JP2002096170A - アーク溶接ロボットの自動プログラミング法における自動センシングプロセスの修正法 - Google Patents

アーク溶接ロボットの自動プログラミング法における自動センシングプロセスの修正法

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JP2002096170A
JP2002096170A JP2000284375A JP2000284375A JP2002096170A JP 2002096170 A JP2002096170 A JP 2002096170A JP 2000284375 A JP2000284375 A JP 2000284375A JP 2000284375 A JP2000284375 A JP 2000284375A JP 2002096170 A JP2002096170 A JP 2002096170A
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sensing
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work
sensor
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Hidetomo Sakashita
英知 阪下
Masanari Fujita
雅成 藤田
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Daihen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現に使用されている溶接開先のセンシングプ
ログラムを、オペレータの簡単な操作によってその場で
修正したり追加できるようにして、アーク溶接ロボット
の自動プログラミングを可能にすること。 【解決手段】 センシングプログラムを個々に生成して
溶接線やその開先形状を検出するためのセンシングをし
ているとき、その続行不可能な事態が生じれば、オペレ
ータがセンシングプログラムの実行を停止させた後に供
給したセンシング可能となる情報に基づき、現行のセン
シングプログラムに代わるプログラムを生成させる。そ
の再生成されたセンシングプログラムに従い、そのセン
シングの対象のみにその都度実行し直させることができ
る。それゆえ、溶接経路に区間経路の概念を導入し「一
連のプリセンシングプログラム」を実行するというティ
ーチングプロセスは、迅速かつ正確な自動溶接用プログ
ラムを生成するように機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアーク溶接ロボット
の自動プログラミング法における自動センシングプロセ
スの修正法に係り、詳しくは、ロボットの先端に取り付
けた溶接トーチが位置・姿勢および動作条件を変更しな
がら動作して、ワークの溶接開始点から終了点までの経
路に沿った溶接プログラムを自動的に生成するにあた
り、溶接線や溶接開先を自動的に検出するセンシングプ
ログラムを、オペレータの指令に基づいて簡単かつ容易
に修正または追加できるようにしたセンシングプログラ
ム再生成法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワーク現物を使用してデータを入力する
ことにより、溶接用ロボットをティーチングすることが
従来から行われている。この場合、オペレータはワーク
に対してロボットを動作させ、以下の手順に基づき、溶
接用ロボットの制御装置において自動溶接のためのプロ
グラムを生成させるべく操作している。
【0003】まず、オペレータは、図10の(a)や
(b)に示すような被溶接材(ワークピース、以下略し
てワークという)WKの溶接経路1から、教示点21
2 ,23 ,・・・2n-1 ,2n を決定する。次に、図
11に示すようにアームAMの先端に溶接トーチWTを
備えて例えばスライダSLに乗載されたマニピュレータ
MPと、ワークを保持し必要に応じてワークの位置・姿
勢を変更するワーク駆動装置(図示せず)等とからなる
溶接用ロボットを協調動作もしくはそれぞれを単独動作
させることにより、ワークWK上の上記した各点を教示
する。
【0004】各点21 ,22 ,23 ,・・・2n-1 ,2
n を教示するために溶接トーチのワークに対する位置・
姿勢をマニピュレータMPによって変更するのは、ティ
ーチングペンダントTPで入力された位置・姿勢変更命
令を受けたロボット制御装置RCからの出力に基いて行
われる。その際に、各教示点2i-1 ,2i 間ごとに、テ
ィーチングペンダントで溶接トーチ動作諸元および溶接
条件諸元等も入力される。このようにして、オペレータ
が入力した教示点およびその点間ごとの溶接トーチ動作
諸元等から、溶接経路全体の溶接プログラムが自動的に
生成される。
【0005】このようなティーチングペンダントからの
入力によってマニピュレータ等を動かし、その動きを再
生させるというティーチングプレイバック方式によれ
ば、一度ティーチングすることにより生成された自動溶
接プログラムは、同一形状・同一寸法のワークが幾つ存
在しても同じように設置される限り、順次ワークを同じ
条件でまた同じ品質で溶接することができる。すなわ
ち、一度行ったティーチングにより生成させたプログラ
ムで以後多数のワークを自動的に処理できるので、たと
えティーチングに多大の手間暇を要しても、ワーク1つ
当たりにすれば僅かな負担であるということになる。
【0006】ところが、同一形状・同一寸法のワークが
30個、次に異なる形状寸法のワークが12個、その次
にさらに別の形状寸法のワークが25個といったように
同一形状・同一寸法のワークの数が少ない場合には、上
記したようなティーチングペンダントを使用して自動溶
接プログラムを生成させても、適用できるワークの数が
少ないことからワーク1つあたりに要するティーチング
費用は割高となる。勿論、このような多種少量生産体制
で使用されるロボットでは、頻繁にすなわちワークの形
状・寸法が変わるごとにティーチングしなければならな
いことは言うまでもない。
【0007】ティーチングは、ティーチングペンダント
を操作するなど、元来オペレータによって手間暇掛けて
遂行されるものであることは上で述べた。ところで、例
えば建築土木機械に使用される大型部品を溶接の対象と
する場合も少なくないが、このような部品は多種少量生
産品の典型であると言える。例えば40ミリメートル厚
みで1,000ミリメートル四方の鉄製基板に50ミリ
メートル厚みで高さ700ミリメートル,左右幅600
ミリメートルの鉄板を立て、これにT継ぎ手水平隅肉溶
接するといった場合、ティーチングするとき床上に支持
台を介して置いた最初のワークと全く同じ位置に次のワ
ークを設置することは実質的に不可能に近い。と言うの
は、このような大寸法のワークの場合には、基板に立板
が仮止め溶接された状態でロボットの前面へ搬入される
ことになるが、500キログラムにも及ぶ重量物ともな
れば簡単に設置位置の調整ができるという代物ではない
からである。また、そのワークの支持台も常に同じ寸法
特に同じ高さのものが使用されるとは限らず、したがっ
て高さ調整が必要となるときでも、それを簡単に行うこ
とができる場合は概して少ない。
【0008】このような大重量の大形ワークを溶接する
場合にはワークの設置位置がその都度ずれるのは避けが
たく、したがってワークを高い精度で定位置に置くこと
ができる保証のない場合には、その形状や寸法が同一で
溶接条件も同じであるとしても、先のワークに施したテ
ィーチングやそれによって得られた自動溶接プログラム
を次のワークに利用できるということは極めて少ない。
【0009】このような状況にある場合は、ワークごと
にティーチングして自動溶接プログラムを生成させ、そ
れに基づいて直ちに溶接を施行し、次のワークに対して
も同様に全プロセスを実行するといったように、ワーク
の設置・教示・溶接施行を一サイクルにして繰り返すこ
とが余儀なくされる。これでは、ティーチング操作がワ
ークごとに行われることになり、ティーチングが頻繁と
なって多大の時間を消費する。そこで、本出願人は特開
平11−296215号公報において、オペレータの負
担もティーチング時間も低減できるようにすることを目
的として、ワーク設置位置にずれがあってもティーチン
グを自動的に遂行させ、これによってワークごとに自動
溶接プログラムを生成できるようにした方法を提案し
た。
【0010】その自動溶接プログラム生成法には、溶接
線を「区間経路」に分割するという考え方が導入されて
いる。これによれば、予め定めた各種仕様諸元の中から
区間経路ごとに実施しようとする溶接施行に必要な諸元
を選定して入力すれば、最適な溶接トーチの位置・姿勢
や溶接条件を備えた自動溶接プログラムが自動的に生成
することができる。図12はその一例を表したモデル図
であり、水平部材WK1に垂直部材WK2,WK3,W
K4をそれぞれ重ねた部分にT継ぎ手水平隅肉多層盛り
溶接する場合に、後で詳しく述べる「区間経路」の考え
方を導入した溶接経路WL2,WL3,WL4が表され
ている。
【0011】ところで、この図12のように、1つの水
平部材WK1と2以上の垂直部材WK2ないしWK4か
らなるワークに形成された溶接経路ともなると、1回の
プログラミング指令だけで線分WL1ないしWL5から
なる溶接線を連続してプログラミングすることはできな
い。すなわち、上記した発明の場合、部材端巻き溶接処
理を除けば一つの直線からなる溶接線に対して処理しよ
うとするものであるので、結局は線分ごとに計三回の処
理を繰り返すことになる。現実には図12のようにコの
字状に連続した一つの溶接経路であるにもかかわらず、
線分の数に等しい数の自動溶接プログラムが生成される
ことになり、プログラムの生成に多大の時間を要してし
まう。これはその後に行われる溶接においても線分単位
で溶接を開始し終了させることになるので、溶接線の繋
ぎ部分におけるビードの滑らかな連続性が得られ難くな
ることが多い。このように外観が見劣りがちになるだけ
でなく、溶接にも時間を要してしまう。
【0012】ところで、図12に示す線分WL2を検出
するには、その両端部BおよびEを部材端検出しなけれ
ばならない。線分WL2の左端部Bについては隣接する
被溶接部材が存在しないので検出は可能となるが、上記
した自動プログラミング方法によって線分WL2の右端
部Eを検出しようとすると、垂直部材WK3が隣接して
いるために溶接トーチWTと垂直部材WK3とが衝突し
て検出することができなくなる。このようなことは線分
WL4の左端部Hを検出する場合にも起こる。このよう
なコの字状のワークのみならず、図示しないが、垂直部
材が1つであってもそれが平面的に見て「くの字」状に
折れているといったように、溶接線が折曲するなどして
いる場合は、まさしくその検出できない例となってしま
う。
【0013】そこで、本出願人は上記の難点を解消する
ため、特願平11−280796号において、以下のプ
ロセスを含む「アーク溶接用ロボットの自動プログラミ
ング方法」なる発明を提案した。この自動プログラミン
グ方法は、アーク溶接用ロボットの溶接トーチが、位置
・姿勢および動作条件を変更しながら、ワーク上の移動
開始点から溶接経路に沿ってたどりつく終了点に至るま
で、溶接線を形成する溶接経路が幾つかの線分からなる
折れ曲がったものであったり、溶接線のいずれかがロボ
ットの設置側に対して湾曲した形状を呈しているといっ
た場合でも、全溶接経路にわたって一連の溶接を施すこ
とができるような動作をとることができる自動溶接プロ
グラムを生成可能にしようとするものである。その詳細
は本明細書の〔発明の実施の形態〕の項において本発明
と関連づけて述べることにするので、ここではその構成
の記載は省く。
【0014】その方法の特徴的な点は、溶接経路をモデ
ル化した幾種類かの「溶接線形状」を予め記憶させてお
くと共に、「一連のプリセンシング」という概念を導入
したことである。もう少し詳しく述べると、記憶されて
いる溶接線形状の中から現にティーチングしようとして
いるワークの溶接線形状をオペレータが選定し、その溶
