JP2002100293A - 廃蛍光灯の蛍光剤剥離方法 - Google Patents

廃蛍光灯の蛍光剤剥離方法

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JP2002100293A
JP2002100293A JP2000286608A JP2000286608A JP2002100293A JP 2002100293 A JP2002100293 A JP 2002100293A JP 2000286608 A JP2000286608 A JP 2000286608A JP 2000286608 A JP2000286608 A JP 2000286608A JP 2002100293 A JP2002100293 A JP 2002100293A
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fluorescent tube
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Hideya Tsubota
英也 坪田
Yoichi Kasahara
洋一 笠原
Futoshi Yamamoto
太 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃蛍光灯の処理に際して、廃蛍光灯の蛍光管
内面に付着している蛍光剤を、より高率で剥離して回収
できるようにする。 【解決手段】 廃蛍光灯10の蛍光管11を少なくとも口金
12に隣接する両端部付近で切断して両端が開口した1つ
または複数の蛍光管切断片110を形成する。形成された
蛍光管切断片110の内部にその一端から気体と固体粒子
のプラグ流よりなるブラスト流を導入して蛍光管切断片
110の内面に付着している蛍光剤を剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃蛍光灯の処理技
術に関し、より詳細には、廃蛍光灯の蛍光管内面に付着
している蛍光剤を剥離する方法、並びに剥離した蛍光剤
を回収する方法および同装置に関する。
【0002】本明細書において、「廃蛍光灯」には、寿
命終了や故障等により廃棄された蛍光灯の他に、蛍光灯
の製造工程中に生じた不良蛍光灯が含まれるものとす
る。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】廃蛍
光灯の処理に際しては、まず公害防止の観点から、蛍光
管に封入されている水銀を除去回収することが重要であ
る。また、省資源化の目的で、蛍光管を構成するガラス
がリサイクルの対象とされるが、この場合、蛍光管内面
に付着している蛍光剤を水銀ともに除去回収しておく必
要がある。除去された蛍光剤は、水銀等と分離した後、
再利用することができるので、これについても回収率が
高いことが望まれる。
【0004】特開平11−207313号公報に開示さ
れているように、本出願人は、廃蛍光灯の蛍光管を破砕
する前に、減圧法によって同蛍光管内の水銀および蛍光
剤を効率よく除去する方法を先に提案した。この方法
は、より詳細には、廃蛍光灯の蛍光管を切断し、その内
部に吸引管を挿入して、同吸引管に接続した減圧吸引装
置を作動させることにより、蛍光管内面と吸引管外面と
の間隙に高速気流を生じさせるとともに吸引管の先端部
付近に旋回気流を生じさせ、前記気流によって蛍光管内
の水銀および蛍光剤を除去するものである。
【0005】本出願人の提案した上記方法によっても、
水銀および蛍光剤を効率よく回収することが可能になる
が、蛍光剤についてはさらに回収率を高める必要があ
る。
【0006】本発明の目的は、廃蛍光灯の処理に際し
て、廃蛍光灯の蛍光管内面に付着している蛍光剤を、よ
り高率で剥離して回収できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的は、廃蛍光灯の蛍光管を少なくとも口金に隣接する
両端部付近で切断して両端が開口した1つまたは複数の
蛍光管切断片を形成し、形成された蛍光管切断片の内部
にその一端から気体と固体粒子のプラグ流よりなるブラ
スト流を導入して蛍光管切断片の内面に付着している蛍
光剤を剥離することを特徴とする、本発明による廃蛍光
