JP2002103002A - 鋳片および継目無鋼管の製造方法 - Google Patents

鋳片および継目無鋼管の製造方法

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JP2002103002A JP2000291134A JP2000291134A JP2002103002A JP 2002103002 A JP2002103002 A JP 2002103002A JP 2000291134 A JP2000291134 A JP 2000291134A JP 2000291134 A JP2000291134 A JP 2000291134A JP 2002103002 A JP2002103002 A JP 2002103002A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋳造した後で鋳片に圧下を加えることなくポロ
シティの少ない鋳片を製造する方法と、丸ビレット鋳片
を用いた内面疵の少ない継目無製管の製造方法の提供。 【解決手段】質量%で、Crを1〜40%含有するCr
鋼を、下記式を満足するように化学組成を調整し、鋳造
する、ポロシティの少ない鋳片の製造方法。 Cr+3Mo+Nb+4V+7-(190C+120N+4Ni+8Cu+4Si+2W+12Al)≧0

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポロシティの少な
い鋳片と、丸ビレット鋳片を用いた内面疵の少ない継目
無鋼管とを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】継目無鋼管の製造には、連続鋳造したブ
ルーム等の矩型鋳片を加熱した後、分塊圧延して製造し
た丸ビレットを用いるか、または連続鋳造により直接製
造した丸ビレット鋳片を素材として用いるのが一般的で
ある。
【0003】近年、製造コストを下げる目的で、炭素鋼
や低Cr鋼では連続鋳造したままの丸ビレット鋳片を素
材として用いられるようになった。
【0004】一方で、Cr鋼やステンレス鋼は鋳造のま
まのビレット状態では中心部にポロシティが多く発生す
ることが知られている。そのようなポロシティを多く含
む丸ビレット鋳片をそのまま継目無鋼管の素材として用
いた場合、製管時に内面傷が多く発生し、そのままでは
製品とならない。したがって、連続鋳造したブルーム等
を加熱し、その後分塊圧延によって大きな加工を加えて
ポロシティを圧着させて消滅させた丸ビレットを素材と
して用いる方法が一般的である。
【0005】例えば、特開平5−7990号公報では、
ブルームの連続鋳造に際して寸法と鋳造温度を管理して
鋳造し、その後丸ビレットに圧下比3.1以上の分塊圧
延を施すことにより、ポロシティを消滅させる方法が開
示されている。
【0006】また、近年では連続鋳造モールドの後工程
に圧下設備を設け、再加熱をおこなわずに連続鋳造後に
連続して圧下を加え、ポロシティを消滅させる方法が開
発されつつある。
【0007】例えば、特開平10−146651号公
報、特開平10−249490号公報、特開平10−3
28800号公報は、未凝固部が中心部に存在する状態
の時にロールにより圧下を施す方法である未凝固圧下法
により、鋼種を問わずポロシティを消滅させる方法が開
示されている。
【0008】また、特開平9−174211号公報、特
開平9−174212号公報、特開平9−201601
号公報、特開平9−300053号公報、特開平10−
29001号公報、特開平10−34201号公報、特
開平10−34304号公報、特開平10−16612
4号公報、特開平10−175049号公報では、連続
鋳造中もしくは連続鋳造直後にロールにて圧下を施すこ
とにより、0.5%以上のCrを含有する鋼でも、ポロ
シティを消滅させることのできる方法が開示されてい
る。
【0009】上記のような圧下設備を設ければ、丸ビレ
ット鋳片の中心部に発生ずるポロシティを消滅させるこ
とができるものの、いずれも高額の大型設備を必要とす
る問題点がある。
【0010】一方で、すべてのCr鋼でポロシティが発
生することを前提として上記の設備面の改善はなされて
いるが、低Cr鋼のようなポロシティの発生しにくい鋼