接線形状と現実に置かれているワークの設置状態に相応
しい「一連のプリセンシングプログラム」をその時点で
自動的に生成させ、この「一連のプリセンシングプログ
ラム」に基いて自動的にティーチングを遂行させ、ワー
ク固有の複雑な形状に原因して生じる曲折した溶接経路
に対しても溶接線を検出したりその開先形状を検出し、
さらには溶接経路を構成する溶接線を溶接施行時には一
連的に扱うことができるようにしたことである。
【0015】「一連のプリセンシングプログラム」を導
入したその改良されたプログラミング法では、溶接経路
が幾つもの溶接線からなってそれが複雑に連なっていて
も、溶接経路全体を一つとして扱った自動溶接プログラ
ムを生成させることになり、トータルのティーチング時
間の大幅な短縮、迅速な自動溶接施行、隣りあった線分
に跨がる部分の見栄えよい連続したビードの形成が実現
される。なお、ロボットが設置されている近傍には、ロ
ボットコントローラとティーチレスコントローラからな
るロボット制御装置が配置されるが、オペレータによる
各種の仕様諸元等の入力は、ティーチレスコントローラ
のMMI(設定画面)の表示に従って簡単に行うことが
できるようにもなっている(図11を参照)。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたことから分
かるように、「一連のプリセンシングプログラム」を自
動的に生成させて溶接線形状および開先形状を検出させ
ることが、上記発明の自動プログラミング法においては
重要な要素となっているが、このセンシングを実行する
において、問題がないわけではない。
【0017】溶接線形状および開先形状を検出するにお
いては、溶接トーチが装着されたマニピュレータをワー
クに対面させるが、トーチ直近等に搭載されたレーザセ
ンサで溶接経路の「一連のプリセンシング(これは複数
のセンシング動作で構成される)」するとき、溶接トー
チ,レーザセンサ,ロボットアームのいずれかがワーク
にぶつかったり触れそうになることがある。例えばロボ
ットアームがワークの突出部に当たるなどしてセンサが
所定の経路をそれ以上たどれなくなったり、溶接トーチ
がワークにひっかかってセンサの前進を妨げるといった
ことが起こる。場合によっては、ワークにぶつかること
がないにしてもロボットが運転領域外に達してそれ以上
動けなくなるということも生じ得る。さらには、ロボッ
ト制御装置がプログラム上で想定している位置からかけ
離れたところにワークが設置されてしまっているとか、
溶接経路をセンシングするに先だって行われるワーク存
否確認プロセスで、ワーク上の確認用レーザ照射対象部
位がプログラム上で想定されているよりも狭かったり短
かったりして、ワーク検出が空振りに終わるといったよ
うなトラブルを挙げることもできる。
【0018】このようなトラブルを解消するためには、
プリセンシングプログラム実行中のロボットの位置・姿
勢を変更できるようにしておけばよい。しかし、この変
更のためには、「一連のプリセンシングプログラム」を
構成している複数のセンシングプログラムの各々におい
て必要となる位置決め動作(PTP制御),直線補間動
作(CP制御),レーザセンサによる位置検出等の命令
(これらの命令はセンシングプログラムの管理テーブル
内で定義されている)、およびそれらに付随する各種パ
ラメータ(命令の内容を定義するためのパラメータをい
う。例えば位置決め動作命令に対しては、動作速度や位
置・姿勢の指定などがある。)を直接修正する必要に迫
られる。
【0019】この場合、管理テーブルを開いて直接手で
入力することによって修正しなければならず、また修正
のたびに管理テーブルのセットアッププログラムを起動
しなければならない。この修正にはかなりの経験と知識
が必要であり、ロボットプログラムの提供者ならともか
く、一般のロボットユーザ(オペレータを含む)がセン
シングプログラムを変更することは実質的に不可能であ
る。したがって、「一連のプリセンシング」操作時にロ
ボットとワークが干渉する場合、ロボットに対するワー
クの設置位置を変更せざるを得ない。しかし、上記した
ような重量物の場合には簡単に動かず、位置替えは大変
な作業となる。仮にその作業をするにしても、プリセン
シング中にロボットと溶接トーチが干渉しなくかつロボ
ットの動作が運転領域外にならない位置を試行錯誤で見
つけることが必要となり、極めて負担の大きい作業が強
いられる。そのような重労働を経てロボットに対するワ
ークの設置位置を変更することができるとしても、自動
プログラミング方法であるにもかかわらず多大の時間を
費やすことになる。
【0020】本発明は上記した問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、アーク溶接用ロボットの自動溶接プロ
グラムを実行させる際に、「一連のプリセンシングプロ
グラム」を生成させて自動的にティーチングしていると
き、現に使用されている溶接開先等の検出に供している
センシングプログラムを、オペレータの簡単な操作によ
ってその場で修正したり追加できるようにすること、こ
れによって、センシング時に生じるトラブルを回避して
そのまま自動的にティーチングを円滑に遂行できるよう
にしたアーク溶接ロボットの自動プログラミング法にお
ける自動センシングプロセスの修正法を提供することで
ある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、ワークに施さ
れる溶接経路を形成した基本的な幾つかの溶接線形状を
記憶させ、かつ各溶接経路をたどりながら溶接形態を変
更する箇所を境にして幾つかの区間経路に分けておき、
溶接線形状を構成している線分に対してその溶接位置や
開先形状を検出するために必要となるセンシング用情
報、区間経路の各々に適用される溶接形態に関連した条
件諸元やその他の溶接用諸元を基にして、検出対象ごと
に自動的に生成されたセンシングプログラムがセンシン
グ順に纏られている「一連のプリセンシングプログラ
ム」を実行することにより溶接線形状および開先形状を
検出し、その「一連のプリセンシングプログラム」によ
ってセンシングされた各線分における溶接線を区間経路
に当てはめると共に各区間経路に対して溶接形態に関連
する条件諸元を割り当て、溶接経路を連続してたどりな
がら溶接開先に溶接を施すべく、センシングされた区間
経路を溶接方向に合致する順序に並べ替えて自動溶接プ
ログラムを生成させ、溶接施行の対象となったワークに
その自動溶接プログラムを実行して自動溶接することが
できるようにしたアーク溶接ロボットの自動プログラミ
ング方法に適用される。
【0022】その特徴とするところは、センシングプロ
グラムを個々に生成して溶接線やその開先形状を検出す
るためにセンシングしているとき、センシング続行不可
能な事態が生じればオペレータがセンシングプログラム
の実行を停止させた後に供給したセンシング可能となる
情報に基づき、現行のセンシングプログラムに代わるプ
ログラムを生成させたり追加して、その生成されたセン
シングプログラムに従い、そのセンシングの対象に対し
てその都度実行し直させるようにしたことである。
【0023】再生成されたセンシングプログラムは、オ
ペレータがロボット制御装置に付設されたティーチング
ペンダントでした調整指令に基づき行われるブロック運
転により、その正否を確認できるようにしたことである
(図7におけるステップ9を参照)。なお、オペレータ
がロボット制御装置でした調整指令に基づき行われる
「プリセンシングプログラム」の自動運転により、その
正否を確認できるようにしてもよい(図7のステップ1
1を参照)。
【0024】続行不可能な事態とは、センサがワークの
位置を検出しようとするサーチに入る時点で、照射光が
ワークに照射されずワーク検出が不可能になりそうにな
ったときもしくは不可能となったときであって、その際
には、図1に示すように、センサLSからの照射光がワ
ークWKに当たるようにセンサのサーチ開始位置Aoを
変更する情報をオペレータが供給すると、変更されたサ
ーチ開始位置を反映させたセンシングプログラムが生成
されるようにすることである。
【0025】センサがワークの位置を検出するサーチ中
に、上下方向サーチを終えたところから位置・姿勢を変
えて水平方向サーチの態勢に入り、その水平方向サーチ
を開始しようとした時点で、センサがサーチの対象とし
ている部分に接近しすぎた位置となっていることにより
不感状態に陥っているときは、図3にあるように、水平
方向サーチのためにセンサを感応可能位置B2 まで後退
させる情報をオペレータが供給すると、変更された退避
位置を反映させたセンシングプログラムが生成されるよ
うになっている。
【0026】センサがワークの位置を検出するサーチ中
に、上下方向サーチを終えたところから位置・姿勢を変
えて水平方向サーチの態勢に入り、その水平方向サーチ
を開始した後に、センサもしくはそのセンサ近傍に装着
されてセンサと共に変位する溶接トーチのいずれかがワ
ークに当たりそうになったときもしくは当たったとき
は、図4に示すように、水平方向サーチのためにたどる
進路をワークに当たらないところにずらせる情報B12
オペレータが供給すると、変更された進路の反映された
センシングプログラムを生成させるようにしておくこと
である。
【0027】図5の平面図に示すように、溶接経路1の
一方側端で検出を済ませた後に直ちに他方側端の検出に
移るようにプログラミングされている場合に、センサL
Sもしくはセンサ近傍に装着されてセンサと共に変位す
る溶接トーチのいずれかが一方側端RE1aから他方側端
RE2aへ変位するとき、ワークのロボット側に出た膨ら
み部分EEに当たりそうになったときもしくは当たった
ときは、一方側端の検出を済ませた直後のセンサに迂回
路Uをとらすべく迂回用通過点EU の情報をオペレータ
が供給すると迂回用プログラムが生成され、一方側端を
検出するためのセンシングプログラムと他方側端を検出
するセンシングプログラムとの間にはめ込むことができ
る。
【0028】センサがワークの位置を検出しようとする
サーチに入る時点またはサーチ中にロボットが運転領域
外となってセンサが動かなくなったときは(図8および
図9におけるステップ14,23,29,36を参
照)、センシングをロボットの運転領域内で行えるよう
にセンサのサーチ開始位置を変更する情報をオペレータ
が供給すると、運転領域内へ変更されたサーチ開始位置
を反映させたセンシングプログラムを生成させるように
しておくことである。
【0029】センサがワークの位置を検出するサーチ中
であって、上下方向サーチを終えたところから位置・姿
勢を変えて水平方向サーチの態勢に移るまでの間に、図
8のステップ17にあるように、センサ近傍に装着され
てセンサと共に変位する溶接トーチがワークに当たりそ
うになったときもしくは当たったとき、またはロボット
が運転領域外になったときは、図2に示すごとく、上下
方向サーチから水平方向サーチに移るときの溶接トーチ
の先端が直線路P1 をたどるように、溶接トーチの誘導
を最短時間で変位させる方式の位置決め動作命令(PT
P制御)から最短距離をたどって変位させる方式の直線
補間動作命令(CP制御)に変更する情報をオペレータ
が供給すると、変更された溶接トーチ誘導方式を反映さ
せたセンシングプログラムが生成されるようにしてお
く。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るアーク溶接
ロボットの自動プログラミング法における自動センシン
グプロセスの修正法について、図面を参照しつつ詳細に
説明する。まず、本発明が適用されるアーク溶接ロボッ
トの自動プログラミング法から述べることにする。この
方法は、溶接線形状および開先形状を検出するうえで
「一連のプリセンシングプログラム」を自動的に生成さ
せ、ワークの設置位置がずれていてもその都度センシン
グしてずれを考慮したうえで、自動溶接プログラムを生
成させることができるようにしたものである。
【0031】詳細は図や表を基にして後述するが、その
思想は以下のとおりである。ワークに施される溶接経路
を形成した基本的な幾つかの溶接線形状(後述する図1
3を参照)と、各溶接経路をたどりながら溶接形態を変
