JP2002103788A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JP2002103788A
JP2002103788A JP2000293765A JP2000293765A JP2002103788A JP 2002103788 A JP2002103788 A JP 2002103788A JP 2000293765 A JP2000293765 A JP 2000293765A JP 2000293765 A JP2000293765 A JP 2000293765A JP 2002103788 A JP2002103788 A JP 2002103788A
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ink jet
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ink
water
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JP2000293765A
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Osamu Hatano
治 波多野
Toshio Tsuji
稔夫 辻
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な耐湿性を示し、且つ、ブロンジング防
止効果に優れた高品位なインクジェット記録用紙を提供
する。 【解決手段】 支持体上にインク吸収層を有するインク
ジェット記録用紙において、該インク吸収層中に(SO
4)を含有する塩基性高分子アルミニウム化合物を含有
することを特徴とするインクジェット記録用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性インクを用いて
記録するインクジェット記録用紙に関し、特に耐湿性が
良好で、かつブロンジング防止効果に優れた高品位なイ
ンクジェット記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録は急速に画質
が向上してきており、写真画質に迫りつつある。この様
な写真画質をインクジェット記録で達成するために、記
録用紙の面でも改善が進んでおり、高平滑性の支持体上
に微小な多孔質層を設けた記録用紙はインク吸収性及び
乾燥性に優れていることから最も写真画質に近いものの
一つになりつつある。特に非吸水性支持体を使用した場
合は、吸水性支持体に見られるようなプリント後のコッ
クリング(しわ)がなく、高平滑な表面を維持できるた
めより高品位なプリント物を得ることができる。
【0003】インクジェット記録においては、通常水溶
性染料が色材として用いられるが、この水溶性染料は親
水性が高いために通常、記録後に高湿下に長期間保存し
たり或いは記録面上に水滴が付着した場合に染料が滲み
やすい、即ち、耐湿性に問題がある。この問題を解決す
るために染料固着性物質をインク吸収層中に添加してお
くことが一般的に行われている。
【0004】例えば、水溶性染料と結合して不動化する
ようなカチオン性ポリマーを用いる方法が特開昭56−
84992に述べられており、このようなカチオン性ポ
リマーとしては4級アンモニウム塩の重合物等があげら
れる。しかし、この方法では耐湿性の改善が十分とはい
えない。
【0005】一方、水溶性染料と結合して難溶性塩を形
成するような水溶性金属塩を用いる方法が特開昭55−
53591、特開昭56−86789に、特開昭60−
257286には塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物
を用いる方法が記載されている。また、特開昭60−6
7190には、カチオン性ポリマーと水溶性多価金属塩
とを併用する方法が記載されている。これらの方法では
耐湿性はかなり改善されるが、記録後、表面に金属光沢
のようなギラつき(以下、ブロンジングという)を生じ
やすく、印刷物の画質、美観が損なわれ、高品位なフル
カラープリントを得られない場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な耐湿性を示し、且つ、ブロンジング防止効果に優れた
高品位なインクジェット記録用紙を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
の項目1〜7によって達成された。 1.支持体上に、(SO4)を含む塩基性高分子アルミ
ニウム化合物を含有するインク吸収層を有することを特
徴とするインクジェット記録用紙。 2.前記インク吸収層が、無機微粒子と親水性バインダ
ーを含有する多孔質インク吸収層であることを特徴とす
る上記1に記載のインクジェット記録用紙。 3.前記インク吸収層が、カチオン性ポリマーを含有す
ることを特徴とする上記1又は2に記載のインクジェッ
ト記録用紙。 4.前記支持体が非吸水性支持体であることを特徴とす
る上記1乃至3に記載のインクジェット記録用紙。 5.前記(SO4)を含む塩基性高分子アルミニウム化
合物がポリ硫酸ケイ酸アルミニウムであることを特徴と
する上記1乃至4に記載のインクジェット記録用紙。 6.前記(SO4)を含む塩基性高分子アルミニウム化
合物がポリ硫酸アルミニウムであることを特徴とする上
記1乃至4に記載のインクジェット記録用紙。 7.記録面の膜面pHが3.5〜7.5であることを特
徴とする上記1乃至6に記載のインクジェット記録用
紙。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、支持体上にインク吸収層を有するインクジェット記
録用紙において、前記インク吸収層が、(SO4)を含
む塩基性高分子アルミニウム化合物を含有することによ
り、良好な耐湿性を示し、且つ、ブロンジング防止効果
に優れた高品位なインクジェット記録用紙を提供するも
のである。
【0009】本発明に係る(SO4)を含む塩基性高分
子アルミニウム化合物とは、下記式1で表される化合物
