JP2002100955A - 圧電振動子及び圧電デバイス - Google Patents

圧電振動子及び圧電デバイス

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JP2002100955A
JP2002100955A JP2000289649A JP2000289649A JP2002100955A JP 2002100955 A JP2002100955 A JP 2002100955A JP 2000289649 A JP2000289649 A JP 2000289649A JP 2000289649 A JP2000289649 A JP 2000289649A JP 2002100955 A JP2002100955 A JP 2002100955A
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piezoelectric vibrator
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器体のキャビティ内に圧電振動子を収容し
電極を接続して固定する際に、圧電振動子の励振電極に
導電性樹脂ペーストの低分子成分が流れ出して固着する
ことを防ぐことができ、安定して良好な高周波発振を行
うことができる圧電振動子及び圧電デバイスを提供す
る。 【解決手段】 矩形状の圧電基板30の両主面に励振電
極31,33を形成し、一方の短辺側の少なくとも下面
に励振電極31,33と接続し、幅方向に分離した一対
の引き出し電極32,34を形成した圧電振動子3にお
いて、この圧電振動子3の上面の励振電極33から導出
された引き出し電極34の電極34aは、圧電振動子3
の側面を経由して、側面電極34bを介して、圧電振動
子3の下面に形成された電極34c,34dに接続され
ている構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器体のキャビテ
ィ内に圧電振動子を収容した圧電デバイスに関し、特に
オーバートーンを用いた高周波発振に適した圧電振動子
及び圧電デバイスに関する。ここで、圧電振動子とは、
水晶板、圧電セラミック基板、単結晶圧電基板を用いた
振動子を含む。
【0002】
【従来の技術】従来の圧電デバイスの一例である水晶発
振器は、例えば、図5〜図8に示す構造を有する。
【0003】この水晶発振器51は、セラミックパッケ
ージ52、圧電振動子である水晶振動子53、導電性接
着部材54とから主に構成されている。
【0004】セラミックパッケージ52は、図5及び図
6に示すように、水晶振動子53を搭載する基板521
を有し、その表面には水晶振動子53の引き出し電極5
32,534と対向するように電極パッド523,52
3が形成されている。この電極パッド523,523の
略中央には、接続支持用バンプ55が形成されている。
【0005】このバンプ55が形成された電極パッド5
23,523上に導電性接着部材54が硬化する前の導
電性樹脂ぺーストを塗布し、水晶振動子53を、固定端
側が接続支持用バンプ55に載置するように配置した
後、この導電性樹脂ぺーストを硬化させることにより、
水晶振動子53を基板521に電気的に接続すると共に
機械的に接合している。
【0006】尚、セラミックパッケージ52は、アルミ
ナ等のセラミック絶縁板を積層したものであり、内部に
水晶振動子53を収容するキャビティ部520が形成さ
れている。このキャビティ部520の底面となる基板
が、水晶振動子53を実装する基板521となる。
【0007】このセラミックパッケージ52の下面に
は、図8に示すように、電極パッド523,523と接
続する外部端子電極526が形成されている。さらに、
セラミックパッケージ52のキャビティ部520の開口
周囲には、金属製蓋体56をシーム溶接にて接続するた
めのシールリング525が配設されている。そして、水
晶振動子53をキャビティ520に収容配置した後、水
晶振動子53の発振周波数を測定しながら、AuやAg
によって形成された励振電極533にAgなどを蒸着に
より付着させたり、イオンガンなどによりArなどの不
活性ガスを励振電極533に打ち付け励振電極533の
表面を削る手法を用い、励振電極533の質量の増減を
行うことにより、発振周波数を合わせ込む工程を経た
後、水晶振動子53を気密的に封止すべく、セラミック
パッケージ52上に金属製蓋体56が被着されている。