種もあり、その場合は大型の圧下設備は不要となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、鋳造
した後で鋳片に圧下を加えることなくポロシティの少な
い鋳片を製造する方法および丸ビレット鋳片を用いた内
面疵の少ない継目無製管の製造方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、化学組成
を調整することにより連続鋳造時のポロシティの発生を
抑制することができないかについて鋭意検討した結果、
以下の知見を得るに至った。
【0013】a)ポロシティの発生機構は、液相から固
相に凝固する際の、凝固収縮による空孔の発生であると
考えられる。
【0014】b)最密充填構造のfcc(面心立方晶)
構造のオーステナイト組織で凝固させるよりも、粗なb
cc(体心立方晶)構造のフェライト組織で凝固させる
方が、凝固時の収縮の度合いが小さく、ポロシティの発
生も少ない。
【0015】c)凝固時にフェライト組織となるよう
に、フェライトフォーマの諸元素とオーステナイトフォ
ーマの諸元素とを下記式を満足するようにバランスを保
って含有させれば、化学組成の調整によりポロシティの
発生の抑制ができる。
【0016】Cr+3Mo+Nb+4V+7-(190C+120N+4Ni+8Cu+4Si+
2W+12Al)≧0 本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その
要旨は、以下の通りである。
【0017】(1)質量%で、Crを1〜40%含有す
るCr鋼を、下記式(1)を満足するように化学組成を
調整して鋳造する、ポロシティの少ない鋳片の製造方
法。
【0018】 Cr+3Mo+Nb+4V+7-(190C+120N+4Ni+8Cu+4Si+2W+12Al)≧0 ・・・・(1) ここで、式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を
示す (2)質量%で、Crを1〜40%含有するCr鋼を、
下記式(1)を満足するように化学組成を調整して連続
鋳造により丸ビレットにするポロシティの少ない丸ビレ
ット鋳片の製造方法。
【0019】 Cr+3Mo+Nb+4V+7-(190C+120N+4Ni+8Cu+4Si+2W+12Al)≧0 ・・・・(1) ここで、式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を
示す(3)上記(2)に記載の丸ビレット鋳片を用い
て、傾斜圧延機により継目無管にする内面疵の少ない継
目無鋼管の製造方法。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の製造方法にについ
て詳しく説明する。なお、化学組成の含有量の%表示は
全て質量%とする。
【0021】本発明の製造方法の対象としてCrを1〜
40%含有するCr鋼としたのは、Cr含有量が1%未
満では丸ビレットに鋳造した場合にポロシティの発生が
極めて少ないため、特に化学組成の調整が不要であるか
らである。一方で、過剰の添加は耐食性の改善効果が飽
和するのに加え、素材のコスト上昇を招いて経済性の観
点からも望ましくないことから上限を40%とした。
【0022】次に、鋳造時のポロシティの発生を抑制す
るためには、凝固形態に影響するCr、Mo、Nb、
V、C、N、Ni、Cu、Si、WおよびAlの含有量
が下記式の関係を満たした化学組成に調整する必要があ
る。
【0023】 Cr+3Mo+Nb+4V+7-(190C+120N+4Ni+8Cu+4Si+2W+12Al)≧0 ・・・・(1) 鋼の化学組成が上記式(1)を満たさない場合、凝固時
にフェライト−オーステナイトの二相組織で凝固し、ポ
ロシティが発生し易くなるからである。Cr以外の化学
組成は、Cr鋼の鋼種に応じて成分設計すればよい。例
えば、3Cr鋼、5Cr鋼、9Cr鋼、11Cr鋼およ
び13Cr鋼等のマルテンサイト鋼マルテンサイト系ス
テンレス鋼およびフェライト−マルテンサイトの2相と
なるステンレス鋼等が本発明の対象とすることができ
る。これらの鋼を構成する化学組成について以下に説明
する。なお、以下の元素は各鋼種に応じて任意に含有さ
せればよい。
【0024】C:Cは、含有させると鋼の焼き入れ性を
向上させるのに有効である。この効果を得るには、0.