であり、通常の金属塩である硫酸アルミニウムと異な
り、Al原子同士が酸素原子を介して結ばれて高分子量
化している高分子化合物である。
【0010】 [Al(OH)b(SO4)c(X)d]n …式1 上記式においてXは塩基性高分子アルミニウム化合物を
構成可能な基であり、例えばCl、CN、NO2、C
3、SiO2、HPO3などが挙げられる。
【0011】また、b>0、c>0、d≧0であり、n
は3以上の整数を表し、6以上が好ましく、特に8以上
が好ましい。
【0012】上記式において、b/3×100は20以
上が好ましく、40以上が特に好ましい。また、c×1
00は25以上が好ましく、特に50以上が好ましい。
【0013】本発明に係る(SO4)を含む塩基性高分
子アルミニウム化合物の分子量は1000〜50万が好
ましい。
【0014】本発明に係る(SO4)を含む塩基性高分
子アルミニウム化合物を支持体上のインク吸収層に含有
させることにより、水溶性金属塩や、(SO4)を含有
しない塩基性高分子アルミニウム化合物である塩基性塩
化アルミニウムなどを含有させたときに生じやすいブロ
ンジングを抑え、かつ耐湿性を向上させることができ
る。
【0015】本発明に係る(SO4)を含む塩基性高分
子アルミニウム化合物は一般に市販されており、例えば
ポリ硫酸ケイ酸アルミニウムあるいは、ポリ硫酸アルミ
ニウム等が挙げられる。ポリ硫酸ケイ酸アルミニウムと
しては、例えば日本軽金属(株)のPASS(示性式
[Al(OH)1.5(SO40.75(SiO20.04
n)が挙げられる。また、ポリ硫酸アルミニウムは塩基
性硫酸アルミニウムとも呼ばれ、例えば浅田化学工業
(株)のAHS#50(示性式:[Al(OH)
1. 5(SO40.75]n )、AHS#40(示性式:
[Al(OH)1.2(SO4 0.9]n )AHS#30
(示性式:[Al(OH)0.9(SO41.05]n )等
が挙げられる。
【0016】本発明に係る(SO4)を含む塩基性高分
子アルミニウム化合物は、塗布液に添加してから塗布乾
燥してもよいし、多孔質層塗布乾燥後の被膜にその水溶
液を含浸させて添加してもよい。また、多孔質層塗布後
乾燥前に添加する方法も挙げられる。多孔質層塗布後乾
燥前に添加する方法としては、カーテン塗布、スプレー
塗布、その他の方法が考えられる。
【0017】(SO4)を含む塩基性高分子アルミニウ
ム化合物はインクジェット記録用紙1m2当たり通常
0.1〜5g、好ましくは0.2〜3gの範囲で用いら
れる。添加量がこれより少ないと耐湿性の改良効果が弱
い。また、これより多いとブロンジングが生じる場合が
ある。
【0018】本発明のインク吸収層は、記録後に高湿下
に長期間保存したり或いは記録面上に水滴が付着した場
合に染料がより滲みにくく、また記録面がくっつきにく
いことより、無機微粒子と親水性バインダーを含有する
多孔質層であることが好ましい。また、無機微粒子によ
り、本発明の(SO4)を含有する塩基性高分子アルミ
ニウム化合物の耐湿性改良効果が一層改善される。
【0019】無機微粒子の例としては、例えば、軽質炭
酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化
亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウ
ム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、
合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロ
イダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、
リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無
機顔料等を挙げることが出来る。
【0020】高い光沢度を得るためにこれらの無機微粒
子の粒径としては、20〜100nmの範囲に調整され
ることが好ましい。
【0021】無機微粒子は一次粒子でも二次粒子でもよ
く、無機微粒子の粒径は、乾燥被膜中に観察される最高
次粒子の粒径とする。最高次粒子の粒径とするとは、例
えば、一次粒子が集合して、二次粒子を形成している場
合、粒径としては二次粒子の粒径を無機微粒子の粒径と
みなし、数値評価することを示す。
【0022】本発明に係る無機微粒子としては、無機微
粒子と少量の有機物(低分子化合物でも、高分子化合物
でもよい)とからなる複合粒子でも、実質的には無機微
粒子と見なす。この場合も乾燥被膜中に観察される最高
次粒子の粒径をもってしてその無機微粒子の粒径とす
る。
【0023】上記無機微粒子と少量の有機物との複合粒
子における有機物/無機微粒子の質量比は概ね1/10
0〜1/4である。
【0024】上記記載の無機微粒子の平均粒径は、空隙
層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、多数個の任意の
粒子の粒径を求めてその単純平均値(個数平均)として
求められる。ここで個々の粒径はその投影面積に等しい
円を仮定した時の直径で表したものである。
【0025】本発明に係る無機微粒子としては、低コス
トであることや高い反射濃度が得られる観点から低屈折
率の微粒子であることが好ましく、シリカ、中でも気相
法で合成されたシリカまたはコロイダルシリカがより好
ましい。
【0026】また、カチオン表面処理された気相法シリ
カ、カチオン表面処理されたコロイダルシリカ及びアル
ミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト等も用いるこ
とが出来る。
【0027】多孔質層に用いられる無機微粒子の添加量
は、要求されるインク吸収容量、空隙層の空隙率、無機
微粒子の種類、親水性バインダーの種類に大きく依存す
るが、一般には記録用紙1m2当たり、通常5〜30
g、好ましくは10〜25gである。多孔質層に用いら
れる無機微粒子と親水性バインダーの比率は質量比で通
常2:1〜20:1であり、特に3:1〜10:1であ
ることが好ましい。
