JP2002104104A - 自動車の協調制御装置 - Google Patents

自動車の協調制御装置

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JP2002104104A
JP2002104104A JP2001176189A JP2001176189A JP2002104104A JP 2002104104 A JP2002104104 A JP 2002104104A JP 2001176189 A JP2001176189 A JP 2001176189A JP 2001176189 A JP2001176189 A JP 2001176189A JP 2002104104 A JP2002104104 A JP 2002104104A
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vehicle
driver
engine
subsystem
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Takashige Oyama
宜茂 大山
Toshimichi Minowa
利通 箕輪
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】 緊急状態センサからの検出信号に応じて、車
の動的モデルと車の制御要素の動的モデルを最適化し、
該動的モデルを用い制御要素を協調制御すること。 【解決手段】 緊急状態センサ12からの、例えばレー
ダ検出信号に基づいて前記両方の動的モデルを最適化し
つつ、前記両方の動的モデルを用いて実時間で必要な制
御要素、例えばエンジン制御サブシステム3やブレーキ
制御サブシステム5を介し、エンジンやブレーキが協調
制御されるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の協調制御
装置に係り、特に車の運転性と安全性を向上するに好適
な動的モデルを用いた自動車の協調制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエンジン制御装置は、特開昭63
−71551号に記載のように、吸気空気量の調節に関
する制御量、例えばスロットルバルブ開度から負荷トル
クを推定する動的モデルが提示されている。
【0003】また、従来の装置に関連する米国特許第4
713763号ではアクセルペタルのふみ込み量と、エ
ンジンと変速機の間のトルクとを検出して、トルクの変
動が小さくなるように・スロットルバルブを制御してい
る。また特開昭61−286547号では加速度を検出
して、目標値に合致するようにスロットルバルブを制御
している。特開昭62−150035号では横加速度を
検出して、曲線路の限界速度を演算することにより、エ
ンジンとドライブトレインの駆動トルクを制限する方法
が提示されている。米国特許第4713764号ではト
ルクの差から登坂かどうかを判定して、変速機の歯車段
の切換えを制限している。特開昭61−145339号
ではアクセル操作量から目標トルクを求めて、出力トル
クが目標トルクになるように付加積分型最適レギュレー
タを用いて制御している。特開昭62−101853号
ではアクセル変位量で要求トルクを演算して、その結果
を基にエアコンディショナの負荷をしゃ断する方法が提
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は車の動
的モデルと各制御システムたとえばエンジン制御システ
ムの動的モデルとの複数個の動的モデルを用いた協調制
御の点については配慮がされておらず、車の応答性と安
定性の両立の点で問題があった。
【0005】本発明の目的は自動車の協調制御装置にお
いて車の応答性と安定性を両立させることにある。また
応答性を向上して騒音や振動やあらさを低減することに
ある。また運転性および燃料経済性を向上することにあ
る。さらに車の運転を容易にして緊急時の運転者の運転
操作を指示することにある。またアクティブ安全性を向
上して危険を予防することにある。またエルゴノミクス
的な手法で運転者がつかれなくて安全に操作するための
インタフェイスを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による自動車の協調制御装置は、車の動的モ
デルの他に、エンジン、ドライブトレイン(変速機)、
ブレーキ、ステアリング、サスペンション等の各制御要
素の動的モデルのうちの少なくとも1つの動的モデルを
含む、複数個の動的モデルを用いて車の各制御要素を関
連して協調制御する制御手段を備えたものである。また
動的モデルによって自動運転制御サブシステムと、安定
性増強サブシステムとを構築し、車の協調制御と冷間始
動や暖機中の適応制御とを付加したエンジンのトルクサ
ーボをなすエンジン制御サブシステムと、車の動的モデ
ルとエンジンドライブトレインの動的モデルとから構築
された2つのオブザーバを持つドライブトレイン制御サ
ブシステムと、同じように2つのオブザーバを持つブレ
ーキ、ステアリング、サスペンション、ステアリング制
御サブシステムとによって車の応答性と安定性を両立さ
せるようにしたものである。さらにエキスパートシステ
ムを持つ運転者支援システムで、車の運転状態が評価さ
れて、緊急時の安全性を向上できるようにしたものであ
る。またステアリングホイール、ブレーキペタル、アク
セルペタルの力を人工的応答システムで加減し、運転者
の感覚を向上するようにしたものである。
【0007】上記自動車の協調制御装置は、制御手段が
含む自動運転制御サブシステムと、安定性増強サブシス
テムと、でアクセルペダル、ブレーキペダル、ステアリ
ングホイールの力と、車の加速度とに応じて、車に最適
なドライブトレイン、ブレーキ、ステアリング力を演算
し、この結果をドライブトレイン、ブレーキ、ステアリ
ング、サスペンション制御サブシステムに送り、スロッ
トル、変速段、ブレーキ油圧等の各制御要素のアクチュ
エータを制御し、最適なトレイン、ブレーキ、ステアリ
ング力を得ることができる。また運転支援システムにエ
ンジンの状況と、レーダセンサの出力等を入力し、内蔵
するエキスパートシステムでエンジンと、車の状態をモ
ニタし、緊急時に運転者に適切な指示を与えると共に、
上記各制御サブシステムに操作信号を与え、エンジンの
焼損と車の衝突を防止できる。さらに人工的応答システ
ムで、ステアリングホイール、ブレーキペダル、アクセ
ルペダルの力を運転者の感覚に合わせることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図1から
図24により説明する。図1は本発明による自動車の協
調制御装置の一実施例を示す構成図である。図1におい
て、本自動車の協調制御装置は運転者情報制御ユニット
(制御手段)1と、表示ユニット(表示手段)2と、エ
ンジン制御サブシステム3と、ドライブトレイン制御サ
ブシステム4と、ブレーキ制御サブシステム5と、ステ
アリング制御サブシステム6と、サスペンション制御サ
ブシステム7と、アクセルペダルセンサ8と、ブレーキ
ペダルセンサ9と、ステアリングホイールセンサ10
と、加速度センサ11と、緊急状態センサ12とから構
成される。運転者情報制御ユニット1は車の動的モデル
を含み、各制御サブシステム3〜7は各制御要素の動的
モデルを含んでおり、この車の動的モデルの他に各制御
要素の動的モデルのうちの少なくとも1つの動的モデル
を用いて、車の制御要素を関連して協調制御する。この
各ユニット1,2と各サブユニット3〜7の間はローカ
ルエリアネットワーク60で電気的に接続されており、
このネットワーク60を介してサブシステム3〜7の間
のデータの伝送を行う。運転者の要求はアクセルペダル
センサ8と、ブレーキペダルセンサ9と、ステアリング
ホイールセンサ10で、運転者情報制御ユニット1に入
力される。制御ユニット1には車の加速度センサ11の
信号と、緊急状態センサ12たとえばレーダの信号が入
力される。制御ユニット1から表示ユニット2の運転者
を支援する表示データが送られる。
【0009】上記構成の自動車の協調制御装置におい
て、車の騒音や振動はサスペンション制御サブシステム
7によってアクティブにサスペンションを制御すること
により低減される。またエンジン、ドライブトレイン、
ブレーキ制御サブシステム3,4,5を協調的に制御す
ることによって車のスリップを防止することができる。
車の運転性能は運転者情報制御ユニット1に含まれてい
る運転性の制御性増強とステアリング安定性増強の制御
アルゴリズムによって改善される。エンジン制御サブシ
ステム3には気筒毎の制御アルゴリズムが内蔵されてお
り、燃料経済性を向上するのと振動を低減することがで
きる。またエンジン制御サブシステム3は変速機付きド
ライブトレイン制御システム4と緊密に結合されてお
り、運転者の要求に応じてネットワーク60を用いて協
調制御される。エンジン、ドライブトレイン、ブレー
キ、ステアリング、サスペンション制御サブシステム
3,4,5,6,7を協調制御することによって、平均
的な運転者でも緊急時に制御性を失うことなく車を安全
に運転することができる。
【0010】また緊急や警報状態は運転者情報制御ユニ
ット1内の緊急時操作アドバイザから音声や視覚信号で
運転者に伝達され、この運転を容易にするために知能化
フィルタ情報処理によって運転者は真に必要な情報のみ
を取り出すことができる。さらにアクティブ安全制御技
術で車の事故回遊能力を高めるようにして、エンジンの
速度と出力がステアリングホイールセンサ10と車の加
速度センサ11の信号から求まるヨーレートの値に応じ
て制限され、車のスリップを未然に防止することができ
る。このアクティブ安全の原則は予測制御を行うことに
より、車が環境の変化を予測して制御される。またエル
ゴノミックも概念をとり入れて運転者の操作をしやすく
し、人工的応答システムによってアクセルペダル、ブレ
ーキペダル、ステアリングホイールの操作力を運転者の
要求に適合させることができる。表示ユニット2は連続
して変化する状態で運転者が要求する情報を提供でき
る。
【0011】図2は図1の運転者情報制御ユニット1の
