JP2002103709A - ウェブ搬送方法およびその装置ならびに画像形成方法およびその装置 - Google Patents

ウェブ搬送方法およびその装置ならびに画像形成方法およびその装置

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JP2002103709A
JP2002103709A JP2000294884A JP2000294884A JP2002103709A JP 2002103709 A JP2002103709 A JP 2002103709A JP 2000294884 A JP2000294884 A JP 2000294884A JP 2000294884 A JP2000294884 A JP 2000294884A JP 2002103709 A JP2002103709 A JP 2002103709A
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rollers
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Kohei Ishikawa
公平 石川
Hideaki Kishida
秀昭 岸田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送ローラによって加圧されたウェブの表面
に変色が生じたり、このウェブの加圧された部分の厚み
が薄くなって線状に凹んでしまう。 【解決手段】 プリント媒体であるウェブWにプリント
を行うプリントヘッド25の取り付け部と、ウェブWを
挟持してプリント位置に搬送し得る正逆転ローラ12
a,12bと、プリントヘッド25と正逆転ローラ12
a,12bとの間に配置されてウェブWの先端部の位置
を検出する位置検出センサ31と、プリントヘッド25
よりもウェブWの搬送方向下流側に配置され、ウェブW
の先端側のプリント済みの領域を切断するカッタ29
と、正逆転ローラ12a,12bの間隔を拡げてウェブ
Wの挟持を解除する挟持解除手段20,21とを具え、
この挟持解除手段20,21は、ウェブWの切断後の新
たな先端部を正逆転ローラ12a,12b側に逆送した
後にウェブWの挟持を解除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェブの搬送方法
およびその装置ならびにウェブ状をなすプリント媒体に
対する画像形成方法およびその装置に関し、特にラベル
プリンタに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】ワークの組立ラインや加工ラインなどで
は、ワーク毎に所定の情報がプリントされたラベルをワ
ークやワークパレットに貼着し、このワークに対する組
み立て手順や加工手順などの自動化に利用したり、ある
いは各種商品情報がプリントされたラベルを個々の商品
に貼着し、多種類の商品に対する管理を容易化すること
が行われている。このような目的で用いられるラベルと
しては、通常、ウェブ状をなす剥離紙に対して一定間隔
で剥離可能に貼付され、所定のイラストレーションやバ
ーコードなどがプリントされた粘着カットシートが用い
られ、このプリント済みの粘着カットシート、つまりラ
ベルを剥離紙から剥離し、所定の個所に貼付して使用す
るのが一般的である。
【0003】このようなウェブ状の剥離紙に予め一定間
隔で剥離可能に貼付されるラベルに対し、それぞれイラ
ストレーションやバーコードなどをプリントするための
従来のラベルプリンタの概略構造を図17に示し、その
概略平面形状を図18に示す。すなわち、ウェブ状の剥
離紙Rに粘着性のラベルLが予め一定間隔で剥離可能に
貼付された剥離紙付きラベル(以下、これをウェブと呼
称する)Wは、回転可能に支持された供給リール101
に巻回され、その先端側がウェブWの搬送路に沿って引
き出される。ウェブWの搬送路の途中には、一対の入口
側搬送ローラ102と、一対の出口側搬送ローラ103
と、これらの間に位置する一対の中間搬送ローラ104
とがそれぞれ正逆転可能に設けられており、さらにこれ
ら搬送ローラ102〜104に沿って延在するプラテン
105が設けられている。入口側搬送ローラ102と中
間搬送ローラ104との間には、ウェブWの搬送路に対
して直交する方向に延在する案内ロッド106が掛け渡
されており、この案内ロッド106に沿って走査移動す
るキャリッジ107には、プリントヘッド108とイン
クカートリッジ109が交換可能に搭載されるタンクホ
ルダ110とを一体化したヘッドカートリッジ111
(図18参照)が取り付けられている。また、ウェブW
の搬送路の末端には、ウェブWを切断するためのカッタ
112とカッタ受け113とがこのウェブWの搬送路を
挟んで対向するように設けられており、カッタ112は
カッタ受け113との対向方向に往復動可能である。プ
リントヘッド108によるラベルLのプリント位置と入
口側搬送ローラ102との間およびカッタ受け113と
出口側搬送ローラ103との間には、それぞれウェブW
の先端縁の位置を検出するための位置検出センサ11
4,115が設けられている。
【0004】実際のプリント作業に際しては、ウェブW
の先端部をプラテン105上のプリント位置まで搬送し
た後、プリントヘッド108を案内ロッド106に沿っ
てウェブWの幅方向(図18中、上下方向)に走査移動
させる動作と、ウェブWの搬送とを交互に繰り返すこと
により、所定枚数のラベルLの全域に亙ってこれらの表
面に所定のプリントを行う(図19参照)。このプリン
ト作業の終了後、プリント済みのラベルLpをカッタ1
12によって切断するため、プリント済みのラベルLp
がカッタ受け113よりもウェブWの搬送方向下流側に
排出されるようにウェブWを搬送し、カッタ112をカ
ッタ受け113側に作動させてウェブWを切断する(図
20参照)。この切断作業後、次のプリント作業の準備
のため、ウェブWの新たな先端部が入口側搬送ローラ1
02に挟持された状態となるように、ウェブWを供給リ
ール101側に逆送して(図22参照)待機状態に入る
(図17参照)。
【0005】なお、ウェブWから切り離されたプリント
済みのラベルLpは、剥離紙Rから剥離して所定の個所
に貼付される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図17〜図22に示し
た従来のラベルプリンタにおいては、その待機状態にお
