JP2002103957A - エアアウトレット - Google Patents

エアアウトレット

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JP2002103957A
JP2002103957A JP2000303801A JP2000303801A JP2002103957A JP 2002103957 A JP2002103957 A JP 2002103957A JP 2000303801 A JP2000303801 A JP 2000303801A JP 2000303801 A JP2000303801 A JP 2000303801A JP 2002103957 A JP2002103957 A JP 2002103957A
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direction control
case member
rotation support
air outlet
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JP2000303801A
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English (en)
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Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コスト低減を可能とする一方、風向制御
部材のスムーズな姿勢変位を長期間に亘って保証すると
共に擦傷や摩耗等の発生を好適に防止する。 【解決手段】 エアアウトレット10は、開口部15お
よび空気流入口16を有する半球筒状体のケース部材1
1と、該ケース部材11の装着部18と摺接しつつ周方
向へ回動可能なリング状の回動支持部材12と、風向制
御板31を有して回動支持部材12の内側での旋回が許
容される風向制御部材13とから構成される。風向制御
部材13は、装着部18に装着した回動支持部材12を
介してケース部材11の開口部15に装着することで、
該ケース部材11に対する回動および旋回が許容され
る。そして、風向制御部材13の姿勢変位により得られ
る風向制御板31の種々の角度変位に基き、調温空気の
吹出方向を適宜に調整し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エアアウトレッ
トに関し、更に詳細には、車両の乗員室内に設置される
車両内装部材の所要位置に配設され、エアコンユニット
から送出される調温空気を該乗員室内の所要方向へ吹出
すようにしたエアアウトレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗用車等の車両乗員室内には、例えばイ
ンストルメントパネル、フロアコンソール、天井パネル
等の各種の車両内装部材が設置されている。そして前記
車両内装部材の所要位置には、空気案内ダクトを介して
エアコンユニットに連通接続されたエアアウトレットが
配設され、エアコンユニットから送出された調温空気を
乗員室内の所要方向へ向けて吹出すようになっている。
このエアアウトレットは、その構造形態から大別する
と、連動する複数の縦フィンおよび連動する複数の横
フィンから構成され、これら縦フィンおよび横フィンの
角度を調整することで、調温空気の吹出し方向を左右方
向や上下方向およびその複合方向へ任意に調整可能な
「クロスフィンタイプ」と、角筒状や円筒状に形成さ
れた筒体の内側開口部に平行な複数のフィンを固定的に
形成してなる風向制御部材を有し、この風向制御部材を
適宜に姿勢変位させることで、調温空気の吹出し方向を
左右方向や上下方向およびその複合方向へ任意に調整可
能な「バレルタイプ」、等に分類される。
【0003】図6は、前記のバレルタイプにおけるエ
アアウトレットの一例を示す側断面図である。図示のエ
アアウトレット40は、前部に空気流出口43および後
部に空気流入口44を設け、内側壁面45が球面状を呈
する球形筒体状のケース部材41と、内側に開口した空
気流通部46に平行な複数枚のフィン47を有し、外側