構成図である。図2において、本運転者情報制御ユニッ
ト1は動的モデル101と、自動運転制御サブシステム
102と、安定性増強サブシステム103とから構成さ
れ、表示ユニット2と、車13と、運転者14と、制御
ユニット15と図2のように結合されている。上記の構
成で、人力の1つはアクセルペダルセンサ8からの信号
で、出力の1つは車13の加速度センサ11からの信号
であって、自動運転制御サブシステム102は車13の
実際の加速度とアクセルペダルセンサ8の信号から計算
で求まる運転者の要求に基づく加速度とを比較して、こ
のサブシステム102の出力で車13のエンジンのスロ
ットルバルブが制御される。このサブシステム102の
動作はモデルフォーロイング制御の制御性増強の制御ア
ルゴリズムに基づくもので、このサブシステム102に
よって運転性と燃費が改善される。また減速運転状態で
は、ブレーキ力がこのサブシステム102の出力で制御
される。
【0012】図3(a),(b)は図2の自動運転制御
サブシステム102を用いた場合の加速時と減速時の車
の動特性測定例図である。図3(a),(b)におい
て、従来システムB(破線)の加速度(m2/s)特性
に比べて、本システムA(実線)の特性では加減速時に
円滑かつ迅速に車が応答しており、車の運転状態の広い
範囲で運転者の要求を満足させることができる。
【0013】図2の入力の他の1つはステアリングホイ
ールセンサ10からの信号で、出力の他の1つは加速度
センサ11の信号から求まる車13の横方向の加速度で
あって、自動運転制御サブシステム102は車13の実
際の横方向加速度と運転者の要求とを比較し、動的モデ
ル101を用いて最適なステアリングホイール角と力を
決定する。一方の安定性増強サブシステム103は加速
度センサ11の信号11aを受けとり、実時間でステア
リングホイール角とサスペンションダンピング力を決定
して、車13の垂直と左右と前後方向の振動を最小にす
る。これにより制御性を失うことなく車の安定性を増す
ことができる。
【0014】図4(a),(b)は図2の安定性増強サ
ブシステム103を用いた場合の加速時と減速時の車の
他の動特性測定例図である。図4(a),(b)におい
て、図4(a)の加速時の従来システムB(破線)の加
速度(m2/s)特性に比べて本システムA(実線)の
車の加速応答が迅速かつ円滑になり、図4(b)の減速
時のアンチスキット制御システムを具備した従来システ
ムB(破線)の車速(km/h)特性に比べて本システム
A(実線)の車速の変化が円滑になっている。
【0015】図2の自動運転制御サブシステム102の
入力信号と制御変数の情報は表示ユニット2に送られ、
運転者14はこの情報に応じてアクセルペダルとブレー
キペダルとステアリングホイールを操作し、またこれら
の操作の情報は制御ユニット15に送られる。このとき
運転者14の手動による指令が優先する。
【0016】図5は図1のエンジン制御サブシステム3
の構成図である。図5において、本エンジン制御サブシ
ステム3は制御ユニット301と、検出手段H2302
と、検出手段H3303とから構成され、エンジン16
とドライブトレイン17とに図5のように結合されてい
る。上記の構成で、制御ユニット301によって低温始
動と暖機中の適応制御を付加したトルクサーボ制御が実
行される。この設定値のトルクは運転者の要求に応じて
図1の運転者情報制御ユニット1により決定される。こ
の設定値のトルクはドライブトレイン17の検出手段H
1303の実際のトルクと比較し、制御ユニット301
によってエンジン16の燃料量と空気量と点火時期が制
御される。この制御ユニット301は上記トルクの誤差
信号に応じて、この誤差が最小になるように上記の制御
変数を加減する。また制御ユニット301は燃焼に直接
関与する信号たとえば筒内圧力センサの信号の検出手段
2302の信号を受けとり、低温始動と暖機時に適当
な燃焼速度を維持できるようにエンジン16の空気量を
制御する。この直接制御によって、排ガスの空燃比のよ
うな2次的パラメータを測定する従来システムに比べて
排気浄化性が大幅に向上する。
【0017】図6は図1のドライブトレイン制御システ
ム4の構成図である。図6において、本ドライブトレイ
ン制御サブシステム4はコントローラ401と、オブザ
ーバB402と、オブザーバA403とから構成され、
エンジン16とドライブトレイン17と車体18とに図
6のように結合されている。このドライブトレイン17
は高度適応の変速能力を有する変速機から構成されてお
り、このドライブトレイン17はエンジン16と車体1
8とに緊密に結合されている。上記の構成で、トルクの
設定値は図1の運転者情報制御ユニット1からコントロ
ーラ401とオブザーバB402とオブザーバA403
に送られる。エンジン16のトルクとドライブトレイン
17の変速比はコントローラ401の出力で制御され、
車体18の実際の加速度を運転者の要求に合致するよう
にする。オブザーバA403は車体18用であって、こ
のオブザーバA403によって車体18の加速度センサ
11の信号からドライブトレイン17のトルクを推定す
る。オブザーバB402はドライブトレイン17用であ
って、ドライブトレイン17の信号からエンジン16の
出力トルクを推定する。オブザーバA403とオブザー
バB402の推定値はコントローラ401に入力され、
エンジン16の空気量と燃料量と点火時期を調整すると
ともに、ドライブトレイン17の変速比を制御する。こ
のエンジン16のトルクとドライブトレイン17の変速
機のトルクが実時間で制御されるので、車体18の加速
度は完全に運転者の要求に合致する。また上記のように
車の動作に応じて図5のエンジン制御サブシステム3と
図6のドライブトレイン制御サブシステムの機能の協調
制御が実行される。
【0018】図7は図1の各ブレーキ制御サブシステム
5、ステアリング制御サブシステム6、サスペンション
制御サブシステム7の構成図である。図7において、各
ブレーキ、ステアリング、サスペンション制御サブシス
テム5,6,7はコントローラ501と、サーボとアク
チュエータ502と、オブザーバB503と、オブザー
バA504とから構成され、車体18と図7のように結
合している。これらのサブシステム5,6,7の構成は
図6のドライブトレイン制御サブシステム4の場合と類
似している。上記の構成で、オブザーバA504は車体
18用であって、車13に作用する力を出力すなわち加
速度センサ11の信号から車13の動力学を用いて推定
する。オブザーバB503はサーボとアクチュエータ5
02用であって、アクチュエータ502の力を推定す
る。オブザーバA504とオブザーバB503での推定
値はコントローラ501に送られ、図1の運転者情報制
御ユニット1から送られてくる設定値に応じてサーボと
アクチュエータ502への入力を調節する。この設定値
はブレーキ制御サブシステム5に対してはブレーキの減
速度であり、ステアリング制御サブシステム6に対して
はステアリングのすべり角であり、サスペンション制御
サブシステム7に対してはサスペンションのダンピング
力である。サーボとアクチュエータ502としては電気
−油圧サーボと、電気−空圧サーボとが用いられる。図
7の出力はブレーキ制御サブシステム5の場合にはブレ
ーキの減速度で、ステアリング制御サブシステム6の場
合にはステアリングの横方向加速度、ヨー、サスペンシ
ョン制御サブシステム7の場合にはヨー、サスペンショ
ンの振動加速度である。上記の図5エンジン制御サブシ
ステム3と図6のドライトレイン制御サブシステム4と
図7のブレーキ、ステアリング、サシペンション制御サ
ブシステム5,6,7との適用により、各サブシステム
の機能の協調制御が実行される。
【0019】図8は、図1の運転者情報制御ユニット1
に含まれている運転者支援システム104の構成図であ
る。図8において、本運転者支援システム104はエキ
スパートシステム105と、計画データ106と、車体
センサ(たとえばレーダなど)107と、エンジンセン
サ(たとえば水温センサなど)とから構成される。エキ
スパートシステム105は計画評価109と、状態評価
110と、状態モニタ111と、インタフェイス112
とを含み、運転者14と制御ユニット15に結合されて
いる。上記の構成で、エンジンセンサ108によってエ
ンジン16の速度,油圧,冷却水温,燃料圧力などのパ
ラメータを測定し、これらのパラメータをエキスパート
システム105の状態モニタ111に送り、インタフェ
イス112を介して表示ユニット2に表示する。運転者
14はこのディジタル型式表示とアナログ表示を選択す
ることができる。この状態モニタ111によってエンジ
ンの潤滑油とブレーキライニングの交換時期に関するデ
ータが表示できる。また車13の走行環境をレーダなど
の車体センサ107の信号を用いて、エキスパートシス
テム105の状態評価110により評価することがで
き、衝突の危険の存在が点検される。ここで車体センサ
107の出力が状態評価110の知能化ソフトウェアに
よって解析され、運転者14と制御ユニット17に加速
を減ずるように指令して衝突を防止する。これにはイン
タフェイス112を介して音声や視覚で運転者に問題お
よび最適修正動作を伝えることができ、これにより運転
者14の衝突回避能力を向上させる。上記の状態モニタ
111と状態評価110によって迅速な修正動作が行わ
れる。また計画データ106を用いて、エキスパートシ
ステム105の計画評価109により、例えば車13の
燃費の計画値と実際値を比較して評価を行うことができ
る。
【0020】図9は図8のエキスパートシステム105
のソフトウェアの構成図である。図9において、本エキ
スパートシステム105のソフトウェアはレーダ113
と、バッファ114と、推論ユニット115と、知識ベ
ース116とから構成され、運転者14と図9のように
結合されている。上記の構成で、レーダ113の出力が
該レーダ113で制御できるバッファ114を介して推
論ユニット115に送られ、推論ユニット115は知識
ベース116を用いて運転者14に最適な修正動作を伝
える。ここで推論ユニット115は道路パターンと天候
と障害物パターンに関する知識ベース116を用いてレ
ーダ113の信号を分析して、障害物による衝突の危険