いてウェブWの先端部を入口側搬送ローラ102に挟持
させておくため、長時間に亙って待機状態が保持されて
いると、入口側搬送ローラによって加圧されたラベルL
の表面に変色が生じたり、あるいはラベルLの裏面に塗
布された粘着剤が押しつぶされてその側方に流動し、入
口側搬送ローラ102によって加圧された部分の厚みが
薄くなって線状に凹んだ部分が形成されてしまい、プリ
ント済みのラベルLpにプリントされた情報を画像処理
によって読み取る場合、読み取りエラーなどの何らかの
不都合を生ずるおそれがある。
【0007】このような不具合を防止するため、従来で
はプリント終了後にウェブWの先端部を供給リール10
1に巻き取ってしまうか、あるいは入口側搬送ローラ1
02に挟持されていたウェブWの先端部に位置するラベ
ルLへのプリントを行わず、次のラベルLからプリント
を開始することが行われている。しかしながら、プリン
ト作業の終了の度にウェブWの先端部を供給リール10
1に巻き取る方法は、プリント作業を開始する度にオペ
レータがウェブの先端部を入口側搬送ローラ102に噛
み込ませる必要があり、その作業性が極めて悪くなる不
具合を生ずる。また、入口側搬送ローラ102に挟持さ
れていたウェブWの先端部のラベルLに対してプリント
を行わず、これを廃棄する方法は、プリント作業の中断
時間の長短にかかわらずプリントされずにウェブWから
切り離されるラベルLが必ず発生してしまい、場合によ
っては著しい無駄が生ずる。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、ウェブを挟持する一対
の正逆転ローラを用いてこれを第1の方向に搬送し、こ
のウェブの先端側の所定範囲を切断した後、このウェブ
の新たな先端部を一対の正逆転ローラを用いて第1の方
向と反対の第2の方向に逆送するような搬送形態におい
て、ウェブの挟持に伴って発生する不具合を未然に防止
し得る搬送方法およびその装置を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、このような搬送方法
および搬送装置を採用した画像形成方法およびその装置
を提供することにあり、特にラベルプリンタにおけるラ
ベルの変色や変形を未然に防止し得るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態は、
ウェブを挟持する一対の正逆転ローラを用いてこれを第
1の方向に搬送するステップと、前記第1の方向に搬送
された前記ウェブの先端側の所定範囲を切断するステッ
プと、この切断後の前記ウェブの新たな先端部を前記一
対の正逆転ローラを用いて前記第1の方向と反対の第2
の方向に逆送するステップと、逆送後の前記ウェブに対
する前記一対の正逆転ローラの挟持を解除するステップ
とを具えたことを特徴とするウェブ搬送方法にある。
【0011】本発明の第2の形態は、ウェブを挟持し、
これを第1の方向またはこれと反対の第2の方向に搬送
し得る一対の正逆転ローラと、前記第1および第2の方
向に沿った前記ウェブの先端部の位置を検出する位置検
出センサと、この位置検出センサを挟んで前記第1およ
び第2の方向に沿って前記一対の正逆転ローラの反対側
に配置され、前記ウェブの先端側の所定範囲を切断する
カッタと、前記一対の正逆転ローラの間隔を拡げて前記
ウェブに対する挟持を解除し得る挟持解除手段とを具
え、この挟持解除手段は、前記カッタによる切断後の前
記ウェブの新たな先端部を前記一対の正逆転ローラ側に
逆送した後に前記ウェブに対する挟持を解除することを
特徴とするウェブ搬送装置にある。
【0012】本発明の第3の形態は、ウェブ状をなすプ
リント媒体を挟持する一対の正逆転ローラを用いてこれ
をプリント位置に向けて第1の方向に搬送するステップ
と、前記プリント位置に搬送されたプリント媒体の先端
側にプリントヘッドを用いて画像を形成するステップ
と、プリント媒体の先端側のプリント済みの領域を切断
するステップと、この切断後のプリント媒体の新たな先
端部を前記一対の正逆転ローラを用いて前記第1の方向
と反対の第2の方向に逆送するステップと、逆送後のプ
リント媒体に対する前記一対の正逆転ローラの挟持を解
除するステップとを具えたことを特徴とする画像形成方
法にある。
【0013】本発明の第4の形態は、ウェブ状をなすプ
リント媒体に対してプリントを行うプリントヘッドの取
り付け部と、プリント媒体を挟持してこれを前記プリン
トヘッドによるプリント位置に搬送し得る一対の正逆転
ローラと、前記プリントヘッドと前記一対の正逆転ロー
ラとの間に配置されてプリント媒体の先端部の位置を検
出する位置検出センサと、前記プリントヘッドよりもプ
リント媒体の搬送方向下流側に配置され、前記プリント
ヘッドによるプリント媒体の先端側のプリント済みの領
域を切断するカッタと、前記一対の正逆転ローラの間隔
を拡げてプリント媒体に対する挟持を解除する挟持解除
手段とを具え、この挟持解除手段は、前記カッタによる
切断後の前記ウェブの新たな先端部を前記一対の正逆転
ローラ側に逆送した後に前記プリント媒体に対する挟持
を解除することを特徴とする画像形成装置にある。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の第2の形態によるウェブ
搬送装置において、挟持解除手段が、一方の正逆転ロー
ラの回転軸に対して他方の正逆転ローラの回転軸をその
対向方向に移動可能に支持する軸支持部材と、この軸支
持部材と共に他方の正逆転ローラの回転軸を一方の正逆
転ローラの回転軸側に付勢する付勢部材と、この付勢部
材による付勢力に抗して他方の正逆転ローラの回転軸を
支持部材と共に一方の正逆転ローラの回転軸から離れる
方向に退避させる退避手段とを有するものであってよ
い。
【0015】挟持解除手段がウェブに対する挟持の解除
中にウェブに当接してその位置ずれを阻止するウェブ押
さえを有するものであってよい。
【0016】本発明の第3の形態による画像形成方法お
よび第4の形態による画像形成装置において、プリント
媒体が、ウェブ状をなす剥離紙に対して一定間隔で剥離
可能に貼付された粘着カットシートであってよい。
【0017】本発明の第4の形態による画像形成装置に
おいて、プリントヘッドの取り付け部は、プリントヘッ
ドが取り外し可能に装着されてこれをプリント媒体の表
面に沿ってその搬送方向と交差する方向に走査移動させ
るキャリッジであってよい。プリントヘッドは、液体が
吐出される吐出口と、この吐出口から液体を吐出するた
