JP2002097533A - 金属基複合材料の製造方法 - Google Patents

金属基複合材料の製造方法

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JP2002097533A
JP2002097533A JP2000291498A JP2000291498A JP2002097533A JP 2002097533 A JP2002097533 A JP 2002097533A JP 2000291498 A JP2000291498 A JP 2000291498A JP 2000291498 A JP2000291498 A JP 2000291498A JP 2002097533 A JP2002097533 A JP 2002097533A
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Chihiro Kawai
千尋 河合
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高熱伝導率のヒートシンク材である金属基複
合材料を、高価なダイヤモンドや活性銀蝋粉末を用いず
に、低コストで製造する方法を提供する。 【解決手段】 黒鉛粉末またはセラミック粉末の表面
に、周期律表IVa、Va、VIa族の金属の少なくと
も1種をコーティングして金属被覆粉末とする第1工程
と、その金属被覆粉末を高温で熱処理して炭化物被覆粉
末とする第2工程と、この炭化物被覆粉末と純Ag、純
CuまたはAg-Cu合金との混合粉末を作製しこれを
成形する第3工程と、この成形体を1.333×10-2
Pa以下の高真空またはHe、Ar、またはH2ガス中
で、且つ、前記純Ag、純CuまたはAg-Cu合金の
融点以上で焼結する第4工程を、含むことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置用のヒ
ートシンク材料として使用される高い熱伝導率を有する
金属基複合材料を製造する製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体レーザーやマイクロ波素子
等の半導体素子を搭載した電子部品のヒートシンク材料
が強く要求されている。従来は、半導体レーザーやマイ
クロ波素子等の半導体素子を搭載した電子部品はその発
熱量が小さかったため、熱伝導率が低くても、半導体素
子と熱膨張係数が近いAl23やALNがヒートシンク
材料として用いられていた。
【0003】しかし、最近では情報量の増大に伴い素子
の大型化や高出力化が進み、発熱量の増大が問題となっ
ている。ALNは熱伝導率も比較的良好であり、またS
iやInPと熱膨張係数が近いため、最近迄使用されて
きたが、更なる高出力化や、GaAsのように熱膨張係
数の大きい素子には対応が難しくなっている。
【0004】具体的には、各種半導体材料の熱膨張係数
は、Siが4.2×10-6/K、InPが4.5×10
-6/K、GaAsが5.9×10-6/K程度であるため
に、ヒートシンク材料としては、これら半導体材料の熱
膨張係数に近いことが望ましい。ヒートシンク材料に必
要な物性としては、熱伝導率がCu(395W/mK)と
同等かそれ以上、熱膨張係数がCu(16.9×10-6
/K)以下が目安である。更には、ヒートシンク材料の
ヤング率は小さいほど、発生する熱応力が小さくなるた
め望ましい。
【0005】熱伝導率が最も高い材料はダイヤモンドや
立方晶窒化硼素(以後、c-BNと称す)であるが、これ
らの材料は各種半導体材料に比べ、熱膨張係数が小さす
ぎ(ダイヤモンド2.3×10-6/K、c-BN3.7×
10-6/K)、且つ、ヤング率が非常に大きいので(83
0〜1050GPa)、ヒートシンク材と半導体素子の
蝋づけ時やデバイスとしての使用時に、両者の間に大き
な熱応力が発生して破壊が生じることがある。
【0006】比較的熱膨張係数が小さく、熱伝導率が高
い材料として、セラミックスと金属を複合したAl-S
iCをはじめとする複合材料が発明されている。しか
し、Alの熱伝導率(室温で約238W/mK)が低いた
めに複合材料にした場合の熱伝導率にも上限が存在し、
高熱伝導率の要求を満たすことが出来ない。Alの代わ
りに、より熱伝導率の高いCu(395W/mK)やAg
(420W/mK)を用いることも考えられるが、SiC
