JP2002097745A - Pc鋼材の緊張定着部近傍の補強構造 - Google Patents

Pc鋼材の緊張定着部近傍の補強構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】割裂応力の影響を回避するために、PC鋼材の
緊張定着部近傍に配置する補強鉄筋の取付を容易にす
る。 【解決手段】PC鋼材を使用したポストテンション方式
のプレストレストコンクリート構造物におけるPC鋼材
2の緊張定着部近傍Sを補強するものにおいて、PC鋼
材2の定着手段と、この定着手段に取り付けられる補強
手段Rとを備え、補強手段Rが、定着手段と係合して定
着手段から所定距離離れた位置に所定角度で固定され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート構造
物をプレストレストコンクリート構造、プレストレスト
鉄筋コンクリート構造にする場合やコンクリートブロッ
クを緊結する場合のPC鋼材の緊張定着部に好適に使用
される補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート構造物をプレストレ
ストコンクリート構造、プレストレスト鉄筋コンクリー
ト構造にする場合、PC鋼材を弾性変形域で緊張し、P
C鋼材端部をコンクリートに定着してこのPC鋼材の復
元力によりコンクリートにプレストレスを与えている。
このようにしてコンクリートにプレストレスを導入する
場合、PC鋼材の緊張定着部付近のコンクリートには、
大きな圧縮応力と、この圧縮応力と直交する方向に割裂
応力が発生する。そのため、この緊張定着部には、圧縮
応力をコンクリートに均等に配分するためのPC鋼材に
対して直角に定着板を配設するとともに、緊張定着部付
近のコンクリート内には、割裂応力に対応するためのグ
リッド筋やスパイラル筋と言った補強筋を配設して、緊
張定着部及びその近傍における割裂の発生を防止してい
る。また、コンクリートブロック同士を緊締連結する場
合にも、PC鋼材を使用している事例が多いが、この場
合でもPC鋼材端部の緊張定着部付近には、同様に定着
板、補強筋を配置する必要がある。
【0003】従来、この割裂応力に対応する補強筋を取
り付けるために、鉄筋被りを確保して型枠内に配置した
組立加工鉄筋に補助鉄筋を追加していた。すなわち、組
立加工鉄筋に、補助鉄筋を結束あるいは溶接により所定
の位置に取り付け、この補助筋に補強筋を取り付けるも
のである。通常、補強筋を取り付ける位置は、割裂応力
の分布が最大となる、定着板の位置から所定距離離れた
所になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した補
強筋の取り付け方法では、補強筋を取り付けるために補
助鉄筋を組立加工鉄筋に追加する必要がある。組立加工
鉄筋は、比較的短い間隔で配筋してあるので、補強筋を
考慮して補助鉄筋の長さと位置とを決定しなければなら
ず、作業が複雑であった。また、補強筋は、その機能
上、定着板に対して平行又はPC鋼材を中心に点対称に
取り付けなければならない。ところが、補助鉄筋が組立
加工鉄筋に取り付けてあるため、コンクリートの打設中
の振動・締め固め作業やコンクリート圧によって組立加
工鉄筋が横方向や縦方向に位置ずれすることがある。こ
のように、補助鉄筋を取り付けている組立加工鉄筋の位
置がずれると、その組立加工鉄筋に取り付けられている
補助鉄筋の位置がずれることになる。このため、PC鋼
材や定着板を所定位置に強固に取り付けても、PC鋼材
及び定着板に対する補強筋の取付位置がずれており、割
裂応力に対してコンクリートを十分に補強し得るものと
はならなかった。
【0005】本発明は、このような不具合を解消するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係るPC鋼材の緊張定着部近傍
の補強構造は、PC鋼材を使用したポストテンション方
式のプレストレストコンクリート構造物におけるPC鋼
材の緊張定着部近傍を補強するものにおいて、PC鋼材
の定着手段と、この定着手段に取り付けられる補強手段
とを備え、補強手段が、定着手段と係合して定着手段か
ら所定距離離れた位置に所定角度で固定されることを特
徴とする。
【0007】このような構成のものであれば、補強手段
は、定着手段に係合させることにより、定着手段から所
定距離離れた位置に所定角度で固定されるものである。
したがって、所定距離を割裂応力が最大となる位置に合
