JP2002104193A - 列車接近の警報方法および装置 - Google Patents

列車接近の警報方法および装置

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JP2002104193A
JP2002104193A JP2000303073A JP2000303073A JP2002104193A JP 2002104193 A JP2002104193 A JP 2002104193A JP 2000303073 A JP2000303073 A JP 2000303073A JP 2000303073 A JP2000303073 A JP 2000303073A JP 2002104193 A JP2002104193 A JP 2002104193A
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area
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vibration
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Akiyoshi Chichibu
顕美 秩父
Koji Yoshino
広司 吉野
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Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 列車の接近の有無を正確に判定し、その判定
結果に応じて列車接近の警報を行うことができる列車接
近の警報方法および装置を提供する。 【解決手段】 列車走行による振動がレール上を伝搬し
て第1加速度センサ12Aに検出され、次いで、第2加
速度センサ12Bに検出される。第1、第2加速度検出
信号S11、S12が増幅器16、A/D変換回路1
8、サンプルホールド回路20を経由して演算回路22
に入力され、相互相関値S2が算出され、判定回路24
に入力される。判定回路24は、相関係数kのピーク値
をしきい値と比較するとともに、第1、第2加速度検出
信号S11、S12間の時間差と第1、第2箇所P1、
P2間の伝達時間(L/v)とを比較し、検出された振
動が第1、第2領域B1、B2から伝達された列車振動
によるものと判断すると、回転灯30と音声増幅器28
を作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軌道工事現場で作業
中の軌道作業員などに対して列車の接近を示す警報を行
う列車接近の警報方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、列車が走行する線路の保守や点検
を行う軌道工事現場では、軌道作業員の安全を図るため
に、監視員が、軌道工事現場に対する列車の接近の有無
を監視するとともに、軌道工事現場への列車接近を確認
したときに軌道作業員に対して線路からの待避を指示し
ている。また、加速度センサなどをレールに設置し、列
車振動を計測して、列車の接近を検知する方法が提案さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の方法で
は、センサの近くでの作業振動も同時に計測されるた
め、列車振動と作業振動の識別が容易ではなく、正確な
列車接近の検出が困難であるという問題があった。本発
明は、前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明
の目的は、列車の接近の有無を正確に判定し、その判定
結果に応じて列車接近の警報を行うことができる列車接
近の警報方法および装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明の列車接近の警報方法は、レール上の所定領域を
挟む2箇所で振動を検出し、検出された2箇所の振動の
相互相関値を算出し、前記相互相関値に基づいて、前記
2箇所に伝達された振動が前記所定領域に対して前記2
箇所を介して前記所定領域を挟む2つの領域の少なくと
も一方から伝達されていることが示された場合に列車が
前記所定領域に接近していると判定し、この判定結果に
基づいて列車接近の警報を行うようにしたことを特徴と
