JP2002096842A - 樹脂製袋 - Google Patents

樹脂製袋

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JP2002096842A
JP2002096842A JP2000287352A JP2000287352A JP2002096842A JP 2002096842 A JP2002096842 A JP 2002096842A JP 2000287352 A JP2000287352 A JP 2000287352A JP 2000287352 A JP2000287352 A JP 2000287352A JP 2002096842 A JP2002096842 A JP 2002096842A
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Kazuhiko Kobayashi
和彦 小林
Rina Sakazume
里奈 坂爪
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Nihon Matai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 埃や害虫、あるいは水等の混入を確実に防ぐ
と共に、積み重ねあるいは強い衝撃を受けても切れ目が
裂け難く、さらに容易かつ安価に製造することができる
樹脂製袋を提供する。 【解決手段】 端部を溶着してなる樹脂製袋であって、
通気用の複数の切れ目3が、該袋の溶着部2の内側に沿
って該溶着部の長手方向に対して45°ないし90°の
角度を為して形成されていることを特徴とする樹脂製袋
1。各切れ目は、溶着部の長手方向に対して垂直に形成
されていることが好ましく、米や果実等の食料を入れて
開口端部4を溶着し、保管、輸送、陳列するのに好適で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂製の袋に関
し、特に米等の穀類、あるいは果実類を入れて保管、輸
送、陳列等するのに好適な樹脂製袋に関する。
【0002】
【従来の技術】米等の穀類を入れて市販するための袋と
して、従来、各種合成樹脂からなる袋が使用されてい
る。このような樹脂製袋は、安価で大量生産できる上、
密閉性に優れて丈夫であり、また、透明あるいは半透明
であるため、袋の中の内容物を見ることができるという
利点がある。例えば、米を長方形の樹脂製袋に入れる場
合、開放されている一端部(開口端部)から袋内に米を
入れた後、この開口端部を溶着(ヒートシール)するこ
とで米を袋内に封入することができる。
【0003】上記のように樹脂製袋内に米等を入れてシ
ールすると、袋内には米と一緒に空気も入るが、多量の
空気が袋から抜けずに残留すると、嵩張るばかりでな
く、これらの袋を積み上げた場合不安定となり崩れ落ち
るなどの危険がある。また、上に積み上げた重さや衝撃
で袋が破裂し、米が流出しまうおそれがある。そのた
め、従来の樹脂製袋は、直径1mm程度の脱気用の孔
(脱気孔)を表面に数ヶ所あけることで、米を入れて密
封したとき、あるいはこれを積み上げたときに、袋の中
の空気が抜けるようにしていた。
【0004】しかしながら、このような脱気孔を有する
樹脂製袋に米等を入れて保管や輸送、あるいは陳列した
場合、孔から埃が入るばかりでなく、害虫が侵入した
り、袋が濡れたときなどに水が侵入してしまうなどの問
題がある。
【0005】米の流出を防ぐとともに異物の混入を防ぐ
樹脂製袋として、登録実用新案第3048068号に
は、袋の片面にその周縁部に沿って切れ目線を連続的に
形成するとともに、切れ目線上を跨る凹形の非溶着部を
一定の間隔で設けながら周縁部を溶着した樹脂製袋が開
示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記登録実用
新案第3048068号に開示されている樹脂製袋は、
非溶着部に位置する切れ目を通じて袋内の空気を抜くこ
とができるとともに、塵や埃が侵入し難くなってはいる
が、三角形状等からなる非溶着部付近では、その溶着面
積が他の溶着部に比べて小さく、応力も集中し易くなっ
ており、積み重ねあるいは強い衝撃により袋が破れてし
まうおそれがある。
【0007】特に、袋の周縁部に対して平行に切れ目線
が形成されているので、袋の中に米等を入れた時に袋に
かかる張力が切れ目線に対して垂直方向にかかり、切れ
目が口を開くことになる。従って、運搬や保管時の積み
重ねあるいは強い衝撃により、各切れ目が裂け易く、隣
