JP2002097468A - 水溶性抗酸化剤の製造方法 - Google Patents
水溶性抗酸化剤の製造方法Info
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- JP2002097468A JP2002097468A JP2000292000A JP2000292000A JP2002097468A JP 2002097468 A JP2002097468 A JP 2002097468A JP 2000292000 A JP2000292000 A JP 2000292000A JP 2000292000 A JP2000292000 A JP 2000292000A JP 2002097468 A JP2002097468 A JP 2002097468A
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- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
- Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた酸化防止効果を有するカテ
キン類について工業的規模での製造を可能としその利用
価値を高めるため、高純度、高収率で迅速かつ簡便に製
造する方法を提供すること。 【解決手段】 ガンビールの葉及び枝またはその
乾燥水製エキスの水又は含水アルコール抽出物液を、硫
酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化ア
ルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム及び炭
酸マグネシウムから選ばれる凝集剤を添加して凝集ろ過
することにより、ろ過抵抗を低減しつつ、高収率で、か
つ高純度のカテキン類を製造することができることを見
出し、本発明を完成するにいたった。
キン類について工業的規模での製造を可能としその利用
価値を高めるため、高純度、高収率で迅速かつ簡便に製
造する方法を提供すること。 【解決手段】 ガンビールの葉及び枝またはその
乾燥水製エキスの水又は含水アルコール抽出物液を、硫
酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化ア
ルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム及び炭
酸マグネシウムから選ばれる凝集剤を添加して凝集ろ過
することにより、ろ過抵抗を低減しつつ、高収率で、か
つ高純度のカテキン類を製造することができることを見
出し、本発明を完成するにいたった。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真処理液用現像
液などとして有用なカテキン類を有効成分とする水溶性
抗酸化剤の工業的規模での製造を可能とさせる製造方法
に関する。すなわち、本発明はカテキン類を含有する原
料からろ過抵抗を低減し迅速に高純度、高収率のカテキ
ン類を製造する方法に関する。
液などとして有用なカテキン類を有効成分とする水溶性
抗酸化剤の工業的規模での製造を可能とさせる製造方法
に関する。すなわち、本発明はカテキン類を含有する原
料からろ過抵抗を低減し迅速に高純度、高収率のカテキ
ン類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に使用される黒白ハロゲン化銀写
真感光材(X線用、製版用、マイクロ用、ネガ用)は、
従来ジヒドロキシベンゼン類を現像主薬とし、メトール
や3−ピラゾリドン系化合物を補助現像液としたアルカ
リ性現像液で現像された後、定着及び水洗の工程を経て
好適に画像形成が行われてきた。
真感光材(X線用、製版用、マイクロ用、ネガ用)は、
従来ジヒドロキシベンゼン類を現像主薬とし、メトール
や3−ピラゾリドン系化合物を補助現像液としたアルカ
リ性現像液で現像された後、定着及び水洗の工程を経て
好適に画像形成が行われてきた。
【0003】しかし近年、環境問題への関心が高まるな
か、発癌性に疑いのある化合物や有害な化合物を使用し
たり、廃棄処理が困難な化合物を使うなどの点から、従
来使用されてきたジヒドロキシベンゼン類を現像主薬と
する現像液への問題が提起されると共に、リサイクル使
用が可能であること、廃棄物が容易に自然分解して環境
への負荷が少ないなどの特徴によって、より安全で環境
に優しいアスコルビン酸(ビタミンC)に代表されるレ
ダクトン化合物を現像主薬とする現像液が見直されてき
ている。
か、発癌性に疑いのある化合物や有害な化合物を使用し
たり、廃棄処理が困難な化合物を使うなどの点から、従
来使用されてきたジヒドロキシベンゼン類を現像主薬と
する現像液への問題が提起されると共に、リサイクル使
用が可能であること、廃棄物が容易に自然分解して環境
への負荷が少ないなどの特徴によって、より安全で環境
に優しいアスコルビン酸(ビタミンC)に代表されるレ
ダクトン化合物を現像主薬とする現像液が見直されてき
ている。
【0004】レダクトン化合物を現像主薬とする現像剤
ないし現像方法に関しては、特開昭48−3623号公
報、同48−5431号公報、同48−20527号公
報などを始めとして、今日までに200件以上におよぶ
開示がなされているが、レダクトン化合物を現像主薬と
すると、感材の現像処理、空気酸化、アルカリ分解、熱
分解などの影響を受けて現像液の活性が容易に低下し、
実用化に当たっての大きい問題となっていた。
ないし現像方法に関しては、特開昭48−3623号公
報、同48−5431号公報、同48−20527号公
報などを始めとして、今日までに200件以上におよぶ
開示がなされているが、レダクトン化合物を現像主薬と
すると、感材の現像処理、空気酸化、アルカリ分解、熱
分解などの影響を受けて現像液の活性が容易に低下し、
実用化に当たっての大きい問題となっていた。
【0005】このような不安定要因に対する安定化方法