【0028】無機微粒子の添加量に従いインク吸収容量
も増加するが、カールやひび割れが発生しやすくなるた
め、空隙率によって容量を増加させる方法が好ましい。
好ましい空隙率は40〜75%である。空隙率は選択す
る無機微粒子、バインダーの種類によって、あるいはそ
れらの混合比によって、またはその他の添加剤の量によ
って調節することができる。
【0029】ここでいう空隙率とは、空隙層の体積にお
ける空隙の総体積の比率であり、その層の構成物の総体
積と層の厚さから計算で求められる。また空隙の総体積
は、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87
に記載されるブリストー法による飽和転移量、吸水量測
定などによって簡易に求められる。
【0030】本発明に係る親水性バインダーの例として
は、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオ
キサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポ
リアクリルアミド、ポリウレタン、デキストラン、デキ
ストリン、カラギーナン(κ、ι、λ等)、寒天、プル
ラン、水溶性ポリビニルブチラール、ヒドロキシエチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられ
る。これらの親水性バインダーは2種以上併用してもよ
い。
【0031】上記の中でも、好ましく用いられのは、ポ
リビニルアルコールである。本発明に用いられるポリビ
ニルアルコールとしては、ポリ酢酸ビニルを加水分解し
て得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端を
カチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基
を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポ
リビニルアルコールも含まれる。
【0032】酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビ
ニルアルコールは平均重合度が1000以上のものが好
ましく用いられ、特に平均重合度が1500〜5000
のものが好ましく用いられ、更に、ケン化度は70〜1
00%のものが好ましく、80〜99.5%のものが特
に好ましい。
【0033】カチオン変性ポリビニルアルコールとして
は、例えば、特開昭61−10483号に記載されてい
るような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基
を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有す
るポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有する
エチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケ
ン化することにより得られる。
【0034】カチオン性基を有するエチレン性不飽和単
量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミ
ド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメ
チルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイ
ミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N
−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)ア
ンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−
ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられ
る。
【0035】カチオン変性ポリビニルアルコールのカチ
オン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して
0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%であ
る。
【0036】アニオン変性ポリビニルアルコールとして
は、例えば、特開平1−206088号に記載されてい
るようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、
特開昭61−237681号、及び同63−30797
9号に記載されているような、ビニルアルコールと水溶
性基を有するビニル化合物との共重合体及び特開平7−
285265号に記載されているような水溶性基を有す
る変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
【0037】また、ノニオン変性ポリビニルアルコール
としては、例えば、特開平7−9758号に記載されて
いるようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコ
ールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特
開平8−25795号に記載された疎水性基を有するビ
ニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等
が挙げられる。
【0038】また、ポリビニルアルコールは重合度や変
性等の種類違いのものを2種類以上併用してもよい。
【0039】本発明のインク吸収層は、耐湿性をより向
上することが出来るためカチオン性ポリマーを含有する
ことが好ましい。
【0040】本発明に係るカチオン性ポリマーは、ポリ
マー主鎖または側鎖に第1〜3級アミン、第4級アンモ
ニウム塩基、または第4級ホスホニウム塩基などを有す
るポリマーであり、インクジェット記録用紙で公知の化
