JP2002100362A - 非水二次電池 - Google Patents

非水二次電池

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JP2002100362A
JP2002100362A JP2000289670A JP2000289670A JP2002100362A JP 2002100362 A JP2002100362 A JP 2002100362A JP 2000289670 A JP2000289670 A JP 2000289670A JP 2000289670 A JP2000289670 A JP 2000289670A JP 2002100362 A JP2002100362 A JP 2002100362A
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electrode
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battery
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JP2000289670A
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Atsushi Yamano
淳 山野
Naoto Akaha
尚登 赤羽
Fusaji Kita
房次 喜多
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Hitachi Maxell Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非水二次電池において、充放電の繰り返しに
よる容量劣化を抑制し、長期信頼性に優れた非水二次電
池を提供する。 【解決手段】 導電性基体の表面に活物質とバインダー
を含有する電極塗膜を形成して電極を形成する。バイン
ダーとして、ポリビニリデンフルオライド系ポリマーと
セルロース−ゴム・エステル結合系ポリマーとの混合物
を用いる。これにより、バインダーがポリビニリデンフ
ルオライド系ポリマー単独で構成された電極塗膜に比べ
導電性基体との接着性が良好となるので、充放電の繰り
返しにより、電極塗膜と導電性基体の間の電気的接合が
劣化して電池容量が減少するのを抑制することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水二次電池に関
し、さらに詳しくは、充放電を繰り返し使用しても電池
容量の減少の少ない、高容量の非水二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、正極活物質にバインダーや溶剤
などを加えて、分散、攪拌して調整した塗料を導電性基
体上に塗布、乾燥して正極活物質などを含有する塗膜を
形成したシート状正極と、同様に負極活物質にバインダ
ーと溶剤などを加え、分散、攪拌して調整した塗料を導
電性基体上に塗布、乾燥して負極活物質などを含有する
塗膜を形成したシート状負極とをセパレータを介して対
向させた積層電極体を、有機電解液と共に、電池ケース
内に封入して作製した非水二次電池は、単位容量当たり
のエネルギー密度や単位重量当たりのエネルギー密度が
高いという特徴を有している。
【0003】そして、上記シート状正極やシート状負極
などのシート状電極に使用するバインダーとしては、電
池の作動中に電極塗膜構造が壊れることがないように有
機電解液に対しては溶解し難い特性と、電極塗膜形成用
塗料を調整するために必要な溶剤可溶性を併せ持つこと
が要求されることから、主成分モノマーとしてのビニリ
デンフルオライドを含むポリビニリデンフルオライド系
ポリマー(以下、簡略化して、このポリマーを「ポリビ
ニリデンフルオライド系ポリマー」で表す)が好適なも
のとして用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ポ
リビニリデンフルオライド系ポリマーは活物質どうしの
接着力は強いが、導電性基体として一般的に用いられて
いる金属箔との接着力が弱い。このためバインダーとし
て該ポリビニリデンフルオライド系ポリマーのみを用い
て形成した電極塗膜は導電性基体との接着力が弱く、電
池を高温で貯蔵すると負荷特性が低下したり、充放電を
繰り返して使用するうちに電極塗膜と導電性基体の間の
電気的接合が劣化して電池容量が減少するという問題が
あった。
【0005】本発明の目的は、上記のような従来の非水
二次電池における問題点を解決し、充放電を繰り返した