として、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールの
様な複素環式安定剤の使用(特開平5−88306号公
報)、サリチル酸等の使用(特開平5−210220号
公報)、ヒドラジン誘導体の添加(特開平7−2873
64号公報)などが開示されおり、本出願人もまた天然
物から抽出された水溶性抗酸化剤による安定化方法を提
案してきた(特開平11−258742号公報)。
として、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールの
様な複素環式安定剤の使用(特開平5−88306号公
報)、サリチル酸等の使用(特開平5−210220号
公報)、ヒドラジン誘導体の添加(特開平7−2873
64号公報)などが開示されおり、本出願人もまた天然
物から抽出された水溶性抗酸化剤による安定化方法を提
案してきた(特開平11−258742号公報)。
【0006】天然物から抽出された水溶性抗酸化剤とし
ては、カボチャ種子、ブドウ種子、ヒマワリ種子、コー
ヒー豆などの種子類、緑茶、紅茶、ウーロン茶などの茶
類や、ユキノシタ、ブドウ、柿、ガラナの実、阿仙薬、
桂皮、大黄などから抽出された化合物が良く知られてお
り、人体や動物に対して極めて安全性が高いため抗酸化
剤としてだけでなく、機能性食品、健康食品として飲食
品、加工食品、医薬品、医薬部外品、飼料、または化粧
品などに少量添加して使用されている。また、写真処理
用の現像剤の様なアルカリ性で空気に曝された状態で使
用される、極めて過酷な条件下でのシステムにおいて
も、その安定化作用が有効である。
ては、カボチャ種子、ブドウ種子、ヒマワリ種子、コー
ヒー豆などの種子類、緑茶、紅茶、ウーロン茶などの茶
類や、ユキノシタ、ブドウ、柿、ガラナの実、阿仙薬、
桂皮、大黄などから抽出された化合物が良く知られてお
り、人体や動物に対して極めて安全性が高いため抗酸化
剤としてだけでなく、機能性食品、健康食品として飲食
品、加工食品、医薬品、医薬部外品、飼料、または化粧
品などに少量添加して使用されている。また、写真処理
用の現像剤の様なアルカリ性で空気に曝された状態で使
用される、極めて過酷な条件下でのシステムにおいて
も、その安定化作用が有効である。
【0007】これらの抗酸化剤の中で、種々の天然物か
ら抽出されるカテキンは、特にその効果が顕著で注目す
べき化合物の一つである。従来、カテキンは、茶類や阿
仙薬などを水又は有機溶媒により抽出し、カラムクロマ
トグラフィーにて精製することによって、また、有機溶
媒から水に転溶後、晶析する等の手段によって得てい
た。カテキンの製造方法に関しては、特開昭56−55
386号公報、特開昭57−54181号公報、特開昭
59−166585号公報など100件以上の開示がな
されている。また、メルクインデックス(Merck
Index、9版、1976年、1901頁)にもウン
カリア・ガンビール(Uncaria gambir)
の葉及び枝又はアカシア・カテキュ(Acacia c
atechu)の木部を熱湯で抽出し、抽出物を蒸発
し、生ずる残渣を水から再結晶することによって、精製
・結晶を乾燥することによって得られる旨が記載されて
いる。
ら抽出されるカテキンは、特にその効果が顕著で注目す
べき化合物の一つである。従来、カテキンは、茶類や阿
仙薬などを水又は有機溶媒により抽出し、カラムクロマ
トグラフィーにて精製することによって、また、有機溶
媒から水に転溶後、晶析する等の手段によって得てい
た。カテキンの製造方法に関しては、特開昭56−55
386号公報、特開昭57−54181号公報、特開昭
59−166585号公報など100件以上の開示がな
されている。また、メルクインデックス(Merck
Index、9版、1976年、1901頁)にもウン
カリア・ガンビール(Uncaria gambir)
の葉及び枝又はアカシア・カテキュ(Acacia c
atechu)の木部を熱湯で抽出し、抽出物を蒸発
し、生ずる残渣を水から再結晶することによって、精製
・結晶を乾燥することによって得られる旨が記載されて
いる。
【0008】しかし、従来のカテキンの製造方法では、
有機溶媒を用いて、カラムクロマトグラフィーを施す
等、精製操作が煩雑であった。また、メルクインデック
ス記載の方法では、熱湯抽出液中の不溶物のろ過に多大
な時間と労力を要するため、工業的規模での製造には問
題となっていた。
有機溶媒を用いて、カラムクロマトグラフィーを施す
等、精製操作が煩雑であった。また、メルクインデック
ス記載の方法では、熱湯抽出液中の不溶物のろ過に多大
な時間と労力を要するため、工業的規模での製造には問
題となっていた。
【0009】一方、天然物から抽出される水溶性抗酸化
剤の純度、収率を向上させるためには凝集剤が使用され
る。一般に凝集剤としては硫化鉄(II)、硫酸鉄(II
I)、塩化鉄(III)、塩素化コッパラスなど鉄塩や硫酸
アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化アル
ミニウムなどアルミニウム塩や水酸化カルシウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウムなどやCMCナトリウム
塩、ポリアクリル酸ナトリウム、マレイン酸共重合物、
アルギン酸ナトリウム、ポリアクリルアミド部分加水分
解物など陰イオン性ポリマーやポリチオ尿素、ポリエチ
レンイミン、ポリビニルピリジン類、水溶性アニリン樹
脂など陽イオン性ポリマーやポリアクリルアミド、ポリ
エチレンオキサイドなど非イオン性ポリマーが用いられ
る。
剤の純度、収率を向上させるためには凝集剤が使用され
る。一般に凝集剤としては硫化鉄(II)、硫酸鉄(II
I)、塩化鉄(III)、塩素化コッパラスなど鉄塩や硫酸
アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化アル
