JP2002100085A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録再生装置の供給リール台とテンショ
ンレバーの相対位置関係の調整が簡単確実に調整でき、
かつ、相対距離調整に要する部材が安価に形成できるこ
とが望まれていた。 【解決手段】 ベースシャーシ１１と一体に形成され、
かつ、ベースシャーシ１１から延在された複数の細い幅
の支持片部６６ａ〜６６ｃで橋架されたテンションレバ
ー軸取付部６４にテンションレバー軸２９を固定し、前
記複数の支持片部６６ａ〜６６ｃの１つの支持片部６６
ｃに設けた調整穴６７ａを用いて前記支持片部６６ａ〜
６６ｃを変形させることで、供給リール台１２とテンシ
ョンレバー軸２９との相対距離を調整する磁気記録再生
装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープに所定
の張力を与えて、記録及び再生等のヘッドに接触走行さ
せる際に、前記磁気テープの供給リール台と磁気テープ
に所定の張力を与えるテープテンションとの回転軸の相
対位置を調整可能とする磁気記録再生装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、磁気記録再生装置としてビデオテ
ープレコーダやオーディオテープレコーダが実用化され
ている。これら磁気記録再生装置において、磁気テープ
を記録あるいは再生等のヘッドに接触走行させて、所定
の信号を記録したりあるいは記録されている信号を読み
取っている。

【０００３】この磁気記録再生装置の具体的構成につい
て、ビデオテープレコーダの例を用いて説明する。図５
は、ビデオテープレコーダ（以下、単にビデオ機器と称
する）テープローディング前の機械的機構を示す正面図
で、図６はビデオ機器のテープローディング後の機械的
機構を示す正面図である。なお、図５及び図６は、テー
プカセットを装置内に搬送するカセットホルダーを除去
した状態を示している。

【０００４】ベースシャーシ１１には、図示していない
テープカセットが装填された際に、テープカセットの供
給リールが嵌合される供給リール台１２と巻取リールが
嵌合される巻取リール台１３が設けられ、さらにこの両
リール台１２，１３の間に、ギアボックス１４が配置さ
れている。このギアボックス１４は、ベースシャーシ１
１の裏面に設けたキャプスタンモータ１５からの回転駆
動力を前記両リール台１２，１３に伝達する各種歯車の
組み合わせからなり、前記キャプスタンモータ１５の回
転方向により、前記供給リール台１２又は巻取リール台
１３のいずれかを回転駆動させるものである。さらに、
前記供給リール台１２と巻取リール台１３には、ビデオ
機器の操作モードに応じて、所定の制動力を与える供給
リール用ブレーキ部材１６と巻取リール用ブレーキ部材
１７が配置され、この両ブレーキ部材１６，１７は、図
示していない操作モード設定用のスライドカムによっ
て、前記両リール台１２，１３に対して制動力を与える
ようになっている。

【０００５】前記供給リール台１２の図中左前方には、
供給リール台側スライダー１８が配置され、前記供給用
リール台１２と巻取リール台１３の中間で図中前方に巻
取リール台側スライダー２１が配置されており、前記供
給リール台側スライダー１８には、ガイドローラ１９と
シフトポスト２０が植設され、前記巻取リール台側スラ
イダー２１には、ガイドローラ２２とシフトポスト２３
が植設されている。前記供給リール台側スライダー１８
と巻取リール台側スライダー２１は、後述するシリンダ
２６の両側部分のベースシャーシ１１に穿設されたガイ
ド溝２４，２５に案内されて摺動するようになってい
る。

【０００６】つまり、前記供給リール台側スライダー１
８と巻取リール台側スライダー２１は、図示していない
テープカセットから磁気テープを引き出し、前記シリン
ダ２６に巻き付けるテープローディングを行うもので、
前記ベースシャーシ１１の側面に設けられたローディン
グモータ３８の回転駆動を伝達する図示していない各種
歯車やスライドカム等によって、摺動駆動する。

