JP2002104461A - 蓋体開閉装置 - Google Patents

蓋体開閉装置

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JP2002104461A
JP2002104461A JP2000291775A JP2000291775A JP2002104461A JP 2002104461 A JP2002104461 A JP 2002104461A JP 2000291775 A JP2000291775 A JP 2000291775A JP 2000291775 A JP2000291775 A JP 2000291775A JP 2002104461 A JP2002104461 A JP 2002104461A
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lid
pinion gear
box
closing device
gear
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JP2000291775A
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Tsutomu Ueno
勉 上野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋体を開いた状態にして、箱体に対してその
奥行き方向に引き出す際や押し込む際に、蛇行したりガ
タついたりすることなく常に平滑に平行移動することが
可能である蓋体開閉装置を提供する。 【解決手段】 段付きネジ100を支持軸として回動可
能に設けられたピニオンギヤ102と、そのピニオンギ
ヤと噛み合うように歯列が配列されたラックギヤ104
及び回動支持部材106が設けられた蓋体1とを備えて
おり、ラックギヤの歯列の一端から先には、ピニオンギ
ヤの外周を180度にわたって抱き込んで、そのピニオ
ンギヤと共に回動可能である回動支持部材が設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、箱状の構造物の前
面などに、支点を中心として回動するように設けられ
て、単に開閉可能であるのみならず、その支点の軸方向
に対してほぼ直交する方向に平行移動可能である蓋体開
閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の蓋体及びその開閉装置
は、その一例を図8に示したように、回動時に支点とな
る突起12を有する蓋体10と、その蓋体10が前面に
装着される箱体20とを備えており、蓋体10は、所定
の支点を中心として回動して開閉可能であるとともに、
箱体20の前後方向に平行移動可能であるように設定さ
れている。
【0003】さらに詳細には、箱体20には、内壁面2
6にガイド孔22が設けられており、そのガイド孔22
に蓋体10の突起12がはめ込まれる。そのガイド孔2
2は、蓋体10の回動時には突起12を前端部の凸リブ
状などのストッパ24で仕切られた部分で支持する。蓋
体10が前面に開いた状態となって、蓋体10に対して
箱体20の奥行き方向(前後方向)へと押し込む力が加
えられると、蓋体10の突起12付近の可撓構造14が
適度に撓んで、突起12がストッパ24を乗り越えて、
ガイド孔22に誘導されてその長手方向に移動可能とな
る。そして、さらに同じ方向に押し込む力が加えられる
と、蓋体10は箱体20に対してその奥行き方向に平行
移動される。そのガイド孔22の長手方向の長さは、例
えば蓋体10が平行移動して箱体20の奥行き方向にほ
ぼ完全に格納されるか、あるいはユーザが指で引き出せ
る程度の余裕を前方に残して格納されるように設定され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の蓋体及びその開閉装置では、蓋体10の平行移動
時に、蓋体10に掛けられる力の方向によっては、突起
12の近くに設けられた可撓構造14が撓むことや、箱
体20の内壁面26と蓋体10との間に設けられている
寸法上の余裕内で蓋体10がガタつくことなどに起因し
て、蓋体10が蛇行したり箱体20の内壁面26と接触
するなどして、蓋体10の平滑な平行移動が妨げられる
という問題があった。特に、蓋体10を箱体20の内壁
面26に対して平行に保ちつつ移動させることができな
ければ、摩擦抵抗が生じるのみならず、はなはだしくは
箱体20の内壁面26に蓋体10が引っ掛かった状態と
