JP2002103449A - 高分子シートの製造方法および高分子シート - Google Patents
高分子シートの製造方法および高分子シートInfo
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- JP2002103449A JP2002103449A JP2000295005A JP2000295005A JP2002103449A JP 2002103449 A JP2002103449 A JP 2002103449A JP 2000295005 A JP2000295005 A JP 2000295005A JP 2000295005 A JP2000295005 A JP 2000295005A JP 2002103449 A JP2002103449 A JP 2002103449A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高度なガス・水蒸気バリア性を持つ光学用高
分子シートを安価に製造できる方法を提供するものであ
り、こうして得られた光学用高分子シートを用いた液晶
表示素子用基板および液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも基材(a)とガス・水蒸気バ
リア層を有する光学用高分子シートにおいて、厚さ0.
1mm以下の剥離用基材(b)上に保護層とガス・水蒸
気バリア層またはガス・水蒸気バリア層のみを形成した
転写フィルムを基材(a)にラミネートすることによっ
て成形されることを特徴とする光学用高分子シートであ
り、基材(a)にガス・水蒸気バリア層との密着性を高
めるための密着層を塗工する事をも含む。
分子シートを安価に製造できる方法を提供するものであ
り、こうして得られた光学用高分子シートを用いた液晶
表示素子用基板および液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも基材(a)とガス・水蒸気バ
リア層を有する光学用高分子シートにおいて、厚さ0.
1mm以下の剥離用基材(b)上に保護層とガス・水蒸
気バリア層またはガス・水蒸気バリア層のみを形成した
転写フィルムを基材(a)にラミネートすることによっ
て成形されることを特徴とする光学用高分子シートであ
り、基材(a)にガス・水蒸気バリア層との密着性を高
めるための密着層を塗工する事をも含む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として液晶表示
装置に用いられるプラスチック基板に使用可能な光学用
高分子シートに関する。
装置に用いられるプラスチック基板に使用可能な光学用
高分子シートに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置用プラスチック基板では、
枚葉シートに蒸着やスパッタリング等の真空成膜プロセ
スで、ガス・水蒸気バリア層となる酸化珪素膜や酸化ア
ルミニウム膜を成膜する方法がよく用いられている。こ
れに対し、シート厚が0.3mm程度より薄い場合には
ロール・ツー・ロールで蒸着やスパッタリングで同様の
成膜を行う方法も可能であり、特に厚みが0.1mm以
下の場合にはこのロール・ツー・ロールによる方法が一
般的である。一般にロール・ツー・ロールによる方法は
枚葉シートに成膜する方法より生産性が高いが、シート
の厚さが厚くなるに従い長さに対するロール径が大きく
なるので1回に真空装置内に投入できるシート長さが短
くなり、生産性や成膜コストの点でロール・ツー・ロー
ル法の優位性を十分に発揮できなくなる。しかし、液晶
表示装置の組立工程上、シート厚は少なくとも0.1m
m以上の厚さが要求されるため、成膜コスト低下のため
には、より生産性を上げることが重要である。
枚葉シートに蒸着やスパッタリング等の真空成膜プロセ
スで、ガス・水蒸気バリア層となる酸化珪素膜や酸化ア
ルミニウム膜を成膜する方法がよく用いられている。こ
れに対し、シート厚が0.3mm程度より薄い場合には
ロール・ツー・ロールで蒸着やスパッタリングで同様の
成膜を行う方法も可能であり、特に厚みが0.1mm以
下の場合にはこのロール・ツー・ロールによる方法が一
般的である。一般にロール・ツー・ロールによる方法は
枚葉シートに成膜する方法より生産性が高いが、シート
の厚さが厚くなるに従い長さに対するロール径が大きく
なるので1回に真空装置内に投入できるシート長さが短
くなり、生産性や成膜コストの点でロール・ツー・ロー
ル法の優位性を十分に発揮できなくなる。しかし、液晶
表示装置の組立工程上、シート厚は少なくとも0.1m
m以上の厚さが要求されるため、成膜コスト低下のため
には、より生産性を上げることが重要である。
【0003】特開平8−234181号公報には、ガス
バリア層と接着層をフィルム上に形成し、これを基材で
あるシートに転写する方法が提案されている。前記公報
に記載の方法を利用し、転写フィルムの厚さを薄くした
場合には、ガス・水蒸気バリア層を薄い転写フィルム上
に成形できるので、ガス・水蒸気バリア層の生産性を向
上することができ、結果として、プラスチック表示素子
用基板の製造コストを下げることが可能となる。しか
し、前記公報に記載されているような転写フィルム側に
接着層を形成する場合、接着層に基材との密着性を考慮
して熱硬化樹脂または光硬化性樹脂を適用すると、その
可使用時間が限られ、例えばコスト低減のために前記公
報に示される転写フィルムを大量に在庫した場合に、接
着層の劣化による密着性の低下、ひいてはガス・水蒸気
バリア性の低下をきたすことがあった。また、薄いフィ
ルム上に形成されたガス・水蒸気バリア層の上に接着層
をコーティングするため、塗工方法によっては皺が寄
り、ガス・水蒸気バリア層を損傷させる事もあった。更