【0008】より詳しくは、水晶振動子53は、図8
(a)に示すように、矩形状の水晶基板530の両主面
に励振電極531,533が被着されていると共に、水
晶基板530の一方の短辺側に、各励振電極531,5
33から延出する引き出し電極532,534が被着さ
れている。また、水晶振動子53の表裏の各電極が対称
になるように形成されており、引き出し電極534は、
図8(b)に示すように、水晶基板530の上面の励振
電極533から延出する電極534a,534bが側面
電極534cを介して下面の電極534dに導通するよ
うに形成されている。また、引き出し電極532は、図
8(c)に示すように、水晶基板530の下面の励振電
極531から延出する電極532a,532bが側面電
極532cを介して上面の電極532dに導通するよう
に形成されている。尚、この水晶基板530の一方の短
辺側を固定端といい、他方の短辺側を自由端という。
【0009】上記した従来の水晶振動子53では、硬化
して導電性接着部材となる導電性樹脂ぺーストを電極パ
ッド523,523上に塗布し、その上部に水晶振動子
53の下面の引き出し電極532b,534dが当接す
るように水晶振動子53を載置し、導電性樹脂ぺースト
をバンプ55の上部にのるように流し込ませて、水晶振
動子53の短辺側両端面やその近傍の長辺側両端面にも
導電性樹脂ぺーストを付着させ、水晶振動子53と電極
パッド523,523との接着を確実なものにしてい
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法では、水晶振動子53の短辺側両端面やその
近傍の長辺側両端面に沿って導電性樹脂ぺーストはい上
がり、水晶基板30の上側主面の位置までくるか、その
近くまではい上がり、導電性樹脂ぺーストが硬化するま
での間に、導電性樹脂ぺーストに含まれる低分子成分3
5が、図9に示すように水晶振動子53の上面側の引き
出し電極534a,534bから励振電極533へ流れ
出してしまい、その後導電性樹脂ぺーストを乾燥する工
程において、低分子成分35も励振電極533上に固着
してしまう。
【0011】このように低分子成分35が励振電極53
3上に固着した状態では、その後の周波数調整工程で、
イオンガンなどを用い、Arガスなどの不活性ガスを励
振電極533に打ち付けることにより、励振電極533
の質量を減少させ、発振周波数の調整を行う際に、励振
電極533の表面の低分子成分35が固着した領域S1
は、固着した低分子成分35が質量を減少させる励振電
極533のAuやAgを削ることを防いでしまう。その
結果、固着した低分子成分35も励振電極533上の引
き出し電極534a寄りに残り、そのほかの領域S2の
励振電極533だけが削られるということになり、励振
電極533全体における質量の減少の仕方に偏りが生じ
ていた。
【0012】このように、偏って励振電極33の面が削
られた状態の水晶振動子53を発振器に使用した場合、
従来のように基本波を用いて発振させる13MHz〜2
8MHzの周波数帯で使用する比較的低周波の発振器で
は、電気特性面であまり影響しないことが確認されてい
たが、3倍波などのオーバートーン発振を用いて、さら
に高周波である100MHz以上の発振器として使用し
た場合、振動の閉じ込め率が良いため、不要なスプリア
スを発生させるばかりでなく、主振動や3倍波等のオー
バートーン発振が劣化し、共振抵抗値であるCI(クリ
スタルインピーダンス)値を増大させてしまい、場合に
よっては発振停止などの問題を発生させるおそれがあっ
た。
【0013】本発明は、こうした従来技術の課題を解決
するものであり、容器体のキャビティ内に圧電振動子を
収容し、圧電振動子の励振電極と容器体の電極パッドと
を接続固定する際に、圧電振動子の上側の励振電極表面
に硬化前の導電性樹脂ぺーストの低分子成分が流れ出し
て励振電極に固着することを防ぐことができ、安定して
良好な高周波発振を行うことができる圧電振動子及び圧
電デバイスを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電振動子は、
矩形状の圧電基板の両主面に励振電極を形成し、該圧電
基板の一方短辺側の少なくとも下側主面に、該各励振電
極から導出され、且つ前記圧電基板の幅方向に分離した
引き出し電極部を有した一対の引き出し電極を形成しな
る圧電振動子であって、前記圧電基板の上側主面から導
出される導出路は、前記引き出し電極部の少なくとも励