との濡れ性が極めて悪いためにCu、Ag等が持つ本来
の高熱伝導性を生かすことが出来ない。
【0007】CuやAgとの濡れ性を向上させたヒート
シンク材料として、焼結法によって作られたダイヤモン
ド-Ag系やダイヤモンド-Cu系複合材料が特開平11
―67991号公報に開示されている。これは、ダイヤ
モンド粉末とAg-Cu-Ti系粉末を混合、成形後、そ
の合金の融点以上で加熱することにより、Ti成分がダ
イヤモンド粒子表面に拡散、反応し、その表面にTiC
層が形成される。その結果、TiCと溶融Cu、または
溶融Agの濡れ性が高いために、ダイヤモンド粒子と金
属の界面が密着し、高い熱伝導率が得られるのである。
【0008】また、ダイヤモンド-Ag系やダイヤモン
ド-Cu系複合材料の製法として、溶浸法が特開平10
―223812号公報に開示されている。それは、ダイ
ヤモンド粉末とAg-Cu-Ti系粉末を混合、成形後、
その合金の融点以上で加熱してダイヤモンド粒子表面に
TiC層を形成させた後、さらに加熱してAg、Cu成
分を揮発させて多孔体とする。そして、この多孔体に溶
融Ag-Cu合金を含浸させて、焼結法よりも大きい相
対密度と高い熱伝導率の複合材料を得るものである。
【0009】しかし、上記の焼結法、溶浸法による2つ
の発明に共通する課題として、ダイヤモンドは極めて
高価である、ダイヤモンドの硬度が高いために、成形
時に金型を激しく摩耗させコスト面で不利である、こと
が挙げられ実用化を阻害する大きな要因となっている。
【0010】Ag及び/又はCu基合金と炭素粒子から
なる高熱伝導性の複合材料を低コストで作製する方法と
して、ダイヤモンドと同じ炭素である黒鉛を炭素源とし
て用いる方法がある。この方法によれば、黒鉛は特定の
結晶軸方向に極めて大きい熱伝導率を持つとともに黒鉛
粒子の表面に形成されるTiCの膜厚を制御することに
より、より高い熱伝導率のものが得られるという特徴が
ある。また、黒鉛を用いることにより、高硬度のダイヤ
モンド粒子を用いる場合のような成形時の金型摩耗は殆
ど無くなる。
【0011】上記金属基複合材料は、以下のようにして
作製される。即ち、高純度黒鉛粉末と、周期律表IV
a、Va、VIa族の金属の少なくとも1種を含むAg
及び/又はCu合金の粉末を所定の組成で混合し、面圧
300MPa以上で成形後、1.333×10-2Pa以
下の高真空またはHe、Ar、またはH2ガス中にて、
前記合金の融点以上で加熱する。加熱中、前記合金中の
周期律表IVa、Va、VIa族の金属の少なくとも1
種の成分が黒鉛と反応し、炭化物を形成する。これら炭
化物と溶融したAg及び/又はCuを含む金属とは極め
て濡れ性が高いために、炭化物とAgまたはCuは強固
に密着することになる。
【0012】
【発明が解決しょうとする課題】前述のように、ダイヤ
モンドを用いたヒートシンク材としての複合材料の性能
は良い。しかし、ダイヤモンド自体が高価なこと、硬度
大のため成形時の金型摩耗等が激しいため、コスト面で
不利であった。一方、前述のようにダイヤモンドに代え
て高純度黒鉛粉末を用いたAg及び/又はCu合金と炭
素粒子からなる複合材料も開発されているが、この材料
も前記合金粉末がコスト高であるのが難点である。 即
ち、活性銀蝋は通常Ag-Cu-Ti成分であるが、Ti
がAg-Cu合金中に均一に溶解・分布した粉末とする
には、真空溶解工程が必要であり、コストが高くなるこ
とが避けれない。例えば、通常市販の活性銀蝋粉末は純
Ag粉末の10倍ほどの価格になっている。
【0013】本発明は、高熱伝導率のヒートシンク材で
ある金属基複合材料を、高価なダイヤモンドやAg-C
u-Ti系のような活性銀蝋粉末を用いずに、低コスト
で製造する方法を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による金属基複合
材料の製造方法を以下に記す。黒鉛粉末またはセラミッ
ク粉末の表面に、周期律表IVa、Va、VIa族の金
属の少なくとも1種をコーティングして金属被覆粉末と
する第1工程と、その金属被覆粉末を高温で熱処理して
炭化物被覆粉末とする第2工程と、この炭化物被覆粉末
と純Ag、純CuまたはAg-Cu合金との混合粉末を
作製しこれを成形する第3工程と、この成形体を1.3
33×10-2Pa以下の高真空またはHe、Ar、また
はH2ガス中で、且つ、前記純Ag、純CuまたはAg-
