JP2002106019A - 水洗便器 - Google Patents

水洗便器

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JP2002106019A
JP2002106019A JP2000298297A JP2000298297A JP2002106019A JP 2002106019 A JP2002106019 A JP 2002106019A JP 2000298297 A JP2000298297 A JP 2000298297A JP 2000298297 A JP2000298297 A JP 2000298297A JP 2002106019 A JP2002106019 A JP 2002106019A
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pressure
water
cam
flush water
valve
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JP2000298297A
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English (en)
Inventor
Shuho Miyahara
秀峰 宮原
Noboru Niihara
登 新原
Kazuyuki Watanabe
一幸 渡邊
Yoshinobu Uchimura
好信 内村
Tomohiro Hirakawa
智博 平河
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低水圧の下で不十分な便器洗浄が行われる事
態の発生が抑制された水洗便器を提供する。 【解決手段】 洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、洗
浄水を吐出する洗浄水吐出手段と、洗浄水供給手段から
洗浄水吐出手段への洗浄水の通水を制御する洗浄水制御
手段とを備え、洗浄水制御手段は、操作手段と、操作手
段からの入力により変位する弾性体と、弾性体の変位速
度を減速させるダンパーと、弾性体の変位を外部へ伝達
する変位伝達手段と、変位伝達手段により駆動される弁
とを有し、更に、洗浄水の供給圧力と基準圧力とを比較
する圧力比較手段と、圧力比較結果を出力する出力手段
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水洗便器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】水洗便器においては、洗浄開始ボタンを
操作すると便器洗浄が開始される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】水道配管から直接洗浄
水が供給される水道直圧式の水洗便器においては、水栓
風呂、洗濯機、散水器等への給水が同時に行われている
場合には、便器洗浄水の給水圧力が低下する。低水圧時
に洗浄開始ボタンを操作しても、洗浄水流量が低下して
いるので、十分な便器洗浄は不可能である。本発明は上
記問題に鑑みてなされたものであり、低水圧の下で不十
分な便器洗浄が行われる事態の発生が抑制された水洗便
器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、洗浄水を供給する洗浄水供給手段
と、洗浄水を吐出する洗浄水吐出手段と、洗浄水供給手
段から洗浄水吐出手段への洗浄水の通水を制御する洗浄
水制御手段とを備え、洗浄水制御手段は、操作手段と、
操作手段からの入力により変位する弾性体と、弾性体の
変位速度を減速させるダンパーと、弾性体の変位を外部
へ伝達する変位伝達手段と、変位伝達手段により駆動さ
れる弁とを有し、更に、洗浄水の供給圧力と基準圧力と
を比較する圧力比較手段と、圧力比較結果を出力する出
力手段とを備えることを特徴とする水洗便器を提供す
る。本発明に係る水洗便器においては、洗浄水供給圧力
と基準圧力との比較結果が何らかの形で出力されるの
で、当該出力に基づいて、低水圧の下で不十分な便器洗
浄が行われる事態の発生を回避するための対策を講ずる
ことが可能となる。
【0005】本発明の好ましい態様においては、出力手