する。そのため、レール上の列車が所定領域を挟む2つ
の領域のいずれか一方から所定領域に向かって接近する
と、レール上の2箇所で検出された振動の相互相関値に
基づいてレール上の所定領域を挟む2つの領域の少なく
とも一方で振動が発生したことが識別され、その識別結
果に基づいて列車接近の警報が行なわれる。
【0005】また、本発明の列車接近警報装置は、レー
ル上の所定領域を挟む第1箇所および第2箇所に設置さ
れ前記レールに伝播される振動に対応する第1加速度検
出信号および第2加速度検出信号をそれぞれ出力する第
1加速度検出手段および第2加速度検出手段と、前記第
1加速度検出手段と第2加速度検出信号との相互相関値
を算出する相互相関値算出手段と、前記相互相関値に基
づいて列車接近の有無を判定する判定手段と、前記判定
手段の判定結果に基づいて前記所定領域に対する列車接
近の警報を行う警報手段とを備えることを特徴とする。
そのため、レール上の列車が所定領域を挟む2つの領域
のいずれか一方から所定領域に向かって接近すると、第
1加速度検出手段および第2加速度検出手段によってレ
ール上の2箇所で振動が第1加速度検出信号と第2加速
度検出信号として検出される。相互相関値算出手段は、
第1加速度検出信号と第2加速度検出信号から相互相関
値を算出する。判定手段は、算出された相互相関値に基
づいてレール上の所定領域を挟む2つの領域の少なくと
も一方で振動が発生したことを識別すると、その結果に
基づいて列車接近有りと判定する。警報手段は判定手段
の判定結果に応じて列車接近の警報を行なう。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明方法を装置とともに
図面を参照して説明する。図1は本発明に係る列車接近
警報装置の実施の形態の構成を示すブロック図、図2は
列車接近警報装置の設置状態を示す説明図、図3は列車
接近による振動の伝達状態を説明する説明図、図4は第
1、第2加速度センサの検出信号の波形図である。図5
は相互相関値を示す線図であり、図5(A)は列車の振
動を検出した場合における相互相関値を示す線図、図5
(B)は作業の振動が発生した場合における相互相関値
を示す線図、図5(C)は列車の振動と作業の振動が同
時に発生した場合における相互相関値の線図である。
【0007】まず、図2を参照して列車接近警報装置の
概略構成について説明する。列車接近警報装置10は、
列車40の走行するレール42に設置される第1、第2
加速度センサ(特許請求の範囲の第1、第2加速度検出
手段に相当)12A、12Bと、列車接近の警報を行う
ための回転灯30と、列車接近の警報を行うためのスピ
ーカ32と、上記第1、第2加速度センサ(12A、1
2B)と、回転灯30と、スピーカ32とに接続された
装置本体10Aとを備えている。装置本体10Aは、バ
ッテリ11と信号処理部14を備え、バッテリ11は、
信号処理部14、第1、第2加速度センサ12A、12
B、回転灯30、スピーカ32を作動させるための電力
を供給するように構成されている。
【0008】第1、第2加速度センサ12A、12B
は、軌道作業が行われている作業領域A(特許請求の範
囲の所定領域に相当)を挟むレール42上の第1箇所P
1、第2箇所P2に設置されており、レール42を走行
する列車40によって生じてレール42を伝搬される列
車振動V1を検出し、加速度検出信号を出力するように
なっている。図中、作業領域Aで作業に伴って発生する
振動は作業振動V2として示されている。また、第1、
第2加速度センサ12A、12Bは、不図示の磁石部を
備えており、この磁石部によってレール42に着脱自在
に取り付けられるように構成されている。また、作業領
域Aを挟む2つの領域のうち、第1箇所P1を挟んで作
業領域Aに接する側の領域を第1領域B1とし、第2箇
所P2を挟んで作業領域Aに接する側の領域を第2領域
B2とする。
【0009】次に、図1を参照して列車接近警報装置の
構成について説明する。列車接近警報装置10は、先に
説明したように、第1、第2加速度センサ12A、12
B、装置本体14、回転灯30、スピーカ32を備えて
いる。装置本体14は、バッテリ11と信号処理部14
を備え、信号処理部14は、増幅器16、A/D変換回
路18、サンプルホールド回路20、演算回路22、判
定回路24、制御回路26、音声増幅器28を備えてい
