JP2002096065A - 洗浄水の製造方法及び製造装置並びに洗浄水 - Google Patents

洗浄水の製造方法及び製造装置並びに洗浄水

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Masayuki Takahashi
政之 高橋
Zenichi Nakagawa
善一 中川
Seiji Nishimura
清司 西村
Noriyasu Hirokawa
載泰 廣川
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Takahashi Metal Industries Co Ltd
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    • C02F1/461Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrolysis
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の電気分解によるアルカリ性水よりも高
い防錆効果が得られ、安全性と洗浄品質を両立する洗浄
水を得る。 【解決手段】 円筒状の陽極を、これより直径が小さい
円筒状の陰極の外側に配置し、両極の間にイオン透過性
の隔膜を有する電解槽を用いて原水を電気分解する。ま
た、得られたアルカリ性水は溶存水素濃度が0.01m
g/L以上であり、溶存酸素濃度が6mg/L以下であ
ることを特徴とする洗浄水である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水を電気分解して
得られるアルカリ性の洗浄水の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】脱脂洗浄にはこれまでフロン113や1
・1・1−トリクロロエタンに代表されるハロゲン化炭
化水素系洗浄液が大量に用いられてきたが、オゾン層破
壊や地下水、土壌汚染等の環境破壊が指摘され、多くの
物質が使用禁止となっている。これらに変わる代替洗浄
方法の技術開発が進められ、各種の洗浄方法が提案され
ているが、それぞれに問題を含んでいるのが現状であ
る。
【0003】代替洗浄方法は水系、準水系、非水系に大
別できる。
【0004】水系は、アルカリ洗剤、中性洗剤等を使用
する方法と、市水あるいは純水のみで洗浄する方法があ
る。しかし、どの水系洗浄方法でも金属、特に鉄鋼を洗
浄する場合は錆の発生が問題になることが多く、乾燥工
程で大量の熱エネルギーを必要となることや、防錆剤を
併用する必要があった。特に、洗剤を使用する方法では
リンス工程が必要となることや、洗剤の濃度管理が必要
となる。また、洗剤に含まれる界面活性剤には内分泌攪
乱作用を疑われる成分(アルキルフェノール、ノニルフ
ェノール等)を含んでいるか、分解によって生成される
危険性が報告されている。また、市水、純水のみの洗浄
では十分な洗浄効果が得られないことがある。
【0005】準水系は、グリコールエーテルやアルコー
ル、エステル等を水と混合した洗浄液を用いるが、引火
の危険性がある。またリンス工程が必要であることや、
防錆についての配慮が必要なのは水系と類似している。
【0006】非水系は、アルコールや炭化水素等の引火
性溶剤を使用するため、防爆対策が必要である。また、
溶剤の中には乾燥が遅いものもあり、乾燥設備を大型化
する必要がある。
【0007】こういった中で、特開平10−19286
0号で開示されているような、水を電気分解して得られ
るアルカリ性水を洗浄水として利用する技術が注目され
ている。この方式は、界面活性剤やアルカリ薬剤を使用
せず、一般の市水、工業用水等を原料に電気分解を行い
アルカリ性水とすることで、水の洗浄力を高めるもので
ある。水の安全性を損なうことなく、洗浄力を高められ
るため代替洗浄として有効である。また、アルカリ性イ
オン水は他の水洗浄方式と比較して、発錆を抑止する効
果も有する。しかし、これはすべての金属に長期的な効
果を示すものではなく、水洗浄である以上、防錆対策が
必要であることは他の水洗浄と同じである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−13728
7号では、電気分解によって得られたアルカリ性水を鉄
加工品の洗浄に用いる場合に、酸性イオン水で洗浄を行
ってからアルカリ性水で洗浄する方法が開示されてい
る。しかし、酸性イオン水は金属腐食性があるため、め
っき等の表面処理がされず鉄素地が露出した鉄鋼・鋳鉄