Cu合金の融点以上で焼結する第4工程を、含むことを
特徴とする。尚、好ましい方法として、前記第1工程
は、黒鉛粉末またはセラミック粉末に周期律表IVa、
Va、VIa族の金属の少なくとも1種を含むAg及び
/又はCuを含む合金をコーティングしてこれらの金属
で被覆された粉末とし、第2工程以降は上記と同じ製造
方法も本発明には含まれる。
【0015】尚、前記コーティング層の厚みは、0.2
〜2.0μmが望ましく、また、炭化物で被覆された黒
鉛粉末またはセラミック粉末が金属基複合材料全体の3
0〜85vol%を占めることが好ましい。また、前記
金属基複合材料中のCuの量が、CuとAgの総量に対
して0〜20vol%または80〜100vol%であ
ることが望ましい。
【0016】前記第一工程におけるコーティング法は、
PVD法またはスパッタリング法であることが好まし
く、その際のターゲット材としては、周期律表IVa、
Va、VIa族の金属の少なくとも1種からなるターゲ
ット(ターゲット1)、Agのターゲット(ターゲット
2)、およびCuのターゲット(ターゲット3)の3種の
ターゲットを用いる。そして、黒鉛粉末またはセラミッ
ク粉末の表面にこれら3種の成分を含む合金からなる層
をコーティングして金属被覆複合粉末を作製するのが好
ましい。
【0017】また、前記焼結温度Tは、金属成分の融点
Tmに対して、Tm≦T≦Tm+20(℃)が好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明者によれば、活性銀蝋粉末
を使用しなくても、黒鉛粉末やセラミック粉末とAg及
び/又はCuとの濡れ性を向上させることができる。以
下本発明を詳細に説明する。
【0019】本発明の方法では、第一工程で黒鉛粉末ま
たはセラミック粉末の表面に周期律表IVa、Va、V
Ia族の金属の少なくとも1種の金属を均一にコーティ
ングし、第二工程で、これを熱処理してコーティング層
を炭化し、前記金属の炭化物からなる層で被覆された粉
末とする。次に、この炭化物被覆黒鉛粉末と純Agまた
は純Cu、或いはAg-Cu合金粉末を混合し、成形後、
含まれる金属の融点以上で焼結する。
【0020】安価で均一にコーティングする方法には、
真空蒸着やイオンプレーティング等の物理蒸着が優れ
る。例えば、特開平5―194063号公報に開示され
ているように、内部にスパッタリングターゲット(T
i)が装着されたドラムに黒鉛粉末を装填し、ドラムを
回転させながらスパッタすることにより、黒鉛粉末表面
に均一にTiをコーティングすることが可能である。そ
の他のコーティング方法としては、TiCl4ガスとC
4ガスを流しながら、黒鉛粉末表面にTiCを析出さ
せるCVD法等も考えられる。
【0021】しかし、黒鉛粉末またはセラミック粉末の
表面に均一にコーティングするには、粉末の隙間にガス
をムラなく浸透させる必要があるが、これが難しい。ま
た、可能になったとしても極めて高コストになってしま
うという問題があるので、CVD法よりも物理蒸着の方
が好ましい。
【0022】TiをTiCへ転化させるのは容易であ
る。例えば、黒鉛とTiをArガス中、温度1200℃
程度で数時間加熱すると、TiはTiCへ転化する。T
iCに転化した黒鉛粉末とAg,CuまたはAg-Cu
合金の混合粉末を作製し、成形、焼結すると、溶融した
金属成分はTiCと濡れるために界面が密着し、高い熱
伝導率が得られる。Tiの代わりにW、Cr、Hf、N
b、Ta、またはMoを用いても同様の効果があるが、
Tiが最も有効である。
【0023】スパッタリングのターゲットとして、Ti
以外に、Ag、Cuを加え、3成分の金属を同時に黒鉛
粉末またはセラミック粉末にスパッタしてコーティング
すると、濡れ性が向上するために更に高い熱伝導率が得
られる。これは以下の理由による。
【0024】3成分を同時にスパッタすると、あたかも
活性銀蝋粉末のように、Ag-Cu系金属中にTiが均
一に分布する。このような黒鉛粉末またはセラミック粉
末をAg、CuまたはAg-Cu合金粉末と混合し、成
形、焼結すると、被覆されたAg-Cu-Ti成分中のT
iが黒鉛と反応してTiCに転化すると同時に、そのT
iC膜の表面に更にAg-Cu成分が被覆された状態に
なる。このため、Ag、Cu、またはAg-Cu系溶融
金属と最も容易に濡れが生じるのである。
【0025】TiCをはじめとする被覆層の厚みは0.