めの吐出エネルギー発生部とを有するインクジェットヘ
ッドであってよい。この場合、吐出エネルギー発生部
は、液体に膜沸騰を生じさせて吐出口から液体を吐出さ
せるための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有す
るものであってよい。液体が、インクおよび/またはプ
リント媒体に対するインクのプリント性を調整するため
の処理液であってよい。この場合、インクが複数色のイ
ンクを含むことができる。
【0018】プリントヘッドの取り付け部に取り付けら
れるプリントヘッドの複数の吐出口は、プリント媒体の
搬送方向に対して交差するプリント領域の全幅に亙って
所定間隔で配列したものであってよい。
【0019】挟持解除手段が、一方の正逆転ローラの回
転軸に対して他方の正逆転ローラの回転軸をその対向方
向に移動可能に支持する軸支持部材と、この軸支持部材
と共に他方の正逆転ローラの回転軸を一方の正逆転ロー
ラの回転軸側に付勢する付勢部材と、この付勢部材によ
る付勢力に抗して他方の正逆転ローラの回転軸を支持部
材と共に一方の正逆転ローラの回転軸から離れる方向に
退避させる退避手段とを有するものであってよい。
【0020】挟持解除手段がウェブに対する挟持の解除
中にウェブに当接してその位置ずれを阻止するウェブ押
さえを有するものであってよい。
【0021】
【実施例】本発明をインクジェット方式のカラーラベル
プリンタに応用した実施例について、図1〜図16を参
照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施
例に限らず、これらをさらに組み合わせたり、この明細
書の特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含さ
れるべき他の技術にも応用することができる。
【0022】第1の実施例の概略構造を図1に示し、そ
の入口側搬送ローラの部分を図2に抽出拡大して示し、
プリント位置の部分の平面形状を抽出拡大して図3に示
す。すなわち、ウェブ状の剥離紙Rに粘着性のラベルL
が予め一定間隔で剥離可能に貼付された剥離紙付きラベ
ル(以下、これをウェブと呼称する)Wは、回転可能に
支持された供給リール11に巻回され、その先端側がウ
ェブWの搬送路に沿って引き出される。ウェブWの搬送
路の途中には、図示しないウェブ搬送用モータによって
それぞれ正逆回転可能な一対の入口側搬送ローラ12
a,12b(以下、単に12と略記する場合がある)
と、一対の出口側搬送ローラ13と、これらの間に位置
する一対の中間搬送ローラ14とが設けられており、さ
らにこれら搬送ローラ12〜14に沿って延在するプラ
テン15が設けられている。
【0023】一方の入口側搬送ローラ12aの回転軸1
6は、他方の入口側搬送ローラ12bとの対向方向に移
動可能にブラケット17に支持されており、このブラケ
ット17と一方の入口側搬送ローラ12aの回転軸16
との間には、この一方の入口側搬送ローラ12aを他方
の入口側搬送ローラ12bに付勢する本発明の付勢手段
としての圧縮ばね18が介装されている。一方の入口側
搬送ローラ12aの回転軸16と平行な回動軸19を中
央部に有する揺動アーム20は、その一端部が一方の入
口側搬送ローラ12aの回転軸16を挟んで圧縮ばね1
8の反対側に位置し、一方の入口側搬送ローラ12aの
回転軸16に当接するように配置されている。この揺動
アーム20の他端側には、図示しないカム駆動用モータ
により圧縮ばね18のばね力に抗して一方の入口側搬送
ローラ12aの回転軸16を他方の入口側搬送ローラ1
2bから離れるように揺動アーム20の一端部を押し上
げる切り換えカム21が配置され、その回動軸22を中
心として図2に示す搬送位置と退避位置(図8参照)と
に切り換え可能な切り換えカム21の回動動作により、
入口側搬送ローラ12によるウェブWの挟持と、その解
除とを切り換えることができるようになっている。
【0024】入口側搬送ローラ12と中間搬送ローラ1
4との間には、ウェブWの搬送路に対して交差する方向
に延在する案内ロッド23が掛け渡されており、図示し
ないキャリッジ走査用モータにより案内ロッド23に沿
って走査移動するキャリッジ24には、プリントヘッド
25とインクカートリッジ26が交換可能に搭載される
タンクホルダ27とを一体化したヘッドカートリッジ2
8(図3参照)が取り付けられている。本実施例におけ
るプリントヘッド25は、黄色インク吐出用のものと、
マゼンタ色吐出用のものと、シアン色インク吐出用のも
のと、黒色インク吐出用のものとを一体化した、いわゆ
るマルチプルカラーヘッドであり、ウェブWの搬送方向
に沿ってそれぞれ所定間隔で配列した複数(例えば30
4個)の吐出口列Y,M,C,Kを具えており、図3に
示すようにラベルLの表面に所定のイラストレーション
やバーコードなどをプリントする。このようなラベルL
のプリント中におけるウェブWの搬送量は、このプリン
トヘッド25に形成された吐出口の数に対応して304
ラスタに設定されている。
【0025】ウェブWの搬送路の末端には、ウェブWを
切断するためのカッタ29とカッタ受け30とがこのウ
ェブWの搬送路を挟んで対向するように設けられてお
り、カッタ29は図示しないカッタ駆動用モータにより
カッタ受け30との対向方向に往復動可能である。
【0026】また、プリントヘッド25によるラベルL
のプリント位置と入口側搬送ローラ12との間およびカ
ッタ受け24と出口側搬送ローラ13との間には、それ
ぞれウェブWの先端縁の位置を検出するための位置検出
センサ31,32が設けられている。
【0027】このような本実施例の制御ブロックを図4
に示す。すなわち、中央演算装置(CPU)33は、プ
ログラムメモリ34に格納された制御プログラムを実行
し、図示しないホストコンピュータなどからインタフェ
ース35を介してプリントデータを受信し、ウェブWを
搬送するためのウェブ搬送用モータ36,切り換えカム
21を回動させるためのカム駆動用モータ37,キャリ
ッジ24を走査移動させるためのキャリッジ走査用モー
タ38,カッタ29を作動させるための切断用モータ3
9に対するモータドライバ40を制御し、さらに黄色イ
ンク用ヘッド部25Y,マゼンタ色インク用ヘッド部2
5M,シアン色インク用ヘッド部25C,黒色インク用
ヘッド部25Bからなるプリントヘッド25のためのプ
リント制御回路部41を制御することにより、ウェブW
の搬送,プリント,排出などの動作制御を行う。これら
動作制御に関わる位置検出センサ31,32や、オペレ
