量補正制御は、この分野でよく知られているものを広
く適用することができ、例えば、この時点の運転状態に
基づいて目標回転数を設定し、エンジン回転数が設定し
た目標回転数となるように、バイパス通路3を通過する
空気量を減量するように電子制御装置6は演算デューテ
ィ比DISCを計算して、流量制御弁4の開度を制御す
る。電子制御装置6は、オルタネータALTに対して発
電制御を実施するための制御信号すなわち目標電圧を下
げるための制御信号を出力する。オルタネータALTの
ICレギュレータREGがこの制御信号を受信して低目
標電圧を目標電圧として設定し、発電電圧がその目標電
圧となるようにオルタネータALTが発電する。
【0021】次に、ステップS3では、バッテリBAT
の端子電圧VBが下限値KVBALTLと上限値KVB
ALTHとで設定された所定範囲内にあるか否かを判定
し、所定範囲内である場合はステップS4に進み、所定
範囲外である場合はステップS6に移行する。すなわ
ち、電子制御装置6から出力される制御信号を受信して
発電制御を実施すると、オルタネータALTは、発電電
圧が高目標電圧から低目標電圧に変更された目標電圧と
なるように発電するので、バッテリBATの端子電圧V
Bは目標電圧に略等しいその発電電圧となる。したがっ
て、バッテリBATの端子電圧VBがこの目標電圧を中
心にして所定範囲内の電圧値であれば、オルタネータA
LTは正常に発電制御されているのである。
【0022】ステップS4では、端子電圧VBが所定範
囲内の電圧値であるとのステップS3での判定結果によ
り、ISC減量補正定数を、減量補正を実行することを
示す値、例えば論理「1」に設定する(以下、論理
「1」を設定することを、「ISC減量補正定数をセッ
トする。」と表記する)。このISC減量補正定数は、
デューティ比DISCを演算する際のオルタネータAL
Tに関係する補正量を減量するかあるいは変更しないか
を設定するものであり、初期値は論理「0」であり、補
正量を変更せず、論理「1」である場合は、補正量を減
量するものである。このステップS4において、ISC
減量補正定数をセットすることは、オルタネータALT
の発電制御の実施判定についても良であることを示すも
のとなる。
【0023】一方、ステップS3において、端子電圧V
Bが所定範囲外の電圧であると判定した場合は、ステッ
プS6において、ISC減量補正定数を、現状の補正量
を維持することを示す値、例えば論理「0」に設定する
(以下、論理「0」を設定することを、「ISC減量補
正定数をリセットする。」と表記する)。このステップ
S6において、ISC減量補正定数をリセットすること
は、オルタネータALTの発電制御の実施判定について
も不良であることを示すものとなる。そして、ステップ
S5では、この設定されたISC減量補正定数を電子制
御装置6の記憶装置8に保存してバックアックする。ま
た、ステップS1において、この時点の運転状態が実施
判定条件を満たしていない場合に移行するステップS7
では、ステップS2とは逆に、ISC減量補正制御を実
行しない。
【0024】このような構成において、オルタネータA
LTが発電制御可能な構成のものであって、かつ正常に
作動している場合に、実施判定条件を満たす負荷の軽い
運転状態となると、制御は、ステップS1→S2→S3
→S4→S5と進んでオルタネータALTの目標電圧を
下げる。ここで、最初にこのプログラムを実行した際に
は、ISC減量補正定数が初期値であるので、デューテ
ィ比DISCは現状を維持して変更はない。そしてこの
後、再度このプログラムにより発電制御が実行される際
には、前回の発電制御においてISC減量補正定数をセ
ットしているので、デューティ比DISCを減少し、流
量制御弁4の開度が小さくなって吸入空気量が減少す
る。したがって、オルタネータALTがエンジンの負荷
として作用する際に、発電電圧が目標電圧である低目標
電圧に略等しくなり、発電能力が下がった分だけ負荷が
軽減され、その負荷の減少に応じてISCの吸入空気量
が減量される。そして、吸入空気量の減量に応じて燃料
噴射量を減少するので、燃費を向上させることができ
る。
【0025】また、電子制御装置6とオルタネータAL
TのICレギュレータREGとを接続する配線に断線あ
るいはコネクタ部分における接触不良で、制御信号を送
信できない状態あるいは受信できない状態になった場
合、実施判定条件が成立し、制御が、ステップS1→ス
テップS2と実行されるが、制御信号がICレギュレー
タREGにおいて受信できないので、目標電圧が下げら
れず、オルタネータALTは、高目標電圧を目標電圧と
して発電を持続することになる。このことは、発電制御
を実施しているにもかかわらず、オルタネータALTが
エンジンの負荷として大きい状態を維持することにな
る。したがって、バッテリBATの端子電圧VBが高い
目標電圧に近似するので、ステップS3における判定に
おいてバッテリBATの端子電圧VBが所定の電圧の範
囲外となり、制御は、ステップS6→ステップS7と進
んで、ISC減量補正定数をリセットし、その値をバッ
クアップする。この結果、次回にこのプログラムを実行
した際には、ISC減量補正定数がリセットされている