の存在を運転者14に知らせるとともに最適な修正動作
を運転者14に指令する。
【0021】図10は図1の運転者情報制御ユニット1
に含まれている人工的応答システム117の構成図であ
る。図10において、本人工的応答システム117はコ
ントローラ118と、センサとアクチュエータ119,
120,121とから構成され、アクセスペダル19と
ブレーキペダル20とステアリングホイール21とに図
10のように結合されている。上記の構成で、コントロ
ーラ118に速度とヨーレイトとステアリング角の情報
を入力し、各センサとアクチュエータ119,120,
121を制御して、アクセルペダル19の力とブレーキ
ペダル20の力とステアリングホイール21の力を車1
3の動作に応じて運転者14の最適応答が確保できるよ
うに人工的に調整する。この各センサとアクチュエータ
119,120,121を用いて、アクセルペダル19
の力と車13の前方向加速度と、ブレーキペダル20の
力と車13の減速度と、ステアリングホイール21の力
と車13の横方向加速度との線型性が確保される。
【0022】図11は図1の各制御サブシステム3〜7
の直列伝送用回路600の構成図である。図11におい
て、本直列伝送用回路600はデータバスバッファ60
1と、リード/ライトコントロール602と、モデム・
コントロール603と、トランスミットバッファ604
と、トランスミットコントロール605と、レシーブバ
ッファ606と、レシーブコントロール607とから構
成される。図1の各制御サブシステム3〜7は図11の
直列伝送用回路600を介してネットワーク60に接続
される。これにより各サブシステム3〜7は相互に電気
的に接続され、各サブシステム3〜7のマイクロプロセ
ッサのデータはデータバスバッファ601を介して直列
伝送用回路600に入力される。直列伝送用回路600
のリード/ライトコントロール602とモデム・コント
ロール603によって、ネットワーク60へのデータの
送信とネットワーク60からのデータ受信が制御され
る。トランスミットバッファ604で送信データがパラ
レルからシリアルに変換され、この送信はトランスミッ
トコントロール605で制御される。一方のネットワー
ク60上のシリアルデータはレシーブバッファ606で
シリアルからパラレルに変換され、この受信はレシーブ
コントロール607で制御される。このようにして図1
の各制御サブシステム3〜7のデータの伝送を容易に
し、協調制御を有効にすることができる。
【0023】上記図2の運転者情報制御ユニット1の動
的モデル101は例えば車体18のダイナミックモデル
であって、タイヤの交換によって弾性特性が変化すると
モデルを変える必要がある。図2の運転者情報制御ユニ
ット1では入力と出力の情報から上記の変化を把握し
て、ダイナミックモデルを変更することができる。
【0024】上記図2の運転者情報制御ユニット1の自
動運転制御サブシステム102にアクセルペダルセンサ
8の信号が入力されると、この信号を基に運転者14の
要求する加速度が演算されるが、このとき運転者14の
好みに応じて加速度を変更することができる。これには
自動運転制御サブシステム102と安定性増強サブシス
テム103がマイクロプロセッサで構成されているの
で、制御ゲインとパラメータのアドレスの内容を変更す
るだけで容易に運転者14の好みに対応できる。
【0025】上記図1の各制御サブシステム3〜7のマ
イクロプロセッサはそれぞれの制御要素の近くに配置さ
れ、運転者情報制御ユニット1のプロセッサは表示ユニ
ット2の近くの車室内に配置される。これらのマイクロ
プロセッサは図11の直列伝送用回路600を介してネ
ットワーク60に接続されている。また各センサのアク
セルペダルセンサ8とブレーキペダルセンサ9とステア
リングホイールセンサ10は車室内あるいは室内近くに
配置されるので、これらは運転者情報制御ユニット1の
マイクロプロセッサに直接接続される。加速度センサ1
1も車室内に取り付けられので、同じくマイクロプロセ
ッサに直接接続される。レーダなどの緊急状態センサ1
2は車13の前部に取り付けられるので、直列伝送用回
路600を介してネットワーク60に接続される。ここ
で運転者情報制御ユニット1と表示ユニット2のマイク
ロプロセッサを車室内で同一基板に取り付けることによ
って、緊急時のデーダを迅速に運転者14に知らせるこ
とができる。
【0026】上記図2の運転者情報制御ユニット1には
車体18に関する動的モデル101が含まれている一方
で、図6のドライブトレイン制御サブシステム4には車
体18に関するオブザーバーA403と制御要素のドラ
イブトレイン17に関するオブザーバB402とが含ま
れており、これらのオブザーバ403,402は動的モ
デルから構築されている。したがって図6のドライブト
レイン制御サブシステム4のオブザーバA403のかわ
りに図2の運転者情報制御ユニット1の動的モデル10
1を流用することができる。これにより複数個のプロセ
ッサで並列に動的モデルに関する演算を実行することが
可能となって、サブシステムのマイクロプロセッサと制
御ユニット1のマイクロプロセッサの負担が軽くなる。
【0027】図12は図1の運転者情報制御ユニット1
とドライブトレイン制御サブシステム4の機能をエンジ
ン制御サブシステム3に統合してエンジンドライブトレ
イン制御サブシステム305とした装置の部分構成図で
ある。図12において、図1の制御ユニット1とドライ
ブトレイン制御サブシステム4の機能をエンジン制御サ
ブシステム3に統合してエンジンドライブトレイン制御
サブシステム305とすることができ、他のブレーキ制
御サブシステム5とステアリング制御サブシステム6と
サスペンション制御サブシステム7の動作は時間的に比
較的遅いので各サブシステム5,6,7として残存して
いる。これによりエンジン16とドライブトレイン17
は緊密に制御される。ここで図2の運転者情報制御ユニ
ット1の自動運転制御サブシステム102と安定性増強
サブシステム103はエンジンドライブトレイン制御サ
ブシステム305内に含まれる。各サブシステム30
5,5,6,7は図11の直列伝送用回路600を介し
てネットワーク60に接続されている。
【0028】上記図1の加速度センサ11のかわりに車
13の車輪回転速度の変化から車13の加速度を推定す
るようにして、加速度センサ11を省略することができ
るものとなっている。即ち、車輪回転速度をnとする
と、車13の進行方向の加速度αは、α=k・dn/d
tとして表わされる。但し、kは定数である。したがっ
て車輪回転速度センサの信号を運転者情報制御ユニット
1に入力して、制御ユニット1内のマイクロプロセッサ
で上記式の演算を行って加速度αを求め、これによって
図1の各制御サブシステム3〜7を制御する。
【0029】上記図1の運転者情報制御ユニット1と各
制御サブシステム3〜7の動的モデルとして状態方程式
を用い、これをディジタルシグナルプロセッサを用いて
処理することができる。このシグナルプロセッサとして
は例えばテキサス・インスツルメンツ社製のTMS32
020を用いることができる。これにより各制御サブシ
ステム3〜7のマイクロプロセッサの負担が軽減され
る。ここで状態変数をx(i)とすると、状態変数x
(i)は、x(i)=Ax(i−1)+Bu(i−1)
で表わされる。但し、A,Bは定数でuは入力である。
この式の演算をディジタルシグナルプロセッサで高精度
で高速に処理する。
【0030】図13は図1の各制御サブシステム3〜7
のCANシステムのハードウェアの構成図である。図1
3において、図1の各制御サブシステム3〜7のエンジ
ン制御システム3のハードウェアはCPU306と、D
RAM307と、Bus Interface308と
から構成され、ドライブトレイン制御サブシステム4は
CPU406と、DRAM407と、Bus Inte
rface408とから構成され、ブレーキ制御サブシ
ステム5はCPU506と、DRAM507と、Bus
Interface508とから構成されるようにし
て、各制御サブシステム3〜7はBus Interf
ace308,408,508などを介してネットワー
ク60に接続され、各サブシステム3〜7と電気的に接
続されている。
【0031】図14は図13の各制御サブシステム3〜
7のドライブトレイン制御システム4のCANに接続す
るセンサとアクチュエータの構成図である。図14にお
いて、図13の各制御サブシステム3〜7の一例として
ドライブトオレイン制御サブシステム4のCANに制御
するセンサとアクチュエータの構成を示し、上記CPU
406からI/O Interface409を介し
て、スロットルバルブ制御用のスロットルアクチュエー
タ410とスロットルセンサ411が接続されるととも
に、変速機制御用の変速アクチュエータ412と変速信
号と変速位置などを検出する変速センサ413が接続さ
れている。つぎの図15から図24に図1の自動車の協
調制御装置により得られる制御例のフローチャートを示
す。
【0032】図15は図1(図5,図6,図7)のエン
ジン、ドライブトレイン、ブレーキ制御サブシステム
3,4,5によるスリップ防止のための協調制御例のフ
ローチャートである。図15において、まずステップ1
51で車速Vと車輪速vをリードし、ステップ152で
発進時などに生じるスピンホイールかブレーキ時などに
生じるロックホイールかを判断する。ロックホイールで
あればステップ153,154でスリップ率S={(V
−v)/V}×100%の演算を行い、スリップ率Sが
最適スリップ率20%程度になるようにブレーキ圧を制
御して、ロックホイールが生じないようにする。またス
ピンホイールであればステップ155,156で路面と
タイヤ間の摩擦係数を最適にして最適スリップ率になる
ように、エンジン出力を低下する方向つまりスロットル
バルブを閉じる方向に制御して、スピンホイールを防止
する。
【0033】図16は図1(図5)のエンジン制御シス
テム3自体の制御例のフローチャートである。図16に
おいて、まずステップ161で気筒別の空燃比をリード
し、ステップ162で設定空燃比(A/F)と実際の
空燃比A/Fを気筒毎に比較する。もしどこかの気筒が
設定空燃比とずれていれば、ステップ163でその気筒
