JP2002102444A - 遊技機用電動役物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第１種遊技機および第２種遊技機等のよう
に、複数の遊技機の機能を備える遊技機用のコンパクト
な構成の電動役物を提供すること。 【解決手段】 遊技機用電動役物60は、水平方向に離間
して配置された１対の羽根61、62、シーソー状の振り分
け部材65、１対の始動領域63、64およびカバー66により
構成される。この電動役物60の近傍には普通図柄表示装
置48が配置され、そのＬＥＤランプ48ａ〜48ｃの点灯／
消灯状態に応じて、羽根61、62および振り分け部材65
は、駆動手段により回動される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は遊技機用電動役物、
特にパチンコ機等の遊技機の遊技状態を切換えるため
に、遊技球を異なる遊技領域へ通過させる遊技機用電動
役物に関する。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ機等の遊技機にあっては、遊技
球を遊技領域へ打ち出す。そして、遊技領域内を流下す
る遊技球を、遊技領域内に配置された入賞装置または始
動装置等へ入賞させることにより遊技する。ここで、遊
技球が入賞装置（または大入賞装置）に入賞すると、遊
技機内に設けられた賞球払出装置から所定個数、例えば
１５個の遊技球が遊技者に対して払い出される。一方、
始動装置に入賞すると、遊技領域内に配置された図柄表
示装置の変動等を制御する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来各種遊技機が提案
され使用されている。しかし、従来の遊技機は、機能が
均一化し、遊技が比較的単調となり、遊技がマンネリ化
している。そこで、本発明は、遊技領域内でのスペース
を不当に占有することなく、遊技者の興味を引く機能を
付加する遊技機用電動役物を提供することを意図する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の遊技機用電動役
物は、相互に水平方向に並んで形成され、それぞれ軸を
中心に回動する相互に離間して配置された第１および第
２羽根と、これら第１および第２羽根の軸間に配置され
たシーソー状の振り分け部材と、この振り分け部材に沿
って形成された１対の始動領域とを備え、第１羽根、第
２羽根および振り分け部材は、それぞれ駆動手段により
回動されるものである。

【０００５】また、本発明による遊技機用電動役物の好
適な実施形態によると、第１および第２羽根の自由端部
間には、カバーを配置し、第１および第２羽根が回動さ
れない通常状態時に遊技球が第１および第２始動領域に
入賞するのを阻止する。第１および第２羽根が回動する
と、カバーとの間に間隙が生じ、遊技球が第１または第
２始動領域を通過可能である。振り分け部材は、回動す
ることにより第１または第２始動領域を塞ぎ、この塞が
れた始動領域への遊技球の通過を阻止し、塞がれない始
動領域への遊技球の通過を許す。振り分け部材は、近傍
に配置された図柄表示装置の表示に応じて回動する。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明による遊技機用電動
役物の好適な実施形態の構成および動作を、添付図面を
参照して詳細に説明する。

【０００７】図１は、本発明による遊技機用電動役物の
好適な実施形態を使用する遊技盤10の遊技領域20の正面
図を示す。遊技領域20の左周縁部にガイドレール22が、
また最下部にアウト口24が配置されている。更に、遊技
領域20の略中央部はセンターケース40が配置され、この
センターケース40の左右両側に図柄作動ゲート32が配置
され、センターケース40の斜め下の両側に２対の入賞装
置34、36が配置される。センターケース40の下方に始動
装置50、この始動装置50の更に下方に本発明の対象であ
る電動役物（即ち、遊技機用電動役物）60が配置されて
いる。

【０００８】センターケース40内には、特別図柄表示装
置42および特定領域46を有する大入賞装置44が配置され
ている。特別図柄表示装置42は、例えばカラー液晶表示
パネルで形成され、その複数（例えば、３つ）の図柄表
示領域に、それぞれ数字、文字または記号等の特別図柄
を変動または停止表示する。

【０００９】一方、始動装置50は、遊技球が入賞可能な
始動口51、振り分け部材５２、第１（または第１種）始
動領域53および第２（または第２種）始動領域54を有す
る。また、図２を参照して後述するように、電動役物60
は、１対の羽根、振り分け部材、カバーおよび１対の始
動領域を有する。この電動役物60の近傍（または下方）
には、例えば３個のＬＥＤ（発光ダイオード）ランプに
より形成される普通図柄表示装置48が配置されている。

【００１０】次に、遊技機の全体動作を簡単に説明す
る。遊技機が備える発射装置（図示せず）から発射され
た遊技球は、ガイドレール22を介して遊技領域20内に打
ち込まれ、この遊技領域20内を複雑な経路を介して流下
する。この遊技領域20内を流下する遊技球は、図柄作動
ゲート32、入賞装置34、36、始動口51または開放状態の
大入賞装置32に入賞可能である。しかし、入賞しなかっ
た遊技球は、アウト口24を介して機外（例えば、遊技場
の島設備）へ移送される。