更する箇所を境にして区分された幾つかの区間経路での
溶接情報(後述する図12および図22ないし図24を
参照)を記憶させておく。溶接線形状を構成している線
分に対してその溶接位置や開先形状を検出するために必
要となるセンシング用情報、区間経路の各々に適用され
る溶接形態に関連した条件諸元やその他の溶接用諸元を
基にして、検出対象ごとに自動的に生成されたセンシン
グプログラムがセンシング順に纏られている「一連のプ
リセンシングプログラム」によって実行される。それに
よって溶接線形状および開先形状を検出し、その「一連
のプリセンシングプログラム」によってセンシングされ
た各線分における溶接線を区間経路に当てはめると共
に、各区間経路に対して溶接形態に関連する条件諸元を
割り当てる。溶接経路を連続してたどりながら溶接開先
に溶接を施すべく、センシングされた区間経路を溶接方
向に合致する順序に並べ替えて自動溶接プログラムを生
成させるというものである。そして、溶接施行の対象と
なったワークに自動溶接プログラムを実行して自動溶接
し、次のワークに対しても同様の工程を経てそのワーク
に相応しい自動溶接プログラムを生成し、溶接できるよ
うにしている。
【0032】このようなことができるようにするために
は、まず、図11に示したように、溶接トーチWTがア
ームAMの先端に搭載されている例えば6つの回転関節
を有する6自由度マニピュレータMP、そのマニピュレ
ータを左右へ変位させて動作範囲の拡大を図るスライダ
SL、そのマニピュレータやスライダを動作せるための
ロボット制御装置RC、オペレータが操作して溶接トー
チWTや後述するレーザセンサLSの位置・姿勢を変更
し、また各種の溶接諸元を入力することができるティー
チングペンダントTPといったものが使用される。な
お、図示しないワークがマニピュレータ等で保持され、
その位置・姿勢を変えることができるようになっている
場合には、そのマニピュレータ等もロボット制御装置R
Cからの出力で動かされる。本発明においては、ワーク
が重量物であってロボット前面の床か支持台に置かれる
場合を例にするが、ワークがロボット装置に支えられて
はいるが、その位置・姿勢を所望どおり正確に与えられ
ない場合にも、本発明を適用することができる。
【0033】以下に順を追って、個々の説明をする。上
記したロボット制御装置RCは、この例の場合、詳しく
説明しないがロボットコントローラRSとティーチレス
コントローラTSとからなっている(図11を参照)。
このロボット制御装置には、ロボットメーカから提供さ
れたプログラムや各種情報がインストールされる。これ
は、原則としてロボットユーザが情報を追加したり修正
することはなく、またかなりの知識がなければ触れるも
のでない。言うまでもないが、ロボットコントローラに
は、マニピュレータを動作させるための各種演算機能を
有してティーチングと自動溶接のそれぞれの動作を制御
する「ロボット制御プログラム」が搭載される。一方、
ティーチレスコントローラには、ティーチングに関連し
て行うセンシングとそれに基づき自動溶接プログラムを
生成させるための「溶接プログラム生成用プログラム」
が搭載される。これらのプログラムは相互に情報をやり
取りしながら、プログラムを実行するようになってい
る。
【0034】各種の情報としてインストールされるもの
には、以下のものがある。いずれもロボットメーカ保有
の溶接に関する技術やノウハウに基いて構築された溶接
に関する情報であり、したがって、ロボットメーカによ
って予め準備して入力されているものである。それら
は、(A)溶接経路のパターン、(B)溶接線定義リス
ト、(C)センシングパターン、(D)区間動作パター
ン、(E)パス対応溶接条件諸元である。
【0035】まず、(A)の溶接経路のパターンから述
べる。これは「溶接線形状情報」とも言うべきもので、
図13のように、幾種類もの基本的な溶接線形状と各線
形状を特定するためのコードが付されているものであ
る。図中の黒い線は紙面上に置かれた図示されていない
水平部材上に立つ垂直部材を表し、それに沿って並べら
れた点線は溶接される部分を示している。言うまでもな
いが、溶接トーチすなわちロボットは破線の付された側
に位置する。溶接線形状201ないし206は2つの線
分で構成され、溶接線形状301ないし308は3つの
線分で構成された溶接線である。白抜き矢印は、隅肉溶
接の場合に板厚が指定されていれば、巻き溶接されるこ
とを表している。
【0036】ちなみに、溶接線形状には図13に表され
たもの以外のものも準備され、ワークで通常生じ得る形
状が網羅される。溶接線が複雑に入りくむ場合には部分
的に該当する溶接線形状をつなぎ合わせばよいことか
ら、逆に言えば、複雑な溶接経路は幾つかの溶接線形状
に分割され、溶接線形状単位で以下に述べる処理が施さ
れることになる。
【0037】(B)の溶接線定義リストは「センシング
用情報」とも言うべきもので、図14に挙げられている
ものである。これには、各溶接線形状を構成する線分の
センシング順序,線種,線分ごとにリストアップされた
溶接線分検出仕様諸元の項目等からなるものである。と
ころで、いまワークWKが図15の(a)に示したよう
なもので、平面視コの字状の溶接経路をなし、同図の
(b)のように連続したビードBDが形成される溶接を
施すものであるとする。この場合、ワークはコード「3
05」の溶接線形状に該当するものであることが分かる
であろう。なお、図15の(a)から分かるように、こ
のワークは垂直部材WK2とWK4とは水平部材WK1
に対して隅肉溶接されるが、垂直部材WK3はレ型開先
となっている例である。
【0038】図14においては、線分WL3には多くの
事項からなる溶接線分検出仕様諸元が与えられ、線分W
K2とWL4とは少ない。このように与えられる仕様諸
元の数に違いはあるが、このコード「305」のワーク
をセンシングするにおいて必要となるため予めロボット
制御装置に記憶されているものと、オペレータが積極的
に与えなければならないものと、ケースによっては必要
性が高いとは言えないが指定しておいた方がよいと判断
される場合のものとを含んでいる。オペレータにより入
力される時期は言うまでもなくティーチング開始前であ
って、ティーチレスコントローラのMMIを介して入力
される。これから分かるように、溶接線分検出仕様諸元
は全部を入力しておかなければならないというものでは
ない。入力されていなければ、上記した「溶接プログラ
ム生成用プログラム」において自動的に計算され、ま
た、計算不可能な場合にはそれに備えるデフォルト値も
準備されている。
【0039】この溶接線定義リストを具体的に述べる
と、コード「305」に関して予め必ず決められるの
は、センシング順序と線種(例えば直線)くらいであ
る。この例での最低限度必要となる入力対象は、線分W
L1,WL2,WL3のいずれについても「開先形状」
である。線分WL3の開先形状は「レ型」と、線分WL
2,WL4は隅肉と入力され、ワークが図15(a)の
ものに対応していることが分かる。ところで、極端に言
えば、残りの諸元は与えておかなくてもよい。例えば線
長を例にとれば、オペレータはワークの製作図面から線
長を読みとりそれを入力できなくはないが、それが煩わ
しければ放置しておいてもよい。入力したからといっ
て、ティーチングのために要する演算時間に大きい差が
生じるというものでもない。
【0040】(C)のセンシングパターンもセンシング
用情報というべきもので、線分ごとの検出対象を隣接線
分の有無に分けて定型化したセンシングパターンと、各
パターンにおける検出対象の検出順序を規定したもので
ある。図16にあるように、幾つかのパターンに分けら
れ、それぞれについて「ワーク位置ラフ検出」から始ま
る項目に対してセンシングする順が規定されている。最
上段に挙げられているパターン群NAからNHは、図1
3の溶接線形状から推測できるように、適宜組み合わせ
ると、それぞれの溶接線形状において有り得る全てのケ
ースに対応させることができるようになっている。形状
コードが「305」の場合、その中のNA,NB,NC
をもってすれば十分である。センシング要領は後述する
が、そのセンシング順は図16に従って述べると以下の
とおりである。
【0041】まず1番目には「ワーク位置ラフ検出」が
行われる。これは後に図17および図18を用いて詳し
く説明するが、定位置からずれたところに設置された現
物ワークWKaが、定位置にあるとロボット制御装置で
想定されている仮想ワークWKiに対して、大まかには
どの程度ずれているかを検出しようとするものである
(図18を参照)。2番目は「隣接線分検出(左側)」
であり、これでは、図19の垂直部材WK2の右端部E
からLab1 だけ左へ寄った点B1 とLab2 左へ寄っ
た点B2 の2点それぞれの仮想ワークからのずれがセン
シングされ、これから左側の隣接線分の位置が検出され
る。次に「ワークの位置検出(左側)」として、線分W
L3の左端部EからLa1 右へ寄った点E1 の位置が検
出される。線分WL3は「レ型」開先を有しているの
で、次の「開先形状検出(左側)」において、その大き
さが点E1 におけるウィービングによってセンシングさ
れる。したがって、点E1 に対応するレ型開先の奥端位
置E1'(図15の(a)のE1'も参照)も知ることがで
きる。同様にして、「隣接線分検出(右側)」は点H1
と点H2 とで位置検出され、「ワークの位置検出(右
側)」として点E2 の位置が検出される。次の「開先形
状検出(右側)」において、その大きさが点E2 におけ
るウィービングによってセンシングされ、点E2 に対応
するE2'(図15の(a)のE2'も参照)も検出され
る。このようにして、パターン群のNAが完了する。次
に、NBにおいて「部材端検出(左側)」がなされて点
Bの位置が検出され、「開先形状検出(左側)」として
点BからLb1 右へ寄った点B3 での開先形状がウィー
ビングによって検出される。同様にして、NCにおいて
も、点Lで「部材端検出(右側)」がなされ、点H3
開先形状が検出されるということが決められているので
ある。したがって、コード「305」の溶接線形状にお
いてはNAの1から7とNBとNCのそれぞれの1,2
からなる合計11のセンシングが個別になされる。この
様子は、次に説明する図20および図21からも理解で
きるであろう。
【0042】その図は大部分がワークを平面的に見た状
態で模式的に表したものであり、上記の説明をこれを基
にして補足する。(a)はセンシングに入る初期状態を
表している。センシングをするためのレーザセンサLS
がロボットアームによって、仮想ワークWKiの上方に
位置している。なお、現物ワークは図18に示したよう
に一般には立体的にずれた位置をとるが、ここでの説明
においては理解を容易にするために平面的にのみずれて
いるとする。
【0043】(b)はレーザセンサLSが仮想ワークW
Kiに接近して、レーザセンサが目指した位置は白丸R
i の位置に存在しなく黒丸Rxa の位置であったこと
を示している。(c)は点B1 を検出し、(d)は点B
2 を検出し、それぞれは白丸RB1iやRB2iに存在しな
く、黒丸RB1a,RB2aに位置していたことを表してい
る。(e)は同様にして、黒丸RE1aにあることが検出
されている。(f)はそのRE1aに向けてウィービング
して開先形状をセンシングしているところである。開先
形状は「レ型」と予め教えられているので、4つの一次
関数の交点で途切れる線により囲まれるものであるとの
前提で、「溶接プログラム生成用プログラム」が4本の
直線を関数fE11,E12,E13,E14 として求め、それ
を演算して交点が明らかにされる。(g)から(j)は
(c)から(f)と変わるところがない。なお、(i)
においてRE2iの白丸が見えていないのは、仮想ワーク
WKiにおけるその点と現物ワークWKaにおけるもの
(RE2a)とにずれがなかったことを表している。
【0044】図21の(a)では、ロボット制御装置が
黒丸RB1aとRB2aとを繋いだ直線を演算すると共に黒
丸RE1a,RE2aとを繋いだ直線を演算し、その交点か
ら現物ワークWKaの点Eが何処にあるかを求めてい
る。同様にして、(b)においては点Hを求めている。