場合の電池容量の減少を抑制し、高容量の非水二次電池
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために種々検討を行った結果なされたものであ
り、導電性基体上に少なくとも活物質とバインダーを含
有する塗膜を形成することによって作製したシート状正
極とシート状負極とを有機電解液中でセパレータを介し
て対向させた非水二次電池において、上記バインダーと
して、主成分モノマーとしてのビニリデンフルオライド
を含むポリビニリデンフルオライド系ポリマー(すなわ
ち、「ポリビニリデンフルオライド系ポリマー」)と、
セルロース系化合物とゴムがエステル結合したポリマー
(以下、簡略化してこのポリマーを「セルロース−ゴム
・エステル結合系ポリマー」で表す)を用いることによ
って、充放電を繰り返して使用しても電池容量の減少が
少ない、高容量の非水二次電池を提供するものである。
【0007】
【発明の作用効果】本発明において、電極塗膜のバイン
ダーは、ポリビニリデンフルオライド系ポリマーとセル
ロース−ゴム・エステル結合系ポリマーとで構成する。
後者のポリマーは、セルロース化合物とゴムがエステル
結合した構造を有し、セルロース由来による−OH基等
を有するため、バインダーがビニリデンフルオライド系
ポリマー単独で構成された電極塗膜に比べ、導電性基体
との接着性に優れている。また、ゴム由来によるゴム弾
性により、電池を充放電して繰り返しても電極活物質の
膨張・収縮による電極塗膜のひずみが緩和されるので、
活物質どうし、あるいは活物質と導電性基体との電気的
接合を良好に保つことが可能となる。この効果により、
電池容量が減少するのを抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】電極塗膜におけるポリビニリデン
フルオライド系ポリマーとセルロース−ゴム・エステル
結合系ポリマーの混合比率としては、ポリビニリデンフ
ルオライド系ポリマーが10〜99.5重量%であること
が好ましく、さらに好ましくは20〜99重量%である
ことが好ましい。また、セルロース−ゴム・エステル結
合系ポリマーは、0.5〜90重量%であることが好まし
く、さらに好ましくは1〜80重量%であることが好ま
しい。セルロース−ゴム・エステル結合系ポリマーの比
率が上記範囲より少ない場合は、電極塗膜と導電性基体
との接着性と電極塗膜の弾性が不足して、電池を充放電
を繰り返して使用するうちに、電極塗膜と導電性基体の
間の電気的接合が劣化して電池容量が減少するおそれが
ある。一方、セルロース−ゴム・エステル結合系ポリマ
ーの比率が上記範囲より多い場合は、活物質と電解液の
界面での正イオンであるリチウムイオンの伝導抵抗が増
加して電池容量が低下するおそれがある。
【0009】本発明のバインダーを構成するポリビニリ
デンフルオライド系ポリマーは、主成分モノマーである
ビニリデンフルオライドを80重量%以上含有する含フ
ッ素系モノマー群の重合体が好ましい。上記の主成分モ
ノマーであるポリビニリデンフルオライド系ポリマーを
80重量%以上含有する含フッ素系モノマー群として
は、ビニリデンフルオライド単独、あるいは、ビニリデ
ンフルオライドと他のモノマー少なくとも一種以上との
混合物が挙げられる。この他のモノマーとしては、ビニ
ルフルオライド、トリフルオロエチレン、トリフルオロ
クロロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフル
オロプロピレン、フルオロアルキルビニルエーテル等を
挙げることができる。
【0010】また、本発明において、バインダーを構成
する他方の構成成分であるセルロース−ゴム・エステル
結合系ポリマーは、ポリビニリデンフルオライド系ポリ
マーが溶解する溶剤に溶解するものが好ましく、そのよ
うな観点から、セルロース系化合物としては、例えば、
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられ
る。また、ゴムとしては、例えば、ポリブタジエン、ポ
リイソプレン、スチレン−1,3−ブタジエン共重合
体、スチレン−イソプレン共重合体、1,3−ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニ
トリル−1,3−ブタジエン共重合体等が挙げられる。
【0011】本発明のポリビニリデンフルオライド系ポ
リマーとセルロース−ゴム・エステル結合系ポリマーと
からなるバインダーは、正極、負極のいずれの電極に使
用してもよく、また、正極、負極の両方に使用してもよ
