JP2002102322A - 抗菌材 - Google Patents

抗菌材

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JP2002102322A
JP2002102322A JP2000296965A JP2000296965A JP2002102322A JP 2002102322 A JP2002102322 A JP 2002102322A JP 2000296965 A JP2000296965 A JP 2000296965A JP 2000296965 A JP2000296965 A JP 2000296965A JP 2002102322 A JP2002102322 A JP 2002102322A
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Toshitaka Tanabe
稔貴 田辺
Hideo Sofugawa
英夫 曽布川
Takashi Shimamura
隆 嶋村
Kenichiro Suzuki
賢一郎 鈴木
Shigeru Sasaki
慈 佐々木
Akira Morikawa
彰 森川
Hiroaki Hayashi
宏明 林
Masahiro Sugiura
正洽 杉浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】暗所でも高い酸化活性を示し、高い抗菌性と脱
臭性を併せもつようにする。 【解決手段】還元処理によって酸素欠損が導入された酸
化物に貴金属を担持してなる。酸素欠損部分ではきわめ
て活性な活性酸素が生成され、この活性酸素によって高
い抗菌性、防汚性及び脱臭性が発現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、殺菌(除菌)、防
汚などの目的に用いられる抗菌材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の清潔志向化に伴い、大腸菌などの
細菌類を殺菌・除菌したり、カビの発生を防止するため
に抗菌材を含有する商品が活発に開発されている。例え
ば特開平6-262937号公報には、抗菌性セラミックスを含
有するエバポレータユニットが開示されている。この抗
菌性セラミックスは、セラミックスにAg,Cuなどの抗菌
性金属が担持されてなり、抗菌性金属によって空気中の
酸素がイオン化されて形成された活性酸素が、細菌や白
癬菌などの菌類あるいは微生物を殺菌・除菌する。
【0003】また特開平8-117606号公報には、基材表面
に光触媒層を形成し、その表面にAg,Cu,Fe,Ptなどの
抗菌性金属を固定した部材が開示されている。この部材
によれば、抗菌性金属による抗菌作用に加えて光触媒に
よる光触媒機能が付加されるため、高い抗菌性が発現さ
れる。
【0004】さらに特開平5-157444号公報には、酸化マ
ンガンを含む脱臭用フィルタと、銀化合物を含む除菌フ
ィルタを備えた冷蔵庫が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来利用され
ている抗菌性金属では、生成する活性酸素量に不足し、
十分な殺菌は困難であった。また活性酸素量が不足して
いるため酸化活性が低く、抗菌性金属のみでは悪臭成分
の除去が効果的でないという不具合もあった。そこで特
開平5-157444号公報では、抗菌性金属と酸化マンガンな
どの酸化物触媒とを併用しているが、酸化マンガンなど
は触媒活性が低く悪臭の除去が不十分となっている。
【0006】一方、光触媒は酸化活性が高く、抗菌機能
及び脱臭機能ともに優れている。しかしながら光を照射
しないと活性化しないために、暗所では用いられないと
いう問題がある。また紫外線ランプなどを照射すれば暗
所でも利用できるものの、紫外線ランプを照射するため
の電力が必要となるという問題がある。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、暗所でも高い酸化活性を示し、高い抗菌性
と脱臭性を併せもつ抗菌材を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の抗菌材の特徴は、還元処理によって酸素欠損が導入
された酸化物に貴金属を担持してなることにある。