これから分かるように、図14の線分WL3の溶接線分
検出仕様諸元において3段目の「線長」のLaは入力さ
れていなくても問題のないことが分かる。ちなみに、黒
丸RB1a,RB2a,RE1a,RH1a,RH2a,RE2a
得るためにたどったときのLab1 ,Lab2 ,L
1 ,Lac1 ,Lac2 ,La2 も入力されていな
い。入力されていればそれが使用されるが、入力されて
いなかったのでデフォルト値が充てられたことになって
いる。これらの値は大きく外れていないかぎり、図21
の(a)や(b)における交点の算出に供することがで
きるものであればよいわけであり、是非いくらの値でな
ければならないというものではないからである。
【0045】図21の(c)は黒丸RE1aとRE2a(図
20の(e)と(i)を参照)で得た開先形状を横つな
ぎしたもので、これまた一次関数で接続することによっ
て溶接線WL3における開先形状の連続した形状が推定
される。(d)は端点Bを求めているところであり、レ
ーザセンサLSが横動きして照射光の反射波が急激に変
化する位置を探している。これによって黒丸RBa が分
かり、隣接線分WL2もその長さや位置が明確に把握さ
れる。(e)は、端点Bの近くのLb1 だけ離れた位置
で隅肉の開先形状を検出しているところである。この場
合には2本の一次関数fB11,B12 で処理される。
(f)は、その開先形状を黒丸RB3aとRB 1aを結ぶこ
とによって、線分WL2の開先形状を推定している。な
お、溶接線WL2は隅肉と予め教えられているので(図
14を参照)、(c)のときのように二つの断面を接続
するというやり方は採っていない。(g)から(i)も
同様である。先に図16で示した11個のセンシング
は、図20中で言えば、(b),(c),(e),
(f),(g),(i),(j)と、図21における
(d),(e),(g),(h)であることが理解でき
るであろう。
【0046】次に、(D)の区間動作パターンは溶接用
情報というべきもので、溶接経路を形成する溶接線がロ
ボットの動作形態の違いで区分けして得られる区間経路
と、それぞれの区間経路に適用されるロボットの動作形
態が規定されたものである。すなわち、複数の仕様諸元
から溶接トーチに実行させる動作をパターン化した区間
動作パターン諸元群の集合体である区間動作パターンリ
ストとなっている。図12は区間経路を具体的に図示し
たものであるが、それに対応して、図22には区間経路
1ないし5の区間動作パターンリストが、図23には図
22の続きの区間経路6ないし8の区間動作パターンリ
ストが、図24には図23の続きの区間経路9ないし1
1の区間動作パターンリストが示されている。なお、ワ
ークも正確でないにしても位置・姿勢を変えることがで
きるようになっている場合には、ワーク駆動機構に実行
させる動作もパターン化して折り込まれることになる。
【0047】各区間における動作形態、すなわち溶接ト
ーチの上下左右前後の移動方向,トーチ角度,トーチの
前進角・後進角,スライダ動作の要否とスライディング
距離等が与えられている。なお、区間経路は図12に区
分けして示されている。この図に示すT継ぎ手を水平隅
肉溶接するときの溶接経路は、区間経路A→B,B→
C,C→D,D→E,E→F,F→G,G→H,H→
J,J→K,K→LおよびL→Mの上記したとおりの1
1から構成される。ちなみに、図12中の区間の境界点
のうちC,D,F,G,J,Kは、前述した図19中の
3,2,1,1, 2,1,2,3 とは何の関係もな
い。ただ、A,B,E,H,L,Mなる点はワーク上で
対応をとりやすくするため一致して表記されている。
【0048】区間動作パターンリストの一部を覗くと、
各パターンには、区間経路ごとの動作をパターン化した
「動作パターン」と「マニピュレータ,スライダの動
作」との関係が規定されていることが分かる。例えば、
区間経路1においては、溶接トーチ角度および前進角・
後退角が一定の状態でスライダが動作し、区間経路の距
離a1 だけ移動する。区間経路6においては、溶接トー
チ角度が一定であるものの前進角・後退角はθ6 だけ変
化させるようにしており、マニピュレータが板厚の範囲
だけ移動する間に、スライダが前進角・後退角θ6 の変
化を補償する距離だけ移動することが示されている。
【0049】(E)のパス対応溶接条件諸元もまた溶接
用情報を構成する。図15(b)に示したように最終的
には溶接線は溶接経路の全部で連なることになるので、
この諸元は区間経路ごとの扱いではなく、図25に示す
ようにマルチレイア・マルチパスの溶接線を形成する溶
接ビードの各層におけるパスごとに適用される溶接条件
のデータとなる。図には溶接電流や電圧の数値が与えら
れているが、「・・」の部分にも該当する値が入れられ
ることは言うまでもない。なお、シングルレイア・シン
グルパスである場合には、図25は一行で与えられるだ
けである。これらの溶接条件諸元は言うまでもなく全区
間経路を一纏めにして割り当られるものであるので、使
用されるのは自動溶接プログラムが生成される直前にな
ってからである。
【0050】ところで、後述する「一連のプリセンシン
グプログラム」を実行するにあたって、後で述べる「サ
ーチ開始位置規定諸元」,「センサ条件諸元」,「その
他のサーチに必要な各種データ」が予め記憶される。こ
れらのデータは「管理テーブル」などに保管されるが、
ロボット制御装置のティーチレスコントローラに格納さ
れるなどしており、ロボットユーザが簡単に手を加えた
り変更できるものとはなっていない。
【0051】以上詳細に述べたが、このような準備を踏
まえて以下のプロセスを経て「一連のプリセンシングプ
ログラム」を実行し、そして、自動溶接プログラムを生
成させることができる。以下は、図26および図27の
フローチャートを参照して説明する。なお、上で述べた
ことは図26中の「1.プログラム等のインストールス
テップ」のところに記載されている。このような自動プ
ログラミングのシステムが整えられると、すなわちロボ
ット制御装置が制御機能を備えると以下の手順で進めら
れる。
【0052】先ずは、図17に示したように、ワークW
KがロボットMP,SLの前面に設置される。ワークは
重量物であるので単に台STに支えられるようにして置
かれている。ティーチングに入る前にオペレータは、そ
のワークに対して与えなければならない各種の情報を入
力する。その入力はティーチレスコントローラTSのM
MI(設定画面)の表示に従って行われる(図11を参
照)。
【0053】溶接すべきワークに必要な溶接情報の入力
としては、図26の(F)のところに記載された事項が
ある。主要なものとしては、ワークの形に対応する「溶
接線形状」のコードとワークに必要となる「溶接実行仕
様諸元」である。溶接実行仕様諸元としては、溶接経路
仕様諸元,溶接線分検出仕様諸元,溶接方向が挙げら
れ、以下の表1の事項の大部分は欠くことのできない項
目である。
【表1】
【0054】そうはいっても、そのうちの幾つかの諸元
が入力されていなければ、「溶接プログラム生成用プロ
グラム」において妥当なデフォルト値が充てられる。例
えば区間経路におけるそれぞれの距離ai やθi が、演
算によって与えられるようになっている場合もある。ま
た、ビード脚長が与えられると、層数やパス数が自動的
に決められるように配慮されていることもある。
【0055】その後に、オペレータがティーチングの開
始指令をすると、ロボット制御装置は、とりあえずはオ
ペレータの手を借りることなく動き始める。すなわち、
フローチャートの「3.プログラム自動生成プロセス」
が進行する。このプロセスでは、(G)センシングパタ
ーン抽出過程,(H)個別のセンシングプログラムの生
成過程,(J)「一連のプリセンシングプログラム」生
成過程,(K)区間動作パターン抽出過程,(L)実行
順区間動作パターン並び替え過程,(M)実行溶接条件
諸元群読出過程および(N)溶接プログラムの自動生成
過程と展開される。
【0056】まず(G)のセンシングパターン抽出過程
においては、記憶されているセンシングパターンリスト
(図16)の中から、入力された「溶接線形状」と「溶
接線分検出仕様諸元」に適合する「センシングパター
ン」が自動的に抽出される。ワークが図15に示したも
のである場合、先に述べたように、NAの1から7とN
BとNCの各1,2からなる合計11のパターンが選定
される。
【0057】次に、(H)の個別のセンシングプログラ
ムの生成過程では、ロボット制御プログラムにおいて予
め設定されている「センサ条件諸元」を基にして、抽出
されたセンシングパターンの中に規定される検出位置や
検出対象を個々に検出するための「個別のセンシングプ
ログラム(プリミティブなセンシングプログラム)」が
自動的に生成される。そのセンサ条件諸元とは、ロボッ
ト原点に対するワークの好適な設置位置(仮想ワークの
位置),センシングのためにセンサがワークをサーチし
始める位置を暫定的に決める座標情報,センサのセンシ
ング可能な接近限界値(δ:ミリメートル)などであ
る。
【0058】(J)の「一連のプリセンシングプログラ
ム」生成過程では、生成された個別のセンシングプログ
ラムをセンシングパターンリストに記憶されている検出
順序に従って並べ替えて得られる「一連のプリセンシン
グプログラム」が自動的に生成される。そして、並べ替
えられた順に現物ワークにおける所定の検出位置・検出
対象を検出すべく個々のセンシングプログラムが実行さ
れる。図15の(a)に示したワークを対象にする本例
においては、図20と図21で明らかにした工程を経
る。ここでは、再度のその説明を省く。ちなみに、「一
連のプリセンシングプログラム」なる語中の「プリ」と
は、自動溶接施行に先立つティーチングプロセスにおい
てワークをセンシングするということを意味している。
「センシング連続プログラム」とでも称すべきものであ
るが、先行技術の項で述べた2つの特許出願明細書で採
用された用語の「一連のプリセンシングプログラム」を
踏襲することにしておく。
【0059】(K)の区間動作パターン抽出過程では、
オペレータによって入力されている「溶接線形状」と
「溶接経路仕様諸元」,「溶接線分検出仕様諸元」から
溶接経路を構成する溶接線を特定(確認)する。溶接線
は「溶接線定義リスト」で与えられているセンシング順
序に並べられ、各溶接線に適用される「区間経路」とそ
れに対応する「ロボット動作形態」とが「区間動作パタ
ーンリスト」から抽出され、各パターンとその諸元群を
表した「抽出順区間動作パターンテーブル」が生成され
る。このテーブルが、図28ないし図30に示される。
これらのテーブルは、先に示した図22ないし図24と
何ら変わるものではなく、ただ抽出順が左端に付された
ものとなっている。
【0060】すなわち、これらは図22ないし図24の
区間動作パターンリストの中から、図14に示す溶接線
定義リストのセンシング順序に従い線分WL3,WL
2,WL4の順で、またそれぞれの線分では、両端を除
いた中央部分、左端部分、左端部巻溶接部分、右端部
分、右端部巻溶接部分の順で該当する区間経路の区間動
作パターン諸元群を抽出している。よって、区間経路1
の区間動作パターン諸元群を抽出し、続いて区間経路
2,3,4,5,6,7,8,9,10および11の区
間動作パターン諸元群を抽出した抽出順区間動作パター
ン諸元群の集合体となっている。
【0061】(L)の実行順区間動作パターン並び替え
過程は、生成された「抽出順区間動作パターンテーブ
ル」中の区間動作パターンがその諸元群と共に、溶接実
行仕様諸元で指定した「溶接方向」に従って並び替えら
れ、溶接を実行する順に並べられた区間経路の動作パタ
ーンテーブル(「実行順区間動作パターン諸元群」とい
う)が生成される。これらは図31ないし図33のよう
に表され、区間経路6,5,4,7,2,1,3,9,
8,10および11の区間動作パターン諸元群の集合体
となっている。このテーブルを表した図は、先の図28
ないし図30と比較すれば分かるように、溶接方向すな
わち連続した動作で溶接する順に並べられていることが
分かる。
【0062】(M)の実行溶接条件諸元群読出過程は、
並び替えて得られた「実行順区間動作パターンテーブ
