JP2002106359A - 天然ガス発生・タービン発電システム - Google Patents

天然ガス発生・タービン発電システム

Info

Publication number
JP2002106359A
JP2002106359A JP2000341898A JP2000341898A JP2002106359A JP 2002106359 A JP2002106359 A JP 2002106359A JP 2000341898 A JP2000341898 A JP 2000341898A JP 2000341898 A JP2000341898 A JP 2000341898A JP 2002106359 A JP2002106359 A JP 2002106359A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
gas
natural gas
turbine
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000341898A
Other languages
English (en)
Inventor
龍生 ▲吉▼田
Tatsuo Yoshida
Junichi Nakagawa
潤一 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2000341898A priority Critical patent/JP2002106359A/ja
Publication of JP2002106359A publication Critical patent/JP2002106359A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気冷却熱交換器を不要とし、コスト低減と
制御基数の削減による制御系の簡略化を図り、ランニン
グコストを削減する。 【解決手段】 液化天然ガスを空温式気化器2と天然ガ
ス加温器3で順に加温することにより発生した天然ガス
の少なくとも一部をマイクロガスタービン1の燃料とし
て使用する天然ガス発生・タービン発電システムにおい
て、前記空温式気化器2で冷却された空気をマイクロガ
スタービン1の吸気空気に利用する一方、マイクロガス
タービン1の温熱を天然ガス加温器3の加温熱源に利用
することにより、熱効率が高められたマイクロガスター
ビン1の出力をサテライト基地の消費電力に利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サテライト(小規
模衛星都市圏)基地での液化天然ガスからの天然ガス発
生と、発生した天然ガスを利用したマイクロガスタービ
ン発電設備による高効率発電とを行わせるための天然ガ
ス発生・タービン発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】液化天然ガス(LNG)の冷熱を特定の
手段に基づいてガスタービンの空気圧縮機の吸込空気を
冷却するのに利用する発電システムについての典型的な
先行技術が特開昭56− 47625号公報に挙示される。
【0003】上記先行技術は、その装置回路が図6に示
されるが、LNGを気化ラインのLNG気化器23で冷
却水または海水により気化させて天然ガス(NG)とし
て送出する設備において、LNG気化器23で冷却され
た冷却水または海水を吸気冷却器24に送ってガスター
ビン25の空気圧縮機27用吸込空気を冷却し、一方、
吸気冷却器24で加温された冷却水または海水はLNG
気化器23に再び戻すように構成されていて、ガスター
ビン26は高い熱効率の発電が可能となったものであ
る。
【0004】また、このような先行技術を用いて小規模
のNGを製造しているサテライト基地では、LNG気化
器として空温式気化器を使用し空気を熱源として気化さ
せるようにしているものがあり、この場合、冬場は空気
だけで気化できないため、温水ボイラーにて加温させて
いるものが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような先行技術
は、LNG気化器23の他に空気冷却熱交換器である吸
気冷却器24が必要となり、装置コスト高になってお
り、さらに、運転制御の対象となる制御基数が多くなる
ことから制御が複雑化する問題がある。また、空温式気
化器を使用した場合、特に自然通風式のものでは冷却さ
れた空気が白煙となり、これが環境面上の問題となって
おり、ファンで強制的に拡散させるなどの対策を講じな
ければならなく、設備を一層複雑化するとともに、装置
コスト増をもたらしている。また、冬場では温水ボイラ
ーによる加温が必要なために運転コストの増加を来すの
も問題となっている。
【0006】本発明は、このような問題点の解消を図る