【０００７】なお、前記供給リール台側スライダー１８
と巻取リール台側スライダー２１のガイドローラ１９，
２２は、前記供給リール台１２と巻取リール台１３に嵌
合された図示していないテープカセットの供給リールと
巻取リールと平行に磁気テープを走行させるもので、前
記シフトポスト２０，２２は、前記シリンダ２６に所定
の角度で傾斜させて磁気テープを巻き付けるためのもの
である。また、前記シリンダ２６には、図示していない
映像信号を記録及び再生する磁気ヘッドが内蔵され、か
つ、所定の回転速度で回転駆動される。

【０００８】前記供給リール台側スライダー１８と前記
供給リール台１２との間には、テンションレバー２７が
配置され、このテンションレバー２７の先端には、テン
ションポスト２８が植設され、基端はテンションレバー
軸２９で前記ベースシャーシ１１に回動自在に固定され
ている。さらに、このテンションレバー２７は、前記テ
ンションレバー軸２９を中心に図中反時計方向に回動さ
せるためのテンションバネ３０が設けられている。

【０００９】すなわち、前記供給リール台側スライダー
１８によって、前記磁気テープがシリンダ２６にローデ
ィングされると、テンションレバー２７は前記テンショ
ンバネ３０により、反時計方向に回動してテンションポ
スト２８によって、磁気テープに所定の張力を与えるも
のである。

【００１０】前記供給リール台１２の外周には、前記テ
ンションレバー２７に一端が固定され、他端は前記ベー
スシャーシ１１に固定されたバンドブレーキ３１が巻回
されている。このバンドブレーキ３１は、前記テンショ
ンレバー２７の揺動により、前記供給リール台１２に対
して、所定の制動を与えるものである。

【００１１】前記供給リール台１２に嵌合されたテープ
カセットの供給リールから前記供給リール台側スライダ
ー１８によってローディングされ、前記テンションレバ
ー２７の図中反時計方向の揺動により張力が与えられた
磁気テープの走行経路上には、全幅消去ヘッド３２とガ
イドポスト３３が配置されている。

【００１２】この全幅消去ヘッド３２は、磁気テープの
記録面に記録されている信号を消去するためのヘッド
で、前記ガイドポスト３３は、前記全幅消去ヘッド３２
に磁気テープの記録面が接触摺動する角度を規制するも
のである。

【００１３】前記シリンダ２６を摺動し、かつ前記巻取
リール台側スライダー２１のシフトポスト２３とガイド
ローラ２２によって走行案内され、前記巻取リール台１
３に嵌合されたテープカセットの巻取リールに巻き取ら
れる磁気テープの走行経路には、音声ヘッド（ただし、
コントロールヘッドを含む）３４、キャプスタン３５、
及びピンチローラ３６が配置されている。前記音声ヘッ
ド３４は、音声信号の記録と再生及びコントロール信号
用のヘッドである。前記キャプスタン３５は、前記キャ
プスタンモータ１５によって回動する。前記ピンチロー
ラ３６は、ピンチレバー３７に軸止されており、前記キ
ャプスタン３５に対して揺動するようになっており、キ
ャプスタン３５とピンチローラ３６との間に磁気テープ
を挟持し、前記キャプスタンモータ１５から伝達された
回転駆動によって、磁気テープを巻取リール側に走行駆
動させるものである。なお、前記ピンチレバー３７は、
前記ビデオ機器の操作モードによって、各種歯車及びレ
バーによって、揺動するようになっている。

【００１４】このような構成のビデオ機器の機械的機構
において、図５に示した状態で図示していないテープカ
セットを前記供給リール台１２と巻取リール台１３に装
填嵌合させると、前記供給リール台側スライダー１８、
巻取リール台側スライダー２１、テンションレバー２
７、及びピンチレバー３７がそれぞれ揺動して、図６に
示す状態となり、図示していない磁気テープが所定走行
経路にローディングされて、記録又は再生動作が行われ
る。