ので、デューティ比DISCは減少されず、よって吸入
空気量は減量されない。このため、オルタネータALT
の発電制御が正常に実施されない場合にあって、ISC
における吸入空気量を減量して、その結果、アイドル回
転が不安定になると言った不具合を防止することができ
る。
【0026】さらに、このプログラムを内蔵した電子制
御装置6は、発電制御の制御信号を出力した(ステップ
S2)後、バッテリBATの端子電圧VBを判定して
(ステップS3)、端子電圧VBが所定の電圧範囲内に
入らない場合にはISC減量補正定数をリセットする
(ステップS6)ので、目標電圧を可変する機能を具備
しないオルタネータALTの制御装置として適用するこ
とができる。したがって、車種により、オルタネータA
LTの目標電圧可変機能の有無にかかわらず同一の電子
制御装置6を使用することができる。このため、電子制
御装置6を標準化することができ、製造コストを低減す
ることができる。
【0027】なお、本発明は以上に説明した実施の形態
に限定されるものではない。上記実施の形態にあって
は、スロットルバルブ2を迂回するバイパス通路3に流
量制御弁4を設けてISCを実施し得るように構成した
が、スロットルバルブ2の開度を例えばステッピングモ
ータ等により制御してISCを実施するように構成する
ものであってもよい。
【0028】その他、各部の構成は図示例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、発電機
の目標電圧を下げるための信号を電子制御装置から制御
回路に送信したが、電子制御装置と制御回路との接続が
断線あるいはコネクタ等における接続不良等により送信
した信号が制御回路に到達しないことにより、実際に発
電電圧つまりバッテリ電圧が所定電圧以下とならない場
合には、吸入空気量を減量せずに、それまでの吸入空気
量を維持するので、エンジンに対して発電機が負荷とし
て作用する状態で吸入空気量が減量されず、アイドル回
転数が低下してエンジンの運転状態が不安定になると言
った不具合を防止することができる。
【0030】また、発電機が目標電圧の可変機能の有無
にかかわらず適用することができるので、発電機の仕様
に応じて該方法を実行し得る制御装置を準備する必要が
なくなり、車両の一部品としての制御装置の汎用性を高
くすることができ、ひいては製造コストを低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を適用し得るエンジンの
概略構成を示す構成説明図。
【図2】同実施の形態の制御手順の概略を示すフローチ
ャート。
【符号の説明】
6…電子制御装置 BAT…バッテリ ALT…オルタネータ REG…ICレギュレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H02P 9/04 H02P 9/04 L 9/14 9/14 G Fターム(参考) 3G093 AA12 AA16 BA02 CA04 DA01 DA05 DA06 DB05 DB19 DB25 DB26 EA05 EA07 EA09 FA04 FA11 FA14 FB02 FB05 3G301 HA01 JA04 KA07 LA03 LA04 NA08 ND01 ND41 NE06 NE19 PA11Z PA14Z PA15Z PE01A PE01Z PE08Z PF01Z PF12Z PF13Z PG01Z 5G060 AA04 CA21 5H590 AB07 CA23 CC01 CC18 CD01 CE05 DD23 DD64 EA13 EB02 FA06 FB01 FC12 GA02 HA02 HA27 HA28

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アイドル回転数を目標回転数に維持するよ
    うに電子制御装置により吸入空気量を制御されるエンジ
    ンにより回転駆動されて発電するとともに発電電圧を目
    標電圧に維持するための制御回路を備えて少なくともバ
    ッテリを充電する発電機の発電電圧を制御するに際し
    て、エンジンの負荷を検出し、検出されたエンジンの負
    荷が所定値より低い場合に目標電圧を下げるための信号
    を電子制御装置から制御回路に送信し、かつ吸入空気量
    を減量する発電機の発電制御方法において、 目標電圧を下げるための信号を電子制御装置から制御回
    路に送信した際にバッテリ電圧が所定電圧以下になった
    かどうかを検出し、 バッテリ電圧が所定電圧以下とならなかったことを検出
    した場合には吸入空気量の減量を禁止することを特徴と
    する発電機の発電制御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2998739A1 (fr) * 2012-11-27 2014-05-30 Leroy Somer Moteurs Procede de regulation d'un groupe electrogene.

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