い。
【0012】本発明において、バインダーは正極塗膜中
において0.2〜10重量%、特に0.5〜6重量%である
ことが好ましい。負極塗膜中においては0.2〜20重量
%、特に0.5〜10重量%であることが好ましい。バイ
ンダーの含有量が上記範囲より少ない場合は、電極塗膜
の機械的強度が低下して、電極塗膜が導電性基体から剥
離するおそれがあり、また、バインダーの含有量が上記
範囲より多い場合は、電極塗膜中の活物質が減少して電
池容量が低下するおそれがある。
【0013】本発明において、正極活物質としては、例
えば、LiCoO2 などのリチウムコバルト酸化物、L
iMn24 などのリチウムマンガン酸化物、LiNi
2などのリチウムニッケル酸化物、二酸化マンガン、
五酸化バナジウム、クロム酸化物などの金属酸化物、ま
たは二硫化チタン、二硫化モリブデンなどの金属硫化物
が用いられるが、これらをベースに他の元素と一部置換
されていてもよい。例としては、LiNi0.7 Co0.2
Al0.12 などが挙げられる。特に、LiCoO2
LiMn24 、LiNiO2 などの充電時の開路電圧
がLi基準で4V以上を示すリチウム複合酸化物を正極
活物質として用いるのが高エネルギー密度が得られ望ま
しい。平均粒径は、1〜15μmが好ましく、3〜10
μmがより好ましい。
【0014】正極は、例えば、上記正極活物質を含み、
必要に応じて鱗片状黒鉛、カーボンブラックなどの電子
伝導助剤を含み、さらにバインダーを含む塗料を導電性
基体上に塗布し、乾燥して、導電性基体の少なくとも一
方の面に少なくとも正極活物質とバインダーを含有する
塗膜を形成する工程を経て作製される。なお、上記塗料
の調製に当たって、バインダーはあらかじめ溶剤に溶解
させた溶液として用い、上記正極活物質などの固体粒子
と混合して塗料を調製するのが望ましい。
【0015】本発明のシート状電極を塗布形成する際の
塗料の溶剤としては、上記ポリビニリデンフルオライド
系ポリマーとセルロース−ゴム・エステル結合系ポリマ
ーを共に溶解させるような適当な溶剤を使用することが
好ましい。このような溶剤としては、例えば、N−メチ
ルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルム
アミド、テトラヒドロフランなどが挙げられ、それらは
単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
【0016】負極活物質としては、リチウムイオンをド
ープ、脱ドープできるものであればよく、例えば、天然
黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有
機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビー
ズ、炭素繊維、活性炭などの炭素化合物や、Si、S
n、Inなどの合金あるいはLiに近い低電位で充放電
できる酸化物などの化合物が好ましい。
【0017】負極に炭素を用いる場合、炭素材料は、下
記の特性を持つものが好ましい。すなわち、その(00
2)面の面間距離d002 に関しては、3.5Å以下が好ま
しく、より好ましくは3.45Å以下、さらに好ましくは
3.4Å以下であることが好ましい。また、C軸方向の結
晶子の大きさLcは30Å以上が好ましく、より好まし
くは80Å以上、さらに好ましくは250Å以上であ
る。そして、平均粒径は、8〜40μm、特に10〜2
5μmが好ましく、純度は99.9%以上が好ましい。ま
た、リチウム金属を対極にしたモデルセルにおける1.5
V終止での容量としては、330mAh/g以上のもの
が好ましく、より好ましくは350mAh/gである。
【0018】負極は、例えば、上記負極活物質に、必要
に応じて、例えば、鱗片状黒鉛、カーボンブラックなど
の電子伝導助剤を添加し、さらにバインダーと溶剤を加
え、混合して塗料を調製し、その塗料を導電性基体上に
塗布し、乾燥して、塗膜を形成する工程を経て作製され
る。
【0019】上記塗料を導電性基体に塗布する際の塗布
方法としては、例えば、押出しコータ、リバースローラ
ー、ドクターブレード、アプリケーターなどをはじめ、
各種の塗布方法を採用することができる。
【0020】正極、負極などの電極の導電性基体として
は、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、銅
などの金属性導電材料を網、パンチドメタル、フォーム
メタルや、板状に加工した箔などが用いられる。
【0021】電解液としては、例えば、1,2−ジメト
