JP2002105732A - レインウエア等のフード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】フードが上衣襟周方向に左右に移動可能に取り
付けられたレインウエアにおいて、フードの上衣襟周方
向の移動可能長さが長く、上衣に安定的に取り付けるこ
とが出来、着脱可能で安定性に優れたレインウエア等の
フードの提供を目的とする。 【解決手段】上衣の襟部分に着脱可能に取り付けたレイ
ンウエア等のフードにおいて、フードの裾部分を二重に
縫着し、周方向に細長く、下方向に開口部を有する袋状
の凸部を設けた。この二重構造の中にベルトを周方向に
配設し、ベルトの両端及び少なくとも中央部をフードに
縫着した。なおベルト中央部がフードの後部裾部分中央
部に位置している。この二重構造の内側に縫着されたベ
ルトの右端と中央部の間及び左端と中央部の間のベルト
にそれぞれ、少なくとも１つ以上スライド可能にスライ
ド部材を配設し、このスライド部材に取り付け具を設
け、この取り付け具にて上衣の襟外側下にフードを取り
付けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はレインウエア、アノ
ラック、防寒衣等に着脱可能に取り付けられているフー
ドに関する。

【０００２】

【従来の技術】フード付き上衣を着てフードをかぶった
場合に身体と顔が正面向きの場合にはフードが視界の邪
魔にならないが、顔のみを横向きにした際にフードが上
衣に固定されていると顔の一部がフードにより隠され視
界がさえぎられ危険であることから、従来から上衣の襟
部分に着脱可能で上衣の襟部に沿って左右に移動可能な
フードが各種提案されている。

【０００３】例えば実開平２−１２２００９号には上衣
の襟部周方向にスライド帯部材を取り付け、フードにス
ライド部材の一方の端を固定し、他方の端を上衣のスラ
イド帯部材に約１周巻き付け、フードに係止するものが
開示されている。しかし、このような取り付け構造では
フードにとりつけられた左右のスライド部材をその都度
スライド帯部材に巻き付けて取り付けなければならず、
大変な作業であり、スライド帯部材と襟との間に隙間が
出来ることからフードの後部の裾部材が不安定となる技
術的課題があった。

【０００４】実開平３−３４００７号にはスライドガイ
ド帯にスライド材を介してスライド帯材を取り付けたフ
ード回動部品を用いて、スライド帯材をフードに取り付
けスライドガイド帯を上衣の襟に取り付けるものが開示
されているが、上衣及びフードの両方に取り付けなけれ
ばならず、作用性が悪いばかりか、この部品を紛失する
恐れがあった。また、フードを上衣の襟に安定的に取り
付け、スライド可能にするには少なくともスライド材が
３つ以上設けなければ実用的にならない。するとホック
は４ヶ所以上必要になりそれに伴いフードの移動長さが
短くなるという技術課題があった。

【０００５】実開平３−４５９１７号にはフード内面下
端部に周方向に間隔をおいて少なくとも３つのベルト通
しを設け、これに中間部を二重にした衿ベルトを挿入
し、これを上衣の襟に取り付けたものが開示されてい
る。しかし、このような構造では３つのベルト通しと衿
ベルトの二重にしたつなぎ目が干渉するのでフードの移
動長さが短く、二重にした部分のベルトのいわゆる「あ
そび」にてフードの裾部分が不安定になる技術課題があ
った。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記技術的課
題を鑑みて、フードの上衣襟周方向の移動可能長さが長
く、上衣に安定的に取り付けることが出来、着脱可能で
安定性に優れたレインウエア等のフードの提供を目的と
する。

【０００７】

【課題が解決するための手段】請求項１記載の発明は上
衣の襟部分に着脱可能に取り付けたレインウエア等のフ
ードにおいて、フードの裾部分を二重に縫着し、周方向
に細長く、下方向に開口部を有する袋状の凹部を設け
た。この二重構造の中にベルトを周方向に配設し、ベル
トの両端及び少なくとも中央部をフードに縫着した。な
おベルト中央部がフードの後部裾部分中央部に位置して
いる。また、ベルトの中央部をフードに縫着する場合
に、二重構造のフード内側の部分にのみ縫着してもよい
がフードの安定性を考慮すると二重構造のフード外側か
らはさみ込むように縫着するのがよい。この二重構造の
内側に縫着されたベルトの右端と中央部の間及び左端と
中央部の間のベルトにそれぞれ、少なくとも１つ以上ス
ライド可能にスライド部材を配設し、このスライド部材
に取り付け具を設け、この取り付け具にて上衣の襟外側
下にフードを取り付けた。これにより、スライド部材が
ベルトの端から中央部まで移動出来、ベルトがフードの
裾の二重構造の内部に設けられているのでフードの裾が
ベルトと離れないように作用する。