灯の蛍光剤剥離方法によって達成される。
【0008】つまり、本発明による上記方法では、廃蛍
光灯の蛍光管を前記のように切断して形成した蛍光管切
断片の内部に、気体と固体粒子のプラグ流、即ち、一定
の周期で気体と固体粒子の導入比率を変えることで固体
粒子が蛍光管切断片の内部を断続的に密に流れるように
調整された気体と固体粒子の混合流、よりなるブラスト
流を導入することによって、蛍光管切断片内面のほぼ全
面にわたって蛍光剤の剥離を効果的に行うことが可能と
なる。
【0009】本発明による廃蛍光灯の蛍光剤剥離方法
は、廃蛍光灯の蛍光管が環状のものである場合に、特に
好適に用いられる。
【0010】各種表面処理において通常用いられている
ブラスト流は、固体粒子が分散した浮遊状態に流れる気
体と固体粒子との混合流である。蛍光管が直管形である
場合、切断によって得られる蛍光管切断片も直管形とな
る。したがって、その内部にブラスト流として上記のよ
うないわゆる固体粒子の浮遊流を導入した場合でも、蛍
光管切断片の横断面内における固体粒子の流れに大きな
偏りが生じないため、蛍光管切断片の内面に付着してい
る蛍光剤を比較的均一に剥離することができると考えら
れる。一方、蛍光管が環状のものである場合、切断によ
って得られる蛍光管切断片も環状または円弧状となるた
め、その内部にブラスト流として固体粒子の浮遊流を導
入すると、遠心力の作用によって蛍光管切断片の横断面
内における固体粒子の流れに偏りが生じ易く、蛍光管の
内面のうち特に径方向内方部分の蛍光剤の剥離が十分に
行われないおそれがある。そこで、本発明の方法のよう
に、ブラスト流として気体と固体粒子とのプラグ流を用
いるようにすれば、環状または円弧状の蛍光管切断片の
内部を固体粒子が断続的に密に流れるため、遠心力の作
用によって蛍光管切断片の横断面内における固体粒子の
流れに生じる偏りの度合いが小さく、蛍光管切断片の内
面のほぼ全面にわたって蛍光剤を効率よく剥離すること
が可能となる。なお、本発明による廃蛍光灯の蛍光剤剥
離方法は、廃蛍光灯の蛍光管が一部に曲管部を有するも
のである場合にも、上記と同様、好適に用いることがで
きる。
【0011】また、本発明による上記方法において、さ
らに、前記蛍光管切断片の内部にその他端から気体と固
体粒子とのプラグ流よりなるブラスト流を導入して蛍光
管切断片の内面に付着している蛍光剤を剥離する対称操
作を行うようにしてもよい。
【0012】このように、各蛍光管切断片について、ブ
ラスト流の導入端と蛍光剤およびブラスト流の排出端と
を交互に入れ換えて対称操作を行うようにすれば、蛍光
剤の剥離をより完全に行うことが可能となる。この対称
操作は、特に、環状蛍光管の蛍光管切断片を垂直に配置
した状態で蛍光剤剥離工程を実施する場合に、顕著な効
果が得られる。
【0013】また、本発明による上記剥離方法におい
て、ブラスト流が、気体と固体粒子とのプラグ流に代え
て、固体粒子が蛍光管切断片の内部を連続的に密に流れ
るように調整された気体と固体粒子の混合流よりなるも
のであってもよい。
【0014】ブラスト流として、上記のような混合流を
用いれば、前記プラグ流を用いる場合と同様に、蛍光管
内面のほぼ全面にわたって蛍光剤の剥離を効果的に行う
ことが可能となる。なお、このような混合流は、排出側
からの吸引および/または導入側からの吹き込みによっ
て形成することができる。
【0015】加えて、本発明は、上記廃蛍光灯の蛍光剤
剥離方法によって剥離された蛍光剤をブラスト流ととも
に蛍光管切断片から排出し、排出された蛍光剤を前記固
体粒子と分離して回収することを特徴とする、廃蛍光灯
の蛍光剤回収方法に係る発明も含んでいる。
【0016】上記回収方法によれば、本出願人の提案に
よる前述の従来方法と比べて、さらに蛍光剤の回収率を
高めることが可能となる。また、蛍光管のガラス材料と
しての再生利用を容易に行うことができる。
【0017】本発明による上記方法において、蛍光管の
切断は、前記の通り、少なくとも口金に隣接する両端部
付近の2箇所で足り、それによって両端が開口した1つ
の直管形または環状の蛍光管切断片が得られる。但し、
前記の通り、さらに蛍光管の長さ中間における任意の1
または複数箇所で切断して、計2つ以上の蛍光管切断片
を得るようにしてもよい。特に、曲率が大きい小型の環