わせて設定することにより、PC鋼材が定着された際に
発生する割裂応力によるひび割れの発生を抑制すること
が可能になる。
【0008】定着手段としては、補強手段と対向する部
位に複数の係合穴を備え、補強手段が、PC鋼材と直交
する方向に配設される筋部材と、その筋部材を定着手段
から所定距離離間した位置に固定する長さの位置決め部
材とを備え、係合穴に位置決め部材を係合して筋部材を
所定位置に配設するものが挙げられる。具体的には、定
着手段が、中央にPC鋼材が貫通する貫通孔を備える円
板からなるものが好ましい。このように、定着手段に係
合穴を設けておき、その係合穴に位置決め部材を係合さ
せるように構成すれば、補強手段を迅速に取り付けるこ
とができ、作業時間を短縮することができる。これによ
って、プレストレストコンクリート構造物の製造費を低
減することが可能になる。
【0009】また、筋部材としては、網目状に交叉して
形成されたグリッド筋からなり、グリッド筋に位置決め
部材が折り畳み可能に取り付けられてなるものが望まし
い。さらには、筋部材が、PC鋼材の軸方向に伸びるス
パイラル筋からなり、スパイラル筋に位置決め部材が折
り畳み可能に取り付けられてなるものが挙げられる。
【0010】複数のコンクリートブロックの連結におい
ては、定着手段が、コンクリートブロックを連結する連
結部材であるものであってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図面を参照して説明する。
【0012】図1に示すものは、ポストテンション方式
のプレストレストコンクリートブロック(以下、コンク
リートブロックと略称する)1における補強構造で、図
示しない型枠内に補強手段Rを所定位置に所定角度で配
設した後コンクリートを打設し、打設したコンクリート
が所定の強度に達した後、アンボンドPC鋼材(以下、
PC鋼材と略称する)2を一端を定着した状態で他端を
緊張し、定着手段である定着板3によりPC鋼材2を定
着することによってコンクリートブロック1にプレスト
レスを導入するもので、補強手段RによりPC鋼材2の
緊張定着部近傍Sを補強するものである。図1におい
て、Nはナット、Wはワッシャであり、PC鋼材2を定
着するためのものである。なお、図1において、組立加
工鉄筋については図示を省略する。
【0013】補強手段Rは、PC鋼材2と直交する方向
に配設される筋部材であるグリッド筋4と、そのグリッ
ド筋4を定着板3から所定距離離間した位置に固定する
長さの位置決め部材である長さの等しい2本のスペース
筋5とで構成される。グリッド筋4は、図2〜3に示す
ように、3回180°方向転換して半円形状に折曲され
た曲げ部4aaを有するグリッド部材4aの2本を、折
り曲げ方向が直交するようにつまり網目状になるよう
に、曲げ部4aa及び直筋部4abにおける重ね合わせ
部分において溶接固定して形成するものである。グリッ
ド部材4aは、平面的には略正方形となる外郭形状をし
ており、したがって、90°方向を変えた状態で重ね合
わせることにより、内側に位置するそれぞれの直筋部4
abが直交して網目状になるものである。そして、この
ようにして一体化されたグリッド部材4aの一方に対し
て、使用位置にまで伸ばされた際に、定着板3に設けら
れる係合穴3aに対応する位置に、スペース筋5が折り
畳み可能に取り付けられる。
【0014】スペース筋5は、その一方の端部がループ
状に折曲してあり、そのループ部分5aをグリッド部材
4aの一方に係合させて、折り畳み可能に取り付けられ
るもので、係合穴3aに係合する他方の端部には合成樹
脂製の被覆部材5bが被せてある。このように、スペー
ス筋5の他方の端部は、ループ状に折曲してあるので、
この実施の形態のものでは、横方向にのみ回転するもの
で、縦方向には回転しない。したがって、スペース筋5
は、グリッド筋4に対して水平方向において略90°の
角度をなす位置に静止させることができる。このスペー
ス筋5の長さは、グリッド筋4の取付位置を決定するも
のであり、割裂応力の分布に合わせて、つまり少なくと
も割裂応力の最大となる位置にグリッド筋4が位置する
ように対応するように設定するものである。また、スペ
ース筋5は、定着板3と係合した際に、PC鋼材2を中
心としてその周囲方向に回転しないように、グリッド筋
4の中央に対して点対称に配置するものである。
【0015】定着板3は、図4〜図5に示すように、円
板からなり、中央にPC鋼材2が通る貫通孔3bが設け
てあるとともに、その貫通孔3bの中心つまり円板の中
心に対して点対称に、スペース筋5を係合するための係