壁面48が球面状に形成された風向制御部材42とから
構成され、該風向制御部材42は、その外側壁面48を
前記ケース部材41の内側壁面45に摺接した状態で該
ケース部材41内に装着されている。すなわち風向制御
部材42は、前記ケース部材41の空気流出口43の側
から見て、左右方向への回動変位および前後方向への傾
動変位が自在に装着されており、この風向制御部材42
の姿勢を変位することで前記各フィン47の角度が変位
するので、調温空気を所望とする方向へ吹出させること
が可能となっている。なおケース部材41の後方には、
調温空気の吹出しを規制するためのシャットバルブ52
が配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示し
たエアアウトレット40では、前記風向制御部材42の
脱落を防止するために、前記ケース部材41が前後に絞
った球筒状体となっている。このため、前記ケース部材
41内部への前記風向制御部材42の装着を許容するた
めには、該ケース部材41を図示のような前半体49お
よび後半体50の前後2分割または上下2分割の組立式
とする必要がある。従って、エアアウトレット40の組
立てに際しては、前記風向制御部材42を収容しながら
前半体49と後半体50とをビス51等で接合する作業
を要することになり、組立作業が面倒かつ煩雑となると
共に該ビス51を締付けるためのドライバ等の工具も必
要となり、組立てに時間がかかって製造コスト低減の障
害となっていた。
【0005】また、合成樹脂製の成形部材であるケース
部材41と風向制御部材42とは、相互の内側壁面45
および外側壁面48で直接的に摺接しているため、これ
ら内側壁面45および外側壁面48の表面に擦傷や生じ
てしまい、これにより発生した樹脂粉体の噛込みにより
風向制御部材42のスムーズな姿勢変位が阻害される欠
点を内在していた。また前記風向制御部材42は、図6
に示すように、上方または下方へ傾動変位させると外側
壁面48が乗員室側へ露出するようになり、該外側壁面
48に生じた擦傷等が容易に視認されるから質感低下を
招来してしまう問題も指摘される。更に、長期の使用に
際して前記内側壁面45および外側壁面48に摩耗が生
じた場合には、ケース部材41と風向制御部材42との
間に徐々に隙間が画成され、該風向制御部材42が車体
振動等で勝手に姿勢変位してしまって安定的な姿勢保持
をなし得ない不都合も指摘される。
【0006】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたもので、組付作業の容易化および合理
化を図ることで製造コスト低減を可能とする一方、風向
制御部材のスムーズな姿勢変位を長期間に亘って保証す
ると共に擦傷や摩耗等の発生を好適に防止するよう構成
したエアアウトレットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決して、所
期の目的を達成するため本発明は、車両の乗員室内に設
置される車両内装部材の所要位置に装着され、エアコン
ユニットから送出される調温空気を該乗員室内の所要方
向へ吹出すようにしたエアアウトレットにおいて、前側
に開口部を有すると共に後側に空気流入口を有する半球
筒状体であって、前記開口部に臨む内側壁面に全周に亘
り延在する装着部を備えたケース部材と、前記ケース部
材の装着部に内接し得るリング状をなし、前記開口部を
介してこの装着部に装着することにより、該装着部と摺
接しつつ周方向へ回動可能な回動支持部材と、調温空気
の吹出し方向を調整する風向制御板を有し、その外面に
突設した旋回支持軸を前記回動支持部材の支持孔に嵌合
させることにより、該回動支持部材の内側での旋回が許
容される風向制御部材とからなり、前記風向制御部材
は、前記装着部に装着した回動支持部材を介して前記ケ
ース部材の開口部に装着することで、該ケース部材に対
して回動および旋回が許容され、これにより得られる前
記風向制御板の種々の角度変位に基いて調温空気の吹出
し方向を適宜に調整し得るよう構成したことを特徴とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るエアアウトレ
ットにつき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参照しな