ために成されたものであり、本発明の目的は、空気冷却
熱交換器を不要とし、コスト低減と制御基数の削減によ
る制御系の簡略化を図り、空温式気化器での白煙対策の
合理的運用と冬場の温水ボイラーの省略によるランニン
グコストの節減を果たすことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明に係る請求項1の発明は、液化天然ガスを気
化ラインの空温式気化器と天然ガス加温器で順に加温す
ることにより発生した天然ガスの少なくとも一部をマイ
クロガスタービン発電設備の燃料として使用する天然ガ
ス発生・タービン発電システムであり、前記空温式気化
器で冷却された空気を前記マイクロガスタービンの吸気
空気に利用する一方、前記マイクロガスタービンの温熱
を前記天然ガス加温器の加温熱源に利用することによ
り、熱効率が高められた前記マイクロガスタービンの出
力をサテライト基地の消費電力に利用することを特徴と
する天然ガス発生・タービン発電システムである。
【0008】また、本発明に係る請求項2の発明は、前
記請求項1に記載の天然ガス発生・タービン発電システ
ムに関して、前記天然ガス加温器が気体対液体型の熱交
換器であり、前記マイクロガスタービンの排ガスにより
加温して得た温水が加温熱源として供給される構成とし
たことを特徴とする。
【0009】また、本発明に係る請求項3の発明は、前
記請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の天
然ガス発生・タービン発電システムに関して、前記空温
式気化器で冷却された空気を前記マイクロガスタービン
の吸気口に供給する空気通路中に、前記空温式気化器の
液化天然ガス管からの天然ガス漏れを検知するガス漏れ
検知手段と前記空気通路を連通・遮断する第1開閉手段
とが設けられ、前記第1開閉手段に対し上手側の空気通
路中に第2開閉手段を備える排気ラインが分岐接続さ
れ、他方、前記第1開閉手段に対し下手側の空気通路中
に第3開閉手段を備える吸気ラインが分岐接続されてな
り、前記ガス漏れ検知手段がガス漏れを検知しなければ
第1開閉手段を開放、第2,第3開閉手段を閉鎖させ、
ガス漏れを検知すれば第1開閉手段を閉鎖、第2,第3
開閉手段を開放させてなる構成としたことを特徴とす
る。
【0010】また、本発明に係る請求項4の発明は、前
記請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の天然
ガス発生・タービン発電システムに関して、前記マイク
ロガスタービンの排ガスの少なくとも一部を、必要に応
じて前記空温式気化器の吸込ファンを介して、前記マイ
クロガスタービンの吸気口に空気を供給する空気通路に
送気する排ガス送気ラインを設けると共に、前記空温式
気化器に排ガスを送気する除霜用ガス送気ラインを前記
空気通路から分岐させてなる構成としたことを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る天然ガス発生
・タービン発電システムの好ましい実施形態を、添付図
面を参照しながら具体的に説明する。
【0012】図1に、本発明の第1の実施の形態に係る
天然ガス発生・タービン発電システムの装置回路図を示
す。この図1に図示の天然ガス発生・タービン発電シス
テムは、液化天然ガス気化ラインとマイクロガスタービ
ン発電設備とを備えている。液化天然ガス気化ライン
は、LNGタンク5からのLNGが供給される流入口と
発生したNGをNGタンク(図示しない)に送出する流
出口との間に亘るライン中に上手側から空温式気化器2
と天然ガス加温器3が順に直列関係に介設されている。
他方、マイクロガスタービン発電設備は、ガスタービン
6および空気圧縮機7を軸連結して備えるマイクロガス
タービン1と、このガスタービン1に軸連結した発電機
4とにより構成される。そして、この天然ガス発生・タ
ービン発電システムは、小規模のNGを製造するサテラ
イト基地に設置してここで発生したNGの一部が供給さ
れるマイクロガスタービンの出力をサテライト基地の消
費電力に利用させるようになっている。
【0013】液化天然ガス気化ラインに設けられた空温
式気化器2は、図2に構造が概念図で示されるが,対空
気フィンチューブ型熱交換器により構成されていて、竪
形で側壁下部に通風口(吸気口)16が開口し、頂部に
排気筒17が連設しているケーシング15内にフィンチ
ューブ群が収容され、排気筒17内に吸込ファン18が
配設されている。上記フィンチューブ群は、LNGが供
給される前半部19が蒸発部Aに、NGを送出させる後
半部20が加温部Bにそれぞれ形成されて、例えば、蒸
発部Aは2つの上・下ヘッダー間に直立する複数本のフ
ィンチューブを並列接続してなる熱交換器に形成し、加