ル」の各区間経路に適用すべき「溶接条件諸元」の読み
出しを行うものである。そして、(N)の溶接プログラ
ムの自動生成過程においては、「実行順区間動作パター
ン諸元群」と「実行溶接条件諸元群」を組み合わせて、
一つの溶接線形状をなす経路全体を対象とした「自動溶
接プログラム」が、溶接作業シーケンスとして生成され
る。「溶接条件諸元群」としての具体例を挙げれば、各
溶接ビードBD(図15の(b)を参照)のパスごと
に、前述した図25に示す「パス対応溶接条件リスト」
の溶接条件諸元群を読み出して実行溶接条件諸元群とし
ている。
【0063】以上の(H)から(N)までの工程は図2
7のフローチャートに表したとおりである。このように
自動溶接プログラムが生成されると、目前にあるワーク
に対して生成したばかりの自動溶接プログラムに基づき
直ちに溶接が施される。もちろん、「4.溶接プログラ
ム実行ステップ」と記載したところのように、自動運転
を指令すると、溶接トーチが溶接経路に沿って指定され
た方向へ位置・姿勢および動作条件を変更しながら予定
した線分を溶接する。所定部位の溶接が終了すれば、溶
接トーチを予め決められている所定の位置へ退避させ、
ロボットは停止する。
【0064】以上で一つのサイクルを形成することにな
るが、そのワーク限りである。溶接済みのワークが搬出
され、次のワークも先のワークと同一条件の溶接を施す
ものであっても、ティーチングを行うに際してワーク位
置の割り出しからとり掛かる関係上、上記した一サイク
ルにおける全プロセスが繰り返される。しかし、同じ溶
接条件,同一形状・同一寸法のワークなら、次のワーク
に対しても既にオペレータによって入力されているデー
タは利用でき、ティーチングの開始を指令すれば直ちに
「一連のプリセンシングプログラム」の生成を経て、自
動溶接プログラムを創出できることは言うまでもない。
もちろん、ワークが先のワークと全く同じ位置・姿勢に
設置できていることが分かっているなら、ティーチング
プロセスを飛ばして直ちに自動運転を指令してもよい。
この説明から分かるように、次々搬入し設置されるワー
クが同じ溶接条件を適用した同一形状・同一寸法である
としても、設置位置が定まらない場合には、結果的に異
なる溶接条件,異なる形状のワークが来ているのと同じ
扱いとなる。逆に言えば、本プログラミング法によれ
ば、形状や寸法さらには溶接条件の異なるワークが順次
持ち込まれても、その都度自動的にセンシングし溶接す
ることができるようになっているのである。
【0065】ところで、「一連のプリセンシングプログ
ラム」を実行するにおいて、それを構成する個々のセン
シングプログラムは、具体的に以下のようにして行われ
る。まず、ここでは「一連のプリセンシングプログラ
ム」の最初に行われる「ワーク位置ラフ検出」(図16
のNAにおける1番目を参照)を例にして述べる。隣接
線分を形成する垂直部材WK2,WK4(図15の
(a)参照)を省いて描いたワークWKを表す図18を
参照して説明する。これには、先に述べたように仮想ワ
ークWKiが二点鎖線で、現物ワークWKaは実線で示
されている。
【0066】いま仮想ワークWKiの基準位置をXiと
して、この点を通り垂直部材WK3および水平部材WK
1に垂直をなす面、すなわち右に表した直角座標系で言
えばZX面でのセンシングについて述べる。ここで説明
するのは、現物ワークWKaが仮想ワークWKiに対し
てどの程度ずれているかの検出についてであるので、そ
れに関連する事項にとどめ、ワークの基準位置の意味に
ついては後で述べることにする。
【0067】図18中の仮想ワークWKiとは、前にも
述べたが、ロボットを動作させるうえで最も都合のよい
ところにワークが置かれていると想定して、ロボット制
御装置が仮想しているワークである。その仮想ワークW
Kiがロボットに対してどのような関係の位置にあるの
かも、ここでは触れない。一方、現物ワークWKaは仮
想ワークWKiに重なるように設置されることはまずも
ってなく、図示のように上下(Z方向)・前後(X方
向)・左右(Y方向)に大なり小なりずれて置かれる。
これからのセンシングは、例として挙げれば、先に述べ
た図20の(b)の黒丸点Rxa を探す動作であるが、
図18から分かるように、現物ワークWKaの基準位置
Xaは仮想ワークWKiの基準位置Xiに対して、上下
方向についてZia、前後方向にXia、左右方向にはYia
ずれているものとする。
【0068】ロボットは仮想ワークWKiの基準位置X
iを想定して知っているので、その位置に現物ワークW
Kaの基準位置Xaも存在する可能性が高いとして、そ
れを検出するためにレーザセンサLSを予め決めておい
たサーチ開始点Aoへ運ぶ。その座標は(XA0,YAO
AO)であるとする。なお、レーザセンサはレーザを対
象物に照射してその位置を割り出すものであるが、ここ
で示すセンサは対象物から予め決められている距離δを
残して接近した時点で、すなわち残余距離がδとなった
時点で対象物を見い出したという信号を発するものとな
っている。そこで、本発明の説明においては、このδを
センサの「接近限界」と名づけ、それが先に述べた「セ
ンサ条件諸元」の一つであって、例えば50ミリメート
ルであると記憶されているとする。
【0069】マニピュレータの位置・姿勢を変える動作
によって、レーザセンサLSがサーチ開始点Aoから上
で述べたZX面に沿って下降される。センサがAiまで
下降したときそこに現物ワークWKaの水平部材WK1
があれば、それからの反射波を受けて現物ワークを検出
する。しかし、その位置はあくまで仮想ワークWKiの
位置であって現物ワークWKaは存在しなく、すなわち
照射光を反射させる部材が存在しないから、レーザセン
サは現物ワークWKaを検出する位置まで下降を続け
る。センサが点Aaまで下降して始めて現物ワークWK
aの水平部材WK1が検出される。その結果、ロボット
は現物ワークWKaが仮想ワークWKiよりもZia低い
位置にあることを、追加進出距離から知る。
【0070】次に、レーザセンサはその位置・姿勢が変
えられ、水平方向のサーチ開始位置Bo(XB0,YBO
BO)へ移される。同様にしてセンサが前進し、Biで
垂直部材WK3を検出できるとの想定が外れ、Baまで
進出される。その結果、ロボットは現物ワークWKaが
仮想ワークWKiよりもXiaだけ奥にあることを、追加
進出距離から検出する。このようにして現物ワークWK
aの仮想ワークWKiに対するずれは、−Zia,−Xia
であることを記憶する。しかし、現物ワークWKaがY
方向にどれほどずれているのかは計測されない。またそ
の必要もない。ちなみに、レーザセンサLSは、上下方
向のサーチのとき垂直姿勢に、水平方向のサーチのとき
は水平姿勢で表されているが、実際は右側に表したセン
サLS’のように、斜めの姿勢で運用されるのが一般的
である。
【0071】以上の説明から分かるように、この検出動
作では、上で述べたワークの基準位置XaがXiからど
れだけ離れた位置にあるかを検出しているのではなく、
単にワークの設置位置がZ方向とX方向でどの程度ずれ
ているかを見る「ラフ検出」を行っているにすぎないの
である。しかも、このずれはXiを通るZX面でのこと
であり、現物ワークWKaが破線で示したようにΦだけ
XY面内で回転しているとすれば、上記の位置で検出し
たずれを、他の位置に当てはめることはできない。この
ような検出動作は、図20に列挙のプロセスで言えば
(c),(d),(e),(g),(h),(i)の位
置でのセンシングにおいても実行され、これがなけれ
ば、黒丸点RB1a,RB2a,RE1a,RH1a,RH2a
RE2aは把握できないことが容易に理解できるであろ
う。
【0072】それでは、なぜ仮想ワークWKiの基準位
置Xiを含むZX面でのずれを見たのかというと、たと
え前記したように現物ワークWKaがΦだけ回転してい
るとしても、むやみに回転した状態に置かれるわけでは
ないので、黒丸点RE1aやRE2aを検出する場合のサー
チ開始位置を、そのずれで予め修正しておこうとするた
めである。それによって、センサに無用に長いセンシン
グストロークを課すことが避けられ、検出時間の短縮を
図ることができるのである。
【0073】ところで、図20で挙げた(c),
(d),(e),(g),(h),(i)の位置でのセ
ンシングにおいて、そのセンシングプログラムの実行中
に、センシング続行不可能な事態の生じることがある。
その例を図面に基にして個々に説明するが、そのような
場合には、まずオペレータがセンシングプログラムの実
行を停止させ、その後に、ティーチレスコントローラの
MMI(設定画面)を介してセンシング可能となる情報
をロボット制御装置に供給すると、その情報に基づい
て、現行のセンシングプログラムに代わるプログラムが
生成されるようになっている。その再生成されたセンシ
ングプログラムに従い、センシングの対象に対してその
都度実行し直させることができる。このようにしておけ
ば、ワークが仮想ワークのような好ましい位置に設置さ
れていなくても、そのワークを人力等で動かすまでもな
く、ロボットの動きを修正して以後のセンシングを続け
させることができるようになる。
【0074】具体的に述べると、最初の例は「ワークの
存否確認」機能とでも言うべきもので、図1に示すごと
くの上下方向のサーチを開始するときに起こる問題を解
決することができる。これは、レーザセンサLSがワー
クWKの位置を検出しようとするサーチに入る際に、照
射光がワークの水平部材WK1に照射されず、ワーク検
出が空振りしそうになったときもしくは空振ったときに
行うものである。すなわち、センサが水平部材WK1を
見い出せなければ、極端に言って床面を検出するまでマ
ニピュレータはセンサを下降させることになる。このよ
うにワークの検出が不可能となる場合には、センサから
の照射光がワークに当たるように、センサのサーチ開始
位置を変更する情報をオペレータが、ティーチレスコン
トローラのMMI(図11を参照)に表示されている該
当箇所に希望の数値を与えて、そのサーチ開始位置を変
更する。そして、その変更されたサーチ開始位置を反映
させたセンシングプログラムを生成させ、現行のセンシ
ングプログラムに代えて、水平部材WK1に対してその
新しいセンシングプログラムをその都度実行し直させる
ようにしているのである。
【0075】そのセンシングプログラムの前提を、以下
に説明する。センサによるワークのサーチ開始位置は、
予めロボット制御装置に記憶されている先に述べた「サ
ーチ開始位置規定諸元」によって決められている。そし
て、ワークはロボット原点からどれくらい離れた位置に
あるのが好適であるのかも与えられているので、それら
を基にしてサーチ開始座標Ao(XA0,YA0,ZA0)が
演算によって決められる。
【0076】図17を参照して、この図ではワークが現
物ワークWKaで表されているが、それが仮想ワークW
Kiであると置き替えて説明する。仮想ワークWKiの
基準位置Xi(図示していないが図中のXaと同じ位置
とみなす)は、ロボット原点Ro(例えば6自由度マニ
ピュレータの第1関節の回転中心の座標)から1,00
0ミリメートル前方で145ミリメートル下方にあるも
のと想定されている。基準位置をそのように決めている
のは、ロボットの動作範囲のほぼ中心にワークが位置す
ることになって都合がよいとの理由による。そして、サ
ーチ開始位置は基準位置からX方向に100ミリメート
ルロボット寄りに、Z方向には水平部材から50ミリメ
ートル上方にあれば、どんなワークがきてもその仮想ワ
ークの近辺に置かれるかぎり、少々位置ずれしていても
ワーク検出は可能であると想定している。したがって、
基準位置はロボット原点からすれば、X方向に900ミ
リメートル、Z方向には95ミリメートル下に位置する
ことになる。
【0077】ティーチレスコントローラのMMIには、
サーチ開始位置がロボット原点から(900,0,−9
5)の位置にあると計算して表示されるようにしてい
る。そこで、図1において仮想ワークWKiの基準位置
Xiから(100,0,50)の位置をサーチ開始点に
しているために空振りしそうになれば、オペレータはテ
ィーチングペンダントでロボットの動きを止め、MMI
においてX=100のところを例えば60に変更すべ