に、酸化珪素や酸化アルミニウムをガスバリア層に用い
る場合、一般に成膜後に上層にコーティングをする前に
空気中で放置することによりガスバリア性が向上するた
め1日から2週間程度の時間放置することを行うので、
コーティングまでを行った状態で在庫する場合にはこの
時間が余分に必要になるという生産性上の無駄があっ
た。
バリア層と接着層をフィルム上に形成し、これを基材で
あるシートに転写する方法が提案されている。前記公報
に記載の方法を利用し、転写フィルムの厚さを薄くした
場合には、ガス・水蒸気バリア層を薄い転写フィルム上
に成形できるので、ガス・水蒸気バリア層の生産性を向
上することができ、結果として、プラスチック表示素子
用基板の製造コストを下げることが可能となる。しか
し、前記公報に記載されているような転写フィルム側に
接着層を形成する場合、接着層に基材との密着性を考慮
して熱硬化樹脂または光硬化性樹脂を適用すると、その
可使用時間が限られ、例えばコスト低減のために前記公
報に示される転写フィルムを大量に在庫した場合に、接
着層の劣化による密着性の低下、ひいてはガス・水蒸気
バリア性の低下をきたすことがあった。また、薄いフィ
ルム上に形成されたガス・水蒸気バリア層の上に接着層
をコーティングするため、塗工方法によっては皺が寄
り、ガス・水蒸気バリア層を損傷させる事もあった。更
に、酸化珪素や酸化アルミニウムをガスバリア層に用い
る場合、一般に成膜後に上層にコーティングをする前に
空気中で放置することによりガスバリア性が向上するた
め1日から2週間程度の時間放置することを行うので、
コーティングまでを行った状態で在庫する場合にはこの
時間が余分に必要になるという生産性上の無駄があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高度なガス
・水蒸気バリア性を持つ光学用高分子シートを安価に製
造できる方法を提供するものであり、こうして得られた
光学用高分子シートを用いた液晶表示素子用基板および
液晶表示装置を提供するものである。
・水蒸気バリア性を持つ光学用高分子シートを安価に製
造できる方法を提供するものであり、こうして得られた
光学用高分子シートを用いた液晶表示素子用基板および
液晶表示装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、少な
くとも基材(a)とガス・水蒸気バリア層を有する光学
用高分子シートにおいて、厚さ0.1mm以下の剥離用
基材(b)上に保護層とガス・水蒸気バリア層またはガ
ス・水蒸気バリア層のみを形成した転写フィルムを基材
(a)にラミネートすることによって成形されることを
特徴とする光学用高分子シート並びに高分子シートの製
造方法であり、基材(a)にガス・水蒸気バリア層との
密着性を高めるための密着層を塗工する事をも含むもの
である。
くとも基材(a)とガス・水蒸気バリア層を有する光学
用高分子シートにおいて、厚さ0.1mm以下の剥離用
基材(b)上に保護層とガス・水蒸気バリア層またはガ
ス・水蒸気バリア層のみを形成した転写フィルムを基材
(a)にラミネートすることによって成形されることを
特徴とする光学用高分子シート並びに高分子シートの製
造方法であり、基材(a)にガス・水蒸気バリア層との
密着性を高めるための密着層を塗工する事をも含むもの
である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の基材(a)に使用される
高分子材料としては、配向膜焼成工程において、約15
0℃加熱が行われ、また、外部回路との接続のために異
方性導電フィルムと熱圧着させるときも、150℃程度
の加熱が必要であるため、その材料に関しては、ガラス
転移温度が160℃以上であることが必要である。ガラ
ス転移温度が160℃以上の耐熱性熱可塑性樹脂として
は、芳香族ポリエーテルスルホン、熱可塑性芳香族ポリ
エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレン
スルフィド、ポリアリレート、環状ポリオレフィン及び
そのコポリマー等が挙げられるが、中でも液晶表示素子
製造上、透明性、耐熱性、加工性、耐衝撃性のバランス
の良いポリエーテルスルホンが特に好ましい。また、ガ
ラス転移温度が160℃を下回らなければ、熱可塑性ポ
リエステル、ポリアミド、ポリカーボネイトなどの樹脂
や、滑剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、顔料、染料、無機
質充填剤などを適宜ブレンドしても良い。これらの基材
(a)の中には、ガス・水蒸気バリア層との密着性が良
いものもあるが、より高い信頼性を得るためには、基材
に密着層を塗工した後に、転写フィルムをラミネートし
ても良い。前記密着層は、熱硬化樹脂又は光硬化樹脂を
主成分とする樹脂組成物が好ましく、熱硬化樹脂の例と
しては、オルトクレゾールノボラック型エポキシ,ビス
フェノールA型エポキシ,ビスフェノールF型エポキ
シ,ビスフェノールS型エポキシ,ビフェニル型エポキ
シ,ジシクロペンタジエン型エポキシ等のエポキシ樹脂
や、フェノール樹脂,ビスマレイミド,不飽和ポリエス
テル等を挙げることができ、また、光硬化樹脂として
は、エポキシアクリレート,ウレタンアクリレート,ポ
リエチレングリコールアクリレート,グリセロールメタ
クリレート等のアクリル樹脂や脂環式エポキシ樹脂を挙
げることができるが、特に限定はしない。また、これら
を同時に用いることも構わない。
高分子材料としては、配向膜焼成工程において、約15
0℃加熱が行われ、また、外部回路との接続のために異
方性導電フィルムと熱圧着させるときも、150℃程度
の加熱が必要であるため、その材料に関しては、ガラス
転移温度が160℃以上であることが必要である。ガラ