がら以下説明する。図1は、本発明の好適実施例に係る
エアアウトレットの分解斜視図、図2は一部破断して示
すエアアウトレットの正面図、図3はエアアウトレット
の背面図である。本実施例のエアアウトレット10は、
車両内装部材55の裏側所要位置に組付けられるケース
部材11と、このケース部材11の内側に回動自在に装
着される回動支持部材12と、この回動支持部材12の
内側に旋回自在に装着される風向制御部材13とから構
成されている。
【0009】前記ケース部材11は、ポリプロピレン等
を材質とする合成樹脂成形部材で適宜の弾力性を有して
おり、図1および図2に示すように、前側に開口部15
を有すると共に後側に円形状の空気流入口16を有する
半球筒状体であって、内側壁面17は前記開口部15の
内縁直径と略一致する直径の球面状に成形されている。
そして、前記開口部15に臨む前記内側壁面17には、
該開口部15に沿って周方向の全周に亘り延在する所要
幅の装着部18が形成され、この装着部18に前記回動
支持部材12が装着されるようになっている。またケー
ス部材11の前端上部および前端下部には、前記開口部
15の内側へ突出した保持片19が一体的に形成され、
前記装着部18へ装着した前記回動支持部材12の前端
縁に各保持片19,19が係合することで、該回動支持
部材12がケース部材11から離脱して外れることを防
止するようになっている。なお前記空気流入口16の直
径寸法Dは、前記風向制御部材13の幅寸法Wよりも適
宜小さく設定されている(図5)。
【0010】また、ケース部材11の外側壁面20にお
ける前側には、半径方向外方へ突出した合計3個の取付
固定片21が120度毎の等間隔に一体成形され、これ
ら取付固定片21およびビス22を利用することで、当
該ケース部材11をインストルメントパネル等の車両内
装部材55の裏側に固定し、該車両内装部材55に設け
た開口部56へ前記開口部15を臨ませ得るようになっ
ている。なおケース部材11の後側には、図示しないエ
アコンユニットの空気送出部に連通接続された空気案内
ダクト57が連結され、該空気案内ダクト57を介して
案内される調温空気が、前記空気流入口16を介してケ
ース部材11の内部へ流入するようになっている。
【0011】前記回動支持部材12は、ポリプロピレン
等を材質とする合成樹脂成形部材で適宜の弾力性を有し
ており、ケース部材11に形成した前記装着部18に内
接して摺動可能な外径寸法および幅寸法のリング状に形
成され、径方向への弾性変形が許容されるようになって
いる。そして、前記ケース部材11の開口部15を介し
て前記装着部18へ装着され、該装着部18へ装着され
た状態においては、回動支持部材12の外周面25が該
装着部18の内周面18aと摺接しつつ周方向へ回動可
能となっている。また回動支持部材12には、該部材1
2の中心を挟んで対向する部位に、前記風向制御部材1
3に設けた旋回支持軸33,33が嵌合する支持孔26,
26が穿設されている。
【0012】前記風向制御部材13は、球体の前部およ
び後部を切除した前後対称形状を呈し、その中央には前
後に貫通した空気流通部30が形成され、この空気流通
部30には上下の所要間隔に設けて調温空気の吹出し方
向を調整する合計3枚のフィン(風向制御板)31が設け
られている。そして風向制御部材13は、前記回動支持
部材12の内縁寸法と略同一の直径寸法に設定され、そ
の外側壁面32は前記ケース部材11の内側壁面17に
整合する球面形状に形成されている。また外側壁面32
の所要位置には、前記回動支持部材12に設けた各支持
孔26,26へ嵌合可能な旋回支持軸33,33が突出形
成されており、対応の支持孔26,26へ各旋回支持軸
33,33を嵌合させることで、該回動支持部材12の
内側で風向制御部材13が旋回自在に枢支されるように
なっている。
【0013】実施例の風向制御部材13は、前後方向へ
相互に組付られる第1半体34および第2半体35から
構成されている。これら第1半体34および第2半体3
5は基本的に同一形状に形成されたもので、これにより
全体の肉厚を略一定にした成形が可能とされて軽量化お
よび材料使用量の節減を図り得る。なお、第1半体34