ミニウムなどアルミニウム塩や水酸化カルシウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウムなどやCMCナトリウム
塩、ポリアクリル酸ナトリウム、マレイン酸共重合物、
アルギン酸ナトリウム、ポリアクリルアミド部分加水分
解物など陰イオン性ポリマーやポリチオ尿素、ポリエチ
レンイミン、ポリビニルピリジン類、水溶性アニリン樹
脂など陽イオン性ポリマーやポリアクリルアミド、ポリ
エチレンオキサイドなど非イオン性ポリマーが用いられ
る。
【0010】しかしながら、カテキン類に、例えば硫化
鉄(II)、硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、塩素化コッ
パラスなどの鉄塩を使用すると、カテキンと錯体を形
成、変色し凝集効果が低減するだけでなく、カテキンの
活性そのものが低下する。また、高分子凝集剤を用いる
と、凝集沈降が不充分である上に毒性の問題があり好ま
しくない。このように、一般的に用いられる凝集剤だか
らといって必ずしも全て使用可能ではなかった。
鉄(II)、硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、塩素化コッ
パラスなどの鉄塩を使用すると、カテキンと錯体を形
成、変色し凝集効果が低減するだけでなく、カテキンの
活性そのものが低下する。また、高分子凝集剤を用いる
と、凝集沈降が不充分である上に毒性の問題があり好ま
しくない。このように、一般的に用いられる凝集剤だか
らといって必ずしも全て使用可能ではなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、優れた酸化防止効果を有するカテキン類に
ついて工業的規模での製造を可能としその利用価値を高
めるため、高純度、高収率で迅速かつ簡便に製造する方
法を提供することにある。
する課題は、優れた酸化防止効果を有するカテキン類に
ついて工業的規模での製造を可能としその利用価値を高
めるため、高純度、高収率で迅速かつ簡便に製造する方
法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意研究した結果、阿仙薬等から水又
は含水アルコールを用いて得られた抽出物に特定の凝集
剤を加えて凝集ろ過することにより、本発明の水溶性抗
酸化剤の有効成分であるカテキン類を迅速、かつ高収
率、高純度で得ることができることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
題を解決するため鋭意研究した結果、阿仙薬等から水又
は含水アルコールを用いて得られた抽出物に特定の凝集
剤を加えて凝集ろ過することにより、本発明の水溶性抗
酸化剤の有効成分であるカテキン類を迅速、かつ高収
率、高純度で得ることができることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0013】即ち本発明は、
【0014】(1) ガンビールの葉及び枝またはその
乾燥水製エキスの水又は含水アルコール抽出物液を、硫
酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化ア
ルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、及び
炭酸マグネシウムから選ばれる凝集剤を添加して凝集ろ
過することを特徴とするカテキン類を有効成分する水溶
性抗酸化剤の製造方法、
乾燥水製エキスの水又は含水アルコール抽出物液を、硫
酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化ア
ルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、及び
炭酸マグネシウムから選ばれる凝集剤を添加して凝集ろ
過することを特徴とするカテキン類を有効成分する水溶
性抗酸化剤の製造方法、
【0015】(2) 凝集剤を添加した後、アルカリに
てpH調整し、凝集ろ過することを特徴とする(1)に
記載のカテキン類を有効成分する水溶性抗酸化剤の製造
方法、
てpH調整し、凝集ろ過することを特徴とする(1)に
記載のカテキン類を有効成分する水溶性抗酸化剤の製造
方法、
【0016】(3) アルカリでのpH調整が、硫酸ア
ルミニウム、アルミン酸ナトリウム、及び塩基性塩化ア
ルミニウムから選ばれる凝集剤の場合は、pH5〜8で
あり、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マ
グネシウムから選ばれる凝集剤の場合は、pH7.5〜
11であることを特徴とする(2)に記載のカテキン類
を有効成分する製造方法、
ルミニウム、アルミン酸ナトリウム、及び塩基性塩化ア
ルミニウムから選ばれる凝集剤の場合は、pH5〜8で
あり、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マ
グネシウムから選ばれる凝集剤の場合は、pH7.5〜
11であることを特徴とする(2)に記載のカテキン類
を有効成分する製造方法、
【0017】(4) 凝集ろ過した後、ろ過液を酸性水
溶液にて酸性にpH調整することを特徴とする(1)〜
(3)のいずれか一つに記載のカテキン類を有効成分と
する水溶性抗酸化剤の製造方法、
溶液にて酸性にpH調整することを特徴とする(1)〜
(3)のいずれか一つに記載のカテキン類を有効成分と
する水溶性抗酸化剤の製造方法、
【0018】(5) ろ過液の酸性へのpH調整が、p
H3〜5であることを特徴とする(4)に記載のカテキ
ン類を有効成分する製造方法、を提供するものである。
H3〜5であることを特徴とする(4)に記載のカテキ
ン類を有効成分する製造方法、を提供するものである。
【0019】
【0020】発明でカテキン類とは、カテキン、エピカ
テキンを総称するものである。
テキンを総称するものである。
【0021】本発明のカテキン類を有効成分とする水溶