ス転移温度が160℃以上の耐熱性熱可塑性樹脂として
は、芳香族ポリエーテルスルホン、熱可塑性芳香族ポリ
エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレン
スルフィド、ポリアリレート、環状ポリオレフィン及び
そのコポリマー等が挙げられるが、中でも液晶表示素子
製造上、透明性、耐熱性、加工性、耐衝撃性のバランス
の良いポリエーテルスルホンが特に好ましい。また、ガ
ラス転移温度が160℃を下回らなければ、熱可塑性ポ
リエステル、ポリアミド、ポリカーボネイトなどの樹脂
や、滑剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、顔料、染料、無機
質充填剤などを適宜ブレンドしても良い。これらの基材
(a)の中には、ガス・水蒸気バリア層との密着性が良
いものもあるが、より高い信頼性を得るためには、基材
に密着層を塗工した後に、転写フィルムをラミネートし
ても良い。前記密着層は、熱硬化樹脂又は光硬化樹脂を
主成分とする樹脂組成物が好ましく、熱硬化樹脂の例と
しては、オルトクレゾールノボラック型エポキシ,ビス
フェノールA型エポキシ,ビスフェノールF型エポキ
シ,ビスフェノールS型エポキシ,ビフェニル型エポキ
シ,ジシクロペンタジエン型エポキシ等のエポキシ樹脂
や、フェノール樹脂,ビスマレイミド,不飽和ポリエス
テル等を挙げることができ、また、光硬化樹脂として
は、エポキシアクリレート,ウレタンアクリレート,ポ
リエチレングリコールアクリレート,グリセロールメタ
クリレート等のアクリル樹脂や脂環式エポキシ樹脂を挙
げることができるが、特に限定はしない。また、これら
を同時に用いることも構わない。
【0007】本発明の転写フィルムは、剥離用基材
(b)上に保護層とまたはガス・水蒸気バリア層のみを
形成したものである。即ち、接着層を有しないので可使
用時間が限られることが無く、この状態で保管すること
で十分にガスバリア性が発揮されるだけの放置処理を行
うこともできるものである。前記剥離用基材(b)は、
生産性や成膜コストを高めるために、できるだけ薄い方
が望ましく、その厚さは、0.1mm以下が望ましい。
ただし、厚さが0.01mm未満と著しく薄くなると、
剥離する際に切れてしまう等の取り扱いの困難さを生じ
るので0.01mm以上であることが好ましい。また、
密着層に光硬化樹脂を使用する場合には、硬化に必要な
波長の光を通過させることが可能な材質であることが望
ましく、例えばポリエチレン,ポリプロピレン,脂肪族
ポリアミド,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレ
ンテレフタレート,ポリスルホン,ポリエーテルスルホ
ン,ポリカーボネート,ポリエチレンナフタレート,T
PX等を挙げることができる。さらに、前記剥離用基材
(b)は、ラミネートした後に剥離することが可能であ
ることが望ましく、隣接するガス・水蒸気バリア層又は
保護層との密着性は低い方が好ましい。場合によっては
隣接層との間に離型剤等の離型層を形成しても良い。
(b)上に保護層とまたはガス・水蒸気バリア層のみを
形成したものである。即ち、接着層を有しないので可使
用時間が限られることが無く、この状態で保管すること
で十分にガスバリア性が発揮されるだけの放置処理を行
うこともできるものである。前記剥離用基材(b)は、
生産性や成膜コストを高めるために、できるだけ薄い方
が望ましく、その厚さは、0.1mm以下が望ましい。
ただし、厚さが0.01mm未満と著しく薄くなると、
剥離する際に切れてしまう等の取り扱いの困難さを生じ
るので0.01mm以上であることが好ましい。また、
密着層に光硬化樹脂を使用する場合には、硬化に必要な
波長の光を通過させることが可能な材質であることが望
ましく、例えばポリエチレン,ポリプロピレン,脂肪族
ポリアミド,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレ
ンテレフタレート,ポリスルホン,ポリエーテルスルホ
ン,ポリカーボネート,ポリエチレンナフタレート,T
PX等を挙げることができる。さらに、前記剥離用基材
(b)は、ラミネートした後に剥離することが可能であ
ることが望ましく、隣接するガス・水蒸気バリア層又は
保護層との密着性は低い方が好ましい。場合によっては
隣接層との間に離型剤等の離型層を形成しても良い。
【0008】本発明の保護層は、ガス・水蒸気バリア層
を保護するもので、ガス・水蒸気バリア層との密着性が
良く、ある程度の表面硬度を持つ材質であることが好ま
しい。一例としては、熱硬化樹脂又は光硬化樹脂を主成
分とする樹脂組成物が好ましく、熱硬化樹脂の例として
は、オルソクレゾールノボラック型エポキシ,ビスフェ
ノールA型エポキシ,ビスフェノールF型エポキシ,ビ
スフェノールS型エポキシ,ビフェニル型エポキシ,ジ
シクロペンタジエン型エポキシ等のエポキシ樹脂や、フ
ェノール樹脂,ビスマレイミド,不飽和ポリエステル等
およびこれらにシリカ等の無機フィラーを含有させたも
のを挙げることができ、また、光硬化樹脂としては、エ
ポキシアクリレート,ウレタンアクリレート,ポリエチ
レングリコールアクリレート,グリセロールメタクリレ
ート等のアクリル樹脂や脂環式エポキシ樹脂等およびこ
れらにシリカ等の無機フィラーを含有させたものを挙げ
ることができるが、特に限定はしない。
を保護するもので、ガス・水蒸気バリア層との密着性が
良く、ある程度の表面硬度を持つ材質であることが好ま
しい。一例としては、熱硬化樹脂又は光硬化樹脂を主成
分とする樹脂組成物が好ましく、熱硬化樹脂の例として
は、オルソクレゾールノボラック型エポキシ,ビスフェ
ノールA型エポキシ,ビスフェノールF型エポキシ,ビ
スフェノールS型エポキシ,ビフェニル型エポキシ,ジ
シクロペンタジエン型エポキシ等のエポキシ樹脂や、フ