段は、洗浄水の供給圧力が基準圧力より低い場合に、警
報を表示する警報表示手段である。低水圧である旨の警
報がなされれば、同時使用されている他の水利用機器の
作動を停止させて水圧を回復させる、水圧が回復するま
で排便を取り止める等の、低水圧の下で不十分な便器洗
浄が行われる事態の発生を回避するための対策を講ずる
ことが可能となる。
【0006】本発明の好ましい態様においては、出力手
段は、洗浄水の供給圧力が基準圧力より低い場合に、操
作手段の操作を禁止する操作禁止手段である。低水圧の
場合に、操作手段の操作を禁止して洗浄水の通水を禁止
すれば、通水が禁止されている間に、同時使用されてい
る他の水利用機器の作動を停止させる等の水圧回復処置
を講ずることができるので、低水圧の下で不十分な便器
洗浄が行われる事態の発生が回避される。
【0007】本発明の好ましい態様においては、出力手
段は、洗浄水の供給圧力が基準圧力より低い場合に、洗
浄水の通水開始を遅延させる通水遅延手段である。低水
圧の場合に、洗浄水の通水開始を遅延させれば、通水開
始までに、同時使用されている他の水利用機器の作動を
停止させる等の水圧回復処置を講ずることができるの
で、低水圧の下で不十分な便器洗浄が行われる事態の発
生が回避される。
【0008】本発明の好ましい態様においては、基準圧
力は変更可能である。基準圧力を変更可能とすれば、設
置現場毎に、当該現場の水圧条件、水利用機器の設置条
件等に応じて、最適な基準圧力を設定することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施例に係る水洗便器を
説明する。図1に示すように、家庭用水道配管に接続さ
れた配管1の途上に、開閉弁2と流路切替弁3とが直列
に配設されている。流路切替弁3は開閉弁2の下流に配
設されている。開閉弁2は配管1内の流路を開閉し、流
路切替弁3は、配管1から分岐する配管1aの入口を開
閉する。配管1の下流端は、便器本体4のリム部に下方
へ差し向けて形成されたリム吐水穴4aに連通し、配管
1aの下流端は、便器本体のボウル部底部にトラップ排
水路へ差し向けて配設されたジェット吐水ノズル4bに
連通している。
【0010】開閉弁2と流路切替弁3の作動を制御する
弁制御装置5が配設されている。図2(a)に示すよう
に、弁制御装置5は、機械式タイマー兼駆動装置Aと、
弁開閉装置Bと、始動ボタンCとを有している。機械式
タイマー兼駆動装置Aは、シリンダー6を有している。
シリンダー6は周壁6aと、端壁6b、6cとを有して
いる。端壁6bには空気穴6dが穿設され、端壁6cに
はオリフィス7が取り付けられている。シリンダー6
に、ピストン8が挿通されている。ピストン8は、ピス
トンロッド8aとピストンヘッド8bとを有している。
ピストンロッド8aはシリンダー6の端壁6bを摺動可
能に貫通している。ピストンヘッド8bは、シリンダー
のの周壁6aの内面に摺動可能に当接している。当該当
接部は、Oリング9によりシールされている。Oリング
9は、ピストンヘッド8bの周面に形成された溝8b1
内に収容されている。シリンダー6の端壁6bに対峙す
る側の溝8b1 の側壁の一部が適当な周長に亘って切り
欠かれている。ピストンヘッド8bと端壁6bとの間に
室αが形成され、ピストンヘッド8bと端壁6cとの間
に室βが形成されている。室β内にコイルバネ10が配
設されている。
【0011】弁開閉装置Bは、スピンドル11を有して
いる。スピンドル11の一端はピストンロッド8aの自
由端に当接している。スピンドル11は案内部材12に
形成された案内穴に長手方向へ移動可能に挿通されてい
る。スピンドル11の一方の側面に、ピストンロッド8
aの自由端に当接する一端の側から他端の側へ向けて拡
径方向へ傾斜する斜面11a1 と斜面の終端に接続する
平坦面11a2 とから成るカム11aが形成されてい
る。スピンドル11の他方の側面に凹部11bが形成さ
れている。凹部11bのスピンドル11の長手方向に直
交する面がカム11cを形成している。凹部11b内に
カム係合部材13が配設されている。カム係合部材13
は、カム11cに当接して一端がスピンドル11から径
方向外方へ突出する図2(a)で実線で示す第1位置
と、カム11cから離れて全体が凹部11b内に収容さ