【００１５】

【発明が解決しようとする課題】従来のビデオ機器にお
いて、前記供給リール台側スライダー１８、巻取リール
台側スライダー２１、テンションレバー２７、及びピン
チレバー３７をそれぞれ揺動させて、図６に示す状態と
し、図示していない磁気テープが所定走行経路にローデ
ィングさせた際に、前記テンションレバー２７のテンシ
ョンポスト２８で張力が与えられ、かつ、全幅消去ヘッ
ド３２に案内された磁気テープは、ガイドポスト３３を
介して、全幅消去ヘッド３２に所定の角度で摺動接触す
る必要がある。このため、前記磁気テープがローディン
グ後の前記テンションレバー２７のテンションポスト２
８と前記供給リール台１２の相対関係位置を所定の関係
となるように組み立てられるが、例えば、供給リール台
１２の固定位置や外形寸法、及びテンションレバー２７
やテンションポスト２８の取付位置や外形寸法ならびに
テンションバネ３０の付勢力などの製造誤差及び組立誤
差により、所定の位置関係に設定できない場合がある。

【００１６】この場合、前記テンションレバー２７に一
端が固定され、前記供給リール台１２の外周に巻回さ
れ、他端がベースシャーシ１１に固定されたバンドブレ
ーキ３１の取付位置調整によって補正調整している。具
体的には、前記ベースシャーシ１１、又は前記テンショ
ンレバー２７に固定された前記バンドブレーキ３１のい
ずれかの端部の取付固定位置を調整して、前記テンショ
ンポスト２８と前記供給リール台１２の中心軸の相対位
置を調整している。

【００１７】この供給リール台１２とテンションレバー
２７のテンションポスト２８との相対位置調整は、前記
バンドブレーキ３１の一端が固定されているテンション
レバー２７は、限られたスペースであり、固定位置調整
のための十分なスペースが確保できないために、前記バ
ンドブレーキ３１のベースシャーシ１１への固定位置を
変化調整させている。

【００１８】このため、前記バンドブレーキ３１のベー
スシャーシ１１への取付固定具は、取付位置を変化調整
可能な複雑な形状構造を有する必要であり、かつ、前記
バンドブレーキ３１が経年変化した際に再度取付固定具
の位置調整を行う必要がある。

【００１９】このために、前記バンドブレーキ３１の一
端部をメインシャーシ１１に取付固定する取付固定具の
形状構造が複雑となり、コスト上昇の要因となり、ま
た、位置調整が煩雑で、位置調整に多くの時間を要する
課題があった。

【００２０】本発明は、前述の課題に鑑み、前記供給リ
ール台とテンションレバーのテンションポストの相対位
置を簡素の形状で簡単確実に調整可能な磁気記録再生装
置を提供することを目的とする。

【００２１】

【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録再生装
置は、テープカセットが装填された際に、テープカセッ
トの供給リールと巻取リールが嵌合する供給リール台と
巻取リール台と、前記供給リール台と巻取リール台に嵌
合されたテープカセットの磁気テープを回転ヘッドが内
蔵されたシリンダを含むテープ走行経路にローディング
するテープローディング手段と、軸を中心に回動自在に
設けられ、前記ローディングされたテープに当接するテ
ンションポトスと前記供給リール台に対して制動力を与
えるブレーキバンドを有するテンションレバーと、前記
テンションレバーの駆動中心軸を前記供給リール台に対
して相対的に移動させるテンションレバー調整手段とを
具備したことを特徴とする。

【００２２】本発明の磁気記録再生装置は、テンション
レバー調整手段が、機械的に変形可能で、かつその変形
形状を保持することが可能な変形部を介して固定された
ベースを備え、前記テンションレバーの駆動中心軸が前
記ベースに回動自在に設けられていることを特徴とす
る。