【0009】この酸化物としては遷移金属酸化物及び希
土類酸化物から選ばれる少なくとも一種が望ましく、遷
移金属酸化物は、Zr、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、Cr、Mo及び
Nbの酸化物から選ばれる少なくとも一種であり、希土類
酸化物は、Ce、Y、Nd、Pr及びSmの酸化物から選ばれる
少なくとも一種であることが望ましい。さらにCe酸化物
とZr酸化物とを含み、Ce酸化物の少なくとも一部が酸素
欠損の状態で存在することが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の抗菌材は、還元処理によ
って酸素欠損が導入された酸化物に貴金属を担持してな
る。酸素欠損部分ではきわめて活性な活性酸素が生成さ
れ、この活性酸素によって高い抗菌性、防汚性及び脱臭
性が発現される。そして酸化物に含まれていた活性酸素
は、菌類や悪臭物質などとの反応によって消費される
が、空気中に含まれる酸素ガスが酸化物中に取り込まれ
て活性酸素となり、それがさらに菌類や悪臭物質などと
反応する。このように酸化反応が常温で触媒的に進行す
ることにより、菌類や悪臭物質などを酸化分解して殺菌
あるいは分解除去することができる。
【0011】酸素欠損とは、酸化物を形成している酸素
の一部が脱離したきわめて活性の高い状態をいい、酸化
物として結合している酸素のモル量が規定値より少ない
状態をいう。例えばCe酸化物の場合はCeO2が酸素欠損の
無い状態であるので、酸素原子がCe原子に対して2倍モ
ル未満であれば酸素欠損が導入されているということに
なる。
【0012】本発明の抗菌材は、この酸素欠損が導入さ
れた酸化物に貴金属を担持している。酸素欠損によって
酸化物自体の活性が高められ、その結果、菌類や悪臭物
質などの貴金属への吸着性が弱まる。これにより貴金属
の活性が高まり、酸素欠損部を経由して活性化された活
性酸素を利用して菌類や悪臭物質などの酸化反応が常温
で進行する。
【0013】本発明の抗菌材は、活性酸素を40μモル/
g以上含有することが望ましい。活性酸素量が40μモル
/g以上であれば、菌類や悪臭物質などの酸化反応がよ
り速やかに進行し、50℃以下の常温域での殺菌及び酸化
分解が一層促進される。なお50℃を超える高温でも菌類
や悪臭物質などの酸化浄化は可能であるが、酸素欠損が
喪失する場合があるので50℃以下、より好ましくは10〜
40℃の範囲で使用することが望ましい。
【0014】酸化物としては、酸素欠損を導入可能なも
のであればよいが、Zr、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、Cr、Mo及
びNbから選ばれる少なくとも一種の遷移金属の酸化物、
あるいはCe、Y、Nd、Pr及びSmから選ばれる少なくとも
一種の希土類元素の酸化物が好ましい。このうちの一種
でもよいし、複数種類併用することもできる。
【0015】中でもCe酸化物は酸素欠損を導入しやす
く、かつ酸素欠損状態を安定して保持できるので特に好
ましい酸化物である。またCe酸化物とZr酸化物とを併用
すれば、Ce酸化物の酸素欠損状態の安定性が一層向上す
る。この場合、Ce酸化物とZr酸化物とは、複合酸化物又
は固溶体を形成していることがさらに望ましい。複合酸
化物又は固溶体とすることにより、酸素欠損をさらに多
く形成することができ、また酸素欠損状態の安定性もさ
らに向上する。
【0016】酸化物に酸素欠損を形成するには、酸化物
を還元処理する方法が例示される。例えば上記の酸化物
を 100℃〜 800℃の温度範囲において、還元ガス気流中
でおよそ1時間程度処理すればよい。酸化物が高温下で
還元ガスと接触することで酸化物の酸素の一部が還元ガ
スと結合して除去され、その結果、酸化物の一部が酸素
欠損状態となり酸素欠損を導入することができる。還元
処理温度が 100℃未満では還元反応が進行せず所望の酸
素欠損状態を形成することが困難となる。また、処理温
度が 800℃を超えると酸化物の比表面積が小さくなり抗
菌活性が低下するので好ましくない。なおヒドラジン、
水素化硼素アルミニウム等に代表される還元性薬剤を用
いて還元処理することも可能である。
【0017】還元処理に使用される還元ガスとしては、