なり、そこで移動が停止してしまい、蓋体10の押し込
みや引き出しができなくなる場合もある。あるいは、そ
のような停止状態から蓋体10を無理に引き出したり押
し込んだりすると、突起12や可撓構造14などが破損
する場合もある。
【0005】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、蓋体を箱体に対してその奥行き方向に
引き出す際や押し込む際に、蛇行したりガタついたりす
ることなく常に平滑に平行移動することが可能である蓋
体開閉装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の蓋体開閉装置
は、蓋体支持軸を中心として前記箱体に対して回動可能
に取り付けられたピニオンギヤと、前記ピニオンギヤと
噛み合って前記支持軸の長手方向に対して略直交方向に
直線的な移動が可能であるように歯列が配列され、前記
蓋体に設けられたラックギヤと、前記蓋体の端部の延長
上に設けられ、前記ラックギヤの歯列の端部より先の位
置で前記ピニオンギヤの外周の半周以内を抱き込んで、
前記ピニオンギヤと共に回動可能である湾曲した回動支
持部材とを有し、前記ピニオンギヤと前記ラックギヤと
の噛み合いによって、前記ラックギヤの移動方向が規制
されて前記蓋体が前記支持軸の長手方向に対して略直交
方向に直線的な移動が行われるよう構成されたものであ
る。
【0007】この構成により、蓋体の開閉時には、回動
支持部材がピニオンギヤの外周を抱き込んで、そのピニ
オンギヤと共に、あるいはその外周を滑って、支持軸を
中心として回動して、開閉動作が滑らかに行われる。そ
して蓋体が支持軸の長手方向に対して直交方向に移動す
る際には、ピニオンギヤとラックギヤとの噛み合いによ
ってそのラックギヤの移動方向が規制されて、ラックギ
ヤの歯列の配列方向に滑らかに平行移動が行われる。そ
の結果、支持軸を中心として蓋体を開閉することが可能
となるとともに、その蓋体を箱体に対してその奥行き方
向に引き出す際や押し込む際に、蛇行したりガタついた
りすることなく、常に滑らかに平行移動させることが可
能となる。
【0008】なお、前記回動支持部材の前記ピニオンギ
ヤに対する抱き角を、前記ピニオンギヤの外周の120
度以上で180度以下の角度に設定することが望まし
い。これは、抱き角が、例えば270度のように180
度超であると、ピニオンギヤが回動支持部材の包囲から
外へ出ることができなくなって、蓋体が回動動作から平
行移動に移行することが不可能となり、また抱き角が、
例えば90度のように120度未満であると、蓋体が閉
じた状態のときや回動しているときに、回動支持部材が
ピニオンギヤから外れやすくなるためである。
【0009】この構成により、蓋体を回動させたときな
どに回動支持部材がピニオンギヤから外れたりすること
を、確実に防ぐことができるとともに、蓋体の平行移動
を回動支持部材が妨げることなく、回動から平行移動へ
と滑らかに移行することが可能となる。
【0010】また、前記回動支持部材が、前記ピニオン
ギヤの歯と噛み合って前記ピニオンギヤと共に回動する
爪歯を備えており、前記ピニオンギヤと前記爪歯との噛
み合いと、前記ピニオンギヤと前記ラックギヤとの噛み
合いとが、同時に起こらないような距離を、前記ラック
ギヤの最端部の歯と前記爪歯との間に距離を設けるよう
にしてもよい。
【0011】この構成により、蓋体の平行移動を爪歯及
びラックギヤが妨げることなく、蓋体の動きを回動から
平行移動へと滑らかに移行させることが可能となる。な
お、この爪歯を設ける場合に限っては、前述の回動支持
部材によるピニオンギヤに対する抱き角の最低限度を9
0度とすることが可能である。すなわち、回動支持部材
の抱き角を90度にするとともにその湾曲の最先端に爪
歯を設けて、蓋体の回動可能な全角度を90度以内とす
ることにより、蓋体が閉じた状態のときや回動している
ときに回動支持部材がピニオンギヤから外れることを防
ぐことが可能となる。
【0012】また、前記ラックギヤを前記蓋体にそれぞ
れ互いに略平行して2列設けるとともに、その2列のラ
ックギヤの一つずつが前記ピニオンギヤの一つずつに各
々噛み合うように配置し、かつその2つのピニオンギヤ
を1本の回動軸に軸支させて、その回動軸と共に回動可
能としてもよい。
【0013】この構成により、蓋体を箱体に対してその
奥行き方向に引き出す際や押し込む際に、さらに確実に
滑らかな平行移動を実現することが可能となる。
【0014】また、箱体の前面に前記蓋体が配置されて