【００２３】本発明の磁気記録再生装置は、供給リール
台及び巻取リール台が、シャーシに対して回転可能に取
り付けられており、前記テンションレバー調整手段の前
記変形部と前記ベースが前記シャーシ一体的に形成され
ていることを特徴とする。

【００２４】本発明の磁気記録再生装置は、変形部に、
該変形部を変形させるための治具が係合される調整穴部
が設けられていることを特徴とする。

【００２５】本発明の磁気記録再生装置により、テンシ
ョンレバーの回動中心軸が、変形部を介して固定された
ベースに回動自在に支持され、この変形部を調整具で変
形させることで、供給リール台とテンションレバーの中
心軸との相対位置が簡単にかつ確実に調整可能となっ
た。

【００２６】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図１は本発明に係る
磁気記録再生装置の機械的機構を示す正面図で、図２は
本発明に係る磁気記録再生装置の機械的機構を示す裏面
図で、図３は本発明の磁気記録再生装置の供給リール台
とテンションレバーとの構成を示す説明図で、図４は本
発明の磁気記録再生装置のテンションレバーの回転軸を
取付固定するテンションレバー軸取付部の構成を示す説
明図である。

【００２７】最初に図１と図２を用いて本発明に係る磁
気記録再生機器であるビデオ機器の機械的機構を説明す
る。なお、図５及び図６と同一部分は同一符号を付して
詳細説明は省略する。

【００２８】本発明のビデオ機器のベースシャーシ１１
の正面に配置されているテンションレバー２７は、全体
形状が略くの字状に形成され、前記供給リール台側スラ
イダー１８の設けられたガイドローラ１９とシフトポス
ト２０の近傍に位置する。前記テンションレバー２７の
先端部には、テンションポスト２８が植設されており、
このテンションレバー２７の他端には、テンションレバ
ー軸２９で前記ベースシャーシ１１に回転自在に固定さ
れている。かつ、テンションレバー２７に一端が固定さ
れ、他端が前記ベースシャーシ１１に固定されたテンシ
ョンバネ３０でテンションレバー２７は、図中反時計方
向に付勢されている。さらに、前記供給リール台１２に
は、前記テンションレバー２７の揺動によって、制動力
が与えられる後述するバンドブレーキ５１が設けられて
いる。

【００２９】本発明のビデオ機器のベースシャーシ１の
裏面には、図２に示すように、前記キャプスタン３５に
直結された駆動軸を有するキャプスタンモータ１５が配
置されている。このキャプスタンモータ１５には同軸に
設けられたプーリー１５ａが設けられ、このプーリー１
５ａに巻回したベルト１５ｂを介して、前記ギアボック
ス１４のメインギアに同軸で設けられたギアボックス用
プーリー５７に回転駆動が伝達されるようになってい
る。このキャプスタンモータ１５の回転駆動により、前
記キャプスタン３５が回転駆動すると共に、前記プーリ
ー１５ａ、ベルト１５ｂ、及びギアボックス用プーリー
５７を介して前記ギアボックス１４に回転駆動が伝達さ
れて、前記キャプスタンモータ１５の回転方向によっ
て、前記供給リール台１２と巻取リール台１３を回転駆
動させるようになっている。

【００３０】前記ベースシャーシ１１の側面には、ロー
ディングモータ３８が配置され、このローディングモー
タ３８の回転駆動は、ベースシャーシ１１の側面に配置
された第１ギア群５２を介して、前記ベースシャーシ１
１の裏面に設けられた第２ギア群５３に伝達される。

【００３１】前記第１ギア群５２は、図示していないが
複数の歯車で構成され、前記ローディングモータ３８の
回転駆動を減速伝達するものである。また、前記第２ギ
ア群５３には、前記第１ギア群と歯合する歯車５３ａと
この歯車５３ａの回転を後述するスライドレバー５４に
伝達する歯車５３ｂからなっている。