状蛍光管の場合、その蛍光管切断片の曲率も大きくなっ
て、蛍光管切断片内面における径方向内方部分の蛍光剤
の剥離が十分に行えないことがある。そこで、上記のよ
うに2つ以上の蛍光管切断片に分割するようにすれば、
各蛍光管切断片の長さが短くなってそれだけブラスト流
による蛍光剤の剥離が容易になる。
【0018】ブラスト流を構成する前記プラグ流のう
ち、気体については、通常空気が用いられるが、窒素ガ
ス等のその他の不活性ガスを用いてもよい。また、固体
粒子については、通常ブラスト剤として使用できるもの
なら何でもよく、例えばアルミナ、鉄粉、砂粒等が用い
られるが、それ以外に、固体二酸化炭素、即ち、ドライ
アイスを用いることも可能である。ドライアイスの場
合、常温で気化するため、蛍光管切断片から排出された
後で蛍光剤と分離して回収する必要がなく、それだけ処
理工程を単純化することができる。また、固体粒子とし
て、回収の対象とされる蛍光剤と同仕様の蛍光剤を用い
ることも可能であり、この場合にも、回収された蛍光剤
と分離する工程を省くことができる。固体粒子の粒径
は、使用する固体粒子の性状にもよるが、通常約1μm
〜5mmとなされる。固体粒子の粒径が大きくなりすぎ
ると、固体粒子の性状にもよるが、衝撃により蛍光管の
破砕を招くおそれがあるので注意を要する。
【0019】蛍光管切断片の内部への前記ブラスト流の
導入および排出は、気体と固体粒子の導入比率を周期的
に変動させながら、排出側からの吸引操作および導入側
からの吹き込み操作のうち少なくとも一方を行うことに
よって実施可能である。また、ブラスト流をプラグ流と
して蛍光管切断片内に導入するためには、通常、固体粒
子の移動速度を0.5〜12m/sec、気体と固体の
混合比を気体重量:固体重量=1:50〜1:200程
度とするのが適当である。但し、これらのデータは、固
体粒子の性状により変化することもあり得る。
【0020】蛍光管切断片からは、前記ブラスト流によ
って剥離された蛍光剤および蛍光管切断片内に滞留して
いた水銀ガス等が、ブラスト流とともに排出される。通
常、まず、これらの排出物中の固体粒子が、サイクロン
または衝突板式分離器等の固気分離器によって分離され
る。分離された固体粒子は、通常、プラグ流の構成要素
として再循環させられる。次に、排出物をバグフィルタ
等のガス濾過器に通し、ここで、プラグ流を構成してい
た気体および水銀ガスと、蛍光剤とを分離する。分離さ
れた蛍光剤は、必要に応じスクリーン等を用いて残存す
る固体粒子と分離した後、回収される。回収された蛍光
剤は、例えば蛍光灯用蛍光剤の原料として再利用され得
る。一方、プラグ流の気体および水銀ガスは、水銀吸着
剤充填塔等の水銀除去装置に通され、ここで有害物質で
ある水銀が除去された後、大気放出される。また、上記
のようにして蛍光剤および水銀が除去された蛍光管切断
片は、適当な大きさに破砕された後、ガラス原料として
再生利用される。
【0021】本発明による上記方法を実施する場合、例
えば、次のような装置を使用することができる。即ち、
本発明による廃蛍光灯の蛍光剤回収装置は、廃蛍光灯の
蛍光管を少なくとも口金に隣接する両端部付近で切断し
て両端が開口した1つまたは複数の蛍光管切断片を形成
する蛍光管切断装置、形成された蛍光管切断片の一端に
接続されかつ気体および固体粒子のプラグ流よりなるブ
ラスト流を蛍光管切断片内に導入する導入用導管、蛍光
管切断片の他端に接続されかつブラスト流によって蛍光
管切断片の内面から剥離された蛍光剤をブラスト流とと
もに排出する排出用導管、排出用導管に接続されかつ排
出された蛍光剤を前記固体粒子と分離して回収する分離
回収装置、ならびに、排出用導管に接続された吸引装置
および導入用導管に接続された吹き込み装置のうち少な
くともいずれか一方で構成される流れ発生装置と蛍光管
切断片内に導入されるブラスト流がプラグ流となるよう
に気体および固体粒子の導入比率を周期的に変動させる
導入比率制御手段とよりなるブラスト流形成装置を備え
ていることを特徴とする。
【0022】蛍光管切断装置としては、例えば、上面に
廃蛍光灯を固定する着脱式固定具を備えた水平なテーブ
ルと、上下に移動可能となされた2枚またはそれ以上の
回転切断刃とを備えたものを用いることができる。ま
た、上記装置において、テーブルの方を上下に移動可能