温部Bは昇流と降流を交互に行わせる蛇行状のフィンチ
ューブを立設してなる熱交換器に形成している。なお、
21は、フィンチューブ群の上方に横設した散水ノズル
で、冬期等にフィンチューブ群のフィン表面に結氷した
際、デフロストのためにノズル孔から下方のフィンチュ
ーブ群に向けて温水を散布するように形成される。
【0014】このような空温式気化器2は、蒸発部Aに
送り込まれたLNG(例、−145℃)をフィンチュー
ブ内に昇流させてその間に、吸込ファン18の回転で通
風口16から排気筒17に向け昇流する空気と熱交換さ
せ蒸発・気化させてNGとなし、さらに、加温部Bにお
いて同じく昇流する空気と熱交換させて加温されたNG
(例、−20℃)となす熱交換運転が可能であって、こ
のNGを連続して送出させるようになっており、他方、
LNGと熱交換し冷却された空気は、排気筒17から上
方に排出される。なお、図2に示される例は、強制通風
式のものであるが、本発明では、自然通風式の空温式気
化器に適用して上記例に類似する構造のものとすること
もできる。
【0015】第1の実施の形態に係る天然ガス発生・タ
ービン発電システムでは、前述の通り、前記空温式気化
器2の下手側に、気体対液体型の熱交換器からなる天然
ガス加温器3が設けられていて、空温式気化器2から送
出された加温NGが天然ガス加温器3において温水によ
りさらに10℃程度迄加温されるようになっている。そ
して、この加温NGの一部量をマイクロガスタービン1
に送給して空気圧縮機7からの圧縮空気に混合すること
により、燃料として利用させるように形成している。こ
の場合、天然ガス加温器3での温水としては、マイクロ
ガスタービン1からの排ガスによって加温された温水が
用いられるものであり、所謂、排熱回収を行わせること
によって、マイクロガスタービン発電設備に対して高効
率の運転を実現させることが可能である。
【0016】また、上記天然ガス発生・タービン発電シ
ステムでは、空温式気化器2において排気筒17から上
方に排出される冷却空気を空気ダクトで導いてマイクロ
ガスタービン1の空気圧縮機7の吸気口に供給するよう
にしていて、これにより空気圧縮機7の圧縮用空気を冷
却するように構成している。
【0017】このように構成してなる上記天然ガス発生
・タービン発電システムは、空温式気化器2で冷却され
た空気をマイクロガスタービン1の吸気空気に利用し、
また、マイクロガスタービン1の温熱を天然ガス加温器
3の加温熱源に利用してなることにより、熱効率が高め
られたマイクロガスタービン1の出力をサテライト基地
の消費電力に利用することができる。
【0018】さらに、この天然ガス発生・タービン発電
システムは、従来のガスタービン発電システムと比較し
て、吸気冷却器およびこの吸気冷却器に関連する冷媒供
給ラインが省略されるし、空気冷却用送風機として白煙
排除用の吸込ファン18が利用できる利点がある。
【0019】図3には、本発明の第2の実施の形態に係
る天然ガス発生・タービン発電システムの装置回路図を
示す。この第2の実施の形態に係る天然ガス発生・ター
ビン発電システムにおいて、前記第1の実施の形態に係
る天然ガス発生・タービン発電システムのものに類似し
ているので、対応する各部材には同一の参照符号を付し
て個々の説明は省略するものとする。
【0020】上記第2の実施の形態に係る天然ガス発生
・タービン発電システムに関して特徴とされる構成は、
マイクロガスタービン1の温熱を天然ガス加温器3の加
温熱源に利用するための前記手段として、マイクロガス
タービン1から排出される廃棄ガスの排熱回収利用によ
って実現させるようにしたものであり、図示するよう
に、マイクロガスタービン1の排ガスライン中に気体対
液体型の熱交換器からなる排熱回収器8を介設して、こ
の排熱回収器8の液管路と天然ガス加温器3の液管路と
を液ポンプが設けられた管路によって循環的に接続し、
これによってマイクロガスタービン1では排ガスを冷却
し、他方、天然ガス加温器3ではNGを排熱回収器8か
らの温水により約10℃まで加温することが可能で、N
Gの加温とマイクロガスタービン1の熱回収とが効率的
に行なわれるのである。
【0021】なお、上記第2の実施の形態に係る天然ガ
ス発生・タービン発電システムでは、空温式気化器2
が、図2に示す構造の気化器単体の複数基を、例えば3
基2-1〜2-3を併設して、各排気筒の吸込ファン18か
らの冷却空気を纏めて空気ダクトで導きマイクロガスタ
ービン1の空気圧縮機7の吸気口に供給するようにした
ものである。
【0022】上記第2の実施の形態に係る天然ガス発生
・タービン発電システムに関して、例えばこの発電シス
テムが設置されるサテライト基地の気化能力仕様がLN
G処理量で5000t/年、消費電力量が30KWH と
し、28KW出力、48000Kcal/hの温水供給可能なマ