合物が用いられる。製造の容易性から、実質的に水溶性
であるものが好ましい。
【0041】本発明に使用されるカチオン性ポリマーの
例としては、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、
ポリビニルアミン、ジシアンジアミドポリアルキレンポ
リアミン縮合物、ポリアルキレンポリアミンジシアンジ
アミドアンモニウム塩縮合物、ジシアンジアミドホルマ
リン縮合物、エピクロルヒドリン・ジアルキルアミン付
加重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重
合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・SO
2共重合物、ポリビニルイミダゾール、ビニルピロリド
ン・ビニルイミダゾール共重合物、ポリビニルピリジ
ン、ポリアミジン、キトサン、カチオン化澱粉、ビニル
ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド重合物、
(2−メタクロイルオキシエチル)トリメチルアンモニ
ウムクロライド重合物、ジメチルアミノエチルメタクリ
レート重合物、などが挙げられる。
【0042】または、化学工業時報平成10年8月1
5,25日に記載されるカチオン性ポリマー、「高分子
薬剤入門」(三洋化成工業株式会社発行、p787、1
992年)に記載される高分子染料固着剤が例として挙
げられる。
【0043】本発明に係るカチオン性ポリマーの平均分
子量としては2000〜50万の範囲であることが好ま
しく、更に好ましくは、1万〜10万の範囲である。
【0044】平均分子量とは数平均分子量のことであ
り、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーから求
めたポリエチレングリコール換算値を言う。
【0045】また、本発明に係るカチオン性ポリマーを
塗布液にあらかじめ添加する場合、均一に塗布液に添加
するのみならず、無機微粒子とともに複合粒子を形成す
る形で添加してもよい。無機微粒子とカチオン性ポリマ
ーによって複合粒子を作製する方法としては、無機微粒
子にカチオン性ポリマーを混合し吸着被覆させる方法、
その被覆粒子を凝集させてより高次の複合粒子を得る方
法、さらには混合して得られる粗大粒子を分散機によっ
てより均一な複合粒子にする方法などが挙げられる。
【0046】本発明に係るカチオン性ポリマーは概ね水
溶性基を有するために水溶性を示すが、例えば共重合成
分の組成によって水に溶解しないことがある。製造の容
易性から水溶性であることが好ましいが、水に難溶であ
っても水混和性有機溶媒を用いて溶解し使用することも
可能である。
【0047】ここで水混和性有機溶媒とは、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール
などのアルコール類、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、グリセリンなどのグリコール類、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル等のエステル類、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド等のアミド類など、水に対して概ね10%以上溶解し
得る有機溶媒を言う。この場合、有機溶媒の使用量は水
の使用量以下であることが好ましい。
【0048】カチオン性ポリマーはインクジェット記録
用紙1m2当たり通常0.1〜10g、好ましくは0.
2〜5gの範囲で用いられる。
【0049】本発明の記録用紙に用いられる支持体は、
吸水性支持体と非吸水性支持体のいずれも用いることが
できるが、プリント後にシワの発生が無く、画像状に平
滑性に差が生ぜずに高品位のプリントが得られることか
ら非吸水性支持体が好ましい。
【0050】吸水性支持体としては、特に天然パルプを
主体とした紙支持体が代表的であるが合成パルプと天然
パルプの混合物であってもよい。
【0051】非吸水性支持体としてはプラスチック樹脂
フィルム支持体、あるいは紙の両面をプラスチック樹脂
フィルムで被覆した支持体が挙げられる。
【0052】プラスチック樹脂フィルム支持体として
は、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、
ポリプロピレンフィルム、セルローストリアセテートフ
ィルム、ポリスチレンフィルムあるいはこれらの積層し
たフィルム支持体等が挙げられる。
【0053】これらのプラスチック樹脂フィルムは透
明、または半透明なものも使用できる。
【0054】本発明で特に好ましい支持体は紙の両面を
プラスチック樹脂で被覆した支持体であり、最も好まし
いのは紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体
である。
【0055】以下本発明で特に好ましい支持体である紙
の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体について
説明する。
【0056】本発明の支持体に用いられる紙は、木材パ
ルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポ
リプロピレン等の合成パルプあるいはナイロンやポリエ
ステル等の合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプと
してはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LD
P、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いること
ができるが短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBS
P、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
但し、LBSP及び/またはLDPの比率は10〜70