振電極側端部から前記励振電極が形成された位置までの
前記圧電基板の側面を経由している構成である。
【0015】上記構成によれば、圧電基板の上面に励振
電極から導出された導出路が形成されていないため、圧
電デバイスの容器体に圧電振動子を固定する工程におい
て硬化前の導電性樹脂ペーストが圧電基板の上面に付着
しても、その低分子成分が圧電基板の側面を流れるだけ
で、圧電振動子の上面の励振電極に流れ出すことがなく
なる。
【0016】これにより、周波数調整工程において、励
振電極に導電性樹脂ぺーストの低分子成分で固着される
ことに起因して発生していた圧電振動子のCI(クリス
タルインピーダス)値などの電気特性が低下するのを防
ぐことが可能となる。その結果、オーバートーン発振を
用いた安定して良好な高周波発振を行うことが可能とな
る。
【0017】また、前記圧電振動子の引き出し電極が、
該圧電振動子の下面及び側面の両方に形成されている構
成にすると、上記と同様の作用効果を奏することに加え
て、圧電振動子が、その下面及び側面の両方に形成され
た引き出し電極に導電性接着部材を介して容器体の各電
極パッドに接続できるため、圧電振動子を容器体に更に
強固に固定することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて具体的に説明する。尚、ここで説明するオ
ーバートーン発振を用いた高周波発振用の圧電デバイス
は、例えば水晶振動子を用いた水晶発振器に使用され
る。
【0019】図1〜図3は、本発明による水晶振動子3
を用いた圧電デバイス1の構成例を示す。ここで、図1
は圧電デバイス1を蓋体を省略して示す上視図であり、
図2はその断面図である。
【0020】この圧電デバイス1は、主に、基板21を
有する容器体であるセラミックパッケージ2、水晶振動
子3、導電性接着部材4及び蓋体6とから構成されてい
る。セラミックパッケージ2は、略矩形状の単板セラミ
ック基板21と、セラミック基板21の周囲にリング状
基板22を積層して、その表面に載置されたシールリン
グ25とから構成されている。尚、このシールリング2
5は、封止用導体膜24を介してろう付け固定されてい
る。そして、このセラミックパッケージ2は、上方が開
口した略矩形状のキャビティ部20が形成されていて、
そこに水晶振動子3が収容されるようになっている。さ
らにキャビティ部20の底面、即ち基板21の上面にお
ける一方の短辺側には、略矩形状の一対の電極パッド2
3,23が容器体2の短辺の幅方向に並ぶように夫々形
成されている。
【0021】より詳しくは、シールリング25は、Fe
−Ni,Fe−Ni−Coなどの金属からなり、基板2
1の周囲にリング状基板22を積層して、その表面に形
成された封止用導体膜24上にろう付けなどにより形成
され、これにより、キャビティ部20の厚さを規定して
いる。
【0022】また、セラミックパッケージ2の底面に
は、電極パッド23,23と電気的に接続し、外部プリ
ント配線基板(図示せず)と接合するための外部端子電
極26が形成されている。この電極パッド23,23と
外部端子電極26とは、セラミックパッケージ2の一部
を貫くビアホール導体によって接続されている。尚、電
極パッド23,23と外部端子電極26の形成位置とが
対応しない場合には、キャビティ部20の底面に所定形
状の配線導体を形成すれば、ビアホール導体によって簡
単に接続することができる。また、基板21を例えば2
層に積層して、その層間に内部配線を形成する構成とし
てもよく、この場合には、内部配線の一端がビアホール
導体を介して電極パッド23,23に接続され、内部配
線の他端が外部端子電極26に接続される。
【0023】また、電極パッド23,23の表面には、
キャビティ部20の中央部寄りに帯状のバンプ5が形成
されている。このバンプ5は、導電性金属ぺーストの焼
き付け、導電性樹脂ぺーストの印刷、硬化により形成さ
れる。尚、ここでは、帯状のバンプ5を1つの電極パッ
ド23,23の幅方向の全幅に渡って形成する例を示し
たが、バンプの形状は適宜変更してもよく、例えばドッ
ト状に形成してもよい。
【0024】電極パッド23、封止用導体膜24及びバ
ンプ5は、モリブデン、タングステンなどの金属から構
成される。これらの導体(電極パッド23、導体膜2
4、バンプ部材5)は、基板21の表面に導電性樹脂ぺ
ーストの焼き付けにより形成した後、その表面にNi,
Auメッキ処理を施して形成される。
【0025】例えば、導電性金属ぺーストの焼き付けに