る。
【0010】増幅器16は、第1、第2加速度センサ1
2A、12Bから出力される加速度検出信号S11、S
12を増幅してA/D変換回路回路18と音声増幅器2
8に入力するものである。なお、第1、第2加速度セン
サ12A、12Bはプリアンプを内蔵しており、第1、
第2加速度センサ12A、12Bによって検出された微
弱な第1、第2加速度検出信号は、このプリアンプによ
って増幅され第1、第2加速度検出信号S11、S12
として第1、第2加速度センサ12A、12Bと信号処
理部14の間を接続するケーブルを経由して増幅器16
に入力されるようになっている。
【0011】A/D変換回路回路18は、増幅器16で
増幅された第1、第2加速度検出信号S11、S12を
デジタル信号に変換する。サンプルホールド回路20
は、A/D変換回路回路18でデジタル信号に変換され
た第1、第2加速度検出信号S11、S12を所定の時
間間隔でサンプルホールドする。演算回路22は、サン
プルホールド回路20から入力される第1、第2加速度
検出信号S11、S12のサンプルホールドされたデー
タに基づいて後述する相互相関値を算出する。判定回路
24は、演算回路22から入力される相互相関値に基づ
いて列車接近の有無を判定し、その判定結果を示す判定
信号S3を出力するものである。制御回路26は、例え
ばマイクロコンピュータによって構成されており、この
制御回路26に入力される判定信号S4が有効となって
いることに応じて、回転灯30に指示を与えて作動させ
るとともに、音声増幅器28に指示を与えて増幅動作を
実行させるようになっている。
【0012】音声増幅器28は、制御回路26からの指
示に基づいて増幅器16から入力される第1、第2加速
度検出信号S11、S12の少なくとも一方を増幅して
スピーカ32に入力することで、第1、第2加速度検出
信号S11、S12に対応する音声を出力させ、軌道作
業員などに聴取させるものである。
【0013】回転灯30は、制御回路26からの指示に
基づいて警告ランプを点灯させて回転する機構に加え、
列車の接近を警告する音声データを記憶する音声メモリ
と、音声データを再生して音声として出力する音声再生
部(例えば音声増幅器とスピーカ)とを有して構成さ
れ、制御回路26からの指示に基づいて音声再生部が音
声メモリの音声データを再生して出力するようになって
いる。
【0014】ここで、図3乃至図5を参照して相互相関
関数について説明する。図3において、第1領域B1か
ら作業領域Aに向かって列車40が接近してきたとす
る。この際、列車40の走行によって発生する列車振動
V1は、レール42を伝達して第1箇所P1の第1加速
度センサ12Aによって検出される。さらに、この列車
振動V1は、第1箇所P1と第2箇所P2の間の距離L
を伝達して第2箇所P2にも到達しこの第2箇所P2の
第2加速度センサ12Bによって検出される。この際、
列車振動V1が第1箇所P1に到達してから第2箇所P
2に到達するまでは距離L分の時間差Δtが生じる。
【0015】図4に示されているように、第1加速度セ
ンサ12Aで検出される第1加速度検出信号S11と、
第2加速度センサ12Bで検出される第1加速度検出信
号S12とは、レール42を伝達中の減衰が小さいと仮
定すると、ある時間差をもって類似した信号となる。こ
こで、振動がレール42を伝達する伝達速度をvとすれ
ば、時間差Δt=L/vと表現される。以上のように第
1領域B1で発生した列車振動V1が第1、第2加速度
センサ12A、12Bに伝達される場合を「列車振動発
生時」と呼ぶことにする。
【0016】図3において、作業領域Aで作業振動V2
が発生したとする。この際、作業振動V2は、レール4
2を伝達して第1箇所P1の第1加速度センサ12Aに
よって検出されるとともに、第2箇所P2の第2加速度
センサ12Bによって検出される。例えば、作業領域A
の中央(第1箇所P1と第2箇所P2の中間点)で作業
振動V2が発生した場合には、作業振動V2は第1箇所
P1と第2箇所P2にほぼ同時に到達することになる。
以上のように所定領域A内で作業振動V2が第1、第2
加速度センサ12A、12Bに伝達される場合を「作業
振動発生時」と呼ぶことにする。
【0017】図1の演算回路22によってこのような第
1、第2加速度検出信号S11、S12の相互相関値を