%が好ましい。
【0057】上記パルプは不純物の少ない化学パルプ
(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いら
れ、また漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも
有用である。
【0058】紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダ
イマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チ
タン等の白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリ
エチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級ア
ンモニウム等の柔軟化剤等を適宜添加することができ
る。
【0059】抄紙に使用するパルプの濾水度はCSFの
規定で200〜500mLが好ましく、また、叩解後の
繊維長がJIS P 8207に規定される24メッシ
ュ残分と42メッシュ残分の和が30〜70%が好まし
い。なお、4メッシュ残分は20%以下であることが好
ましい。
【0060】紙の坪量は50〜250gが好ましく、特
に70〜200gが好ましい。紙の厚さは50〜210
μmが好ましい。
【0061】紙は抄紙段階または抄紙後にカレンダー処
理して高平滑性を与えることもできる。紙密度は0.7
〜1.2g/m2(JIS P 8118)が一般的で
ある。更に原紙剛度はJIS P 8143に規定され
る条件で20〜200gが好ましい。
【0062】紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良
く、表面サイズ剤としては前記原紙中に添加できるのと
同様のサイズ剤を使用できる。
【0063】紙のpHはJIS P 8113で規定さ
れた熱水抽出法により測定された場合、5〜9であるこ
とが好ましい。
【0064】次に、この紙の両面を被覆するポリオレフ
ィン樹脂について説明する。この目的で用いられるポリ
オレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリイソブチレン、ポリエチレンが挙げられるが、
プロピレンを主体とする共重合体等のポリオレフィン類
が好ましく、ポリエチレンが特に好ましい。
【0065】以下、特に好ましいポリエチレンについて
説明する。紙表面及び裏面を被覆するポリエチレンは、
主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/また
は高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他のL
LDPEやポリプロピレン等も一部使用することができ
る。
【0066】特に塗布層側のポリオレフィン層は、ルチ
ルまたはアナターゼ型の酸化チタンをその中に添加し、
不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チ
タン含有量はポリオレフィンに対して概ね1〜20%、
好ましくは2〜15%である。
【0067】ポリオレフィン層中には白地の調整を行う
ための耐熱性の高い顔料や蛍光増白剤を添加することが
できる。
【0068】着色顔料としては、群青、紺青、コバルト
ブルー、フタロシアニンブルー、マンガンブルー、セル
リアン、タングステンブルー、モリブデンブルー、アン
スラキノンブルー等が挙げられる。
【0069】蛍光増白剤としては、ジアルキルアミノク
マリン、ビスジメチルアミノスチルベン、ビスメチルア
ミノスチルベン、4−アルコキシ−1,8−ナフタレン
ジカルボン酸−N−アルキルイミド、ビスベンズオキサ
ゾリルエチレン、ジアルキルスチルベン等が挙げられ
る。
【0070】紙の表裏のポリエチレンの使用量は、イン
ク吸収層の膜厚やバック層を設けた後で低湿及び高湿化
でのカールを最適化するように選択されるが、一般には
ポリエチレン層の厚さはインク吸収層側で15〜50μ
m、バック層側で10〜40μmの範囲である。表裏の
ポリエチレンの比率はインク受容層の種類や厚さ、中紙
の厚み等により変化するカールを調整する様に設定され
るのが好ましく、通常は表/裏のポリエチレンの比率は
厚みで概ね3/1〜1/3である。
【0071】更に上記ポリエチレンで被覆紙支持体は以
下(1)〜(7)の特性を有していることが好ましい。
【0072】(1)引っ張り強さは、JIS P 81
13で規定される強度で縦方向が2〜30kg、横方向
が1〜20kgであることが好ましい。
【0073】(2)引き裂き強度は、JIS P 81
16で規定される強度で縦方向が10〜200g、横方
向が20〜200gが好ましい。
【0074】(3)圧縮弾性率は、9.8kN/cm2
が好ましい。 (4)不透明度は、JIS P 8138に規定された
方法で測定したときに80%以上、特に85〜98%が
好ましい。
【0075】(5)白さは、JIS Z 8729で規
定されるL*、a*、b*が、L*=80〜95、a*
=−3〜+5、b*=−6〜+2であることが好まし
い。
【0076】(6)クラーク剛直度は、記録用紙の搬送
方向のクラーク剛直度が50〜300cm3/100で
ある支持体が好ましい。
【0077】(7)原紙中の水分は、中紙に対して4〜
10%が好ましい。本発明のインクジェット記録用紙
は、耐湿性向上(滲み防止)、ブロンジング防止が一層
増進されることより、その記録面の膜面pHが3.5〜
7.5の間にあることが好ましい。本発明に係る膜面p
HとはJ.TAPPI紙パルプ試験方法No.49に記
載の方法に従って、蒸留水を用い、30秒後に測定した
ものをいう。
【0078】本発明のインクジェット記録用紙は、光沢
性に優れ、高い空隙率を被膜の脆弱性を劣化させずに得
るために、前記親水性バインダーが硬膜剤により硬膜さ
れていることが好ましい。
【0079】本発明に用いられる硬膜剤は、一般的には
前記親水性バインダーと反応し得る基を有する化合物あ