合穴3aが設けてある。この係合穴3aは、貫通してお
らず、定着板3の厚みの約1/2程度の深さを有してい
る。このように、係合穴3aが貫通していないことによ
り、係合穴3aにスペース筋5を係合させた際に、スペ
ース筋5が係合穴3a内で停止することにより、グリッ
ド筋4の位置が決定するとともに、スペース筋5の長さ
が等しいことから定着板3に平行に、かつPC鋼材2に
直角に配置されるものである。
【0016】このような構成において、型枠が組み立て
られる際に、定着板3が型枠の所定位置に取り付けら
れ、その定着板3の係合穴3aにスペース筋5の他方の
端部が係合されて型枠内にグリッド筋4が配設される。
このグリッド筋4の配設において、組立加工鉄筋が存在
するためにスペース筋5を型枠内に通す空間が制約され
ることがある。このような場合は、定着板3の角度つま
り係合穴3aが水平となす角度を変更し、係合穴3aが
組立加工鉄筋の存在しない方向に向くようにする。つま
り、定着板3は円板であるので、係合穴3aを静止させ
る位置は、貫通孔3bを中心にして定着板3を回転させ
ることにより、所望に位置に変更し得るものである。こ
のようにして、係合穴3aの位置を組立加工鉄筋が存在
しない方向に向けておいて、スペース筋5が挿通する空
間を設定する。この後、スペース筋5の被覆部材5bを
被せた端部を係合穴3bに嵌入し、グリッド筋4を定着
板3に係合固定する。なお、定着板を矩形のものとした
場合には、4個以上の係合穴を設けることにより、上記
した定着板3を回転させて係合穴3aの位置を変更する
ものと同様の効果を得ることができ、グリッド筋4の配
設を容易にできるようにするものである。
【0017】このようにして配設されたグリッド筋4
は、スペース筋5により、割裂応力が略最大となる位置
に、PC鋼材2と直交する方向に配設されて、打設され
たコンクリートに定着する。この後、PC鋼材2により
プレストレスが導入された際に生じる割裂応力を吸収し
てPC鋼材2の緊張定着部近傍Sを補強するものであ
る。この場合に、それぞれのグリッド部材4aの曲げ部
4aaにおいては、湾曲していることにより狭い領域で
コンクリートと接触する距離が長くなる。このため、割
裂応力により引っ張られるが、湾曲していることにより
変形しにくく、その形状を保持して、ひび割れが発生す
るのを抑制するものである。
【0018】以上のように、グリッド筋4の取付は、ス
ペース筋5の先端を定着板3の係合穴3bに嵌入するだ
けであり、取付は非常に簡単なもので、よって短時間で
取付作業を終了することができる。しかも、グリッド筋
4は、定着板3からスペース筋5により規定された距離
離れた位置に取り付けられるので、クリッド筋4の位置
を測定することなく、所定位置に所定の角度で取り付け
られるものである。
【0019】また、グリッド筋4は、組立加工鉄筋に補
助鉄筋等を使用して間接的に、あるいは直接に取り付け
られるものではないので、コンクリートブロックを製造
する際のコンクリート打設中の振動・締め固め作業やコ
ンクリート圧により組立加工鉄筋の位置がPC鋼材2の
位置に対してずれても、グリッド筋4のPC鋼材2に対
する位置はずれないので、割裂応力に対して所望の補強
構造を確立することができる。しかも、補助鉄筋を使用
しないので、コンクリートブロックを製造する場合の材
料を必要最小限にすることができ、製造コストを低減す
ることができる。さらに、スペース筋5は、折り畳むこ
とができるので、輸送の際にその嵩が高くならず、一度
に大量に輸送することができる。
【0020】なお、本発明は以上に説明した実施の形態
に限定されるものではない。
【0021】補強手段Rとしては、上記したグリッド筋
4に代えて、一本の鉄筋をらせん状に曲げたものであっ
てもよい。すなわち、補強手段Rを構成する筋部材は、
図7に示すような、らせん状に曲げられた鉄筋からなる
スパイラル筋6で構成されるもので、そのスパイラル筋
6に取り付けられる位置決め部材は、一方のスペース筋
すなわち固定スペース筋6aが固定され、他方のスペー
ス筋すなわち可動スペース筋6bが折り畳み可能にスパ
イラル筋6に取り付けられるものである。定着手段とし
ては、上記実施の形態において説明した定着板3を使用
するものである。スパイラル筋6は、定着板3より大き
い曲率を有して曲げられた1本の鉄筋からなり、その巻
きはじめの端部が折曲されてスペース筋6aとして機能
するようになっている。このスパイラル筋6は、例えば
3〜5cmの間隔をあけてループ状に形成してあるもの