にするように構成してもよいし、テーブルと回転切断刃
の両方をそれぞれ上下に移動可能にするように構成して
もよい。なお、本出願人が先に提案した連続切断装置
(特開平11−151479号参照)のように、コンベ
アによって廃蛍光灯を吊り下げ状態で移動させながらカ
ッタによって蛍光管の所定箇所を連続的に切断する懸吊
式の切断装置を使用することも可能である。
【0023】導入用導管には、気体導入口および固体粒
子導入口が、それぞれ別個にまたは共通して設けられて
いる。これらの導入口を別個にするか共通のものにする
かは、後述する導入比率制御手段によって決まってく
る。固体粒子導入口は、通常、固体粒子貯槽に臨むよう
に設けられている。導入用導管は、好ましくは、垂直ま
たはそれに近い状態に配置される部分を少なくとも一部
に有している。導入用導管がこのような垂直またはこれ
に近い部分を備えていれば、同部分内において固体粒子
が密に流れるプラグ流が形成され易くなる。また、導入
用導管の内径は、好ましくは、蛍光管の内径とほぼ等し
くなされる。これによって、蛍光管切断片内へのプラグ
流の導入がよりスムーズに行われる。
【0024】導入用導管および排出用導管の一端と蛍光
管切断片の両端とは、通常、着脱式管継ぎ手を介して接
続される。管継ぎ手は、蛍光管切断片へ導入されるブラ
スト流および同片から排出される蛍光剤、水銀およびブ
ラスト流の漏出をそれぞれ防止するためのシール機構を
備えたものであるのが好ましい。
【0025】分離回収装置は、通常、少なくとも、蛍光
管切断片からの排出物から固体粒子を分離除去する1次
分離器と、固体粒子が除去された前記排出物を水銀ガス
を含む気体と蛍光剤を含む固体とに分離する2次分離器
とで構成される。1次分離器としては、例えば、サイク
ロン、衝突板式分離器が挙げられる。1次分離器で分離
された固体粒子は、通常、固体粒子再循環用導管を経て
固体粒子貯槽へ再循環させられる。2次分離器として
は、例えばバグフィルタ等のガス濾過器が挙げられる。
これらの分離器は、ブラスト流形成装置の構成要素とし
て吸引装置が備えられている場合には、通常、該導管に
おける蛍光管切断片と吸引装置との中間位置、即ち、吸
引装置の1次側に設けられる。2次分離器によって分離
された蛍光剤を含む固体は、必要に応じて、さらに3次
分離器によって、蛍光剤とそれ以外の固体(残存する固
体粒子等)とに分離される。3次分離器としては、例え
ばスクリーン等の固体分離器が挙げられる。3次分離器
で分離された固体粒子についても、通常、固体粒子再循
環用導管を経て固体粒子貯槽へ再循環させられる。2次
分離器で蛍光剤等と分離された水銀ガスを含む気体は、
通常、排出用導管における2次分離器の後流側に設けら
れた水銀ガス除去装置を通り、ここで水銀が除去された
後、大気放出される。水銀ガス除去装置としては、水銀
吸着剤充填塔が挙げられる。
【0026】蛍光管切断片内に導入されるブラスト流が
プラグ流となるように気体と固体粒子の導入比率を変動
させる導入比率制御手段としては、例えば、次のような
幾つかのものを挙げることができる。
【0027】1つ目の導入比率制御手段は、一端が蛍光
管切断片に接続された導入用導管の他端が固体粒子貯槽
に上方から臨むように配置され、該導管は少なくともそ
の一部に可撓性または伸縮性を有する部分を備えている
とともに、該導管の他端側部分および固体粒子貯槽のう
ち少なくとも一方が一定の周期で相対的に接近・離間す
るように上下方向に移動自在に設けられており、排出用
導管に接続された吸引装置を作動させながら前記導管の
他端側部分および/または固体粒子貯槽を周期的に移動
させることよって、導入用導管内にこれの他端開口から
固体粒子貯槽内の固体粒子とその上方の空気とが交互に
導入されるようになされているものである。
【0028】2つ目の導入比率制御制御手段は、一端が
蛍光管切断片に接続された導入用導管の他端が頂壁を有
する固体粒子用ホッパの下端に接続され、ホッパの頂壁
に、固体粒子導入管と、開閉弁を有しかつホッパ内の固
体粒子を導入用導管に送り出すための圧縮空気をホッパ
内に供給する第1の圧縮空気導入管とが接続され、導入
用導管の中間部に、開閉弁を有する第2の圧縮空気導入
管が接続され、第2の圧縮空気導入管の開閉弁を交互に
周期的に開閉させることにより、気体および固体粒子の