るいは親水性バインダーが有する異なる基同士の反応を
促進するような化合物であり、親水性バインダーの種類
に応じて適宜選択して用いられる。硬膜剤の具体例とし
ては、例えば、エポキシ系硬膜剤(ジグリシジルエチル
エーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6
−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル
−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグ
リシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテ
ル等)、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒド、グリ
オキザール等)、活性ハロゲン系硬膜剤(2,4−ジク
ロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s−トリアジン
等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリ
ロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルス
ルホニルメチルエーテル等)、ほう酸及びその塩、ほう
砂、アルミ明礬、イソシアネート化合物等が挙げられ
る。特に好ましい親水性バインダーとしてポリビニルア
ルコール及びまたはカチオン変性ポリビニルアルコール
を使用する場合には、ホウ酸及びその塩、エポキシ系硬
膜剤及びイソシアネート化合物から選ばれる硬膜剤を使
用するのが好ましい。中でも、好ましいのはほう酸及び
その塩、イソシアネート化合物から選ばれる硬膜剤であ
る。
【0080】本発明で、ほう酸またはその塩としては、
硼素原子を中心原子とする酸素酸及びその塩のことを示
し、具体的にはオルトほう酸、二ほう酸、メタほう酸、
四ほう酸、五ほう酸、八ほう酸及びそれらの塩が含まれ
る。
【0081】本発明に用いられるイソシアネート化合物
は、分子中に少なくとも1個のイソシアナート基を有す
る化合物であって、−OH基、−NH2基、−SH基、
−COOH基等の活性水素を有するポリマーと高い反応
性を有する。イソシアネート系化合物としてより好まし
いのは分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有
するポリイソシアネート系化合物である。
【0082】主なポリイソシアネート系化合物として
は、例えば、トルイレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、およびこれらの変
性物やプレポリマー、多官能芳香族イソシアネート、芳
香族ポリイソシアネート、多官能脂肪属イソシアネー
ト、ブロック型ポリイソシアネート、ポリイソシアネー
トプレポリマー等が挙げられる。
【0083】これらのポリイアソシアネート系化合物の
詳細は、例えば、架橋剤ハンドブック(大成社発行、1
981年10月発行)に記載されている。
【0084】上記硬膜剤の使用量は親水性バインダーの
種類、硬膜剤の種類、無機微粒子の種類や親水性バイン
ダーに対する比率等により変化するが、通常親水性バイ
ンダ1g当たり5〜500mg、好ましくは10〜30
0mgである。
【0085】上記硬膜剤は、本発明に用いられる多孔質
層形成用水溶性塗布液を塗布する際に、該塗布液中に添
加してもよく、あるいは多孔質層形成用水溶性塗布液
(硬膜剤非含有)を塗布・乾燥した後で硬膜剤溶液をオ
ーバーコートするなどして供給することができる。
【0086】本発明のインクジェット記録用紙の多孔質
層及び必要に応じて設けられるその他の層には、前記し
た以外に各種の添加剤を添加することが出来る。
【0087】上記の添加剤としては、例えば、ポリスチ
レン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エ
ステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ま
たはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミン樹脂
等の有機ラテックス微粒子、カチオンまたはノニオンの
各種界面活性剤、特開昭57−74193号、同57−
87988号及び同62−261476号に記載の紫外
線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−879
89号、同60−72785号、同61−146591
号、特開平1−95091号及び同3−13376号等
に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993
号、同59−52689号、同62−280069号、
同61−242871号及び特開平4−219266号
等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン
酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム
等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止
剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることも
できる。
【0088】多孔質層は2層以上から構成されていても
よく、この場合、それらの多孔質層の構成はお互いに同
じであっても異なっていても良い。
【0089】本発明のインクジェット記録用紙の多孔質
層及び下引き層など必要に応じて適宜設けられる各種の
親水性層を支持体上に塗布する方法は公知の方法から適
宜選択して行うことが出来る。好ましい方法は、各層を
構成する塗布液を支持体上に塗設して乾燥して得られ
る。この場合、2層以上を同時に塗布することもでき、
特に全ての親水性バインダー層を1回の塗布で済ます同
時塗布が好ましい。