製品では、酸性イオン水で洗浄を行う段階で錆が発生す
るという問題がある。
【0009】また、通常の電気分解では、水道水に含ま
れる電解質が少ないために、電解質を添加せずに電気分
解を行うと十分な電解電流が流れず、求めるpHのアル
カリ性水が得られないことが多く、塩化ナトリウムや塩
化アンモニウム等の電解質を添加している。しかし、添
加物が多いと生成したアルカリ性水中の残留成分が多く
なり、乾燥シミ(ウォーターマーク)が発生しやすく、
洗浄品質が低下することがあった。
【0010】さらに、電解槽の内部構造において、電極
と隔膜の間のスペーサーが電解槽と同じチタン製や他の
金属製である場合があるが、腐食しにくいチタン白金め
っき製のスペーサーであっても、長期使用では腐食され
ることがあった。
【0011】本発明は、従来の電気分解によるアルカリ
水よりも高い防錆効果が得られ、安全性と洗浄品質を両
立する洗浄水を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1は、電気分解によって得られる水のp
H値が8.0以上13.0以下であり、及び/または、
酸化還元電位が−100mV〜−1000mVである洗
浄水を製造する方法において、円筒状の陽極を、これよ
り直径が小さい円筒状の陰極の外側に配置し、両極の間
にイオン透過性の隔膜を有する電解槽を用いて原水を電
気分解することを特徴とする洗浄水の製造方法であり、
また、この製造装置である。
【0013】本発明の第2は、上記記載の洗浄水の製造
方法において、イオン透過性隔膜で仕切られた陽極室と
陰極室の容積比率を5:5〜8:2とした電解槽を用い
て電気分解することを特徴とする洗浄水の製造方法であ
り、また、この製造装置である。
【0014】本発明の第3は、上記記載の洗浄水の製造
方法において、電極とイオン透過性隔膜の間に配置する
スペーサーの材質をポリオレフィンにした電解槽を用い
て電気分解することを特徴とする洗浄水の製造方法であ
り、また、この製造装置である。
【0015】本発明の第4は、上記記載の洗浄水の製造
方法において、電解電流供給電源回路の全波整流回路と
電解槽との間に平滑回路を設け、電解槽に平坦化した波
形の電圧を印加して電気分解することを特徴とする洗浄
水の製造方法であり、また、この製造装置である。
【0016】本発明の第5は、上記記載の洗浄水の製造
方法において、電解槽の陰極表面での電流密度を0.1
A/dm〜3.0A/dmの条件で電気分解するこ
とを特徴とする洗浄水の製造方法である。
【0017】本発明の第6は、上記記載の洗浄水の製造
方法で製造したアルカリ性水中の溶存水素濃度が0.0
1mg/L以上であり、溶存酸素濃度が6mg/L以下
であることを特徴とする洗浄水である。
【0018】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。円筒形電解槽を用いて電解イオン水を生成する方法
としては、特開平7−265861号があるが、これは
陽極と陰極との間にイオン透過性の隔膜を設けて陽極室
と陰極室に仕切り、この陽極室と陰極室との容積比率を
4:6〜2:8とするものである。この電解槽は殺菌水
として使用する酸性水を生成することを主目的としてい
るものであり、洗浄に用いるアルカリ性水を得ることを
十分考慮したものではなかった。
【0019】そこで、本発明では、アルカリ性水を効率
的に生成する方法として、図1に示すように円筒状の陽
極2を、これより直径が小さい円筒状の陰極1の外側に
配置し、両極の間にイオン透過性の隔膜3を有する電解
槽を用いることが洗浄水として用いるアルカリ性水の生
成に有用であることを見いだした。
【0020】原水は原水導水管6を通じて隔膜3で仕切
られた陰極室9と陽極室10に流入する。陰極1と陽極
2には電源12の電力を平滑回路11で平坦化した電圧
が印加される。原水は電気分解され陽極側の酸性水導水
管7から酸性水が、陰極側のアルカリ性水導水管8から
アルカリ水が吐出される。4は電解槽上部ホルダー、5
は電解槽下部ホルダーである。
【0021】このような構造にすると、陰極室9が陽極
室10の内側に配置されることで陰極の表面積が陽極の
表面積よりも小さくなる。この結果、陰極側の電流密度
が高くなり、カチオンが陰極室に集中しやすくなること
で、陰極室を陽極室の外側に配置する構造の場合と比べ
て、少ない電気エネルギーでアルカリ性水を得ることが
できる。
【0022】また、原水中に含まれる電解質が少なくて
も、効率的に電気分解を行うことができ、原水の水質に