導入比率が周期的に変更されるようになされているもの
である。上記手段において、気体および固体粒子の蛍光
管切断片への導入を、排出用導管に接続された吸引装置
と協働して行うようにしても勿論よい。第2の圧縮空気
導入管の開閉弁の周期的開閉は、通常自動制御による
が、手動で行うようにしてもよい。
【0029】もっともこれらの手段は、あくまでも例示
にすぎず、それ以外の手段を用いることも勿論可能であ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】図1〜4は、本発明の第1の実施
形態を示すものである。この実施形態では、環状の蛍光
管を備えた廃蛍光灯が処理対象とされている。
【0031】まず、図2に示す切断装置によって、廃蛍
光管(10)の蛍光管(11)を口金(12)に隣接する両端部付近
で切断して両端が開口した1つの環状蛍光管切断片(11
0)を形成する。切断装置(2)は、上面に廃蛍光灯(10)を
固定する着脱式固定具(22)を備えた水平なテーブル(21)
と、上下に移動可能となされた2枚のダイアモンドカッ
ター(23)とを備えている。テーブル(21)における両カッ
タ(23)に対応する部分には、切欠き部(211)が設けられ
ている。この切欠き部(211)に蛍光管(11)の被切断部分
が位置するように、廃蛍光管(10)がテーブル(21)上に固
定される。各固定具(22)は、例えば、図2に示すよう
に、一端部がテーブル(21)に枢着され、他端部にテーブ
ル(21)の孔(図示略)に嵌め入れられる嵌合凸部(図示
略)を有する略U形のものとなされる。
【0032】次に、図1および図3に示すように、蛍光
管切断片(110)の一端に導入用導管(3)の一端を管継ぎ手
(5)を介して接続し、蛍光管切断片(110)の他端に排出用
導管(4)の一端を管継ぎ手(5)を介して接続する。なお、
図1および図3では省略したが、蛍光管切断片(110)は
前記水平テーブル(21)に固定した状態にしておく。各管
継ぎ手(5)は、図3に詳しく示したように、2つの管継
ぎ手部材(51)(52)で構成されている。第1の管継ぎ手部
材(51)は、一端が導入用導管(3)に接続され、他端にフ
ランジ(511)を有する屈曲管状のものである。第2の管
継ぎ手部材(52)は、蛍光管切断片(110)の端部に嵌め被
せられかつ一端にフランジ(521)を有する筒状のもので
ある。第1の管継ぎ手部材(51)のフランジ(511)外面お
よび第2の管継ぎ手部材(52)の内周面には、それぞれス
ポンジ製のシール部材(53)(54)が設けられている。第1
および第2の管継ぎ手部材(51)(52)のフランジ(511)(52
1)どうしが複数組のボルト(55)・ナット(56)によりボル
ト締結されることにより、両部材(51)(52)が一体化さ
れ、それによって蛍光管切断片(110)への導入用導管(3)
および排出用導管(4)の接続が完了する。導入用導管(3)
は、その下部が可撓管または伸縮管で構成され、残部が
固い金属管または樹脂管で構成されている。もっとも、
導入用導管(3)は、全体が可撓管または伸縮管で構成さ
れていてもよいし、その上部または中間部が可撓管また
は伸縮管で構成され、残部が固い金属管または樹脂管で
構成されていてもよい。排出用導管(4)は、通常、固い
金属管または樹脂管で構成されている。導入用導管(3)
の下端部(31)は、アルミナ粒子よりなる固体粒子が入れ
られた固体粒子貯槽(6)に上方から臨むように配置され
ているとともに、例えばカム駆動や流体シリンダ駆動等
の適当な昇降手段(図示略)によって周期的に上下に移
動させられるようになっている。移動のストロークは、
導入用導管(3)の下端が固体粒子貯槽(6)の固体粒子内の
位置と該固体粒子よりも上方の位置とを取り得るように
設定される。排出用導管(4)には、減圧吸引装置(7)が接
続されている。
【0033】そして、図1および図4に示すように、減
圧吸引装置(7)を作動させながら導入用導管(3)の下端部
(31)を周期的に上下に移動させることによって、導入用
導管(31)の下端開口から固体粒子貯槽(6)内の固体粒子
とその上方の空気とが交互に導入される。これにより、
導入用導管(31)内に、空気と固体粒子のプラグ流よりな