よりバンプ5を形成する場合、電極パッド23,23の
下地導体となる導体を導電性金属ぺーストにより印刷形
成し、乾燥後に、その表面に導電性金属のぺーストを用
いてバンプ5の形状に応じて印刷形成し、その後、両者
を焼成処理することにより形成される。
【0026】これらの導体(電極パッド23、導体膜2
4、バンプ5)の厚さは、約10μm〜30μmであ
り、これにより、基板21の表面からバンプ5の頂点ま
で高さは、20μm〜40μmの高さとなる。
【0027】水晶振動子3は、例えば、図3に示すよう
に、所定結晶方位角に従ってカット(ATカット)され
た略矩形状の水晶基板30の両主面に励振電極31,3
3が形成され、一方の短辺側の少なくとも下面に励振電
極31,33と接続し、幅方向に分離した一対の引き出
し電極32,34が形成されている。
【0028】この水晶振動子3の上面の励振電極31か
ら導出された引き出し電極34は、図3(b)に示すよ
うに、水晶基板30の上面の励振電極33から延出する
導出路34aが、その引き出し電極3aの少なくとも励
振電極31側の端部から励振電極33が形成された水晶
基板30の位置までの水晶基板30の側面に引き出さ
れ、そこから水晶振基板30の側面の導出路34bを介
して、下面の導出路34c、引き出し電極部34dに導
通するように形成されている。
【0029】また、引き出し電極32は、図3(c)に
示すように、水晶基板30の下面の励振電極31から延
出する導出路32a,引き出し電極部32bが下面のみ
に形成されている。そして、この引き出し電極32,3
4の電極34d,32bの形状は、水晶振動子3が所定
位置に配置された時、電極パッド23,23に対応する
形状となっている。
【0030】このような励振電極31,33及び引き出
し電極32,34は、水晶基板30の上面、側面及び下
面に、所定形状のマスクを配置して、蒸着やスパッタ等
の手段を用いてAu,Ag,Crなどの蒸着などにより
形成されている。
【0031】セラミックパッケージ2と水晶振動子3と
の電気的な接続及び機械的な接合は、シリコン系、エポ
キシ系、ポリイミド系などの樹脂にAg粉末などを添加
した導電性樹脂ぺーストを硬化させて接着する導電性接
着部材4によって行う。
【0032】具体的には、基板21表面の電極パッド2
3,23上に、導電性樹脂ペーストをディスペンサー等
により供給し、電極パッド23,23上に半球状に盛り
上がった導電性樹脂ペースト上に、水晶振動子3の一方
短辺側の下面に延出された引き出し電極32,34が当
接するように、水晶振動子3を載置し、導電性樹脂ペー
ストを硬化させる。これにより、水晶振動子3の一対の
励振電極31,33は、電極パッド23,23を介して
セラミックパッケージ2の外面の外部端子電極26に導
通することになる。
【0033】金属製蓋体6は、平板状の金属、例えばF
e−Ni合金(42アロイ)やF−Ni−Co合金(コ
バール)などからなる。このような金属製蓋体6は、水
晶振動子3の収容するキャビティ20を、窒素ガスや真
空などで気密的に封止する。具体的には、所定雰囲気
で、金属製蓋体6をセラミックパッケージ2のシールリ
ング25上に載置して、シールリング25の表面の金属
と金属製蓋体6の金属の一部とが溶接されるように所定
電流を印加してシーム溶接を行う。尚、この溶接を確実
に行うために、金属製蓋体6の接合面側に、Agろう層
などを予め形成しておくとよい。また、溶接によって溶
融したろう材が、金属製蓋体6の表面側に回り込み、接
合に寄与するろう材が減少しないように、金属製蓋体6
の表面側に、Niメッキ層を形成しておいてもよい。
【0034】上述した圧電デバイス1は、以下に示す製
造工程を経て作製される。
【0035】まず、略矩形状の水晶基板30を準備す
る。次に、水晶基板30の両主面に励振電極31,33
を形成し、引き出し電極32,34を形成し、水晶振動
子3とする。また、セラミックパッケージ2の底面とな
る基板21の表面に一対の電極パッド23,23が形成
されると共に、キャビティ20の開口周囲の表面に封止
用導体膜24、シールリング25が形成されたセラミッ
クパッケージ2、及び金属製蓋体6を用意する。
【0036】次に、電極パッド23,23に導電性樹脂
ペーストをディスペンサーなどで供給し塗布する。この
時、供給された導電性樹脂ペーストは、略半球状に全体
が盛り上がった形状となる。
【0037】次に、水晶振動子3を略半球状に盛り上が