り合う切れ目同士が繋がって大きな切れ目となり、結果
として埃や害虫が入り込み易くなるばかりでなく、袋の
中の米が流出してしまうおそれもある。
【0008】さらに、製造面から見ても、凹形の非溶着
部が切れ目線上に跨るように袋の周縁部を溶着しなけれ
ばならないが、このような形状は複雑であり、必ずしも
精度良く位置合わせができない場合があり、非溶着部と
切れ目がずれたときに切れ目の裂けが生じたり、脱気効
果が十分得られないという問題がある。例えば非溶着部
における切れ目が多くなるように溶着された場合、袋に
強い張力が加わったときに、切れ目の裂け、あるいは繋
がりが発生し易くなり、逆に非溶着部における切れ目が
少ない場合には、通気性が悪く、袋の破裂が起こり易く
なる。また、一定の間隔で三角形状等の非溶着部を形成
させながらヒートシールするには、特別なヒートシール
バーが必要となるなど、従来の装置をそのまま使用する
ことはできず、コストアップにつながるという問題があ
る。
【0009】そこで、上記問題を解決するべく、本発明
では、埃や害虫、あるいは水等の侵入を確実に防ぐと共
に、積み重ねあるいは強い衝撃を受けても切れ目が裂け
難く、さらに容易かつ安価に製造することができる樹脂
製袋を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、端部を溶着してなる樹脂製袋であ
って、通気用の複数の切れ目が、該袋の溶着部の内側に
沿って該溶着部の長手方向に対して45°ないし90°
の角度を為して形成されていることを特徴とする樹脂製
袋が提供される。
【0011】例えば米等を収容するために、上記本発明
の樹脂製袋を用いれば、素早く空気を抜くことができる
とともに埃や害虫、あるいは水の侵入を効果的に防ぐこ
とができる。また、切れ目は溶着部の長手方向に対して
角度を為して形成されているため、内容物による張力が
かかったり、積み重ねあるいは強い衝撃を受けても切れ
目が裂けたり、繋がったりするおそれがほとんどなく、
米等の穀類を安全に保管、輸送、陳列することができ
る。また、製造に関しても、従来の製造機械を使用して
容易かつ安価に製造することができる。
【0012】この場合、前記通気用の切れ目が、前記溶
着部の長手方向に対して垂直に形成されていることが好
ましい。このように通気用の切れ目を溶着部の長手方向
に対して垂直に形成した袋とすれば、袋の中に米等を入
れた時にかかる張力と切れ目の方向がほぼ一致するの
で、切れ目が口を開くことはなく、切れ目の裂けや繋が
りをより効果的に防ぐことができる。
【0013】さらに、通気用の切れ目は、0.5mmか
ら20mmの範囲内の長さを有し、かつ1mmから10
0mmの間隔を設けて形成されていることが好ましい。
このような長さ、間隔で切れ目を形成させることで特に
米等の穀類、あるいは果実類の封入に適したものとな
り、十分な袋の強度と迅速な脱気効果を確保できる。
【0014】さらに好ましくは、切れ目が、袋の一方の
面にのみ形成されている樹脂製袋である。このように切
れ目が袋の一方の面にのみ形成されている樹脂製袋とす
れば、脱気効果を十分確保した上に、切れ目を形成した
部分の強度をより確実に保つことができる。また、切れ
目を形成した面を、例えば、上に向けて置くことで、下
からの埃、害虫、水などの異物の侵入をより効果的に防
ぐことができる。本発明に係る樹脂製袋は、特に精米用
袋として好適に使用することができ、精米を封入するこ
とで、埃や害虫、あるいは水の侵入を効果的に防ぎ、強
い衝撃を受けても切れ目が裂けたりせず、精米を安全に
保管、輸送、陳列することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。なお、本発明にかかる
樹脂製袋は、埃、害虫、水等の異物の侵入が好ましくな
い食料等を収容して保管、輸送、または陳列する場合な
ど、限定することなく使用できるが、好適な具体例とし
て、米を入れて使用する場合について以下に説明する。
【0016】本発明にかかる樹脂製袋は、通気用の切れ
目、すなわち、米等の内容物を通さず空気の通りが可能
なスリット状の切れ目を、袋の溶着部の内側に沿って該
溶着部の長手方向に対して45°ないし90°の角度を
為して形成していることを特徴している。
【0017】本発明では、袋の溶着部に沿って形成する
各切れ目により、空気を素早く抜くことができるととも
に、溶着部の長手方向に対して45°ないし90°の角
度となるようにしているので、内容物による強い張力
が、溶着部の長手方向に対して垂直方向に作用しても、
切れ目が楕円形に開いたり、裂けて隣接する切れ目同士