【００１１】遊技領域20内を流下する遊技球が入賞装置
34、36または大入賞装置44に入賞すると、検出信号が遊
技機内の主制御装置（図示せず）に送られ、賞球払出装
置（図示せず）から入賞毎に所定個数（例えば、１５
個）の遊技球が遊技者に払い出される。

【００１２】ところで、パチンコ機等の遊技機として
は、第１種遊技機および第２種遊技機が提案されてい
る。前者は、遊技球が始動口51に入賞すると特別図柄表
示装置42の特別図柄を変動表示し、所定時間経過後に停
止表示された複数（例えば３つ）の図柄が特定図柄、
（即ち、「大当り図柄」）のとき、「大当り」として大
入賞装置44を所定時間または所定回数開放する。一方、
後者は、始動口51への入賞により大入賞装置44を１回ま
たは２回開放し、開放時に入賞した遊技球が大入賞装置
44の特定領域46を通過すると、大入賞装置44を所定回数
開放する動作を繰り返す。

【００１３】図１に示す遊技機は、上述した第１種遊技
機および第２種遊技機を組み合わせた複合遊技機であ
り、始動装置50および電動役物60は、それぞれ第１およ
び第２始動領域を備えることを特徴とする。即ち、始動
装置50は、一定周期で左右に往復運動する振り分け部材
５２を有し、始動口51に入賞した遊技球を第１（または
第１種）始動領域53または第２（または第２種）始動領
域54へ導く。この振り分け部材５２は、単一開口を有
し、始動口51から入賞した遊技球を、第１または第２始
動領域53、54へ導き、遊技機を、それぞれ上述した第１
種遊技機または第２種遊技機として動作させる。

【００１４】次に、図２を参照して遊技機用電動役物60
の好適な実施形態の詳細構成および動作を説明する。図
２中、（Ａ）〜（Ｄ）は、電動役物60およびその近傍に
位置する普通図柄表示装置48のの正面図であり、（ａ）
〜（ｄ）は、それぞれ（Ａ）〜（Ｄ）に対応する斜視図
である。電動役物60は、それぞれ水平方向に離間して配
置され、下端近傍の軸61ａ、62ａを中心に回動する１対
の羽根、即ち左羽根61および右羽根62、これら両羽根6
1、62の軸61ａ、62ａ間に形成された第１（または第１
種）始動領域63、第２（または第２種）始動領域64、こ
れら両始動領域63、64の直ぐ下側に配置され、軸65ａを
中心に回動するシーソー状の振り分け部材65および両羽
根61、62の自由端近傍に配置されたカバー66により構成
される。また、普通図柄表示装置48は、水平方向に配列
された３個のＬＥＤランプ48ａ、48ｂ、48ｃを含んでい
る。

【００１５】先ず、図２（Ａ）および（ａ）は、第１状
態（通常状態）を示す。即ち、左羽根61および右羽根62
は、非回動位置であり、共に略垂直に起立している。従
って、これら羽根61、62の自由端部（上端）とカバー66
間には、間隙がないので、遊技球を始動領域63、64が形
成された内部へ通過させることができない。また、この
第１状態では、普通図柄表示装置48のＬＥＤランプ48ａ
〜48ｃは、中央のＬＥＤランプ48ｂのみが点灯し、残り
のＬＥＤランプ48ａ、48ｃは消灯している。なお、図２
中、ＬＥＤランプ48のうち点灯しているＬＥＤランプを
黒丸で表示している。普通図柄表示装置48の、この状態
では、振り分け部材65は非回動状態であり、水平状態で
ある。

【００１６】次に、図２（Ｂ）および（ｂ）は、第２状
態を示す。この第２状態では、左羽根61および第２羽根
62が、共に回動される。即ち、左羽根61は、軸61ａを中
心に左（反時計）方向に回動する。一方、右羽根62は、
軸62ａを中心に右（時計）方向に約４５°回動して開放
状態になる。その結果、これら羽根61、62とカバー66と
の間に、図２（Ｂ）に示すように遊技球70が入賞可能で
ある十分な間隙が生じる。また、普通図柄表示装置48の
ＬＥＤランプ48は、両側のＬＥＤランプ48ａ、48ｃが点
灯し、中央のＬＥＤランプ48ｂが消灯しているので、振
り分け部材65は水平状態を維持する。

【００１７】従って、図２（Ｂ）に示した第２状態で
は、カバー66の左側または右側から遊技球が第１始動領
域63または第２始動領域64に導かれ、これら始動領域63
または64を通過し、第１種遊技機または第２種遊技機と
して動作する。なお、羽根61、62および振り分け部材65
の回動には、例えばソレノイド等の駆動手段が使用可能
である。

【００１８】次に、図２（Ｃ）および（ｃ）は、第３状
態を示す。この第３状態では、左羽根61および右羽根62
の双方が回動している。一方、普通図柄表示装置48は、
ＬＥＤランプ48ａが点灯し、他のＬＥＤランプ48ｂ、48
ｃが消灯状態である。従って、振り分け部材65は、左下
がり（右上がり）傾斜する。そこで、遊技球70は、カバ
ー66の左側および右側の両方から内部に導かれるが、振
り分け部材65により第１（または第１種）始動領域63が
持ち上げられた振り分け部材65の右側端部により塞がれ
る。そのために、これら遊技球70は、第２（または第２
種）始動領域64を通過するので、遊技機は、第２種遊技
機として動作する。