の接合面には係合凸部36が突出形成され、また第2半
体35の接合面には該係合凸部36が係合可能な係合凹
部37が形成されている。また、中央に位置するフィン
31には、前方および後方へ延出した姿勢制御レバー3
8が一体成形され、風向制御部材13の姿勢変位に際し
て指先操作に供される。
【0014】次に、前述のように構成された実施例のエ
アアウトレット10の各部材の組付態様につき説明す
る。先ず、第1半体34および第2半体35を相互組付
けした風向制御部材13は、前記回動支持部材12に対
して前側からの装着が可能となっている。すなわち、風
向制御部材13における一方の旋回支持軸33を回動支
持部材12の一方の支持孔26へ仮に嵌合させ、この状
態で他方の支持孔26が形成された部位を外側へ引張っ
て当該回動支持部材12を適宜伸張的に弾性変形させな
がら、風向制御部材13における他方の旋回支持軸33
を回動支持部材12の他方の支持孔26に嵌合させる。
これにより風向制御部材13は、両旋回支持軸33およ
び両支持孔26の嵌合下に、回動支持部材12の内側で
旋回可能に枢支される。
【0015】次いで、風向制御部材13を支持した前記
回動支持部材12は、前記ケース部材11に対して前側
からの装着が可能となっている。すなわち、回動支持部
材12における下側部分を、ケース部材11における前
端下部に形成した保持片19に隣接する装着部18の部
分に仮位置決めし、この状態でケース部材11の外面上
部に位置する前記取付固定片21を後方へ押圧して傾倒
させることで、該ケース部材11における前端上部を半
径方向外方へ拡開的に変形させる。この時、ケース部材
11の前端上部に形成した保持片19が半径方向外方へ
変位するようになるから、回動支持部材12の上側部分
をケース部材11の装着部18へ嵌合することが許容さ
れる。これにより回動支持部材12は、装着部18に内
接すると共にケース部材11に対して回動可能に装着さ
れる。
【0016】このように実施例のエアアウトレット10
では、該エアアウトレット10を構成する風向制御部材
13と回動支持部材12およびケース部材11の夫々
が、同一方向からの相互組付けが可能となっていると共
に、組付けに際してビスや固定部材および工具等を使用
する必要がない。すなわち、回動支持部材12を適宜変
形することで、該回動支持部材12に対する風向制御部
材13の装着がなされ、またケース部材11を適宜変形
させることで、該ケース部材11に対する回動支持部材
12(および風向制御部材13)の装着がなされる。そし
て、ケース部材11に対する風向制御部材13および回
動支持部材12の組付けが完了した実施例のエアアウト
レット10では、図4に示すように風向制御部材13
が、前記装着部18に装着した回動支持部材12を介し
てケース部材11の開口部15に装着される。
【0017】ここで、前記姿勢制御レバー38を左方向
または右方向へ捻ると、ケース部材11に対して回動支
持部材12が回動するようになり、風向制御部材13の
左右両方向への回動変位が許容される。また、前記姿勢
制御レバー38を左側または右側へ押圧すると、回動支
持部材12に対する風向制御部材13の左右方向への旋
回が許容される。更に、前記姿勢制御レバー38を約9
0度左方向または右方向へ捻って風向制御部材13を9
0度回動させた後に、該姿勢制御レバー38を上側また
は下側へ押圧すると、回動支持部材12に対する風向制
御部材13の上下方向への旋回が許容される。すなわち
実施例のエアアウトレット10は、ケース部材11に対
する回動支持部材12の回動および該回動支持部材12
に対する風向制御部材13の旋回により、該風向制御部
材13の左右方向や上下方向およびその複合方向(斜め
方向)への様々な姿勢変位が可能であり、これにより得
られる前記フィン31の角度変位に基いて調温空気の吹
出し方向を適宜に調整し得るようになっている。
【0018】また実施例のエアアウトレット10では、
前記風向制御部材13が前記ケース部材11に摺接する
前記回動支持部材12に枢支されていることで、該風向
制御部材13の外側壁面32と該ケース部材11の内側
壁面17とが、常には非接触状態に保持され得るように
なっている。すなわち風向制御部材13は、如何なる姿
勢に変位してもケース部材11の内側壁面17に直接的