の燃焼時だけスロットルバルブかインジェクタを制御し
て設定空燃比にする。また設定空燃比と合っていれば次
のステップ164で気筒別の出力トルクをリードし、ス
テップ165で実際のエンジントルクTと設定のエンジ
ントルクTを比較する。もしどこかの気筒が設定エン
ジントルクTとずれていれば、ステップ166でスロ
ットルバルブとインジェクタと点火時期を制御して設定
エンジントルクTにする。このような制御プログラム
を内蔵することにより気筒別のエンジン制御が可能とな
って、燃料経済性の向上はもとよりエンジンの振動をも
低減することが可能になる。
【0034】図17は図1(図6)のドライブトレイン
制御サブシステム4による変速時のショック低減のため
の協調制御例のフローチャートである。図17におい
て、まずステップ171でドライブトレイン制御サブシ
ステム4に存在する変速機のセンサ413から変速かど
うかの信号を判断する。もし変速時であればステップ1
72で割込などで変速信号を優先的にスロットルバルブ
制御部へ送信し、ステップ173で油圧制御変速をスタ
ートし、ステップ174で回転数などから空気の遅れと
変速時期を判断してスロットルバルブを制御する。
【0035】図18は図1の緊急・警報状態表示例のフ
ローチャートである。図18において、一例としてまず
ステップ181,182で並列にスロットルバルブ制御
が誤動作か、空燃比制御が誤動作かを判断して、もし両
方とも誤動作をしていた場合には両方ともステップ18
2の知能化フィルタに入力される。しかし運転者14に
とって空燃比制御の誤動作はさほど問題ではなく、それ
よりもエンジン出力を決定するスロットルバルブ制御の
誤動作は人命にかかわる問題であるため、運転者14に
知らせる必要がある。そこでステップ183でスロット
ルアクチュエータ410の故障表示のみを出力し、ステ
ップ184でフェールセイフ手段を作動させることを知
らせる。
【0036】図19は図1(図7)のステアリング制御
サブシステム6によるアクティブ安全制御例のフローチ
ャートである。図19において、まずステップ191で
運転者14が操作したステアリング信号Sと車体18の
加速度信号Gをリードし、ステップ192でヨーレイト
YをS,Gの関数f(S,G)で演算する。ついでステ
ップ193でヨーレイトYを安全域であるヨーレイトY
と比較し、それを越えた場合にはステップ194でス
ロットルバルブ制御によりエンジン出力を制御して、実
際のヨーレイトYが安全域のヨーレイトY以下になる
ようにする。
【0037】図20(a),(b)は図1(図9)のエ
キスパートシステム105によるスロットル開度の知識
ベース116とアクティブ安全のための予測制御例のフ
ローチャートである。図20(a),(b)において、
まず図20(b)のステップ201で車体18に設けら
れた路面状況センサにより路面状況をリードし、ステッ
プ202で雪道かウェット(ぬれた路面)か舗装(かわ
いた路面)かを判断する。ついでステップ203,20
4,205で推論ユニット115で図20(a)の各路
面状況でのアクセルペダル踏込み量に対するスロットル
開度A,B,Cの知識ベース116から、各路面状況の
雪道,ウェット,舗装に合った開度パターンA,B,C
をリードし、ステップ206でスロットルバルブ制御に
よりエンジン出力を制御して、環境変化に対しても安全
に走行することが可能となる。
【0038】図21は図1(図10)の人工的応答シス
テム117による制御例のフローチャートである。図2
1において、まずステップ211で人工的応答システム
117において運転者14が男か力の弱い運転技術の未
熟な女性あるいは老人かを判断し、もし女性か老人であ
ればステップ211で運転者14が操作するアクセルペ
ダル19をブレーキペダル20とステアリングホイール
21の反力を小さくして、運転者14の要求に適合させ
る。
【0039】図22は図1(図2)の自動運転制御サブ
システム102による制御例のフローチャートである。
図22において、まずステップ221で運転者14の要
求する横加速度Grと実際の車体18の横加速度Gyを
リードし、ステップ222で車速Vをリードする。つい
でステップ223で動的モデル101を用いてステアリ
ング角θを上記Gy,Gr,Vの関数g(Gy,Gr,
V)で求めるとともに、ステアリング力Fを関数h(G
y,Gr,V)で求め、ステップ224でステアリング
角θとステアリング力Fを出力する。
【0040】図23は図1(図2)の安全性増強サブシ
ステム103による制御例のフローチャートである。図
23において、まずステップ231で車体18の加速度
Gの垂直加速度Gsと左右加速度Gyと前後加速度Gz
とローリング加速度Grをリードし、どの加速度Gが振
動しているかを判断する。もし左右加速度Gyであれば
ステップ233で車速Vをリードし、ステップ234で
設定の左右加速度(Gy)を車速Vの関数i(V)で
求め、ステップ235でステアリング角θを上記(G
y)の関数j((Gy))で求める。またステップ
236で加速度Gが上記GsかGzかGrかを判断し、
垂直加速度Gsであればステップ237で動的モデル1
01を用いて四輪のサスペンションを制御して垂直振動
をおさえる。加速度Gが前後加速度Gzであればステッ
プ238で動的モデル101を用いて前輪と後輪のサス
ペンションを交互に制御して前後振動をおさえる。ロー
リング加速度Grであればステップ239で動的モデル
101を用いて左輪と右輪のサスペンションを交互に制
御し、ローリングをおさえて振動の少ない乗り心地のよ
い制御を行う。
【0041】図24は図1(図5)のエンジン制御サブ
システム3によるトルク制御例のフローチャートであ
る。図24において、まずステップ241でアクセルペ
ダル踏込み量αをリードし、ステップ242で設定値の
トルクTを上記αの関数k(α)で求める。ついでス
テップ243で実際のトルクTと設定値のトルクT
比較し、一致しなければステップ244でインジェクタ
とスロットルバルブプラグでそれぞれ燃料fと空気量G
aと点火時期Adを制御してトルクを一致させる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、エンジン、ドライブト
レイン、ブレーキ、ステアリング、サスペンション制御
サブシステムの協調制御が可能となるので、車の応答性
と快適性とアクティブ安全性を向上することができる。
また制御性増強、安定性増強の制御アルゴリズムと、2
個のオブザーバを用いた協調制御と、運転者支援システ
ムと、エキスパートシステムによって、さらに緊急状態
での車の安全な性能を引き出すことのできる人工的応答
システムによって、運転者の最適応答と快適性を保障す
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による自動車の協調制御装置の
一実施例を示す構成図
【図2】図2は、図1の運転者情報制御ユニットの構成
【図3】図3(a),(b)は、図2の自動運転制御サ
ブシステムによる加速時と減速時の車の動特性測定例図
【図4】図4(a),(b)は、図2の安定性増強サブ
システムによる加速時と減速時の車の他の動特性測定例
【図5】図5は、図1のエンジン制御システムの構成図
【図6】図6は、図1のドライブトレイン制御サブシス
テムの構成図
【図7】図7は、図1の他のブレーキ制御サブシステム
ほかの構成図
【図8】図8は、図1の運転者支援システムの構成図
【図9】図9は、図8のエキスパートシステムのソフト
ウェア構成図
【図10】図10は、図1の人工的応答システムの構成
【図11】図11は、図1の各制御サブシステムの直列
伝送用回路の構成図
【図12】図12は、図1の一部機能をエンジンドライ
ブトレイン制御システムに統合した装置の部分構成図
【図13】図13は、図1の各制御サブシステムのCA
Nシステムのハードウェア構成図
【図14】図14は、図1(図13)のドライブトレイ
ン制御サブシステムのCANに接続するセンサとアクチ
ュエータの構成図
【図15】図15は、第1図のエンジン、ドライブトレ
イン、ブレーキ制御サブシステムによるスリップ防止の
協調制御フローチャート
【図16】図16は、図1(図5)のエンジン制御サブ
システムの制御フローチャート
【図17】図17は、図1(図6)のドライブトレイン
制御サブシステムによる変速時ショック低減の協調制御
フローチャート
【図18】図18は、図1の緊急・警報状態表示例のフ
ローチャート
【図19】図19は、図1(図7)のステアリング制御
サブシステムによるアクティブ安全制御フローチャート
【図20】図20(a),(b)は、図1(図9)のエ
キスパートシステムによるスロットル開度の知識ベース
とアクティブ安全予測制御フローチャート
【図21】図21は、図1(図10)の人工的応答シス
テムによる制御フローチャート
【図22】図22は、図1(図2)の自動運転制御サブ
システムによる制御フローチャート
【図23】図23は、図1(図2)の安定性贈強サブシ
ステムによる制御フローチャート
【図24】図24は、図1(図5)のエンジン制御サブ
システムによるトルク制御フローチャート
【符号の説明】
1…運転者情報ユニット(制御手段)、2…表示ユニッ
ト(表示手段)、3…エンジン制御サブシステム、4…
ドライブトレイン制御サブシステム、5…ブレーキ制御
サブシステム、6…ステアリング制御サブシステム、7
…サスペンション制御サブシステム、8…アクセルペダ
ルセンサ、9…ブレーキペダルセンサ、10…ステアリ
ングホイールセンサ、11…加速度センサ、12…緊急
状態センサ(レーダ)、60…ネトワーク、101…車
の動的モデル、102…自動車運転制御サブシステム、
103…安定性増強サブシステム、104…運転者支援
システム、105…エキスパートシステム、117…人
工的応答システム、600…直列伝送用回路。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月11日(2001.7.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 自動車の協調制御装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の協調制御