算出することについて説明する。相互相関値とは、2つ
の信号の相関を示す値であって相互相関関数に基づいて
算出されるものであり、横軸に2つの信号の時間差を、
縦軸に2つの信号の相関の高さを示す相関係数を座標値
としてプロットした線図によって表現される。そして、
2つの信号の時間差は相関係数のピーク値の時間位置に
よって示される。2つの信号の一致度合いが高いほど相
関係数のピーク値が高くなるので、ピーク値が所定のし
きい値を超えれば、2つの信号が同一の振動によるもの
であること判断することができる。
【0018】図5(A)乃至図5(C)は、第1、第2
加速度検出値S11、S12の相互相関値を線図で表し
た図であり、横軸には2つの信号(第1、第2加速度検
出値S11、S12)の時間差Δtが座標値としてプロ
ットされ、縦軸には2つの信号の相関の高さを示す相関
係数kが座標値としてプロットされている。相関係数の
値は0≦k≦1であり、相関係数kが1に近づくほど2
つの信号の一致度合いが高いことになる。実際には、所
定のしきい値k0(例えば0.7)以上であれば2つの
信号は同一の振動によるものと判断できる。
【0019】図5(A)は、前述した「列車振動発生
時」に検出された第1、第2加速度検出信号S11、S
12に基づいて演算手段22が算出した相互相関値を示
している。ピーク値は、しきい値k0を超えるととも
に、ピーク値の横軸座標値(時間差)ΔtはL/Vに一
致しており、第1、第2加速度検出信号S11、S12
の時間差が第1箇所P1と第2箇所P2との距離Lに対
応していることが示されている。したがって、列車振動
V1が作業領域A以外の場所、つまり第1領域B1、あ
るいは第2領域B2で発生して伝達されていることがわ
かる。本例では、第1加速度信号S11を基準としたた
め、第2加速度信号S12が時間遅れを生じて検出され
るため、Δt>0として示されている。逆に、第2領域
B2から振動が伝達された場合には、ピーク値がマイナ
ス側に示され、ピーク値はΔt<0として示されること
になる。つまり、ピーク値の時間位置に応じて振動が発
生した領域が第1領域B1か第2領域B2かを知ること
もできる。
【0020】図5(B)は、前述した「作業振動発生
時」に検出された第1、第2加速度検出信号S11、S
12に基づいて演算手段22が算出した相互相関値を示
している。3つのピーク値が示されており、各ピーク値
はしきい値k0を超えているが、ピーク値の横軸座標値
(時間差)Δtは−L/vからL/vの間に位置してお
り、振動が作業領域Aで発生していることがわかる。特
に横軸Δt=0に一致したピーク値に対応する振動は、
作業領域Aの中央(第1箇所P1と第2箇所P2の中間
点)で発生したものである。
【0021】また、図5(C)は列車振動と作業振動の
双方が同時に発生している場合に検出された第1、第2
加速度検出信号S11、S12に基づいて演算手段22
が算出した相互相関値を示している。この場合は、図5
(A)と図5(B)の線図が合成された線図となり、列
車振動に対応するピーク値が発生していることを判定す
ることが可能である。
【0022】上述のように第1、第2加速度検出信号S
11、S12から演算回路22によって求められた相互
相関値(相関係数、時間差)に基づいて、第1、第2加
速度センサ12A、12Bで検出された振動が第1領域
B1、第2領域B2で発生した列車振動か、作業領域A
で発生した作業振動かを判定することができる。
【0023】図1に戻って説明を続けると、判定回路2
4は、演算回路22から入力される相互相関値(相関係
数、時間差)S2に基づいて、第1、第2加速度センサ
12A、12Bで検出された振動が第1領域B1、第2
領域B2で発生した列車振動か、作業領域Aで発生した
作業振動かを判定し、その判定結果を示す判定信号S3
を出力するように構成されている。さらに詳しく説明す
れば、判定回路24による列車振動か作業振動かの判定
は、相関係数kのピーク値に基づいて第1、第2加速度
検出信号S11、S12が同一の振動に基づくものと判
断され、かつ、相互相関値kのピーク値の横軸上の座標
位置で示される第1、第2加速度検出信号S11、S1
2間の時間差と、振動が第1、第2箇所P1、P2間を
伝わる際に要する伝達時間(L/v)とがほぼ一致した
ことに基づいて行なわれる。