【0090】塗布方式としては、ロールコーティング
法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティン
グ法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法ある
いは米国特許第2681294号記載のホッパーを使用
するエクストルージョンコート法が好ましく用いられ
る。
【0091】本発明のインクジェット記録用紙を用いて
画像記録する際には、水性インクを用いた記録方法が好
ましく用いられる。
【0092】上記水性インクとは、下記着色剤及び液媒
体、その他の添加剤を有する記録液体である。着色剤と
してはインクジェットで公知の直接染料、酸性染料、塩
基性染料、反応性染料あるいは食品用色素等の水溶性染
料あるいは水分散性顔料が使用できる。
【0093】水性インクの溶媒としては、水及び水溶性
の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、tert−ブチル
アルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類;
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまた
はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキ
サントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコ
ール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリエタノ
ールアミン等の多価アルコール類;エチレングリコール
メチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエ
チル)エーテル、トリエチレングリコールモノブチルエ
ーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等
が挙げられる。
【0094】中でも、ジエチレングリコール、トリエタ
ノールアミンやグリセリン等の多価アルコール類、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテルの多価アルコー
ルの低級アルキルエーテル等は好ましいものである。
【0095】その他の水性インクの添加剤としては、例
えば、pH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整
剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤及び防錆剤、
等が挙げられる。
【0096】水性インク液は記録用紙に対する濡れ性を
良好にするために、20℃において、通常、0.025
〜0.06N/m、好ましくは0.03〜0.05N/
mの範囲内の表面張力を有するのが好ましい。
【0097】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて具体的に説
明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されない。
なお、実施例中で「%」は特に断りのない限り質量%を
示す。また、以下のすべての例において支持体は両面を
ポリエチレンで被覆した紙支持体(厚み240μm)と
した。
【0098】《記録用紙1(比較例)の作製》下記モノ
マー単位(カチオン性ポリマー1)を有するカチオン性
ポリマーの20%水溶液(pH2.5)100gに気相
法シリカ(日本アエロジル製:アエロジル300)の2
0%水分散液(硝酸でpH2.5に調整)を500g、
ついでホウ酸3g及びホウ砂0.5gを添加し、高圧ホ
モジナイザー(三和工業株式会社製)で49.03MP
aの圧力で分散し、粒子分散液を得た。
【0099】この複合粒子分散液を45℃に加温し、同
じく45℃に加温したポリビニルアルコール(クラレ
製:PVA235)の6%水溶液を270g添加した。
最後に液全体の体積が1lになるように水を加え、塗布
液を仕上げた。
【0100】この塗布液を、支持体上にワイヤーバーで
湿潤膜厚140μmとなるように塗布・乾燥させ、イン
クジェット記録用紙1を得た。
【0101】
【化1】カチオン性ポリマー1
【0102】《記録用紙2(比較例)の作製》記録用紙
1に硝酸アルミニウム水溶液を固形分付量が1.2g/
m2になるようにオーバーコートし、インクジェット記
録用紙2を得た。
【0103】《記録用紙3(比較例)の作製》記録用紙
1にポリ水酸化アルミニウム化合物(浅田化学工業
(株)製Paho#2S、水酸化アルミニウム(Al
(OH)3)換算濃度15%)を固形分付量が1.5g
/m2になるようにオーバーコートし、インクジェット
記録用紙3を得た。
【0104】《記録用紙4(本発明)の作製》記録用紙
1に塩基性硫酸アルミニウム化合物(浅田化学工業
(株)製AHS#50(示性式[Al(OH)1.5(S
40.75(SiO20.04]n Al23換算濃度7.
2%)を固形分付量が1.5g/m2になるようにオー
バーコートし、インクジェット記録用紙4を得た。
【0105】《記録用紙5(実施例)の作製》記録用紙
1にポリ硫酸ケイ酸アルミニウム化合物(日本軽金属
(株)製PASS(示性式[Al(OH)1.5(SO4
0.75(SiO20.04]n、Al23換算濃度8.5
%)を固形分付量が1.5g/m2になるようにオーバ
ーコートし、インクジェット記録用紙5を得た。
【0106】《記録用紙6(比較例)の作製》塗布液を
水で仕上げる前にポリ塩化アルミニウム化合物(多木化
学製PAC250A、酸化アルミニウム(Al23)換
算濃度10%)40mlを加えた以外は記録用紙1と全
く同様にして、インクジェット記録用紙6を得た。
【0107】《記録用紙7(本発明)の作製》塗布液を
水で仕上げる前に塩基性硫酸アルミニウム化合物(浅田
化学工業(株)製AHS#50(示性式:[Al(O
H)1.5(SO40.75]n )、Al23換算濃度7.