に接触しないから、該風向制御部材13の外側壁面32
に擦傷等が形成されることがない。従って、擦傷の形成
を原因とした樹脂粉体が発生することがないから、風向
制御部材13のスムーズな姿勢変位が長期間に亘って保
証される。また、風向制御部材13の傾動変位により、
車両内装部材55の開口部56を介して外側壁面32が
乗員室側へ露出しても、該外側壁面32に擦傷等が形成
されていないから質感低下を招来することもない。更に
は、ケース部材11の内側壁面17および風向制御部材
13の外側壁面32が摩耗することもない。
【0019】そして実施例のエアアウトレット10で
は、図4に示すように、風向制御部材13における前記
空気流通部30の後側開口部がケース部材11の空気流
入口16へ少しでも整合していれば、前記空気案内ダク
ト57からの調温空気が空気流入口16を介して風向制
御部材13の空気流通部30へ流入するようになる。そ
して、この空気流通部30を通過するに際して各フィン
31により風向が変向され、これに基づいて調温空気を
乗員室内の所要方向へ吹出し案内するようになる。なお
風向制御部材13は、回動支持部材12に対して90度
以上に旋回すると、第2半体35が前側に位置すると共
に第1半体34が後側に位置して前後逆となるが、これ
ら第1半体34および第2半体35は対称形状となって
いるから前後逆向きの姿勢状態となっても好適な吹出許
容状態となる。
【0020】一方、実施例のエアアウトレット10で
は、図5に示すように、風向制御部材13を回動支持部
材12に対して直角となる位置まで旋回変位させると、
該風向制御部材13の外側壁面32がケース部材11の
空気流入口16を完全に覆蓋するようになり、空気案内
ダクト57内の調温空気の吹出しを規制した吹出規制状
態となる。すなわち、風向制御部材13にシャットバル
ブとしての機能を持たせ得るから、前記ケース部材11
の後方側に別途のシャットバルブを追加設置する必要が
なくなる。
【0021】なお、ケース部材11の内側壁面17と風
向制御部材13の外側壁面32とは、非接触状態に保持
されているから両部材11,13の間に微小な隙間が画
成されており、前記吹出規制状態にあっても微量ではあ
るが調温空気の漏れが生じ得る。従って、調温空気の漏
れを完全に防止する必要がある場合は、前記ケース部材
11の内側壁面17における前記空気流入口16の周囲
に、フェルトやスポンジ等を材質とするパッキン部材を
装着することが望ましい。
【0022】また、ケース部材11に対する回動支持部
材12の回動変位時に節度感を出したい場合は、該ケー
ス部材11と該回動支持部材12との間に板バネや弾性
体等を介在させればよい。更には別形態として、ケース
部材11の側に凸部を形成すると共に回動支持部材12
の側に凹部を形成し、これら凸部および凹部の係合によ
り節度感を出す方法等も適宜採用可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るエアア
ウトレットによれば、風向制御部材が回動制御部材を介
してケース部材に対して回動および旋回自在に装着さ
れ、これにより得られる風向制御板の種々の角度変位に
基いて調温空気の吹出し方向を自由に調整し得る。そし
て風向制御部材は、常にはケース部材に接触しない状態
で該ケース部材に装着されているから、スムーズな姿勢
変位が長期間に亘って保証されると共に、該風向制御部
材の外側壁面に擦傷が形成されないから、該外側壁面が
乗員室へ露出しても質感低下を招来する不都合も好適に
回避される利点がある。また、ケース部材の内側壁面お
よび風向制御部材の外側壁面の摩耗も防止され、風向制
御部材の好適な姿勢保持がなされる。そして、風向制御
部材と回動支持部材およびケース部材の夫々が、同一方
向からの相互組付けが可能となっていると共に組付けに
際してビス等の固定部材や工具等を使用する必要がない
から、短時間で組立て作業を完了することができ、組立
て作業の容易化や合理化およびこれによる製造コスト低
減を図り得る利点もある。しかも、ケース部材の前端部
に設けた保持片が装着部へ装着した回動支持部材に係合
するようになるから、ケース部材から回動支持部材が離
脱して外れる不都合もない。更には、風向制御部材を所
要の姿勢状態に変位させればケース部材の空気流入口が