装置に係り、特に車の安全性を向上させるのに好適な、
動的モデルを用いた自動車の協調制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のエンジン制御装置は、特開昭63
−71551号に記載のように、吸気空気量の調節に関
する制御量、例えばスロットルバルブ開度から負荷トル
クを推定する動的モデルが提示されている。
【0003】また、従来の装置に関連する米国特許第4
713763号ではアクセルペタルのふみ込み量と、エ
ンジンと変速機の間のトルクとを検出して、トルクの変
動が小さくなるように、スロットルバルブを制御してい
る。また特開昭61−286547号では加速度を検出
して、目標値に合致するようにスロットルバルブを制御
している。特開昭62−150035号では横加速度を
検出して、曲線路の限界速度を演算することにより、エ
ンジンとドライブトレインの駆動トルクを制限する方法
が提示されている。米国特許第4713764号ではト
ルクの差から登坂かどうかを判定して、変速機の歯車段
の切換えを制限している。特開昭61−145339号
ではアクセル操作量から目標トルクを求めて、出力トル
クが目標トルクになるように付加積分型最適レギュレー
タを用いて制御している。特開昭62−101853号
ではアクセル変位量で要求トルクを演算して、その結果
を基にエアコンディショナの負荷をしゃ断する方法が提
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は車の動
的モデルと各制御システム、例えばエンジン制御システ
ムの動的モデルとの複数個の動的モデルを用いた協調制
御の点については配慮がされておらず、車の応答性と安
定性の両立の点で問題があった。
【0005】本発明の目的は、走行環境、または衝突の
危険の存否を認識するセンサにより衝突の危険性がある
と認識された場合に、車の制御要素の協調制御下に、そ
の衝突が未然に回避され得る自動車の協調制御装置を供
するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、走行環境、
または衝突の危険の存否を認識するセンサにより検出さ
れた信号に応じて、車の制御要素を制御する制御手段を
備える自動車の協調制御装置において、車の動的モデル
と、車の制御要素の動的モデルとを有する前記制御手段
は、前記センサの検出信号に基づいて、少なくとも前記
車の動的モデルを最適化しつつ、前記両方の動的モデル
を用いて実時間で前記制御要素を協調制御することで達
成される。一般に、本発明による自動車の協調制御装置
には、車の動的モデルの他に、エンジン、ドライブトレ
イン(変速機)、ブレーキ、ステアリング、サスペンシ
ョン等の各制御要素の動的モデルのうちの少なくとも1
つの動的モデルを含む、複数個の動的モデルを用いて車
の各制御要素を関連して協調制御する制御手段が具備さ
れたものとなっている。また動的モデルによって自動運
転制御サブシステムと、安定性増強サブシステムとを構
築し、車の協調制御と冷間始動や暖機中の適応制御とを
付加したエンジンのトルクサーボをなすエンジン制御サ
ブシステムと、車の動的モデルとエンジンドライブトレ
インの動的モデルとから構築された2つのオブザーバを
持つドライブトレイン制御サブシステムと、同じように
2つのオブザーバを持つブレーキ、ステアリング、サス
ペンション、ステアリング制御サブシステムとによって
車の応答性と安定性を両立させるようにしたものであ
る。更に、エキスパートシステムを持つ運転者支援シス
テムで、車の運転状態が評価されて、緊急時の安全性を
向上できるようにしたものである。またステアリングホ
イール、ブレーキペタル、アクセルペタルの力を人工的
応答システムで加減し、運転者の感覚を向上するように
したものである。
【0007】上記自動車の協調制御装置は、制御手段が
含む自動運転制御サブシステムと、安定性増強サブシス
テムと、でアクセルペダル、ブレーキペダル、ステアリ
ングホイールの力と、車の加速度とに応じて、車に最適
なドライブトレイン、ブレーキ、ステアリング力を演算
し、この結果をドライブトレイン、ブレーキ、ステアリ
ング、サスペンション制御サブシステムに送り、スロッ
トル、変速段、ブレーキ油圧等の各制御要素のアクチュ
エータを制御し、最適なトレイン、ブレーキ、ステアリ
ング力を得ることができる。また運転支援システムにエ
ンジンの状況と、レーダセンサの出力等を入力し、内蔵
するエキスパートシステムでエンジンと、車の状態をモ
ニタし、緊急時に運転者に適切な指示を与えるととも
に、上記各制御サブシステムに操作信号を与え、エンジ
ンの焼損と車の衝突を防止できる。更に、人工的応答シ
ステムで、ステアリングホイール、ブレーキペダル、ア
クセルペダルの力を運転者の感覚に合せることができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図1から
図24により説明する。図1は本発明による自動車の協
調制御装置の一実施例を示す構成図である。図1におい
て、本自動車の協調制御装置は運転者情報制御ユニット
(制御手段)1と、表示ユニット(表示手段)2と、エ
ンジン制御サブシステム3と、ドライブトレイン制御サ
ブシステム4と、ブレーキ制御サブシステム5と、ステ
アリング制御サブシステム6と、サスペンション制御サ
ブシステム7と、アクセルペダルセンサ8と、ブレーキ
ペダルセンサ9と、ステアリングホイールセンサ10
と、加速度センサ11と、緊急状態センサ12とから構
成される。運転者情報制御ユニット1は車の動的モデル
を含み、各制御サブシステム3〜7は各制御要素の動的
モデルを含んでおり、この車の動的モデルの他に各制御
要素の動的モデルのうちの少なくとも1つの動的モデル
を用いて、車の制御要素を関連して協調制御する。この
各ユニット1,2と各サブユニット3〜7の間はローカ
ルエリアネットワーク60で電気的に接続されており、
このネットワーク60を介してサブシステム3〜7との
間のデータの伝送を行う。運転者の要求はアクセルペダ
ルセンサ8と、ブレーキペダルセンサ9と、ステアリン
グホイールセンサ10で、運転者情報制御ユニット1に
入力される。制御ユニット1には車の加速度センサ11
の信号と、緊急状態センサ12、例えばレーダの信号が
入力される。制御ユニット1から表示ユニット2に運転
者を支援する表示データが送られる。
【0009】上記構成の自動車の協調制御装置におい
て、車の騒音や振動はサスペンション制御サブシステム
7によってアクティブにサスペンションを制御すること
により低減される。またエンジン、ドライブトレイン、
ブレーキ制御サブシステム3,4,5を協調的に制御す
ることによって車のスリップを防止することができる。
車の運転性能は運転者情報制御ユニット1に含まれてい
る運転性の制御性増強とステアリング安定性増強の制御
アルゴリズムによって改善される。エンジン制御サブシ
ステム3には気筒毎の制御アルゴリズムが内蔵されてお
り、燃料経済性を向上するのと振動を低減することがで
きる。またエンジン制御サブシステム3は変速機付きド
ライブトレイン制御サブシステム4と緊密に結合されて
おり、運転者の要求に応じてネットワーク60を用いて
協調制御される。エンジン、ドライブトレイン、ブレー
キ、ステアリング、サスペンション制御サブシステム
3,4,5,6,7を協調制御することによって、平均
的な運転者でも緊急時に制御性を失うことなく車を安全
に運転することができる。
【0010】また緊急や警報状態は運転者情報制御ユニ
ット1内の緊急時操作アドバイザから音声や視覚信号で
運転者に伝達され、この運転を容易にするために知能化
フィルタ情報処理によって運転者は真に必要な情報のみ
を取り出すことができる。さらにアクティブ安全制御技
術で車の事故回遊能力を高めるようにして、エンジンの
速度と出力がステアリングホイールセンサ10と車の加
速度センサ11の信号から求まるヨーレートの値に応じ
て制限され、車のスリップを未然に防止することができ
る。このアクティブ安全の原則は予測制御を行うことに
より、車が環境の変化を予測して制御される。またエル
ゴノミックの概念をとり入れて運転者の操作をしやすく
し、人工的応答システムによってアクセルペダル、ブレ
ーキペダル、ステアリングホイールの操作力を運転者の
要求に適合させることができる。表示ユニット2は連続
して変化する状態で運転者が要求する情報を提供でき
る。
【0011】図2は図1の運転者情報制御ユニット1の
構成図である。図2において、本運転者情報制御ユニッ
ト1は動的モデル101と、自動運転制御サブシステム
102と、安定性増強サブシステム103とから構成さ
れ、表示ユニット2と、車13と、運転者14と、制御
ユニット15とが図2のように結合されている。上記の
構成で、人力の1つはアクセルペダルセンサ8からの信
号で、出力の1つは車13の加速度センサ11からの信
号であって、自動運転制御サブシステム102は車13
の実際の加速度とアクセルペダルセンサ8の信号から計
算で求まる運転者の要求に基づく加速度とを比較して、
このサブシステム102の出力で車13のエンジンのス
ロットルバルブが制御される。このサブシステム102
の動作はモデルフォーロイング制御の制御性増強の制御
アルゴリズムに基づくもので、このサブシステム102
によって運転性と燃費が改善される。また減速運転状態
では、ブレーキ力がこのサブシステム102の出力で制
御される。
【0012】図3(a),(b)は図2の自動運転制御
サブシステム102を用いた場合の加速時と減速時の車
の動特性測定例図である。図3(a),(b)におい
て、従来システムB(破線)の加速度(m2/s)特性
に比べて、本システムA(実線)の特性では加減速時に
円滑、かつ迅速に車が応答しており、車の運転状態の広
い範囲で運転者の要求を満足させることができる。
【0013】図2の入力の他の1つはステアリングホイ
ールセンサ10からの信号で、出力の他の1つは加速度
センサ11の信号から求まる車13の横方向の加速度で
あって、自動運転制御サブシステム102は車13の実
際の横方向加速度と運転者の要求とを比較し、動的モデ