01%以上含有させるのが望ましい。しかし0.3%を
超えて含有させると、焼き入れ時に焼き割れが起こり易
くなる。また、Cr炭化物を多く形成し、耐食性向上に
有効なCrを吸収し無益化する弊害も顕著となってく
る。したがって、C含有量は0.3%以下とするのが好
ましい。
【0025】Si:Siは、含有させれば鋼の焼き入れ
性を向上させるのに有効である。この効果を得るために
は、0.05%以上含有させるのがよい。しかし、1%
を超えて含有させると、結晶粒界の強度を弱め、靭性を
低下させることがある。したがって、含有させる場合の
Si含有量の上限は、1%とするのがよい。
【0026】Mn:Mnは、含有させるとSiと同様に
鋼の焼き入れ性を向上させるのに有効である。この効果
を得るためには、0.5%以上含有させるのがよい。し
かし、5%を超えて含有させると、結晶粒界の強度を弱
め、靭性を低下させることが多い。したがって、含有さ
せる場合のMn含有量の上限は、5%とするのがよい。
【0027】P:Pは、不純物として鋼中に不可避的に
存在するが、粒界に偏析して靭性を劣化させる。特に、
その含有量が0.04%を超えると、靭性の低下が著し
くなる。したがって、不純物として混入するとしてもそ
の含有量は0.04%以下にするのが好ましい。なお、
靭性を高めるためにPの含有量はできるだけ低くするこ
とが望ましい。
【0028】S:Sは、Pと同様に不純物として鋼中に
不可避的に存在するが、粒界に偏析し、鋳造時に割れを
起こし易くする。特に、その含有量が0.01%を超え
ると、割れが起こり易くなる。したがって、不純物とし
て混入するとしてもその含有量は0.01%以下にする
のがよく、できるだけ低くすることが望ましい。
【0029】Ni:Niは、オーステナイト相の安定度
を高め、その結果マルテンサイト率を高める効果があ
る。また、靭性を高める効果もある。これらの効果を得
るためには、0.5%以上含有させるのがよい。一方
で、過剰の添加は素材のコスト上昇を招いて経済性の観
点から望ましくないため、その上限は40%とするのが
よい。
【0030】Mo:Moは、含有させれば耐食性、特に
耐孔食性や湿潤硫化水素環境中での耐硫化物応力割れ性
を高める効果がある。この効果を得るには0.5%以上
含有させるのが望ましい。また一方、5%を超えて含有
させると、耐食性の改善効果が飽和するのに加え、素材
のコスト上昇を招いて経済性を損なうため、その上限は
5%とするのが好ましい。
【0031】Cu:Cuは、Moと同様に含有させれ
ば、耐食性、特に湿潤硫化水素環境中でのMoは、含有
させれば耐食性、特に耐孔食性や湿潤硫化水素環境中で
の耐硫化物応力割れ性を高める効果がある。この効果を
得るには0.5%以上含有させるのが望ましい。また、
一方、5%を超えて含有させると、耐食性の改善効果が
飽和するのに加え、素材のコスト上昇を招いて経済性を
損なうため、その上限は5%とするのが好ましい。
【0032】Al:Alは、含有させれば鋼の脱酸に有
効である。しかし0.1%を超えて含有させると、粗大
なAl系介在物が多くなって耐食性が低下することがあ
るので望ましくない。したがって、その上限を0.1%
とするのがよい。なお、ここでいうAlは、所謂「so
l.Al(酸可溶Al)」のことである。
【0033】Ca:Caは、含有させると鋼の脱硫に有
効である。しかし、0.01%を超えて含有させると、
粗大なCa系介在物が多くなって耐食性が低下すること
がある。したがって、その上限は0.01%とするのが
よい。
【0034】Nb:Nbは、含有させると微細な炭化物
を形成し、組織を微細化させ靭性を改善する効果があ
る。この効果を得るためには、0.02%以上含有させ
るのが望ましい。一方、1%を超えて含有させるとその
効果が飽和するのに加え、過剰な微細炭化物が却って靭
性を低下させることがある。したがって、その上限を1
%とするのが好ましい。
【0035】Ti:Tiは、含有させると鋼中の不純物