性抗酸化を得るための原料としては、アカネ科のガンビ
ール(Uncaria gambir)の葉及び枝、好
ましくは若枝、及びガンビールの葉及び枝から得られる
乾燥水製エキスが挙げられ、好ましくは、ガンビールの
葉及び枝から得られる乾燥水製エキスが挙げられる。な
お、ガンビールの葉及び枝から得られる乾燥水製エキス
は「阿仙薬」とも呼ばれるものであり、止瀉(下痢止
め)薬、整腸剤として、また口腔清涼剤の原料として多
く使用されている。また、本発明においては「乾燥水製
エキス」にはその乾燥物又は乾燥粉末等も含まれるもの
とする。
性抗酸化を得るための原料としては、アカネ科のガンビ
ール(Uncaria gambir)の葉及び枝、好
ましくは若枝、及びガンビールの葉及び枝から得られる
乾燥水製エキスが挙げられ、好ましくは、ガンビールの
葉及び枝から得られる乾燥水製エキスが挙げられる。な
お、ガンビールの葉及び枝から得られる乾燥水製エキス
は「阿仙薬」とも呼ばれるものであり、止瀉(下痢止
め)薬、整腸剤として、また口腔清涼剤の原料として多
く使用されている。また、本発明においては「乾燥水製
エキス」にはその乾燥物又は乾燥粉末等も含まれるもの
とする。
【0022】次に、本発明の製造方法について説明す
る。まずはじめに、上述した原料を粉砕機などで適当な
粒子となるまで粉砕する。予めガンビールの葉及び枝か
ら得られる乾燥水製エキスのブロックが破壊されていた
場合は、そのまま用いても良い。
る。まずはじめに、上述した原料を粉砕機などで適当な
粒子となるまで粉砕する。予めガンビールの葉及び枝か
ら得られる乾燥水製エキスのブロックが破壊されていた
場合は、そのまま用いても良い。
【0023】続いてこれに水又は含水アルコールを加え
抽出する。水又は含水アルコールの添加量は特に限定さ
れるものではないが、例えば、ガンビールの葉及び枝か
ら得られる乾燥水製エキスのブロック固形分に対して約
7倍〜20倍重量の水又は含水アルコールを加え抽出す
る。ガンビールの葉及び若枝をそのまま原料として用い
る場合は、乾燥水製エキスのブロック固形分の場合より
0.2〜0.3倍を乗じて換算すればよい(以下、同
じ。)。
抽出する。水又は含水アルコールの添加量は特に限定さ
れるものではないが、例えば、ガンビールの葉及び枝か
ら得られる乾燥水製エキスのブロック固形分に対して約
7倍〜20倍重量の水又は含水アルコールを加え抽出す
る。ガンビールの葉及び若枝をそのまま原料として用い
る場合は、乾燥水製エキスのブロック固形分の場合より
0.2〜0.3倍を乗じて換算すればよい(以下、同
じ。)。
【0024】水で抽出する場合は50〜100℃好まし
くは90℃以上に加熱、抽出するか、オートクレーブ
(80〜150℃、好ましくは120℃、1〜3気圧、
好ましくは2気圧)を用いて行う。
くは90℃以上に加熱、抽出するか、オートクレーブ
(80〜150℃、好ましくは120℃、1〜3気圧、
好ましくは2気圧)を用いて行う。
【0025】また、含水アルコールを用いる場合は、例
えば90%以下のアルコール溶液、好ましくは50%以
下のアルコール溶液とし、室温〜70℃好ましくは50
℃前後で加温抽出する。抽出時間は、1〜2時間以上が
好ましい。抽出用アルコールとしては、例えばメタノー
ル、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルア
ルコール等を用いることができる。なお、カテキン類の
抽出にアルコールを用いた場合、完全にアルコールを留
去し、その分を水で置換する。
えば90%以下のアルコール溶液、好ましくは50%以
下のアルコール溶液とし、室温〜70℃好ましくは50
℃前後で加温抽出する。抽出時間は、1〜2時間以上が
好ましい。抽出用アルコールとしては、例えばメタノー
ル、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルア
ルコール等を用いることができる。なお、カテキン類の
抽出にアルコールを用いた場合、完全にアルコールを留
去し、その分を水で置換する。
【0026】上記の如くして得られた抽出物液に、凝集
剤を添加し、アルカリにてpHを調整しろ過する。凝集
剤の添加量は、ガンビールの葉及び枝から得られる乾燥
水製エキスに対し10〜100重量%、好ましくは20
〜30重量%である。
剤を添加し、アルカリにてpHを調整しろ過する。凝集
剤の添加量は、ガンビールの葉及び枝から得られる乾燥
水製エキスに対し10〜100重量%、好ましくは20
〜30重量%である。
【0027】本発明における凝集剤としては、硫酸アル
ミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化アルミニ
ウムなどアルミニウム塩や水酸化カルシウム、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられ、好ましくは
硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化
アルミニウムが挙げられる。
ミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化アルミニ
ウムなどアルミニウム塩や水酸化カルシウム、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられ、好ましくは
硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化
アルミニウムが挙げられる。
【0028】pHを調整するアルカリとしては、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。
【0029】アルカリによるpH調整はpH5〜11の
範囲内で行われるが、凝集沈殿させる最適pHは使用す
る凝集剤によってそれぞれ異なり、例えば、アルミニウ
ム塩を使用した場合は、pH5〜8であるが、好ましく
は硫酸アルミニウムを使用した場合pH5.5〜6.