ル101を用いて最適なステアリングホイール角と力を
決定する。一方の安定性増強サブシステム103は加速
度センサ11の信号11aを受けとり、実時間でステア
リングホイール角とサスペンションダンピング力を決定
して、車13の垂直と左右と前後方向の振動を最小にす
る。これにより制御性を失うことなく車の安定性を増す
ことができる。
【0014】図4(a),(b)は図2の安定性増強サ
ブシステム103を用いた場合の加速時と減速時の車の
他の動特性測定例図である。図4(a),(b)におい
て、図4(a)の加速時の従来システムB(破線)の加
速度(m2/s)特性に比べて本システムA(実線)の
車の加速応答が迅速、かつ円滑になり、図4(b)の減
速時のアンチスキット制御システムを具備した従来シス
テムB(破線)の車速(km/h)特性に比べて本システ
ムA(実線)の車速の変化が円滑になっている。
【0015】図2の自動運転制御サブシステム102の
入力信号と制御変数の情報は表示ユニット2に送られ、
運転者14はこの情報に応じてアクセルペダルとブレー
キペダルとステアリングホイールを操作し、またこれら
の操作の情報は制御ユニット15に送られる。このとき
運転者14の手動による指令が優先する。
【0016】図5は図1のエンジン制御サブシステム3
の構成図である。図5において、本エンジン制御サブシ
ステム3は制御ユニット301と、検出手段H2302
と、検出手段H3303とから構成され、エンジン16
とドライブトレイン17とに図5のように結合されてい
る。上記の構成で、制御ユニット301によって低温始
動と暖機中の適応制御を付加したトルクサーボ制御が実
行される。この設定値のトルクは運転者の要求に応じて
図1の運転者情報制御ユニット1により決定される。こ
の設定値のトルクはドライブトレイン17の検出手段H
1303にて検出された実際のトルクと比較され、制御
ユニット301によってエンジン16の燃料量と空気量
と点火時期が制御される。この制御ユニット301は上
記トルクの誤差信号に応じて、この誤差が最小になるよ
うに上記の制御変数を加減する。また制御ユニット30
1は燃焼に直接関与する信号、例えば筒内圧力センサの
信号の検出手段H2302の信号を受けとり、低温始動
と暖機時に適当な燃焼速度を維持できるようにエンジン
16の空気量を制御する。この直接制御によって、排ガ
スの空燃比のような2次的パラメータを測定する従来シ
ステムに比べて排気浄化性が大幅に向上する。
【0017】図6は図1のドライブトレイン制御サブシ
ステム4の構成図である。図6において、本ドライブト
レイン制御サブシステム4はコントローラ401と、オ
ブザーバB402と、オブザーバA403とから構成さ
れ、エンジン16とドライブトレイン17と車体18と
に図6のように結合されている。このドライブトレイン
17は高度適応の変速能力を有する変速機から構成され
ており、このドライブトレイン17はエンジン16と車
体18とに緊密に結合されている。上記の構成で、トル
クの設定値は図1の運転者情報制御ユニット1からコン
トローラ401とオブザーバB402とオブザーバA4
03に送られる。エンジン16のトルクとドライブトレ
イン17の変速比はコントローラ401の出力で制御さ
れ、車体18の実際の加速度を運転者の要求に合致する
ようにする。オブザーバA403は車体18用であっ
て、このオブザーバA403によって車体18の加速度
センサ11の信号からドライブトレイン17のトルクを
推定する。オブザーバB402はドライブトレイン17
用であって、ドライブトレイン17の信号からエンジン
16の出力トルクを推定する。オブザーバA403とオ
ブザーバB402の推定値はコントローラ401に入力
され、エンジン16の空気量と燃料量と点火時期を調整
するとともに、ドライブトレイン17の変速比を制御す
る。このエンジン16のトルクとドライブトレイン17
の変速機のトルクが実時間で制御されるので、車体18
の加速度は完全に運転者の要求に合致する。また上記の
ように車の動作に応じて図5のエンジン制御サブシステ
ム3と図6のドライブトレイン制御サブシステムの機能
の協調制御が実行される。
【0018】図7は図1の各ブレーキ制御サブシステム
5、ステアリング制御サブシステム6、サスペンション
制御サブシステム7の構成図である。図7において、各
ブレーキ、ステアリング、サスペンション制御サブシス
テム5,6,7はコントローラ501と、サーボとアク
チュエータ502と、オブザーバB503と、オブザー
バA504とから構成され、車体18と図7のように結
合している。これらのサブシステム5,6,7の構成は
図6のドライブトレイン制御サブシステム4の場合と類
似している。上記の構成で、オブザーバA504は車体
18用であって、車13に作用する力を出力、即ち、加
速度センサ11の信号から車13の動力学を用いて推定
する。オブザーバB503はサーボとアクチュエータ5
02用であって、アクチュエータ502の力を推定す
る。オブザーバA504とオブザーバB503での推定
値はコントローラ501に送られ、図1の運転者情報制
御ユニット1から送られてくる設定値に応じてサーボと
アクチュエータ502への入力を調節する。この設定値
はブレーキ制御サブシステム5に対してはブレーキの減
速度であり、ステアリング制御サブシステム6に対して
はステアリングのすべり角であり、サスペンション制御
サブシステム7に対してはサスペンションのダンピング
力である。サーボとアクチュエータ502としては電気
−油圧サーボと、電気−空圧サーボとが用いられる。図
7の出力はブレーキ制御サブシステム5の場合にはブレ
ーキの減速度で、ステアリング制御サブシステム6の場
合にはステアリングの横方向加速度、ヨー、サスペンシ
ョン制御サブシステム7の場合にはヨー、サスペンショ
ンの振動加速度である。上記の図5エンジン制御サブシ
ステム3と図6のドライトレイン制御サブシステム4と
図7のブレーキ、ステアリング、サシペンション制御サ
ブシステム5,6,7との適用により、各サブシステム
の機能の協調制御が実行される。
【0019】図8は、図1の運転者情報制御ユニット1
に含まれている運転者支援システム104の構成図であ
る。図8において、本運転者支援システム104はエキ
スパートシステム105と、計画データ106と、車体
センサ(例えばレーダなど)107と、エンジンセンサ
(例えば水温センサなど)とから構成される。エキスパ
ートシステム105は計画評価109と、状態評価11
0と、状態モニタ111と、インタフェイス112とを
含み、運転者14と制御ユニット15に結合されてい
る。上記の構成で、エンジンセンサ108によってエン
ジン16の速度,油圧,冷却水温,燃料圧力などのパラ
メータを測定し、これらのパラメータをエキスパートシ
ステム105の状態モニタ111に送り、インタフェイ
ス112を介して表示ユニット2に表示する。運転者1
4はこのディジタル型式表示とアナログ表示を選択する
ことができる。この状態モニタ111によってエンジン
の潤滑油とブレーキライニングの交換時期に関するデー
タが表示できる。また車13の走行環境をレーダなどの
車体センサ107の信号を用いて、エキスパートシステ
ム105の状態評価110により評価することができ、
衝突の危険の存在が点検される。ここで車体センサ10
7の出力が状態評価110の知能化ソフトウェアによっ
て解析され、運転者14と制御ユニット17に加速を減
ずるように指令して衝突を防止する。これにはインタフ
ェイス112を介して音声や視覚で運転者に問題および
最適修正動作を伝えることができ、これにより運転者1
4の衝突回避能力を向上させる。上記の状態モニタ11
1と状態評価110によって迅速な修正動作が行われ
る。また計画データ106を用いて、エキスパートシス
テム105の計画評価109により、例えば車13の燃
費の計画値と実際値を比較して評価を行うことができ
る。
【0020】図9は図8のエキスパートシステム105
のソフトウェアの構成図である。図9において、本エキ
スパートシステム105のソフトウェアはレーダ113
と、バッファ114と、推論ユニット115と、知識ベ
ース116とから構成され、運転者14と図9のように
結合されている。上記の構成で、レーダ113の出力が
該レーダ113で制御できるバッファ114を介して推
論ユニット115に送られ、推論ユニット115は知識
ベース116を用いて運転者14に最適な修正動作を伝
える。ここで推論ユニット115は道路パターンと天候
と障害物パターンに関する知識ベース116を用いてレ
ーダ113の信号を分析して、障害物による衝突の危険
の存在を運転者14に知らせるとともに、最適な修正動
作を運転者14に指令する。
【0021】図10は図1の運転者情報制御ユニット1
に含まれている人工的応答システム117の構成図であ
る。図10において、本人工的応答システム117はコ
ントローラ118と、センサとアクチュエータ119,
120,121とから構成され、アクセスペダル19と
ブレーキペダル20とステアリングホイール21とに図
10のように結合されている。上記の構成で、コントロ
ーラ118に速度とヨーレイトとステアリング角の情報
を入力し、各センサとアクチュエータ119,120,
121を制御して、アクセルペダル19の力とブレーキ
ペダル20の力とステアリングホイール21の力を車1
3の動作に応じて運転者14の最適応答が確保できるよ
うに人工的に調整する。この各センサとアクチュエータ
119,120,121を用いて、アクセルペダル19
の力と車13の前方向加速度と、ブレーキペダル20の
力と車13の減速度と、ステアリングホイール21の力
と車13の横方向加速度との線形性が確保される。
【0022】図11は図1の各制御サブシステム3〜7
の直列伝送用回路600の構成図である。図11におい
て、本直列伝送用回路600はデータバスバッファ60
1と、リード/ライトコントロール602と、モデム・
コントロール603と、トランスミットバッファ604
と、トランスミットコントロール605と、レシーブバ
ッファ606と、レシーブコントロール607とから構
成される。図1の各制御サブシステム3〜7は図11の
直列伝送用回路600を介してネットワーク60に接続