水素、一酸化炭素などの還元性ガスの他、メタンなどの
炭化水素やアルデヒド類などが挙げられる。還元処理時
の還元ガス濃度としては、 0.1体積%〜 100体積%、よ
り好ましくは1体積%から 100体積%が良い。
【0018】そして、含まれる活性酸素量と酸素欠損の
量との関係を予め知っておくことにより、還元処理の温
度、時間などを調整することで酸素欠損の量を容易に調
整することができ、含まれる活性酸素量を容易に40μモ
ル/g以上とすることができる。
【0019】本発明の抗菌材に担持される貴金属として
は、Pt、Pd、Rh、Ir、Au、Ruから選ばれる少なくとも一
種を用いることができる。このうち一種でもよいし、複
数種類を担持することもできる。この貴金属の担持量
は、酸素欠損が導入された酸化物に対して 0.1〜10重量
%とするのが好ましい。 0.1重量%未満では50℃以下で
の抗菌活性が得られないので好ましくない。また、貴金
属を10重量%を超えて担持しても添加の割に効率が向上
せず、高価な貴金属を多量使用することになりコストア
ップとなる。また貴金属は粒子径が5nm以下であること
が好ましく、2nm以下であることがより好ましい。担持
されている貴金属の粒径が小さいほど抗菌活性を高くす
ることができる。
【0020】貴金属の担持には、吸着担持法、蒸発乾固
法、超臨界流体法など公知の担持方法を利用することが
できる。また酸化物を還元処理する前に貴金属を担持し
ておき、それを還元処理することにより、より効果的に
酸素欠損を導入することができる。
【0021】以下、酸化物として固溶体又は複合酸化物
となっているCeO2−ZrO2を用いた場合について、本発明
の抗菌材の構成を具体的に説明する。
【0022】CeO2−ZrO2は、Ce化合物とZr化合物の少な
くとも一方が溶解した溶液を用い、必要に応じて他方の
酸化物粉末を混合して、共沈法、アルコキシド法などで
析出させた後、それを焼成することで形成することがで
きる。またCeO2粉末とZrO2粉末との混合物を高温で焼成
してもよい。
【0023】CeO2−ZrO2におけるCeとZrのモル比は、C
e:Zr= 100:1〜1: 100の範囲が好ましく、Ce:Zr
=20:1〜1:10の範囲がより好ましく、Ce:Zr=5:
1〜1:1の範囲がさらに好ましい。この範囲とするこ
とで酸素欠損状態をより安定に維持することができる。
またCeのモル量をZrのモル量より多くするのが望まし
い。これにより酸素欠損状態をより容易に形成すること
ができ、活性酸素量をより多くすることができる。
【0024】CeO2−ZrO2には、さらに第3成分として
Y、La、Nd、Prなどの希土類元素の酸化物、Fe、Mn、C
o、Cr、Ni、Cuなどの遷移金属の酸化物から選ばれる1
種を含んでいても良い。これらの第3成分を配合するこ
とで、CeO2−ZrO2の酸素欠損状態をさらに安定に維持す
ることができる。この第3成分の含有量は、全体の1〜
30モル%とすることが好ましい。この範囲より少ないと
含有させた効果が得られず、30モル%を超えて含有させ
ると酸素欠損を形成しにくくなる場合がある。
【0025】CeO2−ZrO2に酸素欠損を導入するには、上
記したように還元ガスを用いて還元処理することで行う
ことができる。これにより主としてCeO2に酸素欠損が導
入される。この場合CeOnにおけるnの構成比を 1.5≦n
<2、より好ましくは 1.5≦n≦ 1.8の範囲の酸素欠損
状態とすれば、悪臭成分の分解に特に優れた効果を示
す。n値が 1.5未満の状態は通常の還元処理では形成が
困難であると考えられ、もしそうなっていたとしても通
常の元素分析条件では同定が困難である。酸化物の酸素
欠損状態は、例えばX線回折などによって測定すること
ができる。なお抗菌活性の面からは、抗菌材粒子の内部
よりも、抗菌材粒子の表面から 100nm程度の表層におけ
る構成比を 1.5≦n≦ 1.8の範囲とすることが望まし
い。
【0026】CeO2−ZrO2に担持される貴金属としては、
Pt、Pd、Rh、Au、Ruの少なくとも一種が好ましく、Ptが
特に好ましい。また貴金属の担持量は、CeO2−ZrO2の 1
50gに対して 0.1gから20g、より好ましくは 0.5gか
ら5gとすることが好ましい。貴金属を担持するには、
還元処理の前に担持し、その後還元処理することによっ