おり、前記蓋体は、前記箱体の内側壁面に沿って前記箱
体の奥行き方向又は前面方向に、前記ピニオンギヤと前
記ラックギヤとの噛み合いによって規制されつつ前記支
持軸の長手方向に対して略直交方向に平行移動するよう
に設定されており、前記蓋体の表面又は前記箱体の内側
壁面に設けられた表面が平滑な突起によって前記箱体の
内側壁面と前記蓋体の表面との間が離間されつつ、前記
蓋体が平行移動されるように設定してもよい。
【0015】この構成により、蓋体の平行移動の動きを
妨げる原因となる蓋体の表面と箱体の内側壁面との摩擦
抵抗を低減することができ、ひいては蓋体の平行移動を
さらに滑らかなものとすることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。
【0017】<第1の実施の形態>図1は、本発明の蓋
体開閉装置の第1の実施の形態の主要な構成を表した
図、図2はそれを矢線A方向から見た図、図3及び図4
はその側面図である。なお、図示による理解を簡明なも
のとするために、図1においては箱体は前面の開口部を
開閉する蓋体としての前面パネルの部分のみを示すとと
もに、その前面パネルの左右を分解した状態を示すもの
とした。この蓋体開閉装置は、段付きネジ100を支持
軸として回動可能に設けられたピニオンギヤ102と、
そのピニオンギヤ102と噛み合うように歯列が配列さ
れたラックギヤ104及び回動支持部材106が設けら
れた蓋体1とを備えている。
【0018】さらに詳細には、箱体2の前面開口部の左
右両端下部に軸支持部材108がネジ109によって固
着されており、その軸支持部材108にネジ付けされる
段付きネジ100によって、ピニオンギヤ102が回動
可能に支持されている。
【0019】蓋体1は、その外形がほぼ長方形の平板状
のもので、その裏面の左右の両端部には、歯列が直線状
に並んだラックギヤ104がそれぞれ設けられている。
そのラックギヤ104の歯列は、ピニオンギヤ102の
歯と滑らかに噛み合うようにピッチやバックラッシュな
どが設定されている。ピニオンギヤ102の歯は、回転
軸に対して平行な平歯となっている。なお、このピニオ
ンギヤ102の歯の形状は、平歯のみには限定されない
ことは言うまでもない。歯の形状としては、この他に
も、例えば左右対称の山歯車などを用いることなども可
能である。ただしその場合には、その山歯のピニオンギ
ヤ102に対応して滑らかに噛み合う山歯状の歯列を持
ったラックギヤ104を用いることが必要となる。
【0020】ラックギヤ104の最端部の歯よりも外側
(図中で蓋体1の左右両端の下端部)、すなわち平板状
の蓋体1の延長上には、回動支持部材106がピニオン
ギヤ102の外周半分を抱き込むように平板状の蓋体1
に連続して湾曲状に設けられている。すなわち、この回
動支持部材106がピニオンギヤ102を抱き込んでい
る抱き角は、弧度法表記で180度に設定されている。
なお、この抱き角は180度のみには限定されず、回動
支持部材106がピニオンギヤ102から外れることが
なく、かつ蓋体1が開いてから箱体2に対して前後方向
に平行移動することを妨げない角度として、爪歯110
(図3)が無い場合には120度以上で180度以下の
角度に、爪歯110が有る場合には90度以上で180
度以下の角度に設定することが可能である。
【0021】その回動支持部材106の湾曲のほぼ中央
には、ピニオンギヤ102の歯と噛み合うように爪歯1
10が設けられている。ただし、爪歯110とピニオン
ギヤ102の歯とが噛み合っている状態では、ピニオン
ギヤ102の歯はラックギヤ104の歯列の最下端の歯
と噛み合うことがなく、爪歯110とピニオンギヤ10
2の歯との噛み合いが離れた状態になると、ピニオンギ
ヤ102の歯とラックギヤ104の最下端の歯とが噛み
合うように、それら爪歯110とラックギヤ104の最
下端の歯との間には距離が設けられている。
【0022】箱体2の内側下壁面には、図3に示したよ
うに、開口に近い前方寄りの位置とそれよりも奥寄りの
位置とに、表面が滑らかに形成された小さな突起112
を設けるようにしてもよい。これら2つの突起112を
設けることによって、蓋体1が箱体2の内側下壁面に沿
って平行移動する際には、それら2つの突起112によ
って蓋体1の表面と箱体2の内側下壁面とを面的に摩擦
することのないように離間させて、滑らかに蓋体1を移
動させることが可能となる。
【0023】次に、図4に基づいて、この蓋体開閉装置
の主要な動作を説明する。まず、図4(a)に示したよ
うに、ラッチ機構による係止又は永久磁石と鉄片との吸