よっては電解質を添加せずとも、洗浄力のあるアルカリ
性水を生成することができる。これにより、アルカリ性
水に含まれる残留成分が減少し、乾燥シミ(ウォーター
マーク)を減らすことができる。残留イオンも減少する
ため、電子部品等の精密機器の洗浄にも応用できる。
【0023】さらに、電解槽に接続する電源回路におい
て、図3に示すようにブリッジダイオード16と電解槽
の間に平滑回路としてのコンデンサ17を追加すること
で、印加される電圧波形が平坦になり、電解効率が向上
することを見出した。14は交流電源、15はトランス
を示す。図4に示すように、コンデンサ17を設けない
全波整流のみの回路では電圧が0Vから最高電圧まで周
期的に変動するため、通電中の約30%は最高電圧の1
/2以下しか印加されず、電気分解が不完全である時間
があった。しかし、平滑回路を追加することで電圧は平
坦になり、電圧変動も10%以内に減少し、通電時間全
体にわたって均一の条件で電気分解を行うことができ
る。平滑回路として使用するコンデンサの容量は電解槽
の電気容量に合わせて最適化する。また、コンデンサ以
外でも電力を一時蓄積する機能があれば平滑回路として
使用可能である。
【0024】また、本発明者らはこのような方法で電気
分解を行うと、得られるアルカリ性水に含まれる溶存水
素濃度が0.01mg/dm以上になり、溶存酸素濃
度が6mg/dm以下とすることがきることを見出し
た。水中の溶存酸素は、金属を腐食する性質が強く、鉄
鋼においては溶存酸素濃度15mg/dmまでの範囲
では濃度に比例して腐食速度が速くなる傾向があること
が知られており、溶存酸素を減少させたアルカリ性水
は、通常のアルカリ性水よりも鉄鋼や他の金属の発錆を
抑制できる。
【0025】溶存酸素が減少する作用は以下のように説
明できる。気体の水中への溶解はヘンリーの法則によ
り、その気体の分圧に比例する。電気分解によって陰極
側で発生する水素が十分に多いと、陰極室内の水素分圧
が上昇し、これに伴い相対的に酸素分圧が減少する。酸
素分圧を低くすれば、溶存酸素を減少することができ
る。本発明では、前述した電解槽構造により、陰極側の
電解効率が改善されることと、電源回路に平滑回路を設
けることで、陰極の電位を水素過電圧以上にできる時間
が長くなることで、陰極室内での水素発生が増加し、溶
存酸素の少ないアルカリ性水を生成することができる。
【0026】また、この方法においては、電解電流の電
流密度を0.1A/dm〜3.0A/dmの範囲と
することで水素発生を最も効率的な状態にしつつ、アル
カリ性水のpHと、酸化還元電位を所期の範囲の値とす
ることができる。
【0027】更に、図2に示すように電解槽の隔膜を陰
極から隔てるためのスペーサー13の材質については、
これを金属製にしておくと、陰極表面の電流密度により
徐々に腐食作用を受けるが、ポリオレフィン製にするこ
とで、腐食せず長期使用することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例を以下に説明
する。ここで用いた洗浄水(実施例1)は、原水に水道
水(滋賀県東浅井郡びわ町)を用い、これを軟水装置
(日本錬水(株)製ME−5S型、使用イオン交換樹
脂:スチレン系強酸性陽イオン交換樹脂(ナトリウム
形))に通水してカルシウムイオン濃度、及びマグネシ
ウムイオン濃度を0.005mmol/dm以下とし
た。電解質の添加は行わなかった。
【0029】上記の水を請求項1記載の構造の有隔膜電
解槽にて電気分解を行い、アルカリ性水を得てこれを洗
浄水とした。電気分解の条件は印加電圧DC60V、陰
極表面での電流密度1.0A/dm、生成量2L/分
である。陽極室と陰極室の容積比率は6:4である。こ
こで用いた電解槽は陽極がチタンの母材に白金をメッキ
したもので直径101.6mm、長さ400mmであ
り、陰極はSUS304で直径76.3mm、長さは4
00mmである。隔膜は(株)ユアサコーポレーション
製イオン透過性中性膜を使用した。隔膜のスペーサーに
はポリエチレン製ネットを円筒状に加工して使用した。
【0030】また、比較のため、比較例1から比較例5
のアルカリ性水を以下の条件で生成した。
【0031】比較例1のアルカリ性水は、実施例1の電
解槽の陽極と陰極を逆(外側を陰極、内側を陽極)にし
て生成した。
【0032】比較例2のアルカリ性水は、実施例1の陽
極室と陰極室の容積比率を4:6にしたもので生成し
た。
【0033】比較例3のアルカリ性水は、実施例1の電
解電流供給電源回路の平滑回路を外して生成したもので
ある。
【0034】比較例4のアルカリ性水は、実施例1の電