5、アルミン酸ナトリウムを使用した場合、pH5.5
〜7、塩基性塩化アルミニウムpH6.5〜7.5であ
り、また水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウムを使用した場合はpH7.5〜11である。
範囲内で行われるが、凝集沈殿させる最適pHは使用す
る凝集剤によってそれぞれ異なり、例えば、アルミニウ
ム塩を使用した場合は、pH5〜8であるが、好ましく
は硫酸アルミニウムを使用した場合pH5.5〜6.
5、アルミン酸ナトリウムを使用した場合、pH5.5
〜7、塩基性塩化アルミニウムpH6.5〜7.5であ
り、また水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウムを使用した場合はpH7.5〜11である。
【0030】得られたろ過液を酸性水溶液にて酸性にp
H調整後、減圧濃縮する。例えば原料のガンビールの葉
及び若枝から得られる乾燥水製エキスの場合は該エキス
に対し約3倍重量〜6倍重量、好ましくは約4〜5倍重
量まで減圧濃縮する。
H調整後、減圧濃縮する。例えば原料のガンビールの葉
及び若枝から得られる乾燥水製エキスの場合は該エキス
に対し約3倍重量〜6倍重量、好ましくは約4〜5倍重
量まで減圧濃縮する。
【0031】酸性水溶液でpHを調整する際に、pHが
5より大きい場合は、溶液が変色し、またpHが2より
小さい場合は、酸による加水分解反応が起こるため、p
Hは3〜5、好ましくは3〜4である。
5より大きい場合は、溶液が変色し、またpHが2より
小さい場合は、酸による加水分解反応が起こるため、p
Hは3〜5、好ましくは3〜4である。
【0032】また、ろ過液は、原料の3倍重量以上に濃
縮すると、カテキン類の取得量は上がるが、純度は下が
る。一方、6倍重量以上に濃縮すると、カテキン類の取
得量は下がるが、純度は上がる。
縮すると、カテキン類の取得量は上がるが、純度は下が
る。一方、6倍重量以上に濃縮すると、カテキン類の取
得量は下がるが、純度は上がる。
【0033】本発明において使用する酸性水溶液として
は、酸性物質の約1〜20重量%水溶液を例示すること
ができる。また、前述の酸性物質としては、例えば、塩
酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、アスコルビン酸、クエ
ン酸などを挙げることができ、好ましくは、塩酸、硫酸
が挙げられる。
は、酸性物質の約1〜20重量%水溶液を例示すること
ができる。また、前述の酸性物質としては、例えば、塩
酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、アスコルビン酸、クエ
ン酸などを挙げることができ、好ましくは、塩酸、硫酸
が挙げられる。
【0034】上記のように濃縮して得られたろ過液を0
〜25℃、好ましくは0〜10℃、より好ましくは0〜
5℃で10時間以上静置後、減圧ろ過し蒸留水でカテキ
ン結晶を洗浄する。この際蒸留水の量は特に限定されな
いが、ガンビールの葉及び若枝から得られる乾燥水製エ
キスの場合は該エキスに対し約1倍重量〜3倍重量、好
ましくは、約1.5倍重量〜2倍重量用いればよい。こ
のようにして得られたカテキン結晶を減圧乾燥すること
によりカテキン類を有効成分とする水溶性抗酸化剤を製
造することができる。
〜25℃、好ましくは0〜10℃、より好ましくは0〜
5℃で10時間以上静置後、減圧ろ過し蒸留水でカテキ
ン結晶を洗浄する。この際蒸留水の量は特に限定されな
いが、ガンビールの葉及び若枝から得られる乾燥水製エ
キスの場合は該エキスに対し約1倍重量〜3倍重量、好
ましくは、約1.5倍重量〜2倍重量用いればよい。こ
のようにして得られたカテキン結晶を減圧乾燥すること
によりカテキン類を有効成分とする水溶性抗酸化剤を製
造することができる。
【0035】さらに、必要に応じて、適当な希釈剤若し
くは担体との組成物の形態とすることができる。このよ
うな希釈剤若しくは担体の例としては、デキストリン、
グルコース、サイクロデキストリン、シュクロースなど
の固体希釈剤もしくは担体、水、エタノール、プロピレ
ングリコール、グリセリン、界面活性剤などの液体希釈
剤もしくは担体を挙げることができる。即ち、本発明に
より得られたカテキン類は、かかる希釈剤もしくは担体
を用いて、液状、粉末状、顆粒状その他の適宜の剤形に
加工することができる。
くは担体との組成物の形態とすることができる。このよ
うな希釈剤若しくは担体の例としては、デキストリン、
グルコース、サイクロデキストリン、シュクロースなど
の固体希釈剤もしくは担体、水、エタノール、プロピレ
ングリコール、グリセリン、界面活性剤などの液体希釈
剤もしくは担体を挙げることができる。即ち、本発明に
より得られたカテキン類は、かかる希釈剤もしくは担体
を用いて、液状、粉末状、顆粒状その他の適宜の剤形に
加工することができる。
【0036】本発明の製造方法により、ろ過抵抗を低減
しつつ原料中に含まれるカテキン類を高収率かつ高純度
で得ることができる。
しつつ原料中に含まれるカテキン類を高収率かつ高純度
で得ることができる。