【００３２】前記スライドレバー５４には、前記第２ギ
ア群５３の歯車５３ｂに歯合し、かつ、スライドレバー
５４を図中左右方向にスライド移動させるための第１歯
車５４ａが設けられている。さらに、スライドレバー５
４には、複数の案内カム溝が穿設されており、前記供給
リール台ブレーキ部材１６及び巻取リール台用ブレーキ
部材１７等を揺動する。さらに、前記スライドレバー５
４に設けられた第１歯車５４ａが設けられた同一片で図
中右方向に前記供給リール台側スライダー１８と巻取リ
ール台側スライダー２１を駆動するためのテープローデ
ィングギア群５８に歯合する第２の歯車５４ｂが設けら
れている。さらにまた、前記スライドレバー５４の先端
部分には、テンションレバー案内溝５５が穿設されてい
る。このテンションレバー案内溝５５には、テンション
レバー揺動用レバー５６に植設されているテンションレ
バー揺動軸５６ａが嵌合されている。このテンションレ
バー揺動用レバー５６は、略中央部が前記ベースシャー
シ１１に軸で固定されており、先端は前記テンションレ
バー２７に設けたカムに接触してテンションレバー２７
の揺動を制御するものである。

【００３３】つまり、前記ローディングモータ３８を駆
動して、前記第１ギア群５２，第２ギア群５３，及びス
ライドレバー５４を揺動させて、前記テープローディン
グギア群５８を駆動して、前記供給リール台側スライダ
ー１８と巻取リール台側スライダー２１によって図示し
ていない磁気テープをローディングすると共に、前記ス
ライドレバー５４のテンションレバー案内溝５５に嵌合
されている軸５６ａによって、前記テンションレバー揺
動用レバー５６を揺動し、このテンションレバー揺動用
レバー５６の揺動により、前記テンションレバー２７を
揺動させるようになっている。

【００３４】このとき、前記テンションレバー案内溝５
５の形状によって、前記テンションレバー２７のテンシ
ョンポスト２８で磁気テープに張力が加えられると共
に、前記ビデオ機器が記録あるいは再生モードの際に
は、前記磁気テープを全幅消去ヘッド３２に摺動接触さ
せる位置まで案内し、前記ビデオ機器が早送り又は巻き
戻しモードの際には、前記磁気テープを前記全幅消去ヘ
ッド３２から離間させるように案内する。

【００３５】次に、図３を用いて前記テンションレバー
２７と供給リール台１２に設けられたバンドブレーキ５
１の関係について説明する。なお、この図３は、テンシ
ョンレバー２７が磁気テープをローディングした状態を
示している。

【００３６】前記供給リール台１２の外周面には、バン
ドブレーキ５１が巻回されており、このバンドブレーキ
５１の両端部は、全体形状が略Ｙ字状のバンドホルダー
６１の先端部に固定されている。このバンドホルダー６
１の基端部には、前記テンションレバー２７に設けられ
たバンドホルダー案内溝６３に嵌合するバンドホルダー
突起６２が設けられ、かつ、このバンドホルダー突起６
２の近傍は、バンドホルダー固定軸６１ａで前記テンシ
ョンレバー２７に回動自在に固定されている。

【００３７】つまり、前記テンションレバー２７が磁気
テープに張力を与えるために図中反時計方向に回動する
と、前記バンドホルダー６１は、バンドホルダー固定軸
６１ａを中心に、かつ、前記バンドホルダー突起６２が
前記バンドホルダー案内溝６３に案内されて移動し、こ
のバンドホルダー６１に固定されているバンドブレーキ
５１を前記供給リール台１２に圧接させ、供給リール台
１２に所定の制動力を与えるようになっている。

【００３８】次に、前記テンションレバー２７のテンシ
ョンレバー軸２９は、前記ベースシャーシ１１に固定さ
れているが、このテンションレバー軸２９のベースシャ
ーシ１１への取付について図４を用いて説明する。