く、すなわち、ロボット原点からは(940,0,−9
5)の位置とすべく、X方向には40ミリメートル長く
なるように+40を入力する。
【0078】このようにしてサーチ開始点の座標を変更
指令する情報を提供すると、このときの「ワーク位置ラ
フ検出」のセンシングプログラムは、サーチ開始位置が
(940,0,−95)との前提で新しいセンシングプ
ログラムを直ちに生成する。サーチ開始位置は図のよう
にAo'(XA0' ,YA0' ,ZA0' )に移され、そこから
上下方向のサーチが開始されるようになる。その結果、
センサは水平部材WK1の検出を空振ることがなくな
る。もしまだ空振るようであれば、再度変更する情報を
供給し、新しいセンシングプログラムを再度生成させれ
ばよい。このようにしてサーチ開始点が変更されると、
現物ワークWKaの存在を確認することができるように
なるのであるが、このような空振りはそう度々起こるも
のでない。ワークが仮想ワークの位置よりむやみに離し
て置かれることも少ないからであるが、起こるとすれ
ば、それは水平部材WK1の張出し長さLWK1 が、ロボ
ット制御装置で想定しているよりもかなり短かい場合と
いうことになる。なお、生成されたセンシングプログラ
ムが妥当なものであるかのチェックは、後述する「プリ
センシング動作の調整」のところで述べる。なお、以上
の説明は上下方向のサーチを行う場合について触れた
が、水平方向サーチにおいてもそのサーチ開始位置が不
適切となっていた場合には、同様の操作を施してセンシ
ングプログラムを作り直させればよい。
【0079】図2は「方向転換時の転向不能回復」機能
とも言うべきもので、これはセンサLSがワークWKa
の位置を検出するサーチ中であって、上下方向サーチを
終えたところから位置・姿勢を変えて水平方向サーチの
態勢に移るまでの間に、センサ近傍に装着されてセンサ
と共に変位する溶接トーチ(図示せず)が、ワークに当
たりそうになったときもしくは当たったときに備える修
正法である。
【0080】その際には、上下方向サーチから水平方向
サーチに移るときの溶接トーチの先端が、破線で示した
曲線路P0 に代えて一点鎖線で示した直線路P1 をたど
るように、位置決め動作命令(PTP制御)から直線補
間動作命令(CP制御)に変更する情報をオペレータが
供給できるようにしている。
【0081】これを替えると現行のセンシングプログラ
ムは使用できなくなるので、新たなセンシングプログラ
ムが生成される。なお、このようなことは滅多に起こら
ないが、ロボットの動作範囲の限界付近で動作させてい
る場合や、各関節の回転軸相互の関係からやむなく生じ
ることがある。したがって、溶接トーチの振れ幅が大き
いときにはロボットを停止させ、MMIで最短時間で変
位させる位置決め動作命令から最短距離で変位させる直
線補間動作命令に変える指令が入れられる。溶接トーチ
の先端は現在点から目標点へ直線的に変位する結果、大
きく振れるということはなくなる。生成されたセンシン
グプログラムは、変更された溶接トーチ誘導方式を反映
したものとなっていることは述べるまでもない。
【0082】図3は「方向転換直後の過剰接近回避」機
能とでも言うべきもので、センサLSがワークWKの位
置を検出するサーチの最中であって、上下方向サーチを
終えたところから位置・姿勢を変えて水平方向サーチの
態勢に入り、その水平方向サーチを開始しようとした時
点で、センサがサーチの対象としている部分Qに接近し
すぎた位置となっていることにより不感状態に陥った場
合を示している。すなわち、この場合、センサは前記し
た例えば50ミリメートルの「接近限界」を越えて垂直
部材WK3に近接した点B1 に到達してしまっている。
【0083】その際には、水平方向サーチのためにセン
サLSを少なくとも感応可能位置の点B2 (図ではX方
向へ後退させるだけでなく、Y方向へもずらせて描かれ
ている)まで後退させる必要があり、その後退した位置
の情報をオペレータがMMIで入力すると、変更された
退避位置B2 もしくはB3 を水平方向のサーチ開始位置
としたセンシングプログラムが生成される。このような
ことは、ワークが思いの外ロボットに接近して設置され
た場合に起こる。
【0084】図4は「水平方向進出時のワーク干渉回
避」機能とも言うべきもので、センサLSがワークWK
の位置を検出するサーチ中であって、上下方向サーチを
終えたところから位置・姿勢を変えて水平方向サーチの
態勢に入り、その水平方向サーチを開始した後に、セン
サもしくはセンサ近傍に装着されてセンサと共に変位す
る溶接トーチのいずれかが、ワークを構成する垂直部材
WK4に当たりそうになったときもしくは当たったとき
に起こる。他にぶつかりそうになるのは、センサが垂直
部材WK2に向けて進出するとき、その横に位置する垂
直部材WK3がぶつかるおそれのある対象となる。
【0085】その際に、水平方向サーチのためにたどる
進路すなわち水平方向のサーチ開始位置B11(X11,Y
11,Z11)を、ワークに当たらないところにずらす情報
をオペレータが供給することになる。図は少々誇張して
ずらせているが、少し水平方向のサーチ開始位置をB12
(X11,Y12,Z11)へ変更して、その進路を基にした
センシングプログラムが生成されることになる。
【0086】図5は、少し趣を異にするが、「ワーク端
部間横行移動時のワーク干渉回避」機能とでも言うべき
もので、隣接溶接線を備えない溶接経路からなるワーク
において生じる問題を解決しようとする場合のものであ
る。隣接溶接線を備えない溶接経路とは、〔従来の技
術〕の項のところで示した図10の(a),(b)に表
されたような最も単純な経路をいう。このような経路の
位置や開先形状を検出するために、溶接経路の一方側端
で検出を済ませた後に直ちに他方側端の検出に移るよう
プログラミングされている場合に、これから述べる問題
が起こる。図13で言えば溶接線形状がコード105に
相当し、図16におけるセンシングパターンリストでは
NHが抽出される場合に該当するケースである。
【0087】センサLSもしくはセンサ近傍に装着され
てセンサと共に変位する溶接トーチ(図示せず)のいず
れかが、一方側端E1 から他方側端E2 へ変位する際
に、ワークのロボット側に出た膨らみ部分EEに当たり
そうになったときもしくは当たったときであって、その
際には、一方側端の検出RE1aを済ませた直後のセンサ
に経路U1 とU2 からなる迂回路Uをとらすべく、迂回
用通過点EU の情報をオペレータが供給すると迂回用プ
ログラムが生成され、これを一方側端を検出するための
センシングプログラムと他方側端を検出するセンシング
プログラムとの間にはめ込むことにしている。
【0088】このようにすれば、図16で言えばNHの
欄のセンシング順の「3」と「4」との間に、「3’」
なる「迂回動作用プログラム」が追加されることにな
る。言うまでもなく、ワークとの干渉を避けて「4」の
「ワーク位置検出(右側)」へ移ることができる。この
ような必要が生じるのは、ロボット側に膨らみを持つワ
ークがロボット制御装置の想定した位置よりも大きくロ
ボット寄りにずれて設置されている場合や、膨らみの曲
率が著しく大きい場合などである。
【0089】以上述べたセンシングの続行不可能な事態
は、その時点で使用されているセンシングプログラム
を、オペレータの簡単な操作により修正して回避するこ
とができる。その点では、プログラミングの知識のない
ロボットユーザにとっては極めて有用なものとなる。す
なわち、ティーチング中に自動的に生成されるセンシン
グプログラムをその修正の時点で自動的にその場で再生
成させることができるわけであるから、センシング時に
生じるトラブルに備えてワークを厳密に配置しておく必
要もなくなる。しかも、再センシングはそのセンシング
プログラムの対象としているものに限られるから、ティ
ーチングの長時間化も避けられる。ちなみに、図1の場
合の再生成は、溶接線形状コード「305」等のワーク
について図16で言うところの「ワーク位置ラフ検出」
の場合に必要となる率が高い。図2から図4の場合は
「ワーク位置検出(左側)」や「ワーク位置検出(右
側)」のセンシングで必要性が高い。また、図5の場合
は、溶接線形状コード「105」に関して、「ワーク位
置検出(左側)」と「ワーク位置検出(右側)」の間で
必要となる場合がある。
【0090】このような続行不可能な事態は起こる起こ
らないは別としても、回避対策として「溶接プログラム
生成用プログラム」に折り込んでおくことが好ましい。
図6から図9は溶接線形状および開先形状の検出動作か
ら自動溶接までの全体の流れを表したフローチャートで
あるが、その図8のステップ10(以下S10などと表
示する)からステップ13、ステップ17からステップ
19、ステップ20からステップ22、図9のステップ
26からステップ28、ステップ32からステップ35
までに表されている。その内容は既に述べたので再度の
説明は省く。
【0091】なお、上記した「ワークの存否確認」をし
ているステップ10ないしステップ13(図1を参
照)、「方向転換直後の過剰接近回避」をしているステ
ップ20ないしステップ22(図3を参照)、「水平方
向進出時のワーク干渉回避」をしているステップ26な
いしステップ28(図4を参照)、「ワーク端部間横行
移動時のワーク干渉回避」をしているステップ32ない
しステップ35(図5を参照)のそれぞれの後に、それ
ぞれの時点で供給された情報に基づくサーチ開始点がロ
ボットの運転領域内にあるかどうかを確認できるように
している。折角新しくセンシングプログラムを生成させ
ても、そのプログラムでロボットが動かなければ意味が
ないからである。加えて、上流側のステップで新たなセ
ンシングプログラムを生成させる必要がなかったとして
も、そのままではロボット運転領域外にあるというので
はこれまた意味がない。いずれにしても動かなければ動
くようにしなければならなず、そのための工程が、図8
のステップ14ないしステップ16,ステップ23ない
しステップ25,図9のステップ29ないしステップ3
1,ステップ36ないしステップ38である。
【0092】すなわち、センサがワークの位置を検出し
ようとするサーチに入る時点またはサーチ中に、ロボッ
トが運転領域外となってセンサが動かなくなったとき
は、センシングをロボットの運転領域内で行えるように
センサのサーチ開始位置を変更する情報をオペレータが
供給すれば、運転領域内へ変更されたサーチ開始位置を
反映させたセンシングプログラムが生成されるようにな
っているのである。
【0093】ところで、「方向転換時の転向不能回復」
をしているステップ17ないしステップ19(図2を参
照)では、その本来的な機能を発揮させると同時に、上
下方向サーチを終えたところから位置・姿勢を変えて水
平方向サーチの態勢に移るまでの間に、ロボットが運転
領域外となってしまうことがある。すなわち前述した
が、図2中に一点鎖線で示した直線路P1 をたどれば運
転領域外となることはなくても破線で示した曲線路P0
をたどったがために、その部分の途中で運悪く運転領域
外に出てしまうといったことが起こり得る。したがっ
て、この場合も、図8のステップ14ないしステップ1
6,ステップ23ないしステップ25などと同じ扱いを
することによって、運転領域内へ引き込んでおく必要の
あることが分かる。
【0094】この説明から分かるように、上下方向サー
チを終えたところから位置・姿勢を変えて水平方向サー
チの態勢に移るまでの間に、センサ近傍に装着されてセ
ンサと共に変位する溶接トーチがワークに当たって動か
なくなったときのみならず、ロボットが運転領域外とな
って動かなくなったときも、位置決め動作命令(PTP
制御)から直線補間動作命令(CP制御)に変更するこ
とにしている。すなわち、動かなければその理由は如何
にあれ動作命令を変更する情報をオペレータが供給し、
それに基いて新しいセンシングプログラムに置き替える
ことにしているのである。
【0095】このような回避用プログラム生成ステップ
群は、図16のいずれのセンシングパターンをも検出す
るプログラムの生成に関わりを持つ「溶接プログラム生
成用プログラム」に反映しておけば、それに該当した時
点で対応させることができるようになる。図6から図9