キシエタン、1,2−ジエトキシエタン、プロピレンカ
ーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクト
ン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジエ
チルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチ
ルカーボネートなどの単独または2種以上の混合溶媒
に、例えば、LiCF3 SO3 、LiC49 SO3
LiClO4 、LiPF 6 、LiBF4 などの電解質を
単独でまたは2種以上溶解させて調製した有機溶媒系の
電解液が用いられる。
【0022】セパレータとしては、例えば、厚さ10〜
50μmで、開孔率30〜70%の微多孔性ポリエチレ
ンフィルムまたは微多孔性ポリプロピレンフィルムなど
が好適に用いられる。
【0023】電池は、例えば、上記のようにして作製さ
れるシート状の正極とシート状の負極との間にセパレー
タを介在させて渦巻状に巻回して作製した渦巻状巻回構
造の電極体を、ニッケルメッキを施した鉄やステンレス
鋼製の電池ケース内に挿入し、電解液を注入し、封口す
る工程を経て作製される。また、上記電池には、通常、
電池内部に発生したガスをある一定圧力まで上昇した段
階で電池外部に排出して、電池の高圧下での破裂を防止
するための防爆機構が取り入れられる。
【0024】(非水二次電池の構成)本発明は、例えば
図1に示すような非水二次電池に適用される。非水二次
電池は、シート状の正極1および負極2を有する。な
お、この図では、繁雑化をさけるため、正極1や負極2
の作製にあたって使用した集電体などは図示していな
い。これら正極1と負極2は、セパレータ3を介して渦
巻状に巻回され、渦巻状巻回構造の電極体として電解液
4とともに電池ケース5内に収容されている。
【0025】電池ケース5はステンレス鋼製で、負極端
子を兼ねており、この電池ケース5の底部には上記渦巻
状巻回構造の電極体の挿入に先立って、ポリプロピレン
製の絶縁体6が配置されている。封口板7はアルミニウ
ム製で、円板状をしていて、中央部に薄肉部7aを設
け、かつ上記薄肉部7aの周囲に電池内圧を防爆弁9に
作用させるための圧力導入口7bとしての孔が設けられ
ている。そして、この薄肉部7aの上面に防爆弁9の突
出部9aが溶接され、溶接部分11を構成している。な
お、上記の封口板7に設けた薄肉部7aや防爆弁9の突
出部9aなどは、図面上での理解がしやすいように、切
断面のみを図示しており、切断面後方の輪郭線は図示を
省略している。また、封口板7の薄肉部7aと防爆弁9
の突出部9aとの溶接部分11も、図面上での理解が容
易なように、実際よりは誇張した状態に図示している。
【0026】端子板8は、圧延鋼製で表面にニッケルメ
ッキが施され、周縁部が鍔状になった帽子状をしてお
り、この端子板8にはガス排出孔8aが設けられてい
る。防爆弁9は、アルミニウム製で、円板状をしてお
り、その中央部には発電要素側(図1では、下側)に先
端部を有する突出部9aが設けられ、その突出部9aの
下面が、前記したように、封口板7の薄肉部7aの上面
に溶接され、溶接部分11を構成している。絶縁パッキ
ング10は、ポリプロピレン製で、環状をしており、封
口板7の周縁部の上部に配置され、その上部に防爆弁9
が配置していて、封口板7と防爆弁9とを絶縁するとと
もに、両者の間から電解液が漏れないように両者の間隙
を封止している。環状ガスケット12はポリプロピレン
製で、リード体13はアルミニウム製で、前記封口板7
と正極1とを接続し、渦巻状巻回構造の電極体の上部に
は絶縁体14が配置され、負極2と電池ケース5の底部
とはニッケル製のリード体15で接続されている。
【0027】前記のように、電池ケース5の底部には絶
縁体6が配置され、前記正極1、負極2およびセパレー
タ3からなる渦巻状巻回構造の電極体や、電解液4、渦
巻状巻回構造の電極体上部の絶縁体14などは、この電
池ケース5内に収容され、それらの収容後、電池ケース
5の開口端近傍部分に底部が内方に突出した環状の溝が
形成される。そして、上記電池ケース5の開口部に、封
口板7、絶縁パッキング10、防爆弁9が挿入された環
状ガスケット12を入れ、さらにその上から端子板8を
挿入し、電池ケース5の溝から先の部分を内方に締め付
けることによって、電池ケース5の開口部が封口されて
いる。ただし、上記のような電池組み立てにあたって
は、前記のように、あらかじめ負極2と電池ケース5と
をリード体15で接続し、正極1と封口板7とをリード
体13で接続しておくことが好ましい。