ェノール樹脂,ビスマレイミド,不飽和ポリエステル等
およびこれらにシリカ等の無機フィラーを含有させたも
のを挙げることができ、また、光硬化樹脂としては、エ
ポキシアクリレート,ウレタンアクリレート,ポリエチ
レングリコールアクリレート,グリセロールメタクリレ
ート等のアクリル樹脂や脂環式エポキシ樹脂等およびこ
れらにシリカ等の無機フィラーを含有させたものを挙げ
ることができるが、特に限定はしない。
【0009】本発明のガス・水蒸気バリア層は、液晶保
護のため又は基板自体の寸法変化を防ぐためのもので、
ポリビニルアルコールやポリエチレンビニルアルコール
のような有機材料や酸化珪素,酸化アルミニウム,酸化
錫,酸化インジウム錫等の無機材料が挙げられるが、こ
れらの中でもガスバリア性の湿度依存性を有しない無機
材料の薄膜を成膜する事によって得られるものが望まし
く、成膜方法の例としては、ゾル−ゲル法,真空蒸着,
イオンプレーティング,スパッタリング,CVD等を挙
げることができるが、緻密でガスバリア性に優れる膜が
得られやすいとこから真空蒸着,イオンプレーティン
グ,スパッタリング,CVD等の真空成膜法が好まし
い。
護のため又は基板自体の寸法変化を防ぐためのもので、
ポリビニルアルコールやポリエチレンビニルアルコール
のような有機材料や酸化珪素,酸化アルミニウム,酸化
錫,酸化インジウム錫等の無機材料が挙げられるが、こ
れらの中でもガスバリア性の湿度依存性を有しない無機
材料の薄膜を成膜する事によって得られるものが望まし
く、成膜方法の例としては、ゾル−ゲル法,真空蒸着,
イオンプレーティング,スパッタリング,CVD等を挙
げることができるが、緻密でガスバリア性に優れる膜が
得られやすいとこから真空蒸着,イオンプレーティン
グ,スパッタリング,CVD等の真空成膜法が好まし
い。
【0010】本発明の転写フィルムは、基材(a)の片
面もしくは両面にラミネートすることができ、片面にラ
ミネートした場合はその裏面に、両面にラミネートした
場合は一面に、場合によってはアンダーコート層を介し
て透明導電層を形成して表示素子用基板が完成する。
面もしくは両面にラミネートすることができ、片面にラ
ミネートした場合はその裏面に、両面にラミネートした
場合は一面に、場合によってはアンダーコート層を介し
て透明導電層を形成して表示素子用基板が完成する。
【0011】
【実施例】以下実施例に基づき説明するが、本発明はこ
れらにより何ら制限されるものではない。 (実施例1) (1)転写フィルムの作成 厚さ0.03mmの延伸ポリプロピレンフィルム上に、
巻出装置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネートロ
ール、巻取装置を有する製造装置を用いて次の加工を行
った。コーター部にキスコーターを用いてジシクロペン
タジエン型エポキシ10重量部、オルソクレゾールノボ
ラック型エポキシ5重量部、メルカプトプロピオン酸1
0重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート45重量部の混合液を乾燥後膜厚1μmとなる
ように塗布し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱
して溶媒を除去するとともに硬化を行った。この上に、
スパッタリング法により500Å厚のSiOxを得た。
xの値はスパッタリング時の酸素ガス流量を制御するこ
とにより1.6〜1.8とした。このようにしてガスバ
リア層を有する転写フィルムを作成した。作成後、温度
30℃湿度60%の環境で1ヶ月間保存した。 (2)光学用高分子シートの作成 厚さ0.2mmのポリエーテルスルホンを基材として用
い、巻出装置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネー
トロール、高圧水銀灯、巻取装置を有する製造装置を用
いて次の加工を行った。まず、紫外線硬化性樹脂組成物
として融点70℃のエポキシアクリレートプレポリマー
100重量部、酢酸ブチル300重量部,プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート100重量部,
ベンゾインエチルエーテル2重量部を50℃にて撹拌、
溶解して均一な溶液としたものをコーター部のグラビヤ
ロールコーターで乾燥後膜厚5μmとなるように塗布
し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱して溶媒を
除去した。続いて温度を80℃に設定したラミネートロ
ールを用いて、前記の転写フィルムをガスバリア層と塗
布面をあわせてラミネートし、転写フィルム面側から高
圧水銀灯を用いて紫外線を500mJ/cm2照射し、
紫外線硬化性樹脂組成物を硬化した。ラミネート後、延
伸ポリプロピレンフィルムを剥離し、光学用高分子シー
トを得た。このシートの温度23℃湿度90%における
酸素透過率をJIS K7126のB法(等圧法)を用
いて測定したところ、0.1cm3/m2・24h・at
mであった。また、このシートの温度40℃湿度90%
における酸素透過率をJIS K7129のB法(赤外
センサー法)を用いて測定したところ、0.2g/m2
・dayであった。
れらにより何ら制限されるものではない。 (実施例1) (1)転写フィルムの作成 厚さ0.03mmの延伸ポリプロピレンフィルム上に、
巻出装置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネートロ
ール、巻取装置を有する製造装置を用いて次の加工を行
った。コーター部にキスコーターを用いてジシクロペン
タジエン型エポキシ10重量部、オルソクレゾールノボ
ラック型エポキシ5重量部、メルカプトプロピオン酸1