流密度を0.05A/dmにして生成したものであ
る。
【0035】比較例5のアルカリ性水は、実施例1の電
流密度を5.0A/dmにして生成したものである。
電極の長さは電流密度を上げるために陽極、陰極ともに
100mmとした。
【0036】実施例1と比較例1から5の電気分解の条
件と生成したアルカリ性水の性状を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】上記のアルカリ性水を洗浄水として、以下
に述べるような方法で洗浄性及び防錆性、並びに洗浄後
の外観品質の比較を行った。
【0039】被洗浄物は、サンプルAとして一般用冷間
圧延鋼板(SPCC)寸法100×50×t1mmとサ
ンプルBとして深絞り用冷間圧延鋼板(ダル仕上げ)
(SPCE−D)寸法100×50×t1mmを用い
た。これにプレス加工油(日本工作油株式会社PG−3
066)を塗布し、各洗浄水をスプレー噴射して洗浄
し、温風乾燥を行い、完全乾燥した後に室内放置した。
洗浄条件は洗浄水温度60℃、スプレー圧0.5MP
a、洗浄時間2分、洗浄水量15L/分である。
【0040】評価方法は、洗浄性については洗浄後、温
風乾燥を行った被洗浄物を25%墨汁水溶液に1分間浸
漬して引き上げ、自然乾燥した後に、表面に残った墨汁
の状況を観察して判断した。また、防錆性は墨汁水溶液
に浸漬しなかった被洗浄物を室内放置し、錆の発生状況
を観察し判断した。洗浄後の外観品質については乾燥シ
ミ(ウォーターマーク)の有無を、目視で確認した。こ
れらの結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】表2において、洗浄性の◎は墨汁の濡れ性
100%、○は85%以上、△は60%以上を示す。防
錆性の◎は40日放置でサンプルA,B共に錆発生な
し、○は40日放置でサンプルBのみ錆発生あり、△は
20日放置でサンプルBのみ錆発生あり、×は20日放
置でサンプルAに、また5日放置でサンプルBに錆発生
があったことを示す。
【0043】以上の結果から、本発明の効果が次のよう
に考察できる。実施例1と比較例1を比較すると、陽極
を陰極の外側に配置する実施例1の方が高いpHで低い
溶存酸素濃度のアルカリ性水が得られ、洗浄性、防錆
性、外観品質の全項目で優れた結果を示した。
【0044】また、溶存水素濃度が高いほど、溶存酸素
濃度が低くなる傾向があり、溶存酸素濃度が低いほど防
錆性が高くなるといえる。比較例5において、溶存水素
濃度が比較的高いのに、溶存酸素濃度が高い値を示して
いるのは、電流密度が高く電解時に酸素が発生している
ことによると考えられることから、電流密度は0.1A
/dm〜3.0A/dmが適しているといえる。
【0045】本発明の第2実施例を以下に説明する。こ
こで用いる電解槽及び電解条件は第1実施例と同じであ
る。比較例6として隔膜のスペーサーをSUS304製
ネット(直径1mm)で製作したものを使用した。
【0046】上記2つの電解槽で連続して電気分解を行
いスペーサーの腐食量を測定した。この結果を表3に示
す。
【0047】
【表3】
【0048】比較例6のSUS製スペーサーは電解時間
が長くなるほどその腐食が進行しているが、ポリエチレ
ン製スペーサーは腐食がなく、安定していることがわか
る。
【0049】なお、本発明の各請求項の製造方法で製造
した洗浄水を用いる洗浄方法は、前述の材料や方法に限
定されるものではなく、鉄鋼以外の被洗浄物にも有効で
あり、洗浄方法も、浸漬攪拌洗浄、浸漬超音波洗浄等で
も優れた効果を示す。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明は、電解質が少ない
原水でも高いpHが得られるため、高い洗浄性が得られ
ると共に、洗浄後の乾燥シミや残留イオンが減少し、外
観品質が向上する。更に、溶存酸素が減少するので、金
属製品の洗浄において発錆の抑制効果の高いアルカリ性
水を得ることができる。
【0051】また、隔膜のスペーサーの腐食がなく、長
期間安定した電解性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における電解槽の縦断面図である。
【図2】本発明における電解槽の横断面図である。
【図3】本発明における電解電流供給電源回路の回路図
である。
【図4】電解電圧の波形図である。
【符号の説明】