着など(いずれも図示省略)により、蓋体1は箱体2の
前面で閉じた状態に保たれている。蓋体1は、その係止
又は吸着から解放されると、回動支持部材106によっ
て抱き込まれて爪歯110と噛み合っているピニオンギ
ヤ102と共に、図中の右回りに回転して、図4(b)
に示したように開いた状態になる。この回転中には、ラ
ックギヤ104の歯列の最端部の歯とピニオンギヤ10
2の歯とは噛み合っていないので、ピニオンギヤ102
は自由に回転でき、それと共に蓋体1も自由に回転する
ことができる。
【0024】続いて、図4(c)に示したように、開い
た状態となった蓋体1に対して、例えばユーザが指など
で箱体2の奥行き方向(図中の左方向)に押し込む力を
掛けると、蓋体1はその方向に移動して、爪歯110が
ピニオンギヤ102との噛み合いから外れるとともに、
ピニオンギヤ102がラックギヤ104の最端部の歯と
噛み合う。蓋体1をさらに奥行き方向に押し込んで行く
と、図4(d)に示したように、ピニオンギヤ102と
ラックギヤ104とが完全に噛み合った状態になり、そ
の噛み合いによってピニオンギヤ102が図中の右回り
に回転しつつラックギヤ104の動きを規制する。これ
により、蓋体1が、蛇行したりガタつくことなく、ピニ
オンギヤ102の回転軸(支持軸)に対してほぼ直交す
る方向に、直線的かつ滑らかに平行移動して行く。ま
た、ピニオンギヤ102は蓋体1が回転するときから平
行移動するときまで、一貫して同じ方向にほぼ連続して
回転するので、蓋体1を回転から平行移動まで連続的し
て滑らかに動かすことが可能となる。
【0025】蓋体1をさらに押し込んで行くと、箱体の
奥に設けられたストッパ114に蓋体1が当接して、そ
れ以上奥への移動が抑止される。あるいは、蓋体1側に
ストッパを設けてもよい。例えば、図3に示したよう
に、ラックギヤ104の回動支持部材106が配置され
ている側とは反対側の最端部(図中の右側の最端部)
に、ピニオンギヤ102の歯と噛み合うことなくその外
周と当接するようにストッパ116を設けることなども
可能である。
【0026】このようにして箱体2の奥にほぼ完全に格
納された状態の蓋体1を、再び前方(図中の右方向)に
引き出して閉じた状態に戻す場合には、上述とは逆向き
の動作を行えばよい。すなわち、蓋体1が図4(d)に
示したように箱体2の内部に格納された状態から、例え
ばユーザが指などによって箱体2から前方に突出してい
る蓋体1の端部(図中で蓋体1の右端の部分)を前面方
向に引き出す力を掛けると、それにつれて蓋体1が前面
へと平行移動する。このとき、ピニオンギヤ102とラ
ックギヤ104とが完全に噛み合った状態を保ちつつ蓋
体1が移動するので、そのギヤ同士の噛み合いによって
ピニオンギヤ102が図中の右回りに回転するとともに
ラックギヤ104の動きが規制され、蓋体1は蛇行した
りガタつくことなく直線的かつ滑らかに前方へと平行移
動して行く。
【0027】続いて、図4(e)に示したように、回動
支持部材106がピニオンギヤ102の外周に当接する
と、爪歯110がピニオンギヤ102と噛み合うととも
に、ピニオンギヤ102はラックギヤ104の噛み合い
から外れて、蓋体1が支持軸を中心として回転可能な状
態になる。そして、蓋体1を図中の左回りに回転させる
ことにより、蓋体1を再び閉じた状態に戻すことができ
る。
【0028】このように、本発明の第1の実施の形態の
蓋体開閉装置では、蓋体1を、蛇行したりガタついたり
することなく、ピニオンギヤ102の支持軸に対して直
交する方向に直線的かつ滑らかに平行移動させることが
できる。
【0029】また、ピニオンギヤ102は蓋体1が回転
するときから平行移動するときまで一貫して同じ方向に
ほぼ連続して回転可能としたので、蓋体1を回転から平
行移動まで連続的に動かすことが可能となる。ひいて
は、箱体2の内壁面に蓋体1が引っ掛かることや、それ
を無理に引き出したり押し込んだりすることによる蓋体
1の破損などを防ぐことが可能となる。
【0030】<第2の実施の形態>図5は本発明の蓋体
開閉装置の第2の実施の形態の要部の構成を示した図で
ある。この蓋体開閉装置では、上記第1の実施の形態と
は、左右の2つのピニオンギヤ102が1本の回動軸2
00に軸支されており、それら2つのピニオンギヤ10
2が必ず同時に同じ速さで回転するように設定されてい
るという点が相違している。その他の構成及びその動作
については、上記第1の実施の形態と同様である。
【0031】このように、2つのピニオンギヤ102が