であるNをTiNとして固定する効果がある。また、N
bと同様に微細な炭窒化物を形成し、組織を微細化し靭
性を改善する効果もある。しかし、1%を超えて含有さ
せるとこれらの効果が飽和するのに加え、過剰な微細炭
窒化物が却って靭性を低下させることがある。したがっ
て、、その上限は1%とするのがよい。
【0036】Zr:Zrは、含有させるとTiと同様に
鋼中の不純物であるNをZrNとして固定する効果があ
る。また、NbやTiと同様に微細な炭窒化物を形成
し、組織を微細化し靭性を改善する効果がある。しか
し、1%を超えて含有させるとその効果が飽和するのに
加え、過剰な微細炭窒化物が却って靭性を低下させるこ
とがある。したがって、その上限は1%とするのがよ
い。
【0037】V:Vは、含有させるとNbと同様に微細
な炭化物を形成し、組織を微細化させ靭性を改善する効
果がある。この効果を得るためには、0.05%以上含
有させるのが望ましい。一方、1%を超えて含有させる
とその効果が飽和するのに加え、過剰な微細炭化物が却
って靭性を低下させることがある。したがって、その上
限は1%とするのがよい。
【0038】W:Wは、含有させるとMoと同様に耐孔
食性を高める効果がある。この効果を得るには0.5%
以上含有させるのが望ましい。一方、5%を超えて含有
させると、耐食性の改善効果が飽和するのに加え、素材
のコスト上昇を招いて経済性を損なうため、その上限は
5%とするのが好ましい。
【0039】O(酸素):O(酸素)は、不純物として
鋼中に存在し、その含有量が0.01%を超えると靭性
が低下することが多い。したがって、その上限は0.0
1%とするのがよい。なお、Oの含有量は低ければ低い
ほど望ましい。
【0040】N:Nは、Niと同様にオーステナイト相
の安定度を高め、その結果マルテンサイト率を高める効
果がある。この効果を得るためには、0.1%以上含有
させるのがよい。一方で、過剰の添加は熱処理や溶接に
よっては鋼中にCr窒化物を形成し耐食性を低下させる
ことが多いため、その上限は0.5%とするのがよい。
【0041】なお、特に本発明の製造方法に好適な鋼は
以下の通りである。
【0042】ラインパイプ、油井管または化学プラン
ト用配管に好適な、耐硫化物応力割れ性に優れたマルテ
ンサイト系ステンレス鋼またはフェライト−マルテンサ
イト二相ステンレス鋼。
【0043】質量%で、C:0.02%以下、P:0.
04%以下、S:0.01%以下、Ni:1〜8%、C
r:10〜17%、Mo:0〜5%、Si:0〜1%、
Mn:0〜2%、sol.Al:0〜0.1%、Cu:0〜
5%、Ti:0〜0.2%を含有し、残部はFeおよ不
純物。
【0044】油井管に好適な高Crマルテンサイト鋼
またはフェライト−マルテンサイト二相鋼。
【0045】C:0.3%以下、P:0.04%以下、
S:0.01%以下、Cr:1〜15%、Si:0〜
1、Mn:0〜5%、Al:0〜0.1%を含有し、残
部および不純物。
【0046】ボイラ用鋼管として好適な高Crマルテ
ンサイト鋼またはフェライト−マルテンサイト二相鋼。
【0047】C:0.2%以下、P:0.04%以下、
S:0.01%以下、Cr:1〜10%、Si:0〜
1、Mn:0〜1%、Al:0〜0.1%を含有し、残
部および不純物。
【0048】上記のように化学組成を調整すれば、イン
ゴット鋳造(本発明でいう鋳片はインゴットも含むもの
とする)、連続鋳造等の鋳造方法に関わらず、ポロシテ
ィ発生のほとんど無い鋳片を得ることができる。
【0049】特に連続鋳造丸ビレット鋳片は、鋳造後再
加熱、分塊圧延工程を経ずに直接傾斜圧延機により圧延
して製造する継目無管の素材として用いるのが最も好適
である。この場合の連続鋳造方法や、鋳片の寸法や鋳造
速度等の鋳造条件は特に規定されず、通常の方法に従え
ばよい。また、連続鋳造中や鋳造後に連続して水冷や圧
下を加えても差し支えない。
【0050】また、ブルームやスラブ等の矩形素材の連
続鋳造に適用してもポロシティの抑制効果が得られ、以