2〜2.0μmが好ましい。0.2μm未満では濡れ性
が低下するし、2.0μmを超えると、界面での熱伝導
のロスが大きくなり、共に熱伝導率が低下する。Ag-
Cu-Ti等の3成分系金属をコーティングする場合
は、焼結後にTiCの厚さが0.2〜2.0μmになる
ように3成分系金属のコーティング厚さを調整しておけ
ばよい。この場合のコーティング厚さは、0.2〜2.
0μmよりも厚くなるのは当然である。
【0026】炭化物で被覆された炭素粉末またはセラミ
ック粉末の量は、金属基複合材料全体の30〜85vo
l%が好ましい。金属基複合材料の熱膨張係数は、黒鉛
量が増加するほど低下するので、熱膨張係数を15×1
-6/K以下にするには、炭化物で被覆された炭素粉末
またはセラミック粉末の量を金属基複合材料全体の30
vol%以上にすればよい。一方、85vol%を超え
ると金属成分の量が少なくなり濡れ性が低下し、熱伝導
率が低下するからである。
【0027】金属基複合材料中のCu濃度は、CuとA
gの総量に対して0〜20vol%、または80〜10
0vol%であることが好ましい。なぜなら、20vo
l%を超え80vol%未満では、Ag-Cu合金の熱
伝導率が低下し、金属基複合材料の熱伝導率が低下する
ためである。
【0028】焼結温度をT、金属成分の融点をTmとす
ると、焼結温度は、Tm≦T≦Tm+20(℃)を満足する
ようにすると最も熱伝導率が高くなる。焼結温度が、T
m+20(℃)を超えると、溶融金属の表面張力が低下し
て、焼結時に金属成分が金属基複合材料の表面に浸み出
しやすくなるからである。
【0029】黒鉛粉末の粒度は、20μm以上が好まし
い。20μm未満でもコーティングは可能であるが、粉
末の比表面積が大きくなりすぎて、例えば、TiCを同
じ膜厚にコーティングする時に必要な時間がかかりすぎ
ることになり、コストが高くなる。上限値は特にない
が、金属粉末との混合工程を考慮すると、600μm位
を上限値とするのが望ましい。黒鉛粉末の代わりに熱伝
導率の高いセラミック粉末を用いても良い。セラミック
スの中ではSiCが最も熱伝導率が高いので好ましい。
【0030】本発明の金属基複合材料からなるヒートシ
ンク材をパッケージに応用した具体例を、図1に基づい
て説明する。この具体例では、パッケージ1の中に本発
明の金属基複合材料からなるヒートシンク2が設けら
れ、このヒートシンク2の上に半導体素子3が搭載され
ている。半導体素子3にはボンディングワイヤ4が接続
され、そのボンディングワイヤ4の他端はリードフレー
ム5に接続されている。
【0031】一般に、このような構成のパッケージ1に
おいては、半導体素子3はヒートシンク2よりも小さい
ため、ヒートシンク2の放熱機構としては面内方向(水
平方向)に熱を逃がす方が効率が良い。このため、本発
明品のように黒鉛の配向性によって面内方向の熱伝導率
が高い金属基複合材料は、このような用途のヒートシン
ク材として最適である。
【0032】(実施例1)原料粉末として、平均粒径が
400μmの熱分解黒鉛粉末と、平均粒径が100μm
のAg粉末(99.9%)、を用意した。内部にスパッタ
リング装置を装備した回転ドラムに黒鉛粉末を装填し、
スパッタリングにより表1に示す各組成の金属を、黒鉛
粉末にコーティングした。
【0033】次に、周期律表IVa、Va、VIa族の
金属の1種を単独でコーティングした場合は、その金属
被覆黒鉛粉末をArガス中、温度1200℃で2hr加
熱し、炭化物に転化させた。Ag−Cuを含むコーティ
ングを行った場合は、そのまま以降の工程に流した。炭
化物コーティング層の厚さは、透過電子顕微鏡により確
認した。
【0034】作製した炭化物被覆黒鉛粉末と、Ag粉末
を所定の量で混合し、圧力500MPaでプレス成形し
た。そして、成形体を1気圧のH2ガス中、温度950
〜1000℃で1hr加熱して焼結体とした。その結果
を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】これら焼結体のヒートシンク材としての性
能を評価した。焼結体を、φ10×2mmに切り出し、
密度を測定後、レーザーフラッシュ法により熱伝導率を
測定した。焼結体を、φ5×10mmに切り出し、密度
を測定後、差動トランス式熱膨張係数測定装置により熱
膨張係数を測定した。尚、これらの試料の切り出しは、
焼結体の厚み方向と試料の厚み方向が一致する方向、お
よび焼結体の厚み方向と試料の厚み方向が直角になる方
向、それぞれについて実施した。焼結体の性能評価の結
果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】コーティングをしなかった試料No.1-1
は、焼結後の金属成分の浸みだしが多く、加工により崩
壊した。TiC等の炭化物を黒鉛粉末表面にコーティン
グすることにより、金属基複合材料の熱伝導率は大きく
向上した。特に、Ag−Ti、Cu−Ti、Ag−Cu
−Ti成分をコーティングすると、熱伝導率は更に大き
く向上した。
【0039】(実施例2)原料粉末として、平均粒径が
200μmの熱分解黒鉛粉末と、平均粒径が100μm
のAg粉末(99.9%)、及び平均粒径が100μmの