までのフローチャートについて、以下に補足しながら説
明する。まず、ワークがロボット前面に設置される(S
1)。オペレータは、ティーチレスコントローラのMM
Iにおいて、そのワークに対応する「溶接線形状」のコ
ードや「溶接実行仕様諸元」を入力する(S2)。入力
が済めば、オペレータはプログラムの実行を開始すべく
MMIで開始指令を掛ける(S3)。そうすると、検出
位置や検出対象ごとにセンシングプログラムがティーチ
レスコントローラで生成される(S4)。ロボットコン
トローラでは、センシング順に従う「一連のプリセンシ
ングプログラム」が生成される(S5)。その後に、順
次センシングプログラムがロボットコントローラへ転送
される(S6)。まず、溶接線N本のうちのk=1番目
の溶接線形状および開先形状を検出するセンシングプロ
グラムが転送され、以後、この1番目の溶接線から処理
がなされる。
【0096】この時点でオペレータがロボット制御装置
を「教示中」とすべく、「プリセンシング動作の調整」
を選択すると(S7)、各溶接線に対するセンシングプ
ログラムが適正なものであるかを確認することができ
る。もちろん、修正したければ修正センシングプログラ
ムすなわち新しいセンシングプログラムを生成させるこ
とができる。オペレータがティーチングペンダントで
「ブロック運転」するように指令しているならば(S
8)、ステップ9へ進む。指定されていなければ(S
8)、自動運転状態のままにされていることを意味し、
自動運転によりセンシングプログラムが実行される(S
11)。なお、「プリセンシング動作の調整」が選択さ
れていなければ(S7)、ステップ5で生成された「セ
ンシングプログラム」のままでよいということになり、
次の溶接線すなわちk=2番目の溶接線がステップ40
を経てステップ6の処理対象とされる。
【0097】上記した「ブロック運転」の指令を受ける
と、ロボット制御装置は、マニピュレータの位置・姿勢
をそのときのセンシングプログラム(k番目のプログラ
ム)に従って少しずつ変えるように動かす。これによっ
て、現行のセンシングプログラムに基づいた動きが適正
なものであるかどうかをオペレータは判断することがで
きる。ステップ10からステップ12,13を経た後の
流れはすでに触れたので説明は省く。いずれにしても、
ステップ32,36または38に至れば、次の(k+
1)番目のセンシングプログラムについても(S3
9)、ステップ6以降同様のフローで処理される。
【0098】kがNを越えると(S40)もはやセンシ
ングプログラムは存在するわけではないので、センシン
グプログラムのチェックは終了することになり、その時
点で自動溶接プログラムが生成される(S41)。そし
て、自動溶接運転の指令(S42)があるまで待機状態
となる。ちなみに、ステップ11をたどる場合でもセン
シングの続行が不可能な事態に遭遇すれば、その都度、
そのときの現行センシングプログラムに代わるセンシン
グプログラムが生成される。ステップ11をたどろうが
ステップ9から入ろうが、続行が不可能な事態に遭遇す
れば、オペレータによってマニピュレータの動きが停止
されることは既述のとおりである。
【0099】ワークに溶接を施すべく自動運転の指令が
あると(S42)、ステップ43以降のフローをたど
る。そのワークの溶接が済めば(S44)ワークが取り
除かれ(S45)、次のワークが設置されれば(S4
6)、オペレータは溶接条件等が同じであるかを判断し
て、同じでなければ(S47)ステップ2へ戻ることに
なる。一方、溶接条件や形状・寸法等が同じであれば
(S47)、ステップ48において溶接線N本分の「一
連プリセンシングプログラム」が実行される。ほとんど
場合この実行で次のワークにも適用できることを確認す
ることができるのであるが、その一連プリセンシングプ
ログラムの実行に支障が出ることもないとは限らない。
実行できた場合にはステップ41へ移行する。できなけ
ればステップ7へ戻され、問題となったセンシングプロ
グラムのことろで現行プログラムに代わるセンシングプ
ログラムが生成されることになる。
【0100】以上述べたフローチャートは是非そのよう
になっていなければならないというものではない。セン
シングプログラムの生成やそれに続く「一連のプリセン
シングプログラム」の生成、そしてそのプログラムによ
る動作の適不適による修正、現行のセンシングプログラ
ムもしくは修正されたセンシングプログラムに基づいて
完成された自動溶接プログラム、そのプログラムに従っ
た自動溶接施行、その間における各種目的のための停止
動作や再開が可能なものとなっていればよい。ちなみ
に、修正操作は、プリセンシング動作を構成する各セン
シングプログラムが実行されている最中のロボットの位
置・姿勢を変更することになるが、その変更のための調
整に必要なパラメータの設定画面(MMI)をティーチ
レスコントローラに追加しておくことができ、これによ
ってオペレータに分かりやすく、ひいてはプログラミン
グに精通していないオペレータであっても、センシング
動作の調整を簡単に行うことができるようになる。すな
わち、ティーチレスコントローラのMMIに表示される
簡単なメニューに従って、オペレータが容易に実行でき
るように配慮しておくことができる。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、個々に生成された現行
のセンシングプログラムで続行不可能な事態が生じて
も、オペレータにより供給されたセンシング可能とする
情報に基づき、修正されたセンシングプログラムを生成
させることができる。その結果、センシングプログラム
をそのまま使用する場合にはワークの設置位置をずらす
などの手間を要したが、そのようなことをする必要はな
くなる。ワークが大きいものであったり大重量のもので
ある場合等では、作業者に掛かる負担を大きく軽減する
ことができる。
【0102】オペレータがティーチングペンダントで指
令した調整命令に基づくブロック運転を導入すれば、そ
のときのセンシングプログラムをブロック運転で実行さ
せながら正否を確認することができるようになる。
【0103】オペレータがロボット制御装置で指令した
調整命令に基づいてセンシングプログラムの正否を見る
ようにしておけば、「プリセンシングプログラム」の自
動運転により迅速に確認することができる。もちろん、
一時的に停止してその箇所のセンシングプログラムを修
正したセンシングプログラムを生成させることもでき
る。
【0104】ワークの位置を検出しようとするサーチに
入る際に、照射光がワークに照射されずワーク検出が不
可能な事態となっても、オペレータによって供給された
サーチ開始位置の変更情報を受けてセンシングプログラ
ムが生成されるようになっていると、そのセンシングプ
ログラムの以後の動作が確保され、ワークの位置ずれを
正すことなく、自動溶接プログラムの生成を進めること
ができる。
【0105】続行不可能な事態として、上下方向サーチ
を終えたところから位置・姿勢を変えて水平方向サーチ
の態勢に入り、その水平方向サーチを開始しようとした
時点で、センサがサーチの対象としている部分に接近し
すぎた場合、上下方向サーチを終えたところから位置・
姿勢を変えて水平方向サーチの態勢に入り、その水平方
向サーチを開始した後に、センサ等がワークを構成する
垂直部材等に当たりそうになった場合には、それぞれの
事態を回避する情報を入力することにより、現に実行さ
れているセンシングプログラムに代わる修正されたプロ
グラムを生成させることができる。
【0106】また、隣接溶接線を備えない溶接経路から
なるワークの位置や開先形状を検出するために、溶接経
路の一方側端で検出を済ませた後に直ちに他方側端の検
出に移るようにプログラミングされている場合であっ
て、センサ等がワークの一方側端から他方側端へ変位す
る際に、ワークのロボット側に出た膨らみ部分に当たる
場合に、供給された迂回用通過点の情報を基に迂回用プ
ログラムが生成され、これを一方側端検出用のセンシン
グプログラムと他方側端検出用センシングプログラムと
の間に介装させることができる。これによっても、セン
シングプログラムの実行による自動溶接プログラムの生
成を続行することができる。
【0107】このようにして具体的な続行不可能な事態
(但し、「方向転換時の転向不能」の場合は除く)に加
えて、その回避操作に原因してもしくは原因せずしてロ
ボットが運転領域外となってしまうことがある。それは
先に列挙した続行不可能な事態の発生の有無によらずあ
り得ることであるが、その場合も同様にして、センサの
サーチ開始位置を変更することにより、センシングをロ
ボットの運転領域内で行うことができるセンシングプロ
グラムに作り替え、それに基いてセンシングを円滑に進
めることができる。
【0108】続行不可能な事態としては、上下方向サー
チを終えたところから位置・姿勢を変えて水平方向サー
チの態勢に移るまでの間に溶接トーチがワークに当たる
場合もある(「方向転換時の転向不能」の場合)が、そ
の事態を回避する情報(PTP制御からCP制御への動
作命令の変更)を入力することにより、現に実行されて
いるセンシングプログラムに代わる修正されたプログラ
ムを生成することができる。この場合、続行不可能な理
由が態勢移行中に運転領域外となったことによることも
あるわけで、原因の如何を問わず同じ処置で対応するこ
とができる。
【0109】ところで、現行のセンシングプログラムを
修正する意味での新しいプログラムの生成も、そのとき
のセンシングプログラムに適用されるだけであって、他
のセンシングプログラムには影響を及ぼすものでない。
それゆえ、その他のセンシングプログラムで問題がなけ
れば素通りさせる恰好となり、ティーチング(溶接線形
状および開先形状の検出)に要する時間は可及的に短縮
される。もちろん、ワークの設置位置を修正したり変更
する必要もない。ティーチングに関するソフトウェアに
詳しくないオペレータであっても、それぞれのプログラ
ムの内容を気にすることなく、そのときの事態に対処す
ることができるようになるという実用上極めて優れた効
果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動センシングプロセス修正法
の具体例の一つである「ワークの存否確認」に関する動
作におけるセンシングプログラムの修正要領を表した模
式的立体図。
【図2】 本発明に係る修正法の具体例の二つ目である
「方向転換時の転向不能」の発生を回避させる動作にお
けるセンシングプログラムの修正要領を表した模式的立
体図。
【図3】 本発明に係る修正法の具体例の三番目である
「方向転換直後の過剰接近」後の退避によるサーチ開始
位置の変更を反映させたセンシングプログラムの生成要
領を表した模式的立体図。
【図4】 具体例の四番目である「水平方向進出時のワ
ーク干渉」を回避させる動作におけるセンシングプログ
ラムの修正要領を表した模式的立体図。
【図5】 具体例の五番目である「ワーク端部間横行移
動時のワーク干渉」を回避させる動作におけるセンシン
グプログラムの修正要領を表した模式的立体図。
【図6】 本発明に係る自動センシングプロセス修正法
を折り込んだ自動プログラミング法を実行するフローチ
ャート。
【図7】 図6に続くフローチャート。
【図8】 図7に続くフローチャート。
【図9】 図8に続くフローチャート。
【図10】 オペレータがワークの溶接経路に沿ってテ
ィーチングペンダントから溶接トーチ動作諸元および溶
接条件諸元を入力するとき、オペレータが認識する溶接
線および教示点を示した教示点認識図であって、(a)
はロボット側に膨らんだ垂直部材を有して溶接線が湾曲
している場合の斜視図、(b)は直線状の溶接線の場合
の斜視図。
【図11】 マニピュレータとロボット制御装置の外観
斜視図。
【図12】 複数の連続する溶接線からなるT継ぎ手を
水平隅肉溶接するときに区間経路の考え方を導入したワ
ークにおける区間経路説明図。
【図13】 一つもしくは複数の部材からなるワークの
溶接経路を1ないし複数の線分で構成してパターン化し
た溶接線形状の例示、およびそれに付されたコードの一
覧図。
【図14】 溶接線形状305における溶接線について
与えた条件と、それぞれの溶接線分検出仕様諸元を定義