【0028】上記のようにして組み立てられた電池にお
いては、封口板7の薄肉部7aと防爆弁9の突出部9a
とが溶接部分11で接触し、防爆弁9の周縁部と端子板
8の周縁部とが接触し、正極1と封口板7とは正極側の
リード体13で接続されているので、正極1と端子板8
とはリード体13、封口板7、防爆弁9およびそれらの
溶接部分11によって電気的接続が得られ、電路として
正常に機能する。
【0029】そして、電池に異常事態が起こり、電池内
部にガスが発生して電池の内圧が上昇した場合には、そ
の内圧上昇により、防爆弁9の中央部が内圧方向(図1
では、上側の方向)に変形し、それに伴って溶接部分1
1で一体化されている薄肉部7aに剪断力が働いて、該
薄肉部7aが破断するか、または防爆弁9の突出部9a
と封口板7の薄肉部7aとの溶接部分11が剥離し、そ
れによって、正極1と端子板8との電気的接続が消失し
て、電流が遮断されるようになる。その結果、電池反応
が進行しなくなるので、過充電時や短絡時でも、充電電
流や短絡電流による電池の温度上昇や内圧上昇がそれ以
上進行しなくなって、電池の発火や破裂を防止できるよ
うに設計されている。
【0030】なお、上記防爆弁9には薄肉部9bが設け
られており、たとえば、充電が極度に進行にして電解液
や活物質などの発電要素が分解し、大量のガスが発生し
た場合は、防爆弁9が変形して、防爆弁9の突出部9a
と封口板7の薄肉部7aとの溶接部分11が剥離した
後、この防爆弁9に設けた薄肉部9bが開裂してガスを
端子板8のガス排出孔8aから電池外部に排出させて電
池の破裂を防止することができるように設計されている
【0031】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について説明する。
ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例などにおいて、濃度など
を示す%は重量%である。
【0032】(実施例1)(1)正極の作製 正極活物質として平均粒径7μmのリチウムコバルト酸
化物と、電子伝導助材としての鱗片状黒鉛、バインダー
を構成するポリビニリデンフルオライド系ポリマーとし
てのポリビニリデンフルオライドと、セルロース−ゴム
・エステル結合系ポリマーとしてヒドロキシプロピルセ
ルロースとスチレン−1,3−ブタジエン共重合体のエ
ステル結合ポリマーを用い、それらと溶剤としてのN−
メチルピロリドンを下記の表1示すような組成で含む正
極塗膜形成用塗料を調整した。
【0033】
【表1】
【0034】上記塗料の調整は次に以下のように行っ
た。まず、N−メチルピロリドンにポリビニリデンフル
オライドと、ヒドロキシプロピルセルロースとスチレン
−1,3−ブタジエン共重合のエステル結合ポリマーを
溶解したバインダー溶液を調整した。次に、このバイン
ダー溶液に正極活物質のリチウムコバルト酸化物と電子
伝導助材としての鱗片状黒鉛を加え、混合することによ
って塗料を調整した。そして、得られた塗料を厚さ20
μmのアルミニウム箔上にアプリケータを用いて塗布
し、100〜120℃以上で乾燥して塗膜を形成した。
同様に、アルミニウム箔の裏面側にも上記塗料を塗布
し、100℃で8時間真空乾燥して塗膜を形成した。そ
して、この電極体をロールプレスして、片面の塗膜厚み
が80μmのシート状正極を作製した。
【0035】(2)負極の作製 まず、負極活物質としてd002 =3.35Å、Lc=95
0Å、平均粒径230μm、純度99.9%以上、リチウ
ム金属を対極としたモデルセルにおける1.5V終止での
容量が358mAh/gという特性を持つ黒鉛を用い、
バインダーとして正極塗膜形成用塗料に用いたのと同じ
ポリビニリデンフルオライド系ポリマーとセルロース−
ゴム・エステル結合系ポリマーを用い、それらを下記の
表2に示す割合で含む負極塗膜形成用塗料を調整した。
【0036】
【表2】
【0037】得られた塗料を厚さ18μmの銅箔上にア
プリケータを用いて塗布し、100〜120℃で乾燥し
て塗膜を形成した。同様に銅箔の裏面側にも上記塗料を
塗布し、100℃で8時間真空乾燥して塗膜を形成し
た。そして、この電極体をロールプレスして、片面の塗
膜厚みが80μmのシート状負極を作製した。なお、正
極と負極の活物質の重量比が2:1になるように塗膜密
度を調整した。
【0038】(3)電解液の調整 エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの
混合溶液(体積比で1:1)に1mol/lのLiPF
6 を溶解して有機溶媒系の電解液を作製した。