るブラスト流が形成される。そして、前記ブラスト流
が、導入用導管(3)を経て蛍光管切断片(110)の内部に一
端から導入され、該ブラスト流により、蛍光管切断片(1
10)の内面に付着している蛍光剤が剥離される。
【0034】剥離された蛍光剤は、図1に示すように、
蛍光管切断片(110)内に滞留していた水銀とともに前記
ブラスト流に同伴されて、蛍光管切断片(110)の他端か
ら排出用導管(4)へと排出される。
【0035】蛍光管切断片(110)の他端からの排出物
は、図1に示すように、排出用導管(4)における蛍光管
切断片(110)と減圧吸引装置(7)との間に設けられたサイ
クロン(81)に通され、ここで排出物中の固体のうち比較
的粒径の大きい固体粒子が分離される。サイクロン(81)
で分離回収された固体粒子は、固体粒子再循環用導管
(9)を経て固体粒子貯槽(6)へ再循環させられる。
【0036】サイクロン(81)において固体粒子と分離さ
れた残りの排出物は、次いで、排出用導管(4)における
サイクロン(8)と減圧吸引装置(7)との間に設けられたバ
グフィルタ(82)に通され、ここで、空気および水銀ガス
を含む気体と、蛍光剤および残存する固体粒子を含む固
体とに分離される(図1参照)。
【0037】図1に示すように、バグフィルタ(82)を出
た気体は、排出用導管(4)における減圧吸引装置(7)の2
次側(後流側)に設けられた水銀吸着剤充填塔(14)に通
され、ここで水銀が吸着除去された後、空気のみが大気
放出される。一方、バグフィルタ(82)で気体と分離され
た固体は、スクリーン(83)に通され、ここで、粒径の大
きい固体粒子と粒径の小さい蛍光剤とに分離される。分
離された固体粒子は、固体粒子再循環用導管(9)を経て
固体粒子貯槽(6)へ再循環させられる。回収された蛍光
剤は、例えば蛍光灯用蛍光剤の原料として再利用され得
る。
【0038】図5は、本発明の第2の実施形態を示すも
のである。この実施形態では、前記導入比率制御手段
が、第1の実施形態のそれとは異なる構成のものとなさ
れているが、その他は第1の実施形態と同じである。
【0039】即ち、この実施形態では、図5に示すよう
に、一端が蛍光管切断片(110)に接続された導入用導管
(503)の他端が頂壁(151)を有する固体粒子用ホッパ(15)
の下端部に接続されている。ホッパ(15)の頂壁(151)に
は、固体粒子導入管(16)と、開閉弁(18)を有しかつホッ
パ(15)内の固体粒子を導入用導管(503)に押し出すため
の圧縮空気をホッパ(15)内に供給する第1の圧縮空気導
入管(17A)とが接続されている。導入用導管(503)の中間
部には、開閉弁(19)を有する第2の圧縮空気導入管(17
B)が接続されている。各開閉弁(18)(19)は、それぞれ自
動弁で構成されている。開閉弁(18)は蛍光剤剥離工程の
間は開状態に維持されるが、開閉弁(19)は蛍光剤剥離工
程の間も周期的に開閉されるようにタイマー設定されて
いる。そして、排出用導管(4)に接続された減圧吸引装
置(7)を作動させるとともに、第1の圧縮空気導入管(17
A)を開き、第2の圧縮空気導入管(17B)の開閉弁(19)を
交互に周期的に開閉させることにより、空気および固体
粒子の導入比率が周期的に変動させられるようになって
いる。これにより、蛍光管切断片(110)内に空気と固体
粒子とのプラグ流よりなるブラスト流が導入され、該ブ
ラスト流により蛍光剤の剥離が効率的に行われる。
【0040】
【実施例】図1〜4に示す第1の実施形態の蛍光剤回収
装置において、ブラスト流としてプラグ流を用いた場合
(実施例1および2)と、浮遊流を用いた場合(比較例
1および2)のそれぞれについて、蛍光剤の回収率を測
定した。
【0041】廃蛍光灯の蛍光管としては、30Wサーク
ル管を使用した。回収前の蛍光管内の蛍光剤量は、下記
の表1に塗布量として示すとおりである。ブラスト流お
よび浮遊流は、空気とアルミナ粒(平均粒径300μ
m)の混合流で構成するようにした。
【0042】
【表1】
【0043】上記表1から明らかなように、プラグ流を
用いた実施例1および2では、浮遊流を用いた比較例1
および2と比べて、非常に高い蛍光剤回収率が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すものであって、