0重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート45重量部の混合液を乾燥後膜厚1μmとなる
ように塗布し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱
して溶媒を除去するとともに硬化を行った。この上に、
スパッタリング法により500Å厚のSiOxを得た。
xの値はスパッタリング時の酸素ガス流量を制御するこ
とにより1.6〜1.8とした。このようにしてガスバ
リア層を有する転写フィルムを作成した。作成後、温度
30℃湿度60%の環境で1ヶ月間保存した。 (2)光学用高分子シートの作成 厚さ0.2mmのポリエーテルスルホンを基材として用
い、巻出装置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネー
トロール、高圧水銀灯、巻取装置を有する製造装置を用
いて次の加工を行った。まず、紫外線硬化性樹脂組成物
として融点70℃のエポキシアクリレートプレポリマー
100重量部、酢酸ブチル300重量部,プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート100重量部,
ベンゾインエチルエーテル2重量部を50℃にて撹拌、
溶解して均一な溶液としたものをコーター部のグラビヤ
ロールコーターで乾燥後膜厚5μmとなるように塗布
し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱して溶媒を
除去した。続いて温度を80℃に設定したラミネートロ
ールを用いて、前記の転写フィルムをガスバリア層と塗
布面をあわせてラミネートし、転写フィルム面側から高
圧水銀灯を用いて紫外線を500mJ/cm2照射し、
紫外線硬化性樹脂組成物を硬化した。ラミネート後、延
伸ポリプロピレンフィルムを剥離し、光学用高分子シー
トを得た。このシートの温度23℃湿度90%における
酸素透過率をJIS K7126のB法(等圧法)を用
いて測定したところ、0.1cm3/m2・24h・at
mであった。また、このシートの温度40℃湿度90%
における酸素透過率をJIS K7129のB法(赤外
センサー法)を用いて測定したところ、0.2g/m2
・dayであった。
【0012】(実施例2) (1)転写フィルムの作成 厚さ0.012mmの耐熱ポリエステルフィルム上に、
スパッタリング法により1000Å厚のSiOxを得
た。xの値はスパッタリング時の酸素ガス流量を制御す
ることにより1.6〜1.8とした。このようにしてガ
スバリア層を有する転写フィルムを作成した。作成後、
温度30℃湿度60%の環境で1ヶ月間保存した。 (2)光学用高分子シートの作成 厚さ0.15mmのポリカーボネートを基材として用
い、巻出装置、ラミネートロール、巻取装置を有する製
造装置を用いてラミネートロール温度を140℃に設定
し、ラミネートを行った。ラミネート後、耐熱ポリエス
テルフィルムを剥離し、巻出装置、コーター部、加熱乾
燥ゾーン、高圧水銀灯、巻取装置を有する製造装置を用
いて次の加工を行った。まず、紫外線硬化性樹脂組成物
として融点70℃のエポキシアクリレートプレポリマー
100重量部、酢酸ブチル300重量部,プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート100重量部,
ベンゾインエチルエーテル2重量部を50℃にて撹拌、
溶解して均一な溶液としたものをコーター部のグラビヤ
ロールコーターで乾燥後膜厚2μmとなるように塗布
し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱して溶媒を
除去した。続いて塗布面側から高圧水銀灯を用いて紫外
線を500mJ/cm2照射し、紫外線硬化性樹脂組成
物を硬化して光学用高分子シートを得た。このシートの
温度23℃湿度90%における酸素透過率をJISK7
126のB法(等圧法)を用いて測定したところ、0.
1cm3/m2・24h・atmであった。また、このシ
ートの温度40℃湿度90%における酸素透過率をJI
S K7129のB法(赤外センサー法)を用いて測定
したところ、0.2g/m2・dayであった。
スパッタリング法により1000Å厚のSiOxを得
た。xの値はスパッタリング時の酸素ガス流量を制御す
ることにより1.6〜1.8とした。このようにしてガ
スバリア層を有する転写フィルムを作成した。作成後、
温度30℃湿度60%の環境で1ヶ月間保存した。 (2)光学用高分子シートの作成 厚さ0.15mmのポリカーボネートを基材として用
い、巻出装置、ラミネートロール、巻取装置を有する製
造装置を用いてラミネートロール温度を140℃に設定
し、ラミネートを行った。ラミネート後、耐熱ポリエス
テルフィルムを剥離し、巻出装置、コーター部、加熱乾
燥ゾーン、高圧水銀灯、巻取装置を有する製造装置を用
いて次の加工を行った。まず、紫外線硬化性樹脂組成物
として融点70℃のエポキシアクリレートプレポリマー
100重量部、酢酸ブチル300重量部,プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート100重量部,
ベンゾインエチルエーテル2重量部を50℃にて撹拌、
溶解して均一な溶液としたものをコーター部のグラビヤ
ロールコーターで乾燥後膜厚2μmとなるように塗布
し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱して溶媒を
除去した。続いて塗布面側から高圧水銀灯を用いて紫外
線を500mJ/cm2照射し、紫外線硬化性樹脂組成
物を硬化して光学用高分子シートを得た。このシートの
温度23℃湿度90%における酸素透過率をJISK7
126のB法(等圧法)を用いて測定したところ、0.