った形状をなす導電性樹脂ペーストに載置する。具体的
には、導電性樹脂ペーストを供給した部分に、一対の引
き出し電極32,34が当接するように水晶振動子3を
載置する。
【0038】次に、導電性樹脂ペーストを加熱硬化さ
せ、セラミックパッケージ2と水晶振動子3とを接合固
定する。
【0039】次に、外部端子電極26などを用いて水晶
振動子3の発振周波数を測定し、必要に応じて、水晶振
動子3の上面側励振電極31の表面に、イオンガンなど
を用いArなどの不活性ガスを励振電極31に打ち付け
て、励振電極31を削り、励振電極31の質量を減らす
ことによって、周波数を調整する。
【0040】その後、所定雰囲気中で、水晶振動子3が
接合固定されたセラミックパッケージ2のシールリング
25に金属製蓋体6を載置し、両者をシーム溶接にて封
止する。これによって、圧電デバイス1が完成する。
【0041】尚、上記水晶振動子3は、図4に示す別の
形態とすることもできる。
【0042】この水晶振動子3’は、上面の励振電極3
1から導出された引き出し電極34’は、図4(b)に
示すように、水晶基板30の上面の励振電極33から延
出する導出路34a’が、その引き出し電極34’の少
なくとも励振電極31側の端部から励振電極33が形成
された水晶基板30の位置までの水晶基板30の側面に
引き出され、そこから水晶基板30の側面に長く形成さ
れた導出路34b’を介して下面の引き出し電電極部3
4c’に導通するように形成されている。また、引き出
し電極32’は、図4(c)に示すように、水晶基板3
0の下面の励振電極31から延出する導出路32a’
が、その引き出し電極32’の少なくとも励振電極31
側の端部から励振電極33が形成された水晶基板30の
位置までの水晶基板30の側面に引き出され、そこから
水晶基板30の側面に長く形成された導出路32b’を
介して下面の引き出し電極部32c’に導通するように
形成されている。そして、この引き出し電極32’,3
4’の導出路34c’,32c’の形状は、水晶振動子
3’が所定位置に配置された時、電極パッド23,23
に対応する形状となっている。
【0043】上述した圧電デバイス1は、図1に示すよ
うに、導電性樹脂ペーストをバンプ5にかかるように、
予め、水晶振動子3(又は3’)の内側寄りに塗布し、
その上部に水晶振動子3(又は3’)の下面の引き出し
電極32,34が当接するように水晶振動子3(又は
3’)を載置する。
【0044】この水晶振動子3(又は3’)は、上面に
引き出し電極32が形成されていないので、導電性樹脂
ペーストが硬化するまでに、水晶振動子3(又は3’)
上面にて導電性樹脂ペーストに含まれる低分子成分が引
き出し電極32から励振電極31に流れ出すことを防ぐ
ことができる。その結果、その後の周波数調整工程で、
Arなどの不活性ガスを打ち付けて、励振電極31を削
り、質量を減らすことにより、周波数を調整する際に、
励振電極31に導電性樹脂ペーストの低分子成分が流れ
込んでいないので、励振電極31全体が均一に削られ
る。
【0045】これにより、励振電極31が導電性樹脂ペ
ーストの低分子成分で固着されることに起因して周波数
調整工程で発生していた水晶振動子3(又は3’)のC
I値などの電気特性が低下するのを防ぐことができるの
で、上記水晶振動子3(又は3’)を用いた圧電デバイ
ス1を使用すればオーバートーンを用いた安定して良好
な高周波発振を行うことができる。
【0046】尚、周波数が106.25MHz(3倍
波)で、長さ3.5mm、幅2.0mmである本発明に
よる水晶振動子3(又は3’)にて、CI値などの電気
特性や耐落下などの信頼性確認を行ったが、電気特性、
強度面とも悪化することなく、従来と同等以上の結果が
得られた。
【0047】また、水晶振動子3’は、その下面及び側
面の両方に形成された引き出し電極32’,34’で導
電性樹脂ペーストを介して容器体2の電極パッド23,
23に接続されるため、水晶振動子3’を容器体2に更
に強固に固定することができる。
【0048】以上、本発明の圧電振動子及び圧電デバイ
スは、上記した各実施形態の具体的構成に限定されるも
のではなく、必要に応じ適宜構成を変形、追加又は削除
した構成としてもよいことは言うまでもない。
【0049】例えば、上記では、3倍波で106.25
MHzの水晶振動子を使用する圧電デバイスの例を用い
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、オーバートーンを用いる100MHz以上の高周波