される。これにより各サブシステム3〜7は相互に電気
的に接続され、各サブシステム3〜7のマイクロプロセ
ッサのデータはデータバスバッファ601を介して直列
伝送用回路600に入力される。直列伝送用回路600
のリード/ライトコントロール602とモデム・コント
ロール603によって、ネットワーク60へのデータの
送信とネットワーク60からのデータ受信が制御され
る。トランスミットバッファ604で送信データがパラ
レルからシリアルに変換され、この送信はトランスミッ
トコントロール605で制御される。一方のネットワー
ク60上のシリアルデータはレシーブバッファ606で
シリアルからパラレルに変換され、この受信はレシーブ
コントロール607で制御される。このようにして、図
1の各制御サブシステム3〜7のデータの伝送を容易に
し、協調制御を有効にすることができる。
【0023】上記図2の運転者情報制御ユニット1の動
的モデル101は、例えば車体18のダイナミックモデ
ルであって、タイヤの交換によって弾性特性が変化する
と、モデルを変える必要がある。図2の運転者情報制御
ユニット1では、入力と出力の情報から上記の変化を把
握して、ダイナミックモデルを変更することができる。
【0024】上記図2の運転者情報制御ユニット1の自
動運転制御サブシステム102にアクセルペダルセンサ
8の信号が入力されると、この信号を基に運転者14の
要求する加速度が演算されるが、このとき、運転者14
の好みに応じて加速度を変更することができる。これに
は、自動運転制御サブシステム102と安定性増強サブ
システム103がマイクロプロセッサで構成されている
ので、制御ゲインとパラメータのアドレスの内容を変更
するだけで、容易に運転者14の好みに対応できる。
【0025】上記図1の各制御サブシステム3〜7のマ
イクロプロセッサはそれぞれの制御要素の近くに配置さ
れ、運転者情報制御ユニット1のプロセッサは表示ユニ
ット2の近くの車室内に配置される。これらのマイクロ
プロセッサは図11の直列伝送用回路600を介してネ
ットワーク60に接続されている。また各センサのアク
セルペダルセンサ8とブレーキペダルセンサ9とステア
リングホイールセンサ10は車室内、あるいは室内近く
に配置されるので、これらは運転者情報制御ユニット1
のマイクロプロセッサに直接接続される。加速度センサ
11も車室内に取り付けられるので、同じくマイクロプ
ロセッサに直接接続される。レーダなどの緊急状態セン
サ12は車13の前部に取り付けられるので、直列伝送
用回路600を介してネットワーク60に接続される。
ここで運転者情報制御ユニット1と表示ユニット2のマ
イクロプロセッサを車室内で同一基板に取り付けること
によって、緊急時のデーダを迅速に運転者14に知らせ
ることができる。
【0026】上記図2の運転者情報制御ユニット1には
車体18に関する動的モデル101が含まれている一方
で、図6のドライブトレイン制御サブシステム4には車
体18に関するオブザーバーA403と制御要素のドラ
イブトレイン17に関するオブザーバB402とが含ま
れており、これらのオブザーバ403,402は動的モ
デルから構築されている。したがって、図6のドライブ
トレイン制御サブシステム4のオブザーバA403の代
りに、図2の運転者情報制御ユニット1の動的モデル1
01を流用することができる。これにより複数個のプロ
セッサで並列に動的モデルに関する演算を実行すること
が可能となって、サブシステムのマイクロプロセッサと
制御ユニット1のマイクロプロセッサの負担が軽くな
る。
【0027】図12は図1の運転者情報制御ユニット1
とドライブトレイン制御サブシステム4の機能をエンジ
ン制御サブシステム3に統合してエンジンドライブトレ
イン制御サブシステム305とした装置の部分構成図で
ある。図12において、図1の制御ユニット1とドライ
ブトレイン制御サブシステム4の機能をエンジン制御サ
ブシステム3に統合してエンジンドライブトレイン制御
サブシステム305とすることができ、他のブレーキ制
御サブシステム5とステアリング制御サブシステム6と
サスペンション制御サブシステム7の動作は時間的に比
較的遅いので各サブシステム5,6,7として残存して
いる。これによりエンジン16とドライブトレイン17
は緊密に制御される。ここで、図2の運転者情報制御ユ
ニット1の自動運転制御サブシステム102と安定性増
強サブシステム103はエンジンドライブトレイン制御
サブシステム305内に含まれる。各サブシステム30
5,5,6,7は図11の直列伝送用回路600を介し
てネットワーク60に接続されている。
【0028】上記図1の加速度センサ11の代りに、車
13の車輪回転速度の変化から車13の加速度を推定す
るようにして、加速度センサ11を省略することができ
るものとなっている。即ち、車輪回転速度をnとする
と、車13の進行方向の加速度αは、α=k・dn/d
tとして表わされる。但し、kは定数である。したがっ
て、車輪回転速度センサの信号を運転者情報制御ユニッ
ト1に入力して、制御ユニット1内のマイクロプロセッ
サで上記式の演算を行って加速度αを求め、これによっ
て図1の各制御サブシステム3〜7を制御する。
【0029】上記図1の運転者情報制御ユニット1と各
制御サブシステム3〜7の動的モデルとして状態方程式
を用い、これをディジタルシグナルプロセッサを用いて
処理することができる。このシグナルプロセッサとして
は、例えばテキサス・インスツルメンツ社製のTMS3
2020を用いることができる。これにより各制御サブ
システム3〜7のマイクロプロセッサの負担が軽減され
る。ここで、状態変数をx(i)とすると、状態変数x
(i)は、x(i)=Ax(i−1)+Bu(i−1)
で表わされる。但し、A,Bは定数でuは入力である。
この式の演算をディジタルシグナルプロセッサで高精度
で高速に処理する。
【0030】図13は図1の各制御サブシステム3〜7
のCANシステムのハードウェアの構成図である。図1
3において、図1の各制御サブシステム3〜7のエンジ
ン制御サブシステム3のハードウェアはCPU306
と、DRAM307と、BusInterface30
8とから構成され、ドライブトレイン制御サブシステム
4はCPU406と、DRAM407と、Bus In
terface408とから構成され、ブレーキ制御サ
ブシステム5はCPU506と、DRAM507と、B
us Interface508とから構成されるよう
にして、各制御サブシステム3〜7はBus Inte
rface308,408,508などを介してネット
ワーク60に接続され、各サブシステム3〜7と電気的
に接続されている。
【0031】図14は図13の各制御サブシステム3〜
7のドライブトレイン制御サブシステム4のCANに接
続するセンサとアクチュエータの構成図である。図14
において、図13の各制御サブシステム3〜7の一例と
してドライブトオレイン制御サブシステム4のCANに
制御するセンサとアクチュエータの構成を示し、上記C
PU406からI/O Interface409を介
して、スロットルバルブ制御用のスロットルアクチュエ
ータ410とスロットルセンサ411が接続されるとと
もに、変速機制御用の変速アクチュエータ412と変速
信号と変速位置などを検出する変速センサ413が接続
されている。次の図15から図24に図1の自動車の協
調制御装置により得られる制御例のフローチャートを示
す。
【0032】図15は図1(図5,図6,図7)のエン
ジン、ドライブトレイン、ブレーキ制御サブシステム
3,4,5によるスリップ防止のための協調制御例のフ
ローチャートである。図15において、先ずステップ1
51で車速Vと車輪速vをリードし、ステップ152で
発進時などに生じるスピンホイールかブレーキ時などに
生じるロックホイールかを判断する。ロックホイールで
あれば、ステップ153,154でスリップ率S=
{(V−v)/V}×100%の演算を行い、スリップ
率Sが最適スリップ率20%程度になるようにブレーキ
圧を制御して、ロックホイールが生じないようにする。
また、スピンホイールであれば、ステップ155,15
6で路面とタイヤ間の摩擦係数を最適にして最適スリッ
プ率になるように、エンジン出力を低下する方向、つま
りスロットルバルブを閉じる方向に制御して、スピンホ
イールを防止する。
【0033】図16は図1(図5)のエンジン制御サブ
システム3自体の制御例のフローチャートである。図1
6において、先ずステップ161で気筒別の空燃比をリ
ードし、ステップ162で設定空燃比(A/F)と実
際の空燃比A/Fを気筒毎に比較する。もしも、何れか
の気筒が設定空燃比とずれていれば、ステップ163で
その気筒の燃焼時だけスロットルバルブかインジェクタ
を制御して設定空燃比にする。また、設定空燃比と合っ
ていれば、次のステップ164で気筒別の出力トルクを
リードし、ステップ165で実際のエンジントルクTと
設定のエンジントルクTを比較する。もしも、何れか
の気筒が設定エンジントルクTとずれていれば、ステ
ップ166でスロットルバルブとインジェクタと点火時
期を制御して設定エンジントルクTにする。このよう
な制御プログラムを内蔵することにより気筒別のエンジ
ン制御が可能となり、燃料経済性の向上はもとより、エ
ンジンの振動をも低減することが可能になる。
【0034】図17は図1(図6)のドライブトレイン
制御サブシステム4による変速時のショック低減のため
の協調制御例のフローチャートである。図17におい
て、先ずステップ171でドライブトレイン制御サブシ
ステム4に存在する変速機のセンサ413から変速かど
うかの信号を判断する。もしも、変速時であれば、ステ
ップ172で割込などで変速信号を優先的にスロットル
バルブ制御部へ送信し、ステップ173で油圧制御変速
をスタートし、ステップ174で回転数などから空気の
遅れと変速時期を判断してスロットルバルブを制御す
る。
【0035】図18は図1の緊急・警報状態表示例のフ
ローチャートである。図18において、一例として先ず
ステップ181,182で並列にスロットルバルブ制御
が誤動作か、空燃比制御が誤動作かを判断して、もし
も、両方とも誤動作をしていた場合には、両方ともステ
ップ182の知能化フィルタに入力される。しかし、運