ータによって操作されるカラーラベルプリンタの操作キ
ー42などもCPU33に接続されている。
【0028】ラベルLに対する実際のプリント作業に際
しては、位置検出センサ31を用いてウェブWの先端部
をプラテン15上のプリント位置まで搬送した後、プリ
ントヘッド25を案内ロッド23に沿ってウェブWの幅
方向(図3中、上下方向)に走査移動させる動作と、3
04ラスタのウェブWの搬送とを交互に繰り返すことに
より、所定枚数のラベルLの全域に亙ってこれらの表面
に所定のプリントを行う(図1参照)。このプリント作
業の終了後、プリント済みのラベルLpをカッタ29に
よって切断するため、プリント済みのラベルLpがカッ
タ受け30よりもウェブWの搬送方向下流側に排出され
るように、位置検出センサ32を用いてウェブWを搬送
し、カッタ29をカッタ受け30側に作動させてウェブ
Wを切断する(図5参照)。この切断作業後、次のプリ
ント作業の準備のため、ウェブWの新たな先端部が入口
側搬送ローラ12に挟持された状態となるように、位置
検出センサ31を用いてウェブWを供給リール11側に
逆送し(図6参照)、この状態にて切り換えカム21を
退避位置に回動し、圧縮ばね18のばね力に抗して一方
の入口側搬送ローラ12aの回転軸16を他方の入口側
搬送ローラ12bから離れるように揺動アーム20の一
端部を押し上げ、一方の入口側搬送ローラ12aと他方
の入口側搬送ローラ12bとの間に隙間を形成してウェ
ブWに対する挟持を解除し、待機状態に入る(図7,図
8参照)。
【0029】この状態からプリント作業開始の指令が発
せられると、切り換えカム21が搬送位置に回動するた
め、圧縮ばね18のばね力によって一方の入口側搬送ロ
ーラ12aの回転軸16が他方の入口側搬送ローラ12
b側に押し付けられ、ウェブWが再び入口側搬送ローラ
12によって挟持されるため、ウェブWの搬送が可能な
状態となり、上述した手順に従ってプリント作業が再開
される。
【0030】このような本実施例におけるプリントジョ
ブの処理手順を図9に示す。すなわち、ホストコンピュ
ータよりプリント情報を含むコマンドを受信すると、S
1のステップの搬送処理によりウェブWの先端部をプラ
テン15上のプリント位置まで給送する。給送が終了す
ると、受信したプリント情報をS2のステップのプリン
ト処理によって実行する。S2のプリント処理が終了す
ると、プリント済みのラベルLpをウェブWから切り離
すS3のステップの排出処理が行われ、プリントジョブ
が終了する。
【0031】上述したS1のステップにおける搬送処理
の手順を図10に示す。すなわち、ウェブWの搬送を可
能とするため、S11のステップにてウェブWに対する
入口側搬送ローラ12の挟持を行う。次に、S12のス
テップにて搬送ローラ12〜14の正転を開始し、S1
3のステップにて位置検出センサ31がウェブWの先端
部を検知したか否かを確認し、この位置検出センサ31
がウェブWの先端部を検知した時点で、S14のステッ
プにて搬送ローラ12〜14の回転を停止する。
【0032】上述したS2のステップにおけるプリント
処理の手順を図11に示す。すなわち、初期化処理とし
てS21のステップにて展開中のラスタ数をカウントす
るカウンタの値Nを0にセットし、プリントバッファを
クリアする。次に、S22のステップにて受信コマンド
がラスタイメージコマンドか否かを確認し、受信コマン
ドがラスタイメージコマンドの場合には、S23のステ
ップにてプリントバッファに1ラスタ分のイメージを展
開すると共にNを1つ加算し、S24のステップにてプ
リントヘッド25の吐出口の数に対応した304ラスタ
分のイメージデータが蓄積されているか否かを判定し、
304ラスタ分のイメージデータが蓄積されている場合
にはS25のステップにて搬送ローラ12〜14を30
4ラスタ分だけ正転させ、キャリッジ24を走査移動し
て304ラスタ分のプリントを行い、プリントバッファ
をクリアし、Nを0にセットする。
【0033】一方、S22のステップにて受信コマンド
がラスタイメージコマンドでないと判断した場合には、
S26のステップに移行してこれが排出コマンドである
か否かを判定し、排出コマンドの場合にはS27のステ
ップに移行して搬送ローラ12〜14を304ラスタ分
だけ正転させ、最後の304ラスタ分のプリント動作を
行うことで、イメージデータのプリント作業を完了す
る。
【0034】上述したS3のステップにおける排出処理
の手順を図12に示す。すなわち、まずS31のステッ
プにてプリント済みのラベルLを切断位置まで搬送し、
S32のステップにてプリント済みのラベルLをカッタ
29にて切断する。次に、S33のステップにて搬送ロ
ーラ12〜14の逆転を開始し、位置検出センサ31に
よりウェブWの先端部の検出を行い、S34のステップ
にて位置検出センサ31がウェブWの先端部を検知した
か否かを判定し、位置検出センサ31がウェブWの存在
を検出できなくなった時点で、S35のステップにて搬
送搬送ローラ12〜14によるウェブWの逆送を停止
し、S36のステップにて切り換えカム21を駆動して
入口側搬送ローラ12によるウェブWの挟持を解除す
る。
【0035】このように、非プリント状態においては、
入口側搬送ローラ12によるウェブWの挟持が解除され
るため、ラベルLの変色や変形などを未然に防止するこ
とができる。
【0036】上述した実施例では、入口側搬送ローラ1
2によるウェブWの挟持を解除した時点で、ウェブWが
自由状態となってその位置がずれてしまうおそれがある
ため、この状態においてウェブWに軽く当接し、その位
置ずれを抑制するような機構をさらに組み込むことも可
能である。
【0037】このような本発明の他の実施例における入
口側搬送ローラ12の部分を図13および図14に抽出
拡大して示すが、先の実施例と同一機能の要素にはこれ
と同一符号を記すに止め、重複する説明は省略するもの
とする。すなわち、揺動アーム20の他端部には、入口
側搬送ローラ12によるウェブWの挟持を解除した時に
ウェブWの表面に当接してその位置ずれを阻止し得る押
さえ部材42が圧縮ばね43を介して吊り下げられてい
る。入口側搬送ローラ12によってウェブWが挟持され
ている状態では、押さえ部材42がウェブWの上方に退
避し、ウェブWに対して非接触状態に保持され、逆に入
口側搬送ローラ12によるウェブWの挟持が解除された
場合には、切り換えカム21によりウェブWの表面に当
接する。この場合、長時間に亙ってラベルLに当接して