【００１９】最後に、図２（Ｄ）および（ｄ）は、第４
状態を示す。この第４状態において、左羽根61および右
羽根62は、回動されてカバー66の両側から遊技球70が入
賞可能である。一方、普通図柄表示装置48のＬＥＤラン
プ48ａ〜48ｃは右側のＬＥＤランプ48ｃのみ点灯し、他
のＬＥＤランプ48ａ、48ｂは消灯している。そこで、振
り分け部材65は、左上がり（右下がり）傾斜して、第２
（または第２種）始動領域64は、振り分け部材65の左端
部により塞がれる。従って、遊技球70は、振り分け部材
65により第１（または第１種）始動領域63に導かれ、そ
こを通過するので、遊技機は第１種遊技機として動作す
る。

【００２０】なお、上述した普通図柄表示装置48のＬＥ
Ｄランプ48ａ〜48ｃの点灯状態は、遊技領域20内を流下
する遊技球が普通図柄作動ゲート32に入賞し、特定の当
り状態か否かにより決定される。即ち、遊技球が普通図
柄作動ゲート32に入賞したとき、乱数を抽選し、その抽
選結果により決定されること従来の遊技機と同様である
ので、詳細説明は省略する。

【００２１】以上、本発明による遊技機用電動役物の好
適な実施形態およびそれを使用する遊技機の構成および
動作を詳述した。しかし、このような実施形態は、本発
明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するもので
はない。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に
応じて種々の変形変更が可能である。例えば、遊技球を
第１始動領域または第２始動領域へ通過させることによ
り、遊技機の遊技状態を（第１種または第２種のみなら
ず）任意の状態に切換える遊技機に適用可能である。

【００２２】

【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の遊技機用電動役物によると、次のような実用上の顕
著な効果を奏することができる。即ち、従来の電動役物
と同様または類似する簡単な構成により遊技球を第１
（または第１種）始動領域または第２（または第２種）
始動領域を通過させ、第１種遊技機または第２種遊技機
として遊技することが可能である。従って、遊技が単調
でマンネリ化することを回避でき、遊技場では、遊技機
の稼働率を改善することが期待できる。また、本発明に
よる遊技機用電動役物は、特別大きなスペースを必要と
しないので、限られた遊技領域を有効に活用することが
可能である。更に、電動役物の近傍に普通図柄表示装置
が配置され、両者は連動するので、遊技者は、近傍にあ
る電動役物および普通図柄表示装置の両者に容易に注意
を集中することが可能であり、遊技時の疲れが少ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による電動役物の好適な実施形態を使用
する遊技機の遊技領域の正面図である。

【図２】本発明による遊技機用電動役物の好適な実施形
態と近傍に配置された普通図柄表示装置を示し、（Ａ）
〜（Ｄ）はそれぞれ第１状態乃至第４状態の正面図、
（ａ）〜（ｄ）は（Ａ）〜（Ｄ）の状態の斜視図であ
る。

【符号の説明】

10 遊技盤 20 遊技領域 32 普通図柄作動ゲート 34、36 入賞装置 42 特別図柄表示装置 44 大入賞装置 48 普通図柄表示装置 48ａ〜48ｃ ＬＥＤランプ 50 始動装置 60 電動役物 61、62 羽根 61ａ、62ａ 軸 63、64 始動領域 65 振り分け部材 66 カバー 70 遊技球

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 相互に横方向に並んで形成され、それぞ
   れ軸を中心に回動する相互に離間して配置された第１お
   よび第２羽根と、該第１および第２羽根の前記軸間に配
   置された振り分け部材と、前記第1羽根、前記第2羽根お
   よび前記振り分け部材は、それぞれ駆動手段により回動
   されることを特徴とする遊技機用電動役物。
2. 【請求項２】 前記第1および第２羽根の自由端部間に
   は、カバーを配置し、前記第１および第２羽根が回動し
   ない通常状態時に、遊技球が前記第1または第２始動領
   域に入賞するのを阻止することを特徴とする請求項1に
   記載の遊技機用電動役物。
3. 【請求項３】 前記第1または第２羽根が回動すると、
   前記カバーとの間に間隙が生じ、遊技球前記第1または
   第２始動領域に通過可能であることを特徴とする請求項
   ２に記載の遊技機用電動役物。
4. 【請求項４】 前記振り分け部材は、回動することによ
   り前記第１または第２始動領域を塞ぎ、該塞がれた始動
   領域への遊技球の通過を阻止し、塞がれない始動領域へ
   の通過を許すことを特徴とする請求項１、２または３に
   記載の遊技機用電動役物。
5. 【請求項５】 前記振り分け部材は、近傍に配置された
   図柄表示装置の表示に応じて回動することを特徴とする
   請求項１〜４の何れかに記載の遊技機用電動役物。