で、割裂応力が最大となる位置が、PC鋼材2の端部か
ら例えば約10cmであるので、この位置に合わせて2
〜4回程度ループ状にしてある。そして、折曲された一
方の端部に形成された固定スペース筋6aに対をなすも
う一方の可動スペース筋6bは、スパイラル筋6の中心
軸に対して点対称に取り付けられ、上記の実施の形態と
同様に、折り畳み可能になっている。具体的には、この
可動スペース筋6bは、直角に折り曲げられた全体形状
をしており、その短辺側の端部がループ状に折曲され
て、その長辺部が使用位置においてスパイラル筋6の内
側に位置するように取り付ける。この形状は、スパイラ
ル筋6が定着板3より大きいためである。
【0022】このようなスパイラル筋6にあっても、上
記したグリッド筋4と同様に、定着板3に対して所定距
離離れた位置に、スパイラル筋6の中心軸をPC鋼材2
の中心軸に一致させてPC鋼材2と直角に配置する。こ
の場合、固定及び可動スペース筋6a,6bを定着板3
に係合することによりスパイラル筋6の位置と角度とが
決定されるので、取付位置を計測することなくスパイラ
ル筋6を取り付けることができる。
【0023】このようにして取り付けられたスパイラル
筋6は、円弧部分が連続していることにより、コンクリ
ートに定着し、割裂応力により引っ張られた際に変形す
ることを防止することができ、つまり割裂応力に対して
抵抗となり、PC鋼材2の緊張定着部近傍Sを補強する
ものである。ひび割れの発生を防止することができる。
また、このスパイラル筋6は、鉄筋をらせん状に曲げて
製造するので、製造工程を簡素化することができ、よっ
て製造費を低減することができる。
【0024】以上は、補強手段Rの形状の異なるものの
例を説明したが、定着手段として、図8に示すように、
複数のコンクリートブロックCBをPC鋼材2により連
結する場合において、コンクリートブロックCBのハン
チ部CBaに埋設される連結部材7に係合穴7aを設け
てなるものを用いてもよい。すなわち、連結部材7は、
図9〜図10に示すように、上面が開放された箱体から
なり、側面にはPC鋼材2が挿通する貫通孔7bが設け
てあり、その内部でワッシャ、ナット、アンカープレー
トを用いてPC鋼材2を緊張定着し得るようになってい
る。この連結部材7は、コンクリートブロックCBのハ
ンチ部CBaに、長手方向の略中央位置において、コン
クリートブロックCB内部に向けて開口して設けられる
もので、PC鋼材2の挿通方向において背向する外面に
それぞれ、例えばパイプのような筒状の部材を固定し
て、補強手段のスペース筋5,6a,6bを係合する係
合穴7aを設けてなるものである。係合穴7aは、上記
した定着板3の場合と同様に、貫通孔7bの中心に対し
て点対称に配設するものである。したがって、この連結
部材7に対して、連結部材7の側面に補強手段Rが係合
穴7aとの係合により所定位置に所定角度で取り付けら
れるものである。そして、連結部材7の側面内部におい
て、アンカープレートを用いてPC鋼材2を定着するの
で、連結部材7の側面から所定距離離れた領域が緊張定
着部近傍Sとなる。
【0025】このようなものであれば、上記した定着板
3と同様に、補強手段Rを容易に連結部材7に取り付け
ることができ、補強手段Rを緊張定着部近傍Sの所定位
置に所定角度で配置することができる。したがって、コ
ンクリートブロックCBを連結する際にPC鋼材2を緊
張し、その結果緊張定着部近傍Sに割裂応力が発生して
も、補強手段Rにより緊張定着部近傍Sが補強されてい
るので、上記実施の形態と同じに、ひび割れを防止する
ことができる。
【0026】なお、上記した実施の形態における定着板
3及び連結部材7において、係合穴3a,7aは2ヶ所
に設けるものを説明したが、図示した係合穴3a,7a
と線対称にさらに2ヶ所設けて、4ヶ所に係合穴を備え
るものであってもよい。
【0027】その他、各部の構成は図示例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、補強手
段は、定着手段に係合させることにより、定着手段から
所定距離離れた位置に所定角度で固定されるので、容易
に補強手段を所定位置に配置することができる。したが
って、所定距離を割裂応力が最大となる位置に合わせて
設定することにより、PC鋼材が定着された際に発生す
る割裂応力によるひび割れの発生を抑制することができ
る。また、補強手段は、定着手段に係合するものである
ので、コンクリート打設中の振動・締め固め作業やコン
クリート圧により組立加工鉄筋が位置ずれを起こして