れる図2(a)で一点鎖線で示す第2位置との間で揺動
可能に、スピンドル11に取り付けられている。無負荷
時には、カム係合部材13は、弱い復帰バネ13aの付
勢力を受けて、第1位置にある。スピンドル11のカム
11aに対峙して、スピンドル11の延在方向に直交す
るカムロッド14が配設されている。カム係合部材13
に対峙して、スピンドル11の延在方向に直交するカム
ロッド15が配設されている。カムロッド14は開閉弁
2に連結されている。カムロッド15は流路切替弁3に
連結されている。
【0012】始動ボタンCは、ボタン本体16を有して
いる。ボタン本体16は、案内部材17に形成された案
内穴17aに長手方向へ移動可能に挿通されている。ボ
タン本体16の一端にフランジ16aが形成されてい
る。案内穴17aに、フランジ16aを収容する段部1
7bが形成されている。ボタン本体16のフランジ16
aが形成された端部は、スピンドル11の他端に当接し
ている。
【0013】流路切替弁3の構造を図3に示す。流路切
替弁3は、配管1と配管1aとに接続されるケース3a
と、弁体3bと、弁座3cとを有している。弁体3bに
カムロッド15が固定されている。弁体3bを弁座3c
に当接する方向へ付勢するコイルバネ3dが配設されて
いる。カムロッド15に外力が印加されていない時、コ
イルバネ3dの付勢力と一次側圧力とにより、弁体3b
は弁座3cに当接し、配管1aの入口を閉じている。カ
ムロッド15に外力が印加されて、カムロッド15が弁
体3bの方向へ押されると、コイルバネ3dの付勢力に
抗して弁体3bが弁座3cから離れ、配管1aの入口を
開く。矢印で示すように、配管1を流れる洗浄水の一部
が、流路切替弁3を通って、配管1aへ流入する。開閉
弁2も流路切替弁3と同様の構造を有している。
【0014】配管1の開閉弁2よりも上流の部位に、圧
力比較装置20が配設されている。図4に示すように、
圧力比較装置20は、筒体20aと有底筒体20bとを
有している。筒体20aと有底筒体20bとにより、ダ
イアフラム20cが挟持されている。ダイアフラム20
cと有底筒体20bとにより圧力室20dが構成されて
いる。有底筒体20bの底壁にオリフィス穴20eが形
成されている。圧力室20dは、オリフィス穴20eと
配管20fとを介して配管1に連通している。ダイアフ
ラム20cを挟持して筒体20aと有底筒体20bの内
部で延在するダイアフラム押さえ20gが配設されてい
る。ダイアフラム押さえ20gはバネ20hにより有底
筒体20bの底壁へ向けて付勢されている。筒体20a
内に、環状のバネ押さえ20iが配設されている。ダイ
アフラム押さえ20gの一端はバネ押さえ20iの中心
穴に挿入されている。ダイアフラム押さえ20gの一端
に、磁石20jが取り付けられている。磁石20jに対
峙して、バネ押さえ20iにホール素子20kが取り付
けられている。
【0015】開閉弁2、流路切替弁3、弁制御装置5、
圧力比較装置20は、便器本体4内に配設されている。
図1に示すように、表示装置21が、便器本体4取り付
けられている。表示装置21は、圧力比較装置20のホ
ール素子20kがOFFの時に、低水圧である旨表示す
る。
【0016】本実施例に係る水洗便器の洗浄作動を説明
する。水洗便器の不使用時には、弁制御装置5は図2
(a)に示す初期状態にあり、開閉弁2は配管1内流路
を閉じ、切替弁3は配管1aの入口を閉じている。始動
ボタンCのボタン本体16は、案内部材17から突出し
ている。フランジ16aは段部17bに当接している。
弁開閉装置Bのスピンドル11は始点位置にあり、案内
部材12から突出している。カム係合部材13は第1位
置にある。カムロッド14はカム11aとシリンダーの
端壁6bとの間にあり、カムロッド15はカム係合部材
13とシリンダーの端壁6bとの間にある。
【0017】便器洗浄を開始する際には、便器利用者
が、始動ボタンCのボタン本体16を手動で案内部材1
7内へ押し込む。図2(a)で白抜き矢印で示すよう
に、ボタン本体16が案内部材12ヘ向けて移動を開始
し、スピンドル11が始点位置からシリンダー6へ向け
て往行を開始し、ピストンヘッド8bがコイルバネ10
を押し縮めつつシリンダー6内を端壁6cへ向けて移動
を開始する。図2(a)で一点鎖線で示すように、シリ