1 陰極 2 陽極 3 隔膜 4 電解槽上部ホルダー 5 電解槽下部ホルダー 6 原水導水管 7 酸性水導水管 8 アルカリ性水導水管 9 陰極室 10 陽極室 11 平滑回路 12 電源 13 スペーサー 14 交流電源 15 トランス 16 ブリッジダイオード 17 コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25B 15/02 302 C25B 9/00 N (72)発明者 廣川 載泰 滋賀県東浅井郡びわ町細江30番地 高橋金 属株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA03 DB08 EA02 EB01 EB04 EB13 EB16 EB28 EB30 EB33 EB39 FA08 GC12 GC18 4K011 AA18 AA21 AA31 BA07 CA05 DA01 4K021 AA01 BA02 CA06 DB38 DB40 DC15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気分解によって得られる水のpH値が
    8.0以上13.0以下であり、及び/または、酸化還
    元電位が−100mV〜−1000mVである洗浄水を
    製造する方法において、円筒状の陽極を、これより直径
    が小さい円筒状の陰極の外側に配置し、両極の間にイオ
    ン透過性の隔膜を有する電解槽を用いて原水を電気分解
    することを特徴とする洗浄水の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の洗浄水の製造方法におい
    て、イオン透過性隔膜で仕切られた陽極室と陰極室の容
    積比率を5:5〜8:2とした電解槽を用いて電気分解
    することを特徴とする洗浄水の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1乃至請求項2記載の洗浄水の製
    造方法において、電極とイオン透過性隔膜の間に配置す
    るスペーサーの材質をポリオレフィンにした電解槽を用
    いて電気分解することを特徴とする洗浄水の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3記載の洗浄水の製
    造方法において、電解電流供給電源回路の全波整流回路
    と電解槽との間に平滑回路を設け、電解槽に平坦化した
    波形の電圧を印加して電気分解することを特徴とする洗
    浄水の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4記載の洗浄水の製
    造方法において、電解槽の陰極表面での電流密度を0.
    1A/dm〜3.0A/dmの条件で電気分解する
    ことを特徴とする洗浄水の製造方法。
  6. 【請求項6】 電気分解によって得られる水のpH値が
    8.0以上13.0以下であり、及び/または、酸化還
    元電位が−100mV〜−1000mVである洗浄水を
    製造する方法において、円筒状の陽極を、これより直径
    が小さい円筒状の陰極の外側に配置し、両極の間にイオ
    ン透過性の隔膜を有する電解槽を用いて原水を電気分解
    することを特徴とする洗浄水の製造装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の洗浄水の製造装置におい
    て、イオン透過性隔膜で仕切られた陽極室と陰極室の容
    積比率を5:5〜8:2とした電解槽を用いて電気分解
    することを特徴とする洗浄水の製造装置。
  8. 【請求項8】 請求項6乃至請求項7記載の洗浄水の製
    造装置において、電極とイオン透過性隔膜の間に配置す
    るスペーサーの材質をポリオレフィンにした電解槽を用
    いて電気分解することを特徴とする洗浄水の製造装置。
  9. 【請求項9】 請求項6乃至請求項8記載の洗浄水の製
    造装置において、電解電流供給電源回路の全波整流回路
    と電解槽との間に平滑回路を設け、電解槽に平坦化した
    波形の電圧を印加して電気分解することを特徴とする洗
    浄水の製造装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項5記載の洗浄水の
    製造方法で製造したアルカリ性水中の溶存水素濃度が
    0.01mg/dm以上であり、溶存酸素濃度が6m
    g/dm以下であることを特徴とする洗浄水。
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