後の加熱、分塊条件を厳しく規定し、ポロシティを圧
着、消滅させる必要が無くなる。
【0051】継目無製管方法:上記に規定された化学組
成を有する丸ビレット鋳片を素材として用いて、継目無
製管法は特に規定されず、プラグミル方式やマンドレル
ミル方式等の通常の方法に従って、穿孔、圧延、延伸お
よび定径等の工程により製管すればよい。
【0052】
【実施例】(実施例1)表1に示すA〜Zの化学組成の
Cr鋼を各25kg真空溶解し、直径100mmの丸鋳
片に鋳造した。
【0053】各鋳片を縦方向に切断し、その切断面を観
察し目視で最大のポロシティを選定し、それをサンプリ
ングして表面を研磨して光学顕微鏡にて最大径を測定し
た。
【0054】測定結果を表1に示す。
【0055】
【表1】 図1は、表1のS値とポロシティの最大径との関係を示
す図である。
【0056】表1および図1から明らかなように、ポロ
シティの発生は式で求まるS値に一義的に依存し、S値
が0以上でポロシティの発生が抑制されている。
【0057】(実施例2)表1に示す鋼GおよびHの化
学組成に調整して溶製し、連続鋳造により直径190m
mの丸ビレット鋳片とし、傾斜ロール穿孔圧延機で穿孔
圧延して外径180mm、肉厚16mm、長さ7000
mmの素管とした。それぞれ潤滑剤を塗布したマンドレ
ルバーを素管内に挿入し、7スタンドからなるマンドレ
ルミルを用いて外径151mm、肉厚5mm、長さ25
300mmの仕上げ圧延用素管に延伸圧延した。
【0058】引き続いて26スタンドからなるストレッ
チレデューサーで仕上げ圧延し、外径63.5mm、肉
厚7mm、長さ40000mmの鋼管に仕上げた。
【0059】この鋼管を長さ方向に切断し、酸洗して表
面の酸化スケールを除去し、内表面を観察し疵の発生状
態を調べた。その結果、本発明で規定する条件を満たし
ているG鋼には内面疵は観察されなかった。一方、比較
例のH鋼にはポロシティに起因した内面疵が多数観察さ
れた。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、鋳造ままでポロシティ
が少ないCr鋳片が得られ、継目無製管用の連続鋳造丸
ビレット鋳片として用いるのに最適である。連続鋳造中
もしくは鋳造後の圧下が不要となり、設備費、製造コス
ト低減に大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で規定した式と、ポロシティ最大径の関
係を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】質量%で、Crを1〜40%含有するCr
    鋼を、下記式(1)を満足するように化学組成を調整し
    て鋳造することを特徴とする、ポロシティの少ない鋳片
    の製造方法。 Cr+3Mo+Nb+4V+7-(190C+120N+4Ni+8Cu+4Si+2W+12Al)≧0 ・・・・(1) ここで、式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を
    示す
  2. 【請求項2】質量%で、Crを1〜40%含有するCr
    鋼を、下記式(1)を満足するように化学組成を調整し
    て連続鋳造により丸ビレットとすることを特徴とする、
    ポロシティの少ない丸ビレット鋳片の製造方法。 Cr+3Mo+Nb+4V+7-(190C+120N+4Ni+8Cu+4Si+2W+12Al)≧0 ・・・・(1) ここで、式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を
    示す
  3. 【請求項3】請求項2に記載の丸ビレット鋳片を用い
    て、傾斜圧延機により継目無管にすることを特徴とする
    内面疵の少ない継目無鋼管の製造方法。
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