ンダーの側壁6aからの摩擦力を受けたOリング9の一
部が、溝8b1 の側壁の切欠部を介して溝8b1 から押
し出され、Oリング9によるシールが破られる。容積が
減少しつつある室β内の空気が、ピストンヘッド8bと
シリンダーの側壁6aとの間の隙間を通って、容積が増
加しつつある室αへ移動する。シリンダー6の端壁6b
に穿設された空気穴6dを通って、容積が増加しつつあ
る室αへ空気が流入する。
【0018】スピンドルのカム11aがカムロッド14
に係合し、カムロッド14を介して開閉弁2に係合す
る。カム11aはカムロッド14を白抜き矢印で示すス
ピンドル11から遠ざかる方向へ押し、カムロッド14
を介して、配管1内の水圧に抗して開閉弁2を開く。開
閉弁2よりも下流の配管1へ洗浄水が流入する。洗浄水
は配管1を通ってリム吐水穴4aへ導かれ、リム吐水穴
4aから吐出して、便器本体4のボウル部上部内面を洗
浄する。カム係合部材13は、カムロッド15に当接す
ると、カムロッド15から負荷を受けて、第1位置から
第2位置ヘ揺動する。従って、カム11cはカム係合部
材13を介してカムロッド15に係合せず、更には、カ
ム係合部材13とカムロッド15とを介して流路切替弁
3に係合せず、流路切替弁3を開かない。この結果、流
路切替弁3は配管1aの入口を閉じている。図2(b)
に示すように、始動ボタンCのボタン本体16が案内部
材12に当接してボタン本体16が停止し、スピンドル
11は終点位置に到達し、停止して往行を終了し、洗浄
開始操作が終了する。洗浄開始操作終了時には、カム係
合部材13とカムロッド15との当接は解除されてお
り、カム係合部材13は復帰バネ13aの付勢力を受け
て第1位置に復帰している。
【0019】便器利用者が、始動ボタンCのボタン本体
16から指を離すと、コイルバネ10の付勢力を受け
て、図2(b)で白抜き矢印で示すように、ピストンヘ
ッド8bがシリンダーの端壁6bへ向けて移動を開始
し、スピンドル11が終点位置から始点位置へ向けて復
行を開始し、ボタン本体16が案内部材12から遠ざか
る方向ヘ移動を開始する。シリンダーの側壁6aからの
摩擦力を受けたOリング9の一部が、溝8b1 の側壁の
切欠部を介して溝8b1 内へ復帰し、Oリング9による
シールが復活する。容積が増加しつつある室β内へオリ
フィス7を介して空気が流入し、容積が減少しつつある
室αから空気穴6dを介して空気が流出する。室βの容
積増加速度、スピンドル11の復行時の移動速度は、オ
リフィス7を通過する空気の流量によって規制される。
オリフィス7を通過する空気の流量は、コイルスバネ1
0のバネ定数とオリフィス7の穴径によって規制され
る。スピンドル11は、コイルバネ10のバネ定数とオ
リフィス7の穴径とによって定まる略一定の速度で復行
する。
【0020】スピンドル11が終点位置から始点位置へ
向けて所定距離移動すると、すなわち洗浄開始操作終了
時点から所定時間が経過すると、図2(c)に示すよう
に、カム係合部材13がカムロッド15に当接する。カ
ム係合部材13はカムロッド15から負荷を受けるが、
復帰バネ13aの付勢力を受けて第1位置に復帰してい
るカム係合部材13はスピンドル11のカム11cに押
し付けられるのみで揺動しない。この結果、カム11c
がカム係合部材13を介してカムロッド15に係合し、
ひいてはカム係合部材13とカムロッド15とを介して
流路切替弁3に係合する。カム11cは、カム係合部材
13を介してカムロッド15を、白抜き矢印で示すスピ
ンドル11から遠ざかる方向へ押し、配管1内の水圧に
抗して流路切替弁3を開く。洗浄水の一部が配管1aへ
流入する。この結果、洗浄水の一部は配管1を通りリム
吐水穴4aから吐出して便器本体4のボウル部上部内面
を洗浄し、他の一部は配管1aを通りジェット吐水ノズ
ル4bから吐出して、便器本体4のトラップ排水路内に
サイホン現象を誘起し、ボウル内の汚水を外部排出管へ
排出させる。
【0021】図2(c)の位置からスピンドル11が始
点位置へ向けて更に移動すると、すなわち図2(c)の
時点から更に所定時間が経過すると、図2(d)に示す
ように、カム係合部材13を介するカム11cとカムロ
ッド15との係合が解除される。カムロッド15からの
負荷が無くなった流路切替弁3は一次側の水圧により閉