いても、ラベルLが変色しないような材質のものを紙押
え部材42として利用することが望ましく、特に摩擦抵
抗の大きなものが好ましい。また、圧縮ばね43のばね
力は、ラベルLの表面に変形などの悪影響を与えない程
度の押圧力に設定されていることが望ましい。
【0038】このように、入口側搬送ローラ12による
ウェブWの挟持を解除している間、ウェブWに当接して
いてもウェブWに貼付されたラベルLが変色しないよう
な押さえ部材42を使用し、ウェブWの表面に悪影響を
与えない程度の押圧力でウェブWを拘束することによ
り、外乱などを受けてもウェブWの位置ずれを無くすこ
とができる。
【0039】上述した実施例では、プリントヘッド25
が走査移動するシリアルスキャンタイプのものについて
説明したが、吐出口がウェブWの幅方向に沿ったプリン
ト領域の全幅に亙って配置したフルラインタイプのもの
にも本発明を応用することができる。
【0040】このような本発明の他の実施例の概略構造
を図15に示し、そのカラーラベルプリンタの内部構造
を図16に概略的に示すが、先の実施例と同一機能の要
素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明は省
略するものとする。すなわち、本実施例におけるカラー
ラベルプリンタ10と、パーソナルコンピュータ(以
下、PCと記述する)44とは、プリンタケーブル45
を介して接続されており、PCからの指令に基づいてこ
のカラーラベルプリンタ10が作動するようになってい
る。
【0041】ラベルプリンタ10の給紙部46にはウェ
ブWがセットされており、排紙部47にはプリント済み
のラベルをウェブWから切断するためのカッタ29およ
びカッタ受け30が組み込まれている。給紙部46と排
紙部47との間には、ラベルに画像を形成するためのプ
リント部48と、無端の正逆転可能な搬送ベルト49と
が設けられている。プリント部48には、画像形成信号
に応じて黄色,マゼンタ色,シアン色,黒色のインクを
吐出するためのヘッド部25Y,25M,25C,25
Bを組み込んだプリントヘッド25が固定され、これら
の吐出口はウェブWの幅方向(図16の紙面に対して垂
直な方向に所定間隔で配列し、ウェブWのプリント領域
の全幅に亙って延在している。ウェブWは、搬送ベルト
49によって給紙部46から排紙部47まで搬送され
る。給紙部46と搬送ベルト49との間には、先の実施
例と同一機能の入口側搬送ローラ12などが組み込まれ
ている。
【0042】本実施例においても、非プリント時には一
方の入口側搬送ローラ12aが他方の入口側搬送ローラ
12bから離れるように切り換えカム21によって揺動
アーム20の一端部が押し上げられ、一方の入口側搬送
ローラ12aと他方の入口側搬送ローラ12bとの間に
隙間を形成してウェブWに対する挟持が解除されるよう
になっている。
【0043】なお、本発明は、液体の吐出を行わせるた
めに利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生す
る手段(例えば電気熱変換体やレーザ光など)を具え、
この熱エネルギーにより液体の状態変化を生起させるイ
ンクジェット方式の画像形成装置において優れた効果を
もたらすものである。かかる方式によれば、プリントの
高密度化および高精細化が達成できるからである。
【0044】その代表的な構成や原理については、例え
ば米国特許第4723129号明細書や、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は、いわゆるオンデマン
ド型およびコンティニュアス型の何れにも適用可能であ
るが、特にオンデマンド型の場合には、液体が保持され
ているシートや流路に対応して配置される電気熱変換体
に、プリント情報に対応した核沸騰を越える急速な温度
上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加すること
により熱エネルギーを発生させ、液体吐出ヘッドの熱作
用面に膜沸騰を生じさせ、結果的にこの駆動信号に一対
一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効であ
る。この気泡の成長および収縮により、吐出口を介して
液体を吐出させ、少なくとも1つの液滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体の吐出
が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号
としては、米国特許第4463359号明細書や、同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。
【0045】なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れたプリントを行うこ
とができる。
【0046】液体吐出ヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口と液路と電気熱変
換体との組合せ構成(電気熱変換体が液路に沿って配置
された直線状液路または電気熱変換体が液路を挟んで吐
出口と正対する直角液路)の他に、熱作用部が屈曲する
領域に配置されている構成を開示する米国特許第455
8333号明細書や、米国特許第4459600号明細
書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加え
て、複数の電気熱変換体に対し、共通するスリットを電
気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−
123670号公報や、熱エネルギーの圧力波を吸収す
る開孔を吐出部に対応させる構成を開示した特開昭59
−138461号公報に基いた構成としても、本発明の
効果は有効である。すなわち、液体吐出ヘッドの形態が
どのようなものであっても、本発明によればプリントを
確実に効率良く行うことができるようになるからであ
る。
【0047】画像形成装置がプリントできるプリント媒
体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの
液体吐出ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。
このような液体吐出ヘッドとしては、複数の液体吐出ヘ
ッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体的
に形成された1個の液体吐出ヘッドとしての構成の何れ
でもよい。
【0048】上述した実施例の如きシリアルタイプのも
のでも、走査移動するキャリッジに対して一体的に固定
された液体吐出ヘッドや、キャリッジに対して交換可能
に装着されることでキャリッジとの電気的な接続や装置
本体からの液体の供給が可能となる交換自在のチップイ
ンタイプのヘッドカートリッジ、あるいは液体吐出ヘッ
ド自体に液体を貯溜したタンクが一体的または交換可能
に設けられるヘッドカートリッジを用いた場合にも本発
明は有効である。
【0049】本発明の画像形成装置の構成として、液体
吐出ヘッドからの液体の吐出状態を適正にするための回
復手段や、予備的な補助手段などを付加することは本発
明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。
これらを具体的に挙げれば、液体吐出ヘッドに対するキ
ャッピング手段,クリーニング手段, 加圧あるいは吸引
手段, 電気熱変換体やこれとは別の加熱素子あるいはこ
れらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段,プ
リント作業とは別に吐出を行う予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0050】搭載される液体吐出ヘッドの種類や個数に
ついても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設
けられたものの他、プリント色や濃度(明度)を異にす
る複数種のインクに対応して複数個設けられるものであ
ってもよい。すなわち、例えば画像形成装置のプリント
モードとしては黒色などの主流色のみのプリントモード
だけではなく、液体吐出ヘッドを一体的に構成するか、
複数個の組み合わせによるか何れでもよいが、異なる色
の複色カラーまたは混色によるフルカラーの各プリント
モードの少なくとも一つを備えた画像形成装置にも本発
明は極めて有効である。この場合、プリント媒体の種類
やプリントモードに応じてインクのプリント性を調整す
るための処理液(プリント性向上液)を専用あるいは共
通の液体吐出ヘッドからプリント媒体に吐出することも
有効である。
【0051】以上説明した本発明の実施例においては、
室温やそれ以下で固化し、室温で軟化もしくは液化する
ものを用いても良く、あるいはインクジェット方式では
液体自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行って液体の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御
するものが一般的であるから、使用プリント信号付与時
に液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギ
ーによる昇温を、固形状態から液体状態への状態変化の
エネルギーとして使用させることで積極的に防止するた
め、または液体の蒸発を防止するため、放置状態で固化
し加熱によって液化するものを用いてもよい。何れにし
ても熱エネルギーのプリント信号に応じた付与によって
液化し、液体が吐出されるものや、プリント媒体に到達
する時点ではすでに固化し始めるものなどのような、熱
エネルギーの付与によって初めて液化する性質のものを
使用する場合も本発明は適用可能である。このような場
合の液体は、特開昭54−56847号公報あるいは特
開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔
質シートの凹部または貫通孔に液状又は固形物として保
持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような
形態としてもよい。本発明においては、上述した各液体
に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行
するものである。
【0052】本発明にかかる画像形成装置の形態として
は、上述したカラーラベルプリンタやコンピュータなど
の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの
他、リーダなどと組合せた複写装置、さらには送受信機
能を有するファクシミリ装置や捺染装置、あるいはエッ
チング装置の形態を採るものなどであっても良く、プリ
ント媒体としては、シート状あるいは長尺の紙や布帛、
あるいは板状をなす木材や皮革, 石材,樹脂, ガラス,
金属などの他に、3次元立体構造物などを挙げることが
できる。
【0053】
【発明の効果】本発明のウェブ搬送方法によると、切断
後のウェブの新たな先端部を一対の正逆転ローラを用い
て第2の方向に逆送した後、ウェブに対する一対の正逆
転ローラの挟持を解除するようにしたので、長期間に亙
る放置後であっても従来のような一対の正逆転ローラに
よる継続的なウェブの挟持に伴う種々の悪影響を回避す
ることができる。
【0054】同様に、本発明のウェブ搬送装置による
と、カッタによってウェブの先端側の所定範囲を切断
し、一対の正逆転ローラによって切断後のウェブの新た
な先端部をこれら一対の正逆転ローラ側に逆送した後、
ウェブに対する一対の正逆転ローラによる挟持を挟持解
除手段によって解除するようにしたので、長期間に亙る
放置後であっても従来のような一対の正逆転ローラによ
る継続的なウェブの挟持に伴う種々の悪影響を回避する
ことができる。
【0055】挟持解除手段がウェブに対する挟持の解除
中にウェブに当接してその位置ずれを阻止するウェブ押
さえを有する場合、長期間に亙る放置後であっても一対
の正逆転ローラに対するウェブの位置ずれを防止するこ
とができる。
【0056】本発明の画像形成方法によると、プリント
ヘッドによってプリント媒体の先端側に画像を形成し、
このプリント済みの領域を切断した後のプリント媒体の
新たな先端部を一対の正逆転ローラを用いて第1の方向
と反対の第2の方向に逆送し、逆送後のプリント媒体に
対する一対の正逆転ローラの挟持を解除するようにした
ので、長期間に亙る放置後であっても従来のような一対
の正逆転ローラによる継続的なプリント媒体の挟持に伴
う種々の悪影響を回避することができる。また、プリン
ト媒体が斜行していても、これを逆送する度にその斜行
が解除されるため、この斜行が累積して正常な搬送を行
えなくなるような不具合を未然に防止することができ