が繋がるおそれがない。さらに、保管あるいは輸送時に
強い衝撃を受けても、切れ目が破けず、袋内の米の流出
を防ぐことができ、また、埃、害虫、水等の侵入も効果
的に防ぐことができる。
【0018】また、各切れ目の角度を上記のようにすれ
ば、溶着部に沿って周縁部と平行に切れ目線を形成した
ときよりも切れ目を多数形成させることができ、袋内の
空気を抜くための通気路を十分確保することができると
いう利点もある。
【0019】図1は、本発明の樹脂製袋の一例を示して
おり、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂フィル
ム、あるいはポリアミド系またはポリエステル系樹脂と
ポリオレフィン系樹脂の積層フィルムからなり、端部が
溶着されて袋状となっている。なお、当初は一端部は開
放されたままとなっており、この開口端部4から袋1内
に所定量の米等を入れることができる。開口端部4から
袋1内に所定量の米を入れた後、開口端部4も他の端部
同様に溶着するが、このとき、袋1内の空気は、溶着部
2の内側に沿って形成されている複数の切れ目3を通じ
て素早く袋1の外に抜けるようになっている。
【0020】前記したような切れ目の耐衝撃性等は、図
1に示したように切れ目3を溶着部2の長手方向に対し
て垂直に形成した場合に、内容物による張力と切れ目の
方向がほぼ一致するので、切れ目が口を開くことはな
く、特に有利に作用する。また、各切れ目3を溶着部2
の長手方向に対して垂直に形成すれば、米を封入した樹
脂製袋1が非常に強い衝撃を受けて、万が一各切れ目3
が裂けて多少長くなっても、隣接する切れ目3同士が繋
がるおそれが無く、依然として、異物の侵入を防ぐこと
ができるとともに、袋1内の米の流出も確実に防ぐこと
ができる。
【0021】このように袋の溶着部に沿って形成する各
切れ目の角度は、溶着部の長手方向に対して垂直に近い
ほど好ましいが、45°以上であれば内容物による張力
と各切れ目の方向が近いため、切れ目が口を開いたり、
切れ目が裂けて繋がることを効果的に防ぐことができ
る。なお、各切れ目の角度を溶着部の長手方向に対して
45°未満、例えば、30°程度とすると、内容物によ
る張力が、各切れ目を開く方向に作用して、切れ目の開
きや裂けを起こし易くなる。
【0022】本発明にかかる通気用の各切れ目の長さ、
間隔は、収容する内容物の大きさ等に応じて適宜決めれ
ばよいが、0.5mmから20mmの範囲内の長さを有
し、かつ1mmから100mmの間隔を設けて形成され
ていることが特に好ましい。このように各切れ目の長さ
を、0.5mmから20mmの範囲内とすれば、特に穀
類や果実類の封入に適し、また、袋内の空気を抜く通気
口としての効果を十分発揮できる上、埃、害虫、水等の
侵入をより効果的に防ぐことができる。また、各切れ目
の間隔を1mmから100mmの範囲内とすれば、上記
効果に加え、切れ目を形成した箇所の強度を十分確保す
ることができる。特に精米用袋として使用する場合は、
各切れ目を0.5mmから3mmの範囲内の長さを有
し、かつ1mmから3mmの間隔を設けて形成すれば、
袋内の空気を抜く通気口としての効果を十分発揮できる
上、米の流出、埃、害虫、水等の侵入をより確実に防ぐ
ことができる。
【0023】本発明にかかる樹脂製袋の通気用の切れ目
は、袋の溶着部の内側に沿って前記所望の形状であれ
ば、袋の一方の面あるいは両面に形成されてもよいが、
袋の一方の面にのみ切れ目を形成すれば、脱気効果を十
分発揮できる上、切れ目を形成した箇所における裂けや
破れをより確実に防ぐことができる。また、このように
一方の面にのみ切れ目が形成された袋に米を封入して積
み上げる際、例えば、切れ目が形成されている面を上に
すれば、下から這い上がってくるような害虫が切れ目か
ら侵入することなどを確実に防止することができる。さ
らに、このように袋の一方の面にのみ切れ目を形成すれ
ば、極めて容易に製造することができるという利点もあ
る。
【0024】また、本発明にかかる樹脂製袋の切れ目
は、必ずしも図1で示されるように袋1の左右両側の溶
着部2に沿って形成することに限定されない。例えば、
左側、あるいは右側の一端部だけでもよいし、あるいは
底部の溶着部にも形成するようにしてもよい。また、袋
そのものの形態としても、図1に示される三方シール袋
に限定されず、例えば、図2に示すような(A)二方シ
ール袋1a、(B)合掌袋1b、(C)封筒貼り袋1
c、(D)ガゼット袋1d等であってもよい。
【0025】すなわち、いずれの形態においても、通気
用の複数の切れ目3を袋の溶着部2の内側に沿って該溶