て活性化する。またCeO2−ZrO2を共沈法などで製造する
場合には、貴金属の共存下で共沈させた後焼成して担持
することもできる。
【0027】本発明の抗菌材は粉末状として調製し、そ
れをセラミックスなどの基材に担持して用いることがで
きる。また粒子状に調製して所定位置に配置して用いて
もよい。そして本発明の抗菌材は、大腸菌などの細菌
類、白癬菌などのカビ類に対して常温で高い殺菌及び除
菌作用を示し、アンモニア、アルデヒド類、アミン類、
メルカプタン類などの悪臭物質に対しても常温で高い酸
化分解作用を示す。また煙草のヤニ、手垢などの汚れ物
質に対しても常温で高い酸化分解作用を示す。したがっ
て抗菌機能と脱臭機能及び防汚機能を併せもち、暗所に
おいても用いることができる。
【0028】なお本発明の抗菌材は、気体、液体及び固
体と接触することで機能が発現され、気体水中、空気
中、地中などで用いることができる。抗菌材の濃度は高
い方が好ましく、例えば被処理水に対して1mg/ml以上
の濃度とすれば、殺菌又は除菌することが可能である。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明する。
【0030】(実施例1)共沈法にて製造されたCe:Zr
=5:1のCeO2−ZrO2固溶体粉末に、所定濃度のジニト
ロジアンミン白金水溶液の所定量を含浸させ、撹拌後に
加熱して蒸発乾固し、その後大気中で 500℃で3時間焼
成してPtを担持した。Ptの担持量はCeO2−ZrO2固溶体 1
50gに対して2gである。
【0031】次に、得られたPt担持CeO2−ZrO2固溶体粉
末を、COを1体積%含む窒素気流中に配置し、 500℃で
15分の還元処理を行って酸素欠損を導入して実施例1の
抗菌材を調製した。
【0032】(実施例2)CeO2−ZrO2固溶体粉末に代え
て Fe2O3粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にし
て、実施例2の抗菌材を調製した。
【0033】(実施例3)CeO2−ZrO2固溶体粉末に代え
てMnO2粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、
実施例3の抗菌材を調製した。
【0034】(比較例1)還元処理を行わなかったこと
以外は実施例1と同様にして、比較例1の抗菌材を調製
した。
【0035】(比較例2)CeO2−ZrO2固溶体粉末に代え
てMnO2粉末を用い、かつ還元処理を行わなかったこと以
外は実施例1と同様にして、比較例2の抗菌材を調製し
た。
【0036】<試験例1>実施例及び比較例の抗菌材
を、所定の濃度となるようにそれぞれ減菌水中に懸濁し
て試料を調製した。一方、大腸菌(Escherichia coli,
IFO 3301)を5mlの普通ブイヨン培地で培養(37℃、18
時間)したものを、減菌水で1000倍に希釈して試験菌液
を調製した。
【0037】上記試験菌液1mlに試料1mlを加え、25℃
で1時間振とうした。その後、この混合液の一部を SCD
LP培地で 100倍に希釈し、このうちの0.01ml、 0.1ml、
1mlをそれぞれシャーレに入れ、混釈平板培養した。一
晩培養した後、50〜 500個のコロニーが現れたシャーレ
のコロニー数C1を測定し、式(1)により生菌数S1を求
めた。対照として、抗菌材を加えなかった場合について
も同様にコロニー数C2を測定し、式(2)により生菌数
S2を測定した。生菌数S1,S2から、式(3)により減菌
率D(%)を求めた。減菌率が高いほど抗菌作用が強い
と評価した。
【0038】S1=( 200×C1)/V・・・・(1) S2=( 200×C2)/V・・・・(2) D=(S2−S1)× 100/S2・・(3) なお、式(1)〜(2)において、Vは混釈平板培養に
おいてシャーレに入れた液の容量(ml)である。
【0039】
【表1】
【0040】上記試験の結果を表1及び図1に示す。表
1及び図1から、還元処理を施していない比較例では濃
度が10mg/mlにおいても全く抗菌性を示さないが、実施
例の抗菌材では1mg/ml以上の濃度で高い抗菌性を示し
ていることがわかる。
【0041】(比較例3)CeO2−ZrO2固溶体粉末に代え