2%)45mlを加えた以外は記録用紙1と全く同様に
して、インクジェット記録用紙7を得た。
【0108】《記録用紙8(本発明)の作製》塗布液を
水で仕上げる前にポリ硫酸ケイ酸アルミニウム化合物
(日本軽金属(株)製PASS(示性式[Al(OH)
1.5(SO40.75(SiO20.04]n、Al23換算
濃度8.5%)40mlを加えた以外は記録用紙1と全
く同様にして、インクジェット記録用紙8を得た。
【0109】《記録用紙9(本発明)の作製》記録用紙
8の塗工面に5%硝酸水溶液を均一にスプレー塗布し、
インクジェット記録用紙9を得た。
【0110】《記録用紙10(本発明)の作製》記録用
紙8の塗工面に4%水酸化ナトリウム水溶液を均一にス
プレー塗布し、インクジェット記録用紙10を得た。
【0111】尚、記録用紙1〜17の膜面pHはいずれ
も4.0〜4.6の範囲にあり、記録用紙9の膜面pH
は2.3、記録用紙10の膜面pHは9.2であった。
【0112】以上のようにして得られたインクジェット
記録用紙1〜10、それぞれ以下の項目について評価し
た 《耐湿性の評価》23℃、55%RH(相対湿度)の環
境下、キャノン製インクジェットプリンタBJF850
にてイエローのベタ上にマゼンタの細線(幅0.085
mm(1/300インチ))のある画像をプリントし、
15分自然放置で乾燥した後に透明クリアファイルに挿
入した。これをクリアファイルのまま40℃、60%R
Hの環境に1週間放置してその細線の線幅の増大率(空
気中の水分によるマゼンタ細線の溶解による線幅の滲み
を求める)を求めた。実用上問題ないのは1.5までで
ある。
【0113】《ブロンジング評価》キャノン製インクジ
ェットプリンタBJF850にてブルーのベタをプリン
トし、目視で光沢感を4段階評価した。
【0114】 4:ブロンジングは全く観察されない 3:わずかにブロンジングが見受けられるが実用上問題
ない 2:ブロンジングの程度は激しくないが実用上問題あり 1:ブロンジングが激しく観察される 実用上問題ないのは4及び3である。得られた結果を表
1に示す。
【0115】
【表1】
【0116】表1から、比較の試料と比べて、本発明の
試料は良好な耐湿性を示し、ブロンジングが少ないこと
が明らかである。
【0117】
【発明の効果】本発明により、良好な耐湿性を示し、且
つ、ブロンジング防止効果に優れた高品位なインクジェ
ット記録用紙を提供することが出来た。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、(SO4)を含む塩基性高
    分子アルミニウム化合物を含有するインク吸収層を有す
    ることを特徴とするインクジェット記録用紙。
  2. 【請求項2】 前記インク吸収層が、無機微粒子と親水
    性バインダーを含有する多孔質インク吸収層であること
    を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用
    紙。
  3. 【請求項3】 前記インク吸収層が、カチオン性ポリマ
    ーを含有することを特徴とする請求項1乃至2に記載の
    インクジェット記録用紙。
  4. 【請求項4】 前記支持体が非吸水性支持体であること
    を特徴とする請求項1乃至3に記載のインクジェット記
    録用紙。
  5. 【請求項5】 前記(SO4)を含む塩基性高分子アル
    ミニウム化合物がポリ硫酸ケイ酸アルミニウムであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4に記載のインクジェット
    記録用紙。
  6. 【請求項6】 前記(SO4)を含む塩基性高分子アル
    ミニウム化合物がポリ硫酸アルミニウムであることを特
    徴とする請求項1乃至4に記載のインクジェット記録用
    紙。
  7. 【請求項7】 記録面の膜面pHが3.5〜7.5であ
    ることを特徴とする請求項1乃至6に記載のインクジェ
    ット記録用紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011251474A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Oji Paper Co Ltd インクジェット記録用シートの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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