鎖し、流路切替弁3の閉鎖に伴ってカムロッド15はス
ピンドル11に接近する方向へ移動する。流路切替弁3
が閉じることにより、配管1aへの洗浄水の流入が停止
し、ジェット吐水ノズル4bからの洗浄水の吐出が停止
する。カム11aは未だカムロッド14に係合してお
り、開閉弁2は未だ開いている。配管1を通ってリム吐
水穴4aへ導かれた洗浄水が、リム吐水穴4aから吐出
してボウル部内に封水を形成する。
【0022】図2(d)の時点から更に所定時間が経過
すると、始動ボタンCのボタン本体のフランジ16a
が、案内部材17の案内穴の段部17bに当接し、ボタ
ン本体16が停止し、スピンドル11が始点位置へ復帰
して停止する。カム11aとカムロッド14との係合が
解除され、カムロッド14からの負荷が無くなった開閉
弁2は一次側の水圧により閉鎖し、開閉弁2の閉鎖に伴
ってカムロッド14はスピンドル11に接近する方向へ
移動し、弁制御装置5は図2(a)に示す初期状態とな
る。開閉弁2が閉じることにより、開閉弁2より下流の
配管1への洗浄水の流入が停止し、便器洗浄が終了す
る。
【0023】開閉弁2よりも上流側の配管1内の洗浄水
圧力と基準圧力とが、圧力比較装置20により比較され
る。圧力比較装置20の圧力室20dは、オリフィス穴
20eと配管20fとを介して配管1に連通しているの
で、圧力室20dの内圧は、配管1内の洗浄水の定常
圧、すなわち短周期の変動圧力を除いた定常的な圧力と
同圧である。配管1内の洗浄水の定常圧が基準圧力未満
の時は、バネ20hの付勢力がダイアフラム20cに加
わる洗浄水圧力による力に打ち勝ち、バネ20hに押さ
れてダイアフラム押さえ20gの一端は有底筒体20b
の底壁に当接している。この時、磁石20jはホール素
子20kから所定距離以上に遠ざかっており、磁石20
jから受ける磁力が小さいのでホール素子はOFFされ
ている。配管1内の洗浄水の定常圧が基準圧力以上の時
は、ダイアフラム20cに加わる洗浄水圧力による力が
バネ20hの付勢力に打ち勝ち、ダイアフラム20cに
押されて、ダイアフラム押さえ20gは有底筒体20b
の底壁から遠ざかる方向へ移動してる。この時、磁石2
0jはホール素子20kに所定距離未満に接近してお
り、磁石20jから受ける磁力によりホール素子はON
されている。従って、配管1内の洗浄水圧力と基準圧力
との比較結果が、ホール素子20kのON/OFFとし
て出力される。ホール素子20kがOFFの時に、低水
圧である旨の警報が、表示装置21に表示される。表示
は、視覚によって認識されるものでも良く、聴覚によっ
て認識されるものであっても良く、或いは触覚によって
認識されるものであっても良い。便器使用者は、表示装
置21の表示に基づいて、洗浄水圧が低いので十分な便
器洗浄を行えないことを認識し、弁制御装置5の始動ボ
タンCを押すことを控える。便器利用者の要請により、
同時使用されている風呂、洗濯機、散水機等の水利用機
器の使用が停止される。この結果、配管1内の洗浄水圧
力が基準圧力まで回復し、低水圧である旨の表示が消え
る。便器利用者は、低水圧である旨の表示が消えたこと
を確認した上で、弁制御装置5の始動ボタンCを押す。
この結果、十分な流量の洗浄水が便器本体4に供給さ
れ、十分な便器洗浄が行われる。上記説明から分かるよ
うに、本実施例に係る水洗便器においては、圧力比較装
置20による洗浄水供給圧力と基準圧力との比較結果
が、表示装置21に出力され、低水圧時に警報が表示さ
れるので、当該表示に基づいて、低水圧の下で不十分な
便器洗浄が行われる事態の発生を回避するための対策を
講ずることが可能である。
【0024】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
は上記実施例に限定されない。図5に示すように、圧力
比較装置20のダイアフラム押さえ20gの他端をバネ
押さえ20iの外部へ突出させ、ダイアフラム押さえ2
0gの他端に一端が係合可能な揺動カム22を配設し、
揺動カム22の自重による揺動中心回りのモーメントに
より揺動カム22が二重矢印方向へ回動して、揺動カム
22の他端が弁制御装置5のスピンドル11に形成した
凹部11dに係合するように構成しても良い。配管1内
の洗浄水圧力が基準圧力未満の時に、弁制御装置5の始