も、その影響を受けることなく所望の位置に留めること
ができ、割裂応力に対して適切な補強をすることができ
る。
【0029】定着手段が、補強手段と対向する部位に係
合穴を備え、補強手段が、PC鋼材と直交する方向に配
設される筋部材と、その筋部材を定着手段から所定距離
離間した位置に固定する長さの位置決め部材とを備え、
係合穴に位置決め部材を係合して筋部材を所定位置に配
設するものであれば、補強手段を迅速に取り付けること
ができ、作業時間を短縮することができる。また、補強
手段を配設するために、組立加工鉄筋に補助鉄筋を固定
する必要がないので、余分な鉄筋加工費を不要にするこ
とができる。これによって、プレストレストコンクリー
ト構造物の製造費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す断面図。
【図2】同実施の形態の補強手段の正面図。
【図3】同実施の形態の補強手段の側面図。
【図4】同実施の形態の定着板の正面図。
【図5】同実施の形態の定着板の側面図。
【図6】同実施の形態の補強手段と定着板との関係を分
解して示す斜視図。
【図7】同実施の形態の補強手段の異なる図6相当図。
【図8】本発明の他の実施の形態におけるコンクリート
ブロックの構成を示す一部を切り欠いて示す斜視図。
【図9】他の実施の形態の連結部材の側面図。
【図10】他の実施の形態の補強手段の取付状態を示す
正面図。
【符号の説明】
1…プレストレストコンクリートブロック 2…PC鋼材 3…定着板 3a…係合穴 3b…貫通孔 4…クリッド筋 5…スペース筋 6…スパイラル筋 6a…固定スペース筋 6b…可動スペース筋 7…連結部材 7a…係合穴 7b…貫通孔 R…補強手段 S…緊張定着部近傍
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 勲 奈良県大和郡山市北郡山町100番地の43 Fターム(参考) 2E164 AA02 AA31 DA29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PC鋼材を使用したポストテンション方式
    のプレストレストコンクリート構造物におけるPC鋼材
    の緊張定着部近傍を補強するものにおいて、PC鋼材の
    定着手段と、この定着手段に取り付けられる補強手段と
    を備え、補強手段が、定着手段と係合して定着手段から
    所定距離離れた位置に所定角度で固定されることを特徴
    とするPC鋼材の緊張定着部近傍の補強構造。
  2. 【請求項2】定着手段が、補強手段と対向する部位に複
    数の係合穴を備え、補強手段が、PC鋼材と直交する方
    向に配設される筋部材と、その筋部材を定着手段から所
    定距離離間した位置に固定する長さの位置決め部材とを
    備え、係合穴に位置決め部材を係合して筋部材を所定位
    置に配設することを特徴とする請求項1記載のPC鋼材
    の緊張定着部近傍の補強構造。
  3. 【請求項3】定着手段が、中央にPC鋼材が貫通する貫
    通孔を備える円板からなることを特徴とする請求項2記
    載のPC鋼材の緊張定着部近傍の補強構造。
  4. 【請求項4】筋部材が、網目状に交叉して形成されたグ
    リッド筋からなり、グリッド筋に位置決め部材が折り畳
    み可能に取り付けられてなることを特徴とする請求項2
    又は3記載のPC鋼材の緊張定着部近傍の補強構造。
  5. 【請求項5】筋部材が、PC鋼材の軸方向に伸びるスパ
    イラル筋からなり、スパイラル筋に位置決め部材が折り
    畳み可能に取り付けられてなることを特徴とする請求項
    2又は3記載のPC鋼材の緊張定着部近傍の補強構造。
  6. 【請求項6】定着手段が、コンクリートブロックを連結
    する連結部材であることを特徴とする請求項1、2、4
    又は5記載のPC鋼材の緊張定着部近傍の補強構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016132877A (ja) * 2015-01-16 2016-07-25 株式会社長谷工コーポレーション Pc鋼線緊張端部の割裂防止用補強筋素材とこれを用いた補強筋
JP7428629B2 (ja) 2020-11-11 2024-02-06 大成建設株式会社 定着部構造および定着部鉄筋組立方法

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