イクロガスタービン1を導入したとすると、電力量の約
90%が賄え、冬場には排熱回収器8により従来の温水
ボイラ設備22(2点鎖線枠で示す)の代替が可能であ
り、これにより電力費の削減、ボイラ省略が可能とな
る。また、夏場に外気温度が30℃となった場合、0℃
程度の冷却空気が吸気できるのでマイクロガスタービン
1の出力は約20%回復することになる。なお、天然ガ
ス発生・タービン発電系統の各部における温度、熱量、
流量(重量換算値)などの具体的な諸条件は図3中に掲
示する通りである。
【0023】図4には、本発明の第3の実施の形態に係
る天然ガス発生・タービン発電システムの装置回路図を
示す。この第3の実施の形態に係る天然ガス発生・ター
ビン発電システムにおいて、前記第1および第2の各実
施形態に係る天然ガス発生・タービン発電システムのも
のに類似しているので、対応する各部材には同一の参照
符号を付している。
【0024】上記第3の実施の形態に係る天然ガス発生
・タービン発電システムに関して特徴とされる構成は、
空温式気化器2に天然ガス漏れが万一発生した場合であ
っても安全、かつ安定したガス発生・タービン発電運転
を保証できるように構成した点にある。
【0025】この特徴付けられる構成に関して以下に説
明すると、空温式気化器2は第2の実施形態のものと同
じく、複数基例えば3基2-1〜2-3を併設して、各排気
筒の吸込ファン18からの冷却空気を纏めて空気ダクト
で導きマイクロガスタービン1の空気圧縮機7の吸気口
に供給するようにしている。これは、空温式気化器2
が、4時間運転し、続いて2時間デフロストする運転モ
ードが標準であるから、3基の内2基2-2、2-3から冷
却空気を引き、残りの1基2-1をデフロストすることで
常時2基による連続した冷却空気供給運転を可能とした
ものである。
【0026】さらに、この3基からなる空温式気化器2
により冷却された空気をマイクロガスタービン1の空気
圧縮機7の吸気口に供給する空気通路中には、ガス漏れ
検知手段9-1〜9-3、第1開閉手段10-1〜10-3、排
気ライン13-1〜13-3および吸気ライン14がそれぞ
れ設けられている。ガス漏れ検知手段9-1〜9-3は、各
空温式気化器2-1〜2-3に接続される液化天然ガス管か
らの天然ガス漏れを検知するために、各空気通路中に設
けられた3個のガス漏れ検出器9-1〜9-3からなってい
る。
【0027】第1開閉手段10-1〜10-3は、同じく前
記各空気通路をそれぞれ連通・遮断するために、これら
空気通路中にそれぞれ設けられてなる3個の弁10-1〜
10-3から成る。また、排気ライン13-1〜13-3は、
第1開閉手段10-1〜10-3に対し上手側の前記各空気
通路中にそれぞれ分岐接続された分岐管13-1〜13-3
から成り、この各分岐管13-1〜13-3には連通・遮断
するための3個の弁11-1〜11-3から成る第2開閉手
段11-1〜11-3が介設されている。吸気ライン14
は、第1開閉手段10-1〜10-3に対し下手側の空気通
路中に分岐接続された分岐管14から成り、この分岐管
14には連通・遮断するための弁12から成る第3開閉
手段12が介設されている。
【0028】このような構成になる第3の実施の形態に
係る天然ガス発生・タービン発電システムにおいて、天
然ガス漏れに対処した運転制御は次のように行なわれ
る。正常な運転状態であって、空温式気化器2で天然ガ
ス漏れが生じていないときには、ガス漏れ検知手段9-1
〜9-3が非ガス漏れ信号を出力していることにより、運
転中の空温式気化器2-2、2-3に対応する第1開閉手段
10-2、10-3は連通側に操作され、一方、第2開閉手
段11-2、11-3および第3開閉手段12は遮断側に操
作される。
【0029】これにより、空温式気化器2-2、2-3から
空気圧縮機7の吸気口に至る空気通路が連通して冷却空
気の全量を前記吸気口に供給することができる。この場
合、排気ライン13-1〜13-3と吸気ライン14は閉じ
られているため、冷却空気が放出されたり、また、外気
が吸気口に吸入されたりすることはない。
【0030】運転中に空温式気化器2の一部または全部
で天然ガス漏れが生じ、例えば、空温式気化器2-3で天
然ガス漏れが生じたとすると、ガス漏れ検知手段9-3が
ガス漏れ信号を出力することにより、連通側に作動中の
第1開閉手段10-3は遮断側に切り替えられ、遮断側に
作動中の第2開閉手段11-3および第3開閉手段12は
連通側に切り替えられる。
【0031】これにより、空温式気化器2からの冷却空
気供給運転を続行しながら天然ガス漏れが生じている空
温式気化器2-3の運転を停止してメンテナンスが行な
え、空温式気化器2の漏れの対処が可能となる。なお、
空温式気化器2-2で天然ガス漏れが生じた場合は、上述