動ボタンCを押すと、スピンドル11は白抜矢印の方向
へ移動しようとするが、他端が凹部11dに係合する揺
動カム22がスピンドル11に押されて二重矢印方向へ
僅かに回動すると、一端が有底筒体20bの底壁に当接
したダイアフラム押さえ20gの他端に揺動カム22の
一端が当接して、揺動カム22の回動が阻止されるの
で、結局スピンドル11の白抜矢印方向への移動は阻止
され、弁制御装置5の始動ボタンCの押し込み操作は禁
止され、開閉弁2の開弁は禁止され、便器本体4への洗
浄水の通水は禁止される。便器本体4への洗浄水の通水
が禁止されている間に、便器利用者の要請により、同時
使用されている風呂、洗濯機、散水機等の水利用機器の
使用が停止される。この結果、配管1内の洗浄水圧力が
基準圧力まで回復する。配管1内の洗浄水圧力が基準圧
力まで回復すると、ダイアフラム押さえ20gが揺動カ
ム22に接近する方向へ移動し、ダイアフラム押さえ2
0gの他端が揺動カム22の一端を押して、揺動カム2
2を三重矢印の方向へ回動させる。この結果、揺動カム
22の他端とスピンドル11の凹部11dとの係合が解
除され、スピンドル11の白抜矢印方向への移動が可能
になる。便器利用者が弁制御装置5の始動ボタンCを押
し込むと、便器洗浄が開始され、基準圧力まで回復した
洗浄水により、十分な便器洗浄が行われる。上記説明か
ら分かるように、圧力比較装置20による洗浄水供給圧
力と基準圧力との比較結果が、揺動カム22に出力さ
れ、低水圧時に、弁制御装置5の始動ボタンCの押し込
み操作が禁止されるので、低水圧の下で不十分な便器洗
浄が行われる事態の発生が回避される。
【0025】図6に示すように、圧力比較装置20のダ
イアフラム押さえ20gの他端をバネ押さえ20iの外
部へ突出させ、ダイアフラム押さえ20gの他端に一端
が係合可能な揺動カム22を配設し、揺動カム22の自
重による揺動中心回りのモーメントにより揺動カム22
が二重矢印方向へ回動して、揺動カム22の他端に形成
した大径部が弁制御装置5のシリンダー6のオリフィス
7を塞ぐように構成しても良い。配管1内の洗浄水圧力
が基準圧力未満の時に、弁制御装置5の始動ボタンCを
押して便器洗浄を開始すると、スピンドル11が終点位
置から始点位置へ向けて移動する際に、揺動カム22の
他端に形成した大径部がオリフィス7を塞ぎ、室βへの
空気の流入が阻止されて、スピンドル11が停止する。
この結果、カム係合部材13によるカムロッド15の駆
動が遅延し、流路切替弁3の開弁が遅延し、ジェット吐
水ノズル4bへの通水開始が遅延し、トラップ排水路内
でのサイホン現象の発現が遅延する。ジェット吐水ノズ
ル4bへの通水が遅延している間に、便器利用者の要請
により、同時使用されている風呂、洗濯機、散水機等の
水利用機器の使用が停止される。この結果、配管1内の
洗浄水圧力が基準圧力まで回復する。配管1内の洗浄水
圧力が基準圧力まで回復すると、ダイアフラム押さえ2
0gが揺動カム22に接近する方向へ移動し、ダイアフ
ラム押さえ20gの他端が揺動カム22の一端に当接
し、揺動カム22を三重矢印の方向へ回動させる。この
結果、揺動カム22の他端に形成された大径部がオリフ
ィス7から離れ、室βへの空気の流入が再開され、スピ
ンドル11の移動が再開される。この結果、カム係合部
材13によりカムロッド15が駆動され、流路切替弁3
が開弁し、ジェット吐水ノズル4bへ通水されて、トラ
ップ排水路内でのサイホン現象が発現する。サイホン現
象の発現により、便器が十分に洗浄される。上記説明か
ら分かるように、圧力比較装置20による洗浄水供給圧
力と基準圧力との比較結果が、揺動カム22に出力さ
れ、低水圧時に、弁制御装置5のスピンドル11の始点
位置への移動が遅延し、ジェット吐水ノズル4bへの通
水開始が遅延するので、低水圧の下で不十分な便器洗浄
が行われる事態の発生が回避される。
【0026】水圧検出装置20のバネ20hのバネ定数
を変更することにより、基準圧力を変更することが可能
である。この結果、水洗便器の設置現場毎に、当該現場
の水圧条件、水利用機器の設置条件等に応じて、最適な
基準圧力を設定することが可能となる。
【0027】
【発明の効果】上記説明から分かるように、本発明に係
る水洗便器においては、検出された洗浄水供給圧力と基
準圧力との比較結果が何らかの形で出力されるので、当