【0037】例えば、阿仙薬を用いた場合、ろ過抵抗
0.5〜10(秒/100ml/cm2)、好ましくは0.5〜
6.5(秒/100ml/cm2)、さらに好ましくは4.0〜
6.5(秒/100ml/cm2)で、乾燥水製エキスに対し収
率10(重量%)以上、好ましくは10〜20(重量
%)でカテキン類を、又は乾燥水製エキス中に含まれる
カテキン類に対して収率60(重量%)以上、好ましく
は60〜90(重量%)でカテキン類を、純度80〜1
00(%)、好ましくは90〜100(%)で抽出する
ことができる。
0.5〜10(秒/100ml/cm2)、好ましくは0.5〜
6.5(秒/100ml/cm2)、さらに好ましくは4.0〜
6.5(秒/100ml/cm2)で、乾燥水製エキスに対し収
率10(重量%)以上、好ましくは10〜20(重量
%)でカテキン類を、又は乾燥水製エキス中に含まれる
カテキン類に対して収率60(重量%)以上、好ましく
は60〜90(重量%)でカテキン類を、純度80〜1
00(%)、好ましくは90〜100(%)で抽出する
ことができる。
【0038】本発明により得られた水溶性抗酸化剤は、
例えば、写真処理用現像液、飲食品、香料、色素、化粧
品、医薬品、及び医薬部外品などに配合することがで
き、それにより、それらの材料の酸化を防止することが
できる。本発明のカテキン類を有効成分とする水溶性抗
酸化剤の添加量は特に制限されるものではなく用途に応
じて幅広く選択することができる。
例えば、写真処理用現像液、飲食品、香料、色素、化粧
品、医薬品、及び医薬部外品などに配合することがで
き、それにより、それらの材料の酸化を防止することが
できる。本発明のカテキン類を有効成分とする水溶性抗
酸化剤の添加量は特に制限されるものではなく用途に応
じて幅広く選択することができる。
【0039】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の
実施例に限定されるものではない。
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の
実施例に限定されるものではない。
【0040】(実施例1)ガンビール(Uncaria
gambir)の葉及び若枝から得られた乾燥水製エ
キスブロック200(g)を粉砕し、これに水1.8
(l)を加え、90℃で1時間抽出した。得られた抽出
物液に硫酸アルミニウム40gを加えよく撹拌、完全に
懸濁させた後、粒状の水酸化ナトリウムにて溶液のpH
を5.5に調整し、桐山ロートでろ過をした。ろ過残渣
を300(ml)の水で洗浄し、この洗浄液とろ過液を
混合した。
gambir)の葉及び若枝から得られた乾燥水製エ
キスブロック200(g)を粉砕し、これに水1.8
(l)を加え、90℃で1時間抽出した。得られた抽出
物液に硫酸アルミニウム40gを加えよく撹拌、完全に
懸濁させた後、粒状の水酸化ナトリウムにて溶液のpH
を5.5に調整し、桐山ロートでろ過をした。ろ過残渣
を300(ml)の水で洗浄し、この洗浄液とろ過液を
混合した。
【0041】次いで6N塩酸水溶液(20%)でpH3
に調整し、エバポレーターにて約1(l)まで減圧濃縮
した。この溶液に微量の種を入れ5℃4で10時間静置
し、晶析したカテキン類を桐山ロートでろ過した。得ら
れたカテキン類を300(ml)の水で洗浄後、真空乾
燥した。その結果、25.1(g)の精製カテキン類
(b)を得た。
に調整し、エバポレーターにて約1(l)まで減圧濃縮
した。この溶液に微量の種を入れ5℃4で10時間静置
し、晶析したカテキン類を桐山ロートでろ過した。得ら
れたカテキン類を300(ml)の水で洗浄後、真空乾
燥した。その結果、25.1(g)の精製カテキン類
(b)を得た。
【0042】さらに、ろ過液中の残存カテキン類を回収
するために、ろ過液と洗浄液を混合し、エバポレーター
にて約800(ml)まで減圧濃縮した。この溶液に微
量の種を入れ5℃で24時間静置し、カテキン類を晶析
させた。得られたカテキン類を水で洗浄し真空乾燥し
た。その結果、3.2(g)の精製カテキン類(b')
を得た。
するために、ろ過液と洗浄液を混合し、エバポレーター
にて約800(ml)まで減圧濃縮した。この溶液に微
量の種を入れ5℃で24時間静置し、カテキン類を晶析
させた。得られたカテキン類を水で洗浄し真空乾燥し
た。その結果、3.2(g)の精製カテキン類(b')
を得た。
【0043】上記の精製カテキン類(b)と(b')を
混合後、HPLC法*1にて分析、純度を測定したとこ
ろ、(+)−カテキンとして95.8%含まれることが
分かった。
混合後、HPLC法*1にて分析、純度を測定したとこ
ろ、(+)−カテキンとして95.8%含まれることが
分かった。
【0044】*1;HPLCの測定条件 カラム : Inertsil(ジーエルサイエンス株式会社の
登録商標)ODS-210μ 4.6φ×250mm 溶媒 : 水−アセトニトリル=85−15(体積比)pH2.7
(リン酸で調整) 検出 : UV 300nm 流速 : 1.0ml/min
登録商標)ODS-210μ 4.6φ×250mm 溶媒 : 水−アセトニトリル=85−15(体積比)pH2.7