【0024】次に、以上のように構成された列車接近警
報装置の作用効果について説明する。図2に示すよう
に、第1、第2加速度センサ12A、12Bは、軌道作
業が行われている作業領域Aを挟む第1箇所P1と第2
箇所P2のレール12に設置されている。図3に示すよ
うに、軌道作業に伴って、作業振動V2が発生すると、
第1、第2加速度センサ12A、12Bで検出された第
1、第2加速度検出信号S11、S12が増幅器16、
A/D変換回路18、サンプルホールド回路20を経由
して演算回路22に入力され、前述した通り、図5
(B)に示されているような相互相関値S2が算出さ
れ、判定回路24に入力される。判定回路24は、相関
係数kのピーク値のしきい値との比較と、そのピーク値
の横軸上の座標位置で示される第1、第2加速度検出信
号S11、S12間の時間差と第1、第2箇所P1、P
2間の伝達時間(L/v)との比較とに基づいて検出さ
れた振動が第1、第2領域B1、B2から伝達された列
車振動によるものでないと判断し、制御回路26に入力
される判定信号S3をLレベルに維持する。したがっ
て、制御回路26は、回転灯30と音声増幅器28を非
作動状態とし、回転灯30とスピーカ32による警報は
行われない。
【0025】一方、図3に示されているように、第1領
域B1から列車40が作業領域Aに近づく方向に走行し
てくると、列車40の走行によって発生した列車振動V
1がレール42上を伝搬して第1加速度センサ12Aに
検出され、次いで、第2加速度センサ12Bに検出され
る。これにより、第1、第2加速度検出信号S11、S
12が増幅器16、A/D変換回路18、サンプルホー
ルド回路20を経由して演算回路22に入力され、前述
した通り、図5(A)に示されているような相互相関値
S2が算出され、判定回路24に入力される。
【0026】判定回路24は、相関係数kのピーク値を
しきい値と比較するとともに、そのピーク値の横軸上の
座標位置で示される第1、第2加速度検出信号S11、
S12間の時間差と第1、第2箇所P1、P2間の伝達
時間(L/v)とを比較する。これにより、検出された
振動が第1、第2領域B1、B2から伝達された列車振
動によるものと判断すると、制御回路26に入力される
判定信号S3をHレベルに設定する。したがって、回転
灯30と音声増幅器28の双方に指示を与えてそれぞれ
作動状態とする。この結果、回転灯30が警報を行い、
かつ、音声増幅器28によって第1、第2加速度検出信
号S11、S12の少なくとも一方に対応する音声信号
がスピーカ32に入力され、音声による警報が行われ
る。この結果、作業領域Aにいる保守作業員などは、回
転灯30の作動、すなわち回転灯の点灯を視認するとと
もに回転灯30の音声出力部から発せられる音声警告を
聴取することで、あるいはスピーカ32から出力される
音声を聴取することで、列車40の接近を認知して速や
かに安全な場所に待避することができる。したがって、
軌道作業員は、回転灯30、スピーカ32の動作によっ
て列車接近を知ることができる。
【0027】なお、第2領域B2から列車40が作業領
域Aに近づく方向に走行してきた場合には、相関計数値
kのピーク値の位置が−L/vとなるだけであり、その
他の動作は上述とほぼ同様となり、列車接近を警告する
ことができる。また、第1、第2領域B1、B2の双方
から列車40が作業領域Aに近づく方向に走行してきた
場合には、相関計数値kのピーク値の位置がL/vと−
L/vの2箇所となるだけであり、その他の動作は上述
とほぼ同様となり、列車接近を警告することができる。
また、図5(C)に示されているように、列車振動と作
業振動の双方が発生している場合であっても、相関係数
値kのピーク値の時間差に基づいて第1、第2領域B
1、B2の何れかから、または双方から振動が伝達して
いることがわかるので、上述と同様の動作によって列車
接近を警告することができる。
【0028】以上詳述したように、本実施の形態によれ
ば、所定領域に列車が接近したときの振動と、所定領域
で発生した振動とを区別して正確に列車の接近を判定
し、その判定結果に基づいて列車接近が検出され、回転
灯30の作動とスピーカ32からの音声出力による列車
接近の警報が行われるので、従来と違って、列車の接近
を監視する監視員が不要となり、軌道作業に要する人員
を削減することができる。また、本実施の形態では、回