着部2の長手方向に対して45°ないし90°の角度を
為して、好ましくは垂直に形成したものとすれば、これ
らの樹脂製袋1a,1b,1c,1d内に米等の穀類や
果物等を入れて保管、輸送、陳列した場合、脱気効果を
十分に発揮するとともに埃や害虫、あるいは水の侵入を
効果的に防ぐことができる。また、積み重ねたり、ある
いは強い衝撃を受けても非常に破れ難く、米等の穀類や
果物類を入れて安全に保管、輸送、陳列等することがで
きる。
【0026】次に、本発明にかかる三方シール袋の製造
工程の一例について説明するが、本発明にかかる樹脂製
袋の製造方法は、以下の製造工程に限定されるものでは
ない。まず、製品となる袋の約2倍の幅を有するポリエ
チレン等の樹脂フィルムのロールからフィルムを引き出
しながら、図3(イ)に示されるように、樹脂フィルム
5の左右の半分ずつが、それぞれ袋の表側6と裏側7と
なるように内容物、重量、原産地等の所定事項を印刷す
る。
【0027】次に、袋の表側6の左右両側の所望の位置
に、フィルムの引き出し方向に対して垂直となるように
複数の切り込み3′を所定の間隔をあけて形成する
(ロ)。各切り込み3′の長さに関しては、溶着後に形
成される切れ目の長さに溶着部幅の2分の1以下、好ま
しくは溶着部幅の5分の1の長さを加えた長さとする。
例えば、精米用袋として使用するために各切れ目の長さ
が3mmとなるような樹脂製袋とする場合には、溶着部
幅が10mmであれば2mmを加えて5mmの長さの切
り込み3′を入れておくことが好ましい。切り込み3′
を入れるには、例えば、従来、袋に易裂性を持たせるた
め、袋の外縁部に切り口を入れるスリッターを使用する
ことができる。具体的には所望の位置で歯車状の刃を回
転させることで、等間隔でスリット状の切り込み3′を
入れることができる。従って、本発明では、切り込み
3′を入れるための特別の装置を製作しなくとも実施す
ることが可能である。
【0028】なお、各切り込み3′(溶着後、溶着され
ずに残った部分が切れ目3となる)は、必ずしも溶着部
2の長手方向に対して垂直である必要はなく、図4に示
すように45°ないし90°の範囲で形成することがで
きる。また、切れ目3(切り込み3′)は必ずしも等間
隔で形成される必要もない。さらに、必ずしも袋1の表
側6の左右両側に切れ目3(切り込み3′)を形成させ
る必要もなく、片側だけでもよい。なお、袋の上下の端
部となる位置(底部、口部)にも切れ目(切り込み)を
形成させるようにしてもよいが、表面6の左右の側面に
だけ形成すれば、所望の効果を十分発揮することがで
き、また、製造上の容易性からも好ましい。
【0029】切り込み3′を入れた後、表裏6,7の印
刷が袋の外側になるように樹脂フィルム6を半分に重ね
合わせ(ハ)、袋の左右両側と下側の底部となる部分の
三方を所定の幅でヒートシールして溶着部(ヒートシー
ル部)2を形成する(ニ)。このとき、本発明では各切
り込み3′が完全に溶着部2に取り込まれないように直
線状に溶着すればよいが、各切り込み3′は、溶着部幅
の5分の1が塞がれるように溶着することが好ましい。
例えば、前記したように各切り込み3′の長さを5mm
とした場合、溶着部幅が10mmであれば2mmが取り
込まれるように溶着する。こうして約3mmの長さの切
れ目3を形成することができる。溶着部に取り込まれた
部分の切り込みは溶着されるので、完全に塞がれて強度
的にも問題ないものとなる。溶着に関しては、従来のヒ
ートシール機を使用して容易に溶着することができる。
なお、溶着する際、多少左右のずれが生じたとしても、
切り込み3′は、袋の外方向から内方向に入っているの
で、各切れ目3(切り込み3′)における内側部分の通
気路が確保され、ほとんど影響はない。
【0030】次いで、所定の位置で切断することによ
り、開口端部4を有する三方シール袋1を得ることがで
きる(ホ)。なお前記例示した工程(イ)〜(ホ)の順
序は、適宜変更することができるほか、それぞれ袋の表
側、裏側となる別個の樹脂フィルムを用意し、所望の切
れ目を形成させてから表裏2枚のフィルムを重ね合わ
せ、端部を溶着して本発明の樹脂製袋を製造することも
できる。
【0031】このように製造した三方シール袋1の開口
端部4から、内容物として例えば精米を所定量充填して
開口端部4を溶着する(ヘ)。このようにして精米を袋
1内に封入すると、精米と一緒に袋1内に入った空気
は、多数の切れ目3を通じて素早く袋1の外に放出さ
れ、これを積み上げたり、あるいは輸送時等に衝撃を受
けても、袋1内に残留している空気は切れ目3を通じて
放出されるので袋1が破裂するようなおそれがなく、ま