全く同時に回転するようにしたことにより、蓋体1の左
右両端にそれぞれ設けられたラックギヤ104が必ず同
期して同じように移動するので、第1の実施の形態の場
合よりもさらに確実に、蓋体1を蛇行したりガタつくこ
となくピニオンギヤ102の支持軸に対して直交する方
向に直線的かつ滑らかに平行移動させることができる。
【0032】<第3の実施の形態>図6は本発明の第3
の実施の形態の要部の構成及びその動作を示した図であ
る。この蓋体開閉装置では、上記第1の実施の形態と
は、爪歯110が省略されているという点が相違してい
る。その他の構成及びその動作については、上記第1の
実施の形態と同様である。ただし、このように爪歯11
0が無いので、回動支持部材106によるピニオンギヤ
102の抱き角を120度以上ないし180度以下のい
ずれかの角度にすることが望ましい。これは、抱き角が
120度未満であると、蓋体1が閉じた状態のときや回
動するときなどに、回動支持部材106がピニオンギヤ
102から外れやすくなるためである。
【0033】さらに詳細には、図6(a)に示したよう
に閉じた状態の蓋体1を図中の右回りに回転させて、図
6(b)に示したように開いた状態にする。このとき、
回動支持部材106はピニオンギヤ102の外周を滑り
ながら支持軸を中心として回転する。あるいは、この回
動支持部材106はピニオンギヤ102の外周との摩擦
によって、ピニオンギヤ102と共に回転する。そして
蓋体1が箱体2の奥行き方向に押し込まれて行くと、図
6(c)に示したように、ラックギヤ104はピニオン
ギヤ102と噛み合いつつ、その噛み合いによって移動
方向が規制されて、ピニオンギヤ102の支持軸の長手
方向に対してほぼ直交方向に直線的かつ平滑に平行移動
する。また、再びこの蓋体1を閉じた状態に戻すには、
上述とは逆向きの動作を行えばよいことは、第1の実施
の形態と同様である。
【0034】このような本発明の蓋体開閉装置の第3の
実施の形態は、第1の実施の形態とほぼ同様に、蓋体1
を蛇行したりガタつくことなくピニオンギヤ102の支
持軸に対して直交する方向に直線的かつ滑らかに平行移
動させることができる。
【0035】なお、上記実施の形態の他にも、例えば蓋
体1を図7に示したような構造とすることも可能であ
る。すなわち、例えば蓋体1の前面に背面板202をさ
らに組み合わせて、それらによって構成される空間にピ
ニオンギヤ102や回動軸200を収容して、それらが
外からは見えないようにして、蓋体1や箱体2の内部の
美観をさらに向上することなども可能である。
【0036】また、爪歯110やピニオンギヤ102の
歯やラックギヤ104の歯は、それぞれが互いに確実に
噛み合うことができ、また蓋体1の動きを直線的なもの
に規制できる範囲内で、可能な限り小さな歯高にするこ
とが望ましい。そのようにすることにより、蓋体1の回
転から平行移動への動作の移行をさらに滑らかなものと
することができるからである。
【0037】また、蓋体1をバネ(図示省略)などによ
って付勢しておき、蓋体1が閉じた状態から解放される
と、それまで付勢されていた力も解放されて、自動的に
蓋体1を開いて箱体2の奥行き方向に平行移動するよう
にしてもよい。また、さらにそれに加えて、ピニオンギ
ヤ102や回動軸200に油圧緩衝機構や摩擦による回
動緩衝機構など(いずれも図示省略)を付設することに
より、蓋体1をゆっくりと回転させたり平行移動させた
りして、蓋体1の開閉動作を高級感のあるものとするこ
となども可能である。
【0038】また、ラックギヤ104を蓋体1の左右全
幅にわたって設けるとともに、それに合せてピニオンギ
ヤ102をラックギヤ104の全幅にわたって噛み合う
ような長さにすることなども可能である。このようにす
ることにより、ピニオンギヤ102とラックギヤ104
との噛み合いによって、さらに確実に、蓋体1の蛇行や
ガタつきを防いで、その平行移動を直線的かつ滑らかに
することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の蓋体開閉
装置は、蓋体支持軸を中心として前記箱体に対して回動
可能に取り付けられたピニオンギヤと、前記ピニオンギ
ヤと噛み合って前記支持軸の長手方向に対して略直交方
向に直線的な移動が可能であるように歯列が配列され、
前記蓋体に設けられたラックギヤと、前記蓋体の端部の
延長上に設けられ、前記ラックギヤの歯列の端部より先
の位置で前記ピニオンギヤの外周の半周以内を抱き込ん
で、前記ピニオンギヤと共に回動可能である湾曲した回
動支持部材とを有し、蓋体は、ピニオンギヤとラックギ