該出力に基づいて、低水圧の下で不十分な便器洗浄が行
われる事態の発生を回避するための対策を講ずることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る水洗便器の機器構成図で
ある。
【図2】本発明の実施例に係る水洗便器が備える弁制御
装置の断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る水洗便器が備える開閉弁
の断面図である。
【図4】本発明の実施例に係る水洗便器が備える水圧検
出装置の断面図である。
【図5】水圧検出装置の変形例の断面図である。
【図6】水圧検出装置の変形例の断面図である。
【符号の説明】
1 配管 1a 配管 2 開閉弁 3 流路切替弁 4 便器本体 5 弁制御装置 6 シリンダー 7 オリフィス 8 ピストン 9 Oリング 10 コイルバネ 11 スピンドル 11a、11c カム 12 案内部材 13 カム係合部材 14、15 カムロッド 16 ボタン本体 17 案内部材 20 圧力比較装置 21 表示装置 22 揺動カム A 機械式タイマー兼駆動装置 B 弁開閉装置 C 操作ボタン α、β 室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 一幸 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 内村 好信 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 平河 智博 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D039 AA02 AC04 DB00 FC00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、洗
    浄水を吐出する洗浄水吐出手段と、洗浄水供給手段から
    洗浄水吐出手段への洗浄水の通水を制御する洗浄水制御
    手段とを備え、洗浄水制御手段は、操作手段と、操作手
    段からの入力により変位する弾性体と、弾性体の変位速
    度を減速させるダンパーと、弾性体の変位を外部へ伝達
    する変位伝達手段と、変位伝達手段により駆動される弁
    とを有し、更に、洗浄水の供給圧力と基準圧力とを比較
    する圧力比較手段と、圧力比較結果を出力する出力手段
    とを備えることを特徴とする水洗便器。
  2. 【請求項2】 出力手段は、洗浄水の供給圧力が基準圧
    力より低い場合に、警報を表示する警報表示手段である
    ことを特徴とする請求項1に記載の水洗便器。
  3. 【請求項3】 出力手段は、洗浄水の供給圧力が基準圧
    力より低い場合に、操作手段の操作を禁止する操作禁止
    手段であることを特徴とする請求項1に記載の水洗便
    器。
  4. 【請求項4】 出力手段は、洗浄水の供給圧力が基準圧
    力より低い場合に、洗浄水の通水開始を遅延させる通水
    遅延手段であることを特徴とする請求項1に記載の水洗
    便器。
  5. 【請求項5】 基準圧力は変更可能であることを特徴と
    する請求項1乃至4の何れか1項に記載の水洗便器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011511189A (ja) * 2008-01-31 2011-04-07 エイエフ カンパニー,リミテッド 水圧および人体荷重を用いた便器の無電源自動水洗装置付き便座およびその制御方法
JP2012159385A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Lixil Corp 水圧測定装置

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JP2011511189A (ja) * 2008-01-31 2011-04-07 エイエフ カンパニー,リミテッド 水圧および人体荷重を用いた便器の無電源自動水洗装置付き便座およびその制御方法
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