る。
【0057】同様に、本発明の画像形成装置によると、
プリントヘッドによってプリント媒体の先端側に画像を
形成し、このプリント媒体の先端側のプリント済みの領
域をカッタにて切断し、切断後のウェブの新たな先端部
を一対の正逆転ローラ側に逆送した後、挟持解除手段に
よって一対の正逆転ローラの間隔を拡げてプリント媒体
に対する挟持を解除するようにしたので、長期間に亙る
放置後であっても従来のような一対の正逆転ローラによ
る継続的なプリント媒体の挟持に伴う種々の悪影響を回
避することができる。特に、プリント媒体がウェブ状を
なす剥離紙に対して一定間隔で剥離可能に貼付された粘
着カットシートの場合、その表面の変色や変形を確実に
防止することができる。また、プリント媒体が正常な搬
送方向に対して斜行していても、これを逆送する度にそ
の斜行が解除されるため、この斜行が累積して正常な搬
送を行えなくなるような不具合を未然に防止することが
できる。
【0058】挟持解除手段がウェブに対する挟持の解除
中にウェブに当接してその位置ずれを阻止するウェブ押
さえを有する場合、長期間に亙る放置後であっても一対
の正逆転ローラに対するウェブの位置ずれを防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をシリアルスキャンタイプのインクジェ
ット方式カラーラベルプリンタに応用した一実施例の概
略構造を表す概念図である。
【図2】図1に示した実施例における一対の正逆転ロー
ラの部分の抽出拡大図である。
【図3】図1に示した実施例におけるプリント部の平面
図である。
【図4】図1に示した実施例における主要部の制御ブロ
ック図である。
【図5】図6および図7と共に図1に示したカラーラベ
ルプリンタの作動過程を表す作業工程図であり、プリン
ト媒体の先端部の切断直後の状態を示す。
【図6】図5および図7と共に図1に示したカラーラベ
ルプリンタの作動過程を表す作業工程図であり、プリン
ト媒体の新たな先端部の逆送状態を示す。
【図7】図5および図6と共に図1に示したカラーラベ
ルプリンタの作動過程を表す作業工程図であり、逆送後
の待機状態を示す。
【図8】図6に示した状態における一対の正逆転ローラ
の部分の抽出拡大図である。
【図9】図1に示した実施例における主要な処理に関す
るフローチャートである。
【図10】図9に示した給紙処理のフローチャートであ
る。
【図11】図9に示したプリント処理のフローチャート
である。
【図12】図9に示した排紙処理のフローチャートであ
る。
【図13】本発明の他の実施例における一対の正逆転ロ
ーラの部分の概念図である。
【図14】図13に示した実施例における一対の正逆転
ローラの待機状態を表す概念図である。
【図15】本発明の別な実施例の外観を表す斜視図であ
る。
【図16】図15に示した実施例におけるカラーラベル
プリンタの内部機構を表す概念図である。
【図17】従来のシリアルスキャンタイプのインクジェ
ット方式カラーラベルプリンタの概略構造を表す概念図
である。
【図18】図17に示した従来のカラーラベルプリンタ
の概略平面図である。
【図19】図20および図21と共に図17に示したカ
ラーラベルプリンタの作動過程を表す作業工程図であ
り、プリント作業の終了直後の状態を示す。
【図20】図19および図21と共に図17に示したカ
ラーラベルプリンタの作動過程を表す作業工程図であ
り、プリント媒体の先端部の切断直後の状態を示す。
【図21】図19および図20と共に図17に示したカ
ラーラベルプリンタの作動過程を表す作業工程図であ
り、プリント媒体の新たな先端部の逆送状態を示す。
【符号の説明】
R 剥離紙 L ラベル W ウェブ(剥離紙付きラベル) Y,M,C,K 吐出口列 10 カラーラベルプリンタ 11 供給リール 12a,12b 入口側搬送ローラ 13 出口側搬送ローラ 14 中間搬送ローラ 15 プラテン 16 回転軸 17 ブラケット 18 圧縮ばね 19 回動軸 20 揺動アーム 21 切り換えカム 22 回動軸 23 案内ロッド 24 キャリッジ 25 プリントヘッド 25Y,25M,25C,25B ヘッド部 26 インクカートリッジ 27 タンクホルダ 28 ヘッドカートリッジ 29 カッタ 30 カッタ受け 31,32 位置検出センサ 33 CPU(中央演算装置) 34 プログラムメモリ 35 インタフェース 36 ウェブ搬送用モータ 37 カム駆動用モータ 38 キャリッジ走査用モータ 39 切断用モータ 40 モータドライバ 41 プリント制御回路部 42 操作キー 43 圧縮ばね 44 パーソナルコンピュータ 45 プリンタケーブル 46 給紙部 47 排紙部 48 プリント部 49 搬送ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 HA29 HA30 2C058 AC07 AD06 AE04 AE14 AF51 CA01 GA03 GB20 GB31 GB55 GC09 GH05 LA03 LA22 LC02 LC11 LC24

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェブを挟持する一対の正逆転ローラを
    用いてこれを第1の方向に搬送するステップと、 前記第1の方向に搬送された前記ウェブの先端側の所定
    範囲を切断するステップと、 この切断後の前記ウェブの新たな先端部を前記一対の正
    逆転ローラを用いて前記第1の方向と反対の第2の方向
    に逆送するステップと、 逆送後の前記ウェブに対する前記一対の正逆転ローラの
    挟持を解除するステップとを具えたことを特徴とするウ
    ェブ搬送方法。
  2. 【請求項2】 ウェブを挟持し、これを第1の方向また
    はこれと反対の第2の方向に搬送し得る一対の正逆転ロ
    ーラと、 前記第1および第2の方向に沿った前記ウェブの先端部
    の位置を検出する位置検出センサと、 この位置検出センサを挟んで前記第1および第2の方向
    に沿って前記一対の正逆転ローラの反対側に配置され、
    前記ウェブの先端側の所定範囲を切断するカッタと、 前記一対の正逆転ローラの間隔を拡げて前記ウェブに対
    する挟持を解除し得る挟持解除手段とを具え、この挟持
    解除手段は、前記カッタによる切断後の前記ウェブの新
    たな先端部を前記一対の正逆転ローラ側に逆送した後に
    前記ウェブに対する挟持を解除することを特徴とするウ