(リン酸で調整) 検出 : UV 300nm 流速 : 1.0ml/min
【0045】(実施例2)ガンビール(Uncaria
gambir)の葉及び若枝から得られた乾燥水製エ
キスブロック200(g)を粉砕し、これに水1.8
(l)を加え、90℃で1時間抽出した。得られた抽出
物液に水酸化カルシウム40(g)を加えよく撹拌、完
全に懸濁させた後、桐山ロートでろ過をした。ろ過残渣
を300(ml)の水で洗浄し、この洗浄液とろ過液を
混合した。
gambir)の葉及び若枝から得られた乾燥水製エ
キスブロック200(g)を粉砕し、これに水1.8
(l)を加え、90℃で1時間抽出した。得られた抽出
物液に水酸化カルシウム40(g)を加えよく撹拌、完
全に懸濁させた後、桐山ロートでろ過をした。ろ過残渣
を300(ml)の水で洗浄し、この洗浄液とろ過液を
混合した。
【0046】次いで6N塩酸水溶液(20%)でpH3
に調整し、エバポレーターにて約1(l)まで減圧濃縮
した。この溶液に微量の種を入れ5℃で10時間静置
し、晶析したカテキン類を桐山ロートでろ過した。得ら
れたカテキン類を300(ml)の水で洗浄後、真空乾
燥した。その結果、29.3gの精製カテキン類(c)
を得た。
に調整し、エバポレーターにて約1(l)まで減圧濃縮
した。この溶液に微量の種を入れ5℃で10時間静置
し、晶析したカテキン類を桐山ロートでろ過した。得ら
れたカテキン類を300(ml)の水で洗浄後、真空乾
燥した。その結果、29.3gの精製カテキン類(c)
を得た。
【0047】さらに、ろ過液中の残存カテキン類を回収
するために、ろ過液と洗浄液を混合し、エバポレーター
にて約800(ml)まで減圧濃縮した。この溶液に微
量の種を入れ5℃で24時間静置し、カテキンを晶析さ
せた。得られたカテキン類を水で洗浄し真空乾燥した。
その結果、2.2(g)の精製カテキン類(c')を得
た。
するために、ろ過液と洗浄液を混合し、エバポレーター
にて約800(ml)まで減圧濃縮した。この溶液に微
量の種を入れ5℃で24時間静置し、カテキンを晶析さ
せた。得られたカテキン類を水で洗浄し真空乾燥した。
その結果、2.2(g)の精製カテキン類(c')を得
た。
【0048】上記の精製カテキン類(c)と(c')を
混合後、HPLC法*1にて分析、純度を測定したとこ
ろ、(+)−カテキン類として93.6%含まれること
が分かった。
混合後、HPLC法*1にて分析、純度を測定したとこ
ろ、(+)−カテキン類として93.6%含まれること
が分かった。
【0049】(比較例1)ガンビール(Uncaria
gambir)の葉及び若枝から得られた乾燥水製エ
キスのブロック200gを粉砕し、これに水1.8
(l)を加え、90℃で1時間抽出した。得られた抽出
物液をよく撹拌、完全に懸濁させた後、桐山ロートでろ
過をした。ろ過残渣を300(ml)の水で洗浄し、こ
の洗浄液とろ過液を混合した。エバポレーターにて約1
(l)まで減圧濃縮した。この溶液に微量の種を入れ5
℃で10時間静置し、晶析したカテキン類を桐山ロート
でろ過した。得られたカテキンを300(ml)の水で
洗浄後、真空乾燥した。その結果、14.0(g)の精
製カテキン類(a)を得た。
gambir)の葉及び若枝から得られた乾燥水製エ
キスのブロック200gを粉砕し、これに水1.8
(l)を加え、90℃で1時間抽出した。得られた抽出
物液をよく撹拌、完全に懸濁させた後、桐山ロートでろ
過をした。ろ過残渣を300(ml)の水で洗浄し、こ
の洗浄液とろ過液を混合した。エバポレーターにて約1
(l)まで減圧濃縮した。この溶液に微量の種を入れ5
℃で10時間静置し、晶析したカテキン類を桐山ロート
でろ過した。得られたカテキンを300(ml)の水で
洗浄後、真空乾燥した。その結果、14.0(g)の精
製カテキン類(a)を得た。
【0050】さらに、ろ過液中の残存カテキン類を回収
するために、ろ過液と洗浄液を混合し、エバポレーター
にて約800(ml)まで減圧濃縮した。この溶液に微
量の種を入れ5℃で24時間静置し、カテキンを晶析さ
せた。得られたカテキン類を水で洗浄し真空乾燥した。
その結果、1.2(g)の精製カテキン類(a')を得
た。
するために、ろ過液と洗浄液を混合し、エバポレーター
にて約800(ml)まで減圧濃縮した。この溶液に微
量の種を入れ5℃で24時間静置し、カテキンを晶析さ
せた。得られたカテキン類を水で洗浄し真空乾燥した。
その結果、1.2(g)の精製カテキン類(a')を得
た。
【0051】上記の精製カテキン類(a)と(a')を
混合後、HPLC法にて分析、純度を測定したところ、
(+)−カテキン類として92.8%含まれることが分
かった。
混合後、HPLC法にて分析、純度を測定したところ、
(+)−カテキン類として92.8%含まれることが分
かった。
【0052】(比較例2)ガンビール(Uncaria
gambir)の葉及び若枝から得られた乾燥水製エ
キスブロック200(g)を粉砕し、これに水1.8
(l)を加え、90℃で1時間抽出した。得られた抽出
物液に硫酸鉄(II)40(g)を加えよく撹拌、完全に
懸濁させた後、粒状の水酸化ナトリウムにてpHを8.