た、切れ目3が広がって中の精米が流出するおそれもな
い。
【0032】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本
発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的
に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、
いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0033】例えば、上記実施形態では、本発明の樹脂
製袋の好適な用途として、米の収容袋として説明した
が、本発明にかかる樹脂製袋の用途は米の収容に限定さ
れず、麦、大豆、とうもろこし等の穀類のほか、果物類
など、特に埃や害虫あるいは水の侵入が好ましくない食
料等であれば限定することなく、これらを封入して保
管、輸送、または陳列するために使用できる。また、袋
の形態に関しても、図1及び図2に示したような長方形
の一般的な形状に限定されず、正方形、三角形、台形等
その他多角形の形状の樹脂製袋とすることができ、その
材質に関しても、従来袋として使用されている合成樹脂
であれば全て使用できる。
【0034】
【発明の効果】本発明にかかる樹脂製袋は、通気用の複
数の切れ目が、袋の溶着部の内側に沿って該溶着部の長
手方向に対して45°ないし90°の角度を為して形成
されているため、素早く空気を抜くことができるととも
に米等の穀類や果実類を入れて保管、輸送、陳列した場
合、埃や害虫、あるいは水等の侵入を効果的に防ぐこと
ができる。また、積み重ねあるいは強い衝撃を受けても
切れ目が裂け難く、特に、溶着部の長手方向に対して垂
直な切れ目とすれば、極めて破れ難いので、精米等を流
出させることなく確実に袋の中に封入することができ
る。また、製造も非常に容易であり、特別な装置も必要
ないため、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる樹脂製袋の一例(三方シール
袋)を示す概略図である。
【図2】本発明にかかる樹脂製袋の他の例を示す概略図
である。 (A)二方シール袋 (B)合掌袋 (C)封筒貼り袋 (D)ガゼット袋
【図3】(イ)〜(ヘ)は、図1に示す三方シール袋の
製造工程の一例を示す説明図である。
【図4】本発明にかかる樹脂製袋の溶着部付近を示す部
分拡大図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d…樹脂製袋、 2…溶着部
(ヒートシール部)、3…切れ目、 3′…切り込み、
4…開口端部、 5…樹脂フィルム、 6…表側、
7…裏側。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E064 AA04 AA05 AA06 AA08 AA13 AD12 AD16 BA26 BA36 BA54 BC18 EA07 EA30 GA02 GA04 HA06 HB01 HB02 HD02 HN05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部を溶着してなる樹脂製袋であって、
    通気用の複数の切れ目が、該袋の溶着部の内側に沿って
    該溶着部の長手方向に対して45°ないし90°の角度
    を為して形成されていることを特徴とする樹脂製袋。
  2. 【請求項2】 前記通気用の切れ目が、前記溶着部の長
    手方向に対して垂直に形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の樹脂製袋。
  3. 【請求項3】 前記通気用の切れ目が、0.5mmから
    20mmの範囲内の長さを有し、かつ1mmから100
    mmの間隔を設けて形成されていることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の樹脂製袋。
  4. 【請求項4】 前記切れ目が、前記袋の一方の面にのみ
    形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれか1項に記載の樹脂製袋。
  5. 【請求項5】 前記樹脂製袋が、精米用袋であることを
    特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記
    載の樹脂製袋。
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