覆蓋され、該風向制御部材によって調温空気の吹出規制
状態をなすことが可能となり、別途にシャットバルブを
設ける必要もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るエアアウトレットの分解
斜視図である。
【図2】図1に示すエアアウトレットの正面図である。
【図3】エアアウトレットの背面図である。
【図4】図2のV−V線断面図であって、調温空気の吹
出許容状態を示している。
【図5】図2のV−V線断面図であって、調温空気の吹
出規制状態を示している。
【図6】従来のバレルタイプのエアアウトレットの側断
面図である。
【符号の説明】
11 ケース部材, 12 回動支持部
材 13 風向制御部材, 15 開口部 16 空気流入口, 17 内側壁面 18 装着部, 19 保持片 26 支持孔, 31 フィン(風
向制御板) 32 外側壁面, 33 旋回支持軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の乗員室内に設置される車両内装部
    材の所要位置に装着され、エアコンユニットから送出さ
    れる調温空気を該乗員室内の所要方向へ吹出すようにし
    たエアアウトレットにおいて、 前側に開口部(15)を有すると共に後側に空気流入口(16)
    を有する半球筒状体であって、前記開口部(15)に臨む内
    側壁面(17)に全周に亘り延在する装着部(18)を備えたケ
    ース部材(11)と、 前記ケース部材(11)の装着部(18)に内接し得るリング状
    をなし、前記開口部(15)を介してこの装着部(18)に装着
    することにより、該装着部(18)と摺接しつつ周方向へ回
    動可能な回動支持部材(12)と、 調温空気の吹出し方向を調整する風向制御板(31)を有
    し、その外面に突設した旋回支持軸(33,33)を前記回動
    支持部材(12)の支持孔(26,26)に嵌合させることによ
    り、該回動支持部材(12)の内側での旋回が許容される風
    向制御部材(13)とからなり、 前記風向制御部材(13)は、前記装着部(18)に装着した回
    動支持部材(12)を介して前記ケース部材(11)の開口部(1
    5)に装着することで、該ケース部材(11)に対して回動お
    よび旋回が許容され、これにより得られる前記風向制御
    板(31)の種々の角度変位に基いて調温空気の吹出し方向
    を適宜に調整し得るよう構成したことを特徴とするエア
    アウトレット。
  2. 【請求項2】 前記風向制御部材(13)は、前記ケース部
    材(11)に摺接する前記回動支持部材(12)に支持され、常
    には該風向制御部材(13)の外側壁面(32)が、ケース部材
    (11)の前記内側壁面(17)に接触しない状態で姿勢変位が
    可能となっている請求項1記載のエアアウトレット。
  3. 【請求項3】 前記ケース部材(11)の前端部に前記開口
    部(15)へ突出した保持片(19)を設け、前記装着部(18)へ
    装着した前記回動支持部材(12)に前記保持片(19)が係合
    することで、ケース部材(11)に対する該回動支持部材(1
    2)の離脱防止が図られている請求項1または2記載のエ
    アアウトレット。
  4. 【請求項4】 前記風向制御部材(13)は前記回動支持部
    材(12)に対して前側から装着され、該回動支持部材(12)
    は前記ケース部材(11)に対して前側から装着され、これ
    ら風向制御部材(13)と回動支持部材(12)およびケース部
    材(11)は、同一方向から順次組付け可能となっている請
    求項1〜3の何れかに記載のエアアウトレット。
  5. 【請求項5】 前記風向制御部材(13)を所要の姿勢状態
    に変位させた際に、該風向制御部材(13)の外側壁面(32)
    が前記空気流入口(16)に整合して該流入口(16)を覆蓋
    し、これにより調温空気の吹出規制が図られる請求項1
    〜4の何れかに記載のエアアウトレット。
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