したと同じ要領で行なえば良く、また、両空温式気化器
2-2、2-3で同時に天然ガス漏れが生じた場合は、第1
開閉手段10-2、10-3は遮断側に操作し、第2開閉手
段11-2、11-3および第3開閉手段12は連通側に操
作すれば良い。
【0032】図5には、本発明の第4の実施の形態に係
る天然ガス発生・タービン発電システムの装置回路図を
示す。この第4の実施の形態に係る天然ガス発生・ター
ビン発電システムにおいて、前記第1、第2および第3
の各実施形態に係る天然ガス発生・タービン発電システ
ムのものに類似しているので、対応する各部材には同一
の参照符号を付している。
【0033】上記第4の実施の形態に係る天然ガス発生
・タービン発電システムに関して特徴とされる構成は、
マイクロガスタービンの排ガスの少なくとも一部を空温
式気化器2に送気して、この空温式気化器2のフィン付
伝熱管や吸込ファンの表面に形成される霜の層を除去す
ることにより、排ガスの熱回収効率をさらに向上させる
ように構成した点にある。
【0034】即ち、前記マイクロガスタービン6の排ガ
スを排出する排ガスラインから、後述する構成になる排
ガス送気ライン23が分岐している。この排ガス送気ラ
イン23は、前記排ガスラインから分岐し、弁からなる
第4開閉手段24を備えた排ガス送気基ライン23-1
と、排ガス送気基ライン23-1から3分岐して、弁から
なる第5開閉手段25-1、25-2、および25-3を備え
た排ガス送気分岐ライン23-2,2,2と、これら3本の排
ガス送気分岐ライン23-2,2,2のそれぞれが連通し、弁
からなる第6開閉手段26-1、26-2、および26-3を
備え、一端側に3つの空温式気化器2-1、2-2、および
2-3のそれぞれに排ガスを噴射し、かつ冷気を吸引す
る、笠状のガス噴射・吸引部27-1、27-2、および2
7-3を備えると共に、一端側に3つの吸込ファン18の
それぞれに排ガスを放出する排ガス放出口を備えた排ガ
ス送気先ライン23-3,3,3とから構成されている。
【0035】なお、前記第6開閉手段26-1、26-2、
および26-3は、前記排ガス送気先ライン23-3,3,3の
前記排ガス送気分岐ライン23-2,2,2の連通部と、前記
ガス噴射・吸引部27-1、27-2、および27-3との間
に介設されている。
【0036】さらに、前記マイクロガスタービン6の吸
気口に燃焼用の空気を供給する空気通路の、前記ガス漏
れ検出器9-1、9-2、および9-3の上流側からそれぞれ
分岐して、弁からなる第7開閉手段29-1、29-2、お
よび29-3を備え、除霜用ガスとして排ガスを送気する
除霜用ガス送気ライン28-1、28-2、および28-3
が、前記排ガス送気先ライン23-3,3,3の前記第6開閉
手段26-1、26-2、および26-3よりも前記ガス噴射
・吸引部27-1、27-2、および27-3側にそれぞれ連
通してなる構成になっている。
【0037】この第4の実施の形態に係る天然ガス発生
・タービン発電システムの通常運転は次のように行われ
る。即ち、第4開閉手段24、第5開閉手段25、およ
び第7開閉手段29が閉鎖され、第6開閉手段26が開
放される。そして、前記ガス噴射・吸引部27-1、27
-2、および27-3と、排ガス送気先ライン23-3,3,3と
を介して吸込ファン18により冷却された空気が吸引さ
れると共に、前記マイクロガスタービン6の吸気口に空
気を供給する空気通路中に送気され、空温式気化器2-
1,2,3で冷却された空気が前記マイクロガスタービン6
の吸気空気として利用される。
【0038】ところで、前記空温式気化器2-1,2,3のそ
れぞれは、交互に2つが組み合わされて運転されると共
に、他の1つの運転が停止されるものである。例えば、
空温式気化器2-1、2-3の運転の継続により、この空温
式気化器2-3のフィン付伝熱管や吸込ファン18の表面
に霜の層が形成されると共に次第に成長して、霜の層厚
が所定以上の厚さになると伝熱効率の低下により液化天
然ガスの気化量が減少し、マイクロガスタービン6に対
して必要量の燃料を供給することが不可能になる。そこ
で、空温式気化器2-3の運転が停止されると共に、霜の
層厚が薄い方の空温式気化器2-1と他の空温式気化器2
-2との運転に切り替えられて天然ガス発生・タービン発
電システムの運転が継続されるものである。
【0039】一方、運転が停止された空温式気化器2-3
のフィン付伝熱管や吸込ファン18の表面に形成された
霜の層は、次のようにして除去される。先ず、運転が停
止された空温式気化器2-3に対応する第1開閉手段10
-3、第2開閉手段11-3、第6開閉手段26-3のそれぞ
れが閉鎖されると共に、第4開閉手段24、第5開閉手
段25-3、第7開閉手段29-3のそれぞれが開放される