ヤとの噛み合いによって、ラックギヤの移動方向が規制
されて支持軸の長手方向に対してほぼ直交方向に直線的
かつ滑らかな移動が行われるように設定されている。こ
のような概要構成により、支持軸を中心として蓋体を開
閉することができるとともに、その蓋体を箱体2に対し
てその奥行き方向に引き出す際や押し込む際に、蛇行し
たりガタついたりすることなく、常に滑らかに平行移動
させることができるという優れた効果を有する蓋体開閉
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋体開閉装置の第1の実施の形態の主
要な構成を表した図
【図2】図1に示した蓋体開閉装置を矢線A方向から見
た図
【図3】図1に示した蓋体開閉装置の主要な動作を示し
た側面図
【図4】図1に示した蓋体開閉装置の主要な動作を示し
た側面図
【図5】本発明の蓋体開閉装置の第2の実施の形態の要
部の構成を示した図
【図6】第3の実施の形態の要部の構成及びその動作を
示した側面図
【図7】蓋体を前面と背面とを組み合せた構造とした場
合の一例を示した図
【図8】従来の蓋体開閉装置の要部の構成を示した図
【符号の説明】
1 蓋体 2 箱体 100 段付きネジ 102 ピニオンギヤ 104 ラックギヤ 106 回動支持部材 108 軸支持部材 110 爪歯 112 突起 114、116 ストッパ 200 回動軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱体の開口部に設けられた略平板状の蓋
    体を開閉するための蓋体開閉装置であって、蓋体支持軸
    を中心として前記箱体に対して回動可能に取り付けられ
    たピニオンギヤと、 前記ピニオンギヤと噛み合って前記支持軸の長手方向に
    対して略直交方向に直線的な移動が可能であるように歯
    列が配列され、前記蓋体に設けられたラックギヤと、 前記蓋体の端部の延長上に設けられ、前記ラックギヤの
    歯列の端部より先の位置で前記ピニオンギヤの外周の半
    周以内を抱き込んで、前記ピニオンギヤと共に回動可能
    である湾曲した回動支持部材とを有し、 前記ピニオンギヤと前記ラックギヤとの噛み合いによっ
    て、前記ラックギヤの移動方向が規制されて前記蓋体が
    前記支持軸の長手方向に対して略直交方向に直線的な移
    動が行われるよう構成された蓋体開閉装置。
  2. 【請求項2】 前記回動支持部材の前記ピニオンギヤに
    対する抱き角を、前記ピニオンギヤの外周の120度以
    上で180度以下の角度に設定したことを特徴とする請
    求項1記載の蓋体開閉装置。
  3. 【請求項3】 前記回動支持部材が、前記ピニオンギヤ
    の歯と噛み合って前記ピニオンギヤと共に回動する爪歯
    を備えており、 前記ピニオンギヤと前記爪歯との噛み合いと、前記ピニ
    オンギヤと前記ラックギヤとの噛み合いとが、同時に起
    こらないような距離を、前記ラックギヤの最端部の歯と
    前記爪歯との間に設けたことを特徴とする請求項1又は
    2記載の蓋体開閉装置。
  4. 【請求項4】 前記ラックギヤを前記蓋体にそれぞれ互
    いに略平行して2列設けるとともに、その2列のラック
    ギヤの一つずつが前記ピニオンギヤの一つずつに各々噛
    み合うように配置し、かつその2つのピニオンギヤを1
    本の回動軸に軸支させて、その回動軸と共に回動可能と
    したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つ
    に記載の蓋体開閉装置。
  5. 【請求項5】 前記箱体の前面に前記蓋体が配置されて
    おり、 前記蓋体は、前記箱体の内側壁面に沿って前記箱体の奥
    行き方向又は前面方向に、前記ピニオンギヤと前記ラッ
    クギヤとの噛み合いによって規制されつつ前記支持軸の
    長手方向に対して略直交方向に平行移動するように設定
    されており、前記蓋体の表面又は前記箱体の内側壁面に
    設けられた表面が平滑な突起によって前記箱体の内側壁
    面と前記蓋体との間が離間されつつ、前記蓋体が平行移
    動されるように設定されていることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれか1つに記載の蓋体開閉装置。
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