5に調整し、桐山ロートでろ過をした。ろ過残渣を30
0(ml)の水で洗浄し、この洗浄液とろ過液を混合し
た。
gambir)の葉及び若枝から得られた乾燥水製エ
キスブロック200(g)を粉砕し、これに水1.8
(l)を加え、90℃で1時間抽出した。得られた抽出
物液に硫酸鉄(II)40(g)を加えよく撹拌、完全に
懸濁させた後、粒状の水酸化ナトリウムにてpHを8.
5に調整し、桐山ロートでろ過をした。ろ過残渣を30
0(ml)の水で洗浄し、この洗浄液とろ過液を混合し
た。
【0053】次いで6N塩酸水溶液(20%)でpH3
に調整し、エバポレーターにて約1(l)まで減圧濃縮
した。この溶液に微量の種を入れ5℃で30時間静置し
たが、結晶は、晶析せずカテキン類を得ることはできな
かった。
に調整し、エバポレーターにて約1(l)まで減圧濃縮
した。この溶液に微量の種を入れ5℃で30時間静置し
たが、結晶は、晶析せずカテキン類を得ることはできな
かった。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明により優れた酸化防止効果を有す
るカテキン類を迅速かつ簡便に製造することができ、こ
れにより工業的規模での製造を可能としその利用価値を
高めることができる。
るカテキン類を迅速かつ簡便に製造することができ、こ
れにより工業的規模での製造を可能としその利用価値を
高めることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 ガンビールの葉及び枝またはその乾燥水
製エキスの水又は含水アルコール抽出物液を、硫酸アル
ミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩基性塩化アルミニ
ウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マ
グネシウムから選ばれる凝集剤を添加して凝集ろ過する
ことを特徴とするカテキン類を有効成分する水溶性抗酸
化剤の製造方法。 - 【請求項2】 凝集剤を添加した後、アルカリにてpH
調整し、凝集ろ過することを特徴とする請求項1に記載
のカテキン類を有効成分する水溶性抗酸化剤の製造方
法。 - 【請求項3】 アルカリでのpH調整が、硫酸アルミニ
ウム、アルミン酸ナトリウム、及び塩基性塩化アルミニ
ウムから選ばれる凝集剤の場合は、pH5〜8であり、
水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシ
ウムから選ばれる凝集剤の場合は、pH7.5〜11で
あることを特徴とする請求項2に記載のカテキン類を有
効成分する製造方法。 - 【請求項4】 凝集ろ過した後、ろ過液を酸性水溶液に
て酸性にpH調整することを特徴とする請求項1〜3の
いずれか一項に記載のカテキン類を有効成分とする水溶
性抗酸化剤の製造方法。 - 【請求項5】 ろ過液の酸性へのpH調整が、pH3〜
5であることを特徴とする請求項4に記載のカテキン類
を有効成分する製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000292000A JP2002097468A (ja) | 2000-09-26 | 2000-09-26 | 水溶性抗酸化剤の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000292000A JP2002097468A (ja) | 2000-09-26 | 2000-09-26 | 水溶性抗酸化剤の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002097468A true JP2002097468A (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=18775005
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000292000A Pending JP2002097468A (ja) | 2000-09-26 | 2000-09-26 | 水溶性抗酸化剤の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002097468A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007008978A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Hoashi Masahito | 抗酸化剤およびその製造方法 |
CN102526170A (zh) * | 2011-12-31 | 2012-07-04 | 许学志 | 抗结核杆菌的儿茶提取物组合物、其制备方法及含有它们的药物制剂和应用 |
CN102626453A (zh) * | 2011-09-09 | 2012-08-08 | 吉林省博时药物新技术开发有限公司 | 钩藤总生物碱的制备方法 |
-
2000
- 2000-09-26 JP JP2000292000A patent/JP2002097468A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007008978A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Hoashi Masahito | 抗酸化剤およびその製造方法 |
JP4484773B2 (ja) * | 2005-06-28 | 2010-06-16 | 株式会社紀文食品 | 抗酸化剤およびその製造方法 |
CN102626453A (zh) * | 2011-09-09 | 2012-08-08 | 吉林省博时药物新技术开发有限公司 | 钩藤总生物碱的制备方法 |
CN102526170A (zh) * | 2011-12-31 | 2012-07-04 | 许学志 | 抗结核杆菌的儿茶提取物组合物、其制备方法及含有它们的药物制剂和应用 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
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