とともに、第5開閉手段25-1、および25-2はそれぞ
れ閉鎖されている。従って、前記排ガスラインから排出
された高温の排ガスの一部は、排ガス送気基ライン23
-1、排ガス送気分岐ライン23-2を経て排ガス送気先ラ
イン23-3に流入し、吸込ファン18により吸引されて
排ガス送気先ライン23-3の排ガス放出口から放出され
ると共に、空気通路内に送気される。このとき、前記吸
込ファン18は排ガスに晒されるために、その表面に形
成された霜の層が除去される。
【0040】そして、空気通路内に送気された排ガス
は、除霜用ガス送気ライン28-3をとおってガス噴射・
吸引部27-3から運転停止中の空温式気化器2-3に噴射
されるから、この空温式気化器2-3のフィン付伝熱管の
表面に形成された霜の層が効果的に溶かされて除去され
る。勿論、他の空温式気化器2-1、および2-2の場合に
あっても、フィン付伝熱管の表面に霜の層が形成された
場合には、霜の層は上記と同様の手順によって除去され
るものである。
【0041】従って、この第4の実施の形態に係る天然
ガス発生・タービン発電システムによれば、上記のとお
り、排ガスの熱が空温式気化器2のフィン付伝熱管の表
面やファンの表面に形成された霜の層の除去に有効に活
用されるから、排ガスの熱回収率が向上する。また、散
水ノズルからの散水量の減少により、送水ポンプの小型
化が可能になるから、天然ガス発生・タービン発電シス
テムの設備費の削減と消費電力の削減によるランニング
コストの低減が可能になるという優れた経済効果が生じ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明の請求項1および請求項2の発明
によれば、従来必要とされていた空気冷却熱交換器が不
要となるため、装置コストの低減と、制御基数の削減に
よる制御系の簡略化が図れる。また、空温式気化器での
白煙対策に用いるファンをマイクロガスタービンにおけ
る吸気用空気の圧送としても利用可能であるから、装置
が簡易になるとともに、ランニングコストが節減でき
る。更に、NG加温用の温水ボイラーが不要となり、装
置コストの削減が図れる。
【0043】本発明の請求項3の発明によれば、空温式
気化器の液化天然ガス管から天然ガス漏れが発生するよ
うなことがあっても、それに影響されることなくマイク
ロガスタービンでの安全かつ安定した連続吸気運転が可
能となる。
【0044】本発明の請求項4の発明によれば、排ガス
の熱が空温式気化器のフィン付伝熱管の表面やファンの
表面に形成された霜の層の除去に有効に活用されるから
排ガスの熱回収率が向上するのに加えて、散水ノズルか
らの散水量の減少により、送水ポンプの小型化が可能に
なるから、天然ガス発生・タービン発電システムの設備
費の削減と消費電力の削減によるランニングコストの低
減が可能になるという経済効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る天然ガス発生
・タービン発電システムの装置回路図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る天然ガス発生・ター
ビン発電システムにおける空温式気化器の構造を示す概
念図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る天然ガス発生
・タービン発電システムの装置回路図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る天然ガス発生
・タービン発電システムの装置回路図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る天然ガス発生
・タービン発電システムの装置回路図である。
【図6】従来のガスタービン発電システムの装置回路図
である。
【符号の説明】
1…マイクロガスタービン,2…空温式気化器,3…天
然ガス加温器,4…発電機,5…LNGタンク,6…ガ
スタービン,7…空気圧縮機,8…排熱回収器,9-1,
2,3…ガス漏れ検出器,10-1,2,3…第1開閉手段,1
1-1,2,3…第2開閉手段,12…第3開閉手段,13-
1,2,3…排気ライン,14…吸気ライン,15…ケーシ
ング,16…通風口,17…排気筒,18…吸込ファ
ン,19…前半部,20…後半部,21…散水ノズル,
22…温水ボイラ設備,23…排ガス送気ライン,23
-1…排ガス送気基ライン,23-2…排ガス送気分岐ライ
ン,23-3…排ガス送気先ライン,24…第4開閉手
段,25-1,2,3…第5開閉手段,26-1,2,3…第6開閉
手段,27-1,2,3…ガス噴射・吸引部,28-1,2,3…除
霜ガス送気ライン,29-1,2,3…第7開閉手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化天然ガスを気化ラインの空温式気化