【0039】(4)筒形電池の組み立て 上記シート状正極を、厚さ25μmの微孔性ポリエチレ
ンフィルムからなるセパレータを介して、上記シート状
負極と重ね、渦巻き状に巻回して渦巻状電極としたの
ち、絶縁板とともに外径18mmの有底円筒状の電池ケー
ス内に充填した。次に、負極のリード体の缶底溶接、グ
ルービングを行ってから、上記の有機電解液を電池ケー
ス内に注入した。ついで、封口体を溶接後、電池ケース
の開口部を封口し、電池の予備充電を行い、上述の図1
に示すようなR5型非水二次電池を作製した。
【0040】(実施例2)実施例1の正極塗膜形成用塗
料の組成中、ポリビニリデンフルオライド3.2重量部を
3.8重量部に、ヒドロキシプロピルセルロースとスチレ
ン−1,3−ブタジエン共重合体のエステル結合ポリマ
ー0.8重量部を0.2重量部に、N−メチルピロリドン4
5重量部を43重量部に、負極塗膜形成用塗料の組成
中、ポリビニリデンフルオライド6.4重量部を7.6重量
部に、ヒドロキシプロピルセルロースとスチレン−1,
3−ブタジエン共重合体のエステル結合ポリマー1.6重
量部を0.4重量部に、N−メチルピロリドン80重量部
を75重量部に変更した他は、実施例1と同様にしてR
5型非水二次電池を作製した。
【0041】(実施例3)実施例1の正極塗膜形成用塗
料の組成中、ポリビニリデンフルオライド3.2重量部を
3.96重量部に、ヒドロキシプロピルセルロースとスチ
レン−1,3−ブタジエン共重合体のエステル結合ポリ
マー0.8重量部を0.04重量部に、N−メチルピロリド
ン45重量部を40重量部に、負極塗膜形成用塗料の組
成中、ポリビニリデンフルオライド6.4重量部を7.92
重量部に、ヒドロキシプロピルセルロースとスチレン−
1,3−ブタジエン共重合体のエステル結合ポリマー1.
6重量部を0.08重量部に、N−メチルピロリドン80
重量部を74重量部に変更した以外は、実施例1と同様
にR5型非水二次電池を作製した。
【0042】(実施例4)実施例1の正極塗膜形成用塗
料の組成中、ポリビニリデンフルオライド3.2重量部を
0.8重量部に、ヒドロキシプロピルセルロースとスチレ
ン−1,3−ブタジエン共重合体のエステル結合ポリマ
ー0.8重量部を3.2重量部に、N−メチルピロリドン4
5重量部を52重量部に、負極塗膜形成用塗料の組成
中、ポリビニリデンフルオライド6.4重量部を1.6重量
部に、ヒドロキシプロピルセルロースとスチレン−1,
3−ブタジエン共重合体のエステル結合ポリマー1.6重
量部を6.4重量部に、N−メチルピロリドン80重量部
を48重量部に変更した他は、実施例1と同様にR5型
非水二次電池を作製した。
【0043】(実施例5)実施例2の正極塗膜形成用塗
料の組成中、ヒドロキシプロピルセルロースとスチレン
−1,3−ブタジエン共重合体のエステル結合ポリマー
をメチルセルロースとスチレン−1,3−ブタジエン共
重合体のエステル結合ポリマーに変更した他は、実施例
2と同様にしてR5型電池を作製した。
【0044】(実施例6)実施例2の正極塗膜形成用塗
料の組成中、ヒドロキシプロピルセルロースとスチレン
−1,3−ブタジエン共重合体のエステル結合ポリマー
をメチルセルロースとスチレン−イソプレン共重合体の
エステル結合ポリマーに変更した他は、実施例2と同様
にしてR5型電池を作製した。
【0045】(比較例1)実施例1の正極塗膜形成用塗
料の組成中、ポリビニリデンフルオライド3.2重量部を
4重量部に、ヒドロキシプロピルセルロースとスチレン
−1,3−ブタジエン共重合体のエステル結合ポリマー
0.8重量部を0重量部に、N−メチルピロリドン45重
量部を40重量部に、負極塗膜形成用塗料の組成中、ポ
リビニリデンフルオライド6.4重量部を8重量部に、ヒ
ドロキシプロピルセルロースとスチレン−1,3−ブタ
ジエン共重合体のエステル結合ポリマー1.6重量部を0
重量部に、N−メチルピロリドン80重量部を75重量
部に変更した他は、実施例1と同様にR5型非水二次電
池を作製した。
【0046】(比較例2)実施例1の正極塗膜形成用塗
料の組成中、ポリビニリデンフルオライド3.2重量部を
0重量部に、ヒドロキシプロピルセルロースとスチレン
−1,3−ブタジエン共重合体のエステル結合ポリマー
0.8重量部を4重量部に、N−メチルピロリドン45重
量部を40重量部に、負極塗膜形成用塗料の組成中、ポ
リビニリデンフルオライド6.4重量部を0重量部に、ヒ
ドロキシプロピルセルロースとスチレン−1,3−ブタ
ジエン共重合体のエステル結合ポリマー1.6重量部を8
重量部に、N−メチルピロリドン80重量部を75重量