Cu粉末(99.9%)を用意した。内部にスパッタリン
グ装置を装備した回転ドラムに黒鉛粉末を装填し、スパ
ッタリングによりAg、Cu、Ti金属を、黒鉛粉末に
コーティングした。炭化物コーティング層の厚さは、透
過電子顕微鏡により確認した。
【0040】次に、作製したAg、Cu、Ti等の金属
被覆黒鉛粉末と、Ag、CuまたはAg-Cu合金粉末
を所定の量で混合し、圧力500MPaでプレス成形し
た。そして、成形体を1気圧のH2ガス中、温度820
〜1090℃で1hr加熱して焼結体とした。その結果
を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】これら焼結体のヒートシンク材としての性
能を評価した。焼結体を、φ10×2mmに切り出し、
密度を測定後、レーザーフラッシュ法により熱伝導率を
測定した。焼結体を、φ5×10mmに切り出し、密度
を測定後、差動トランス式熱膨張係数測定装置により熱
膨張係数を測定した。尚、これらの試料の切り出しは、
焼結体の厚み方向と試料の厚み方向が一致する方向、お
よび焼結体の厚み方向と試料の厚み方向が直角になる方
向、それぞれについて実施した。焼結体の性能評価の結
果を表4に示す。
【0043】
【表4】
【0044】コーティングを実施しなかった試料No.
2−1は、焼結後の金属成分の浸みだしが多く、加工に
より崩壊した。また、金属基複合材料中のCuが、Cu
とAgの総量に対して20vol%以下の試料No.2-
10〜2-12と、80vol%以上の試料No.2-2〜2-5
は、熱伝導率が高かった。
【0045】(実施例3)原料粉末として、平均粒径が
150μmのSiC粉末(6H型結晶系)と、平均粒径が
120μmのAg粉末(99.9%)、を用意した。内部
にスパッタリング装置を装備した回転ドラムにSiC粉
末を装填し、スパッタリングにより表5に示す各組成の
金属を、SiC粉末にコーティングした。
【0046】次に、Tiを単独でコーティングした場合
は、その金属被覆SiC粉末をArガス中、温度120
0℃で2hr加熱し、コーティングした金属を炭化物に
転化させた。Ag−Cuを含むコーティングを行った場
合は、そのまま以降の工程に流した。炭化物コーティン
グ層の厚さは、透過電子顕微鏡により確認した。
【0047】作製した炭化物被覆SiC粉末と、Ag粉
末を所定の量で混合し、Arガス中、温度350℃、圧
力500〜800MPaで温間プレス成形した。そし
て、成形体を1気圧のH2ガス中、温度950〜100
0℃で1hr加熱して焼結体とした。その結果を表5に
示す。
【0048】
【表5】
【0049】これら焼結体のヒートシンク材としての性
能を評価した。焼結体を、φ10×2mmに切り出し、
密度を測定後、レーザーフラッシュ法により熱伝導率を
測定した。焼結体を、φ5×10mmに切り出し、密度
を測定後、差動トランス式熱膨張係数測定装置により熱
膨張係数を測定した。尚、これらの試料の切り出しは、
焼結体の厚み方向と試料の厚み方向が一致する方向、お
よび焼結体の厚み方向と試料の厚み方向が直角になる方
向、それぞれについて実施した。焼結体の性能評価の結
果を表6に示す。
【0050】
【表6】
【0051】コーティングをしなかった試料No.3-1
は、焼結後の金属成分の浸みだしが多く、加工により崩
壊した。原料粉末としてSiCを使用したこの金属基複
合材料は、黒鉛粉末を使用した金属基複合材料に比べ、
熱膨張係数はGaAs、InP、Siに近いのでこの点
は好ましい。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、高価なダイヤモンドを
使用せずに、黒鉛粉末やセラミック粉末を用いて、熱膨
張係数が小さく且つ熱伝導率が比較的高い金属基複合材
料を低コストで製造、提供出来る。また、本発明の複合
材料を用いて、熱伝導率がダイヤモンド並みに高く、熱
膨張係数が半導体素子に近いヒートシンク部材を作製す
ることが出来る。このヒートシンク部材を用いることに
よって、半導体レーザーやマイクロ波デバイス、各種L
SIなどの性能を、最大限に発揮させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合材料からなるヒートシンクを用い
たパッケージの具体例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1.パッケージ 2.ヒートシンク 3.半導体素子 4.ボンディングワイヤ 5.リードフレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 14/58 C23C 14/58 A H01L 23/12 H01L 23/12 J 23/14 23/14 M Fターム(参考) 4K018 AA02 AA03 AB02 AB07 AC01 AD11 BC25 BC26 CA11 DA11 DA32 DA33 KA32 4K020 AA22 AA24 AA27 AC04 AC05 BA01 BB29 4K029 AA04 BA21 BD01 CA05 DC03 DC16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素粉末またはセラミック粉末と、Ag