    器と天然ガス加温器で順に加温することにより発生した
    天然ガスの少なくとも一部をマイクロガスタービン発電
    設備の燃料として使用する天然ガス発生・タービン発電
    システムであり、前記空温式気化器で冷却された空気を
    前記マイクロガスタービンの吸気空気に利用する一方、
    前記マイクロガスタービンの温熱を前記天然ガス加温器
    の加温熱源に利用することにより、熱効率が高められた
    前記マイクロガスタービンの出力をサテライト基地の消
    費電力に利用することを特徴とする天然ガス発生・ター
    ビン発電システム。
  2. 【請求項2】 前記天然ガス加温器が気体対液体型の熱
    交換器であり、前記マイクロガスタービンの排ガスによ
    り加温して得た温水が加温熱源として供給される請求項
    1に記載の天然ガス発生・タービン発電システム。
  3. 【請求項3】 前記空温式気化器で冷却された空気を前
    記マイクロガスタービンの吸気口に供給する空気通路中
    に、前記空温式気化器の液化天然ガス管からの天然ガス
    漏れを検知するガス漏れ検知手段と前記空気通路を連通
    ・遮断する第1開閉手段とが設けられ、前記第1開閉手
    段に対し上手側の空気通路中に第2開閉手段を備える排
    気ラインが分岐接続され、他方、前記第1開閉手段に対
    し下手側の空気通路中に第3開閉手段を備える吸気ライ
    ンが分岐接続されてなり、前記ガス漏れ検知手段がガス
    漏れを検知しなければ第1開閉手段を開放、第2,第3
    開閉手段を閉鎖させ、ガス漏れを検知すれば第1開閉手
    段を閉鎖、第2,第3開閉手段を開放させてなる請求項
    1または2のうちの何れか一つの項に記載の天然ガス発
    生・タービン発電システム。
  4. 【請求項4】 前記マイクロガスタービンの排ガスの少
    なくとも一部を、必要に応じて前記空温式気化器の吸込
    ファンを介して、前記マイクロガスタービンの吸気口に
    空気を供給する空気通路に送気する排ガス送気ラインを
    設けると共に、前記空温式気化器に排ガスを送気する除
    霜用ガス送気ラインを前記空気通路から分岐させてなる
    請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の天然ガ
    ス発生・タービン発電システム。
JP2000341898A 2000-07-26 2000-11-09 天然ガス発生・タービン発電システム Pending JP2002106359A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000341898A JP2002106359A (ja) 2000-07-26 2000-11-09 天然ガス発生・タービン発電システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-225479 2000-07-26
JP2000225479 2000-07-26
JP2000341898A JP2002106359A (ja) 2000-07-26 2000-11-09 天然ガス発生・タービン発電システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002106359A true JP2002106359A (ja) 2002-04-10

Family

ID=26596711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000341898A Pending JP2002106359A (ja) 2000-07-26 2000-11-09 天然ガス発生・タービン発電システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002106359A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007247474A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Chugoku Electric Power Co Inc:The 空温式lng気化器の加温方法、加温装置、及びコージェネレーションシステム
JPWO2008136119A1 (ja) * 2007-04-26 2010-07-29 株式会社日立製作所 Lng冷熱利用ガスタービン及びlng冷熱利用ガスタービンの運転方法
JP2015534024A (ja) * 2012-11-12 2015-11-26 フルーア・テクノロジーズ・コーポレイション 環境空気気化装置と冷熱利用のための構成と方法