転灯30による警報に加えてスピーカ32による音声の
出力による警報を行うことでより確実に軌道作業員に警
報を伝えることができる。また、回転灯30が故障など
により作動しない場合にも、スピーカ32による音声の
出力による警報を行うことで軌道作業員に警報を伝える
ことができ、安全性を確保することができる。また、従
来提案されていた、作業現場から離れた位置に列車検知
用センサを設け、そのセンサの検出信号に基づいて作業
現場で警報を行なう警報装置では、大掛かりな構成とな
りコストが高く、設置も手間がかかるという欠点があ
る。これに対して、本発明の列車接近警報装置10で
は、装置本体10Aを作業領域Aの近傍に置くととも
に、レール42に第1、第2加速度センサ12A、12
Bを取着する構成であるため、その構成が簡素でコスト
も安価で済む。また、設置が極めて簡単にできるため、
作業現場が移動するような場合にも手間がかからない利
点がある。
【0029】本実施の形態では、制御回路26、音声増
幅器28、回転灯30、スピーカ32によって警報手段
が構成されている。
【0030】また、作業エリアAに接近してくる列車の
方向を区別して判定、警報する必要がある場合には、例
えば回転灯30を列車の方向に応じて2つ設け、判定回
路24において、相関計数値kのピーク値の位置がL/
vと−L/vの何れに一致するかを判定し、この判定結
果に対応して列車の接近方向を示す判定信号S3を制御
回路26に与え、制御回路26が判定信号S3に応じて
上記2つの回転灯30の何れかを選択して警報動作させ
るように構成すればよい。なお、列車が同時に双方向か
ら接近してくる場合には2つの回転灯30の双方を動作
させればよい。
【0031】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明方法
および装置によれば、軌道作業などを行なう所定領域に
列車が接近したときの振動と、所定領域で発生した作業
による振動とを区別して正確に列車の接近を判定し、そ
の判定結果に基づいて警報を行うことができる。したが
って、列車接近が正確に判定され、その判定結果に応じ
て列車接近の警報が行われるので、従来と違って、列車
の接近を監視する監視員が不要となり、軌道作業に要す
る人員を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る列車接近警報装置の実施の形態の
構成を示すブロック図である。
【図2】列車接近警報装置の設置状態を示す説明図であ
る。
【図3】列車接近による振動の伝達状態を説明する説明
図である。
【図4】第1、第2加速度センサの検出信号の波形図で
ある。
【図5】相互相関値を示す線図であり、図5(A)は列
車の振動が発生した場合における相互相関値を示す線
図、図5(B)は作業の振動が発生した場合における相
互相関値を示す線図、図5(C)は列車の振動と作業の
振動が同時に発生した場合における相互相関値の線図で
ある。
【符号の説明】
10 列車接近警報装置 12A 第1加速度センサ(第1加速度検出手段) 12B 第2加速度センサ(第2加速度検出手段) 22 演算回路(相互相関値算出手段) 24 判定回路(判定手段) 26 制御回路 28 音声増幅回路 30 回転灯 32 スピーカ S11 第1加速度検出信号 S12 第2加速度検出信号 S2 相互相関値 S3 判定信号

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レール上の所定領域を挟む2箇所で振動
    を検出し、検出された2箇所の振動の相互相関値を算出
    し、 前記相互相関値に基づいて、前記2箇所に伝達された振
    動が前記所定領域に対して前記2箇所を介して前記所定
    領域を挟む2つの領域の少なくとも一方から伝達されて
    いることが示された場合に列車が前記所定領域に接近し
    ていると判定し、 この判定結果に基づいて列車接近の警報を行うようにし
    た、 ことを特徴とする列車接近の警報方法。
  2. 【請求項2】 前記相互相関値は横軸に前記2箇所で検
    出された振動の時間差を、縦軸に相関係数をとった線図
    として示され、前記線図における相関係数のピーク値に
    よって前記2つの振動の相関の高さが示され、前記ピー