部に変更した他は、実施例1と同様にR5型非水二次電
池を作製した。なお、表3に実施例1〜6および比較例
1・2の正・負極塗膜形成用塗料の組成成分を示す。
【0047】
【表3】
【0048】上記のようにして作製した実施例1〜6お
よび比較例1・2の電池について、充放電を繰り返した
ときの電子容量の変化を測定した。その結果を表4に示
す。なお、電池容量の測定方法は次の通りである。
【0049】(電池容量の測定方法)充放電電流をCで
表示した場合、R5型で、1600mAを1Cとして充
放電を行った。充電は、1Cの4.2Vの定電流一定電圧
で行い、放電は電池の電極間電圧が3Vに低下するまで
行った。そして、このときの放電容量を、実施例1の電
池の第1回目における放電容量を100%としてその日
を求めた。表には実施例1〜6および比較例1、2の電
池の放充電を繰り返したときの1、100、200、3
00、400、500回目の放電容量(%)をそれぞれ
示す。なお、充放電は25℃で行った。
【0050】
【表4】
【0051】表4から、バインダーとしてポリビニリデ
ンフルオライド系ポリマーとセルロース−ゴム・エステ
ル結合系ポリマーとを用いた実施例1〜6では、ポリビ
ニリデンフルオライド系ポリマーのみからなる比較例1
や、セルロース−ゴム・エステル結合系ポリマーのみか
らなる比較例2に比べて、容量保持率が高く、充放電を
繰り返しても電池容量の減少が少なくなっていることが
わかる。
【0052】以上のように、本発明によれば、電極塗膜
のバインダーとしてポリビニリデンフルオライド系ポリ
マーとセルロース−ゴム・エステル結合系ポリマーとの
混合物を用いることにより、充放電の繰り返しによる容
量劣化を抑制し、長期信頼性に優れた非水二次電池を実
現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水二次電池の一例を模式的に示す断
面図である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 電解液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 喜多 房次 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AK03 AK04 AL02 AL06 AL07 AL08 AL11 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ12 DJ08 EJ11 EJ12 5H050 AA08 BA17 CA08 CA09 CA11 CB02 CB07 CB08 CB09 CB11 DA11 EA22 EA23 EA24 FA02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機電解液中でシート状正極とシート状
    負極とを、セパレートを介して対向させた非水二次電池
    において、 上記シート状正極およびシート状負極のうち、少なくと
    も一方の電極が、導電性基体上の少なくとも一方の面上
    に、活物質とバインダーとを含有する電極塗膜を積層す
    ることにより形成されており、 上記バインダーが、主成分モノマーとしてビニリデンフ
    ルオライドを含むポリビニリデンフルオライド系ポリマ
    ーと、セルロース系化合物とゴムがエステル結合したポ
    リマーを含むことを特徴とする非水二次電池。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009520336A (ja) * 2005-12-21 2009-05-21 ザ ジレット カンパニー 電池用カソード
JP2011071064A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Iwate Univ 非水電解質二次電池用負極および該負極を備えた非水電解質二次電池

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JP2009520336A (ja) * 2005-12-21 2009-05-21 ザ ジレット カンパニー 電池用カソード
JP2011071064A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Iwate Univ 非水電解質二次電池用負極および該負極を備えた非水電解質二次電池

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