KR101703930B1 (ko) * 2015-10-30 2017-02-09 한국생산기술연구원 터빈발전장치
JP2017078441A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 株式会社Ogcts Lngサテライト設備

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007247474A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Chugoku Electric Power Co Inc:The 空温式lng気化器の加温方法、加温装置、及びコージェネレーションシステム
JPWO2008136119A1 (ja) * 2007-04-26 2010-07-29 株式会社日立製作所 Lng冷熱利用ガスタービン及びlng冷熱利用ガスタービンの運転方法
JP4859980B2 (ja) * 2007-04-26 2012-01-25 株式会社日立製作所 Lng冷熱利用ガスタービン及びlng冷熱利用ガスタービンの運転方法
JP2015534024A (ja) * 2012-11-12 2015-11-26 フルーア・テクノロジーズ・コーポレイション 環境空気気化装置と冷熱利用のための構成と方法
JP2017078441A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 株式会社Ogcts Lngサテライト設備
KR101703930B1 (ko) * 2015-10-30 2017-02-09 한국생산기술연구원 터빈발전장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4166822B2 (ja) 液化天然ガス(lng)を燃料とする複合サイクル発電プラントおよびlngを燃料とするガスタービンプラント
JP2856552B2 (ja) 液化天然ガスを燃料とする改良された共同サイクルプラント
US4231226A (en) Method and apparatus for vaporizing liquid natural gases
US7398642B2 (en) Gas turbine system including vaporization of liquefied natural gas
MX2008015940A (es) Metodo y planta para regasificacion de lng.
JPH10332090A (ja) 深冷冷却された液体ガスの処理方法
JP2013160233A (ja) ガスタービン入口空気加熱システム及び方法
JPH10288047A (ja) 液化天然ガス気化発電装置
US7870747B1 (en) Fogless ambient air vaporizer
JP2002106359A (ja) 天然ガス発生・タービン発電システム
JP2015534024A (ja) 環境空気気化装置と冷熱利用のための構成と方法
JPH08158814A (ja) コンバインドサイクルプラントの吸気冷却システム
CN105972673B (zh) 一种中继能源站型大温差供热系统及方法
CN209483483U (zh) 一种基于液化天然气冷能梯级利用的冷热电三联供系统
JP3697476B2 (ja) ガス圧力エネルギを利用した複合発電システム
JPH07113566A (ja) コ―ジェネレ―ションの気化冷却エンジン
JP2003138949A (ja) ガスタービン吸気装置
JPH06235332A (ja) ガスタービン用の液化天然ガス燃料を蒸発させる方法、及びガスタービン性能を向上させる方法
JP4133388B2 (ja) コージェネレーション設備を利用した蒸発装置
US20030014977A1 (en) Gas turbine installation and an associated operating method
KR101919696B1 (ko) 복합 사이클 발전 플랜트
ES2396790B1 (es) Sistema modular de aprovechamiento del frio y/o bog en una planta de regasificación de gas natural licuado
JPH09151707A (ja) 液化天然ガスを用いる冷熱発電装置
WO1998051916A1 (en) Cooling systems suitable for use with gas turbines
JP3801232B2 (ja) ガスタービンの吸気冷却装置