【００３９】前記テンションレバー軸２９が取り付けら
れるベースシャーシ１１に、テンションレバー軸取付部
６４を形成する。このテンションレバー軸取付部６４に
は、前記テンションレバー軸２９が固定されるテンショ
ンレバー軸受け６５が形成されている。さらに、テンシ
ョンレバー取付部６４は、前記ベースシャーシ１１とか
ら延在されている３つの細い幅の支持片部６６ａ〜６６
ｃで橋架されている。前記支持片部６６ａは略Ｌ字状の
形状で、前記支持片部６６ｂは略Ｓ字状の形状に形成さ
れている。前記支持片部６６ｃは前記テンションレバー
軸取付部６４側から細い幅の支持片６６ｄが延在し、前
記ベースシャーシ１１側から細い支持片６６ｄ’が延在
し、中央部には、矩形状のテンションレバー調整穴６７
ａを穿設されたやや幅広の平面６７からなる形状に形成
されている。

【００４０】つまり、前記テンションレバー軸取付部６
４は、前記支持片部６６ａ〜６６ｃによって、前記ベー
スシャーシ１１に橋架されているような形状に形成す
る。

【００４１】このベースシャーシ１１に前記支持片部６
６ａ〜６６ｃによって３方向から橋架されたテンション
レバー軸取付部６４の前記テンションレバー軸受け６５
に、前記テンション軸２９を取付固定することにより、
前記テンションレバー２７が前記ベースシャーシ１１に
取付られる。

【００４２】このベースシャーシ１１に取り付けられた
前記テンションレバー２７と前記供給リール台１２との
位置関係を調整する際には、前記支持片部６６ｃのテン
ションレバー調整穴６７ａにマイナスドライバーなどの
調整具を差し込み、図中左右方向に捻ることにより、前
記支持片部６６ａと６６ｂを変形させる。

【００４３】すなわち、前記支持片部６６ａ，６６ｂ及
び支持片部６６ｃの支持片６６ｄ，６６ｄ’を変形可能
な細い幅に形成しておき、前記テンションレバー調整穴
６７ａに差し込んだ調整具で前記支持片部６６ａ，６６
ｂを変形させて前記テンションレバー軸取付部１４を移
動させることで、前記供給リール台１２の中心軸と、テ
ンションレバー２７のテンションレバー軸２９との相対
距離を調整する。このテンションレバー軸２９の移動に
より、磁気テープローディング後の前記テンションレバ
ーポスト２８が所定の位置に移動するように設定可能と
なる。

【００４４】また、前記供給リール台１２に所定の制動
力を与えるバンドブレーキ５１が経年変化しても、前記
テンションレバー軸２９と前記供給リール台１２の中心
軸との相対距離は変化しない。

【００４５】さらに、前記テンションレバー軸取付部６
４の変形により、前記テンションレバー軸受け６５に固
定されている前記テンションレバー軸２９の位置移動量
は、前記テンションポスト２８においては、数倍の移動
量となるために、前記テンションレバー軸取付部６４の
支持片部６６ａ，６６ｂの変形量はさほど大きなものと
する必要がない。

【００４６】さらにまた、前記テンションレバー軸取付
部６４とベースシャーシ１１の間の支持片部６６ａ〜６
６ｃは、前記ベースシャーシ１１の同一の板厚で、同一
部材で形成でき、前記支持片部６６ａ〜６６ｃの変形量
も小さいことからテンションレバー２７の軸固定に必要
が強度が確保できる。

【００４７】なお、前記テンションレバー軸２９と供給
リール台１２の相対位置調整時には、テンションポスト
２８を所定のテープローディング位置に揺動させた状態
で、前記ベースシャーシ１１の側面とテンションポスト
２８との間に冶具を介挿させて、前記テンションレバー
調整穴６７ａに調整具を装着して、テンションレバー取
付部６４の位置を変位させると所定の位置調整が容易に
実施できる。