1cm3/m2・24h・atmであった。また、このシ
ートの温度40℃湿度90%における酸素透過率をJI
S K7129のB法(赤外センサー法)を用いて測定
したところ、0.2g/m2・dayであった。
【0013】(実施例3) (1)転写フィルムの作成 厚さ0.03mmの延伸ポリエステル上に、巻出装置、
コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネートロール、高圧
水銀灯、巻取装置を有する製造装置を用いて次の加工を
行った。コーター部にキスコーターを用いて、紫外線硬
化性樹脂組成物として融点70℃のエポキシアクリレー
トプレポリマー100重量部、酢酸ブチル300重量
部,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト100重量部,ベンゾインエチルエーテル2重量部を
50℃にて撹拌、溶解して均一な溶液としたものを乾燥
後膜厚2μmとなるように塗布し、加熱乾燥ゾーン中1
00℃で5分間加熱して溶媒を除去した。続いて塗布面
側から高圧水銀灯を用いて紫外線を500mJ/cm2
照射し、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化した。この上
に、スパッタリング法により500Å厚のSiOxを得
た。xの値はスパッタリング時の酸素ガス流量を制御す
ることにより1.6〜1.8とした。このようにしてガ
スバリア層を有する転写フィルムを作成した。作成後、
温度30℃湿度60%の環境で1ヶ月間保存した。 (2)光学用高分子シートの作成 厚さ0.2mmのポリエーテルスルホンを基材として用
い、巻出装置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネー
トロール、第2加熱ゾーン、巻取装置を有する製造装置
を用いて次の加工を行った。まず、ジシクロペンタジエ
ン型エポキシ10重量部、オルソクレゾールノボラック
型エポキシ5重量部、メルカプトプロピオン酸10重量
部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト45重量部の混合液を乾燥後膜厚1μmとなるようコ
ーター部にキスコーターを用いて塗布し、加熱乾燥ゾー
ン中80℃で3分間加熱して溶媒を除去した。続いて温
度を120℃に設定したラミネートロールを用いて、前
記の転写フィルムをガスバリア層と塗布面をあわせてラ
ミネートし、第2加熱ゾーンで120℃3分間加熱し、
エポキシ脂組成物を熱硬化した。その後、延伸ポリプロ
ピレンフィルムを剥離し、光学用高分子シートを得た。
このシートの温度23℃湿度90%における酸素透過率
をJIS K7126のB法(等圧法)を用いて測定し
たところ、0.1cm3/m2・24h・atmであっ
た。また、このシートの温度40℃湿度90%における
酸素透過率をJIS K7129のB法(赤外センサー
法)を用いて測定したところ、0.2g/m2・day
であった。
コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネートロール、高圧
水銀灯、巻取装置を有する製造装置を用いて次の加工を
行った。コーター部にキスコーターを用いて、紫外線硬
化性樹脂組成物として融点70℃のエポキシアクリレー
トプレポリマー100重量部、酢酸ブチル300重量
部,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト100重量部,ベンゾインエチルエーテル2重量部を
50℃にて撹拌、溶解して均一な溶液としたものを乾燥
後膜厚2μmとなるように塗布し、加熱乾燥ゾーン中1
00℃で5分間加熱して溶媒を除去した。続いて塗布面
側から高圧水銀灯を用いて紫外線を500mJ/cm2
照射し、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化した。この上
に、スパッタリング法により500Å厚のSiOxを得
た。xの値はスパッタリング時の酸素ガス流量を制御す
ることにより1.6〜1.8とした。このようにしてガ
スバリア層を有する転写フィルムを作成した。作成後、
温度30℃湿度60%の環境で1ヶ月間保存した。 (2)光学用高分子シートの作成 厚さ0.2mmのポリエーテルスルホンを基材として用
い、巻出装置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネー
トロール、第2加熱ゾーン、巻取装置を有する製造装置
を用いて次の加工を行った。まず、ジシクロペンタジエ
ン型エポキシ10重量部、オルソクレゾールノボラック
型エポキシ5重量部、メルカプトプロピオン酸10重量
部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト45重量部の混合液を乾燥後膜厚1μmとなるようコ
ーター部にキスコーターを用いて塗布し、加熱乾燥ゾー
ン中80℃で3分間加熱して溶媒を除去した。続いて温
度を120℃に設定したラミネートロールを用いて、前
記の転写フィルムをガスバリア層と塗布面をあわせてラ
ミネートし、第2加熱ゾーンで120℃3分間加熱し、
エポキシ脂組成物を熱硬化した。その後、延伸ポリプロ
ピレンフィルムを剥離し、光学用高分子シートを得た。
このシートの温度23℃湿度90%における酸素透過率
をJIS K7126のB法(等圧法)を用いて測定し
たところ、0.1cm3/m2・24h・atmであっ
た。また、このシートの温度40℃湿度90%における
酸素透過率をJIS K7129のB法(赤外センサー
法)を用いて測定したところ、0.2g/m2・day
であった。
【0014】(実施例4) (1)転写フィルムの作成 厚さ0.02mmの延伸ナイロンフィルム上に、巻出装
置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネートロール、
巻取装置を有する製造装置を用いて次の加工を行った。
コーター部にキスコーターを用いてジシクロペンタジエ
ン型エポキシ10重量部、オルソクレゾールノボラック
型エポキシ5重量部、メルカプトプロピオン酸10重量
部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト45重量部の混合液を乾燥後膜厚1μmとなるように
塗布し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱して溶
媒を除去するとともに硬化を行った。この上に、スパッ
タリング法により500Å厚のSiOxを得た。xの値
はスパッタリング時の酸素ガス流量を制御することによ
り1.6〜1.8とした。このようにしてガスバリア層
を有する転写フィルムを作成した。作成後、温度30℃
湿度60%の環境で1ヶ月間保存した。 (2)光学用高分子シートの作成 厚さ0.2mmのポリシクロオレフィンフィルムを基材
として用い、巻出装置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、
ラミネートロール、高圧水銀灯、巻取装置を有する製造
装置を用いて次の加工を行った。まず、紫外線硬化性樹