廃蛍光灯の蛍光剤回収システム全体のフロー図である。
【図2】廃蛍光灯の蛍光管を切断する工程を示す斜視図
である。
【図3】蛍光管の切断により形成された蛍光管切断片内
へのブラスト流の導入工程ならびに蛍光管切断片からの
蛍光剤等の排出工程を示すものであって、(a)は斜視
図、(b)は一方の導管接続部分の縦断面図である。
【図4】第1の実施形態において蛍光管切断片内に導入
するブラスト流がプラグ流になるように気体と固体粒子
の導入比率を周期的に制御する手段を示す垂直断面図で
ある。
【図5】本発明の第2の実施形態を示すものであって、
第1の実施形態とは異なる導入比率手段の垂直断面図で
ある。
【符号の説明】
(10):廃蛍光灯 (11):蛍光管 (110):蛍光管切断片 (12):口金 (2):蛍光管切断装置 (3)(503):導入用導管 (4):排出用導管 (6):固体粒子貯槽 (7):減圧吸引装置 (81):サイクロン (82):バグフィルタ (83):スクリーン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃蛍光灯の蛍光管を少なくとも口金に隣
    接する両端部付近で切断して両端が開口した1つまたは
    複数の蛍光管切断片を形成し、形成された蛍光管切断片
    の内部にその一端から気体と固体粒子のプラグ流よりな
    るブラスト流を導入して蛍光管切断片の内面に付着して
    いる蛍光剤を剥離することを特徴とする、廃蛍光灯の蛍
    光剤剥離方法。
  2. 【請求項2】 廃蛍光灯の蛍光管が環状のものであるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の廃蛍光灯の蛍光剤剥
    離方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の廃蛍光灯の蛍
    光剤剥離方法において、さらに、前記蛍光管切断片の内
    部にその他端から気体と固体粒子のプラグ流よりなるブ
    ラスト流を導入して蛍光管切断片の内面に付着している
    蛍光剤を剥離する対称操作を行うことを特徴とする、廃
    蛍光灯の蛍光剤剥離方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つに記載の廃
    蛍光灯の蛍光剤剥離方法において、ブラスト流が、前記
    気体と固体粒子のプラグ流に代えて、固体粒子が蛍光管
    切断片の内部を連続的に密に流れるように調整された気
    体と固体粒子の混合流よりなるものであることを特徴と
    する、廃蛍光灯の蛍光剤剥離方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載の廃
    蛍光灯の蛍光剤剥離方法によって剥離された蛍光剤をブ
    ラスト流とともに蛍光管切断片から排出し、排出された
    蛍光剤を前記固体粒子と分離して回収することを特徴と
    する、廃蛍光灯の蛍光剤回収方法。
  6. 【請求項6】 廃蛍光灯の蛍光管を少なくとも口金に隣
    接する両端部付近で切断して両端が開口した1つまたは
    複数の蛍光管切断片を形成する蛍光管切断装置、形成さ
    れた蛍光管切断片の一端に接続されかつ気体および固体
    粒子のプラグ流よりなるブラスト流を蛍光管切断片内に
    導入する導入用導管、蛍光管切断片の他端に接続されか
    つブラスト流によって蛍光管切断片の内面から剥離され
    た蛍光剤をブラスト流とともに排出する排出用導管、排
    出用導管に接続されかつ排出された蛍光剤を前記固体粒
    子と分離して回収する分離回収装置、ならびに、排出用
    導管に接続された吸引装置および導入用導管に接続され
    た吹き込み装置のうち少なくともいずれか一方で構成さ
    れる流れ発生装置と蛍光管切断片内に導入されるブラス
    ト流がプラグ流となるように気体および固体粒子の導入
    比率を周期的に変動させる導入比率制御手段とよりなる
    ブラスト流形成装置を備えていることを特徴とする、廃
    蛍光灯の蛍光剤回収装置。
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