の圧電振動子を使用する圧電デバイスであれば、同様に
本発明を適用することができる。例えば、100MHz
以上の106.25MHz以外の周波数で、5倍波や7
倍波といった高次のオーバートーンを用いる高周波の圧
電振動子を使用する圧電デバイスにも本発明を適用する
ことができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、圧電基板の上面に
励振電極から導出された導出路が形成されていないた
め、圧電デバイスの容器体に圧電振動子を固定する工程
において硬化前の導電性樹脂ペーストが圧電基板の上面
に付着しても、その低分子成分が圧電基板の側面を流れ
るだけで、圧電振動子の上面の励振電極に流れ出すこと
がなくなる。
【0051】これにより、周波数調整工程において、励
振電極に導電性樹脂ぺーストの低分子成分で固着される
ことに起因して発生していた圧電振動子のCI(クリス
タルインピーダス)値などの電気特性が低下するのを防
ぐことが可能となる。その結果、オーバートーン発振を
用いた安定して良好な高周波発振を行うことが可能とな
る。
【0052】また、前記圧電振動子の引き出し電極が、
該圧電振動子の下面及び側面の両方に形成されている構
成にすると、上記と同様の作用効果を奏することに加え
て、圧電振動子が、その下面及び側面の両方に形成され
た引き出し電極に導電性接着部材を介して容器体の各電
極パッドに接続できるため、圧電振動子を容器体に更に
強固に固定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧電デバイスの構成例を、蓋体を
省略して表す上視図である。
【図2】本発明による圧電デバイスの構成例を示す断面
図である。
【図3】本発明による圧電振動子の構成例を示す図であ
って、(a)は斜視図を、(b)は上視図を、(c)は
下視図をそれぞれ表す。
【図4】本発明による圧電振動子の他の構成例を示す図
であって、(a)は斜視図を、(b)は上視図を、
(c)は下視図をそれぞれ表す。
【図5】従来の圧電デバイスの構成例を、蓋体を省略し
て表す上視図である。
【図6】従来の圧電デバイスの構成例を示す断面図であ
る。
【図7】従来の圧電デバイスにおいて、圧電振動子の励
振電極に導電性樹脂ペーストの低分子成分が付着した状
態を、蓋体を省略して表す上視図である。
【図8】従来の圧電振動子の構成例を示す図であって、
(a)は斜視図を、(b)は上視図を、(c)は下視図
をそれぞれ表す。
【符号の説明】
1 圧電デバイス 2 セラミックパッケージ(容器体) 3、3’ 水晶振動子(圧電振動子) 4 導電性接着部材 20 キャビティ 23 電極パッド 30 圧電基板 31,33 励振電極 32,32’,34,34’ 引き出し電極 32a,32a’,32b’,34a,34a’,34
b,34b’ 導出路 32b,34d,32c’,34c’ 引き出し電極
部 35 低分子成分

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形状の圧電基板の両主面に励振電極を
    形成し、該圧電基板の一方短辺側の少なくとも下側主面
    に、該各励振電極から導出され、且つ前記圧電基板の幅
    方向に分離した引き出し電極部を有した一対の引き出し
    電極を形成しなる圧電振動子であって、 前記圧電基板の上側主面から導出される導出路は、前記
    引き出し電極部の少なくとも励振電極側端部から前記励
    振電極が形成された位置までの前記圧電基板の側面を経
    由していることを特徴とする圧電振動子。
  2. 【請求項2】 前記圧電振動子の引き出し電極は、該圧
    電基板の下側主面及び側面の両方に連続して形成されて
    いる請求項1記載の圧電振動子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の圧電振動子
    と、 矩形状のキャビティを有し、該キャビティの底面におけ
    る一方短辺側に一対の電極パッドを設けた容器体とを備
    え、 前記圧電振動子は前記容器体のキャビティ内に収容され
    ると共に、該圧電振動子の前記各引き出し電極が導電性
    接着部材を介して前記容器体の各電極パッドに接続され
    ていることを特徴とする圧電デバイス。
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