脂組成物として融点70℃のエポキシアクリレートプレ
ポリマー100重量部、酢酸ブチル300重量部,プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100
重量部,ベンゾインエチルエーテル2重量部を50℃に
て撹拌、溶解して均一な溶液としたものをコーター部の
グラビヤロールコーターで乾燥後膜厚5μmとなるよう
に塗布し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱して
溶媒を除去した。続いて温度を80℃に設定したラミネ
ートロールを用いて、前記の転写フィルムをガスバリア
層と塗布面をあわせてラミネートし、基材の裏面側から
高圧水銀灯を用いて紫外線を700mJ/cm2照射
し、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化した。ラミネート
後、延伸ポリプロピレンフィルムを剥離し、光学用高分
子シートを得た。このシートの温度23℃湿度90%に
おける酸素透過率をJIS K7126のB法(等圧
法)を用いて測定したところ、0.1cm3/m2・24
h・atmであった。また、このシートの温度40℃湿
度90%における酸素透過率をJIS K7129のB
法(赤外センサー法)を用いて測定したところ、0.2
g/m2・dayであった。
置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネートロール、
巻取装置を有する製造装置を用いて次の加工を行った。
コーター部にキスコーターを用いてジシクロペンタジエ
ン型エポキシ10重量部、オルソクレゾールノボラック
型エポキシ5重量部、メルカプトプロピオン酸10重量
部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト45重量部の混合液を乾燥後膜厚1μmとなるように
塗布し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱して溶
媒を除去するとともに硬化を行った。この上に、スパッ
タリング法により500Å厚のSiOxを得た。xの値
はスパッタリング時の酸素ガス流量を制御することによ
り1.6〜1.8とした。このようにしてガスバリア層
を有する転写フィルムを作成した。作成後、温度30℃
湿度60%の環境で1ヶ月間保存した。 (2)光学用高分子シートの作成 厚さ0.2mmのポリシクロオレフィンフィルムを基材
として用い、巻出装置、コーター部、加熱乾燥ゾーン、
ラミネートロール、高圧水銀灯、巻取装置を有する製造
装置を用いて次の加工を行った。まず、紫外線硬化性樹
脂組成物として融点70℃のエポキシアクリレートプレ
ポリマー100重量部、酢酸ブチル300重量部,プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100
重量部,ベンゾインエチルエーテル2重量部を50℃に
て撹拌、溶解して均一な溶液としたものをコーター部の
グラビヤロールコーターで乾燥後膜厚5μmとなるよう
に塗布し、加熱乾燥ゾーン中100℃で5分間加熱して
溶媒を除去した。続いて温度を80℃に設定したラミネ
ートロールを用いて、前記の転写フィルムをガスバリア
層と塗布面をあわせてラミネートし、基材の裏面側から
高圧水銀灯を用いて紫外線を700mJ/cm2照射
し、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化した。ラミネート
後、延伸ポリプロピレンフィルムを剥離し、光学用高分
子シートを得た。このシートの温度23℃湿度90%に
おける酸素透過率をJIS K7126のB法(等圧
法)を用いて測定したところ、0.1cm3/m2・24
h・atmであった。また、このシートの温度40℃湿
度90%における酸素透過率をJIS K7129のB
法(赤外センサー法)を用いて測定したところ、0.2
g/m2・dayであった。
【0015】(比較例1) (1)転写フィルムの作成 厚さ0.03mmの延伸ポリエステル上に、巻出装置、
コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネートロール、高圧
水銀灯、巻取装置を有する製造装置を用いて次の加工を
行った。コーター部にキスコーターを用いて、紫外線硬
化性樹脂組成物として融点70℃のエポキシアクリレー
トプレポリマー100重量部、酢酸ブチル300重量
部,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト100重量部,ベンゾインエチルエーテル2重量部を
50℃にて撹拌、溶解して均一な溶液としたものを乾燥
後膜厚2μmとなるように塗布し、加熱乾燥ゾーン中1
00℃で5分間加熱して溶媒を除去した。続いて塗布面
側から高圧水銀灯を用いて紫外線を500mJ/cm2
照射し、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化した。この上
に、スパッタリング法により500Å厚のSiOxを得
た。xの値はスパッタリング時の酸素ガス流量を制御す
ることにより1.6〜1.8とした。続いて巻出装置、
コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネートロール、巻取
装置を有する製造装置を用いてSiOx上にジシクロペ
ンタジエン型エポキシ10重量部、オルソクレゾールノ
ボラック型エポキシ5重量部、メルカプトプロピオン酸
10重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート45重量部の混合液を乾燥後膜厚1μmとな
るようコーター部にキスコーターを用いて塗布し、加熱
乾燥ゾーン中80℃で3分間加熱して溶媒を除去した。
このようにしてガスバリア層と接着層を有する転写フィ
ルムを作成した。作成後、温度30℃湿度60%の環境
で1ヶ月間保存した。 (2)光学用高分子シートの作成 厚さ0.2mmのポリエーテルスルホンを基材として用
い、巻出装置、ラミネートロール、加熱ゾーン、巻取装
置を有する製造装置を用いて次の加工を行った。温度を
120℃に設定したラミネートロールを用いて、基材と
前記の転写フィルムを接着面をあわせてラミネートし、
第2加熱ゾーンで120℃3分間加熱し、エポキシ脂組
成物を熱硬化した。その後、延伸ポリプロピレンフィル
ムを剥離したところ、十分な接着性が得られずガスバリ
ア層を基材側に接着することができなかった。
コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネートロール、高圧
水銀灯、巻取装置を有する製造装置を用いて次の加工を
行った。コーター部にキスコーターを用いて、紫外線硬
化性樹脂組成物として融点70℃のエポキシアクリレー
トプレポリマー100重量部、酢酸ブチル300重量
部,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト100重量部,ベンゾインエチルエーテル2重量部を
50℃にて撹拌、溶解して均一な溶液としたものを乾燥