    ェブ搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記挟持解除手段は、一方の前記正逆転
    ローラの回転軸に対して他方の前記正逆転ローラの回転
    軸をその対向方向に移動可能に支持する軸支持部材と、
    この軸支持部材と共に前記他方の正逆転ローラの回転軸
    を前記一方の正逆転ローラの回転軸側に付勢する付勢部
    材と、この付勢部材による付勢力に抗して前記他方の正
    逆転ローラの回転軸を前記支持部材と共に前記一方の正
    逆転ローラの回転軸から離れる方向に退避させる退避手
    段とを有することを特徴とする請求項2に記載のウェブ
    搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記挟持解除手段は、前記ウェブに対す
    る挟持の解除中に前記ウェブに当接してその位置ずれを
    阻止するウェブ押さえを有することを特徴とする請求項
    2または請求項3に記載のウェブ搬送装置。
  5. 【請求項5】 ウェブ状をなすプリント媒体を挟持する
    一対の正逆転ローラを用いてこれをプリント位置に向け
    て第1の方向に搬送するステップと、 前記プリント位置に搬送されたプリント媒体の先端側に
    プリントヘッドを用いて画像を形成するステップと、 プリント媒体の先端側のプリント済みの領域を切断する
    ステップと、 この切断後のプリント媒体の新たな先端部を前記一対の
    正逆転ローラを用いて前記第1の方向と反対の第2の方
    向に逆送するステップと、 逆送後のプリント媒体に対する前記一対の正逆転ローラ
    の挟持を解除するステップとを具えたことを特徴とする
    画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記プリント媒体は、ウェブ状をなす剥
    離紙に対して一定間隔で剥離可能に貼付された粘着カッ
    トシートであることを特徴とする請求項5に記載の画像
    形成方法。
  7. 【請求項7】 ウェブ状をなすプリント媒体に対してプ
    リントを行うプリントヘッドの取り付け部と、 プリント媒体を挟持してこれを前記プリントヘッドによ
    るプリント位置に搬送し得る一対の正逆転ローラと、 前記プリントヘッドと前記一対の正逆転ローラとの間に
    配置されてプリント媒体の先端部の位置を検出する位置
    検出センサと、 前記プリントヘッドよりもプリント媒体の搬送方向下流
    側に配置され、前記プリントヘッドによるプリント媒体
    の先端側のプリント済みの領域を切断するカッタと、 前記一対の正逆転ローラの間隔を拡げてプリント媒体に
    対する挟持を解除する挟持解除手段とを具え、この挟持
    解除手段は、前記カッタによる切断後の前記ウェブの新
    たな先端部を前記一対の正逆転ローラ側に逆送した後に
    前記プリント媒体に対する挟持を解除することを特徴と
    する画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記プリント媒体は、ウェブ状をなす剥
    離紙に対して一定間隔で剥離可能に貼付された粘着カッ
    トシートであることを特徴とする請求項7に記載の画像
    形成装置。
  9. 【請求項9】 前記プリントヘッドの取り付け部は、前
    記プリントヘッドが取り外し可能に装着されてこれをプ
    リント媒体の表面に沿ってその搬送方向と交差する方向
    に走査移動させるキャリッジであることを特徴とする請
    求項7または請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記プリントヘッドは、液体が吐出さ
    れる吐出口と、この吐出口から液体を吐出するための吐
    出エネルギー発生部とを有するインクジェットヘッドで
    あることを特徴とする請求項7から請求項9の何れかに
    記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記吐出エネルギー発生部は、液体に
    膜沸騰を生じさせて前記吐出口から液体を吐出させるた
    めの熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有すること
    を特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 液体が、インクおよび/またはプリン
    ト媒体に対するインクのプリント性を調整するための処
    理液であることを特徴とする請求項10または請求項1
    1に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 インクが複数色のインクを含むことを
    特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記プリントヘッドの取り付け部に取
    り付けられる前記プリントヘッドの前記複数の吐出口
    は、前記プリント媒体の搬送方向に対して交差するプリ
    ント領域の全幅に亙って所定間隔で配列することを特徴
    とする請求項10から請求項13の何れかに記載の画像
    形成装置。
  15. 【請求項15】 前記挟持解除手段は、一方の前記正逆
    転ローラの回転軸に対して他方の前記正逆転ローラの回
    転軸をその対向方向に移動可能に支持する軸支持部材
    と、この軸支持部材と共に前記他方の正逆転ローラの回
    転軸を前記一方の正逆転ローラの回転軸側に付勢する付
    勢部材と、この付勢部材による付勢力に抗して前記他方
    の正逆転ローラの回転軸を前記支持部材と共に前記一方
    の正逆転ローラの回転軸から離れる方向に退避させる退
    避手段とを有することを特徴とする請求項7から請求項
    14の何れかに記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記挟持解除手段は、前記ウェブに対
    する挟持の解除中に前記ウェブに当接してその位置ずれ
    を阻止するウェブ押さえを有することを特徴とする請求
    項7から請求項15の何れかに記載の画像形成装置。
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