    ク値の横軸上の座標位置によって前記2つの振動の時間
    差が示され、前記振動が前記2つの領域の少なくとも一
    方から前記所定領域に伝達されていることは、前記相関
    係数のピーク値と前記2つの振動の時間差によって示さ
    れることを特徴とする請求項1記載の列車近接の警報方
    法。
  3. 【請求項3】 レール上の所定領域を挟む第1箇所およ
    び第2箇所に設置され前記レールに伝播される振動に対
    応する第1加速度検出信号および第2加速度検出信号を
    それぞれ出力する第1加速度検出手段および第2加速度
    検出手段と、 前記第1加速度検出手段と第2加速度検出信号との相互
    相関値を算出する相互相関値算出手段と、 前記相互相関値に基づいて列車接近の有無を判定する判
    定手段と、 前記判定手段の判定結果に基づいて前記所定領域に対す
    る列車接近の警報を行う警報手段と、 を備えることを特徴とする列車接近警報装置。
  4. 【請求項4】 前記所定領域を挟む2つの領域のうち、
    前記第1箇所を挟んで前記所定領域に接する側の領域を
    第1領域とし、前記第2箇所を挟んで前記所定領域に接
    する側の領域を第2領域としたときに、前記判定手段に
    よる列車接近の有無の判定は、前記第1加速度検出信号
    と第2加速度検出信号が前記第1領域と第2領域の少な
    くとも一方で発生した振動によるものか否かを判定する
    ことで行なわれることを特徴とする請求項3記載の列車
    接近警報装置。
  5. 【請求項5】 前記相互相関値は横軸に前記第1加速度
    検出信号と第2加速度検出信号との時間差を、縦軸に相
    関係数をとった線図として示され、前記線図における相
    関係数のピーク値によって第1加速度検出信号と第2加
    速度検出信号との相関の高さが示され、前記ピーク値の
    横軸上の座標位置によって前記第1加速度検出信号と第
    2加速度検出信号との間の時間差が示されるものである
    ことを特徴とする請求項4記載の列車接近警報装置。
  6. 【請求項6】 前記判定手段による前記第1加速度検出
    信号と第2加速度検出信号が前記第1領域と第2領域の
    少なくとも一方で発生した振動によるものであるという
    判定は、前記相関係数のピーク値が所定のしきい値を超
    え、かつ、前記相互相関値のピーク値の前記横軸上の座
    標位置で示される前記第1加速度検出信号と第2加速度
    検出信号との間の時間差と、振動が前記第1箇所と第2
    箇所との間を伝わる際に要する伝達時間とがほぼ一致し
    たことに基づいて行なわれることを特徴とする請求項5
    記載の列車接近警報装置。
  7. 【請求項7】 前記判定手段は、前記相互相関値のピー
    ク値の前記横軸上の座標位置で示される前記第1、第2
    加速度検出信号間の時間差に基づいて、前記振動の発生
    場所が前記第1領域か、第2領域か、第1領域と第2領
    域の双方かを判定し、前記警報手段による列車接近の警
    報は、前記判定手段によって判定された前記振動の発生
    場所に対応する前記列車の接近方向を含むものであるこ
    とを特徴とする請求項5または6記載の列車接近警報装
    置。
  8. 【請求項8】 前記警報手段は回転灯を有し、前記警報
    手段による列車接近の警報は前記回転灯の作動によって
    行われることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに
    記載の列車接近警報装置。
  9. 【請求項9】 前記警報手段は前記第1加速度検出信号
    と第2加速度検出信号の少なくとも一方を音声に変換し
    て出力する音声出力部を有し、前記警報手段による列車
    接近の警報は前記音声出力部による音声出力によって行
    われることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記
    載の列車接近警報装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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