後膜厚2μmとなるように塗布し、加熱乾燥ゾーン中1
00℃で5分間加熱して溶媒を除去した。続いて塗布面
側から高圧水銀灯を用いて紫外線を500mJ/cm2
照射し、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化した。この上
に、スパッタリング法により500Å厚のSiOxを得
た。xの値はスパッタリング時の酸素ガス流量を制御す
ることにより1.6〜1.8とした。続いて巻出装置、
コーター部、加熱乾燥ゾーン、ラミネートロール、巻取
装置を有する製造装置を用いてSiOx上にジシクロペ
ンタジエン型エポキシ10重量部、オルソクレゾールノ
ボラック型エポキシ5重量部、メルカプトプロピオン酸
10重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート45重量部の混合液を乾燥後膜厚1μmとな
るようコーター部にキスコーターを用いて塗布し、加熱
乾燥ゾーン中80℃で3分間加熱して溶媒を除去した。
このようにしてガスバリア層と接着層を有する転写フィ
ルムを作成した。作成後、温度30℃湿度60%の環境
で1ヶ月間保存した。 (2)光学用高分子シートの作成 厚さ0.2mmのポリエーテルスルホンを基材として用
い、巻出装置、ラミネートロール、加熱ゾーン、巻取装
置を有する製造装置を用いて次の加工を行った。温度を
120℃に設定したラミネートロールを用いて、基材と
前記の転写フィルムを接着面をあわせてラミネートし、
第2加熱ゾーンで120℃3分間加熱し、エポキシ脂組
成物を熱硬化した。その後、延伸ポリプロピレンフィル
ムを剥離したところ、十分な接着性が得られずガスバリ
ア層を基材側に接着することができなかった。
【0016】
【発明の効果】本発明は、ガス・水蒸気バリア性の良好
なプラスチック表示素子用基板に最適な光学用高分子シ
ートを安価に生産性良く製造できるものであり、この方
法により製造されたプラスチック表示素子用基板を用い
た表示素子は、ガラス基板を用いた表示素子に劣らない
良好な表示性能を示した。本発明は、ガラス基板に比べ
て軽く割れにくい特徴を持つプラスチック表示素子用基
板のコストダウンに極めて有効である。
なプラスチック表示素子用基板に最適な光学用高分子シ
ートを安価に生産性良く製造できるものであり、この方
法により製造されたプラスチック表示素子用基板を用い
た表示素子は、ガラス基板を用いた表示素子に劣らない
良好な表示性能を示した。本発明は、ガラス基板に比べ
て軽く割れにくい特徴を持つプラスチック表示素子用基
板のコストダウンに極めて有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H090 JA01 JA07 JA09 JB03 JD01 4F100 AA20 AK01A AK01C AK25 AK53 AK54A AK55A AL05C AR00B BA02 BA03 BA04 BA07 BA10A BA10B CC00C EC04 EH66 EJ54 EJ91 GB41 JB13C JB14C JD02B JK10 JL03 JL11C JN01 JN01A YY00 4F211 AA11 AA34 AA39 AA43 AB17 AD05 AD08 AG01 AG03 AH33 AH73 SA07 SC06 SD01 SD11 SH22 SJ01 SN04 SP04 SP27
Claims (9)
- 【請求項1】少なくとも基材(a)とガス・水蒸気バリ
ア層を有する高分子シートにおいて、厚さ0.1mm以
下の剥離用基材(b)上に保護層とガス・水蒸気バリア
層またはガス・水蒸気バリア層のみを形成した転写フィ
ルムを基材(a)にラミネートすることによって成形す
ることを特徴とする高分子シートの製造方法。 - 【請求項2】少なくとも基材(a)とガス・水蒸気バリ
ア層を有する高分子シートにおいて、厚さ0.1mm以
下の剥離用基材(b)上に保護層とガス・水蒸気バリア
層またはガス・水蒸気バリア層のみを形成した転写フィ
ルムを基材(a)にラミネートすることによって成形さ
れることを特徴とする高分子シート。 - 【請求項3】全光線透過率が80%以上である請求項2
記載の光学用高分子シート。 - 【請求項4】基材(a)がポリエーテルスルホンを含む
透明高分子フィルムから成ることを特徴とする請求項2
または3記載の光学用高分子シート。 - 【請求項5】基材(a)にガス・水蒸気バリア層との密
着性を高めるための密着層を塗工した後に前記転写フィ
ルムをラミネートすることによって成形されることを特
徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の光学用高
分子シート。 - 【請求項6】密着層が熱硬化樹脂または光硬化性樹脂を
主成分とする樹脂組成物である請求項5記載の光学用高
分子シート。 - 【請求項7】保護層が熱硬化樹脂または光硬化性樹脂を
主成分とする樹脂組成物である請求項2〜6のいずれか
1項に記載の光学用高分子シート。 - 【請求項8】剥離用基材(b)がラミネート後に、剥離
することが可能であることを特徴とする請求項2〜7の
いずれか1項に記載の光学用高分子シート。 - 【請求項9】剥離用基材(b)が特定波長の光を透過
し、通過した光が光硬化樹脂を硬化させることが可能で
ある請求項2〜8のいずれか1項に記載の光学用高分子
シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000295005A JP2002103449A (ja) | 2000-09-27 | 2000-09-27 | 高分子シートの製造方法および高分子シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000295005A JP2002103449A (ja) | 2000-09-27 | 2000-09-27 | 高分子シートの製造方法および高分子シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002103449A true JP2002103449A (ja) | 2002-04-09 |
Family
ID=18777502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000295005A Pending JP2002103449A (ja) | 2000-09-27 | 2000-09-27 | 高分子シートの製造方法および高分子シート |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002103449A (ja) |
-
2000
- 2000-09-27 JP JP2000295005A patent/JP2002103449A/ja active Pending
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---|---|---|---|
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