転者14にとって空燃比制御の誤動作はさほど問題では
なく、それよりもエンジン出力を決定するスロットルバ
ルブ制御の誤動作は人命に係る問題であるため、運転者
14に知らせる必要がある。そこで、ステップ183で
スロットルアクチュエータ410の故障表示のみを出力
し、ステップ184でフェールセイフ手段を作動させる
ことを知らせる。
【0036】図19は図1(図7)のステアリング制御
サブシステム6によるアクティブ安全制御例のフローチ
ャートである。図19において、先ずステップ191で
運転者14が操作したステアリング信号Sと車体18の
加速度信号Gをリードし、ステップ192でヨーレイト
YをS,Gの関数f(S,G)で演算する。次いで、ス
テップ193でヨーレイトYを安全域であるヨーレイト
と比較し、それを越えた場合には、ステップ194
でスロットルバルブ制御によりエンジン出力を制御し
て、実際のヨーレイトYが安全域のヨーレイトY以下
になるようにする。
【0037】図20(a),(b)は図1(図9)のエ
キスパートシステム105によるスロットル開度の知識
ベース116とアクティブ安全のための予測制御例のフ
ローチャートである。図20(a),(b)において、
先ず図20(b)のステップ201で車体18に設けら
れた路面状況センサにより路面状況をリードし、ステッ
プ202で雪道かウェット(ぬれた路面)か舗装(かわ
いた路面)かを判断する。次いで、ステップ203,2
04,205で推論ユニット115で図20(a)の各
路面状況でのアクセルペダル踏込み量に対するスロット
ル開度A,B,Cの知識ベース116から、各路面状況
の雪道,ウェット,舗装に合った開度パターンA,B,
Cをリードし、ステップ206でスロットルバルブ制御
によりエンジン出力を制御して、環境変化に対しても安
全に走行することが可能となる。
【0038】図21は図1(図10)の人工的応答シス
テム117による制御例のフローチャートである。図2
1において、先ずステップ211で人工的応答システム
117において、運転者14が男か力の弱い運転技術の
未熟な女性、あるいは老人かを判断し、もしも、女性か
老人であれば、ステップ211で運転者14が操作する
アクセルペダル19をブレーキペダル20とステアリン
グホイール21の反力を小さくして、運転者14の要求
に適合させる。
【0039】図22は図1(図2)の自動運転制御サブ
システム102による制御例のフローチャートである。
図22において、先ずステップ221で運転者14の要
求する横加速度Grと実際の車体18の横加速度Gyを
リードし、ステップ222で車速Vをリードする。次い
で、ステップ223で動的モデル101を用いてステア
リング角θを上記Gy,Gr,Vの関数g(Gy,G
r,V)で求めるとともに、ステアリング力Fを関数h
(Gy,Gr,V)で求め、ステップ224でステアリ
ング角θとステアリング力Fを出力する。
【0040】図23は図1(図2)の安全性増強サブシ
ステム103による制御例のフローチャートである。図
23において、先ずステップ231で車体18の加速度
Gの垂直加速度Gsと左右加速度Gyと前後加速度Gz
とローリング加速度Grをリードし、どの加速度Gが振
動しているかを判断する。もしも、左右加速度Gyであ
れば、ステップ233で車速Vをリードし、ステップ2
34で設定の左右加速度(Gy)を車速Vの関数i
(V)で求め、ステップ235でステアリング角θを上
記(Gy)の関数j((Gy))で求める。また、
ステップ236で加速度Gが上記GsかGzかGrかを
判断し、垂直加速度Gsであれば、ステップ237で動
的モデル101を用いて四輪のサスペンションを制御し
て垂直振動を抑える。加速度Gが前後加速度Gzであれ
ば、ステップ238で動的モデル101を用いて前輪と
後輪のサスペンションを交互に制御して前後振動を抑え
る。ローリング加速度Grであれば、ステップ239で
動的モデル101を用いて左輪と右輪のサスペンション
を交互に制御し、ローリングを抑えて振動の少ない乗り
心地のよい制御を行う。
【0041】図24は図1(図5)のエンジン制御サブ
システム3によるトルク制御例のフローチャートであ
る。図24において、先ずステップ241でアクセルペ
ダル踏込み量αをリードし、ステップ242で設定値の
トルクTを上記αの関数k(α)で求める。次いで、
ステップ243で実際のトルクTと設定値のトルクT
を比較し、一致しなければ、ステップ244でインジェ
クタとスロットルバルブプラグでそれぞれ燃料fと空気
量Gaと点火時期Adを制御してトルクを一致させる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、走行環境、または衝突
の危険の存否を認識するセンサにより衝突の危険性があ
ると認識された場合に、車の制御要素の協調制御下に、
その衝突が未然に回避され得るものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による自動車の協調制御装置の
一実施例を示す構成図
【図2】図2は、図1の運転者情報制御ユニットの構成
【図3】図3(a),(b)は、図2の自動運転制御サ
ブシステムによる加速時と減速時の車の動特性測定例図
【図4】図4(a),(b)は、図2の安定性増強サブ
システムによる加速時と減速時の車の他の動特性測定例
【図5】図5は、図1のエンジン制御サブシステムの構
成図
【図6】図6は、図1のドライブトレイン制御サブシス
テムの構成図
【図7】図7は、図1の他のブレーキ制御サブシステム
ほかの構成図
【図8】図8は、図1の運転者支援システムの構成図
【図9】図9は、図8のエキスパートシステムのソフト
ウェア構成図
【図10】図10は、図1の人工的応答システムの構成
【図11】図11は、図1の各制御サブシステムの直列
伝送用回路の構成図
【図12】図12は、図1の一部機能をエンジンドライ
ブトレイン制御システムに統合した装置の部分構成図
【図13】図13は、図1の各制御サブシステムのCA
Nシステムのハードウェア構成図
【図14】図14は、図1(図13)のドライブトレイ
ン制御サブシステムのCANに接続するセンサとアクチ
ュエータの構成図
【図15】図15は、第1図のエンジン、ドライブトレ
イン、ブレーキ制御サブシステムによるスリップ防止の
協調制御フローチャート
【図16】図16は、図1(図5)のエンジン制御サブ
システムの制御フローチャート
【図17】図17は、図1(図6)のドライブトレイン
制御サブシステムによる変速時ショック低減の協調制御
フローチャート
【図18】図18は、図1の緊急・警報状態表示例のフ
ローチャート
【図19】図19は、図1(図7)のステアリング制御
サブシステムによるアクティブ安全制御フローチャート
【図20】図20(a),(b)は、図1(図9)のエ
キスパートシステムによるスロットル開度の知識ベース
とアクティブ安全予測制御フローチャート
【図21】図21は、図1(図10)の人工的応答シス
テムによる制御フローチャート
【図22】図22は、図1(図2)の自動運転制御サブ
システムによる制御フローチャート
【図23】図23は、図1(図2)の安定性贈強サブシ
ステムによる制御フローチャート
【図24】図24は、図1(図5)のエンジン制御サブ
システムによるトルク制御フローチャート
【符号の説明】 1…運転者情報ユニット(制御手段)、2…表示ユニッ
ト(表示手段)、3…エンジン制御サブシステム、4…
ドライブトレイン制御サブシステム、5…ブレーキ制御
サブシステム、6…ステアリング制御サブシステム、7
…サスペンション制御サブシステム、8…アクセルペダ
ルセンサ、9…ブレーキペダルセンサ、10…ステアリ
ングホイールセンサ、11…加速度センサ、12…緊急
状態センサ(レーダ)、60…ネトワーク、101…車
の動的モデル、102…自動車運転制御サブシステム、
103…安定性増強サブシステム、104…運転者支援
システム、105…エキスパートシステム、117…人
工的応答システム、600…直列伝送用回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 6/00 B62D 6/00 F02D 29/02 F02D 29/02 H L // B62D 101:00 B62D 101:00 113:00 113:00 119:00 119:00 Fターム(参考) 3D032 CC21 DA03 DA15 DA23 DA25 EA00 EB04 EB11 FF01 FF03 FF07 FF08 GG01 3D037 FA13 FA14 FA15 FA16 FA17 FA20 FA21 FA24 FA25 FA27 3D046 BB21 EE01 GG02 GG04 GG09 GG10 HH02 HH05 HH08 HH25 JJ04 KK12 3G093 BA01 BA13 BA15 BA24 CB06 CB09 DA06 DB05 DB11 DB15 EA02 EA05 EA09 EA13 EB03 EB04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緊急状態センサにより検出された信号に
    応じて、車の制御要素を制御する制御手段を備える自動
    車の協調制御装置において、前記制御手段は、車の動的
    モデルと、車の制御要素の動的モデルとを有し、前記レ
    ーダの検出信号に基づいて前記車の動的モデルを最適化
    しつつ、前記両方の動的モデルを用いて実時間で前記制
    御要素を協調制御するものであることを特徴とする自動
    車の協調制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、ローカルエリアネット
    ワークで電気的に接続されており、前記制御手段の間の
    データを伝送することを特徴とする請求項1記載の自動
    車の協調制御装置。
  3. 【請求項3】 表示ユニットを有し、該表示ユニットに
    よって、前記制御手段で演算されたデータを表示するこ
    とを特徴とする請求項1記載の自動車の協調制御装置。
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