てSiO2粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、
比較例3の抗菌材を調製した。
【0042】(比較例4)吸着材として一般に用いられ
ているヤシ殻活性炭(比表面積 700m2/g)を比較例4
とした。
【0043】<試験例2>実施例1、及び比較例3の抗
菌材をそれぞれ評価装置に5g配置し、CO濃度250ppm、
O2濃度20体積%、残部N2からなるモデルガスをガス流量
10リットル/分で流して、室温(25℃)における30分後
のCO転化率を測定した。結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2より、実施例1の抗菌材はきわめて高
いCO転化率を示し、COの酸化活性にも優れていることが
明らかであって、これは還元処理を行ったことに起因し
酸素欠損による活性酸素の生成が大きく影響しているこ
とが明らかである。
【0046】<試験例3>実施例1の抗菌材及び比較例
4の吸着材を選び、アセトアルデヒドを50ppm含む大気
を充填した5リットルの密閉容器中にそれぞれ 0.1g入
れ、室温(25℃)雰囲気にある密閉容器中のアセトアル
デヒド濃度の経時変化をガスクロマトグラフィによって
測定した。結果を図2に示す。
【0047】図2より、実施例1の抗菌材は比較例4の
吸着材よりもアセトアルデヒドの除去特性に優れている
ことが明らかであり、高い常温酸化活性を有しているこ
とがわかる。
【0048】
【発明の効果】すなわち本発明の抗菌材によれば、50℃
以下の常温で大腸菌などの菌類を殺菌又は除菌できると
ともに、アルデヒド類などの悪臭物質も酸化して分解除
去することができる。また光も不要であるので暗所でも
利用することができ、その応用分野はきわめて広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例の抗菌材の濃度と減菌率との
関係を示すグラフである。
【図2】実施例1の触媒と比較例3の吸着材を入れた密
閉容器中の室温におけるアセトアルデヒド濃度の経時変
化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋村 隆 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 鈴木 賢一郎 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 佐々木 慈 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 森川 彰 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 林 宏明 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 杉浦 正洽 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4C080 AA07 BB02 BB05 CC01 HH05 JJ01 KK08 MM02 MM07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 還元処理によって酸素欠損が導入された
    酸化物に貴金属を担持してなることを特徴とする抗菌
    材。
  2. 【請求項2】 前記酸化物は遷移金属酸化物及び希土類
    酸化物から選ばれる少なくとも一種である請求項1に記
    載の抗菌材。
  3. 【請求項3】前記遷移金属酸化物は、ジルコニウム、
    鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、クロム、モリ
    ブデン及びニオブの酸化物から選ばれる少なくとも一種
    であり、前記希土類酸化物は、セリウム、イットリウ
    ム、ネオジム、プラセオジム及びサマリウムの酸化物か
    ら選ばれる少なくとも一種である請求項2に記載の抗菌
    材。
  4. 【請求項4】セリウム酸化物とジルコニウム酸化物とを
    含み、セリウム酸化物の少なくとも一部が酸素欠損の状
    態で存在する請求項1に記載の抗菌材。
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