した溶接線定義リスト。
【図15】 本発明の説明において使用されたワークで
あって、(a)は溶接前の斜視図、(b)は溶接後の斜
視図。
【図16】 各種のセンシングパターンリスト。
【図17】 ロボットの位置とワークの設置位置との相
対的な関係を示すレイアウト図。
【図18】 「ワーク位置ラフ検出」等においてセンサ
による上下方向サーチと水平方向サーチにより、現物ワ
ークの水平部材および垂直部材の各面を検出する要領を
説明する斜視図。
【図19】 線分WL2,WL3ないしWL4の位置を
検出するために必要な仕様諸元を示した溶接経路検出仕
様諸元図であって、それに基づき連続する線分WL2な
いしWL4の位置を検出する過程を示す「一連のプリセ
ンシングプログラム」生成説明図。
【図20】 「一連のプリセンシングプログラム」に基
づいて具体的に実行されるセンシングプロセスを表した
模式図。
【図21】 図20に続くセンシングプロセスの模式
図。
【図22】 区間経路1ないし5の区間動作パターンリ
スト。
【図23】 図22に続く区間経路6ないし8における
区間動作パターンリスト。
【図24】 図23に続く区間経路9ないし11におけ
る区間動作パターンリスト。
【図25】 溶接経路全体にわたる一連の溶接ビードを
構成する各層におけるパスごとの対応溶接条件リスト。
【図26】 基礎プログラムや各種諸元やデータの搭載
から、オペレータによるティーチング指令以降のセンシ
ングプログラム生成過程、ならびに自動溶接プログラム
生成とそれによる溶接施行までの全プロセスを表したフ
ローチャートの前半部分。
【図27】 図26に続くフローチャートの後半部分。
【図28】 図22ないし図24の区間動作パターンリ
ストの中から該当する区間経路を抽出し、順に並べた抽
出順動作パターンテーブル。
【図29】 図28に続く抽出順動作パターンテーブ
ル。
【図30】 図29に続く抽出順動作パターンテーブ
ル。
【図31】 図28ないし図30の抽出順動作パターン
テーブルを実行順に並び替えた実行順区間動作パターン
テーブル。
【図32】 図31に続く実行順区間動作パターンテー
ブル。
【図33】 図32に続く実行順区間動作パターンテー
ブル。
【符号の説明】
1…溶接経路、WK…ワーク(被溶接材)、WKa…現
物ワーク、WKi…仮想ワーク、AM…アーム、WT…
溶接トーチ、SL…スライダ、MP…マニピュレータ
(6自由度マニピュレータ)、TP…ティーチングペン
ダント、RC…ロボット制御装置、LS…レーザセン
サ、WK1…水平部材、WK2,WK3,WK4…垂直
部材、WL2,WL3,WL4…溶接線(線分)、Ao
…サーチ開始位置(開始点)、δ…接近限界の距離、P
0 …上下方向サーチから水平方向サーチに移るときの溶
接トーチの先端がたどる曲線路、P1 …溶接トーチの先
端がたどる直線路、B2 …感応可能位置、E1 …一方側
端、E2 …他方側端、EE…ワークのロボット側に出た
膨らみ部分、U…迂回路、EU …迂回用通過点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G05B 19/4093 G05B 19/4093 H Fターム(参考) 3F059 AA05 BA10 BC10 CA06 CA09 DA02 DA08 DD11 FA08 FB01 FC07 FC13 FC14 5H269 AB12 AB33 BB08 CC09 CC11 EE11 JJ19 QB15

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークに施される溶接経路を形成した基
    本的な幾つかの溶接線形状を記憶させ、かつ各溶接経路
    をたどりながら溶接形態を変更する箇所を境にして幾つ
    かの区間経路に分けておき、前記溶接線形状を構成して
    いる線分に対してその溶接位置や開先形状を検出するた
    めに必要となるセンシング用情報、前記区間経路の各々
    に適用される溶接形態に関連した条件諸元やその他の溶
    接用諸元を基にして、検出対象ごとに自動的に生成され
    たセンシングプログラムがセンシング順に纏られている
    「一連のプリセンシングプログラム」を実行することに
    より溶接線形状および開先形状を検出し、その「一連の
    プリセンシングプログラム」によってセンシングされた
    各線分における溶接線を前記区間経路に当てはめると共
    に各区間経路に対して前記溶接形態に関連する条件諸元
    を割り当て、溶接経路を連続してたどりながら溶接開先
    に溶接を施すべく、センシングされた区間経路を溶接方
    向に合致する順序に並べ替えて自動溶接プログラムを生
    成させ、溶接施行の対象となったワークに該自動溶接プ
    ログラムを実行して自動溶接することができるようにし
    ているアーク溶接ロボットの自動プログラミング方法に
    おいて、 前記センシングプログラムを個々に生成して溶接線やそ
    の開先形状を検出するためにセンシングしているとき、
    センシング続行不可能な事態が生じればオペレータがセ
    ンシングプログラムの実行を停止させた後に供給したセ
    ンシング可能となる情報に基づいて、現行のセンシング
    プログラムに代わるプログラムを生成させたり追加し、
    その生成されたセンシングプログラムに従い、当該セン
    シングの対象に対してその都度実行し直させるようにし
    たことを特徴とするアーク溶接ロボットの自動プログラ
    ミング法における自動センシングプロセスの修正法。
  2. 【請求項2】 前記再生成されたセンシングプログラム
    は、オペレータがロボット制御装置に付設されたティー
    チングペンダントでした調整指令に基づき行われるブロ
    ック運転により、その正否を確認できるようにしたこと
    を特徴とする請求項1に記載されたアーク溶接ロボット
    の自動プログラミング法における自動センシングプロセ
    スの修正法。
  3. 【請求項3】 前記再生成されたセンシングプログラム
    は、オペレータがロボット制御装置でした調整指令に基
    づき行われる「プリセンシングプログラム」の自動運転
    により、その正否を確認できるようにしたことを特徴と
    する請求項1に記載されたアーク溶接ロボットの自動プ
    ログラミング法における自動センシングプロセスの修正
    法。
  4. 【請求項4】 前記続行不可能な事態とは、センサがワ
    ークの位置を検出しようとするサーチに入る時点で、照
    射光がワークに照射されずワーク検出が不可能になりそ
    うになったときもしくは不可能となったときであって、
    その際には、センサからの照射光がワークに当たるよう
    にセンサのサーチ開始位置を変更する情報をオペレータ
    が供給すると、変更されたサーチ開始位置を反映させた
    センシングプログラムが生成されるようにすることを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載
    されたアーク溶接ロボットの自動プログラミング法にお
    ける自動センシングプロセスの修正法。
  5. 【請求項5】前記続行不可能な事態とは、センサがワー
    クの位置を検出するサーチ中に、上下方向サーチを終え
    たところから位置・姿勢を変えて水平方向サーチの態勢
    に入り、その水平方向サーチを開始しようとした時点
    で、センサがサーチの対象としている部分に接近しすぎ
    た位置となっていることにより不感状態に陥っていると
    きであって、その際には、水平方向サーチのためにセン
    サを感応可能位置まで後退させる情報をオペレータが供
    給すると、変更された退避位置を反映させたセンシング
    プログラムが生成されるようにすることを特徴とする請
    求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載されたアー
    ク溶接ロボットの自動プログラミング法における自動セ
    ンシングプロセスの修正法。
  6. 【請求項6】前記続行不可能な事態とは、センサがワー
    クの位置を検出するサーチ中に、上下方向サーチを終え
    たところから位置・姿勢を変えて水平方向サーチの態勢
    に入り、その水平方向サーチを開始した後に、センサも
    しくは該センサ近傍に装着されてセンサと共に変位する
    溶接トーチのいずれかがワークに当たりそうになったと
    きもしくは当たったときであって、その際には、水平方
    向サーチのためにたどる進路をワークに当たらないとこ
    ろにずらせる情報をオペレータが供給すると、変更され
    た進路を反映させたセンシングプログラムが生成される
    ようにすることを特徴とする請求項1ないし請求項5の
    いずれか一項に記載されたアーク溶接ロボットの自動プ
    ログラミング法における自動センシングプロセスの修正
    法。
  7. 【請求項7】前記続行不可能な事態とは、溶接経路の一
    方側端で検出を済ませた後に直ちに他方側端の検出に移
    るようにプログラミングされている場合に、センサもし
    くはセンサ近傍に装着されてセンサと共に変位する溶接
    トーチのいずれかが一方側端から他方側端へ変位すると
    き、ワークのロボット側に出た膨らみ部分に当たりそう
    になったときもしくは当たったときであって、その際に
    は、一方側端の検出を済ませた直後のセンサに迂回路を
    とらすべく迂回用通過点の情報をオペレータが供給する
    と迂回用プログラムが生成され、これを一方側端を検出
    するためのセンシングプログラムと他方側端を検出する
    センシングプログラムとの間にはめ込むようにすること
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に
    記載されたアーク溶接ロボットの自動プログラミング法
    における自動センシングプロセスの修正法。
  8. 【請求項8】 前記続行不可能な事態とは、センサがワ
    ークの位置を検出しようとするサーチに入る時点または
    サーチ中に、ロボットが運転領域外となってセンサが動
    かなくなったときであって、その際には、センシングを
    ロボットの運転領域内で行えるようにセンサのサーチ開
    始位置を変更する情報をオペレータが供給すると、運転
    領域内へ変更されたサーチ開始位置を反映させたセンシ
    ングプログラムが生成されるようにすることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載された
    アーク溶接ロボットの自動プログラミング法における自
    動センシングプロセスの修正法。
  9. 【請求項9】前記続行不可能な事態とは、センサがワー
    クの位置を検出するサーチ中に、上下方向サーチを終え
    たところから位置・姿勢を変えて水平方向サーチの態勢
    に移るまでの間に、センサ近傍に装着されてセンサと共
    に変位する溶接トーチがワークに当たりそうになったと
    きもしくは当たったとき、またはロボットが運転領域外
    になったときであって、その際には、上下方向サーチか
    ら水平方向サーチに移るときの溶接トーチの先端が直線
    路をたどるように、溶接トーチの誘導を最短時間で変位
    させる方式の位置決め動作命令(PTP制御)から最短
    距離をたどって変位させる方式の直線補間動作命令(C
    P制御)に変更する情報をオペレータが供給すると、変
    更された溶接トーチ誘導方式を反映させたセンシングプ
    ログラムが生成されるようにすることを特徴とする請求
    項1ないし請求項7のいずれか一項に記載されたアーク
    溶接ロボットの自動プログラミング法における自動セン
    シングプロセスの修正法。
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