【００４８】以上説明したように、本発明の磁気記録再
生装置は、ベースシャーシと一体に形成され、かつ、ベ
ースシャーシから延在された複数の細い幅の支持片部で
橋架されたテンションレバー軸取付部にテンションレバ
ーの軸を固定し、前記複数の支持片部の単一の支持片部
に調整穴を用いて前記支持片部を変形させることで、前
記供給リール台とテンションレバー軸との相対距離を調
整でき、磁気テープローディング時のテンションポスト
の所定位置設定が可能となった。また、前記供給リール
台のバンドブレーキは、供給リール台に所定の張力が与
えられるように前記テンションレバーに基端が取り付け
られた前記バンドホルダーに取付固定するのみで良く、
ハンドブレーキの取付も簡略できる。

【００４９】

【発明の効果】本発明の磁気記録再生装置は、テンショ
ンレバーの取付固定強度を十分確保しつつ、供給リール
台との相対位置が簡単確実に調整可能となる効果を有し
ている。 また、供給リール台のブレーキバンドの両端
は、テンションレバーに取り付けられたバンドホルダー
に取り付けるのみで組み立て調整が簡易となる効果を有
している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る磁気記録再生装置の一実施形態の
機械的機構を示す正面図。

【図２】本発明に係る磁気記録再生装置の一実施形態の
機械的機構を示す裏面図。

【図３】本発明の磁気記録再生装置の供給リール台とテ
ンションレバーとの構成を示す説明図。

【図４】本発明の磁気記録再生装置のテンションレバー
の回転軸を取付固定するテンションレバー軸取付部の構
成を示す説明図。

【図５】従来の磁気記録再生装置のテープローディング
前の機械的機構を示す正面図。

【図６】従来の磁気記録再生装置のテープローディング
後の機械的機構を示す正面図。

【符号の説明】

１１…ベースシャーシ １２…供給リール台 １３…巻取リール台 ２７…テンションレバー ２８…テンションポスト ２９…テンションレバー軸 ３０…テンションバネ ５１…バンドブレーキ ６１…バンドホルダー ６２…バンドホルダー突起 ６３…バンドホルダー案内溝 ６４…テンションレバー軸取付部 ６５…テンションレバー軸受け ６６…支持片部 ６７ａ…テンションレバー調整穴

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 テープカセットが装填された際に、テー
   プカセットの供給リールと巻取リールが嵌合する供給リ
   ール台と巻取リール台と、 前記供給リール台と巻取リール台に嵌合されたテープカ
   セットの磁気テープを回転ヘッドが内蔵されたシリンダ
   を含むテープ走行経路にローディングするテープローデ
   ィング手段と、 軸を中心に回動自在に設けられ、前記ローディングされ
   たテープに当接するテンションポトスと前記供給リール
   台に対して制動力を与えるブレーキバンドを有するテン
   ションレバーと、 前記テンションレバーの駆動中心軸を前記供給リール台
   に対して相対的に移動させるテンションレバー調整手段
   と、 を具備したことを特徴とする磁気記録再生装置。
2. 【請求項２】 前記テンションレバー調整手段は、機械
   的に変形可能で、かつその変形形状を保持することが可
   能な変形部を介して固定されたベースを備え、前記テン
   ションレバーの駆動中心軸が前記ベースに回動自在に設
   けられていることを特徴とする請求項１記載の磁気記録
   再生装置。
3. 【請求項３】 前記供給リール台及び巻取リール台は、
   シャーシに対して回転可能に取り付けられており、前記
   テンションレバー調整手段の前記変形部と前記ベースが
   前記シャーシ一体的に形成されていることを特徴とする
   請求項２に記載の磁気記録再生装置。
4. 【請求項４】 前記変形部には、該変形部を変形させる
   ための治具が係合される調整穴部が設けられていること
   を特徴とする請求項２に記載の磁気記録再生装置。