    及び/又はCu基合金からなる金属基複合材料の製造方
    法であって、黒鉛粉末またはセラミック粉末の表面に、
    周期律表IVa、Va、VIa族の金属の少なくとも1
    種をコーティングして金属被覆粉末とする第1工程と、
    その金属被覆粉末を高温で熱処理して炭化物被覆粉末と
    する第2工程と、この炭化物被覆粉末と純Ag、純Cu
    またはAg-Cu合金との混合粉末を作製しこれを成形
    する第3工程と、この成形体を1.333×10-2Pa
    以下の高真空またはHe、Ar、またはH2ガス中で、
    且つ、前記純Ag、純CuまたはAg-Cu合金の融点
    以上で焼結する第4工程からなる金属基複合材料の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 炭素粉末またはセラミック粉末と、Ag
    及び/又はCu基合金からなる金属基複合材料の製造方
    法であって、黒鉛粉末またはセラミック粉末の表面に、
    周期律表IVa、Va、VIa族の金属の少なくとも1
    種を含むAg合金及び/又はCu合金をコーティングし
    て金属被覆粉末とする第1工程と、その金属被覆粉末を
    高温で熱処理して炭化物被覆粉末とする第2工程と、こ
    の炭化物被覆粉末と純Ag、純CuまたはAg-Cu合
    金との混合粉末を作製しこれを成形する第3工程と、こ
    の成形体を1.333×10-2Pa以下の高真空または
    He、Ar、またはH2ガス中で、且つ、前記純Ag、
    純CuまたはAg-Cu合金の融点以上で焼結する第4
    工程からなる金属基複合材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 炭化物で被覆された炭素粉末またはセラ
    ミック粉末が金属基複合材料の30〜85vol%を占
    めることを特徴とする請求項1または2に記載の金属基
    複合材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記コーティング層の厚さが、0.2〜
    2.0μmであることを特徴とする請求項1または2に
    記載の金属基複合材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記被覆金属種がTiであることを特徴
    とする請求項1または2に記載の金属基複合材料の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記コーティング法が、PVD法または
    スパッタリング法であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の金属基複合材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記PVDまたはスパッタリングのター
    ゲットとして、周期律表IVa、Va、VIa族の金属
    の少なくとも1種からなるターゲット(ターゲット1)、
    Agのターゲット(ターゲット2)、およびCuのターゲ
    ット(ターゲット3)の3種を用い、黒鉛粉末またはセラ
    ミック粉末の表面にターゲット1、2、3の成分を含む
    合金をコーティングして金属被覆複合粉末とすることを
    特徴とする請求項2に記載の金属基複合材料の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記金属基複合材料中のCuが、Cuと
    Agの総量に対して0〜20vol%または80〜10
    0vol%であることを特徴とする請求項2に記載の金
    属基複合材料の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記焼結温度Tが、金属成分の融点Tm
    に対して、Tm≦T≦Tm+20(℃)を満足することを
    特徴とする請求項1または2に記載の金属基複合材料の
    製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006093711A (ja) 2004-09-24 2006-04-06 Shogen Koden Kofun Yugenkoshi 半導体発光素子ユニット
JP2008095171A (ja) * 2006-10-08 2008-04-24 Momentive Performance Materials Inc 伝熱複合材、関連するデバイス及び方法
JP2011503872A (ja) * 2007-11-08 2011-01-27 モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド 伝熱複合材、関連するデバイス及び方法

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