【０００８】請求項２記載の発明は請求項１記載のフー
ドの後部裾に周方向に反射テープを取り付けたものであ
る。これにより反射テープが頭の動きに合わせて左右に
動くので第三者から発見されやすいように作用する。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の望ましい実施の形態を図
１〜３に基づいて以下説明する。フードの背面から見た
斜視図を図１、側面図を図２、フードの裾部分Ａ−Ａ断
面図を図３にそれぞれ示す。フード１の裾部分をフード
内側２１とフード外側２２とで周方向に細長い二重構造
になるように周方向２ａ、上下方向２ｂ、２ｃにて縫着
し、この内部にベルト３を配設し、ベルトの両端３２、
３３を二重構造のフード内側２１に縫着し、ベルト中央
部３１をフード内側２１とフード外側２２ではさみ込む
ように縫着した。なおベルト中央部はフード後部裾の中
央部に位置している。ベルトの右端３２と中央部３１の
間及びベルトの左端３３と中央部３１の間にそれぞれ、
図３に示すように一方の端部にベルトを通してリング状
に縫着し他方の端部に例えば、ホック等の取り付け具５
ａを有するスライド部材４を設けた。この取り付け具５
ａと上衣６の襟７の下部に配設したホック等の取り付け
具５ｂと係着させることでフードを上衣に取り付けた。
ここでベルト３又はスライド部材４の材質はフードと同
材質でもよいが強度及びスライド性を考慮するとナイロ
ン等の樹脂系で編んだものが望ましい。フードの前面下
部の両端にはいわゆるマジックテープ（登録商標）等の
係着具９ａ、９ｂが取り付けられていて、フードを頭に
かぶった際に、あご付近で当該係着具９ａと９ｂを重ね
合わせフードが頭部にフイットするようになっている。
またフード後部の裾部分外面の周方向に反射テープ８が
縫着されている。

【００１０】

【発明の効果】本発明のフードによればベルトがフード
の二重構造の裾部分内部に取り付けられているので上衣
に取り付けた際にフードが安定し、スライド部材がベル
トの端からフード後部裾中央部まで移動可能なので頭の
動きに対する追随性が高く、スライド部材がフードに一
体的に設けられるので上衣への着脱が容易である。また
フードの上衣への取り付け位置が従来の襟部分に対して
その下部になっているのでフードを頭から脱ぎ上衣の後
方に下げた場合に襟をフードの自重にて引っ張ることが
なく着心地のよいレインウエアとなる。またフードの後
部裾部分に反射テープが取り付けられるのでフードが頭
の動きに合わせて左右に動くのでそれに伴い反射テープ
も左右に動く。従って一般に動きのある物の方が静止物
より発見しやすいので第三者に発見されやすいフードと
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るフードを背面から見た斜視図を示
す。

【図２】本発明に係るフードの側面図を示す。

【図３】フード裾部分のＡ−Ａ断面図を示す。

【符号の説明】

１ フード ２ 二重構造部 ２１ 二重構造部のフード内側 ２２ 二重構造部のフード外側 ３ ベルト ３１、３２、３３、ベルトの縫着部 ４ スライド部材 ５ａ、５ｂ 取り付け具 ６ 上衣 ７ 襟 ８ 反射テープ ９ａ、９ｂ 係着具

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上衣の襟部分に着脱可能に取り付けられた
   レインウエアのフードにおいて、フードの裾部分に縫着
   により設けた周方向に細長く、下方向に開口部を有する
   袋状の凹部にベルトを周方向に配設し、ベルトの両端及
   びフードの後部裾部分の略中央部に位置するベルトの中
   央部の少なくとも３ヶ所以上をフードに縫着し、ベルト
   の右端とフードに縫着された中央部の間及びベルトの左
   端とフードに縫着された中央部の間のベルトにそれぞれ
   少なくとも１つ以上、スライド可能にスライド部材を配
   設し、該スライド部材に上衣に取り付けるための取り付
   け具を設けたことを特徴とするレインウエアのフード。
2. 【請求項２】フードの後部裾部分に周方向に反射テープ
   を取り付けた請求項１記載のレインウエアのフード。